JP2006196120A - 磁気転写装置、転写ユニット、及び磁気記録媒体 - Google Patents

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Abstract

【課題】磁気転写装置の転写ユニットにおいて、マスターディスクと被転写用ディスクとの接触面全面を良好な密着状態で挟持することのできる転写ユニットを提供すること。
【解決手段】転写ユニットにマスターディスクを保持するディスクホルダを設け、ディスクホルダには、2枚のマスターディスクで被転写用ディスクを挟持した時の、マスターディスク及び被転写用ディスクの内周側空間のエアを吸引する吸引路と、外周側空間のエアを吸引する吸引路とを設け、マスターディスクと被転写用ディスクとの接触面全面に渡って滞留するエアを吸引排出して、マスターディスクと被転写用ディスクとを良好な密着状態で挟持するようにした。
【選択図】 図4

Description

本発明は、磁気転写装置、転写ユニット、及び磁気記録媒体に係り、特にハードディスク装置等に用いられる磁気記録媒体に、マスターディスクからフォーマット情報等の磁気情報パターンを転写する磁気転写装置、磁気記録媒体及びマスターディスクを保持する転写ユニット、及び情報が磁気転写された磁気記録媒体に関する。
ハードディスク装置やフレキシブルディスク装置等に用いられる高密度磁気記録媒体である磁気ディスクは、高速アクセスが可能であるとともに情報記録容量のより大容量化が求められている。
この大容量化を実現するために、トラック幅はより狭トラック化され、この狭いトラック幅の中で磁気ヘッドを正確に走査する、いわゆるトラッキングサーボ技術が重要な役割を担っている。
磁気ディスクには、所定の間隔でトラッキング用のサーボ信号やアドレス情報信号、及び再生クロック信号等がトラッキングサーボを行うためにプリフォーマットとして記録されている。
このプリフォーマットを正確にかつ短時間で効率的に行う方法として、本出願人は、高密度磁気記録媒体となる被転写用ディスク(以下スレーブディスクと呼称する)に転写すべき情報に対応した凹凸パターンの磁性層を有するマスターディスクを用意するとともに、スレーブディスクの磁性層を予めトラックの一方向に初期磁化し、その後、この初期磁化されたスレーブディスクとマスターディスクとを密着させた状態で初期磁化方向と略逆向きの転写用磁界を印加する磁気転写方法を提案している(例えば、特許文献1参照。)。
この場合、スレーブディスクの磁性層とマスターディスクの磁性層とをディスクホルダで密着挟持した状態で磁気転写を行うが、本出願人は、マスターディスクを吸着保持する吸引路、スレーブディスクを吸着保持する吸引路、及びマスターディスクとスレーブディスクの中心孔の内周側からディスクホルダ内のエアを吸引する吸引路を夫々独立に設けた磁気転写装置のディスクホルダを提案している(例えば、特許文献2参照。)。
特開2001−014667号公報 特開2004−079027号公報
ところで、前述の磁気転写を行う際、スレーブディスクと2枚のマスターディスクとの密着状態が良好でないと信号抜けや信号変形等の転写不良が発生する。しかし、スレーブディスクを2枚のマスターディスクで押圧をかけながら挟み込んだだけでは、スレーブディスクとマスターディスクとの接触面に部分的に空気溜まりが生じ、その部分が密着不良となる。
このため、前述の特許文献2では、2個のディスクホルダでスレーブディスクと2枚のマスターディスクとを挟持した時の2個のディスクホルダ内部のエアを吸引するために、マスターディスクとスレーブディスクの中心孔の内周側に真空吸引路を設けている。
