JP2006200024A - 摺動材料およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来のCu-Sn-Bi合金を鋼板に接合した摺動材料は、摺動特性が充分でなく、境界潤滑や耐久性に問題があった。
【解決手段】本発明の摺動材料は、Cu-Snのマトリックス中にBi2〜16質量%の範囲で偏在しており、Biが大量に偏在した部分では使用中にBiの移動で抜けることにより油溜りとなる。そのため摺動面には常時、油が存在するようになって摺動特性が良好となる。
【選択図】図3

Description

本発明は、多孔質合金層に樹脂を含浸させた摺動材料およびその製造方法に関する。
一般に摺動材料は、摺動性に優れた合金を裏金となる鋼板に接合したり、鋼板に接合した多孔質の摺動材料合金に樹脂を含浸させたりしたものである。
該摺動材料に用いる摺動材料合金とは、摺動性に優れたCu-Sn合金であり、該Cu-Sn合金にはPbやBi等の所謂固体潤滑剤を添加してある。固体潤滑剤が添加された合金は、CuとSnは容易に合金化するが、Cu-Sn合金に対してPbやBiは合金化せず、Cu-Sn合金のマトリックス中に点在している。Cu-Sn合金を用いた摺動材料では、このようにPbやBi等の固体潤滑剤がマトリックス中に点在することで摺動性を向上させるようになっている。つまり摺動材料の摺動面がCu-Sn合金だけであると、硬いCu-Sn合金が硬い非摺動体、例えば鋼材からなる軸と接するため、一方を傷付けたり両者が摩擦抵抗で高温となって焼き付を起こしたりしてしまうようになる。しかしながらCu-Snのマトリックス中に軟質のPbやBi等の固体潤滑剤が点在していると、この固体潤滑剤が摺動する非摺動体に伴いながら移動して摺動材料の摺動面を覆うようになり、これが潤滑剤の作用をして非摺動体を円滑に摺動させるようになる。Pbは固体潤滑剤として優れたものであるが、人体に蓄積されると悪影響を及ぼすことから使用が規制されてきており、斯業界でも固体潤滑剤としてPbを使わずにBiが多く使用されるようになってきた。摺動材料合金を用いた摺動材料は、固体潤滑剤だけでは充分な摺動性が得られないため、当然、潤滑油を給油しながら用いられる。
ところで軸が摺動材料である摺動材料内で回転を始めるときには、油が充分に回っていないため大きな力が必要となる。この非摺動体が動き始めるときを境界潤滑というが、境界潤滑ではCu-Sn-Bi合金からなる摺動材料だけでは、油が存在していても油が摺動材料全周にいきわたっていないため大きな力が必要となるわけである。しかしながら、或る種の樹脂は、摺動特性に優れているため、摺動材料合金だけの摺動材料に比べて境界潤滑時に優れた摺動性を呈するようになる。摺動材料に使用して好適な樹脂としてはポリテトラフルオロエチレン(PTFE)である。しかしながら樹脂は軟らかいため樹脂だけで作られた摺動材料は、過酷な条件で使用すると磨耗が早くなって、寿命が短い。そこで鋼板に接合したCu-Sn合金と樹脂を組み合わせたものが摺動材料として使用されている。(特開2001−220630号公報)
Cu-Sn合金と樹脂を組み合わせた摺動材料とは、図1に示すように鋼板(K)上のCu-Sn合金からなる多孔質合金層(T)に樹脂(J)を含浸させたものである。この多孔質合金層に樹脂を含浸させた摺動材料は、使用開始時には図1に示すように樹脂が多孔質合金層を覆っているが、使っているうちに図2に示すように軟らかい樹脂(J)が磨耗して樹脂を含浸させた多孔質合金層(T)が露出するようになる。しかしながら多孔質合金層には前述Biのような固体潤滑剤が点在しているため、ある程度の潤滑特性を有しており、しかも機械的強度に優れているため、摺動性に優れた樹脂が非摺動体を円滑に摺動させるとともに、該多孔質合金層が非摺動体を支えるようになる。
