JP2006194972A - 光走査装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 光源面の傾きにより被走査面を走査する各ビーム径が不均一になって画像画質低下が生じることを効果的に防止する。
【解決手段】 光走査装置では、コリメータレンズ22が、複数の発光部が光源面に一次元的に配列されたマルチビーム光源から出射されるレーザビームの光軸に対する傾きがチルト方向に沿って調整可能とされたことにより、マルチビーム光源の光源面の傾きに応じてコリメータレンズ22のレーザビームの光軸に対する傾き調整すれば、結像光学系を介して被走査面上に投影される複数本のレーザビームの被走査面上における焦点方向に沿った位置差を均一化できるので、被走査面に形成される画像に濃度むらが発生することを効果的に防止できる。
【選択図】 図2

Description

本発明は、複写機やレーザプリンタ等の画像形成装置に用いられる光走査装置に係り、特に複数の発光部が一次元的に配列され各発光部から光ビームを出射する光源部を用い、被走査面上を複数本の光ビームで同時に走査して情報を記録する光走査装置に関する。
レーザプリンタ、デジタル複合機等の光走査装置を用いた画像形成装置としては、近年、画像形成速度の高速化、画像の高画質化による高解像度化に伴い複数本の光ビームを偏向して、複数本の光ビームを同時に感光体の被走査面に走査するものが開発されており、このような画像形成装置に搭載される光走査装置の光源として、例えば、複数の発光部が二次元的に配列されたマルチビーム光源が使用されている。
具体的には、光走査装置では、n本のレーザービームを発光することが可能なマルチビーム光源をレーザ光源として使用することにより、ポリゴンミラーの回転数を1本のビームを発光するLDを使用する場合と比較して、1/n(nは2以上の整数)になり、これに伴ってレーザビームが感光体上を走査(主走査)する速度も低下することから、画像クロックの周波数も低下させることが可能となる。この結果、従来の光走査装置では、ポリゴンミラーの回転数が高すぎたりビデオクロックが高すぎて実現不可能であった、高解像度(例えば2400dpi)や高画像形成速度(例えば100枚/分)などにも容易に対応することができるようになった。
しかし、マルチビーム光源を用いた光走査装置では、感光体を走査するビーム本数の増加に伴って新たな問題点が発生してきている。すなわち、マルチビーム光源では、レーザビームを出射する発光部の増加に従って光源面の中心部に配置された発光部から外周部に配置された発光部までの距離の増加する。このため、マルチビーム光源の両端部にそれぞれ配置された発光部から出射されたレーザビームについては、光走査装置の光学系(走査光学系)の光軸からの距離が長くなり、マルチビーム光源の傾き誤差による感光体の被走査面上のビーム径不揃い(フォーカス位置ずれ)が発生してしまう。このような複数本のレーザビーム間でのビーム径差は、被走査面上においては単位面積あたりの露光エネルギーの集中度から現像濃度ムラを生じさせ、画質劣化の原因となってしまう。
光走査装置において、例えば、マルチビーム光源から出射されるレーザビームの本数を8本、被走査面に形成される画像の解像度を1200dpiとした場合を考えみると、8本のレーザビーム間の走査ピッチPSは以下の(1)式に示されるものとなる。
PS=25.4/1200×8=0.1693mm・・・(1)
この場合において、例えば、図13に示されるように8本の各レーザビームのフォーカス位置がずれていたとすると、各レーザビームごとに感光体上のビーム径が異なるものとなり、その結果、図14に示されるように、感光体上に形成された画像(静電潜像)に0.1693mmのピッチ(=PS)で周期的に濃淡が発生してしまう。このようにレーザビームごとにフォーカス位置に差が発生してしまうと、画像に濃淡が生じ、さらには1番目のビームと8番目のビームは画像上隣接したビームとなってしまうため太いビーム径のレーザビーム同士は画像における主走査方向に沿った一部分に集中すると共に、細いビーム径のレーザビーム同士は画像における主走査方向に沿った他の一部分に集中する現象が生じ、走査ピッチPS(この場合は0.1693mm)の周期で濃度むらが発生してしまう。
図11(A)は、マルチビーム光源における光源面の傾きが生じたときの被走査面上における各レーザビームの結像状態を説明するための図である。
図11(A)に示されるように、マルチビーム光源の光源面100が光学系(ノミナル学系)101の光軸に対して傾くと各レーザビームが像を結ぶ結像面102が被走査面104に対して傾くことにより、各レーザビームにはフォーカス位置のずれが生じて被走査面104上におけるビーム径が不揃いとなる。このように、一次元配列された複数の発光部をもつマルチビーム光源を使用する光走査装置では、高画質を得るために、従来から行われてきた三軸方向(X,Y,Z方向)の光学調整に加え、マルチビーム光源の光源面100の傾きによる結像特性の劣化を考慮して光学調整を行う必要がある。
図11(B)は、マルチビーム光源における光源面に傾きが生じている場合の結像レンズの傾きと結像面との関係を説明するための図である。図11(B)に示されるように、マルチビーム光源の光源面100に傾きが生じている場合には、この光源面100の傾きに応じて光軸に対して結像光学系106を構成する少なくとも1個の結像レンズを傾けると、物点からレンズまでの距離が変化し、像点の位置も変化する。この変化の割合は結像光学系の倍率によってきまる。このように、結像レンズを傾けることで、光源面の傾きによる結像面の傾きを補正できる。
