以下、本発明に係る遊技機について、本発明をスロットマシンに具体化した実施形態に基づき図面を参照しつつ詳細に説明する。先ず、本実施形態に係るスロットマシンの概略構成について、図6乃至図12に基づき説明する。図6はスロットマシンの斜視図である。図7は操作テーブルの正面図である。図8はスロットマシンの制御系を模式的に示すブロック図である。図9は、液晶ディスプレイの液晶駆動回路を模式的に示すブロックである。図10は、通常ゲームにおいて可変表示部に可変表示される図柄の列を模式的に示す説明図である。図11は、入賞役及びその配当を示す説明図である。図12は、5つの可変表示部の停止表示領域を示した図である。
図6において、スロットマシン1はその全体を形成するスラント型(着座して遊技するタイプ)のキャビネット2を有しており、かかるキャビネット2の前面上部には上部液晶ディスプレイ3が配設され、また、キャビネット2の前面中央部に設けられた機器前面パネル20には下部液晶ディスプレイ301が配設されている。ここに、上部液晶ディスプレイ3は一般に汎用されている液晶ディスプレイから構成されており、また、下部液晶ディスプレイ301も一般に汎用されている液晶ディスプレイから構成されている。但し、下部液晶ディスプレイ301には、遊技者が握ることができる把持部302が設けられているが、この点は後述する。そして、上部液晶ディスプレイ3には、ゲーム方法、入賞役の種類とその配当、ゲームに関する各種演出等ゲームに関する情報が表示される。また、下部液晶ディスプレイ301には、クレジットが表示されるとともに、図6に示されているように、基本的に、5つの可変表示部21、22、23、24及び25が表示されるとともに、各可変表示部21乃至25において後述する各種の図柄が上方向から下方向に向かってスクロールしながら可変表示(以下、「スクロール表示」ともいう。)された後に停止表示される。
従って、本実施の形態のスロットマシン1では、下部液晶ディスプレイ301の各可変表示部21乃至25を介して表示されることにより実現されるビデオリールをもって、スロットゲーム(通常ゲームとボーナスゲーム)が行われる。このスロットゲーム(通常ゲームとボーナスゲーム)では、各可変表示部21乃至25にて停止表示される図柄はそれぞれ3つある。すなわち、図12に示すように、可変表示部21乃至25は、第1停止表示領域211,221,231,241,251と第2停止表示領域212,222,232,242,252と第3停止表示領域213,223,233,243,253にそれぞれ区分されており、これらの各停止表示領域211〜213,221〜223,231〜233,241〜243,251〜253に図柄がそれそれ停止表示される。
また、このスロットゲーム(通常ゲームとボーナスゲーム)では、これらの各停止表示領域211〜213,221〜223,231〜233,241〜243,251〜253のうち5つで形成される入賞ラインが25本ある。各入賞ラインでは、有効化されていれば、図柄がぞれぞれ停止表示された際に特定の図柄が特定の態様で並んだときに配当が付与される。但し、25本の入賞ラインの説明については省略する。
また、ここで、単に「ゲーム」というときは、通常ゲームにおいて、現在の所有クレジットに基づいてベット操作を行い、図柄が可変表示及び停止表示され、停止表示された図柄の組合せに応じた各種処理(ボーナスゲームや払出処理)が行われるまでの一連の動作をいい、ボーナスゲームにおける「ゲーム」とは区別される。
尚、ここでは、25本の入賞ラインのうち有効化されているものを、「有効入賞ライン」という。
図6に戻り、下部液晶ディスプレイ301の下側には、操作テーブル5と手前側に突出されたアームレスト6が設けられている。この点、図7に示されているように、かかる操作テーブル5の上段には、最も左側からCOLLECTボタン31、GAME RULESボタン32が配置されており、また、中段には、最も左側からBET1 PER LINEボタン33、BET2 PER LINEボタン34、BET3 PERLINEボタン35、BET5 PER LINEボタン36、BET8 PER LINEボタン37、WIN START FEATUREボタン38が配置されており、また、下段には、最も左側からRED PLAY1 LINEボタン39、PLAY2 LINESボタン40、PLAY5 LINESボタン41、PLAY20 LINESボタン42、BLACK PLAY25 LINESボタン43、GAMBLE RESERVEボタン44が配設されている。また、図6に示されているように、操作テーブル5の右側には、コイン投入部9、紙幣投入部10が設けられている。
ここに、COLLECTボタン31は、通常ゲーム終了時に押下されるボタンであり、COLLECTボタン31が押下されると、ゲームにて獲得したクレジット数と等価のコインがコイン払出口15からコイン受け部16に払い戻される。尚、COLLECTボタン31には、COLLECTスイッチ45が付設されており、COLLECTボタン31の押下に基づきスイッチ信号がCPU50に出力される(図8参照)。
GAME RULESボタン32は、ゲームの操作方法等が不明な場合に押下されるボタンであり、GAME RULESボタン32が押下されると、上部液晶ディスプレイ3や下部液晶ディスプレイ301に各種のヘルプ情報が表示される。かかるGAME RULESボタン32には、GAME RULESスイッチ46が付設されており、GAME RULESボタン32の押下に基づきGAME RULESスイッチ46からスイッチ信号がCPU50に出力される(図8参照)。
コイン投入部9には、コインセンサ49が配置されており、コイン投入部9にコインが投入されると、コインセンサ49を介してコイン検出信号がCPU50に出力され(図8参照)、投入されたコイン相当分のクレジットが加算される。また、紙幣投入部10には、紙幣センサ67が配置されており、紙幣投入部10に紙幣が投入されると、紙幣センサ67を介して紙幣検出信号がCPU50に出力され(図8参照)、投入された紙幣相当分のクレジットが加算される。
BET1 PER LINEボタン33は、1回押下する毎に、各有効入賞ラインに対して、1ずつベットされるボタンである。この1BET1 PER LINEボタン33には、1-BETスイッチ57が付設されており、BET1 PER LINEボタン33が押下されると、その押下に基づき1-BETスイッチ57からCPU50にスイッチ信号が出力される(図8参照)。BET2 PER LINEボタン34は、その押下に基づき、各有効入賞ラインに対して、2ベットでゲームを開始するためのボタンである。かかるBET2 PER LINEボタン34には、2-BETスイッチ58が付設されており、その押下時には2-BETスイッチ58からスイッチ信号がCPU50に出力される(図8参照)。