従来の摺動材料は、多孔質合金層を形成するCu-Snのマトリクス中にBiが均一に点在しているものであった。つまり図4に示すように摺動材料合金の摺動面を1mm×9mmの9mm2に区画したときに、ほとんど全ての区画域にはCu-Snのマトリックス(M)中にBiが均一に点在していた。ここで摺動材料の摺動面を1mm×9mmの9mmに区画したのは、多孔質合金層と鋼板との接合強度を測定するのに適した面積であるからであり、Cu−Snマトリックス中のBiの分布状態を測定する区画の一定面積としても採用した。
一般に鋼板上にCu-Sn合金を接合しただけの摺動材料では、例えCu-Snのマトリックス中に固体潤滑剤が点在していても必ず潤滑油が必要であり、潤滑油を常時摺動面で保つことができるように摺動面には油溜りを形成してある。該油溜りとは、複数の連続した線状のものや多数の凹み状のものである。一方、樹脂含浸摺動材料は、樹脂自体に優れた摺動特性があるため、一般には油を使わない摺動材料、即ち無給油摺動材料として使われている。しかしながら樹脂含浸摺動材料でも油を使わなければならない場合がある。例えばオートバイのショックアブソーバのように油が充填されたシリンダ内をピストンが往復動するような場合である。このように油が存在する摺動材料においては、シリンダとピストンの接触面に油が存在していても接触面に存在していた油がピストンの摺動とともに移動してなくなってしまうことがある。そのため油を使用する摺動材料においても摺動面に油を溜めておく油溜まりが必要である。
特開2001−220630号公報
従来の樹脂含浸摺動材料でも摺動面に油溜まりを形成することがあるが、樹脂含浸摺動材料に油溜まりを形成するとプレス加工時に樹脂部に割れが発生したり、所定形状の寸法に加工しづらくなったりするという問題があり、製造面で好ましくない。
また前述のように樹脂は境界潤滑に効果があり、樹脂の含浸量が多いほど、その効果が顕著となる。しかしながら樹脂含浸摺動材料において、樹脂の含浸量を多くすると多孔質を形成する合金量が少なくなってしまう。この合金量が少なくなると、合金が鋼板と接合する面積が小さくなるため、合金と鋼板との接合強度が弱くなる。従って、樹脂量を多くすることは境界潤滑特性向上効果はあるものの合金と鋼板との接合強度が弱くなるという問題が生じ、一方、樹脂含浸量を少なくして合金量を多くすると接合強度は強くなるが境界潤滑に問題が生ずるようになって、その両者のバランスを調整することが非常に難しいものであった。
本発明者らは、Cu-Sn合金のマトリックス中に点在している固体潤滑剤は、摺動する非摺動体にともなって移動するため、固体潤滑剤が移動した後には微小な凹みが形成されることに着目して本発明を完成させた。
本発明は、Cu-Sn-Biからなる多孔質合金層が鋼板上に焼結されているとともに、BiがCu-Snのマトリックス中に偏在しており、しかも多孔質合金層には樹脂が含浸されていることを特徴とする摺動材料である。
また別の発明は、
(A)Sn含有量が相違する二種のCu-Sn合金粉を混合して均一混合粉にする工程;
(B)該均一混合粉と所定量のBi粉を混合してBi粉が偏った不均一混合粉にする工程;
(C)前記不均一混合粉を鋼板上に所定の厚さに散布する工程;
(D)不均一混合粉が散布された鋼板を加熱することにより不均一混合粉と鋼板、および不均一混合粉同士を焼結して鋼板上にBiが偏在した多孔質合金層を形成する工程;
