JP2006198569A - 多軸型せん断破砕装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】多軸型せん断破砕装置の回転軸に作用する曲げ変形を抑えることができ、組付及び分解性の良好な多軸型せん断破砕装置を提供する。
【解決手段】破砕機ケース7内に回転軸8を並設し、これらの回転軸8に回転歯6をそれぞれ組み付けてなる多軸型せん断破砕装置において、キー機能となる少なくとも1つの平面を有し、前記破砕機ケース7に並設した回転軸8と、各回転軸8にそれぞれ嵌め込んだ回転歯6と、前記回転歯6間の回転軸8にそれぞれ嵌め込んだスペーサ12と、このスペーサ12の外周面に密接する孔15を有し、前記回転歯6の側面間に配設した曲げ変形抑制部材14とを備えた。
【選択図】 図5
【解決手段】破砕機ケース7内に回転軸8を並設し、これらの回転軸8に回転歯6をそれぞれ組み付けてなる多軸型せん断破砕装置において、キー機能となる少なくとも1つの平面を有し、前記破砕機ケース7に並設した回転軸8と、各回転軸8にそれぞれ嵌め込んだ回転歯6と、前記回転歯6間の回転軸8にそれぞれ嵌め込んだスペーサ12と、このスペーサ12の外周面に密接する孔15を有し、前記回転歯6の側面間に配設した曲げ変形抑制部材14とを備えた。
【選択図】 図5
Description
本発明は、混合廃棄物等を破砕処理する多軸型せん断破砕装置に係わり、更に詳しくは回転歯の軸の曲げ強さを高めた多軸型せん断破砕装置に関するものである。
シート状の部材を切断し細分するための細断機(ドキュメントシュレッダ)において、カッタによる細断処理時にカッタ先端に被細断物が食い込み、カッタの軸が離反する方向に曲げ変形することがある。このカッタ軸の曲げ変形を抑えるために、カッタの側面間において一方側(先端側)をカッタ軸に摺接させ、他方側(基部側)を細断機ケースに固定する板状の付加的安定手段を備えたものがある(例えば、特許文献1参照。)。
上述した従来技術においては、カッタ軸の両側部にそれぞれ配置した板状の付加的安定手段の基部を、ボルト等の締結手段によって細断機ケースに固定する構造であるため、締結手段となるボルトの部品を数多く必要とするとともに、板状の付加的安定手段をカッタ軸方向に交互に組み付けられた多数のカッタ間に配設するための組付作業及びその分解作業が面倒である。
一方、近年では、環境問題からリサイクルの需要が増えている。その結果、廃棄物を破砕して再利用させるための多軸型せん断破砕装置の需要も増加している。この種の破砕装置は、上述した細断機とは異なり、多種多様の廃棄物を破砕する能力が要求されているとともに、廃棄物の処理増も要求されている。
そのため、破砕装置の心臓となる回転歯の摩耗も激しく、その交換作業の容易性をも考慮しなければならない状況にある。このような状況下において、多軸型せん断破砕装置に、上述した従来技術における板状の付加的安定手段を適用しようとしても、その組付性及び分解性に難点があり、その作業に多大な時間を有することになり、多軸型せん断破砕装置の生産性を低下させるという憾みがある。
本発明は、上述の事柄に基づいてなされたもので、多軸型せん断破砕装置の回転軸に作用する曲げ変形を抑えることができ、組付及び分解性の良好な多軸型せん断破砕装置を提供することを目的とする。
本発明は、上記の目的を達成するために、第1の発明は、破砕機ケース内に複数の回転軸を並設し、これらの回転軸に回転歯をそれぞれ組み付けてなる多軸型せん断破砕装置において、前記複数の回転軸が嵌め込まれる孔を有し、回転歯間に配設されて前記複数の回転軸の径方向への動きを規制する少なくとも1つの曲げ変形抑制部材を備えたことを特徴とする。
また、第2の発明は、破砕機ケース内に複数の回転軸を並設し、これらの回転軸に回転歯をそれぞれ組み付けてなる多軸型せん断破砕装置において、回転を拘束する少なくとも1つの平面を有し、前記破砕機ケースに並設した複数の回転軸と、各回転軸にそれぞれ嵌め込んだ回転歯と、前記回転歯間の回転軸にそれぞれ嵌め込んだ複数のスペーサと、これら複数のスペーサの外周面に密接する孔を有し、前記回転歯の側面間に配設されて前記複数の回転軸の径方向への動きを規制する少なくとも1つの曲げ変形抑制部材とを備えたことを特徴とする。