BET3 PER LINEボタン35は、その押下に基づき、各有効入賞ラインに対して、3ベットでゲームを開始するためのボタンである。かかるBET3 PER LINEボタン35には、3-BETスイッチ59が付設されており、その押下時には3-BETスイッチ59からスイッチ信号がCPU50に出力される(図8参照)。また、BET5 PER LINEボタン36は、その押下に基づき、各有効入賞ラインに対して、5ベットでゲームを開始するためのボタンである。BET5 PER LINEボタン36には、5-BETスイッチ60が付設されており、その押下に基づき5-BETスイッチ60からスイッチ信号がCPU50に出力される(図8参照)。
BET8 PER LINEボタン37は、その押下に基づき、各有効入賞ラインに対して、8ベットでゲームを開始するためのボタンである。かかるBET8 PER LINEボタン37には、8-BETスイッチ61が付設されており、その押下時には8-BETスイッチ61からスイッチ信号がCPU50に出力される(図8参照)。従って、BET1 PER LINEボタン33、BET2 PER LINEボタン34、BET3 PER LINEボタン35、BET5 PER LINEボタン36、BET8 PER LINEボタン37の押下により、有効入賞ラインの1ライン毎にベットされるベット数が決定される。
WIN START FEATUREボタン38は、ボーナスゲームを開始させたり、ボーナスゲームで獲得した配当をクレジットに加算するためのボタンである。かかるWIN START FEATUREボタン38には、WIN・STARTスイッチ47が付設されており、その押下時にはWIN・STARTスイッチ47からスイッチ信号がCPU50に出力される(図8参照)。
RED PLAY1 LINEボタン39は、その押下に基づき、有効入賞ラインの数を「1」としてゲームを開始するためのボタンである。かかるRED PLAY1 LINEボタン39には、1-LINEスイッチ62が付設されており、その押下に基づき1-LINEスイッチ62からスイッチ信号がCPU50に出力される(図8参照)。また、PLAY2 LINESボタン40は、その押下に基づき、有効入賞ラインの数を「2」としてゲームを開始するためのボタンである。かかるPLAY2 LINESボタン40には、2-LINESスイッチ63が付設されており、その押下に基づき2-LINESスイッチ63からスイッチ信号がCPU50に出力される(図8参照)。
PLAY5 LINE41ボタンは、その押下に基づき、有効入賞ラインの数を「5」としてゲームを開始するためのボタンである。かかるPLAY5 LINESボタン41には、5-LINESスイッチ64が付設されており、その押下に基づき5-LINESスイッチ64からスイッチ信号がCPU50に出力される(図8参照)。また、PLAY20 LINESボタン42は、その押下に基づき、有効入賞ラインの数を「20」としてゲームを開始するためのボタンである。かかるPLAY20 LINESボタン42には、20-LINESスイッチ65が付設されており、その押下に基づき20-LINESスイッチ65からスイッチ信号がCPU50に出力される(図8参照)。
BLACK PLAY25 LINE43ボタンは、その押下に基づき、有効入賞ラインの数を「25」としてゲームを開始するためのボタンである。かかるBLACK PLAY25 LINESボタン43には、25-LINESスイッチ66が付設されており、その押下に基づき25-LINESスイッチ66からスイッチ信号がCPU50に出力される(図8参照)。
従って、RED PLAY1 LINEボタン39、PLAY2 LINESボタン40、PLAY5 LINESボタン41、PLAY20 LINESボタン42、BLACK PLAY25 LINESボタン43の押下により、決定することが可能な有効入賞ラインの数としては、「1」、「2」、「5」、「20」、「25」が存在し得る。
また、RED PLAY1 LINEボタン39、PLAY2 LINESボタン40、PLAY5 LINESボタン41、PLAY20 LINESボタン42、BLACK PLAY25 LINESボタン43は、それらが押下されることに基づき現在のベット数と当該有効入賞ラインの数でゲームを開始すべく、下部液晶ディスプレイ301の各可変表示部21乃至25にて各図柄の可変表示が開始されるボタンでもある。
尚、RED PLAY1 LINEボタン39とBLACK PLAY25 LINESボタン43は、ボーナスゲームで獲得したクレジットを使用して行われるダブルダウンゲームにおいて、赤・黒を選択する際にも使用される。
GAMBLE RESERVEボタン44は、席を離れる際に押下したり、ボーナスゲームが終了した後にダブルダウンゲームに移行させるためのボタンである。かかるGAMBLE RESERVEボタン44には、GAMBLE・RESERVEスイッチ48が付設されており、その押下に基づきGAMBLE・RESERVEスイッチ48からスイッチ信号がCPU50に出力される(図8参照)。
また、図6に示すように、キャビネット2の下部には、コイン払出口15が形成されるとともに、コイン払出口15から払い出されたコインを受けるコイン受け部16が設けられている。コイン払出口15の内部には、センサ等より構成される後述のコイン検出部73が配置されており(図8参照)、コイン検出部73はコイン払出口15から払い出されるコインの枚数を検出する。
続いて、図10に基づき、通常ゲームのときに下部液晶ディスプレイ301に表示されるものであって、各可変表示部21乃至25にてスクロールしながら可変表示される図柄例について説明する。図10において、第1リール帯101で示された図柄の列は可変表示部21にて可変表示される図柄の列、第2リール帯102で示された図柄の列は可変表示部22にて可変表示される図柄の列、第3リール帯103で示された図柄の列は可変表示部23にて可変表示される図柄の列、第4リール帯104で示された図柄の列は可変表示部24にて可変表示される図柄の列、第5リール帯105で示された図柄の列は可変表示部25にて可変表示される図柄の列である。
ここに、リール帯101乃至105で示された図柄の列は、互いに異なる図柄の配列を有しており、これらの各図柄の列は、「WILD」、「SHARK」、「FISH」、「PUNK」、「OCTOPUS」、「CRAB」、「WORM」、「A」、「K」、「Q」、「J」、「SARDINE」が適宜組み合わされて12個の図柄から構成されている。
この点、「SHARK」、「FISH」、「PUNK」、「OCTOPUS」、「CRAB」、「WORM」、「SARDINE」とは、図示はしないが、鮫、魚、ギターを持った人、蛸、蟹、虫、鰯の図柄をそれぞれ示している。また、「WILD」、「A」、「K」、「Q」、「J」とは、各英字の図柄を示している。
さらに、「SARDINE」は、後述するように、ボーナスゲームに移行するためのスキャッターシンボルでもあり、有効入賞ラインに関係なく、可変表示部21乃至25であわせて3つ以上停止表示された場合に、ボーナスゲームに移行することができるものである。