図11(C)は光走査装置における光学系を模式的に示した図である。図11(C)に示されるように、光源(マルチビーム光源)の光源面100から出射された複数本のレーザビームは、コリメータレンズ108によりそれぞれ略平行なレーザビームとされたのち、複数枚のレンズで構成される結像光学系106により被走査面に結像される。レーザビームの光路上に配置された結像光学系106における任意のレンズを傾けることにより結像面102の傾きを変化させられるが、結像光学系106におけるレンズ群は一般にレンズ径が小さく、光軸中心の回転対称面で構成されるコリメータレンズの傾きを調整すれば、結像面106の調整がより容易になる。
上記のような光走査装置におけるコリメータレンズを調整する技術としては、例えば、特許文献2に開示されている光源装置によるものが知られている。この特許文献2に開示された光源装置を図12に基づいて説明する。
図10に示されるように、特許文献2の光源装置では、半導体レーザ110がほぼ中央に貫通する嵌合孔を有する保持部材112に嵌着されており、半導体レーザ110は保持部材112に固定されるプリント基板114と電気的に接続されている。また光源装置では、コリメータレンズ118と保持部材112との間に隙間が形成されている。
上記のように構成された光源装置では、コリメータレンズ118を光軸と直行する二軸方向(X方向及びY方向)にそれぞれ移動させて半導体レーザ110の光軸合わせを行い、さらに光軸方向(Z方向)に移動させて焦点合わせを行った後、保持部材112とコリメータレンズ118の間に形成される隙間に紫外線硬化型の接着剤116を充填し、これに紫外線を照射することにより、接着剤116を硬化してコリメータレンズ118を保持部材112に固定する。
特開平05−294005号公報 特開平08−72300号公報
しかしながら、上述したように、コリメータレンズを三軸方向に沿って位置調整することにより、光ビームによる被走査位置の位置ずれを調整する従来の方法では、複数の発光部が光源面に二次元的に配列された光源の傾きに起因し、光源から出射される複数本の光ビームの被走査面上における焦点方向に沿った位置差が生じ、これにより、被走査面を走査する各ビーム径が不均一になることを効果的に改善できない。
本発明の目的は、上記事実を考慮して、被走査面を走査する光ビームの光源として複数の発光部が光源面に一次元的に配列された光源を備えた光走査装置において、光源面の傾きにより被走査面を走査する各ビーム径が不均一になって画像画質低下が生じることを効果的に防止できる光走査装置を提供することある。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1に係る光走査装置は、複数の発光部が光源面に一次元的に配列された光源と、該光源における複数の発光部からそれぞれ出射される複数本の光ビームの光路上に配置され複数本の光ビームを平行光とするコリメータレンズと、を有する光走査装置であって、前記コリメータレンズは、前記光源から出射される光ビームの光軸に対する傾きが調整可能とされたことを特徴とする。
上記請求項1に係る光走査装置では、複数の発光部が光源面に一次元的に配列された光源から出射される光ビームの光軸に対するコリメータレンズの傾きが調整可能とされたことにより、光源面の傾きに応じてコリメータレンズの光ビームの光軸に対する傾き調整すれば、結像光学系を介して被走査面上に投影される複数本の光ビームの被走査面上における焦点方向に沿った位置差を均一化できるので、被走査面に形成される画像に濃度むらが発生することを効果的に防止できる。
また本発明の請求項2に係る光走査装置は、請求項1記載の光走査装置において、前記コリメータレンズは、前記光源から出射される光ビームの光軸に対して略直交する調整軸を中心とするチルト方向に沿って傾きが調整可能とされたことを特徴とする。
上記請求項2に係る光走査装置では、コリメータレンズが、光源から出射される光ビームの光軸に対して略直交する第1の調整軸を中心とする第1のチルト方向に沿って傾きが調整可能とされたことにより、光源面の傾き方向に応じてコリメータレンズの傾きをチルト方向へ調整できるので、結像光学系を介して被走査面上に投影される複数本の光ビームの被走査面上における各ビーム径が精度良く均一化されるように、コリメータレンズの傾きを容易にかつ正確に調整できる。
また請求項3に係る光走査装置は、請求項2記載の光走査装置において、前記コリメータレンズから出射される複数の光ビームの光路上に配置され、該複数本の光ビームを被走査面上に投影する結像光学系を有し、前記コリメータレンズは、前記結像光学系により被走査面上に投影される複数本の光ビームの該被走査面上における焦点方向に沿った位置差が均一化されて各ビーム径が略一定のサイズとなるように、前記チルト方向に沿って傾きが調整されることを特徴とする。
上記請求項3に係る光走査装置では、コリメータレンズが、結像光学系により被走査面上に投影される複数本の光ビームの被走査面上における焦点方向に沿った位置差が均一化されて各ビーム径が略一定のサイズとなるように、チルト方向に沿って傾きが調整されることにより、被走査面上における各ビーム径がその配列方向に沿って周期的に変化(増減)することを防止できるので、被走査面に形成される画像に配列方向に沿って周期的な濃度むらが発生することを効果的に防止できる。
本発明の請求項4に係る光走査装置は、請求項2又は3記載の光走査装置において、前記チルト方向に沿った前記コリメータレンズの傾きをそれぞれ調整するための光学調整機構を有することを特徴とする。
上記請求項4に係る光走査装置では、チルト方向に沿ったコリメータレンズの傾きをそれぞれ調整するための光学調整機構を有することにより、コリメータレンズのチルト方向に沿った傾き調整を容易に行うことができる。
