JP2006200258A - 電子キー及びこれを用いた電池駆動式電気錠 - Google Patents

電子キー及びこれを用いた電池駆動式電気錠 Download PDF

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Abstract

【課題】 電池切れに起因する締め出しなどの不都合が生じることなく、非接触で電源を供給して確実に施解錠を行う。
【解決手段】 電子キー1は、充電可能な二次電池1aと、電気錠2の施錠又は解錠を指示する操作部1bとを備え、操作部1bが操作されたときに、二次電池1aから自身の回路に電源を供給するとともに、一次側巻線としてのコイル3を励磁して電力とともに電気錠2を施解錠するための施解錠情報をコイル3から送出する。電気錠2は、電子キー1のコイル3から送出される電力及び施解錠情報を二次側巻線としてのコイル6から電磁結合作用によって非接触で受け、電力を自身の回路に供給し、電子キー1から電力とともに受けた施解錠情報を予め記憶された錠前の施解錠を許可する登録情報と照合し、両者が一致したときのみ施解錠情報に基づいて錠前を施解錠する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、充電可能な電池(二次電池)を備え、電池からの電力とともにIDデータ等の施解錠情報を出力する電子キーに関するとともに、この電子キーからの電源供給により作動し、電子キーから入力される施解錠情報の照合結果に基づいて錠前を施解錠する電池駆動式電気錠に関するものである。
近年、例えばオフィスビルやマンションなどの一般住宅の扉には、不審者の侵入を回避するため、防犯性に富んだ電気錠システムが採用されている。この種の電気錠システムは、特定の施解錠信号により、例えばモータやソレノイドなどの駆動手段を電気的に駆動して錠内部の施解錠機構やデッドボルトを電気的に進退させ、錠の施解錠を行っている。そして、この種の電気錠システムとしては、例えば下記特許文献1に開示されるものが知られている。
特許文献1に開示される電気錠システムは、図6に示すように、ドア51に設置された電気錠52及び電気錠制御部(図示せず)と、壁に設置され電気的な手段により電気錠52の施錠や解錠を決定し、電気錠52を制御するための制御信号を出力する施解錠決定手段53とを備え、ドア51の一側が蝶番54にてドア枠55に連結されている(ドア枠55に開閉自在に取り付けられている)。施解錠決定手段53には、電源線56によって交流電源(AC100V又はAC200V)が供給され、施解錠決定手段53と前記電気錠制御部との間は、電線57,58及び伝送手段Aを介して信号が伝送されるようになっている。
特開平10−25935号公報
ところで、上述した特許文献1に開示される電気錠システムでは、電源線56を介して交流電源が供給される構成なので、配線の手間がかかるだけでなく、電気錠52と電気錠制御部との間を接続する通線経路の任意の箇所で不正に通線を切断し、又は電線の被覆を剥いで電源装置を接続し、この電源装置からの電源の供給により不正に電気錠52の施解錠が容易に行われてしまうという問題があった。
そこで、上記問題を解消するための対策案として、扉に付けた錠前に電池を内蔵させて施解錠を行う電池式電子ロックが知られている。この電池式電子ロックでは、施解錠を行うためのIDデータとして、テンキー入力による暗証番号、読取可能なICカードに予め記憶されたIDデータ等を用いている。
このように、従来の電池式電子ロックでは、扉に付けた錠前に電池を内蔵させて駆動電源とし、外部入力される暗証番号やIDデータの照合結果に基づいて施解錠動作させていた。そのため、電池が切れると作動不能となり、部屋に入れないなどの新たな問題が生じていた。
そこで、従来、上記のような事態を招くことのないように、定期的に電池交換などのメンテナンスを行っている。しかし、部屋数が多い用途では、交換のためのメンテナンス契約を行う場合があり、そのための費用が相当発生するという問題があった。また、扉の設置環境が悪いと、電池の液漏れなどが発生して、電子ロック全体を交換しなければならないという問題があった。