また、「WILD」とは、それ以外の「SHARK」、「FISH」、「PUNK」、「OCTOPUS」、「CRAB」、「WORM」、「A」、「K」、「Q」、「J」のいずれにも代用することができるオールマイティーな図柄であるが、スキャッターシンボルである「SARDINE」には代用することができない。
尚、リール帯101乃至105で示された図柄の列が各可変表示部21乃至25においてスクロール表示された後に停止表示される場合、上述したように、3つの図柄がそれぞれの可変表示部で停止表示される。
また、前記各図柄の複数種類の組合せに基づき各種の入賞役が予め設定されており、入賞役に対応する図柄の組合せが有効入賞ライン上で停止した際に、入賞役に応じて配当がクレジットに加算される点については従来のスロットマシンと同様であり、ここではその説明を省略する。
次に、スロットマシン1の制御系に係る構成について図8に基づき説明する。
図8において、スロットマシン1の制御系は、基本的に、CPU50を核として構成されており、CPU50にはROM51及びRAM52が接続されている。ROM51は、後述するメイン処理プログラム、通常ゲーム処理プログラム、ボーナスゲーム処理プログラム、通常ゲームの停止表示図柄を抽選するための第1抽選テーブル、ボーナスゲームの停止表示図柄を抽選するための第2抽選テーブル、その他スロットマシン1の制御上必要な各種のプログラム、データテーブル等が格納されている。また、RAM52は、CPU50で演算された各種データを一時的に記憶しておくメモリである。
また、CPU50には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路53及び分周器54が接続されており、また、乱数を発生する乱数発生器55及び乱数サンプリング回路56が接続されている。乱数サンプリング回路56を介してサンプリングされた乱数は、入賞役等の各種の抽選に使用される。更に、CPU50には、COLLECTボタン31に付設されるCOLLECTスイッチ45、GAME RULESボタン32に付設されるGAME・RULESスイッチ46、BET1 PER LINEボタン33に付設される1-BETスイッチ57、BET2 PER LINEボタン34に付設される2-BETスイッチ58、BET3 PER LINEボタン35に付設される3-BETスイッチ59、BET5 PER LINEボタン36に付設される5-BETスイッチ60、BET8 PER LINEボタン37に付設される8-BETスイッチ61、WIN START FEATUREボタン38に付設されるWIN・STARTスイッチ47、RED PLAY1 LINEボタン39に付設される1-LINEスイッチ62、PLAY2 LINESボタン40に付設される2-LINESスイッチ63、PLAY5 LINESボタン41に付設される5-LINESスイッチ64、PLAY20 LINESボタン42に付設される20-LINESスイッチ65、BLACK PLAY25 LINESボタン43に付設される25-LINESスイッチ66、及び、GAMBLE RESERVEボタン44に付設されるGAMBLE・RESERVEスイッチ48が、それぞれ接続されている。CPU50は、各ボタンの押下により各スイッチから出力されるスイッチ信号に基づき、各ボタンに対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。
更に、CPU50には、コイン投入部9に配置されるコインセンサ49及び紙幣投入部10に配置される紙幣センサ67が、それぞれ接続されている。コインセンサ49はコイン投入部9から投入されたコインを検出し、CPU50はコインセンサ49から出力されるコイン検出信号に基づき投入されたコイン枚数を演算する。紙幣センサ67は、紙幣投入部10から投入された紙幣の種類・額を検出し、CPU50は紙幣センサ67から出力される紙幣検出信号に基づき紙幣の額と等価なクレジット数を演算する。
CPU50には、ホッパー駆動回路70を介してホッパー71が接続されている。CPU50から駆動信号がホッパー駆動回路70に出力されると、ホッパー71は、所定枚数のコインをコイン払出口15から払い出す。
また、CPU50には、払出完了信号回路72を介してコイン検出部73が接続されている。コイン検出部73はコイン払出口15の内部に配置されており、コイン払出口15から所定枚数のコインが払い出されたことを検出した場合には、コイン検出部73からコイン払出検出信号が払出完了信号回路72に出力され、これに基づき払出完了信号回路72は、CPU50に対して払出完了信号を出力する。更に、CPU50には、液晶駆動回路74を介して上部液晶ディスプレイ3や下部液晶ディスプレイ301が接続されており、CPU50により、上部液晶ディスプレイ3や下部液晶ディスプレイ301を制御している。
この点、液晶駆動回路74は、図9に示すように、プログラムROM81、画像ROM82、画像制御CPU83、ワークRAM84、VDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)85及びビデオRAM86などで構成されている。そして、プログラムROM81には、上部液晶ディスプレイ3や下部液晶ディスプレイ301での表示に関する画像制御用プログラムや各種選択テーブルが格納されている。また、画像ROM82には、例えば、下部液晶ディスプレイ301(又は可変表示部21乃至25)で表示される図10のリール帯101乃至105で示された図柄の列や、デモンストレーション画像など、画像を形成するためのドットデータが格納されている。また、画像制御CPU83は、CPU50で設定されたパラメータに基づき、プログラムROM81内に予め記憶された画像制御プログラムに従い、画像ROM82内に予め記憶されたドットデータの中から上部液晶ディスプレイ3や下部液晶ディスプレイ301に表示する画像の決定を行うものである。また、ワークRAM84は、前記画像制御プログラムを画像制御CPU83で実行するときの一時記憶手段として構成される。また、VDP85は、画像制御CPU83で決定された表示内容に応じた画像を形成し、上部液晶ディスプレイ3や下部液晶ディスプレイ301に出力するものである。これにより、例えば、リール帯101乃至105で示された図柄の列などが、下部液晶ディスプレイ301(又は可変表示部21乃至25)でスクロール表示される。尚、ビデオRAM86は、VDP85で画像を形成するときの一時記憶手段として構成される。
更に、音出力回路79及びスピーカ80がCPU50に接続されており、スピーカ80は、音出力回路79からの出力信号に基づき各種演出を行う際に各種の効果音を発生するものである。