しかし、特許文献2に記載のように、2個のディスクホルダ内部のエアをマスターディスクとスレーブディスクの中心孔の内周側に設けた真空吸引路から吸引したとしても、スレーブディスクとマスターディスクとの接触面の中で内周側近傍に滞留するエアは内周側に吸引されて排出され、スレーブディスクとマスターディスクの内周側近傍の接触面は密着するが、外周側近傍に滞留するエアは内周側まで十分に吸引されないため、スレーブディスクとマスターディスクの外周側近傍の接触面で密着不良が発生し、その部分で信号抜けや信号変形等の転写不良が生ずるという問題があった。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、マスターディスクと被転写用ディスクとを挟持する磁気転写装置の転写ユニットにおいて、マスターディスクと被転写用ディスクとの接触面全面を良好な密着状態で挟持することのできる転写ユニットを提供し、信号抜けや信号変形等の転写不良が発生しない磁気転写装置を提供するとともに、信号抜けや信号変形等の転写不良のない磁気記録媒体を提供することを目的とする。
本発明は、前記目的を達成するために、被転写用ディスクの磁性層に対して情報を転写するためのパターン状の磁性層を備えた2枚のマスターディスクで被転写用ディスクを挟持し、転写用磁界を印加して前記被転写用ディスクの磁性層に前記マスターディスクの情報を磁気的に転写する磁気転写装置の前記被転写用ディスクとマスターディスクとを挟持する転写ユニットにおいて、前記転写ユニットには、前記マスターディスクを保持するディスクホルダが設けられ、該ディスクホルダには、2枚のマスターディスクで被転写用ディスクを挟持した時の、前記マスターディスク及び被転写用ディスク中心孔の内周側空間のエアを吸引する吸引路と、前記マスターディスク及び被転写用ディスクの外周側空間のエアを吸引する吸引路とが設けられたことを特徴とする。
本発明によれば、マスターディスクを保持するディスクホルダには、2枚のマスターディスクで被転写用ディスクを挟持した時の、マスターディスク及び被転写用ディスク中心孔の内周側空間のエアを吸引する吸引路と、マスターディスク及び被転写用ディスクの外周側空間のエアを吸引する吸引路とが設けられているので、マスターディスクと被転写用ディスクとの接触面全面に渡って滞留するエアが吸引排出され、マスターディスクと被転写用ディスクとを良好な密着状態で挟持することができ、信号抜けや信号変形等の転写不良のない良好な磁気転写を行うことができる。
また本発明は、前記発明において、前記内周側空間のエアを吸引する吸引路と外周側空間のエアを吸引する吸引路とは、夫々独立して設けられ、個々に吸引可能に形成されていることを特徴とする。
これによれば、内周側空間のエアを吸引する吸引路と外周側空間のエアを吸引する吸引路とは、夫々独立して設けられ、個々に吸引できるので、マスターディスクと被転写用ディスクとの接触面全面に渡って最良の密着状態を形成することができる。
また本発明は、前記発明において、前記ディスクホルダは、前記マスターディスク及び被転写用ディスクを保持するホルダ板を有しており、前記内周側空間のエアを吸引する吸引路が前記ホルダ板の内部に形成されたことことを特徴とする。これによれば、ホルダ板の内部にエアの吸引路が形成されているので、転写信号に歪が発生する等の悪影響を与える心配がない。
また本発明は、前記発明において、前記ディスクホルダは、前記マスターディスク及び被転写用ディスクを保持するホルダ板を有しており、前記ホルダ板の前記マスターディスクの保持面に前記内周側から外周側に向けて形成された溝からなる吸引路が設けられたことを特徴とする。これによれば、内周側の吸引路を容易に形成することができる。
また本発明は、前記発明において、前記内周側空間のエアを吸引する吸引路によって前記被転写用ディスクを吸引保持することを特徴とする。これによれば、被転写用ディスクを吸引保持するための専用の吸引路を設ける必要がなく、装置の構成が単純化する。
本発明の磁気転写装置は、前述の発明に係る転写ユニットを備えたことを特徴とする磁気転写装置であり、2枚のマスターディスクとスレーブディスクとの間の密着不良による信号抜けや信号変形等の転写不良が発生することがない。
また本発明の磁気記録媒体は、前述の発明に係る磁気転写装置によってマスターディスクの情報が磁気転写された被転写用ディスクからなる磁気記録媒体であり、信号抜けや信号変形等の転写不良を有しない。
