JP2006195877A - 作業機械 - Google Patents

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Hidefumi Ishimoto
英史 石本
Hiroshi Ogura
弘 小倉
Yoshinori Eguchi
義紀 江口
Yasuhiko Kanari
靖彦 金成
Kazuo Fujishima
一雄 藤島
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Abstract

【課題】運転者が障害物等の有無を確認し忘れることなく、作業機械に対する障害物等の方向を作業しながら把握することができる作業機械の提供。
【解決手段】旋回体8の左側部に設けられた超音波センサ39により障害物等が検出されたときに運転席23の左側方のスピーカ42から報知音を出力し、旋回体8の後部に設けられた超音波センサ40により障害物等が検出されたときに運転席23の後方のスピーカ43から報知音を出力し、旋回体8の右側部に設けられた超音波センサ41により障害物等が検出されたときに運転席23の右側方のスピーカ44から報知音を出力することによって、旋回体8に対する障害物等の方向を運転者に報知するようにした。
【選択図】図2

Description

本発明は、自走式作業機械や旋回体を有する作業機械に適用され、作業機械の周囲の所定領域内における障害物や人などの物体の存在を検出して、その存在を運転者に報知する作業機械に関する。
従来技術には、作業機械の周囲の所定領域内における物体の存在を検出して物体検出信号を出力する複数の超音波センサや近接センサなどから構成される物体検出手段と、この物体検出信号から得られる作業機械に対する物体の方向や距離を運転者に報知する報知手段とを備えるものがある。このように構成された従来技術は、作業機械の周囲に存在する障害物や人の作業機械に対する方向や距離を、運転者に報知するので、作業機械が障害物や人に接触する接触事故の防止に貢献できる。
この種の従来技術としては、例えば特許文献1に示されるものや、特許文献2に示されるものがある。
特許文献1に示される従来技術は、油圧ショベルに適用されており、報知手段として、油圧ショベルに対する障害物等の位置を表示するモニタパネルを備えている。
特許文献2に示される従来技術は、油圧ショベルに適用されており、報知手段として、油圧ショベルの周囲に障害物等が存在することを報知するブザーと、油圧ショベルに対する障害物等の方向および距離を報知する右側方表示ランプ、左側方表示ランプおよび中央後方表示ランプとを備えている。右側方表示ランプは、油圧ショベルの右側方に障害物等が存在することを点滅により報知するとともに、油圧ショベルから障害物等までの距離を点滅周期の長短により報知する。左側方表示ランプは、油圧ショベルの左側方に障害物等が存在することを点滅により報知するとともに、油圧ショベルから障害物等までの距離を点滅周期の長短により報知する。中央後方表示ランプは、油圧ショベルの中央後方に障害物等が存在することを点滅により報知するとともに、油圧ショベルから障害物等までの距離を点滅周期の長短を変化させて報知する。
特開2002−327470公報 特開平7−102596号公報
特許文献1に示される従来技術は、油圧ショベルに対する障害物等の方向を、モニタパネルに表示して報知する。このため、運転者は、油圧ショベルの進行方向や旋回体の旋回方向に障害物等が存在しないかどうかの確認を、モニタパネルを見て行う必要があり、確認し忘れた場合には障害物等との接触事故が起こるおそれがある。また、運転者がモニタパネルを見て障害物等の有無、および油圧ショベルに対する障害物等の位置を確認している間は作業が中断されるので、作業効率が低下する。
特許文献2に示される従来技術は、油圧ショベルの周囲に障害物等や人が存在することをブザーにより報知し、油圧ショベルに対する障害物等の位置を右側方表示ランプ、左側方表示ランプおよび中央後方表示ランプにより報知する。この従来技術では、障害物等の有無の確認をブザーにより運転者に喚起するので、接触事故の低減に貢献できるものの、特許文献1に示される従来技術と同様に、運転者が表示ランプを見て油圧ショベルに対する障害物等の位置を確認している間は作業が中断されるので、作業効率が低下する。
本発明は、前述の実状を考慮してなされたもので、その目的は、運転者が障害物等の有無を確認し忘れることなく、作業機械に対する障害物等の方向を作業しながら把握することができる作業機械を提供することにある。
〔1〕 本発明は、前述の目的を達成するために、作業機械の周囲における物体の存在を検出して物体検出信号を出力する複数の物体検出手段と、前記物体検出信号を基に作業機械に対する物体の方向を判定し、物体が存在すると判定した方向に相応する制御信号を出力する制御手段と、前記制御手段により判定された物体の方向を運転者に報知する報知手段とを備える作業機械において、前記報知手段が、運転席の周囲に複数設けられ警報音を発生させる警報音発生手段からなり、前記制御手段は、物体が存在すると判定した方向から警報音が聞こえたと運転者が感じるように、前記複数の警報音発生手段を選択的に制御することを特徴とする。
このように構成した本発明では、作業機械の周囲に存在する物体、すなわち障害物や人を物体検出手段が検出して物体検出信号を出力すると、作業機械に対する物体の方向を方向判定手段が物体検出信号を基に判定する。報知手段の警報音制御手段は、方向判定手段により判定された物体の方向に応じて、物体が存在する方向から警報音が聞こえたと運転者が感じるように、複数の警報音発生手段を選択的に制御する。これにより、運転者は、障害物等の有無を確認し忘れることなく、作業機械に対する障害物等の方向を作業しながら把握することができる。
〔2〕 本発明は、〔1〕記載の発明において、前記物体検出手段が、自身から物体までの距離を検出して、この距離に相応する物体検出信号を出力し、前記制御手段が、前記物体検出手段で検出される距離に応じて警報音が変化するように、前記警報音発生手段を制御することを特徴とする。
このように構成した本発明は、作業機械に対する障害物の距離を、運転者に報知することができる。