また、CPU50には、第1リミットスイッチ341や第2リミットスイッチ342が接続されており、更に、アクチュエータ出力回路381を介してロック用アクチュエータ351やデフォルト用アクチュエータ361が接続されており、アクチュエータ出力回路381でロック用アクチュエータ351やデフォルト用アクチュエータ361を動作させることができるが、これらの点については後述する。
ここで、スロットマシン1にて5つの可変表示部21乃至25を使用して通常ゲームを行う場合に、可変表示部21乃至25の第2停止表示領域212,222,232,242,252で構成される有効入賞ライン上に停止表示される図柄を決定する際に使用される第1抽選テーブルについて説明する。
この点、可変表示部21乃至25の第2停止表示領域212,222,232,242,252で構成される有効入賞ライン上に停止表示される図柄は、各可変表示部21乃至25毎に決定している。そのためには、各可変表示部21乃至25でスクロール表示されるものであって、図10のリール帯101乃至105で示された図柄の列のそれぞれに対し、「00」〜「29」のコードNo.を上から順に一つずつ割り当てる一方、第1抽選テーブルにおいては、各コードNo.に対して乱数値の一つを付与させておき、そして、各可変表示部21乃至25毎に対応するように5つの乱数値を、乱数サンプリング回路56を介してサンプリングすることによって、当該有効入賞ライン上に停止表示される図柄を決定する。
次に、スロットマシン1にて5つの可変表示部21乃至25を使用して通常ゲームを行う場合の入賞役及びその配当について図11に基づき説明する。図11は、5つの可変表示部を使用して通常ゲームを行う場合における入賞役及びその配当を示す説明図であり、ベット数が「1」である場合の配当を示している。従って、ベット数が「1」である場合には、図11に示す配当の値がクレジットに加算されるが、ベット数が「2」以上である場合には、図11に示す配当の値に当該ベット数を乗じたものがクレジットに加算される。
ここで、通常ゲームを行う場合における入賞役及びその配当について具体的に説明すると、図11に示すように、「WILD」の図柄について言えば、可変表示部21乃至22において有効入賞ライン上に連続して停止表示された場合(左端から連続して2つ出現した「2K」の場合)に、「10」の配当を得る。また、可変表示部21乃至23において有効入賞ライン上に連続して停止表示された場合(左端から連続して3つ出現した「3K」の場合)に、「320」の配当を得る。また、可変表示部21乃至24において有効入賞ライン上に連続して停止表示された場合(左端から連続して4つ出現した「4K」の場合)に、「2500」の配当を得る。また、可変表示部21乃至25において有効入賞ライン上に連続して停止表示された場合(左端から連続して5つ出現した「5K」の場合)に、「6000」の配当を得る。
また、「SHARK」の図柄(鮫)について言えば、可変表示部21乃至22において有効入賞ライン上に連続して停止表示された場合(左端から連続して2つ出現した「2K」の場合)に、「3」の配当を得る。また、可変表示部21乃至23において有効入賞ライン上に連続して停止表示された場合(左端から連続して3つ出現した「3K」の場合)に、「25」の配当を得る。また、可変表示部21乃至24において有効入賞ライン上に連続して停止表示された場合(左端から連続して4つ出現した「4K」の場合)に、「150」の配当を得る。また、可変表示部21乃至25において有効入賞ライン上に連続して停止表示された場合(左端から連続して5つ出現した「5K」の場合)に、「1000」の配当を得る。
尚、上述したように、「WILD」の図柄は、「SHARK」の図柄(鮫)としても代用される。
以下同様に、「FISH」の図柄(魚)、「PUNK」の図柄(ギターを持つ人)、「OCTOPUS」の図柄(蛸)、「CRAB」の図柄(蟹)、「WORM」の図柄(虫)、「A」の図柄(英文字)、「K」の図柄(英文字)、「Q」の図柄(英文字)、「J」の図柄(英文字)についても、それぞれ図11に示すように配当が設定され、「WILD」の図柄が代用される。
そして、これらの図柄による配当が複数の有効入賞ライン上であった場合には、すべての配当の合計値がクレジットに加算される。
一方、「SARDIN」の図柄(鰯)について言えば、可変表示部21乃至25において、有効入賞ラインに関係なく、2つ出現(停止表示)した「2K」の場合に「2」の配当を得、3つ出現(停止表示)した「3K」の場合に「5」の配当を得、4つ出現(停止表示)した「4K」の場合に「10」の配当を得、5つ出現(停止表示)した「5K」の場合に「125」の配当を得る。
尚、「SARDIN」の図柄(鰯)による配当のみ、図11に示す配当の値にトータルベット数(ベット数と有効入賞ラインの数の積)を乗じたものがクレジットに加算される。このとき、「SARDIN」の図柄(鰯)以外による配当もある場合には、その配当もクレジットに加算される。
また、「SARDIN」の図柄(鰯)については、可変表示部21乃至25において、有効入賞ラインに関係なく、あわせて3つ以上出現(停止表示)した場合には、上記配当を得るとともに、ボーナスゲームに移行することができる。
ボーナスゲームとは、通常ゲームが行われた後に行われるゲームであり、一般に遊技者に有利なゲームとなっている場合が多い。ここでは、ボーナスゲームに移行すると、クレジット等をベットすることなく、ボーナスゲーム移行時の抽選結果に応じて15〜25ゲーム連続してゲームが自動的に行われる。
そして、本実施の形態のスロットマシン1において、ボーナスゲームを行う際に、下部液晶ディスプレイ301の可変表示部21にてスクロールしながら可変表示される図柄の列は、図10のリール帯101乃至105で示された図柄の列であり、通常ゲームで使用されているものと同じである。
尚、ボーナスゲーム中でのベット数及び有効入ライン数は、ボーナスゲーム移行時のものがそれぞれ使用される。また、ボーナスゲームでの入賞役及びその配当は、上述した通常ゲームと同じであるが、「SHARK」の図柄(鮫)が「WILD」の図柄(英文字)として扱われるとともに、「SARDIN」の図柄(鰯)があわせて3つ出現(停止表示)した場合には、再びボーナスゲームに移行することができる。従って、遊技者は多量のクレジット等を獲得できることが多い。
ところで、本実施の形態のスロットマシン1においては、図6に示すように、キャビネット2に下部液晶ディスプレイ301が装着されているが、この点、下部液晶ディスプレイ301の把持部302を遊技者が握って下部液晶ディスプレイ301を動かすことにより、キャビネット2に対する下部液晶ディスプレイ301の装着角度を多段階で手動で調整することができる。