以上説明したように本発明に係る被転写用ディスクを2枚のマスターディスクで密着挟持する磁気転写装置の転写ユニットによれば、マスターディスク及び被転写用ディスク中心孔の内周側空間のエアを吸引する吸引路の他に、マスターディスク及び被転写用ディスクの外周側空間のエアを吸引する吸引路が設けられているので、マスターディスクと被転写用ディスクとの接触面のエアが吸引排出され、マスターディスクと被転写用ディスクとを良好な密着状態で挟持することができる。
以下添付図面に従って、本発明に係る磁気転写装置の転写ユニットの好ましい実施の形態について詳説する。なお、各図において同一部材には同一の番号または記号を付している。
図1は、磁気転写装置の概念を表わす斜視図である。磁気転写装置1は、図1には記載していない被転写用ディスクであるスレーブディスクを、2枚のマスターディスクで密着挟持する第1のディスクホルダ11と第2のディスクホルダ12とを有する転写ユニット10、第1のディスクホルダ11と第2のディスクホルダ12の上面及び下面に配置された磁石31を有する転写用磁界印加手段30、第1のディスクホルダ11と第2のディスクホルダ12又は磁石31、31を図の矢印A方向に相対的に回転させる図示しない回転手段、及びスレーブディスクとマスターディスクとを転写ユニット10に搬入、搬出する図示しない搬送手段等で構成されている。
図2は、磁気転写装置1の実施の形態を表わす側面図である。磁気転写装置1のベース10a上には転写ユニット10が設けられ、転写用磁界印加手段30、30は図のX方向の水平移動と図のθ方向の回転運動を行う駆動手段32、32で磁石31、31を保持している。
図3は、転写ユニット10の構成を説明するための側面図である。転写ユニット10は、第1のディスクホルダ11、第2のディスクホルダ12、第1のディスクホルダ11の姿勢調整を行うチルチング調整手段23、及び第2のディスクホルダ12を第1のディスクホルダ11に対して接近又は離間させる移動手段40等から構成されている。
図3に示すように、転写ユニット10のユニットベース29には取り付け板27が固定され、取り付け板27にはチルチング調整手段23を構成するチルチングベース24が取り付けられている。チルチングベース24には第1のディスクホルダ11が図3のY方向(紙面に垂直方向)及びZ方向の傾斜調整が可能に取り付けられている。
チルチング調整手段23は、チルチングベース24、4個の先端が球形の微調ネジ(調整ボルト)25、25、…と4個のクランプネジ26、26、…とからなる調整部材とで構成されている。微調ネジ25は押しネジでクランプネジ26は引きネジとして作用する。
また、第1のディスクホルダ11は、スレーブディスクとマスターディスクとを保持するホルダ板13、ホルダ板13を複数のL字状コマ(固定部材)17、17、…を介して固定保持する中間板(取り付け部材)16、中間板16を位置決め固定するディスクホルダベース18等で構成されている。
ディスクホルダベース18は、一方の面に凹部18aを有しており、ホルダ板13を固定保持した中間板16を凹部18aに挿入し、押圧部材である押しネジ19で中間板16の上部側面を押圧することにより中間板16の他の側面2面がディスクホルダベース18の凹部18aの壁面に形成された位置規制部位に当接し、中間板16が位置決めされるようになっている。このため、押しネジ19を緩め、ホルダ板13を中間板16ごとディスクホルダベース18から取りはずしても又再現性良く位置決めが可能である。
このために、ホルダ板13でスレーブディスクとマスターディスクとを保持した時のスレーブディスクとマスターディスクの中心線CLを所定位置にあわせこむ調整を磁気転写装置1の外部で行うことができる。
取り付け板27、チルチングベース24、ディスクホルダベース18、及び中間板16の夫々中央部には図の点線で示す貫通孔が形成されており、転写用磁界印加手段30の磁石31が中心線CLを中心に回転可能に挿入されるようになっている。