(E)多孔質合金層に樹脂を含浸させる工程;
(F)多孔質合金層に樹脂が含浸された鋼板を加熱することにより樹脂を焼成する工程;
からなることを特徴とする摺動材料の製造方法である。
本発明によれば、摺動面にBiが部分的に偏在しているため、非摺動体の移動にともなってBiが除去されたときに、Biが大量に存在していた区画域では大量の空隙ができ、該空隙が油溜まりとなる。つまりある区画域ではBiが大量に存在し、ある区画域ではBiが少ないことになり、摺動材料の摺動面全体からみると微小な油溜まりが大量に集中した群が適当に分散して存在するようになる。従って、油を使用するような摺動材料では、摺動材料と非摺動体間に常に油が存在して良好な摺動性を発揮できる。また本発明の摺動材料は、Cu-Sn合金の量を多くして摺動性に優れた樹脂量を少なくするにもかかわらず、Cu-Sn合金には部分的に微小な油溜まりが大量に存在している群があるため、優れた摺動特性が発揮できるばかりでなく、鋼板との接合面積を大きくすることができることからCu-Sn合金と鋼板との接合強度が充分強くなり、長期間にわたって安定した摺動特性を維持できる。
本発明の摺動材料における合金層は、Snが10〜12質量%、Biが5〜15質量%、残部Cuからなり、Cu-Snのマトリックス中にBiが偏在、即ち偏って分布されているものである。
本発明において、Snの含有量が10質量%よりも少ないと合金強度が低下し、耐荷重性が劣化する。しかるにSn含有量が12質量%を超えると合金層が脆くなり耐疲労性が低下する。またBiの含有量が5質量%よりも少ないと摺動時にスティクスリップが生じ、摩擦抵抗が増加する。一方、Bi含有量が15質量%よりも多くなると摺動時にCu-Snマトリックス中からBi粒子が脱落しやすくなり、耐久性が劣るようになる。
本発明では、Cu-Snの二元合金ばかりでなく、該二元合金に摺動材料の特性を改善する他の元素、例えばAg、Cr、Ni、Fe、Sb、In、Zn、Moから選ばれた一種以上を適宜添加することもできる。
本発明では、図3のように摺動材料の摺動面を1×9(mm)の9mmに区画したときに、各区画域にはCu-Snのマトリックス(M)中にBiが2〜16質量%の範囲で点在している。つまり摺動面の或る区画域(1)ではBiが3質量%、或る区画域(2)ではBiが10質量%、或る区画域(3)では2質量%、或る区画域(4)では9質量%、或る区画域(5)ではBiが7質量%、或る区画域(6)ではBiが15質量%、或る区画域(7)ではBiが6質量%、或る区画域(8)ではBiが5質量%、また或る区画域(9)ではBiが8質量%存在しているように、9mmに分割された区画域では、Biの存在量がバラバラとなっているものである。本発明の摺動材料では、Cu-Sn合金に対してBiの添加量が5〜15質量%の場合、Biが各区画域に点在する下限は2質量%以上であり、上限は16質量%以下である。各区画域に存在するBiの下限量が2質量%よりも少ないと全体のBiの量も少なくなって油溜まりの形成が少なく、Biの上限量が16質量%よりも多くなると油溜りが多くなりすぎて摺動時にBiが局部的に凝集して発熱し焼き付きの原因となる。
本発明で多孔質合金層に含浸する樹脂としては、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)を主成分とする樹脂である。つまり該樹脂としてはPTFE単体でもよいが、PTFE主成分に他の樹脂や固体潤滑剤を混合したものでもよい。PTFEと混合する樹脂としてはポリフェニレンサルファイドやポリイミド等があり、またPTFEと混合する固体潤滑剤としては二硫化モリブデン、グラファイト、タングステンカーバイド等がある。