〔3〕 本発明は、〔1〕記載の発明において、旋回体または走行体を備え、前記制御手段が、前記走行体に対する前記旋回体の旋回角を示す旋回角情報または前記走行体の走行方向を示す走行方向情報に応じて警報音が変化するように、前記警報音発生手段を制御することを特徴とする。
このように構成した本発明は、走行体に対する旋回体の旋回角または走行体の走行方向に起因して変化する作業機械と障害物等との接触の危険性の高低を、警報音の変化により運転者に報知できる。
〔4〕 本発明は、〔1〕〜〔3〕のいずれか1に記載の発明において、前記警報音発生手段は、前記複数の物体検出手段のそれぞれに対応するように前記物体検出手段と同数でかつほぼ同方向に設けられ、前記制御手段は、物体の存在を検出した前記物体検出手段に対応する前記警報音発生手段から警報音が発生するように前記複数の警報音発生手段を制御することを特徴とする。
本発明によれば、運転者が、障害物等の有無を確認し忘れることなく、作業機械に対する障害物等の方向を作業しながら把握することができるので、安全性および作業効率の向上に貢献できる。
<第1の実施形態>
本発明の第1の実施形態について図を用いて説明する図1は、本発明の作業機械の第1の実施形態の外観を示す斜視図、図2は、図1に示す第1の実施形態に備えられるアクチュエータ制御装置およびスピーカ制御装置を示すブロック図、図3は、図1に示す運転室内部を示す平面図、図4は、図1に示す第1の実施形態に備えられる超音波センサの配置を示す平面図、図5は、図2に示す方向判定手段により行われる処理を示すフローチャート、図6は、図2に示す警報音制御手段により行われる処理を示すフローチャート、図7は、図6に示す処理において基準音量を算出するために予め設定された関数の一例を示す図、図8は、図6に示す処理において前進時の目標音量を決定するために予め設定された前進用警報音生成テーブルの一例を示す図、図9は、図6に示す処理において後進時の目標音量を決定するために予め設定された後進用警報音生成テーブルの一例を示す図、図10は、図6に示す処理において右旋回時の目標音量を決定するために予め設定された右旋回用警報音生成テーブルの一例を示す図、図11は、図6に示す処理において左旋回時の目標音量を決定するために予め設定された左旋回用警報音生成テーブルの一例を示す図である。
図1に示すように、第1の実施形態は、例えば油圧ショベル1に適用してあり、駆動輪支持部5に支持される駆動綸(図示しない)と、従動輪支持部6に支持される従動輪(図示しない)とに巻回される履帯7を含む左走行体部分3、および、この左走行体部分3と同様に構成される右走行体部分4(図4参照)を含む走行体2を備えている。この走行体2上には、運転室9、機械室10およびカウンタウェイト11を含む旋回体8を、旋回可能に設けてある。この旋回体8の前部中央には、フロント作業機12を設けてある。このフロント作業機12は、旋回体8の前部中央に可動可能にピン結合されるブーム13と、このブーム13の先端にピン結合されるアーム14と、このアームの先端に回動可能にピン結合されるバケット15とを備えている。
また、第1の実施形態は、図2に示すように、ブーム13を駆動するブームシリンダ16,17と、アーム14を駆動するアームシリンダ18と、バケット15を駆動するバケットシリンダ19と、旋回体8を駆動する旋回モータ20と、走行体2の右走行部を駆動する右走行モータ21と、左走行体部分3を駆動する左走行モータ22とを備えている。
また、第1の実施形態は、同図2に示すように、フロント用右操作レバー25が左右方向へ傾倒操作されると、バケットシリンダ19の動作を指令するバケット指令信号を出力し、フロント用右操作レバー25が前後方向へ傾倒操作されると、ブームシリンダ16,17の動作を指令するブーム指令信号を出力するフロント用右操作レバー装置24を備えている。また、フロント用左操作レバー27が左右方向へ傾倒操作されると、旋回モータ20の動作を指令する旋回指令信号を出力し、フロント用左操作レバー27が前後方向へ傾倒操作されると、アームシリンダ18の動作を指令するアーム指令信号を出力するフロント用左操作レバー装置26を備えている。また、走行用右操作レバー29の前後方向へ傾倒操作されると右走行モータ21の動作を指令する左走行指令信号を出力する走行用右操作レバー装置28と、走行用左操作レバー31の前後方向への傾倒操作に応じて左走行モータ22の動作を指令する左走行指令信号を出力する走行用左操作レバー装置30とを備えている。
図3に示すように、前記フロント用右操作レバー装置24は、運転室9内に設置される運転席23の右側部を形成するアームレスト23aの前方に設けてある。前記フロント用左操作レバー装置26は、運転席23の左側部を形成するアームレスト23bの前方に設けてある。走行用右操作レバー装置28、走行用左操作レバー装置30は、運転席23の座部23cの前方に設けてある。
また、第1の実施形態は、図2に示すように、旋回体8の走行体2に対する旋回角を検出する旋回角検出器32とを備えている。また、ブーム、アーム、バケットのそれぞれの回動角を検出するブーム角検出器33、アーム角検出器34、バケット角検出器35とを備えている。
また、第1の実施形態は、図2に示すように、アクチュエータ制御装置36を備えている。このアクチュエータ制御装置36は、前記各操作レバー装置24,26,28,30からの指令信号に応じて、バケットシリンダ19、ブームシリンダ16,17、アームシリンダ18、旋回モータ20、右走行モータ21、および左走行モータ22のそれぞれの動作を制御するアクチュエータ制御手段37を備えている。このアクチュエータ制御手段37は、前記各指令信号に応じて、バケットシリンダ19、ブームシリンダ16,17、アームシリンダ18、旋回モータ20、右走行モータ21、左走行モータ22のそれぞれに供給する圧油を制御する油圧回路からなる。
また、前記アクチュエータ制御装置36は、前記各操作レバー装置24,26,28,30からアクチュエータ制御手段37に入力される各指令信号と、旋回角検出器32により検出された旋回角を示す角度信号とを基に、油圧ショベル1の動作を示す動作情報を作成して保持する動作情報管理手段38を備えている。動作情報は、例えば、走行用右操作レバー装置28および走行用左操作レバー装置30からの走行指令信号を基に作成され走行体2の走行方向を示す走行方向情報と、旋回角検出器32からの角度信号を基に作成され旋回体8の旋回角を示す旋回角情報と、フロント用左操作レバー装置26からの旋回指令信号を基に作成され旋回体8の旋回方向を示す旋回方向情報である。