ところで、上述した電池式電子ロックとして、扉に接触式端子を設け、この接触式端子に電源線を接続して給電する方法も知られている。しかし、この方法では、屋外に面した扉では雨や埃の防御策を講じなければならない。しかも、いたずら等で給電端子に高電圧を印加して電子ロックが破壊される恐れもあった。
そこで、本発明は上記問題点に鑑みてなされたものであり、施解錠時に電気錠に対して電源を非接触で確実に供給することが可能な電子キーを提供するとともに、この電子キーを用いることにより電池切れに起因する締め出しなどの不都合が生じることなく、非接触で電源を供給して確実に施解錠を行うことができる電池駆動式電気錠を提供することを目的とするものである。
上記した目的を達成するために、請求項1に記載された電子キーは、電池で作動する電気錠に用いられる電子キーであって、
充電可能な電池と、
前記電気錠の施錠又は解錠を指示する操作部と、
前記操作部が操作されたときに、前記電池から自身の回路に電源を供給するとともに、一次側巻線としてのコイルを励磁して電力とともに前記電気錠を施解錠するための施解錠情報を前記コイルから送出する手段とを備えたことを特徴とする。
請求項2に記載された電池駆動式電気錠は、請求項1記載の電子キーを用いた電池駆動式電気錠であって、
前記電子キーの一次側巻線としてのコイルから送出される電力及び施解錠情報を、二次側巻線としてのコイルから非接触で受け、前記電力を自身の回路に供給する電源に変換する手段と、
前記電子キーから電力とともに受けた施解錠情報を、予め記憶された錠前の施解錠を許可する登録情報と照合し、両者が一致したときのみ前記施解錠情報に基づいて前記錠前を施解錠する手段とを備えたことを特徴とする。
本発明によれば、電子キーに内蔵した電池から非接触で電気錠に電源を供給することができる。これにより、従来の扉側電子ロックに実装されていた、電池切れに起因する締め出しなどの不都合を防止することができる。しかも、温度変化の激しい扉内で発生する、電池の液漏れの問題も防止することができる。
また、電子キーは電池が充電可能な充電式なので、電池切れに起因するメンテナンスも不要となる。これにより、部屋数の多い用途で問題となる、多額のメンテナンス費用も発生しない。
以下、本発明の実施の形態について、添付した図面を参照しながら具体的に説明する。図1は本発明に係る電子キーと電池駆動式電気錠(以下、電気錠と略称する)の外観を示す部分斜視図、図2は本発明に係る電子キーと電気錠の内部構成を示すブロック図、図3は本発明に係る電子キーの充電に用いられる非接触式充電器の概略図、図4は本発明に係る電子キーと非接触式充電器の内部構成を示すブロック図、図5は本発明の電子キーの登録・抹消に用いられる登録・抹消用電子キーの平面図である。
まず、電子キー1の構成について図1及び図2を参照しながら説明する。図1に示すように、電子キー1は、本体1Aが矩形状をなし、利用者が携帯可能な大きさに形成される。この電子キー1は、図2に示すように、本体1Aに操作部1b及び充電表示部1jを具備し、二次電池1a、電源切替部1c、制御部1d、記憶部1e、電池電圧検出回路1f、スイッチング回路1g、整流平滑回路1h、充電回路1i、警報部1kが本体1Aに内蔵されている。
操作部1bは、追って詳述する電気錠2の施錠時に押下される施錠釦1baと、電気錠2の解錠時に押下される解錠釦1bbとを有している。この施錠釦1baと解錠釦1bbは、図1に示すように、例えば「施錠」、「解錠」の文字表示にそれぞれ対応して本体1Aに並設された押し釦で構成される。また、施錠釦1baと解錠釦1bbは、図2に示すように、一端側が二次電池1aに接続され、他端側が電源切替部1cを介して制御部1dに接続されている。そして、施錠釦1ba又は解錠釦1bbが押下されたときの押下信号が制御部1dに入力される。