多孔質合金層と樹脂との体積割合は、多孔質合金層が50〜80体積%、残部樹脂が適当であり、好適には多孔質合金層が60〜70体積%である。多孔質合金層の占める割合が50体積%よりも少ないと鋼板との接合面積も小さくなって多孔質合金層と鋼板との接合強度が弱くなってしまう。しかるに多孔質合金層の占める割合が80体積%よりも多くなると樹脂の含浸性が悪くなるばかりでなく、樹脂の占める割合が少なくなるため摺動時の摩擦抵抗が増加し早期に焼き付きを起こすようになる。
多孔質合金粉と樹脂の体積割合を調整するには焼結温度、Cu-Sn合金粉の粒度選択、Cu-Sn合金粉の形状選択等で行う。つまり多孔質合金の占める割合を高くするためには、多孔質合金の多孔質部分を少なくすればよいわけである。焼結温度を高めで行うと、固相部分よりも液相部分が多くなって空隙に侵入し、多孔質部分が少なくなる。またCu-Sn合金粉の粒度が小さいほど、Cu-Sn合金粉末間の空隙が少なくなって多孔質部分が少なくなる。しかるにCu-Sn合金粉の粒度が大きくても、この中に小さなCu-Sn合金粉が混じっていると、小さな合金粉末が大きな合金粉間の空隙を埋めて多孔質部分が少なくなる。さらにCu-Sn合金粉が不定形であると該合金粉は滑りにくいため空隙ができやすくなるが、球状であると、球状粉は滑りやすいため、空隙間に侵入して多孔質部が少なくなり、樹脂の含浸性が悪くなる。本発明に使用して好適なCu-Sn合金粉は、粒度が150μmアンダーの不定形粉である。
本発明の摺動材料の製造方法において、Sn含有量が相違する二種のCu-Sn合金粉とは、一種がCuにSnを8〜12質量%添加した合金粉であり、もう一種がCuにSnを13〜18質量%添加した合金粉である。このように同じ成分のCu-Sn合金で組成比率を異にすると、焼結時に加熱温度をコントロールすることにより、多孔質合金層の多孔率を調整できるとともに、多孔質を保ったまま粉末同士、および粉末と鋼板との接合強度を充分に強くすることができるようになる。つまり二種のCu-Sn合金のうち、融点の高いCu-Sn合金の固相線温度よりも僅かに低い温度で焼結すると、もう一種の融点の低いCu-Sn合金は、例え完全に液状となっていなくとも、液体部分が多くなっており、この液体部分が融点の高いCu-Sn合金粉や鋼板と金属的に接合するため、合金粉同士および合金粉と鋼板との接合力が強くなる。
多孔質合金層形成後、Biの融点以上に加熱してから急冷すると、Cu-Sn合金のマトリックス中に偏在しているBiの結晶粒が微細となる。このようにBiの結晶粒が微細になると、摺動断面方向に対してBiが均一に分散しやすくなる。その結果、実使用上において非摺動体とのクリアランス制御のために摺動面を切削加工して摺動材料を使用する場合でもBiが摺動断面方向、即ち多孔質合金層が摩耗していく方向に均一に分散しているため、常に安定した摩擦係数が得られるようになる。本発明で多孔質合金層を形成後、Biの融点以上に加熱してから急冷する時期は、BiがCu-Sn合金のマトリックス中に分散された後であれば如何なる時期でもよい。即ち、該時期としては、鋼板上に多孔質合金層を形成する工程後、或いは多孔質合金層に含浸させた樹脂を焼成する工程後のいずれでもよい。
以下、図面に基づいて本発明の摺動材料の製造方法を説明する。図5〜10は、摺動材料の製造方法における各工程を説明する図であり、図11は本発明の方法で得られた摺動材料を円筒状の軸受に仕上げる説明図である。
(A)均一混合粉作製工程(図5)