本発明の請求項5に係る光走査装置は、請求項4記載の光走査装置において、前記光学調整機構は、前記コリメータレンズを保持するレンズホルダと、前記レンズホルダにより保持された前記コリメータレンズを前記光源から出射される光ビームの光路上に支持するホルダ支持部材と、前記レンズホルダを、前記調整軸及び前記光軸にそれぞれ略直交する第1のアライメント方向に沿って前記ホルダ支持部材に対して所定の位置関係を有する基準位置へ位置決めする位置決め手段と、前記レンズホルダにおける前記コリメータレンズに対して光軸方向外側の端部と前記ホルダ支持部材とのクリアランスを調整し、前記レンズホルダ前記チルト方向に沿った傾きを変化させる傾き調整手段と、を有することを特徴とする。
上記請求項5に係る光走査装置では、位置決め手段が、レンズホルダを第1のアライメント方向に沿ってホルダ支持部材に対して所定の位置関係を有する基準位置へ位置決めすることにより、コリメータレンズの第1のアライメント方向に沿った位置を、ホルダ支持部材を基準として精度良く基準位置へ位置決めできる。
また請求項5に係る光走査装置では、傾き調整手段が、レンズホルダにおけるコリメータレンズに対して光軸方向外側の端部とホルダ支持部材とのクリアランスを調整し、レンズホルダチルト方向に沿った傾きを変化させることにより、第1のアライメント方向に沿って所定の基準位置に位置決めされたコリメータレンズのチルト方向に沿った傾きを精度良く調整できる。
本発明の請求項6に係る光走査装置は、請求項5記載の光走査装置において、前記位置決め手段は、前記ホルダ支持部材に設けられ、前記レンズホルダの外周面に対する接線方向へそれぞれ延在する一対のテーパ面と、前記レンズホルダの外周面に設けられ、周方向へ延在すると共に、一対の前記テーパ面にそれぞれ当接して前記レンズホルダを前記第1のアライメント方向に沿って前記基準位置へ位置決めする突起部とを有することを特徴とする。
上記請求項6に係る光走査装置では、レンズホルダの外周面に設けられた突起部を、ホルダ支持部材に設けられた一対のテーパ面にそれぞれ当接させることにより、レンズホルダを第1のアライメント方向に沿って所定の基準位置へ位置決めできるので、レンズホルダにより保持されたコリメータレンズの第1のアライメント方向に沿った位置決めを簡単に行える。
本発明の請求項7に係る光走査装置は、請求項5又は6記載の光走査装置において、前記傾き調整手段は、前記レンズホルダにおける前記コリメータレンズに対して光軸方向外側の端部との間に介在するように、前記レンズホルダ及び前記ホルダ支持部材の一方に配設され、前記レンズホルダ及び前記ホルダ支持部材の一方からの突出長が調整可能とされた調整部材を有することを特徴とする。
請求項7に係る光走査装置では、レンズホルダ及びホルダ支持部材の一方に配設された調整部材が、レンズホルダにおける前記コリメータレンズに対して光軸方向外側の端部との間に介在し、レンズホルダ及びホルダ支持部材の一方からの突出長が調整可能とされたことにより、調整部材のレンズホルダ又はホルダ支持部材からの突出長の変化に応じてレンズホルダのチルト方向に沿った傾きを変化させることができるので、レンズホルダにより保持されたコリメータレンズのチルト方向に沿った傾き調整を簡単に行える。
本発明の請求項8に係る光走査装置は、請求項6記載の光走査装置において、前記位置決め手段は、前記レンズホルダの外周面における前記光軸方向に沿って一端側及び他端側にそれぞれ設けられた一対の前記突起部を有し、前記傾き調整手段は、前記ホルダ支持部材と前記レンズホルダにおける前記光軸方向に沿った一端部及び他端部との間にそれぞれ介在する一対の前記調整部材を有することを特徴とする。
上記請求項8に係る光走査装置では、コリメータレンズを傾ける方向に応じて一対の調整部材のうち一方の調整部材を選択し、一方の調整部材のレンズホルダ又はホルダ支持部材からの突出長を増加させることにより、レンズホルダのチルト方向に沿って所望の回転方向(正転方向又は逆転方向)へ傾けることができるので、レンズホルダにより保持されたコリメータレンズのチルト方向に沿った傾き調整を簡単に行える。
本発明の請求項9に係る光走査装置は、請求項4乃至7の何れか1項記載の光走査装置において、前記光学調整機構は、前記レンズホルダの前記光軸方向に沿った位置を変化させるフォーカス調整手段を備えたことを特徴とする。
上記請求項9に係る光走査装置では、光学調整機構が、コリメータレンズのチルト方向に沿った傾きに影響を与えることなく、コリメータレンズのフォーカス調整を精度良く行うことができる。
本発明の請求項10に係る光走査装置は、請求項4乃至9の何れか1項記載の光走査装置において、前記光源、前記レンズホルダ及び前記光学調整機構をそれぞれ前記ホルダ支持部材により一体的に支持された単一の光源ユニットとして構成し、前記光学調整機構は、前記光源ユニットを前記第1のアライメント方向及び、該第1のアライメント方向及び前記光軸方向と直交する第2のアライメント方向に沿って位置調整可能とするアライメント調整手段を備えたことを特徴とする。
上記請求項10に係る光走査装置では、光源、レンズホルダ及び光学調整機構を、それぞれホルダ支持部材により一体的に支持された単一の光源ユニットとして構成したことにより、光源とレンズホルダ(コリメータレンズ)を第1のアライメント方向及び第2のアライメント方向へ一体で移動させ、コリメータレンズの光軸に対するアライメント調整を行うことできるので、光源から出射される各光ビームの主光線を被走査面上の理想位置に容易に位置調整することができる。
すなわち、光源の光源面の傾きによるビーム径の不均一をコリメータレンズの傾きを変化させて調整(補正)する場合、誤差の発生原因となる光源面とは異なる位置で光学的な補償調整を実施するため、補償調整を実施することにより新たな誤差が発生する。