電源切替部1cは、二次電池1aと制御部1dとの間に接点部1c1を有するとともに、一次側巻線として機能するコイル3とスイッチング回路1g及び整流平滑回路1hとの間に接点部1c2を有している。電源切替部1cは、操作部1bの施錠釦1ba又は解錠釦1bbの押下の有無に応じて上記接点部1c1,1c2を連動して切り替えている。すなわち、操作部1bが操作されていない状態では、二次電池1aと制御部1dとの間が切り離されるように接点部1c1を切り替え、一次側巻線として機能するコイル3が整流平滑回路1hとの間で接続するように接点部1c2を切り替える。そして、施錠釦1ba又は解錠釦1bbが押下されると、二次電池1aと制御部1bとの間が接続されるように接点部1c1をオンに切り替え、同時に一次側巻線として機能するコイル3が整流平滑回路1hから切り離されてスイッチング回路1gとの間で接続するように接点部1c2を切り替える。これにより、二次電池1aから制御部1d、電池電圧検出回路1f、スイッチング回路1gの各部に電力が供給される。
制御部1dは、操作部1bの施錠釦1ba又は解錠釦1bbの押下による押下信号のオンに応じて、コマンドデータ(施錠コマンド又は解錠コマンド)と電気錠2を施解錠するためのIDデータを施解錠情報として生成し、この生成されたデータ(施解錠情報)をシリアルデータにしてスイッチング回路1gに出力している。
記憶部1eは、不揮発メモリで構成され、制御部1dに接続されており、制御部1dで生成されたIDデータを記憶している。
電池電圧検出回路1fは、操作部1bの施錠釦1ba又は解錠釦1bbが押下されたときの二次電池1aの電池電圧を検出し、この検出電圧が予め設定された電圧以下か否かに応じて警報部1kを制御している。
スイッチング回路1gは、制御部1dから入力されるシリアルデータのH(高レベル),L(低レベル)に応じてスイッチング周波数を変化させ、一次側巻線として機能するコイル3を励磁し、後述する電気錠2の二次側巻線6に電力と施解錠情報(コマンドデータ及びIDデータ)を非接触で送出している。
整流平滑回路1hは、後述する非接触式充電器8を用いて二次電池1aを充電する際に、一次側巻線として機能したコイル3が二次側巻線となり、この二次側巻線に発生した電圧を整流・平滑し、直流電圧に変換して充電回路1iに出力している。
充電回路1iは、整流平滑回路1hからの直流電圧により二次電池1aを充電している。なお、充電回路1iには、ΔV検出などの方法で二次電池1aの満充電を検出する検出機能を備えている。
充電表示部1jは、充電回路1iとコイル3との間に接続された表示器で構成される。具体的に、充電表示部1jは、図1に示すように、「充電中」の文字表示に対応して本体1Aに設けられるLEDで構成される。この充電表示部1jは、後述する非接触式充電器8を用いて充電を行っている間だけ点灯し、二次電池1aの満充電が検出されたときに消灯する。
警報部1kは、二次電池1aと電池電圧検出回路1fとの間に接続された例えばブザーで構成され、操作部1aの施錠釦1ba又は解錠釦1bbが操作されて電池電圧検出回路1fの検出電圧が所定電圧以下のときに鳴動する。
次に、電気錠2の構成について図1及び図2を参照しながら説明する。図1に示すように、電気錠2は、扉4に装備され、上述した電子キー1や後述する登録・抹消用電子キー10が押し付けられて電力や信号のやり取りが行われる窓部5を有している。
この電気錠2は、図2に示すように、整流平滑回路2a、復調部2b、記憶部2c、制御部2d、モータ駆動回路2e、モータ2f、施解錠センサ2g、施解錠表示部2hを備えて構成される。
整流平滑回路2aは、二次側巻線として機能するコイル6の両端に接続され、電子キー1から非接触で送られてくる電圧をブリッジ整流してから平滑し、この平滑された電圧を直流電源として復調部2b、制御部2d、モータ駆動回路2eの各部に供給している。