また、第1の実施形態は、図2,4に示すように、旋回体8の周囲における物体の存在を検出して物体検出信号を出力する物体検出手段、例えば、旋回体8の右側部、左側部および後部のそれぞれに設けられ、自身から物体までの距離を検出して物体検出信号を出力する3つの超音波センサ39〜41を備えている。図4において、D1は、予め設定された危険半径であり、D2は、危険半径の外側に予め設定された注意半径である。
また、第1の実施形態は、図2,3に示すように、運転席23の左側方、右側方および後方のそれぞれに設けられ、警報音を発生させる警報音発生手段、すなわちスピーカ42〜44を備えている。
また、第1の実施形態は、スピーカ42〜44を制御する制御手段、すなわちスピーカ制御装置45を備えている。このスピーカ制御装置45は、超音波センサ39〜41からの物体検出信号を基に、油圧ショベル1に対する物体の方向を判定する方向判定手段46を備えている。
この方向判定手段46により行われる処理について、図5を用いて説明する。この図5に示すように、方向判定手段46は、自身に内蔵されたタイマにより一定周期で起動、例えば10ms毎にタイマ割り込みにより起動し、超音波センサ39〜41のから物体検出信号を得る(STEP101)。次に、物体検出信号のそれぞれを距離値Da,Db,Dcに変換する(STEP102)。すなわち、旋回体8の左側方、後方および右側方のそれぞれについて物体が存在するか否かを判定する。次に、距離値Da,Db,Dcを後述の警報音制御手段47に送って(STEP103)、処理を終了する。
また、スピーカ制御装置45は、方向判定手段46から得た距離値Da,Db,Dcと、前記動作情報管理手段38から得た動作情報とに応じて、スピーカ42〜44を制御する警報音制御手段47を備えている。
警報音制御手段47により行われる処理について、図6を用いて説明する。この図6に示すように、警報音制御手段47は、方向判定手段46から距離値Da,Db,Dcを送られると処理を開始し、これらの距離値Da,Db,Dcと、予め設定された関数f1(図7参照)とを用いて、警報音の基準音量Va,Vb,Vcを算出する(STEP201)。次に、動作情報管理手段38に要求して動作情報を得る(STEP202)。次に、この動作情報と、距離値Da,Db,Dcと、予め設定された後述の警報音生成テーブル(図8〜11参照)とを用いて、基準音量Va,Vb,Vcを補正し、目標音量Va_out,Vb_out,Vc_outを決定する(STEP203)。次に、これらの目標音量Va_out,Vb_out,Vc_outのそれぞれに相応する警報音制御信号をスピーカ42〜44のそれぞれに出力して(STEP204)、処理を終了する。
前記STEP201において用いられる関数f1は、図7に示すように、超音波センサから障害物等までの距離Dとスピーカの音量Vとの対応関係(V=f1(D))を定めたものである。この対応関係V=f1(D)は、距離Dが注意半径D2以上のときに基本音量V=0が得られ、距離Dが注意半径D2よりも小さいほど大きな音量Vが得られるように設定してある。つまり、基準音量Va,Vb,Vcのそれぞれは、関数f1により定めた対応関係Va=f1(Da),Vb=f1(Db),Vc=f1(Dc)により算出する。
前記STEP203において用いられる警報音生成テーブルは、図8〜11に示してある。これらの図8〜11において、μは、音量を補正するための係数(0<μ<1)であって、予め設定された値である。また、前進とは、走行体2が従動綸支持部6側へ、すなわち図1の矢印F方向へ走行する状態であり、後進とは走行体が駆動輪支持部5側へ、すなわち同図1の矢印B方向へ走行する状態である。また、旋回角=0°の状態は、旋回体8の運転室9が従動綸支持部6側に位置し、カウンタウェイト11が駆動綸支持部5側に位置して、旋回体8と走行体2が平行になった状態である。また、旋回角は、旋回体8が旋回角=0°の状態から左回りに旋回したときの走行体2に対する旋回体8の角度である。
[前進時]
走行方向情報が前進を示す情報である場合、図8に示す前進用警報音生成テーブルを使用し、旋回角情報(姿勢)に応じて、次の(1)〜(4)のように目標音量Va_out,Vb_out,Vc_outを決定する。
(1) 旋回角=0°の状態で前進する場合
目標音量Va_outは、距離値Daが予め設定された危険半径D1以下(Da≦D1)のときに係数μと基準音量Vaの積(μ×Va)に決定され、これ以外のときは0に決定される。目標音量Vb_outは、距離値Dbに関係なく0に決定される。目標音量Vc_outは、距離値Dcが予め設定された危険半径D1以下(Dc≦D1)のときに係数μと基準音量Vcの積(μ×Vc)に決定され、これ以外のときは0に決定される。
(2) 旋回角=90°の状態で前進する場合
目標音量Va_outは、距離値Daに関係なく0に決定される。目標音量Vb_outは、距離値Daが危険半径D1以下(Db≦D1)のときに係数μと基準音量Vbの積(μ×Vb)に決定され、これ以外のときは0に決定される。目標音量Vc_outは、距離値Dcが注意半径D2以下(Dc≦D1,D1<Dc≦D2)のときに基準音量Vcに決定され、距離Dcが注意半径D2よりも大きい(D2<Dc)ときは0に決定される。
(3)旋回角=180°の状態で前進する場合
目標音量Va_outは、距離値Daが危険半径D1以下(Da≦D1)のときに係数μと基準音量Vaの積(μ×Va)に決定され、これ以外のときは0に決定される。目標音量Vb_outは、距離値Dbが注意半径D2以下(Db≦D1,D1<Db≦D2)のときに基準音量Vbに決定され、距離値Dbが注意半径D2よりも大きい(D2<Db)ときは0に決定される。目標音量Vc_outは、距離値Dcが危険半径D1以下(Dc≦D1)のときに係数μと基準音量Vcの積(μ×Vc)に決定され、これ以外のときは0に決定される。
(4)旋回角=270°の状態で前進する場合
