JP2006197865A - 緑化ユニット - Google Patents
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- Y02B—CLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO BUILDINGS, e.g. HOUSING, HOUSE APPLIANCES OR RELATED END-USER APPLICATIONS
- Y02B80/00—Architectural or constructional elements improving the thermal performance of buildings
- Y02B80/32—Roof garden systems
Abstract
【解決手段】 緑化ユニット1は、底盤2aと、この底盤2aの周囲より上方に突出した枠部材2bとから構成されたトレイ部材2と、底盤2aと枠部材2bとによって囲まれた空間Rに収容された保水性を有する固化培土3と、固化培土3に載置又は埋め込まれた植物4とを備えている。枠部材2bの上部に開口部5を形成し、この空間Rのうち、トレイ部材2の底盤2aから開口部5の下端5aまでの範囲が保水領域Hをなしている。
【選択図】 図1
Description
これらの場所における緑化方法として、簡易に設置することが可能なプランターを使用する方法がある。さらに、プランターの外枠を形成する材料には、軽量で取り扱いが容易な発泡樹脂を使用しているものがあり、例えば、以下に示す特許文献に提案されている。
特許文献1では、発泡樹脂製のプランター内の底部が、水を溜めることを可能とした保水用凹部と排水用の貫通孔とが形成された底壁をなしている。そして、この底壁上に土壌が設置され、この保水用凹部に保水されている水が土壌まで吸い上げられ、保水用凹部から溢れた水は貫通孔から排水することができる。
特許文献2は、発泡樹脂からなるパネルを組み合わせて形成された箱の底に、排水用の穴を設けた底板を敷き並べ、その上部に土壌を設けたプランターである。
とくに、前記植栽基盤の厚さを限定せざるを得ない場合や、建物の屋上などで積載荷重が規制される場合などでは、設置が困難になるという問題がある。
本発明では、トレイ部材の底盤と枠部材とに囲まれた空間のうち、底盤から開口部の下端までの高さの範囲が保水領域となり、緑化ユニットに水を溜めることが可能な保水機能を有することができる。
また、この保水領域で保水されている水が、開口部の下端を超える量となる場合には、この開口部より水が外方に流出して排水することができる。
このような構成からなる緑化ユニットは、従来のようにプランターの底部に保水部や排水部を形成したり、設置することがなくなる。したがって、緑化ユニットの高さを抑えることで薄型化と軽量化を図ることができるため、重量制限のある建物の屋上などで適用範囲を広げることができる。
また、緑化ユニットが簡易な構成となることから、容易に設置することができる。
本発明では、固化培土の一部を枠部材の上端に載置させることで緑化ユニットを高さの低い薄型にできる。また、土壌を固化培土とすることにより、トレイ部材と、土壌と、植物との組み立てを簡略化することができる。
本発明では、トレイ部材を発泡樹脂製とすることで、加工が容易となり、また軽量であることから持ち運びが容易となる。さらに、トレイ部材自体が断熱機能を有し、建物の屋上などに緑化ユニットを設置することで、外断熱効果を得ることができる。これにより、建物の屋上に施される外断熱施工を省略することが可能となり、コストダウンを図ることができる。
本発明では、雨水が少ない場合であっても、土壌や植物に水を供給することができ、植物を枯らすことなく緑化を維持することができる。
本発明では、敷設した複数の緑化ユニットの下方を水が通過できるため、緑化ユニットが敷設される面で水が堰止められることがない。
本発明では、隣り合う緑化ユニットがトレイ部材の側面に備えられた連結部によって固定されるため、緑化ユニット同士のずれを防止できると共に、風などによる飛散を防ぐことができる。
また、この保水領域で保水されている水が開口部の下端を超える量となる場合には、この開口部より水が外方に流出できる。
このような構成からなる緑化ユニットは、従来のようにプランターの底部に保水部や排水部を形成したり、設置することがなくなる。このため、緑化ユニットの高さを抑えることで薄型化と軽量化を図ることができ、重量制限のある建物の屋上などで適用範囲を広げることができる。
さらに、緑化ユニットは、複数を組み合わせることにより様々な設置スペースに合わせて自由に配置して並べることができ、緑化ユニットを建物の屋上等に敷き並べることにより緑化効果を奏し、都市のヒートアイランド現象の抑制に寄与することができる。
図1は実施の形態による緑化ユニットの組み上がり状態を示す側面図、図2(a)は図1に示す緑化ユニットの平面図、図2(b)は図2(a)に示すA−A線断面図、図3は緑化ユニットの構成を示す分解側面図、図4は緑化ユニットの設置状態を示す図、図5は緑化ユニットの搬送台車を示す側面図である。
そして、図1及び図2に示すように、底盤2aとこの底盤2aの周部より上方に突出した枠部材2bとから形成されたトレイ部材2と、トレイ部材2の底盤2aと枠部材2bとに囲まれた空間Rに収容されて形成された固化培土3(土壌)と、固化培土3の上面3aに載せられ植物マットなどからなる植物4とから構成されている。
図3(c)は図2(a)に示すトレイ部材2の側面図であり、トレイ部材2の各辺をなす枠部材2bの略中央上部には、排水するために設けられた切欠き部をなす開口部5が形成されている。この開口部5は、上方が開放されていない穴形状であってもよい。
そして、このトレイ部材2の下面2cには、屋上などに設置されたトレイ部材2の下方を雨水などが通過可能なように溝2dが形成されている。
なお、この固化培土3は、ロックウールや各種糊材で固化した培土、又は熱融着繊維で固化した培土などで、保水性を有する材質が好ましく、また排水効率を向上させるために通水性の高い材料とすることが好ましい。