従って、コリメータレンズを単独で傾き調整した場合には、被走査面における光ビームの集束状態は補正されるが、主光線の位置が理想状態からずれた状態となってしまうが、請求項10に係る光走査装置では、光源、レンズホルダ及び光学調整機構がそれぞれホルダ支持部材により一体的に支持された単一の光源ユニットとして構成されているので、コリメータレンズの傾き調整を行っても主光線の位置ずれが生じない。
以上説明したように本発明の光走査装置によれば、被走査面を走査する光ビームの光源として複数の発光部が光源面に一次元的に配列された光源を備えた光走査装置において、光源面の傾きにより被走査面を走査する各ビーム径が不均一になって画像画質低下が生じることを効果的に防止できる。
以下、本発明の実施形態に係る光走査装置について図面を参照して説明する。
図1には、本発明の実施形態に係る光走査装置10の全体構成が示されている。この光走査装置10は、ドラム状の感光体12を画像信号により変調されたレーザー光LBにより走査し、この感光体12に静電潜像を形成するためのものであり、電子写真プロセスにより画像形成が行われるレーザープリンター、複写機等の画像形成装置へ適用される。
光走査装置10は外殻部としてケーシング14を備えており、このケーシング14の幅方向(矢印W方向)に沿った一端側の側壁部15には、レーザ制御基板16が配設されている。レーザ制御基板16上にはマルチビーム光源18(図3(A)参照)が実装されている。ここで、マルチビーム光源18は、その光源面20に複数の発光部が一次元的(直線的)に配列されたマルチビーム光源として構成されている。光走査装置10では、マルチビーム光源18から出射された複数本のレーザビームLBがコリメータレンズ22に入射する。コリメータレンズ22は、マルチビーム光源18から入射したレーザビームLBを平行ビームとし、このレーザビームLBをアパーチャ24へ出射する。アパーチャ24は、レーザビームLBの断面形状を整形してレーザビームLBのビーム径を所定サイズとしてシリンドリカルレンズ26へ出射する。シリンドリカルレンズ26は、レーザビームLBをポリゴンミラー28の反射面近傍に主走査対応方向に長い線状のビームスポットとなるように結像する。
光走査装置10では、ポリゴンミラー28の回転により偏向されたレーザビームLBが、2枚1組のFθレンズ30により等角速度から等速度で走査するレーザビームに変換された後、第1シリンドリカルミラー32、折り返しミラー34、第2シリンドリカルミラー36によりそれぞれ反射され、図示せぬ防塵ガラス(ウインド)を透過して感光体12を走査(主走査)する。
図4には、本実施形態に係る光走査装置におけるコリメータレンズの光学調整機構が示されている。光学調整機構40には、コリメータレンズ22(図2(A)参照)を保持するレンズホルダ42及びレンズホルダ42により保持されたコリメータレンズをマルチビーム光源18から出射されるレーザビームLBの光路上に支持するブラケット44が設けられている。レンズホルダ42は全体として略円筒状に形成されており、このレンズホルダ42内には、軸方向に沿った中央部付近にコリメータレンズ22が配置されている。またブラケット44は、その上面部分がコリメータレンズ22を位置決めするための平面である基準面46とされている。
レンズホルダ42の下端部には、図2(B)に示されるように、光軸方向に沿って光源側へ延出するステー部52が設けられている。このステー部52の先端側には、その厚さ方向へ貫通するねじ穴54が穿設されており、このねじ穴54内には、ロッド状に形成された調整ねじ56が捩じ込まれている。
ここで、調整ねじ56の先端部は円錐状乃至半球状とされており、ブラケット44の基準面46に対して略点接触状態で接している。また調整ねじ56はねじ穴54内への捩じ込み量を調整可能とされており、ねじ穴54内への捩じ込み量に応じてステー部52からのブラケット44側への突出長が変化する。なお、レンズホルダ42が光学調整機構40へ組み付けられる際には、調整ねじ56は、ステー部52からの突出長が所定の基準長となるようにねじ穴54内への捩じ込み量が予め調整(初期調整)されている。
またレンズホルダ42には、その外周面にコリメータレンズ22の光軸を中心とする周方向に沿って突起部58が全周に亘って形成されている。この突起部58は、その断面形状が略半円状とされており、光軸方向においてはコリメータレンズ22の主点PPと略一致する位置に配置されている。
一方、ブラケット44の基準面46には、図2(A)に示されるように、レンズホルダ42をブラケット44上に支持するために一対の基台部60,61が設けられている。一対の基台部60,61は、それぞれブラケット44の基準面46と直交する第1アライメント方向(矢印A1方向)に沿って突出するブロック状に形成されており、コリメータレンズ22の光軸方向及び第1アライメント方向に直交する第2アライメント方向(矢印A2方向)に沿ってレンズホルダ42を中間に挟むように配置されている。
一対の基台部60,61には、それぞれレンズホルダ42に面した内側部分に、上方へ向って互いに離間する方向へ傾斜したテーパ面62,63が形成されている。ここで、レンズホルダ42は、突起部58における下端部に対して基台部60寄りの部位をテーパ面62の中央部付近に当接させると共に、突起部58における下端部に対して基台部61寄りの部位をテーパ面62の中央部付近に当接させている。
また光学調整機構40は、図2(B)に示されるように、レンズホルダ42を第1アライメント方向に沿って常に基準面46側へ付勢する板ばね状の付勢部材48を備えており、この付勢部材48は、その付勢力により突起部58を常に一対のテーパ面62に圧接した状態に維持すると共に、レンズホルダ42の基準面46上での移動(スライド)を拘束している。