そこで、その調整を実現するために本実施の形態のスロットマシン1に装備された手動調整機構について、図1乃至図5に基づいて説明する。図1は、キャビネットに対する下部液晶ディスプレイの装着角度がデフォルト角度である際の手動調整機構の概要を示した側面図である。図2は、手動調整機構の概要を示した平面図である。図3は、手動調整機構を構成する部品であってキャビネット側に配置されるものの概要を示した側面図である。図4は、キャビネットに対する下部液晶ディスプレイの装着角度が一方の限界角度である際の手動調整機構の概要を示した側面図である。図5は、キャビネットに対する下部液晶ディスプレイの装着角度が他方の限界角度である際の手動調整機構の概要を示した側面図である。
図2や図3に示すように、手動調整機構311では、一対の突起部333や、一対の第1ローラ331、一対の第2ローラ332、第1リミットスイッチ341、第2リミットスイッチ342、ロック用アクチュエータ351、デフォルト用アクチュエータ361、付勢バネ372の一端が、キャビネット2側において適宜配設されている。
また、図1乃至図5に示すように、手動調整機構311では、把持部302が設けられた下部液晶ディスプレイ301が架台321の先端で一対の回動ピン371によって回動可能に軸支されている。
そして、下部液晶ディスプレイ301の両側面には案内溝303が凹設されており、この案内溝303に対して、キャビネット2側に配設された一対の突起部333が差し込まれている。これにより、下部液晶ディスプレイ301の動きが規制される。
一方、架台321の底面には波状部332が形成されており、この波状部332を介して、キャビネット2側に配設された一対の第1ローラ331と一対の第2ローラ332とに架台321が載置されている。また、架台321の中央にはロック板323が固設されており、このロック板323には、キャビネット2に配設された付勢バネ372の他端が固定されている。
従って、一対の第1ローラ331と一対の第2ローラ332とに載置された架台321は、この付勢バネ372によって、一対の第1ローラ331及び一対の第2ローラ332に押しつけられた状態にあるので、架台321の底面に形成された波状部332の凹部に一対の第1ローラ331及び一対の第2ローラ332の上部が入り込んだ状態が保持され、これにより、架台321の先端で回動可能に軸支されている下部液晶ディスプレイ301の状態も保持される。
尚、ここでは、一対の第1ローラ331及び一対の第2ローラ332がキャビネット2側に配設・固定されていることから、説明の便宜上、一対の第1ローラ331及び一対の第2ローラ332の軸支点を通過する中心線と下部液晶ディスプレイ301の中心線とが交差する角度を、キャビネット2に対する下部液晶ディスプレイ301の装着角度と定義する。また、図1に示す装着角度α0をデフォルト角度とする。
そして、手動調整機構311では、下部液晶ディスプレイ301に設けられた把持部302を遊技者が握って向かい側に押したり、手前側に引いたりすれば、架台321の底面に形成された波状部332の凸部が一対の第1ローラ331及び一対の第2ローラ332を同時に乗り越えることができることから、乗る超える毎に、キャビネット2に対する下部液晶ディスプレイ301の装着角度を変更させることができる。
この点、下部液晶ディスプレイ301に設けられた把持部302を遊技者が握って向かい側に押し続けると、手動調整機構311は、図4に示す状態に移行する。このとき、図4に示すように、架台323のロック板323が第2リミットスイッチ342に突き当たるので、第2リミットスイッチ342から検出信号が発信される。そして、CPU50(図8参照)は、第2リミットスイッチ342からの検出信号を検知すると、キャビネット2側に配設されたロック用アクチュエータ351を動作させて、ロック用アクチュエータ351のロッド352で架台323のロック板323を押さえつける。これにより、架台321の底面に形成された波状部332の凹部に一対の第1ローラ331及び一対の第2ローラ332の上部が入り込んだ状態が固定されるので、架台321の先端で回動可能に軸支されている下部液晶ディスプレイ301の状態も固定される。
従って、図4に示す装着角度α1を第1限界角度とすると、下部液晶ディスプレイ301に設けられた把持部302を遊技者が握って向側に押し続ければ、第1限界角度α1までは、キャビネット2に対する下部液晶ディスプレイ301の装着角度を大きくすること、すなわち、下部液晶ディスプレイ301を起こさせることができる。
一方、下部液晶ディスプレイ301に設けられた把持部302を遊技者が握って手前側に引き続けると、手動調整機構311は、図5に示す状態に移行する。このとき、図5に示すように、架台323のロック板323が第1リミットスイッチ341に突き当たるので、第1リミットスイッチ341から検出信号が発信される。そして、CPU50(図8参照)は、第1リミットスイッチ341からの検出信号を検知すると、キャビネット2側に配設されたロック用アクチュエータ351を動作させて、ロック用アクチュエータ351のロッド352で架台323のロック板323を押さえつける。これにより、架台321の底面に形成された波状部332の凹部に一対の第1ローラ331及び一対の第2ローラ332の上部が入り込んだ状態が固定されるので、架台321の先端で回動可能に軸支されている下部液晶ディスプレイ301の状態も固定される。
従って、図5に示す装着角度α2を第2限界角度とすると、下部液晶ディスプレイ301に設けられた把持部302を遊技者が握って手前側に引き続ければ、第2限界角度α2までは、キャビネット2に対する下部液晶ディスプレイ301の装着角度を小さくすること、すなわち、下部液晶ディスプレイ301を寝かせることができる。
尚、上述したように、キャビネット2に対する下部液晶ディスプレイ301の装着角度が図4の第2限界角度α1又は図5の第2限界角度α2にあることは、第2リミットスイッチ342又は第1リミットスイッチ341で検知することができることから、第2リミットスイッチ342及び第1リミットスイッチ341は、下部液晶ディスプレイ301の位置を検知する「位置検知手段」として機能する。もっとも、下部液晶ディスプレイ301の位置を赤外線センサなどで直接的に検知してもよいし、回動ピン371にエンコーダなどを設けて間接的に検知してもよい。
また、架台321の下端には、図1乃至図5に示すように、キャビネット2側に配設されたデフォルト用アクチュエータ361のロッド362が固定されており、スロットゲーム(通常ゲームとボーナスゲーム)が終了すると、CPU50(図8参照)は、デフォルト用アクチュエータ361を動作させて、手動調整機構311を、図1に示す状態に移行させ、キャビネット2に対する下部液晶ディスプレイ301の装着角度をデフォルト角度α0に自動復帰させる。
