JP2006193004A - ストラットマウント - Google Patents

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Nobuyuki Tamura
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Abstract

【課題】組み立てコストの低減を図るとともに、軽量化を図ることができるストラットマウントを提供する。
【解決手段】
内筒1と、防振基体2と、上下一対の上側及び下側ブラケット4,3と、筒状のバウンドバンパー保持部3fとを備え、下側ブラケット3とバウンドバンパー保持部3fがアルミニウム合金の鍛造品として一体に形成され、周壁部3aの外周面50とバウンドバンパー保持部3fの外周面51とがそれぞれ下窄まりのテーパ外周面に形成され、軸方向断面視におけるバウンドバンパー保持部3fのテーパ外周面のテーパ角θ4が、周壁部3aのテーパ外周面のテーパ角θ3よりも大に設定されるとともに、バウンドバンパー保持部3fのテーパ外周面51と周壁部3aのテーパ外周面50とが滑らかに連なっている。
【選択図】 図5

Description

本発明は、ショックアブソーバのロッド先端に固定される内筒と、前記内筒に加硫接着されゴム状弾性体からなる防振基体と、前記防振基体が収納される収納部を形成する上下一対の上側及び下側ブラケットと、前記ショックアブソーバの圧縮時にストッパーとして作用するバウンドバンパーを保持するための筒状のバウンドバンパー保持部とを備えたストラットマウントに関する。
ストラットサスペンションは、一般に、上下振動を減衰させるためのショックアブソーバを備えている。ショックアブソーバの先端は一般に車体側に位置し、ピストンロッド(以下、「ロッド」)の先端がストラットマウントの防振基体を介して車体側に支持される。
特許文献1に、ショックアブソーバの先端に固定される芯材(内筒)と、その芯材に加硫接着されるゴム弾性体(防振基体)と、そのゴム弾性体が収納されるボックス部(収納室)を形成する上下一対のブラケットとを備えたストラットマウントが記載されている。
このストラットマウントによれば、上下一対のブラケットは、一方が平板状に、他方がカップ状に形成され、両部材を重ね合わせて組み付けることにより、その内部に円筒状の収納室が形成される。防振基体は一対のブラケット間で圧縮されて収納室内に収納されている。ブラケットの底面側(アクスル側の面)には、断面S字状のカツプ部材が取付けられ、このカップ部材には、ウレタン等で円柱形状に形成されたバウンドバンパーの基端部が収納保持されている。ショソクアブソーバの圧縮代が所定値を越えた場合、ブラケットの底面がバウンドバンパーの上端面を受け止めることでストッパー作用を発揮する。従来、この種のストラットマウントではブラケットが鉄のプレス品で構成されていた。また、ブラケットの底面側にバウンドバンパーを保持しておく必要があることから、底面側にカップ部材を取付けてバウンドバンパーの基端部を収納保持していた。
特開2001−171323号公報
近年、自動車の低燃費化の要請が強く、自動車部品に対する軽量化の要請が強くなっている。しかしながら、従来のストラットマウントでは、ブラケットが鉄のプレス品で構成されていたために、軽量化の要請に応えることができなかった。ブラケットをアルミニウ合金に構成することも考えられるが、鉄製のブラケットの構造をそのままアルミニウム合金製のブラケットに採用すると、バウンドバンパーや防振基体を介してブラケットに入力する荷重に対し、強度不足になる。
また、前記カップ部材をブラケットの底面側に取付けるには、かしめ作業や溶接作業などが必要で組み立てコストが高くなっていた。
本発明の目的は、組み立てコストの低減を図るとともに、軽量化を図ることができるストラットマウントを提供する点にある。
本発明の特徴は、
ショックアブソーバのロッド先端に固定される内筒と、前記内筒に加硫接着されゴム状弾性体からなる防振基体と、前記防振基体が収納される収納部を形成する上下一対の上側及び下側ブラケットと、前記ショックアブソーバの圧縮時にストッパーとして作用するバウンドバンパーを保持するための筒状のバウンドバンパー保持部とを備えたストラットマウントにおいて、