復調部2bは、整流平滑回路2aによりブリッジ整流された電圧を入力として、電子キー1からの施解錠情報(コマンドデータ、IDデータ)を復調して制御部2dに出力している。
記憶部2cは、不揮発性メモリで構成され、電気錠2の施解錠を許可するべく予め登録された照合用のIDデータ(登録データ)を記憶している。
制御部2dは、復調部2bにより復調されたIDデータと、記憶部2cに予め登録されたIDデータ(登録データ)とを比較照合し、両者が一致したときにコマンドデータに従ってモータ駆動回路2eを通して施錠通電(又は解錠通電)を行っている。なお、制御部2dには、施解錠センサ2gからの電気錠2の施解錠状態を示す検知信号(施錠状態信号、解錠状態信号)や扉4の開閉状態を示す検知信号(扉開信号、扉閉信号)などがモニタ信号として入力している。そして、制御部2dは、施解錠センサ2gから施錠状態信号又は解錠状態信号が入力されたときに、モータ駆動回路2eを介してのモータ2fへの通電をオフし、施解錠状態に応じて施解錠表示部2hの表示を制御している。
また、制御部2dは、後述する登録・抹消用電子キー10が窓部5に押し当てられて登録釦10baが押下されたときに、電子キー1の登録を行う登録モードに移行する。そして、この登録モード時に、電子キー1が窓部5に押し当てられて施錠釦1ba又は解錠釦1bbが押下されると、その電子キー1から電力とともに送出されるIDデータを記憶部2cに登録している。さらに、制御部2dは、後述する登録・抹消用電子キー10が窓部5に押し当てられて抹消釦10bbが押下された時には、記憶部2cに登録されたIDデータを消去して登録抹消している。
モータ駆動回路2eは、制御部2dの制御によりモータ2fを駆動し、このモータ2fに接続された錠前を施錠方向又は解錠方向に移動させて電気錠2を施解錠している。具体的には、デッドボルト7を不図示の扉枠に設けられた係止穴に対して進退移動させて電気錠2を施錠又は解錠している。
施解錠センサ2gは、施錠センサ2g1と解錠センサ2g2を有している。施錠センサ2g1は、錠前が施錠方向に移動、すなわちデッドボルト7が不図示の扉枠の係止穴に係止して施錠状態になったことを検知し、その検知信号(施錠状態信号)を制御部2dに出力している。解錠センサ2g2は、錠前が解錠方向に移動、すなわちデッドボルト7が不図示の扉枠の係止穴から離脱して解錠状態になったことを検知し、その検知信号(解錠状態信号)を制御部2dに出力している。
施解錠表示部2hは、施錠表示部2h1と解錠表示部2h2を有している。これら施錠表示部2h1及び解錠表示部2h2は、図1に示すように、例えば「施錠」、「解錠」の文字表示にそれぞれ対応して本体2Aに並設されたLEDで構成される。
次に、電子キー1や後述する登録・抹消用電子キーの充電に用いられる非接触式充電器8の構成について図3及び図4を参照しながら説明する。
図3に示すように、非接触式充電器8は、本体8Aから延出された電源コード8aを有しており、例えば家庭用のコンセントに接続して商用電源(AC100V)による電力供給を受け、本体8Aに装着された電子キー1や後述する登録・抹消用電子キー10の充電を行う。
図4に示すように、非接触式充電器8は、ブリッジ整流回路8bとスイッチング回路8cを備えている。
ブリッジ整流回路8bは、電源コード8aを介して受けた商用電源(AC100V)をブリッジ整流して直流電圧に変換してスイッチング回路8cに出力している。
スイッチング回路8cは、一次側巻線として機能するコイル9をブリッジ整流回路8bからの直流電圧によって励磁し、電子キー1の二次側巻線として機能するコイル3に電力を非接触で送出している。
次に、電子キー1の登録・抹消に用いられる登録・抹消用電子キー10の構成について図5を参照しながら説明する。なお、この登録・抹消用電子キー10の内部構成については上述した電子キー1と略同一なので、説明を省略する。
登録・抹消用電子キー10は、本体10Aが電子キー1の本体1Aと同一形状に形成され、電子キー1の施錠釦1ba及び解錠釦1bbに代えて、登録釦10baと抹消釦10bbからなる操作部10bを有している。