更に、第3の発明は、破砕機ケース内に複数の回転軸を並設し、これらの回転軸に回転歯をそれぞれ組み付けてなる多軸型せん断破砕装置において、回転を拘束する少なくとも1つの平面を有し、前記破砕機ケースに並設した複数の回転軸と、各回転軸にそれぞれ嵌め込んだ回転歯と、前記回転歯間の回転軸にそれぞれ嵌め込んだ複数のスペーサと、これら複数のスペーサの外周面に密接する孔を有し、前記回転歯の側面間に配設されて前記複数の回転軸の径方向への動きを規制する少なくとも1つの曲げ変形抑制部材と、この曲げ変形抑制部材の孔とスペーサとの間に設けた軸受とを備えたことを特徴とする。
また、第4の発明は、第1乃至第3の発明のいずれかにおいて、前記曲げ変形抑制部材の外周面と破砕機ケースの内面との間に、前記曲げ変形抑制部材の押え部材を着脱可能に設けたことを特徴とする。
本発明によれば、曲げ変形抑制部材を回転軸間にその軸線方向から組み付けられるようにして、回転歯交換時の組付及び分解性を容易にしたので、多軸形せん断破砕装置の復帰時間が短縮され、その生産性を高めることができる。また、回転軸の曲げ変形が抑えられるので、多種多様な廃棄物に対して、従来と同程度の破砕トルクを加えることができるので、回転軸の曲げ変形に対応して軸径を大きくする必要が無くなり、コストアップを抑えて破砕処理量の増加を図ることができる。
以下、本発明の多軸型せん断破砕装置の実施の形態を図面を用いて説明する。
図1は本発明の多軸型せん断破砕装置の一実施の形態を示す正面図、図2はその左側面図、図3はその平面図である。これらの図において、1は架台、2は架台1上に載置した破砕機、3は破砕機2上に設けたホッパ、4は破砕機2の下側に位置するように架台1に設けた排出シュート、5は排出シュート4下の地上に設置した排出コンベアである。破砕機2は、ホッパ3に投入された被せん断物(例えば、建設廃材、家電品、プラスチック廃材、古タイヤ等)を図3に示す回転歯6によりせん断し、その下方に排出する。
図1は本発明の多軸型せん断破砕装置の一実施の形態を示す正面図、図2はその左側面図、図3はその平面図である。これらの図において、1は架台、2は架台1上に載置した破砕機、3は破砕機2上に設けたホッパ、4は破砕機2の下側に位置するように架台1に設けた排出シュート、5は排出シュート4下の地上に設置した排出コンベアである。破砕機2は、ホッパ3に投入された被せん断物(例えば、建設廃材、家電品、プラスチック廃材、古タイヤ等)を図3に示す回転歯6によりせん断し、その下方に排出する。
前述した破砕機2の詳細な構成を図3乃至図5を用いて説明する。図4は図3のIVーIV矢視から見た拡大横断面図、図5は図3のVーV矢視から見た拡大横断面図である。これらの図において、7は破砕機ケースで、この破砕機ケース7の上側にはホッパ3に連結する廃棄物受入口を、下方には回転歯6によってせん断されたせん断物を排出する排出口を備えている。8,8は破砕機ケース7内に回転可能に並設された回転軸、9は一方の回転軸8(図3の下側の回転軸)に連結した駆動モータ、10は一方の回転軸8に設けた駆動歯車、11は駆動歯車10に噛み合うように他方の回転軸に設けた従動歯車である。これらの歯車10,11の噛み合いにより、各回転軸8,8はそれぞれ内側に向かって回転し、破砕爪6Aを有する回転歯6を図4の矢印で示すように回転させる。
前述した各回転軸8の破砕機側の外周面は、図4に示すように回転歯6をキー結合するために多角形断面(この例では6角形断面)に形成されている。この一方の回転軸8の多角形断面部分には、図3に示すようにその軸線に沿って回転歯6とスペーサ12とが交互に挿入されている。また、この他方の回転軸8の多角形断面部分には、一方の回転軸8側のスペーサ12部分、即ち一方の回転軸8側の回転歯6,6間に回転歯6が位置するように、回転歯6とスペーサ12とがその軸線に沿って交互に挿入される。13はスペーサ12の外周面に摺接する円弧面を有するクリーナで、このクリーナ13は破砕機ケース7の内面に固定されている。