ここで、突起部58におけるテーパ面62との当接点とテーパ面62との当接点は、光軸方向及び第1アライメント方向に沿った位置が実質的に一致しており、これら一対の当接点を通過する調整軸Sを中心とする傾き方向であるチルト方向(図3(A)の矢印T方向)に沿って、レンズホルダ42は傾き調整可能となるように支持される。このとき、レンズホルダ42は、チルト方向に沿った傾きが変化しても、突起部58が一対のテーパ面62,63に当接しているので、常に基準面46からの距離が一定となるような基準位置に保たれる。
光学調整機構40では、調整ねじ56を回転させてステー部52からの突出長を変化させれば、ステー部52と基準面46とのクリアランスを変化(増減)させ、図3(A)に示されるように、レンズホルダ42をコリメータレンズ22と共に調整軸Sを中心とするチルト方向(矢印T方向)に沿って傾き調整することが可能になる。ここで、基準軸Sは、可能な限りコリメータレンズ22の主点PPに近接した位置を通過することが好ましい。
すなわち、基準軸Sからコリメータレンズ22の主点PPまでの距離が短くなるほど、コリメータレンズ22に対するチルト方向に沿った傾き調整を行った際にも、コリメータレンズ22を他の方向への回転(傾き)及び、第1アライメント方向に沿った変位を小さくでき、チルト方向への傾き調整が、他の方向への光学調整に影響を与えることを抑制できるからである。
また突起部58の断面形状が前述したように半円形とされていることにより、突起部58が常に一対のテーパ面62,63と点接触した状態となり、この接触部分がレンズホルダ42のチルト方向への傾きの変化に応じて連続的に変位するので、レンズホルダ42のチルト方向への傾き調整を精度良く、円滑に行うことができる。なお、突起部58の断面形状は、テーパ面62,63との接触部分が滑らかな曲面とされていれば、必ずしも半円形状である必要ない。
また、レンズホルダ42のステー部52に調整ねじ56を配設する代わりに、例えば、図5に示されるように、ブラケット44に一端が基準面46へ開口するねじ穴50を形成し、このねじ穴50に捩じ込まれた調整ねじ56の先端部をステー部52へ圧接させ、この調整ねじ56を回転することより、コリメータレンズ22のチルト方向に沿った傾き調整を行っても良い。
光走査装置10では、図4に示されるように、マルチビーム光源18が実装されたレーザ制御基板16、コリメータレンズ22を保持したレンズホルダ42、ブラケット44が一体化された光源ユニット64として構成されており、この光源ユニット64が2本の連結ねじ(図示省略)によりケーシング14の側壁部15に締結固定されている。ブラケット44には、基準面46の一端部から第1アライメント方向(矢印Y方向)に沿って上方へ延出する連結プレート部68が形成されており、この連結プレート部68には、レーザ制御基板16が一対の固定ねじ74を介して締結固定されている。これにより、ブラケット44及びレーザ制御基板16は、第1アライメント方向及び第2アライメント方向に沿って常に一体となって移動する。
またブラケット44には、その下端部に第2アライメント方向に沿ってそれぞれ外側へ延出する一対の連結ステー部76が設けられており、この連結ステー部76にはボス部78が設けられ、このボス部78には第1アライメント方向へ貫通するねじ穴が形成されている。
一方、ケーシング14の側壁部15には、一対のボス部78にそれぞれ対応する部位にそれぞれ挿通穴が穿設されており、この挿通穴の内径はボス部78のねじ穴内へ捩じ込まれる連結ねじの外径よりよ若干大径とされている。ボス部78のねじ穴内には連結ねじが捩じ込まれ、この連結ねじの先端側は側壁部15の挿通穴を挿通し、側壁部15からの突出部分には皿付きナット(図示省略)が捩じ込まれる。このとき、連結ねじを十分な締結トルクで締め込む前の状態では、連結ねじの外径よりも側壁部15に穿設された挿通穴の内径が大きいことから、光源ユニット64は、側壁部15の挿通穴の範囲で第1アライメント方向及び第2アライメント方向へ位置調整可能になり、位置調整が完了した後、連結ねじを所定の締結トルクで締め込むことにより、光源ユニット64は側壁部15に締結固定される。
光学調整機構40には、図2(B)に示されるように、付勢部材48をフォーカス方向に沿って移動可能に支持するフォーカス調整部80が設けられている。フォーカス調整部80は、ブラケット44によりレンズホルダ42の上方へ支持されており、付勢部材48を第1アライメント方向及び第2アライメント方向に変位させることなく、フォーカス方向へのみ移動可能に支持している。従って、作業者がフォーカス調整部80を操作して付勢部材48をフォーカス方向へ移動させることにより、図3(B)に示されるように、この付勢部材48と共にレンズホルダ42がフォーカス方向(矢印F方向)へスライドするので、レンズホルダ42により保持されたコリメータレンズ22のフォーカス方向への位置調整(フォーカス調整)が可能になる。
次に、上記のように構成された光走査装置10における光学調整方法の手順及び光走査装置10による作用について説明する。
光走査装置10では、コリメータレンズ22等に対する光学調整時に、感光体12に代えてビームモニター装置(図示省略)が設置される。このビームモニター装置は、マルチビーム光源18から出射されて光走査装置10における光学系を介して被走査面に入射する複数本のレーザビームLBをモニターし、各レーザビームLBの被走査面上におけるビーム径及び主走査方向及び副走査方向における位置を作業者へ出力する。