目標音量Va_outは、距離値Daが注意半径D2以下(Da≦D1,D1<Da≦D2)のときに基準音量Vaに決定され、距離値Daが注意半径D2よりも大きい(D2<Da)ときは0に決定される。目標音量Vb_outは、距離値Dbが危険半径D1以下(Db≦D1)のときに基準音量Vbに決定され、これ以外のときは0に決定される。目標音量Vc_outは、距離値Dcに関係なく0に決定される。
[後進時]
走行方向情報が後進を示す旨の情報である場合、図9に示す後進用警報音生成テーブルを使用し、旋回角情報(姿勢)に応じて、次の(1)〜(4)のように目標音量Va_out,Vb_out,Vc_outを決定する。
(1)旋回角=0°の状態で後進する場合
目標音量Va_outは、距離値Daが危険半径D1以下(Da≦D1)のときに係数μと基準音量Vaの積(μ×Va)に決定され、これ以外のときは0に決定される。目標音量Vb_outは、距離値Dbが注意半径D2以下(Db≦D1,D1<Db≦D2)のときに基準音量Vbに決定され、距離値Dbが注意半径D2よりも大きい(D2<Db)ときは0に決定される。目標音量Vc_outは、距離値Dcが危険半径D1以下(Dc≦D1)のときに係数μと基本音量Vcの積(μ×Vc)に決定される。
(2)旋回角=90°の状態で後進する場合
目標音量Va_outは、距離値Daが注意半径D2以下(Da≦D1,D1<Da≦D2)のときに基準音量Vaに決定され、距離値Daが注意半径D2よりも大きい(D2<Da)ときは0に決定される。また、目標音量Vb_outは、距離値Dbが危険半径D1以下(Db≦D1)のときに係数μと基準音量Vbの積(μ×Vb)に決定され、これ以外のときは0に決定される。また、目標音量Vc_outは、距離値Dcに関係なく0に決定される。
(3)旋回角=180°の状態で後進する場合
目標音量Va_outは、距離値Daが危険半径D1以下(Da≦D1)のときに係数μと基準音量Vaの積(μ×Va)に決定され、これ以外のときは0に決定される。目標音量Vb_outは、距離値Dbに関係なく0に決定される。目標音量Vc_outは、距離値Dcが危険半径D1以下(Dc≦D1)のときに係数μと基準音量Vcの積(μ×Vc)に決定され、これ以外のときは0に決定される。
(4)旋回角=270°の状態で後進する場合
目標音量Va_outは、距離値Daに関係なく0に決定される。また、目標音量Vb_outは、距離値Dbが危険半径D1以下(Db≦D1)のときに係数μと基準音量Vbの積(μ×Vb)に決定され、これ以外のときは0に決定される。また、目標音量Vc_outは、距離値Dcが注意半径D2以下(Dc≦D1,D1<Dc≦D2)のときに係数μと基準音量Vcの積(μ×Vc)に決定され、距離値Dcが注意半径D2よりも大きい(D2<Dc)ときは0に決定される。
(3)右旋回時
旋回方向情報が右旋回する旨の情報である場合、図10に示す右旋回用警報音生成テーブルを使用して、警報音の音量Va_out,Vb_out,Vc_outを決定する。
つまり、目標音量Va_outは、距離値Daが危険半径D1以下(Da≦D1)のときに基準音量Vaに決定され、これ以外のときは0に決定される。目標音量Vb_outは、距離値Dbが危険半径D1以下(Db≦D1)のときに係数μと基準音量Vbの積(μ×Vb)に決定され、これ以外のときは0に決定される。目標音量Vc_outは、距離値Dcが注意半径D2以下(Dc≦D1,D1<Dc≦D2)のときに基準音量Vcに決定され、距離値Dcが注意半径D2よりも大きい(D2<Dc)ときは0に決定される。
(4)左旋回時
旋回方向情報が左旋回する旨の情報である場合、図11に示す左旋回用警報音生成テーブルを使用して、警報音の音量Va_out,Vb_out,Vc_outを決定する。
つまり、目標音量Va_outは、距離値Daが注意半径D2以下(Da≦D1,D1<Da≦D2)のときに基準音量Vaに決定され、距離値Daが注意半径D2よりも大きい(D2<Da)ときは0に決定される。目標音量Vb_outは、距離値Dbが危険半径D1以下(Db≦D1)のときに係数μと基準音量Vbの積(μ×Vb)に決定され、これ以外のときは0に決定される。また、目標音量Vc_outは、距離値Dcが危険半径D1以下(Dc≦D1)のときに基準音量Vcに決定され、これ以外のときは0に決定される。
このように構成した第1の実施形態は、次のように動作する。
例えば左側の超音波センサ39を中心とする注意半径D2以下の領域内に障害物等が存在する場合、左側の超音波センサ39は、自身から障害物等までの距離を検出して物体検出信号を出力する。スピーカ制御装置45では、方向判定手段46が10ms毎にタイマ割り込みにより起動し、起動したときに、超音波センサ39からの物体検出信号を距離値Daに変換し、警報音制御手段47に送る。
距離値Daを送られた警報音制御手段47は、距離値Daと図7に示す関数f1とを用いて基準音量Vaを算出する。このとき、距離値Daが小さいほど、すなわち、超音波センサ39から障害物等までの距離が短いほど、大きな基準音量Vaが算出される。次に、警報音制御手段47は、動作情報管理手段38に要求して得た動作情報と、距離値Daと、図8〜11に示す警報音生成テーブルとを用いて基準音量Vaを補正し、目標音量Va_outを決定する。
そして、警報音制御手段47は、目標音量Va_outに相応する警報音制御信号を、運転席23の左側方に設けられたスピーカ42に出力する。これにより、スピーカ42は、超音波センサ39から障害物等までの距離、走行体2の走行方向、走行体2に対する旋回角、および、旋回体8の旋回方向に応じた音量の警報音を出力する。
つまり、左側方のスピーカ42、図8に示すように、油圧ショベル1が旋回角=0°および旋回角=180°の姿勢で前進する場合、障害物等が危険半径D1以内に存在するときのみ、基本音量Vaよりも小さい音量(μ×Va)の警報音を出力する。また、旋回角=90°の姿勢で前進する場合、警報音を出力しない(音量0)。また、旋回角=270°の姿勢で前進する場合、障害物等が注意半径D2以内に存在していれば、基本音量Vaの警報音を出力する。
また、図9に示すように、旋回角=0°および旋回角=180°の姿勢で後進する場合、障害物等が危険半径D1以内に存在するときのみ、基本音量Vaよりも小さい音量「μ×Va」の警報音を出力する。また、旋回角=90°の姿勢で後進する場合、障害物等が注意半径D2以内に存在していれば、基本音量Vaの警報音を出力する。また、旋回角=270°の姿勢で後進する場合には、警報音を出力しない。