そして、この登録・抹消用電子キー10を用いて電子キー1の登録を行う場合には、まず登録・抹消電子キー10を電気錠2の窓部5に押し当て、登録釦10baを押下してオンする。これにより、電気錠2の解錠表示部2h2が点灯して登録モードに移行する。続いて、登録する電子キー1を電気錠2の窓部5に押し当て、施錠釦1ba又は解錠釦1bbを押下してオンする。そして、電気錠2の解錠表示部2h2が点灯から点滅に変わると登録が完了する。
電子キー1の登録を抹消する場合には、登録・抹消用キー10を電気錠2の窓部5に押し当て、抹消釦10bbを押下してオンする。これにより、電気錠2の施錠表示部2h1が点滅して抹消される。
なお、登録・抹消用電子キー10を充電する場合には、電子キー1と同様に、図3に示す非接触式充電器8に装着して行う。
次に、上記構成による電子キー1を用いて電気錠2に電源を供給して施解錠する場合の動作について説明する。なお、使用される電子キー1は、上述した登録・抹消用電子キー10を用いて既に登録されているものとする。
まず、電子キー1を電気錠2の窓部5に押し当てる。この状態で、施錠釦1ba(解錠釦1bb)をオンすると、二次電池1aから制御部1d、電池電圧検出回路1f及びスイッチング回路1gにそれぞれ電源が供給される。制御部1dは、二次電池1aから電源が供給されると、施錠釦1ba(解錠釦1bb)のオンに応じて、コマンドデータとIDデータを生成し、シリアルデータにしてスイッチング回路1gに出力する。スイッチング回路1gでは、シリアルデータのH,Lに応じてスイッチング周波数を変化させて一次側巻線として機能するコイル3を励磁し、電磁誘導作用により電気錠2のコイル(二次側巻線)6に電力と施解錠情報(コマンドデータおよびIDデータ)を送る。電気錠2では、コイル(二次側巻線)6の電圧を整流平滑回路2aでブリッジ整流してから平滑する。この平滑された直流電圧は、復調部2b、制御部2d及びモータ駆動回路2eのそれぞれに電源として供給される。そして、ブリッジ整流した電圧を復調部2bに入力し、施解錠情報であるコマンドデータとIDデータを復調して、制御部2dに出力する。制御部2dでは、IDデータを登録データと照合して両者が一致すれば、コマンドデータに従ってモータ駆動回路2eを通して施錠通電(解錠通電)を行う。そして、錠前が施錠方向(解錠方向)に動作し、施錠センサ2g1(解錠センサ2g2)がオンすると、制御部2dがモータ2fへの通電をオフし、施錠表示部2h1(解錠表示部2h2)を点灯させる。
次に、非接触式充電器8を用いて電子キー1を充電する場合の動作について説明する。電子キー1を充電する場合には、まず充電対象となる電子キー1を非接触式充電器8にセットする。この充電動作では、施解錠操作時に一次側巻線として機能したコイル3が非接触式充電器8の電磁エネルギを受ける二次側巻線となる。そして、非接触式充電器8の一次側巻線(コイル9)から電磁誘導作用により電子キー1の二次側巻線(コイル3)に発生した電圧は、整流平滑回路1hにより整流・平滑され、直流電圧に変換されて充電回路1iに供給される。これにより、充電回路1iが二次電池1aの充電を開始し、充電表示部1jを点灯する。そして、例えばΔV検出などの周知の方法によって二次電池1aの満充電を検出すると、充電が停止して充電表示部1jを消灯する。
このように、本例では、予め登録・抹消用電子キー10を用いて電気錠2の施解錠を許可する電子キー1を登録しておき、電気錠2の施解錠時には登録済の電子キー1を電気錠2の窓部5に押し当て、解錠釦1bb(施錠釦1ba)をオンすれば、電子キー1の一次側巻線3と電気錠2の二次側巻線6との結合トランスの電磁誘導作用により、電気錠2に電力が供給されるとともに施解錠状態(コマンドデータ及びIDデータ)が非接触で送出され、IDデータの照合一致により電気錠2の解錠表示部2h2(施錠表示部2h1)が点灯して解錠(施錠)が完了する。そして、電子キー1の二次電池1aが消耗した場合には、施解錠操作時にブザーが鳴動するので、非接触式充電器8にセットして充電を行う。