前記下側ブラケットと、この下側ブラケットの下側に位置する前記バウンドバンパー保持部とがアルミニウム合金の鍛造品として一体に形成され、
前記下側ブラケットは、
前記収納部の周壁を形成する周壁部と、
前記周壁部の一端側において内周面側に張り出して前記収納部の底壁を形成するとともに前記内筒を挿通させるための開口部をほぼ中心部に有する底壁部と、
前記底壁部と前記周壁部との間に介在し軸方向断面視において少なくとも前記周壁部の内周面側が円弧状に湾曲する第1湾曲部と、
前記周壁部の他端側において外周面側に張り出して前記上側ブラケットと重ね合わされた状態で車体側に取付けられる下側ブラケット重合壁部とを備え、
前記周壁部の外周面とバウンドバンパー保持部の外周面とがそれぞれ下窄まりのテーパ外周面に形成され、軸方向断面視における前記バウンドバンパー保持部の外周面のテーパ角が、前記周壁部の外周面のテーパ角よりも大に設定されるとともに、前記バウンドバンパー保持部の外周面と前記周壁部の外周面とが滑らかに連なっている点にある。
上記の構成によれば、下側ブラケットとバウンドバンパー保持部がアルミニウム合金の鍛造品として一体に形成されているから軽量化を図ることができるとともに、これら両者の接合作業(かしめ作業や溶接作業)を不要にできて、組み立てコストを削減することができる。
さらに、
(a) 軸方向断面視におけるバウンドバンパー保持部の外周面のテーパ角が、周壁部の外周面のテーパ角よりも大に設定されているから、バウンドバンパー保持部がバウンドバンパーを斜め上方内方側に抱え込んだ保持状態になり、バウンドバンパーを確実に保持してバウンドバンパー保持部からのバウンドバンパーの脱落を防止しやすくすることができる。
(b) 前記周壁部の外周面とバウンドバンパー保持部の外周面とが、軸方向断面視において垂直な直線状になった構造(以下、「比較例の構造」と称する)では、バウンドバンパー保持部の外周面とバウンドバンパー保持部の下端面との間のコーナー部の軸方向断面視における角度が90度になり、下側ブラケットを鍛造したときにコーナー部に欠けが生じやすくなるなど、鍛造欠陥が生じやすい。
これに対して本発明では、前記周壁部の外周面とバウンドバンパー保持部の外周面とがそれぞれ下窄まりのテーパ外周面に形成され、しかも、軸方向断面視における前記バウンドバンパー保持部の外周面のテーパ角が、前記周壁部の外周面のテーパ角よりも大に設定されているから、前記コーナー部の軸方向断面視における角度を90度よりも大きくすることができて、上記の欠けを回避することができるとともに、比較例の構造よりも前記周壁部及びバウンドバンパー保持部を無理なく鍛造成形しやすくて、鍛造欠陥を回避することができる。
本発明において、軸方向断面視において、前記バウンドバンパー保持部の内周面がS字状の凹凸面に形成されて、前記バウンドバンパー保持部に、断面円弧状に凹んだ上側の保持用凹部と、断面円弧状に膨らんだ下側の中実の保持用膨出部とが設けられていると、次の作用を奏することができる。
(c)特許文献1の構造のように、バウンドバンパー保持部の周壁部を、軸方向断面視においてS字状に板金で形成した構造では、周壁部が上下方向に弾性変形しやすくて、バウンドバンパーがふらつきやすくなる。また、ストッパーとして作用した後でバウンドバンパーの振動が減衰しにくくなる。その結果、バウンドバンパーと、その周りに位置する他物との衝突の機会が増えて、異音や振動が発生しやすくなる。
これに対して本発明によれば、
(d) 断面円弧状に膨らんだ下側の保持用膨出部を中実にしてあるから、保持用膨出部の剛性を強くすることができて、バウンドバンパーのふらつきを防止することができる。
(e) 保持用凹部と中実の保持用膨出部が断面円弧状に形成されているから、バウンドバンパー保持部がバウンドバンパーを斜め上方内方側に抱え込んだ保持状態(上記(a)参照)になっても、バウンドバンパー保持部やバウンドバンパーの一部分に力が集中しにくい。つまり、上記(a)の効果を、耐久性の低下等の不具合を招来することなく得ることができる。