また、図10に示すように、旋回体8が右旋回する場合、障害物等が危険半径D1以内に存在するときのみ、基本音量Vaの警報音を出力する。また、図11に示すように、旋回体8が左旋回する場合、障害物等が注意半径D2以内に存在していれば、基準音量Vaの警報音を出力する。
なお、後側の超音波センサ40を中心とする注意半径D2以下の領域内に障害物等が存在する場合には、スピーカ42と同様に、運転席23の後方に設けられたスピーカ43の音量が、スピーカ制御装置45によって図7に示す関数f1と図8〜11に示す警報音生成テーブルとを使用して決定される。また、右側の超音波センサ41を中心とする注意半径D2以下の領域内に障害物等が存在する場合にも、スピーカ42と同様に、運転席23の右側方に設けられたスピーカ44の音量が、スピーカ制御装置45によって図7に示す関数f1と図8〜11に示す警報音生成テーブルとを使用して決定される。
このようにスピーカ42〜44を選択的に制御することによって、走行体2に対する旋回体8の旋回角、走行体2の走行方向および旋回方向に起因して油圧ショベル1と障害物等との接触の危険性が高くなるほど大きな音量の警報音が、障害物等の存在する側のスピーカから出力される。
つまり、例えば油圧ショベル1が旋回角=0°の姿勢で後進する場合、油圧ショベル1の進行方向であり障害物等との接触の危険性が高い旋回体8の後方については、注意半径D2内に障害物等の存在が検出されると、基準音量Vbの警報音がスピーカ43から出力される。また、進行方向と平行で旋回体8の後方よりも接触の危険性が低い旋回体8の左右側方については、危険半径D1内に障害物等の存在が検出されなければスピーカ42,44から警報音が出力されないだけでなく、危険半径D1内に障害物等の存在が検出された場合でも、警報音の音量は基準音量Va,Vcよりも小さい音量(μ×Va,μ×Vc)である。
また、例えば油圧ショベル1が旋回角=90°の姿勢で後進する場合、油圧ショベル1の進行方向であり障害物等との接触の危険性が高い旋回体8の左側方については、注意半径D2内に障害物等の存在が検出されると、基準音量Vaの警報音がスピーカ42から出力される。また、進行方向と平行で旋回体8の左側方よりも接触の危険性が低い旋回体8の後方については、危険半径D1内に障害物等の存在が検出されなければスピーカ43から警報音が出力されないだけでなく、危険半径D1内に障害物等の存在が検出された場合でも、警報音の音量は基準音量Vbよりも小さい音量(μ×Vb)となる。また、進行方向と反対方向であり障害物等との接触の危険性のない旋回体8の右側方については、障害物等が検出されてもスピーカ44から警報音は出力されない。
また、例えば旋回体8を右旋回する場合、旋回体8だけでなくフロント作業機12と障害物等との接触の危険性の高い旋回体8の右側方については、注意半径D2内に障害物等の存在が検出されると、基準音量Vcの警報音がスピーカ44から出力される。また、旋回体8と障害物等との接触の危険性のある旋回体8の左側方については、危険半径D1内に障害物等の存在が検出されると、基準音量Vaの警報音がスピーカ42から出力される。また、旋回体8の右側方や左側方よりも障害物等との危険性の少ない旋回体8の後方については、危険半径D1内に障害物等の存在が検出されなければスピーカ43から警報音が出力されないだけでなく、危険半径D1内に障害物等の存在が検出された場合でも、警報音の音量は基準音量Vbよりも小さい音量(μ×Vb)である。
運転者は、左側方のスピーカ42、後方のスピーカ43および右側方のスピーカ44のいずれから警報音が出力されたかによって、すなわち、警報音が左側方、後方および右側方のいずれの方向から聞こえたかによって、旋回体8の左側方、後方、右側方のいずれに障害物等が存在するのかを知ることできる。また、警報音の音量によって、油圧ショベル1と障害物等との接触の危険性の高低を把握することができる。
第1の実施形態によれば次の効果を得られる。
第1の実施形態は、左側方のスピーカ42、後方のスピーカ43および右側方のスピーカ44を選択的に作動させて、旋回体8に対する障害物等の方向から警報音が聞こえたと運転者が感じるように警報音を出力することによって、旋回体8の左側方、後方および右側方のいずれに障害物等が存在しているかを報知する。これにより、運転者は、油圧ショベル1の周囲の障害物等の有無を確認し忘れることがなく、油圧ショベル1に対する障害物等の方向を、作業をしながら把握することができる。この結果、安全性および作業効率の向上に貢献できる。
また、第1の実施形態は、走行体2に対する旋回体8の旋回角および走行体2の走行方向に応じてスピーカ42〜44から出力される警報音の音量を変化させることによって、旋回角および走行方向に起因して変化する油圧ショベル1と障害物等との接触の危険性の高低を、運転者に報知することができる。また、旋回体8の旋回方向に応じてスピーカ42〜44から出力される警報音の音量を変化させることによって、旋回方向に起因して変化する油圧ショベル1と障害物等との接触の危険性の高低を、運転者に報知することができる。これらにより、運転者が作業を続行するか中断するかをより細かく判断できる。この結果、作業効率の向上に貢献できる。
なお、第1の実施形態は、物体検出手段を3つの超音波センサ39〜41から構成した例であるが、本発明は、超音波センサの個数を3つに限定するものではない。また、物体検出手段は、超音波センサにより構成したものに限らず、自身から離れた位置に存在する物体を非接触で検出できるものであればよく、赤外線やレーザ等によって物体の存在を検出可能な光センサやカメラ等でもよい。
また、第1の実施形態では、超音波センサから障害物等までの距離が短くなると警報音の音量が大きくなるようにしてあるが、本発明はこれに限るものではなく、図12に示すように、関数hにより距離Dと周波数Fの対応関係F=h(D)を予め定めておき、超音波センサから障害物等までの距離Dが短くなると周波数Fが高くなるようにしてもよい。また、図13に示すように、関数gにより距離Dと断続周期Tの対応関係T=g(D)を予め定めおき、超音波センサから障害物までの距離Dが短くなると断続周期Tが短くなるようにしてもよい。また、これらを組み合わせてもよい。