攪拌装置1の中にCuを主成分としてSn含有量の異なる二種のCu-Sn合金粉をそれぞれ所定量ずつ投入する。一種のCu-XSn合金粉2は、もう一種のCu-YSn合金粉3よりもSn含有量が少ないため、固相線温度と液相線温度はCu-YSn合金粉3よりも少し高い。攪拌装置1内では、Cu-XSn合金粉2とCu-YSn合金粉3を混合して均一混合粉4にする。
(B)不均一混合粉作製工程(図6)
攪拌装置1内の均一混合粉4に所定量のBi粉5を投入して攪拌する。このときの攪拌は、Bi粉5が均一混合粉4中に偏在するように不均一混合粉6にする。
(C)不均一混合粉の散布工程(図7)
ホッパー7で不均一混合粉6を長尺の鋼板8上に所定の厚さに散布する。
(D)焼結工程(図8)
不均一混合粉6が散布された鋼板8を焼結炉9内に矢印のように通して不均一混合粉同士、および不均一混合粉と鋼板の接合を行い、鋼板上に多孔質合金層10を形成する。このときの焼結炉9の温度は、融点の高いCu-XSn合金粉2の固相線温度よりも少し低い温度にする。また焼結炉9内は、焼結を完全に行うため、活性雰囲気にする。
(E)樹脂の含浸工程(図9)
鋼板8に形成された多孔質合金層10上にディスペンサー11で粘土状となった樹脂12を適量載置する。粘土状の樹脂12は、水中に樹脂粉末を懸濁させたデジスパージョンである。樹脂12を多孔質合金層10上に載置後、押圧ローラー13で樹脂を押圧して、多孔質合金層10に含浸する。
(F)焼成工程(図10)
多孔質合金層10に樹脂12を含浸させた後、焼成炉14で樹脂の焼成を行い、長尺の摺動材料にする。焼成炉の温度は約400℃である。
その後、長尺の摺動材料を所定の大きさに切断して短冊状の摺動材料15にした後、樹脂12が内側になるように丸め加工を行って円筒状の軸受16に仕上げる。
(実施例1)
ここで本発明摺動材料製造方法における実施例について説明する。
(A)均一混合粉作製工程
Cu-10Sn合金粉(固相線温度:約850℃、液相線温度約1020℃、不定形粉、粒度150μmアンダー)4.6KgとCu-15Sn合金粉(固相線温度:約798℃、液相線温度約970℃、不定形粉、粒度150μmアンダー)4.6Kgを攪拌装置内に投入して20分間攪拌混合した。これら二種混合の合金粉をランダムに採取して分析を行ったところ、全て均一の組成の均一混合粉となっていた。
(B)不均一混合粉作製工程
二種のCu-Sn合金粉が均一混合粉となっている攪拌装置内にBi粉(不定形粉、粒度75μmアンダー)0.8Kgを投入し、5分間攪拌混合して不均一混合粉にした。このときのBi含有量は、不均一混合粉全体に対して8質量%である。
(C)不均一混合粉の散布工程
巾180mm、厚さ1.3mmの長尺の鋼板(SPCC)上に不均一混合粉をホッパーで厚さ約0.3mmに散布した。
(D)焼結工程
不均一混合粉が散布された鋼板を焼結炉に通して焼結を行い、鋼板上に多孔質合金層を形成した。焼結炉はアンモニア分解ガスが供給された活性雰囲気であり、炉内の温度はCu-10Sn合金粉の固相線温度よりも50℃低い800℃である。
(E)樹脂含浸工程
鋼板の多孔質合金層上にディスペンサーで粘土状となった樹脂を適量載置し、該樹脂をローラーで押圧して多孔質合金層に含浸させた。樹脂はPTFE、ポリフェニレンサルファイド、二硫化モリブデンの混合物をディスパージョンにしたものである。
(F)樹脂の焼成工程
樹脂が多孔質合金層に含浸された鋼板を約400℃の焼成炉に通して樹脂の焼成を行い長尺の摺動材料を得た。
長尺の摺動材料を巾30mm、長さ160mmに切断して短冊状の摺動材料にした。該短冊状の摺動材料の表面を研削して多孔質合金層を部分的に露出させ、1mm×9mmの各区画域における合金中のBi含有量の分析を行った。その結果、各区画域毎にBiは偏在しており、区域毎のBi分布量は最小で2質量%、最大で16質量%となっていた。