先ず、光学調整を行う作業者は、ビームモニター装置により測定された全てのレーザビームLBのビーム径が所要の目標値の範囲内に入っていれば、コリメータレンズ22に対するチルト方向に沿った傾き調整を行うことなく、コリメータレンズ22に対するフォーカス方向に沿った位置調整を開始する。また作業者は、何れかのレーザビームLBのビーム径が所要の目標値から外れている場合には、モニター装置によるモニター結果を見ながら、レーザビームLBのビーム径の変動パターン等に対応する方向へ調整ねじ56を回転させ、図3(A)に示されるように、コリメータレンズ22に対するチルト方向に沿った傾き調整を行う。これにより、各レーザビームLBのフォーカス方向に沿って位置差が均一化され、レーザビームLBの副走査方向に沿ったビーム径差を減少して目標値に入れることができる。
以上のような手順で、コリメータレンズ22に対するチルト方向に沿った傾き調整が行われるが、この傾き調整は、例えば、マルチビーム光源18における発光部が光源面20に副走査方向に沿って8個配列されたものを使用した場合には、チルト方向の傾き調整が画像上の副走査方向に対応するものとなる。
次いで、作業者は、ビームモニター装置により測定された全てのレーザビームLBの主走査方向に沿ったビーム径自体が所要の目標値の範囲内に入っていれば、コリメータレンズ22に対するフォーカス方向に沿った位置き調整(フォーカス調整)を行うことなく、コリメータレンズ22に対する第1アライメント方向及び第2アライメント方向に沿ったアライメント調整を開始する。
また作業者は、何れかのレーザビームLBの主走査方向に沿ったビーム径が所要の目標値から外れている場合には、モニター装置によるモニター結果を見ながら、図3(B)に示されるように、フォーカス調整部80によりレンズホルダ42と共に付勢部材48をフォーカス方向(矢印Z方向)に沿って移動させることにより、被走査面上におけるレーザビームLBのビーム径を拡大又は縮小してコリメータレンズ22に対するフォーカス調整を行う。これにより、各レーザビームLBの被走査面上におけるビーム径を所要の目標値の範囲内に入れることができる。
最後に、作業者は、ビームモニター装置により測定されたレーザビームLBの主走査方向及び副走査方向に沿った投影位置が所定の目標位置にあれば、コリメータレンズ22に対する第1アライメント方向及び第2アライメント方向に沿ったアライメント調整を行うことなく光学調整を終了させる。また作業者は、レーザビームLBの主走査方向及び副走査方向に沿った投影位置が所定の目標位置にない場合には、ブラケット44(光源ユニット64)をケーシング14の側壁部15に連結した一対の連結ねじを緩め、光源ユニット64を第1アライメント方向及び第2アライメント方向に沿って移動させ、レーザビームLBの主走査方向及び副走査方向に沿った投影位置を目標位置へ位置調整した後、一対の連結ねじを所定の締結トルクが発生するまで捩じ込み、光源ユニット64を側壁部15へ締結固定する。
上記のように、マルチビーム光源18が実装されたレーザ制御基板16、コリメータレンズ22を保持したレンズホルダ42、ブラケット44が一体化された光源ユニット64をアライメント調整することより、マルチビーム光源18及びコリメータレンズ22の位置関係を変化させることなく、レーザビームLBの被走査面上における投影位置を主走査方向及び副走査方向に沿ってそれぞれ位置調整できるので、レーザビームLBに新たなビーム径差及びビーム径変化を生じさせることなく、レーザビームLBのアライメント調整を簡単に行うことができる。
以上説明したように、本実施形態に係る光走査装置10によれば、コリメータレンズ22が、複数の発光部が光源面に一次元的に配列されたマルチビーム光源18から出射されるレーザビームLBの光軸に対する傾きがチルト方向に沿って調整可能とされたことにより、マルチビーム光源18の光源面20の傾きに応じてコリメータレンズ22のレーザビームLBの光軸に対する傾き調整すれば、結像光学系を介して被走査面上に投影される複数本のレーザビームLBの被走査面上における焦点方向に沿った位置差を均一化できるので、被走査面に形成される画像に濃度むらが発生することを効果的に防止できる。
なお、以上説明した光学調整機構40では、一対の基台部60,61のテーパ面62,63にレンズホルダ42の突起部58を当接させつつ、コリメータレンズ22の傾きを調整していたが、基台部60,61をブラケット44に設ける代わりに、例えば、図10(A)に示されるように、レンズホルダ42に第2アライメント方向へ延出する一対のサイドステー部70を設け、これら一対のサイドステー部70の下面部からそれぞれ突出する位置決め突起72を基準面46に当接させつつ、図10(B)に示されるように、レンズホルダ42の傾きを調整ねじ56により調整するようにしても良い。ここで、位置決め突起72の先端部は半球状乃至円錐状に形成されており、基準面46に点接触状態で触している。
(光学調整機構の変形例)
次に、本発明の実施形態に係る光走査装置におけるコリメータレンズの光学調整機構の変形例について説明する。
図6には、本実施形態に係るコリメータレンズの光学調整機構の変形例が示されている。光学調整機構82は、光学調整機構40と同様に、コリメータレンズ22を保持する略円筒状のレンズホルダ42を備えており、このレンズホルダ42の下端部には、図6(B)に示されるように、光軸方向に沿って光源側へ延出する第1ステー部84が設けられると共に、アパーチャ24(図1参照)側へ延出する第2ステー部85が設けられている。第1ステー部84及び第2ステー部85には、その厚さ方向へ貫通するねじ穴86,87が穿設されており、これらのねじ穴86,87内には、それぞれロッド状に形成された第1調整ねじ88及び第2調整ねじ89が捩じ込まれている。