続いて、スロットマシン1で行われるメイン処理プログラムについて図13に基づき説明する。図13はメイン処理プログラムのフローチャートである。図13において、先ず、ステップ(以下、「S」と略記する)11において、後述する図14のスタート受付処理が行われる。この処理は、BET1 PER LINEボタン33の操作、BET2 PER LINEボタン34の操作、BET3 PER LINEボタン35の操作、BET5 PER LINEボタン36の操作、BET8 PER LINEボタン37の操作、RED PLAY1 LINEボタン39の操作、PLAY2 LINESボタン40の操作、PLAY5 LINESボタン41の操作、PLAY20 LINESボタン42の操作又はBLACK PLAY25 LINESボタン43の操作に基づいて、1-BETスイッチ57、2-BETスイッチ58、3-BETスイッチ59、5-BETスイッチ60、8-BETスイッチ61、1-LINEスイッチ62、2-LINESスイッチ63、5-LINESスイッチ64、20-LINESスイッチ65、25-LINESスイッチ65から出力されたスイッチ信号や、コインセンサ49からのコイン検出信号を受け付ける処理である。各スイッチから出力されたスイッチ信号を受け付けた時点で、ゲームが開始される。
そして、S12においては、前記した1-LINEスイッチ62、2-LINESスイッチ63、5-LINESスイッチ64、20-LINESスイッチ65、25-LINESスイッチ65から出力されたスイッチ信号に基づいて、後述する図15の抽選処理が行われる。
尚、ここで、ボーナスゲームに当選した場合には、ボーナスゲームの繰り返し回数が決定され、例えば、10〜25ゲームのいずれかの中から抽選で選ばれる。
次のS13では、後述する図16の通常ゲーム処理が行われる。その後は、S14に進んで、ボーナスゲームが入賞したか否かを判定している。具体的に言えば、S12の抽選処理において、「SARDIN」の図柄(鰯)が、可変表示部21乃至25において、有効入賞ラインに関係なく、あわせて3つ以上出現(停止表示)した場合には、ボーナスゲームに当選しているので(S14:YES)、S15に進んで、後述する図17のボーナスゲーム処理が行われた後に、このメイン処理プログラムを終了させる。一方、S12の抽選処理において、「SARDIN」の図柄(鰯)が、可変表示部21乃至25において、有効入賞ラインに関係なく、あわせて3つ以上出現(停止表示)していない場合には、ボーナスゲームに当選していないので(S14:NO)、このメイン処理プログラムを終了させる。
続いて、スロットマシン1で行われるスタート受付処理プログラムについて図14に基づき説明する。図14はスタート受付処理プログラムのフローチャートである。前記図13のメイン処理プログラムのS11において、スタート受付処理が行われるが、そのためには、先ず、図14のS21に進んで、所定時間(例えば、15秒)が経過したか否かを判定する。ここで、所定時間が経過していないと判定した場合には(S21:NO)、何もすることなく、S24に進むが、所定時間が経過していると判定した場合には(S21:YES)、S22において、デフォルト角度に復帰させる。すなわち、デフォルト用アクチュエータ361を動作させて、手動調整機構311を、図1に示す状態に移行させ、キャビネット2に対する下部液晶ディスプレイ301の装着角度をデフォルト角度α0に自動復帰させる。さらに、ロック用アクチュエータ351を動作させて、ロック用アクチュエータ351のロッド352で架台323のロック板323を押さえつける。これにより、キャビネット2に対する下部液晶ディスプレイ301の装着角度をデフォルト角度α0に固定する。その後は、S23において、上部液晶ディスプレイ3や下部液晶ディスプレイ301でデモ演出を行って、デモンストレーション画像を表示させる。
そして、S24に進むと、コインセンサ49がコインを検知したか否かを判定する。この判定では、コインセンサ49からのコイン検出信号を受信したか否かにより行う。このとき、コインセンサ49がコインを検知していると判定した場合には(S24:YES)、何もすることなく、S26に進むが、コインセンサ49がコインを検知していないと判定した場合には(S24:NO)、S25に進む。
そして、S25では、BET1 PER LINEボタン33の操作、BET2 PER LINEボタン34の操作、BET3 PER LINEボタン35の操作、BET5 PER LINEボタン36の操作、BET8 PER LINEボタン37の操作がなされたか否かを判定する。ここで、BET1 PER LINEボタン33等の操作がなされていないと判定した場合には(S25:NO)、S21に戻って、上述した処理を繰り返す一方、BET1 PER LINEボタン33等の操作がなされていると判定した場合には(S25:YES)、S26に進む。
そして、S26では、ロック解除が行われる。すなわち、ロック用アクチュエータ351を動作させて、ロック用アクチュエータ351のロッド352で架台323のロック板323を押さえつけることを解除する。このとき、下部液晶ディスプレイ301に設けられた把持部302を遊技者が握って向かい側に押したり、手前側に引いたりすれば、架台321の底面に形成された波状部332の凸部が一対の第1ローラ331及び一対の第2ローラ332を同時に乗り越えることができることから、乗る超える毎に、キャビネット2に対する下部液晶ディスプレイ301の装着角度を変更させることができる。
その後、S27に進むと、RED PLAY1 LINEボタン39の操作、PLAY2 LINESボタン40の操作、PLAY5 LINESボタン41の操作、PLAY20 LINESボタン42の操作又はBLACK PLAY25 LINESボタン43の操作がなされたか否かを判定する。ここで、RED PLAY1 LINEボタン39等の操作がなされていないと判定した場合には(S27:NO)、S21に戻って、上述した処理を繰り返す一方、RED PLAY1 LINEボタン39等の操作がなされていると判定した場合には(S27:YES)、S28に進む。
そして、S28では、ロック動作が行われる。すなわち、ロック用アクチュエータ351を動作させて、ロック用アクチュエータ351のロッド352で架台323のロック板323を押さえつける。これにより、キャビネット2に対する下部液晶ディスプレイ301の装着角度を現状の角度に固定する。
その後は、前記デモ演出の途中であっても、前記図13のメイン処理プログラムに戻って、S12の抽選処理に進む。
尚、S27の判定処理においては、それらの操作信号だけでなく、その他の入力信号をもって判定してもよい。
以上より、CPU50は、S23を実行する際には、「画像制御手段」として機能する。
また、CPUは、S26を実行する際には、「解除手段」として機能する。
また、上記S26と上記S27の間にある時点W1では、図18に示す安全処理が行われる。図18は安全処理プログラムのフローチャートである。すなわち、図18の安全処理では、先ず、S61において、リミットスイッチが検知したか否かを判定する。具体的には、第1,第2リミットスイッチ341,342が架台323のロック板323を検出した際に発信される検出信号を受信したか否かによって判定する。このとき、リミットスイッチが検知していないと判定する場合には(S61:NO)、何もすることなく、前記図14のスタート受付処理プログラムに戻って、S27の処理に進む。