また、第1の実施形態は、超音波センサから障害物等の距離に比例して警報音の音量が変化するようにした例であるが、本発明はこれに限るものではなく、警報音の音量が段階的に変化するようにしてもよいし、指数関数的に変化するようにしてもよい。
また、第1の実施形態は、油圧ショベル1に適用したものであるが、本発明は、自走式の作業機械や旋回体を備える作業機械に適用でき、クレーン、ホイールローダ、高所作業車、環境機械、農業機械等に適用してもよい。
また、第1の実施形態では、図8,9に示すように前進用および後進用警報音生成テーブルを設定してあるが、本発明はこれに限るものではない。例えば、旋回角の場合分けを90°単位ではなく、45°単位や30単位など、より小さい単位に設定してもよい。また、場合分けは、旋回角だけでなく、フロント作業機12の姿勢により行ってもよい。また、音量を決定する条件として走行速度を加え、走行速度が所定速度以上のときに音量を基準音量に決定し、所定速度よりも小さいときに音量を係数と基準音量の積に決定してもよい。
また、第1の実施形態では、図10,11に示すように右旋回用および左旋回用警報音生成テーブルを設定してあるが、本発明はこれに限るものでない。例えば、音量を決定する条件として旋回速度を加え、旋回速度が所定速度以上のときに音量を基準音量に決定し、所定速度よりも小さいときに音量を係数と基準音量の積に決定してもよい。
<第2の実施形態>
本発明の作業機械の第2の実施形態について図14〜20を用いて説明する。図14は、本発明の第2の実施形態に備えられるスピーカ制御装置を示すブロック図、図15は、図14に示すスピーカの配置を示す運転室内部の平面図、図16は、図14に示す位置演算手段により行われる処理を示すフローチャート、図17は、図14に示す警報音制御手段により行われる処理を示すフローチャート、図18は、図17に示す処理において基準音量を算出するために予め設定された関数の一例を示す図、図19は、障害物等と運転席との位置関係の一例を示す図、図20は、障害物等と運転席との位置関係の別の例を示す図である。
第2の実施形態は、図14に示すように、物体検出手段として、例えば、自身に対する物体の方向および距離を検出して物体検出信号を出力する例えば3つのスキャン式レーザセンサ48〜50を備えている。これらのレーザセンサ48〜50のそれぞれは、図示しないが、第1の実施形態の超音波センサ39〜41と同様に、旋回体8の左側部、右側部および後部のそれぞれに設けてある。
また、第2の実施形態は、図14,15に示すように、警報音発生手段として、運転席23の左斜め前方、左斜め後方、右斜め後方、右斜め前方に設けられる4つのスピーカ51〜54を備えている。左斜め前方のスピーカ51から運転席23の位置Pop(図19,20参照)までの距離と、左斜め後方のスピーカ52から運転席23の位置Popまでの距離は等しくしてある。また、左斜め後方のスピーカ52から運転席23の位置Popまでの距離と、右斜め後方のスピーカ53から運転席23の位置Popまでの距離も等しくしてある。また、右斜め前方のスピーカ53から運転席23の位置Popまでの距離と、右斜め後方のスピーカ54から運転席23の位置Popまでの距離も等しくしてある。
また、第2の実施形態では、スピーカ制御装置55が、レーザセンサ48〜50のそれぞれからの物体検出信号を基に油圧ショベル1の所定箇所、例えば運転席23の位置Popに対する障害物等の位置Pob(図19,20参照)を演算する位置演算手段56を備えている。
この位置演算手段56により行われる処理について、図16を用いて説明する。この図16に示すように、位置演算手段56は、自身に内蔵されたタイマにより一定周期で起動、例えば10ms毎にタイマ割り込みにより起動し、レーザセンサ48〜50のから物体検出信号を得る(STEP301)。次に、物体検出信号を基に物体の位置Pobを算出する(STEP302)。次に、物体の位置Pobを示す位置情報を、後述の警報音制御手段57に送って(STEP303)、処理を終了する。
また、前記スピーカ制御装置55は、位置演算手段56により算出された物体の位置Pobを基に、物体が存在する方向から警報音が聞こえた運転者が感じるようにスピーカ51〜54を選択的に制御するとともに、運転席23の位置Popから位置Pobまでの距離に応じて警報音の例えば音量を変化させる警報音制御手段57を備えている。
警報音制御手段57により行われる処理について、図17を用いて説明する。この図17に示すように、警報音制御手段57は、位置演算手段56から位置情報を送られると処理を開始し、警報音の基準音量Vを算出する(STEP401)。次に、スピーカ51〜54のそれぞれの目標音量V1_out,V2_out,V3_out,V4_outを算出する(STEP402)。次に、目標音量V1_out,V2_out,V3_out,V4_outのそれぞれに相応する警報音制御信号をスピーカ51〜54のそれぞれに出力して(STEP403)、処理を終了する。
前記STEP401では、次のようにして基準音量Vを算出する。はじめに、図19,20に示すように、位置演算手段56から送られた位置情報に示される障害物等の位置Pobと、予め記憶された運転席23の位置Popとから、運転席23から障害物等までの距離Lを算出する。次に、この距離Lと、図18に示す関数f2から基準音量Vを算出する。図18に示す関数f2は、距離Lと基準音量Vとの関係を定めている(V=f2(L))。このV=f2(L)は、距離Lが小さくなるほど大きな基本音量Vが得られるよう設定してある。
前記STEP402では、次のようにして前記目標音量V1_out,V2_out,V3_out,V4_outを算出する。
旋回体8の左側部のレーザセンサ48により障害物等が検出された場合、図19,20に示すように、警報音制御手段57は、位置演算手段56から送られた位置情報に示される障害物等の位置Pobと、予め記憶されたスピーカ51,52のぞれぞれの位置P1,P2とを基に、運転席23の左斜め前方のスピーカ51から障害物等までの距離L1と、運転席23の左斜め後方のスピーカ52から障害物等との距離L2とを算出する。