ここで、調整ねじ88,89の先端部は円錐状乃至半球状とされており、ブラケット44の基準面46に対して略点接触状態で接している。また調整ねじ88,89は、それぞれねじ穴86,87内への捩じ込み量が調整可能とされており、ねじ穴86,87内への捩じ込み量に応じて第1ステー部84及び第2ステー部85からのブラケット44側への突出長が変化する。なお、レンズホルダ42が光学調整機構82へ組み付けられる際には、一対の調整ねじ88,89は、それぞれ第1ステー部84及び第2ステー部85からの突出長が所定の基準長となるようにねじ穴86,87内への捩じ込み量が予め調整(初期調整)されている。
またレンズホルダ42には、その外周面にコリメータレンズ22の光軸を中心とする周方向に沿って第1突起部90及び第2突起部91が光軸方向に沿ってそれぞれ異なる部位に設けられている。これら一対の突起部90,91は、レンズホルダ42の外周面に全周亘って延在し、その断面形状が略半円状とされている。また一対の突起部90,91は、光軸方向においてはコリメータレンズ22の主面PFを中心として略対称的な位置関係(面対称)となるように配置されている。
レンズホルダ42は、コリメータレンズ22に対する光学調整前(初期調整時)には、第1突起部90をテーパ面62及びテーパ面62に当接させると共に、第2突起部91をテーパ面62及びテーパ面62に当接させている。このとき、レンズホルダ42は、付勢部材48からの付勢力を受けて常に基準面46側へ付勢されている。
ここで、第1突起部90におけるテーパ面62との当接点とテーパ面62との当接点は、光軸方向及び第1アライメント方向に沿った位置が互いに一致していおり、これら一対の当接点を通過する調整軸S1を中心とするチルト方向T1にへ、レンズホルダ42は傾きが調整可能となるように支持される。また第2突起部91におけるテーパ面62との当接点とテーパ面62との当接点は、光軸方向及び第1アライメント方向に沿った位置が互いに一致していおり、これら一対の当接点を通過する調整軸S2を中心とするチルト方向T2へ、レンズホルダ42は傾きが調整可能となるように支持される。このとき、レンズホルダ42は、チルト方向に沿った傾きが変化しても、突起部90,91の少なくとも一方が一対のテーパ面62,63に当接しているので、第1アライメント方向に沿って常に基準面46からの距離が略一定となるような基準位置に保たれる。
光学調整機構82では、第1調整ねじ88を捩じ込み方向へ回転させて第1ステー部84からの突出長を延長すれば、第1ステー部84と基準面46とのクリアランスを増加させ、図7(A)に示されるように、レンズホルダ42をコリメータレンズ22と共に調整軸S1を中心とするチルト方向T1へ傾きを調整することが可能になる。
また光学調整機構82では、第2調整ねじ89を捩じ込み方向へ回転させて第2ステー部85からの突出長を延長すれば、第2ステー部85と基準面46とのクリアランスを増加させ、図7(B)に示されるように、レンズホルダ42をコリメータレンズ22と共に調整軸S2を中心とするチルト方向T2へ傾きを調整することが可能になる。
このとき、調整軸S1及びS2は、光学調整機構40の場合と同様の理由により、可能な限りコリメータレンズ22の主点PPに近接した位置に配設することが好ましい。突起部90,91の断面形状についても、突起部58と同様に、レンズホルダ42のチルト方向への傾き調整を精度良く、円滑に行うために半円形等の曲面形状とすることが好ましい。
また光学調整機構82では、図8に示されるように、フォーカス調整部80によりレンズホルダ42と共に付勢部材48をフォーカス方向(矢印Z方向)に沿って移動させることにより、被走査面上におけるレーザビームLBのビーム径を拡大又は縮小してコリメータレンズ22に対するフォーカス調整を行うことができる。
なお、レンズホルダ42のステー部84,85にそれぞれ調整ねじ88,89を配設する代わりに、例えば、図9に示されるように、ブラケット44に一端が基準面46へ開口するねじ穴92,93を形成し、一方のねじ穴92に捩じ込まれた第1調整ねじ88の先端部を第1ステー部84へ圧接させると共に、他方のねじ穴93に捩じ込まれた第2調整ねじ89の先端部を第2ステー部85へ圧接させ、これらの調整ねじ88,89を捩じ込み方向へ回転させることより、コリメータレンズ22のチルト方向T1,T2への傾き調整を行っても良い。
光学調整機構40では、マルチビーム光源18が実装されたレーザ制御基板16、コリメータレンズ22を保持したレンズホルダ42、ブラケット44が一体化された光源ユニットとして構成されており、この光源ユニットも、光学調整機構40における光源ユニット64と場合と同様に、第1アライメント方向及び第2アライメント方向へ位置調整可能となっている。
光走査装置10では、以上説明した変形例に係る光学調整機構82を用いても、コリメータレンズ22をチルト方向及びフォーカス方向へ精度良く光学調整して被走査面上におけるレーザビームLBのビーム径差及びビーム径を所要の目標値の範囲内にすることができると共に、アライメント方向へも精度良く光学調整してレーザビームLBを被走査面上における目標位置へ投影できる。
特に、光学調整機構82では、レンズホルダ42をそれぞれ光軸方向に沿って異なる位置にある2本の調整軸SF,SRを中心としてチルト方向へ傾き調整できるので、レンズホルダ42を1本の調整軸Sを中心として傾き調整する光学調整機構40と比較して、レンズホルダ42の外周面へのテーパ面62,63との干渉(接触)を避けてチルト方向への調整範囲を拡大できるという利点が得られる。