一方、リミットスイッチが検知していると判定する場合には(S61:YES)、S62に進んで、ロック動作が行われる。すなわち、図4又は図5に示すように、ロック用アクチュエータ351を動作させて、ロック用アクチュエータ351のロッド352で架台323のロック板323を押さえつけ、これにより、キャビネット2に対する下部液晶ディスプレイ301の装着角度を、第1限界角度α1又は第2限界角度α2に固定する。
さらに、S63に進むと、外部報知が行われ、キャビネット2に対する下部液晶ディスプレイ301の装着角度が第1限界角度α1又は第2限界角度α2に到達したことによって、装着角度の変更範囲を超した旨を、下部液晶ディスプレイ301に表示するとともにスピーカ80から発音する。
その後は、S64に進んで、上部液晶ディスプレイ3でエラー表示を行い、処理を中断して、遊技不可とする。
次に、スロットマシン1で行われる抽選処理プログラムについて図15に基づき説明する。図15は抽選処理プログラムのフローチャートである。前記図13のメイン処理プログラムのS12において、抽選処理が行われるが、そのためには、先ず、図15のS31に進んで、シンボル決定処理を行う。ここでは、通常ゲームにおいて、第1の入賞ライン上に停止表示される図柄を、各可変表示部21乃至25毎に決定している。具体的には、上述したように、各可変表示部21乃至25毎に対応するように5つの乱数値を、乱数サンプリング回路56によりサンプリングし、第1抽選テーブルに基づき、コードNo.を介して、停止表示図柄を決定している。そして、当該有効入賞ライン上に停止表示される図柄が決定されると、S32において、役判定処理を行った後に、前記図13のメイン処理プログラムに戻って、S13の通常ゲーム処理に進む。尚、役判定処理では、具体的に言えば、上述したように、前記S31でのコードNo.を介して、図11のテーブルに基づき、入賞役及びその配当が決定される。
尚、第1の入賞ラインとは、第2停止表示領域212,222,232,242,252で構成される入賞ラインをいう。
次に、スロットマシン1で行われる通常ゲーム処理プログラムについて図16に基づき説明する。図16は通常ゲーム処理プログラムのフローチャートである。前記図13のメイン処理プログラムのS13において、通常ゲーム処理が行われるが、そのためには、先ず、図16のS41において、前記図13のS11にて受け付けられた1-LINEスイッチ62、2-LINESスイッチ63、5-LINESスイッチ64、20-LINESスイッチ65、25-LINESスイッチ65から出力されたスイッチ信号に基づいて、可変表示部21乃至25にて各図柄のスクロールが行われる。
そして、S42では、図柄がスクロールしている可変表示部21乃至25における各図柄のスクロールが停止される。
そして、S43においては、S42で各可変表示部21乃至25にて停止表示された入賞役の図柄組合せに従って、図11のテーブルに基づいて決定された配当に相当するクレジット等が払い出される。尚、かかるS43の処理の後は、前記図13のメイン処理プログラムに戻って、S14の判定処理に進む。
続いて、スロットマシン1で行われるボーナスゲーム処理プログラムについて図17に基づき説明する。図17はボーナスゲーム処理プログラムのフローチャートである。前記図13のメイン処理プログラムのS14において、ボーナスゲームが入賞していると判定する場合には(S14:YES)、前記図13のS15に進んでボーナスゲーム処理が行われるが、そのためには、先ず、図17のS51において、ボーナスゲーム中の抽選処理が行われる。ここでは、ボーナスゲームにおいて、第1の入賞ライン上に停止表示される図柄を、各可変表示部21乃至25毎に決定している。具体的には、上述したように、各可変表示部21乃至25毎に対応するように5つの乱数値を、乱数サンプリング回路56によりサンプリングし、第2抽選テーブルに基づき、コードNo.を介して、停止表示図柄を決定している。そして、当該入賞ライン上に停止表示される図柄が決定されると、これらのコードNo.を介して、図11のテーブルに基づき、入賞役及びその配当が決定される。
そして、S52の回転処理においては、可変表示部21乃至25にて各図柄のスクロールが自動的に行われる。
そして、S53の停止制御処理においては、図柄がスクロールしている可変表示部21乃至25における各図柄のスクロールが自動的に停止される。
そして、S54の払出処理においては、S53で各可変表示部21乃至25にて停止表示された入賞役の図柄組合せに従って、図11のテーブル(但し、「SHARK」の図柄(鮫)が「WILD」の図柄(英文字)として扱われる)に基づき決定された配当に相当するクレジット等が払い出される。
次に、S55に進んで、ボーナスゲームの実行回数が、前記図13のS12で決定された回数に到達したか否かを判定している。このとき、ボーナスゲームの実行回数が、前記図13のS12で決定された回数に到達していないと判定する場合には(S55:NO)、S51に戻って、上述した処理を繰り返す一方、前記図13のS12で決定された回数に到達したと判定した場合には(S55:YES)、ボーナスゲーム処理プログラムを終了させる。
尚、前記S51においても、ボーナスゲームに当選した場合には、ボーナスゲームの繰り返し回数があらたに決定され、その決定された繰り返し回数は、S55の判定における「前記図13のS12で決定された回数」に加算される。これにより、ボーナスゲーム中にボーナスゲームに当選すると、再びボーナスゲームに移行することができる。具体的に言えば、例えば、20回のボーナスゲームに初めて移行した場合に、そのボーナスゲームの12回目で17回のボーナスゲームに当選したときは、その後は、25回(20回−12回+17回)のボーナスゲームが行われる。
また、ボーナスゲームで最終的にクレジットを獲得できた場合には、当該ボーナスゲームが終了した後に、当該クレジットを賭けたダブルダウンゲームが行われるが、この点については、省略する。
以上詳細に説明したように、本実施の形態のスロットマシン1は、図6に示すように、キャビネット2と、キャビネット2に装着された下部液晶ディスプレイ301と、を有し、さらに、下部液晶ディスプレイ301に設けられた把持部302を備えるとともに、この把持部302を介して手動で下部液晶ディスプレイ301を移動させることにより、キャビネット2に対する下部液晶ディスプレイ301の装着角度を調整可能な、図1乃至図5に示す手動調整機構311を備えたものである。この点、手動調整機構311では、下部液晶ディスプレイ301に設けられた把持部302を遊技者が握って向かい側に押したり、手前側に引いたりすれば、架台321の底面に形成された波状部332の凸部が一対の第1ローラ331及び一対の第2ローラ332を同時に乗り越えることができることから、乗る超える毎に、下部液晶ディスプレイ301を起こした状態又は寝かした状態を段々と変化させながら保持することができ、もって、キャビネット2に対する下部液晶ディスプレイ301の装着角度を変更させることができる。これにより、キャビネット2に対する下部液晶ディスプレイ301の装着角度の調整を手動で多段階で行っており調整し易いことから、表示内容を見易くする状態と遊技者が所望する状態とを一致させることが可能である。