(実施例2)
実施例1と同一の製造方法において、(A)均一混合粉の作製工程、(B)不均一混合粉作製工程、(D)焼結工程は以下の通りである。
(A)均一混合粉作製工程
Cu-10Sn合金粉(固相線温度:約850℃、液相線温度約1020℃、不定形粉、粒度150μmアンダー)3.6KgとCu-15Sn合金粉(固相線温度:約798℃、液相線温度約970℃、不定形粉、粒度150μmアンダー)5.6Kgを攪拌装置内に投入して20分間攪拌混合した。これら二種の合金粉をランダムに採取して分析を行ったところ、全て均一組成の均一混合粉となっていた。
(B)不均一混合粉作製工程
二種のCu-Sn合金粉が均一混合粉となっている攪拌装置内にBi粉(不定形粉、粒度75μmアンダー)0.8Kgを投入し、5分間攪拌混合して不均一混合粉にした。このときのBi含有量は、不均一混合粉全体に対して8質量%である。
(D)焼結工程
不均一混合粉が散布された鋼板を焼結炉に通すことにより焼結を行い、鋼板上に多孔質合金層を形成した。焼結炉はアンモニア分解ガスが供給された活性雰囲気であり、炉内の温度はCu-10Sn合金粉の固相線温度よりも60℃低い790℃である。
(実施例3)
実施例1と同一の製造方法において、(A)均一混合粉の作製工程、(B)不均一混合粉作製工程、(D)焼結工程は以下の通りである。
(A)均一混合粉作製工程
Cu-10Sn合金粉(固相線温度:約850℃、液相線温度約1020℃、不定形粉、粒度150μmアンダー)7.6KgとCu-15Sn合金粉(固相線温度:約798℃、液相線温度約970℃、不定形粉、粒度150μmアンダー)1.6Kgを攪拌装置内に投入して20分間攪拌混合した。これら二種の合金粉をランダムに採取して分析を行ったところ、全て均一組成の均一混合粉となっていた。
(B)不均一混合粉作製工程
二種のCu-Sn合金粉が均一混合粉となっている攪拌装置内にBi粉(不定形粉、粒度75μmアンダー)0.8Kgを投入し、5分間攪拌混合して不均一混合粉にした。このときのBi含有量は、不均一混合粉全体に対して8質量%である。
(D)焼結工程
不均一混合粉が散布された鋼板を焼結炉に通すことにより焼結を行い、鋼板上に多孔質合金層を形成した。焼結炉はアンモニア分解ガスが供給された活性雰囲気であり、炉内の温度はCu-10Sn合金粉の固相線温度よりも40℃低い810℃である。
(比較例1)
Cu-10Sn-7Bi(固相線温度約820℃、液相線温度約960℃、不定形粉、粒度150μmアンダー)合金の粉末を実施例1と同様にして鋼板上に散布、焼結、樹脂の含浸、焼成を行った。この比較例1は、Cu-Snマトリックス中にBiが均一に点在していた。
(比較例2)
Cu-10Sn(固相線温度約850℃、液相線温度約1020℃、不定形粉、粒度150μmアンダー)合金の粉末を実施例1と同様にして鋼板上に散布、焼結した。ここで使用した樹脂はPTFE、Pb粉末、二硫化モリブデンを混合したものであり、多孔質層に含浸、焼成を行った。
上記実施例と比較例の短冊状摺動材料について材料の特性試験を行った。その結果を表1に示す。表1からも分かるように鋼板と合金層との機械的強度、即ち剪断強度にも優れているものである。
Figure 2006200024
また実施例1と比較例2の摺動特性を図12〜13に示す。図12〜13は、樹脂面研削量にともなう耐久時間の変化、摩擦係数の変化、比摩耗量の変化であり、これらの試験条件は荷重が7MPa、速度が0.5m/sec、無給油である。図12〜13のからも明らかなように本発明の摺動材料は耐久時間が長く、摩擦係数が低く、さらに比摩耗量が非常に少ないという従来の摺動材料に較べて優れた摺動材料特性を有するものである。