本発明の実施形態に係る光走査装置の概略構成を示す斜視図である。 図1に示される光走査装置に適用される光学調整機構のレンズホルダ及びブラケットを示す斜視図及び側面図である。 図2に示される光学調整機構によるコリメータレンズに対するチルト方向及びフォーカス方向に沿った光学調整を説明するためのレンズホルダ及びブラケットの側面図及び平面図である。 図1に示される光走査装置に適用される光学調整機構の構成を示す斜視図である。 光学調整機構におけるチルト方向に沿った傾きを調整するための構造の他の例を示す側面断面図である。 図1に示される光走査装置に適用される光学調整機構の変形例を示す斜視図及び側面図である。 図6に示される光学調整機構によるコリメータレンズに対するチルト方向に沿った光学調整を説明するためのレンズホルダ及びブラケットの側面図である。 図6に示される光学調整機構によるコリメータレンズに対するフォーカス方向に沿った光学調整を説明するためのレンズホルダ及びブラケットの側面図である。 光学調整機構におけるチルト方向に沿った傾きを調整するための構造の他の例を示す側面断面図である。 本発明の実施形態に係る光走査装置に適用可能な光学調整機構の変形例を示す斜視図及び側面断面図である。 マルチビーム光源における光源面の傾きが生じた場合の各レーザビームの被走査面上における各レーザビームの結像状態を説明するための図である。 特許文献2に示される光源装置の構成を示す側面断面図である。 マルチビーム光源から出射されるレーザビームのフォーカス位置差とビーム径との関係を示すグラフである。 マルチビーム光源から出射される複数本のレーザビーム間にビーム径差が生じた場合に画像に生じる周期的な濃度むらの一例を示す説明図である。
符号の説明
10 光走査装置
12 感光体
14 ケーシング
16 レーザ制御基板
18 マルチビーム光源
20 光源面
22 コリメータレンズ
40 光学調整機構
42 レンズホルダ
44 ブラケット(ホルダ支持部材)
46 基準面
48 付勢部材
50 ねじ穴
52 ステー部
54 ねじ穴
60、61 基台部
62、63 テーパ面
64 光源ユニット
80 フォーカス調整部
82 光学調整機構
84、85 ステー部
90、91 突起部
92、93 ねじ穴

Claims (10)

  1. 複数の発光部が光源面に一次元的に配列された光源と、該光源における複数の発光部からそれぞれ出射される複数本の光ビームの光路上に配置され複数本の光ビームを平行光とするコリメータレンズと、を有する光走査装置であって、
    前記コリメータレンズは、前記光源から出射される光ビームの光軸に対する傾きが調整可能とされたことを特徴とする光走査装置。
  2. 前記コリメータレンズは、前記光源から出射される光ビームの光軸に対して略直交する調整軸を中心とするチルト方向に沿って傾きが調整可能とされたことを特徴とする請求項1記載の光走査装置。
  3. 前記コリメータレンズから出射される複数の光ビームの光路上に配置され、該複数本の光ビームを被走査面上に投影する結像光学系を有し、
    前記コリメータレンズは、前記結像光学系により被走査面上に投影される複数本の光ビームの該被走査面上における焦点方向に沿った位置差が均一化されて各ビーム径が略一定のサイズとなるように、前記チルト方向に沿って傾きが調整されることを特徴とする請求項2記載の光走査装置。
  4. 前記チルト方向に沿った前記コリメータレンズの傾きをそれぞれ調整するための光学調整機構を有することを特徴とする請求項2又は3記載の光走査装置。
  5. 前記光学調整機構は、
    前記コリメータレンズを保持するレンズホルダと、
    前記レンズホルダにより保持された前記コリメータレンズを前記光源から出射される光ビームの光路上に支持するホルダ支持部材と、
    前記レンズホルダを、前記調整軸及び前記光軸にそれぞれ略直交する第1のアライメント方向に沿って前記ホルダ支持部材に対して所定の位置関係を有する基準位置へ位置決めする位置決め手段と、
    前記レンズホルダにおける前記コリメータレンズに対して光軸方向外側の端部と前記ホルダ支持部材とのクリアランスを調整し、前記レンズホルダの前記チルト方向に沿った傾きを変化させる傾き調整手段と、
    を有することを特徴とする請求項4記載の光走査装置。
  6. 前記位置決め手段は、前記ホルダ支持部材に設けられ、前記レンズホルダの外周面に対する接線方向へそれぞれ延在する一対のテーパ面と、前記レンズホルダの外周面に設けられ、周方向へ延在すると共に、一対の前記テーパ面にそれぞれ当接して前記レンズホルダを前記第1のアライメント方向に沿って前記基準位置へ位置決めする突起部とを有することを特徴とする請求項5記載の光走査装置。
  7. 前記傾き調整手段は、前記レンズホルダにおける前記コリメータレンズに対して光軸方向外側の端部との間に介在するように、前記レンズホルダ及び前記ホルダ支持部材の一方に配設され、前記レンズホルダ及び前記ホルダ支持部材の一方からの突出長が調整可能とされた調整部材を有することを特徴とする請求項5又は6記載の光走査装置。
  8. 前記位置決め手段は、前記レンズホルダの外周面における前記光軸方向に沿った一端側及び他端側にそれぞれ設けられた一対の前記突起部を有し、
    前記傾き調整手段は、前記ホルダ支持部材と前記レンズホルダにおける前記光軸方向に沿った一端部及び他端部との間にそれぞれ介在する一対の前記調整部材を有することを特徴とする請求項7記載の光走査装置。
  9. 前記光学調整機構は、前記レンズホルダの前記光軸方向に沿った位置を変化させるフォーカス調整手段を備えたことを特徴とする請求項4乃至8の何れか1記載の光走査装置。
  10. 前記光源、前記レンズホルダ及び前記光学調整機構をそれぞれ前記ホルダ支持部材により一体的に支持された単一の光源ユニットとして構成し、
    前記光学調整機構は、前記光源ユニットを前記第1のアライメント方向及び、該第1のアライメント方向及び前記光軸方向と直交する第2のアライメント方向に沿って位置調整可能とするアライメント調整手段を備えたことを特徴とする請求項4乃至9の何れか1項記載の光走査装置。
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