そして、予め記憶された次の2つの式を用いて目標音量V1_out,V2_outを算出する。
V1_out=V+(L2−L1)/L×V・・・・・・(i)
V2_out=V+(L1−L2)/L×V・・・・・・(ii)
これにより、距離L1と距離L2の差に応じてスピーカ51,52のそれぞれから出力される警報音の音量が変化する。
この結果、図19に示すように、距離L1と距離L2が等しい場合には、目標音量V1_out,V2_outのどちらも基準音量Vとなる。また、図20に示すように、距離L1が距離L2よりも大きい(L1>L2)場合には、目標音量V1_outが目標音量V2_outよりも小さくなる(V1_out<V2_out)。
旋回体8の後部のレーザセンサ49により障害物等が検出された場合も同様に、警報音制御手段57は、位置演算手段56から送られた位置情報に示される障害物等の位置Pobと、予め記憶されたスピーカ52,53のぞれぞれの位置P2,P3とを基に、運転席23の左斜め後方のスピーカ52から障害物等までの距離L2と、運転席23の右斜め後方のスピーカ53から障害物等との距離L3とを算出し、予め記憶された「V2_out=V+(L3−L2)/L×V」,「V3_out=V+(L2−L3)/L×V」を用いて、目標音量V2,_out,V3_outを算出する。
また、旋回体8の右側部のレーザセンサ50により障害物等が検出された場合も同様に、警報音制御手段57は、位置演算手段56から送られた位置情報に示される障害物等の位置Pobと、予め記憶されたスピーカ53,54のぞれぞれの位置P3,P4とを基に、運転席23の右斜め後方のスピーカ53から障害物等までの距離L3と、運転席23の右斜め前方のスピーカ54から障害物等との距離L4とを算出し、予め記憶された「V3_out=V+(L4−L3)/L×V」,「V4_out=V+(L3−L4)/L×V」を用いて、目標音量V2,_out,V3_outを算出する。
このように構成した第2の実施形態の動作を、次ようのように動作する。
例えば旋回体8の左側方に障害物等が存在する場合、左側のレーザセンサ48〜50は、自身に対する障害物等の方向および距離を検出して物体検出信号を出力する。スピーカ制御装置55では、位置演算手段56が10ms毎にタイマ割り込みにより起動し、起動したときに、レーザセンサ48〜50からの物体検出信号から、障害物等の位置Pobを算出して、この位置Pobを示す位置情報を警報音制御手段57に送る。
位置情報を送られた警報音制御手段57は、位置情報に示される位置Pobと、予め記憶された運転席23の位置Popとから、運転席23から障害物等までの距離Lを算出し、図18に示す関数f2を用いて基準音量Vを算出する。このとき、距離Lが短いほど、大きな基準音量Vが算出される。
次に、警報音制御手段57は、障害物等の位置Pobと、予め記憶されたスピーカ51,52のそれぞれの位置P1,P2とから、スピーカ51,52のそれぞれから障害物等までの距離L1,L2を算出し、予め記憶された前述の式(i),(ii)を用いて基本音量Vを補正し、目標音量V1_out,V2_outを決定する。
そして、警報音制御手段57は、目標音量V1_outに相応する警報音制御信号を、運転席23の左斜め前方のスピーカ51に出力し、目標音量V2_outに相応する警報音制御信号を、運転席23の左斜め後方のスピーカ52に出力する。
つまり、図19に示すように、左斜め前方のスピーカ51から障害物等までの距離L1と、左斜め後方のスピーカ52から障害物等までの距離L2とが等しい場合には、スピーカ51,52から同じ音量の警報音が出力される。この結果、運転者は、警報音が左側方から聞こえたと感じて、運転室9の左側方に障害物等が存在することを把握する。
また、図20に示すように、左斜め前方のスピーカ51から障害物等までの距離L1が、左斜め後方のスピーカ52から障害物等までの距離L2よりも大きい場合には、スピーカ51の音量よりもスピーカ52の音量が大きくなる。この結果、運転者は、警報音が斜め左後方から警報音が聞こえたと感じて、運転室9の左斜め後方に障害物等が存在することを把握する。
また、スピーカ51,52から出力される警報音の音量は、運転席23から障害物等までの距離Lが短いほど大きいので、運転者は、警報音の音量が大きさから運転席23から障害物等までの距離を把握することができる。
第2実施形態によれば次の効果を得られる。
第2の実施形態は、左斜め前方のスピーカ51と左斜め後方のスピーカ52、左斜め後方のスピーカ52と右斜め後方のスピーカ53、および、右斜め後方のスピーカ53と右斜め前方のスピーカ54のそれぞれを選択的に作動させ、運転室9に対する障害物等の方向から警報音が聞こえたと感じるように警報音を出力することによって、運転室9に対する障害物等の方向を報知する。これにより、運転者は、油圧ショベル1の周囲の障害物等の有無を確認し忘れることがなく、油圧ショベル1に対する障害物等の方向を作業をしながら把握することができる。この結果、安全性および作業効率の向上に貢献できる。
また、第2の実施形態は、運転席23から障害物等までの距離Lに応じて警報音の音量を変化させることによって、運転席23から障害物等までの距離を報知する。これにより、運転者は、油圧ショベル1と障害物等との接触の危険性の高低を把握できる。つまり、作業を続行するか中断するかをより細かく判断できる。この結果、作業効率の向上に貢献できる。
なお、第2の実施形態は、物体検出手段を3つのスキャン式レーザセンサ48〜50により構成した例であるが、本発明はこれに限るものではなく、自身から離れた位置に存在する物体の、自身に対する方向および距離を非接触で検出できるセンサ、例えば、超音波トランスポンダ方式やミリ波レーダを利用したセンサなどでもよい。また、物体検出手段を構成するセンサの個数を3つに限定するものではない。
また、第2の実施形態は、運転席23の左斜め前方、左斜め後方、右斜め後方および右斜め前方のそれぞれに配置される4つスピーカ51〜54を設けた例であるが、本発明はスピーカの個数をこれに限るものではない。