14は回転軸8,8の曲げ変形を抑える曲げ変形抑制部材で、この曲げ変形抑制部材14は、図3に示すように回転軸8の長手方向のほぼ中間部に配置されている。この曲げ変形抑制部材14は、図5に示すように回転軸8,8が相互に離反する変形、即ち曲げ変形を抑制すように、回転軸8,8が嵌り込む孔15,15を備えた板体で構成されている。この板体14は換言すると、前記回転軸8,8間の間隔を一定に維持する機能を有している。
16は曲げ変形抑制部材14の孔15の内面とスペーサ12の外周面との間に設けた軸受で、この軸受16は回転側のスペーサ12と固定側の孔15との摩擦損出を低減するために用いている。この曲げ変形抑制部材14は、各回転軸8,8への回転歯6及びスペーサ12の組付け途中において、軸受16を介してその孔15を各回転軸8,8に挿入することにより、例えば回転軸8の長手方向のほぼ中間部に配置することができる。
次に、上述した本発明の多軸型せん断破砕装置の一実施の形態の動作を図面を用いて説明する。
破砕機2は、その回転歯6の爪6Aによって被破砕物を破砕及びせん断するが、被破砕物の強度が高い場合には、その被破砕物の噛み込み時に回転歯6の爪6Aに反力が作用する。この反力は回転軸8に伝達し、回転軸8,8をそれぞれ離反する方向、即ち図4における左右方向に曲げ変形を与えようとするが、曲げ変形抑制部材14によって前述した回転軸8,8の曲げ変形が抑え込まれる。
破砕機2は、その回転歯6の爪6Aによって被破砕物を破砕及びせん断するが、被破砕物の強度が高い場合には、その被破砕物の噛み込み時に回転歯6の爪6Aに反力が作用する。この反力は回転軸8に伝達し、回転軸8,8をそれぞれ離反する方向、即ち図4における左右方向に曲げ変形を与えようとするが、曲げ変形抑制部材14によって前述した回転軸8,8の曲げ変形が抑え込まれる。
その結果、回転歯6は被破砕物の強度に対抗して被破砕物を破砕及びせん断する。これにより、多種多様の廃棄物を容易に破砕処理することができる。
上述した本発明の実施の形態によれば、曲げ変形抑制部材14を回転軸8,8間にその軸線方向から組み付けられるようにして、回転歯6交換時の組付及び分解性を容易にしたので、多軸形せん断破砕装置の復帰時間が短縮され、その生産性を高めることができる。また、回転軸8,8の曲げ変形が抑えられるので、多種多様な廃棄物に対して、従来と同程度の破砕トルクを加えることができるので、回転軸8,8の曲げ変形に対応してその軸径を大きくする必要が無くなり、コストアップを抑えて軸長を長くすることができ、破砕処理量の増加を図ることができる。
なお、上述の実施の形態においては、曲げ変形抑制部材14の孔15の内面とスペーサ12の外周面との間に設けた軸受16を設けたが、この軸受16を省略して曲げ変形抑制部材14の各孔15の内面を各回転軸8の外周面の密接するように構成することも可能である。
この実施の形態においては、前述した実施の形態と同様な効果を得ることができるとともに、軸受16の省略に伴い、製造原価を小さくすることができる。
図6は本発明の多軸型せん断破砕装置の他の実施の形態を示すもので、この図6において、図5と同符号のものは同一部分である。この実施の形態は、回転歯6に複数の爪6Aを備えているために、被破砕物の形状により、回転軸8,8の中心を結ぶ線方向以外に、斜め外方に反力が強力に作用することがある。この場合に曲げ変形抑制部材14によってその反力を受け止めて、回転軸8,8の曲げ変形を抑えることができるが、強力な反力が作用した場合の対応策として、曲げ変形抑制部材14の外周の四隅箇所に、一端(先端)を曲げ変形抑制部材14の外周面に密接し、他端(基部)を破砕機ケース7の内面にボルト17によって着脱可能に固定した押え部材18を設けたものである。この押え部材18は、破砕機ケース7の上側及び下側からそれぞれ差し込み及び抜き取り可能であり、組付け作業が容易である。
この実施の形態によれば、前述した実施の形態と同様に前述した実施の形態と同様な効果を得ることができるとともに、強力な反力に対しても対応することができるので、更に種々の被破砕物の処理が可能になる。また、この実施の形態においても、軸受16を省略できることは勿論である。