本発明において、 前記下側ブラケット重合壁部は、前記周壁部よりも薄肉に形成され、前記底壁部は、前記周壁部よりも厚肉に形成され、
前記第1湾曲部の軸方向断面における前記周壁部の内周面側に位置する円弧の曲率半径は、前記周壁部の板厚に対し、2倍から3倍の範囲内に設定されていると、次の作用を奏することができる。
下側ブラケット重合壁部は、前記周壁部よりも薄肉に形成されているので、ストラットマウントの軽量化を図ることができる。底壁部を周壁部よりも厚肉に形成したので、バウンドバンパーを介して底壁部に入力される荷重に対して強度を確保できる。このような厚み変化は、従来の鉄プレス品では付与することが不可能であり、アルミニウム合金で構成することで初めて付与可能となる。
第1湾曲部の軸方向断面における周壁部の内周面側に位置する円弧の曲率半径は、周壁部の板厚に対し、2倍から3倍の範囲内に設定されているので、軽量化を図ることができるとともに、底壁部の強度を確保できる。すなわち、曲率半径と板厚との比を上記の範囲に設定することで、周壁部の板厚が不必要に厚肉となることを抑制して軽量化を図り、応力集中が発生しやすい底壁部の基部を十分に大きな曲率半径の円弧とすることで応力を分散でき、バウンドバンパーを介して底壁部に入力される荷重に対する強度を確保できる。
本発明において、前記下側ブラケットは、前記下側ブラケット重合壁部と前記周壁部との間に介在し前記軸方向断面視において円弧状に湾曲する第2湾曲部を備え、
その第2湾曲部の前記軸方向断面視における前記周壁部の外周面側に位置する円弧の曲率半径は、前記第1湾曲部の前記軸方向断面視における前記周壁部の内周面側に位置する円弧の曲率半径よりも小さく設定されていると、次の作用を奏することができる。
第2湾曲部の軸方向断面における周壁部の外周面側に位置する円弧の曲率半径は、第1湾曲部の軸方向断面における周壁部の内周面側に位置する円弧の曲率半径よりも小さく設定されているので、第2湾曲部の不必要な厚肉化や、あるいは、第2湾曲部の不必要な大径化を回避することができ、第2湾曲部の強度を確保できるとともに、軽量化を達成することができる。
本発明において、前記上側ブラケットがアルミニウム合金で形成され、
前記上側ブラケットは、
前記下側ブラケットに重ね合わされた状態で車体側に取付けられる上側ブラケット重合壁部と、
前記収納部の蓋壁を形成し前記防振基体を前記下側ブラケットとの間で圧縮するとともにそのほぼ中心部に開口部を有する蓋壁部と、
それら蓋壁部と上側ブラケット重合壁部との間に介在し軸方向断面視において上広がりのテーパ状に傾斜する傾斜壁部とを備え、
前記蓋壁部及び傾斜壁部が前記上側ブラケット重合壁部よりも厚肉に形成され、
前記傾斜壁部は、軸方向断面における上面側のテーパ角の中心と、下面側のテーパ角の中心とが同一位置又はほぼ同一位置に位置するとともに、前記上面側のテーパ角が下面側のテーパ角よりも小さく設定され、前記傾斜壁部の厚みが前記蓋壁部から上側ブラケット重合壁部に向かうに従って漸増するように構成されていると、次の作用を奏することができる。
上側ブラケットをアルミニウム合金で形成し、上側ブラケットの蓋壁部及び傾斜壁部を上側ブラケット重合壁部よりも厚肉に形成したので、軽量化と強度確保とを共に達成することができる。すなわち、上側ブラケット重合壁部をより薄肉に形成したので、軽量化を図ることができる。一方、蓋壁部及び傾斜壁部をより厚肉に形成したので、防振基体を介して蓋壁部に入力される荷重に対して強度を確保することができる。このような厚み変化は、従来の鉄プレス品では付与することが不可能であり、本発明のようにアルミニウム合金で構成することで初めて付与可能となる。
傾斜壁部の厚みが蓋壁部から上側ブラケット重合壁部に向かうに従って漸増するように構成したので、防振基体を介して蓋壁部に入力される荷重に対し、より強度を確保できる。
本発明において、
前記上側ブラケットは、
前記上側ブラケット重合壁部と前記傾斜壁部との間に介在し前記軸方向断面視において円弧状に湾曲する第3湾曲部と、