また、転写ユニット10のユニットベース29にはリニアガイド42が設けられ、テーブル41を図3のX方向に案内し、テーブル41はモータ44で駆動されるボールネジ43によって図のX方向に移動されるようになっている。このリニアガイド42、テーブル41、ボールネジ43、及びモータ44等で移動手段40を構成している。
移動手段40のテーブル41には取り付け板28が固定されており、取り付け板28には第2のディスクホルダ12が取り付けられている。第2のディスクホルダ12は、マスターディスクを保持するホルダ板20、ホルダ板20を複数のL字状コマ17、17、…を介して固定保持する中間板21、中間板21を位置決め固定するディスクホルダベース22等で構成されている。
ディスクホルダベース22は、一方の面に凹部22aを有しており、ホルダ板20を固定保持した中間板21を凹部22aに挿入し、押しネジ19で中間板21の上部側面を押圧することにより中間板21の他の側面2面がディスクホルダベース22の凹部22aの壁面に形成された位置規制部位に当接し、中間板21が位置決めされるようになっている。このため、押しネジ19を緩め、ホルダ板20を中間板21ごとディスクホルダベース22から取りはずしても又再現性良く位置決めが可能である。
このために、ホルダ板20でマスターディスクを保持した時のマスターディスクの中心線CLを第1のディスクホルダ11のホルダ板13でスレーブディスクとマスターディスクとを保持した時のスレーブディスクとマスターディスクの中心線CLとに一致させるようにあわせこむ調整を磁気転写装置1の外部で行うことができる。
また、取り付け板28、ディスクホルダベース22、及び中間板21の夫々中央部には図の点線で示す貫通孔が形成されており、他方側の転写用磁界印加手段30の磁石31が中心線CLを中心に回転可能に挿入されるようになっている。
第2のディスクホルダ12は前述のように、移動手段40によって図のX方向に接近又は離間されるようになっているので、第2のディスクホルダ12を第1のディスクホルダ11に向けて接近させることにより、磁気転写されるスレーブディスクは第1のディスクホルダ11及び第2のディスクホルダ12に保持されたマスターディスクに両側から密着保持されるようになっている。
図4は、第1のディスクホルダ11のホルダ板13、及び第2のディスクホルダ12のホルダ板20を表わす断面図である。第1のディスクホルダ11のホルダ板13は、円板状で周縁部に薄肉部が形成されており、この薄肉部で複数のL字状コマ17、17、…を介して中間板16に固定保持されるようになっている。
また、ホルダ板13の中央部は大きな凹部になっており、凹部の底面がディスク受け面(保持面)13bになっている。また、ホルダ板13の側面から内部に向けて1個の小径の孔13eが形成され、中央部でディスク受け面13bに開口されている。また、ホルダ板13の別の側面から内部に向けて1個の小径の孔穴13fが形成され、ホルダ板13の凹部に到達した位置でディスク受け面13bに開口されている。
この小径の孔13eは、ホルダ板13と第2のディスクホルダ12のホルダ板20とでマスターディスク92、スレーブディスク91、及びマスターディスク93を挟持した時のディスク中心孔の内周側の空間Pのエアを吸引する吸引路13eであり、小径の孔13fはディスクの外周側の空間Qのエアを吸引する吸引路13fである。夫々の吸引路は独立して図示しない真空源に接続され、空間P及び空間Qのエアを吸引する。
なお、吸引路13e及び吸引路13fを小径の孔で形成したが、ホルダ板13のディスク受け面13bに内周側から外周側に向けて2本の溝を形成し、吸引路13e及び吸引路13fとすることもできる。この場合、溝の寸法は幅0.5mm、深さ0.5mm程度が好ましい。溝の寸法が大きすぎると磁気転写時の信号に歪をきたすことがあり、好ましくない。
ホルダ板13の凹部の底面であるディスク受け面13bには緩衝材15が取り付けられている。また、ホルダ板13の凹部と薄肉部との間の厚肉部には溝13cが形成され、溝13cにはО−リングからなるシール材14が設けられている。
ホルダ板13の凹部の底面には、図4の2点鎖線で示すような、前述の吸引路13e、吸引路13fとは別の真空吸引路13dが形成され、マスターディスク92を吸着保持する。