これにより、扉4側から電池を無くし、電子キー1側に実装した電池(二次電池1a)から非接触で電気錠2に電源を供給することができる。そして、電子キー1を使用しないときは、非接触式充電器8にセットして充電を行い、電池切れで発生する作動不能を防止することができる。
このように、本例では、電子キー1に内蔵した二次電池1aから非接触で電気錠2に電源を供給できるので、従来の扉側電子ロックに実装されていた、電池切れに起因する締め出しなどの不都合を防止することができる。しかも、温度変化の激しい扉内で発生する、電池の液漏れの問題も防止することができる。
また、電池(二次電池1a)は非接触式充電器8によって充電可能な充電式なので、電池切れに起因するメンテナンスも不要となる。これにより、部屋数の多い用途で問題となる、多額のメンテナンス費用も発生しないという利点を有している。
さらに、電子キー1を紛失した時は、電気錠2に登録したIDデータを登録・抹消電子キー10を用いて抹消すれば、不法侵入を防止できる。また、電子キー1から送出されるIDデータに意味付けを行えば、特定エリアの共通キーとして使用することができる。
以上、本発明の最良の形態について説明したが、この形態による記述及び図面により本発明が限定されることはない。すなわち、この形態に基づいて当業者等によりなされる他の形態、実施例及び運用技術等はすべて本発明の範疇に含まれることは勿論である。
本発明に係る電子キーと電気錠の外観を示す部分斜視図である。 本発明に係る電子キーを含む電気錠の回路構成図である。 本発明に係る電子キーの充電に用いられる非接触式充電器の概略図であって、電子キーを装着した状態を示す図である。 本発明に係る電子キーの充電に用いられる非接触式充電器の回路構成図である。 本発明に係る電子キーの登録・抹消に用いられる登録・抹消用電子キーの平面図である。 特許文献1に開示される電気錠システムの概略構成図である。
符号の説明
1 電子キー
1A 本体
1a 二次電池
1b 操作部
1ba 施錠釦
1bb 解錠釦
1c 電源切替部
1c1,1c2 接点部
1d 制御部
1e 記憶部
1f 電池電圧検出回路
1g スイッチング回路
1h 整流平滑回路
1i 充電回路
1j 充電表示部
1k 警報部
2 電気錠
2A 本体
2a 整流平滑回路
2b 復調部
2c 記憶部
2d 制御部
2e モータ駆動回路
2f モータ
2g 施解錠センサ
2g1 施錠センサ
2g2 解錠センサ
2h 施解錠表示部
2h1 施錠表示部
2h2 解錠表示部
3 コイル
4 扉
5 窓部
6 コイル
7 デッドボルト
8 非接触式充電器
8A 本体
9 コイル
10 登録・抹消用電子キー
10A 本体
10b 操作部
10ba 登録釦
10bb 抹消釦

Claims (2)

  1. 電池で作動する電気錠に用いられる電子キーであって、
    充電可能な電池と、
    前記電気錠の施錠又は解錠を指示する操作部と、
    前記操作部が操作されたときに、前記電池から自身の回路に電源を供給するとともに、一次側巻線としてのコイルを励磁して電力とともに前記電気錠を施解錠するための施解錠情報を前記コイルから送出する手段とを備えたことを特徴とする電子キー。
  2. 請求項1記載の電子キーを用いた電池駆動式電気錠であって、
    前記電子キーの一次側巻線としてのコイルから送出される電力及び施解錠情報を、二次側巻線としてのコイルから非接触で受け、前記電力を自身の回路に供給する電源に変換する手段と、
    前記電子キーから電力とともに受けた施解錠情報を、予め記憶された錠前の施解錠を許可する登録情報と照合し、両者が一致したときのみ前記施解錠情報に基づいて前記錠前を施解錠する手段とを備えたことを特徴とする電池駆動式電気錠。
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