前記傾斜壁部と前記蓋壁部との間に介在し前記軸方向断面視において円弧状に湾曲する第4湾曲部とを備え、
前記第3湾曲部の前記軸方向断面視における前記上側ブラケット重合壁部の下面側に位置する円弧の曲率半径が、第3湾曲部及び第4湾曲部の軸方向断面における円弧のうちで最も大きくされていると、次の作用を奏することができる。
上側ブラケット重合壁の下面側に位置する円弧の曲率半径が、第3湾曲部及び第4湾曲部の軸方向断面における円弧のうちで最も大きくなるように構成してあるから、軽量化を図ることができるとともに、防振基体を介して蓋壁部に入力される荷重に対してより強度を確保できる。
本発明によれば、組み立てコストの低減を図るとともに、軽量化を図ることができるストラットマウントを提供することができた。
以下、本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。図1は、本発明のストラットマウント100の正面図、図2は、図1のII−II線におけるストラットマウント100の断面図である。図2に、ショックアブソーバのピストンロッド20、バウンドバンパー30及びロッド20の先端に螺合されるナット40が2点鎖線で仮想的に示してある。本実施形態では、FR型自動車のフロントサスペンションに用いられるストラットマウント100について説明する。これと異なるストラットマウントに本発明を適用することができる。
ストラットマウント100は、ショックアブソーバー(ロッド20)の先端を車体(図示せず)側に支持し、図1及び図2に示すように、内筒1と、防振基体2と、下側及び上側ブラケット3,4とを備えている。
内筒1は、図2に示すように、鉄鋼材料で構成される円筒であり、その円筒の内周側にショックアブソーバ(図示せず)のロッド20が挿通される。ロッド20は、その先端に螺合されたナット40によって内筒1に締結固定されている。内筒1の上端部(図2上側)には、フランジ部1aが径方向にフランジ状に張り出し形成されている。
防振基体2は、図2に示すように、ゴム状弾性体でドーナツ状に構成され、内筒1のフランジ部1aに加硫接着されている。防振基体2は、下側及び上側ブラケット3,4により形成される収納部内に圧縮状態で収納され、所定の予圧縮が付与されている。
下側及び上側ブラケット3,4は、図1及び図2に示すように、アルミニウム合金の冷間鍛造品として構成され、両ブラケット3,4が重ね合わされることで、防振基体2を収納するための収納部が形成されている。冷間鍛造品として構成したので、熱間鍛造品と比較して、加エコストの削減を図ることができる。
両ブラケット3,4は、複数本(本実施形態では3本)のボルト5によって車体(図示せず)に固定されている。各ボルト5は、図1に示すように、周方向等間隔(120度の間隔)で配設されている。
図2に示すように下側ブラケット3の下側に、バウンドバンパー30を保持するための筒状のバウンドバンパー保持部3fが一体に形成されている。下側ブラケット3と、この下側ブラケット3の下側に位置するバウンドバンパー保持部3fとはアルミニウム合金の冷間鍛造品として同一素材で一体に形成されている。バウンドバンパー30は、ゴム状弾性体や高質ウレタン等で円柱状に形成され、ショックアブソーバの圧縮時にストッパーとして作用する。ショックアブソーバの圧縮代が所定値を越えた場合には、ショックアブソーバの本体(図示せず)と下側ブラケット3の底壁部3bとの間でバウンドバンパー30が圧縮変形することで、大荷重入力に対するストッパー作用(緩衝作用)を発揮する。
下側及び上側ブラケット3,4は、両部材3,4が重ね合わされることで、防振基体2を上下方向(図2上下方向)に圧縮して、所定の予圧縮を付与した状態で、図2に示すように接合固定されている。この接合固定手段として、各ブラケット3,4を板厚方向に潰して接合するメカニカルクリンチが採用されている。これにより、従来の溶接手段と比較して溶接用の大電流や冷却水などが不要となり、使用エネルギーの軽減が可能であるため、接合コストを削減できる。