第2のディスクホルダ12のホルダ板20も円板状で周縁部に薄肉部が形成されており、この薄肉部で複数のL字状コマ17、17、…を介して中間板21に固定保持されるようになっている。
また、ホルダ板20の内部も大きな凹部になっており、凹部の底面がディスク受け面20aになっている。また、ディスク受け面20aには緩衝材15が取り付けられている。ホルダ板20の凹部の底面には図4の2点鎖線で示す真空吸引路20bが形成され、マスターディスク93を吸着保持する。
また、図4に示すように、スレーブディスク91の中心孔の径はマスターディスク92、93の中心孔の径よりも小径に形成されており、吸引路13eで真空吸引した時にこの中心孔の径差によって生ずるスレーブディスク91の露出面に吸引力が作用し、スレーブディスク91がマスターディスク92に固定される。
なお、マスターディスク92のホルダ板13への保持及びマスターディスク93のホルダ板20への保持は、真空吸引路13d及び真空吸引路20bを設けて吸着保持するようにしたが、真空吸引路13d及び真空吸引路20bを設けずに、ホルダ板13及びホルダ板20の緩衝材15に接着で取り付けるようにしてもよい。
図4に示すようにホルダ板13でマスターディスク92とスレーブディスク91を保持し、ホルダ板20でマスターディスク93を保持した状態でホルダ板20をホルダ板13に向けて近接させ、マスターディスク92とマスターディスク93とでスレーブディスク91を挟み込んだときに、ホルダ板20の凹部と薄肉部との間の厚肉部がホルダ板13のO−リング14に僅かに当接するように、ホルダ板13及びホルダ板20の凹部の深さが決定されている。
ホルダ板20をホルダ板13に向けて近接させ、マスターディスク92とマスターディスク93とでスレーブディスク91を挟み込むと、ホルダ板13の凹部とホルダ板20の凹部とで形成される空間はシール材としてのO−リング14で密閉される。
この状態で吸引路13eからマスターディスク92、93とスレーブディスク91の内周部の空間Pのエアを真空吸引し、吸引路13fからマスターディスク92、93とスレーブディスク91の外周部の空間Qのエアを真空吸引することにより、マスターディスク92とスレーブディスク91、及びスレーブディスク91とマスターディスク93との接触面に部分的に滞留していたエアがディスクの内周側及びディスクの外周側に排出され、接触面には隙間がなくなって、スレーブディスク91はマスターディスク92とマスターディスク93とで密着挟持される。
以上説明した転写ユニット10を構成する部材のうち、安定した転写磁界を印加するために、少なくとも第1のディスクホルダ11、第2のディスクホルダ12、第1のディスクホルダ11の姿勢調整を行うチルチング調整手段23、及び取り付け板27、28の材質は、例えばSUS304等の非磁性材料が用いられる。
次に、磁気転写装置1の転写ユニット10の作用について以下に説明する。最初に、第1のディスクホルダ11のホルダ板13のディスク受け面13bが第2のディスクホルダ12のホルダ板20のディスク受け面20aに対して平行になるように、第1のディスクホルダ11の姿勢を調整する。この調整はチルチング調整手段23にて行う。即ち、チルチング調整手段23に設けられた複数の微調ネジ25又はクランプネジ26のうち少なくとも3個を用いて行う。
次に、中間板16の外形を基準として、ホルダ板13でスレーブディスク91とマスターディスク92とを保持した時のスレーブディスク91とマスターディスク92の中心線CLが所定位置になるようにホルダ板13の位置を調整し、次いでホルダ板13を中間板16に固定する。
この時、L字状コマ17、17、…を介してネジで固定する。なお、L字状コマ17、17、…は挟み込み方向以外の方向への移動や回転が規制されているので、正確に位置調整されたホルダ板13が固定時にずれることがない。
なお、このホルダ板13の位置調整は、磁気転写装置1の外部でいわゆる外段取りで行う。次いで中間板16をディスクホルダベース18の凹部18aに挿入し、押しネジ19で中間板16を押圧する。