また、上述の実施の形態において、曲げ変形抑制部材14を回転軸8の軸線方向の中間部に設けたが、その適宜箇所に設けることも可能である。また、回転軸8の断面形状を多角形にしたが、回転軸8の外周にその軸線方向に設けたキー溝と回転歯6及びスペーサ12の各孔の内面に設けたキーとの係合形式の場合にも、本発明を適用することができる。更に、本発明は、定置式の2軸型せん断破砕装置について説明したが、回転軸8を3軸、4軸配置したせん断破砕装置にも適用することができ、また、自走式破砕機にも適用可能である。
1 架台
2 破砕機
3 ホッパ
4 排出シュート
5 排出コンベア
6 回転歯
7 破砕機ケース
8 回転軸
9 駆動モータ
12 スペーサ
13 クリーナ
14 曲げ変形抑制部材
15 孔
16 軸受
18 押え部材
2 破砕機
3 ホッパ
4 排出シュート
5 排出コンベア
6 回転歯
7 破砕機ケース
8 回転軸
9 駆動モータ
12 スペーサ
13 クリーナ
14 曲げ変形抑制部材
15 孔
16 軸受
18 押え部材
Claims (4)
- 破砕機ケース内に複数の回転軸を並設し、これらの回転軸に回転歯をそれぞれ組み付けてなる多軸型せん断破砕装置において、前記複数の回転軸が嵌め込まれる孔を有し、回転歯間に配設されて前記複数の回転軸の径方向への動きを規制する少なくとも1つの曲げ変形抑制部材を備えたことを特徴とする多軸型せん断破砕装置。
- 破砕機ケース内に複数の回転軸を並設し、これらの回転軸に回転歯をそれぞれ組み付けてなる多軸型せん断破砕装置において、回転を拘束する少なくとも1つの平面を有し、前記破砕機ケースに並設した複数の回転軸と、各回転軸にそれぞれ嵌め込んだ回転歯と、前記回転歯間の回転軸にそれぞれ嵌め込んだ複数のスペーサと、これら複数のスペーサの外周面に密接する孔を有し、前記回転歯の側面間に配設されて前記複数の回転軸の径方向への動きを規制する少なくとも1つの曲げ変形抑制部材とを備えたことを特徴とする多軸型せん断破砕装置。
- 破砕機ケース内に複数の回転軸を並設し、これらの回転軸に回転歯をそれぞれ組み付けてなる多軸型せん断破砕装置において、回転を拘束する少なくとも1つの平面を有し、前記破砕機ケースに並設した複数の回転軸と、各回転軸にそれぞれ嵌め込んだ回転歯と、前記回転歯間の回転軸にそれぞれ嵌め込んだ複数のスペーサと、これら複数のスペーサの外周面に密接する孔を有し、前記回転歯の側面間に配設されて前記複数の回転軸の径方向への動きを規制する少なくとも1つの曲げ変形抑制部材と、この曲げ変形抑制部材の孔とスペーサとの間に設けた軸受とを備えたことを特徴とする多軸型せん断破砕装置。
- 前記曲げ変形抑制部材の外周面と破砕機ケースの内面との間に、前記曲げ変形抑制部材の押え部材を着脱可能に設けたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の多軸型せん断破砕装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005015104A JP2006198569A (ja) | 2005-01-24 | 2005-01-24 | 多軸型せん断破砕装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2005015104A JP2006198569A (ja) | 2005-01-24 | 2005-01-24 | 多軸型せん断破砕装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006198569A true JP2006198569A (ja) | 2006-08-03 |
Family
ID=36957019
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2005015104A Pending JP2006198569A (ja) | 2005-01-24 | 2005-01-24 | 多軸型せん断破砕装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2006198569A (ja) |
-
2005
- 2005-01-24 JP JP2005015104A patent/JP2006198569A/ja active Pending
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