また、第2の実施形態は、スピーカ51の目標音量V1_out、スピーカ52の目標音量V2_out、スピーカ53の目標音量V3_out、およびスピーカ54の目標音量V4_outの算出方法を、運転席23から障害物等までの距離L、スピーカ51から障害物等までの距離L1、スピーカ52から障害物等までの距離L2、スピーカ53から障害物等までの距離L3、スピーカ54から障害物等までの距離L4、および式(i),(ii)等を用いた算出方法とした例であるが、本発明はこれに限らず、障害物等の存在する方向から運転者に向けて警報音を出力でき、運転席23から障害物等までの距離Lが短いほど警報音の音量が大きくなる算出方法であればよい。
また、第2の実施形態は、障害物等の位置の基準となる油圧ショベル1の所定箇所を、運転席23としたが、本発明はこれに限るものではなく、例えば旋回軸上の位置にしてもよい。
また、第2の実施形態では、作動させる2つのスピーカのうちの一方から障害物等までの距離と、他方から障害物等までの距離との差に応じて、一方のスピーカの目標音量と他方のスピーカの目標音量との大小関係を調整したが、本発明はこれに限るのもではなく、例えば、前記差に応じて、2つのスピーカが警報音を出力するタイミングをずらす制御を付加してもよい。このように構成したものでは、障害物等の方向を運転者により正確に報知できる。
本発明の作業機械の第1の実施形態の外観を示す斜視図である。 図1に示す第1の実施形態に備えられるアクチュエータ制御装置およびスピーカ制御装置を示すブロック図である。 図1に示す運転室内部を示す平面図である。 図1に示す第1の実施形態に備えられる超音波センサの配置を示す平面図である。 図2に示す方向判定手段により行われる処理を示すフローチャートである。 図2に示す警報音制御手段により行われる処理を示すフローチャートである。 図6に示す処理において基準音量を算出するために予め設定された関数の一例を示す図である。 図6に示す処理において前進時の目標音量を決定するために予め設定された前進用警報音生成テーブルの一例を示す図である。 図6に示す処理において後進時の目標音量を決定するために予め設定された後進用警報音生成テーブルの一例を示す図である。 図6に示す処理において右旋回時の目標音量を決定するために予め設定された右旋回用警報音生成テーブルの一例を示す図である。 図6に示す処理において左旋回時の目標音量を決定するために予め設定された左旋回用警報音生成テーブルの一例を示す図である。 超音波センサから障害物等までの距離に応じて警報音の周波数を変化させるために予め設定される関数の一例を示す図である。 超音波センサから障害物等までの距離に応じて警報音の断続周期を変化させるために予め設定される関数の一例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に備えられるスピーカ制御装置を示すブロック図である。 図14に示すスピーカの配置を示す運転室内部の平面図である。 図14に示す位置演算手段により行われる処理を示すフローチャートである。 図14に示す警報音制御手段により行われる処理を示すフローチャートである。 図17に示す処理において基準音量を算出するために予め設定された関数の一例を示す図である。 障害物等と運転席との位置関係の一例を示す図である。 障害物等と運転席との位置関係の別の例を示す図である。
符号の説明
1 油圧ショベル
2 走行体
3 左走行体部分
4 右走行体部分
5 駆動綸支持部
6 従動綸支持部
7 履帯
8 旋回体
9 運転室
10 機械室
11 カウンタウェイト
12 フロント作業機
13 ブーム
14 アーム
15 バケット
16,17 ブームシリンダ
18 アームシリンダ
19 バケットシリンダ
20 旋回モータ
21 右走行モータ
22 左走行モータ
23 運転席
24 フロント用右操作レバー装置
25 フロント用右操作レバー
26 フロント用左操作レバー装置
27 フロント用左操作レバー
28 走行用右操作レバー装置
29 走行用右操作レバー
30 走行用左操作レバー装置
31 走行用左操作レバー
32 旋回角検出器
33 ブーム角検出器
34 アーム角検出器
35 バケット角検出器
36 アクチュエータ制御装置
37 アクチュエータ制御手段
38 動作情報管理手段
39〜41 超音波センサ
42〜44 スピーカ
45 スピーカ制御装置
46 方向判定手段
47 警報音制御手段
48〜50 スキャン式レーザセンサ
51〜54 スピーカ
55 スピーカ制御装置
56 位置演算手段
57 警報音制御手段

Claims (4)

  1. 作業機械の周囲における物体の存在を検出して物体検出信号を出力する複数の物体検出手段と、前記物体検出信号を基に作業機械に対する物体の方向を判定し、物体が存在すると判定した方向に相応する制御信号を出力する制御手段と、前記制御手段により判定された物体の方向を運転者に報知する報知手段とを備える作業機械において、
    前記報知手段が、運転席の周囲に複数設けられ警報音を発生させる警報音発生手段からなり、
    前記制御手段は、物体が存在すると判定した方向から警報音が聞こえたと運転者が感じるように、前記複数の警報音発生手段を選択的に制御することを特徴とする作業機械。
  2. 請求項1記載の発明において、
    前記物体検出手段が、自身から物体までの距離を検出して、この距離に相応する物体検出信号を出力し、
    前記制御手段が、前記物体検出手段で検出される距離に応じて警報音が変化するように、前記警報音発生手段を制御することを特徴とする作業機械。
  3. 請求項1記載の発明において、
    旋回体または走行体を備え、
    前記制御手段が、前記走行体に対する前記旋回体の旋回角を示す旋回角情報または前記走行体の走行方向を示す走行方向情報に応じて警報音が変化するように、前記警報音発生手段を制御することを特徴とする作業機械。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の発明において、
    前記警報音発生手段は、前記複数の物体検出手段のそれぞれに対応するように前記物体検出手段と同数でかつほぼ同方向に設けられ、
    前記制御手段は、物体の存在を検出した前記物体検出手段に対応する前記警報音発生手段から警報音が発生するように前記複数の警報音発生手段を制御することを特徴とする作業機械。
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