これにより、中間板16はディスクホルダベース18の凹部18aに形成された位置規制面に押圧され、再現性よく位置決めされる。
第2のディスクホルダ12のホルダ板20も同様にして、ホルダ板20でマスターディスク93を保持した時のマスターディスク93の中心線CLが所定位置になるように調整し、ホルダ板20を中間板21に固定する。この時も、L字状コマ17、17、…を介してネジで固定する。この調整も、外段取りで行う。次いで第1のディスクホルダ11同様に中間板21をディスクホルダベース22の凹部22aに挿入し、押しネジ19で中間板21を押圧して位置決めする。
以上のディスクホルダ11のチルチング調整、及びホルダ板13、20の位置調整によって、ディスクホルダ11の前述した中心線CLとディスクホルダ12の前述した中心線CLとが同一直線上で一致する。
次に、ディスクホルダ11のホルダ板13にマスターディスク92を挿入し、真空吸引路13dで真空吸引して保持する。更にマスターディスク92と重ねるようにスレーブディスク91を挿入して吸引路13eで真空吸引することにより、スレーブディスク91を固定状態にする。
また、ディスクホルダ12のホルダ板20にマスターディスク93を挿入し、真空吸引路20bで真空吸引保持する。次いで移動手段40を作動させ、ディスクホルダ12をディスクホルダ11に向けて接近させ、ホルダ板13に保持されたスレーブディスク91にホルダ板20に保持されたマスターディスク93を押付ける。
この押付けにより、緩衝材15、15に反発力が生じるとともに、ホルダ板13の凹部とホルダ板20の凹部とで形成される空間はシール材としてのO−リング14で密閉されているので、吸引路13eによってディスクの内周側空間のエアを吸引し、吸引路13fによってディスクの外周側空間のエアを吸引することにより、マスターディスク92とスレーブディスク91との接触面、及びスレーブディスク91とマスターディスク93との接触面に僅かに滞留していたエアが排出され、両ディスクの接触面が互いに吸引され、スレーブディスク91がマスターディスク92とマスターディスク93とによって確実に密着挟持される。
このように、スレーブディスク91がマスターディスク92とマスターディスク93によって確実に密着挟持されるので、転写用磁界印加手段30、30から転写磁界を印加し、マスターディスク92及びマスターディスク93の磁気情報をスレーブディスク91に転写する際に、信号抜けや信号変形等の転写不良が発生することがなく、良質の磁気記録媒体が得られる。
次に、本発明の転写ユニットの別の実施形態について説明する。図5は、この別の実施形態に係る第1のディスクホルダ11のホルダ板13A、及び第2のディスクホルダ12のホルダ板20を表わす断面図である。
ホルダ板13Aは、前述のホルダ板13に対してエアを吸引する吸引路が異なる。ホルダ板13Aの側面から内部に向けて1個の小径の孔13fが形成され、ホルダ板13の凹部に到達した位置でディスク受け面13bに開口されている。
また、ホルダ板13Aのディスク受け面13bには、ディスク受け面13bの中央部から小径の孔13fの開口部に向けて1個の溝13gが形成され、小径の孔13fの開口部に接続されている。この溝の寸法は幅0.5mm、深さ0.5mm程度が好ましい。溝の寸法が大きすぎると磁気転写時の信号に歪をきたすことがあり、好ましくない。
この別の実施形態では、ディスクの内周側空間のエアを溝13gを経由して小径の孔13fで吸引するようになっており、外周側空間と内周側空間のエアを共通の吸引路で真空吸引するもので、吸引路を形成するための加工が容易である。
以上説明したように、本発明に係る磁気転写装置の転写ユニットによれば、マスターディスクを保持するディスクホルダには、2枚のマスターディスクで被転写用ディスクを挟持した時の、マスターディスク及び被転写用ディスク中心孔の内周側空間のエアを吸引する吸引路と、マスターディスク及び被転写用ディスクの外周側空間のエアを吸引する吸引路とが設けられているので、マスターディスクと被転写用ディスクとの接触面全面に渡って滞留するエアが吸引排出され、マスターディスクと被転写用ディスクとを良好な密着状態で挟持することができ、信号抜けや信号変形等の転写不良のない良好な磁気転写を行うことができる。