実施例では、摺動材料を円筒状の軸受にしたものについて説明したが、本発明はピストンポンプの斜板、ギャーポンプのサイドプレート、建機用上転輪ブッシュ、等如何なる摺動材料にも適応できることはいうまでもない。
摺動材料の使用初期における断面図 摺動材料使用中における樹脂部分が摩耗した状態の断面図 本発明摺動材料のCu-Snマトリクス中におけるBiの偏在を説明する図 従来の摺動材料のCu-Snマトリクス中におけるBiの均一点在を説明する図 本発明摺動材料の製造方法における均一混合粉作製工程 本発明摺動材料の製造方法における不均一混合粉作製工程 本発明摺動材料の製造方法における不均一混合粉散布工程 本発明摺動材料の製造方法における焼成工程 本発明摺動材料の製造方法における樹脂の含浸工程 本発明摺動材料の製造方法における焼成工程 本発明方法で得られた摺動材料を軸受に仕上げる説明図 耐久時間のグラフ 摩耗係数のグラフ 比摩耗量のグラフ
符号の説明
M Cu-Snマトリックス
Bi ビスマス

Claims (9)

  1. Cu-Sn-Biからなる多孔質合金層が鋼板上に焼結されているとともに、BiがCu-Snのマトリックス中に偏在しており、しかも多孔質合金層には樹脂が含浸されていることを特徴とする摺動材料。
  2. 前記Cu-Sn-Bi合金層は、Sn10〜12質量%、Bi5〜15質量%、残部Cuからなることを特徴とする請求項1記載の摺動材料。
  3. Cu-Snのマトリックス中に偏在するBiの偏在範囲は、摺動面を9mmに区画した各区画域において1〜20質量%であることを特徴とする請求項1記載の摺動材料。
  4. 前記合金層と樹脂との体積比率は、合金層が50〜80体積%、残部樹脂であることを特徴とする請求項1記載の摺動材料。
  5. 前記樹脂は、ポリテトラフルオロエチレンを主成分とする樹脂であることを特徴とする請求項1記載の摺動材料。
  6. (A)Sn含有量が相違する二種のCu-Sn合金粉を混合して均一混合粉にする工程;
    (B)該均一混合粉と所定量のBi粉を混合してBi粉が偏った不均一混合粉にする工程;
    (C)前記不均一混合粉を鋼板上に所定の厚さに散布する工程;
    (D)不均一混合粉が散布された鋼板を加熱することにより不均一混合粉と鋼板、および不均一混合粉同士を焼結して鋼板上にBiが偏在した多孔質合金層を形成する工程;
    (E)多孔質合金層に樹脂を含浸させる工程;
    (F)多孔質合金層に樹脂が含浸された鋼板を加熱することにより樹脂を焼成する工程;

    からなることを特徴とする摺動材料の製造方法。
  7. 前記Sn含有量が相違するCu-Sn合金粉は、一種がCuにSnを8〜12質量%添加した合金粉であり、もう一種がCuにSnを13〜18質量%添加した合金粉であることを特徴とする請求項6記載の摺動材料の製造方法。
  8. 多孔質合金層形成後、Biの融点以上に加熱してから急冷することを特徴とする請求項6記載の摺動材料の製造方法。
  9. 多孔質合金層形成後にBiの融点以上に加熱してからの急冷は、鋼板上に多孔質合金層を形成する工程後、或いは多孔質合金層に含浸させた樹脂を焼成する工程後、のいずれかであることを特徴とする請求項8記載の摺動材料の製造方法。

















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