また、本実施の形態のスロットマシン1では、下部液晶ディスプレイ301に設けられた把持部302を遊技者が握って向かい側に押し続けたり、手前側に引き続けたりして、キャビネット2に対する下部液晶ディスプレイ301の装着角度が図4の第2限界角度α1又は図5の第2限界角度α2になると、第2リミットスイッチ342又は第1リミットスイッチ341が検知し、その検知信号を受信したことに基づいて(S61:YES)、図4又は図5に示すように、ロック用アクチュエータ351が動作し、ロック用アクチュエータ351のロッド352で架台323のロック板323を押さえつけて、キャビネット2に対する下部液晶ディスプレイ301の装着角度を、第1限界角度α1又は第2限界角度α2に固定する(S62)。これにより、キャビネット2に対する下部液晶ディスプレイ301の装着角度は、その移動範囲が制限され、図4の第2限界角度α1から図5の第2限界角度α2の範囲を超えることはない。
この点、本実施の形態のスロットマシン1を操作する遊技者は、不特定多数の者であることや若年者であることなどを考慮すれば、本実施の形態のスロットマシン1の使い方が荒いことが想定されるが、このような想定の下では、下部液晶ディスプレイ301に設けられた把持部302を遊技者が握って向かい側に押したり、手前側に引いたりする操作についても荒くなることが想定される。そして、このような荒っぽい操作が行われると、許容動作範囲を無視した無理な操作が行われ、そのため、手動調整機構311に過大な負担が作用して、手動調整機構311の破損や故障の原因になるおそれがあるが、本実施の形態のスロットマシン1では、上述したように、キャビネット2に対する下部液晶ディスプレイ301の装着角度につき、その移動範囲がロック用アクチュエータ351により物理的に制限され、図4の第2限界角度α1から図5の第2限界角度α2の範囲を超えないようにされているので、手動調整機構311に過大な負担が作用することを未然に防止し、荒っぽい操作による手動調整機構311の破損や故障が起こらないように配慮されている。
さらに、本実施の形態のスロットマシン1では、下部液晶ディスプレイ301に設けられた把持部302を遊技者が握って向かい側に押し続けたり、手前側に引き続けたりして、キャビネット2に対する下部液晶ディスプレイ301の装着角度が図4の第2限界角度α1又は図5の第2限界角度α2になると、第2リミットスイッチ342又は第1リミットスイッチ341が検知し、その検知信号を受信したことに基づいて(S61:YES)、キャビネット2に対する下部液晶ディスプレイ301の装着角度が第1限界角度α1又は第2限界角度α2に到達したことによって装着角度の変更範囲を超した旨を、下部液晶ディスプレイ301に表示するとともにスピーカ80から発音し(S63)、また、上部液晶ディスプレイ3でエラー表示を行い、処理を中断して、遊技不可とする(S64)。これにより、遊技者に対し、下部液晶ディスプレイ301に設けられた把持部302を握って向かい側に押したり、手前側に引いたりする操作をやめさせることを促すことができる。
また、本実施の形態のスロットマシン1では、コインセンサ49がコインを検知していると判定した場合(S24:YES)や、BET1 PER LINEボタン33等の操作がなされていると判定した場合(S25:YES)に限って、ロック解除が行われ(S26)、このときに限って、下部液晶ディスプレイ301に設けられた把持部302を遊技者が握って向かい側に押したり、手前側に引いたりすることにより、キャビネット2に対する下部液晶ディスプレイ301の装着角度を変更させることができる。これにより、遊技を行わない通行人が、悪戯目的などで、キャビネット2に対する下部液晶ディスプレイ301の装着角度を変更させるような事態を防止することができる。
また、本実施の形態のスロットマシン1では、スロットゲーム(通常ゲームとボーナスゲーム)が終了して、所定時間が経過すると(S21:YES)、図1に示すように、キャビネット2に対する下部液晶ディスプレイ301の装着角度をデフォルト角度α0に自動復帰させる(S22)。これにより、本実施の形態のスロットマシン1では、遊技中でない場合には、キャビネット2に対する下部液晶ディスプレイ301の装着角度がデフォルト角度α0の所定角度となることから、本実施の形態のスロットマシン1が連続して多数配置された場合には、遊技中でないものについては、キャビネット2に対する下部液晶ディスプレイ301の装着角度が統一され、美観の向上に役立つ。
また、本実施の形態のスロットマシン1では、上述したように、スロットゲーム(通常ゲームとボーナスゲーム)が終了して、所定時間が経過すると(S21:YES)、図1に示すように、キャビネット2に対する下部液晶ディスプレイ301の装着角度をデフォルト角度α0に自動復帰させるが(S22)、さらに、その後は、上部液晶ディスプレイ3や下部液晶ディスプレイ301でデモ演出を行って、デモンストレーション画像を表示させる(S23)。このとき、デモンストレーション画像を表示している下部液晶ディスプレイ301は、キャビネット2に対する装着角度がデフォルト角度α0になっており、下部液晶ディスプレイ301の視野角が通行人に対して確保されるように配慮されているので、通行人は、下部液晶ディスプレイ301に表示されているデモンストレーション画像を不自由なく見ることが可能である。
尚、本発明は上記実施の形態に限定されるものでなく、その趣旨を逸脱しない範囲で様々な変更が可能である。
例えば、本実施の形態のスロットマシン1は、スラント型(着座して遊技するタイプ)であったが、この点、アップライト型(立って遊技するタイプ)であってもよい。
また、本実施の形態のスロットマシン1は、5リールのビデオスロットのゲームを行うものであったが、この点、3リールや9リールなどのビデオスロットのゲームを行うものであってもよい。また、3リールや、5リール、9リールなどのメカリールを使ったスロットマシンであってもよい。さらに、ビデオリールとメカリールを併用したハイブリッドタイプのスロットマシンであってもよい。
また、本実施の形態では、スロットゲームが行われるスロットマシン1において本発明が実施されているが、この点、カードゲームやシューティングゲームなど、その他のタイプのゲームが行われるゲーム機においても本発明を実施することは可能である。さらに、例えば、飛行機などに配備されているテレビの装着角度を変更させるために、そのテレビにおいて本発明を実施していもよい。