また、本発明の磁気転写装置によれば、2枚のマスターディスクとスレーブディスクとの接触面の密着不良によって信号抜けや信号変形等の転写不良が発生することが防止される。
また本発明の磁気記録媒体によれば、マスターディスクから転写された磁気情報は信号抜けや信号変形等の転写不良がなく、マスターディスクの情報が正確に記録された磁気記録媒体となる。
なお、前述した実施の形態では、磁気転写装置1の構成について、スレーブディスク91及びマスターディスク92、93の軸心を水平方向に配置した構成で説明したが、水平方向に限らず、垂直方向、あるいは水平方向に対して所定角度傾斜した方向に配置した構成の磁気転写装置であっても、本発明の転写ユニット10はそのまま適用することができる。
磁気転写装置の概念を表わす斜視図 磁気転写装置の実施の形態を表わす側面図 本発明に係る転写ユニットの実施の形態を表わす側面図 ディスクホルダのホルダ板を表わす断面図 ホルダ板の別の実施形態を表わす断面図
符号の説明
1…磁気転写装置、10…転写ユニット、11…第1のディスクホルダ(ディスクホルダ)、12…第2のディスクホルダ(ディスクホルダ)、13・13A…ホルダ板、13b…ディスク受け面(保持面)、13e・13f…吸引路(孔)、13g…溝(吸引路)、16…中間板、18…ディスクホルダベース、19…押しネジ、20…ホルダ板、23チルチング調整手段、40…移動手段、91…スレーブディスク(被転写用ディスク)、92・93…マスターディスク、P…内周側空間、Q…外周側空間

Claims (7)

  1. 被転写用ディスクの磁性層に対して情報を転写するためのパターン状の磁性層を備えた2枚のマスターディスクで被転写用ディスクを挟持し、転写用磁界を印加して前記被転写用ディスクの磁性層に前記マスターディスクの情報を磁気的に転写する磁気転写装置の前記被転写用ディスクとマスターディスクとを挟持する転写ユニットにおいて、
    前記転写ユニットには、前記マスターディスクを保持するディスクホルダが設けられ、 該ディスクホルダには、2枚のマスターディスクで被転写用ディスクを挟持した時の、前記マスターディスク及び被転写用ディスク中心孔の内周側空間のエアを吸引する吸引路と、前記マスターディスク及び被転写用ディスクの外周側空間のエアを吸引する吸引路とが設けられたことを特徴とする転写ユニット。
  2. 前記内周側空間のエアを吸引する吸引路と外周側空間のエアを吸引する吸引路とは、夫々独立して設けられ、個々に吸引可能に形成されていることを特徴とする請求項1に記載の転写ユニット。
  3. 前記ディスクホルダは、前記マスターディスク及び被転写用ディスクを保持するホルダ板を有しており、前記内周側空間のエアを吸引する吸引路が前記ホルダ板の内部に形成されたことことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の転写ユニット。
  4. 前記ディスクホルダは、前記マスターディスク及び被転写用ディスクを保持するホルダ板を有しており、前記ホルダ板の前記マスターディスクの保持面に前記内周側から外周側に向けて形成された溝からなる吸引路が設けられたことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の転写ユニット。
  5. 前記内周側空間のエアを吸引する吸引路によって前記被転写用ディスクを吸引保持することを特徴とする請求項1、2、3、又は4のうちいずれか1項に記載の転写ユニット。
  6. 前記請求項1乃至請求項5のいずれかに記載の転写ユニットを備えたことを特徴とする磁気転写装置。
  7. 前記請求項6に記載の磁気転写装置によってマスターディスクの情報が磁気転写された被転写用ディスクからなる磁気記録媒体。
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