そして、固化培土3には、この灌水管6を備えるための溝部3dが設けられている。なお、この灌水管6は、必要に応じて設置すればよい。
なお、本実施の形態に示すように、植物4は、必ずしも芝生などのマット植物に限定されることはなく、例えば、ポット苗や、直接固化培土3に播種することによる植物4であっても構わない。このポット苗の場合には、固化培土3にポット苗が収まるように予め窪みを設けておけばよい。
そして、保水領域Hで保水されている水が開口部5の下端5aを超える量となる場合には、開口部5からトレイ部材2の外方に流出して排水されることになる。
続いて、図4(a)及び(b)に示すように、屋上などの設置面を保護するために、例えば耐根シートなどの保護シート7を敷設し、その上面7aに事前に組み合わされた緑化ユニット1を敷き並べる。
なお、緑化ユニット1の敷設枚数は、図4(a)に示すような8個に限定されず、必要に応じて適宜数設置すればよい。
また、複数敷き並べられた緑化ユニット1の周囲には、緑化ユニット1のずれ等を防止するために外周枠部材8を設けて固定する。
また、この保水領域Hで保水されている水が開口部5の下端を超える量となる場合には、この開口部5より水が外方に流出して排水することができる。
このような構成からなる緑化ユニット1は、従来のように、プランターの底部に保水部を形成する必要がなく、またプランターの底部に排水口を設けて排水することがないため、緑化ユニット1の高さを抑えることができる。これにより、薄型化と軽量化を図ることができるため、重量制限のある建物の屋上などで適用範囲を広げることができる。
さらに、トレイ部材2は、発泡樹脂製であることから、底盤2aが断熱機能を有し、建物の屋上に設置する場合には外断熱効果を得ることができる。これにより、屋上緑化の効果に加え、外断熱の施工を省略することが可能となり、コストダウンを図ることができる。
また、緑化ユニット1は、複数を組み合わせることにより、様々な設置スペースに合わせて自由に配置して並べることができ、緑化ユニット1を建物の屋上等に敷き並べることにより、緑化効果を奏し、都市のヒートアイランド現象の抑制に寄与することができる。
図6は、変形例による緑化ユニットの設置状態を示す図である。
図6に示すように、緑化ユニット1には、隣り合うトレイ部材2が接合するようにトレイ部材2の第1側面2g、2gに凸部10a、10a(連結部)が形成され、第2側面2h、2hに凹部10b、10b(連結部)が形成されている。緑化ユニット1の設置時には、この凸部10aと凹部10bとを係合させて固定する。
なお、緑化ユニット1に配置される凸部10a及び凹部10bの配置は、図6に示す本変形例に限定されず、ほかに、対向する側面に同形状の凸部10a又は凹部10bが配置されたもの、全ての側面が凸部10aであるもの、或いは全ての側面が凹部10bであるものなど、必要に応じて適宜、凸部10a又は凹部10bが配置されていればよい。
また、本変形例では接合面の形状が凹凸になっているが、この形状に限定されることはなく、例えば鍵形状などの接続面であってもよい。要は、緑化ユニット1の各側面で隣接する緑化ユニット1と容易に連結できる形状であればよく、互いにずれることなく設置できればよいのである。
本変形例では、実施の形態と同様の効果に加え、上述したようにトレイ部材2同士を固定することにより、緑化ユニット1のずれを防止すると共に、緑化ユニット1の飛散等を防ぐことができる。
例えば、実施の形態及び変形例では緑化ユニット1の形状を略正方形としているが、この形状に限定されることはない。
また、実施の形態及び変形例では固化培土3の下層部3bが、トレイ部材2の内側に形成される空間Rに嵌合するように収容された形状となっているが、この形状に限定されることはなく、空間Rのうち保水領域H内に下層部3bの一部が収容されて、上層部3cが枠部材2bの上端2eに載置されていればよい。
さらに、実施の形態及び変形例にあるトレイ部材2の開口部5の位置や大きさについては、必ずしもこれに限定されることはない。要は、開口部5が枠部材2bの上部に設けられていて、保水領域Hに保水されている水が必要以上となった場合に、開口部5を超えて、緑化ユニット1の外方に流出することができればよいのである。
2 トレイ部材
2a 底盤
2b 枠部材
3 固化培土(土壌)
4 植物
5 開口部
6 灌水管
7 保護シート
10a 凸部(連結部)
10b 凹部(連結部)
R 空間
H 保水領域
Claims (6)
- 底盤と、前記底盤の周囲より上方に突出した枠部材とから構成されたトレイ部材と、
前記底盤と前記枠部材とによって囲まれた空間に収容された保水性を有する土壌と、
前記土壌に載置又は埋め込まれた植物と、
を備え、
前記枠部材の上部に開口部を形成し、
前記空間のうち、前記トレイ部材の前記底盤から前記開口部の下端までの範囲が保水領域をなしていることを特徴とする緑化ユニット。 - 前記土壌は、前記トレイ部材の空間内に収容されると共に前記枠部材の上端に載置された固化培土であることを特徴とする請求項1に記載の緑化ユニット。
- 前記トレイ部材は、発泡樹脂製の材料により形成されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の緑化ユニット。
- 前記土壌に水を供給するための灌水管が設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の緑化ユニット。
- 前記トレイ部材の下面に、水を通過させるための溝が形成されていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の緑化ユニット。
- 前記トレイ部材の側面には、隣り合う前記トレイ部材を接合させるための連結部が設けられていることを特徴とする請求項1乃至5のいずれかに記載の緑化ユニット。
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