下側ブラケット3は、図2に示すように、周壁部3aと、底壁部3bと、第1湾曲部3cと、下側ブラケット重合壁部3dと、第2湾曲部3eと、バウンドバンパー保持部3fとを備え、深皿状に形成され、図1に示すように、平面視で三角形状に形成されている。下側ブラケット3の詳細な構成については後述する(図3参照)。
上側ブラケット4は、図2に示すように、上側ブラケット重合壁部4aと、蓋壁部4bと、傾斜壁部4cとを備え、段付きの板状に形成されている。中心部に開口部4b1が貫通形成されており、この開口部4b1によりナツト40の締結作業用の空間が確保されている。上側ブラケット4は、その平面視が、図1に示すように、下側ブラケット3よりも若干小さな三角形状に形成され、周方向の位置(三角形の頂部位置)が一致した状態で重ね合わされている。上側ブラケット4の詳細構成については後述する(図4参照)。
下側ブラケット3の構成について説明する。図3は図1のII−II線における断面図、すなわち、軸方向断面図に対応する。バウンドバンパー30によるストッパー作用が発揮される場合には、バウンドバンパー30の上端面が下側ブラケット3の底壁部3bを上方(図2上側)に押し上げるため、底壁部3bに大きな荷重(4.5t程度)が作用する(図2参照)。そこで、底壁部3bの強度を確保可能に構成されている。
周壁部3aは、防振基体2を収納するための収納部の周壁を形成する部位であり(図2参照)、図3に示すように、その一端側の内周面側(図3下方右側)には底壁部3bが、他端側の外周面側(図3上方左側)には下側ブラケット重合壁部3dが、それぞれ径方向に張り出し形成されている。
底壁部3bは、収納部の底壁を形成するための部位であり(図2参照)、中心部に、図3に示すように、内筒1(図2参照)を挿通させるための開口部3b1が形成されている。下側ブラケット重合壁部3dは、上側ブラケット4の上側ブラケット重合壁部4a(図2参照)と重ね合わされた状態で車体側に取付けられる部位であり、ボルト5が設けられる(図2参照)。下側ブラケット重合壁部3dの板厚t1は、周壁部3aの板厚t2よりも薄肉に形成され、底壁部3bの板厚t3は、周壁部の板厚t2よりも厚肉に形成されている。t1=3mm,t2=4mm,t3=6.5mmである。
第1湾曲部3Cは、図3に示すように、周壁部3aと底壁部3bとの間に介在し、軸方向断面視において周壁部3aの内周面側(図3右側)が曲率半径Ri1の円弧状に湾曲形成されている。第1湾曲部3cの外側(周壁部3aの外周面側)も円弧状に湾曲され、曲率半径がRo2に設定されている。第1湾曲部3cの内側の円弧(周壁部3aの内周面側に位置する円弧)の曲率半径Ri1は、周壁部3aの板厚t2に対し、2倍〜3倍の範囲内に設定されている。Ri1=10mm,Ro2=20mmである。
バウンドバンパー保持部3fは、図3に示すように、第1湾曲部3cの外周面側に一体に形成され、第1湾曲部3cの外周面と底壁部3bの下面との連結部において下方(図3下方向)に向けて突出形成されている。その結果、第1湾曲部3cの肉厚を厚くすることができ、底壁部3bの強度を確保することができる。
周壁部3aと下側ブラケット重合壁部3dとの間には、図3に示すように、軸方向断面視において円弧状に湾曲する第2湾曲部3eが設けられている。第2湾曲部3eは、内側(周壁部3aの外周面側)に位置する円弧の曲率半径がRi3に設定されるとともに、外側(周壁部3aの内周側)に位置する円弧の曲率半径がRo4に設定されている。Ri3=7mm,Ro4=11mmである。
図5にも示すように、前記周壁部3aの外周面50とバウンドバンパー保持部3fの外周面51とがそれぞれ下窄まりのテーパ外周面に形成され、軸方向断面視におけるバウンドバンパー保持部3fの外周面51のテーパ角θ4が、周壁部3aの外周面50のテーパ角θ3よりも大に設定されるとともに、バウンドバンパー保持部3fの外周面51と周壁部3aの外周面50とが滑らかに連なっている。そして、軸方向断面視において、バウンドバンパー保持部3fの内周面52がS字状の凹凸面に形成されて、バウンドバンパー保持部3fに、断面円弧状に凹んだ上側の保持用凹部54と、断面円弧状に膨らんだ下側の中実の保持用膨出部55とが設けられている。
上側ブラケット4の詳細構成について説明する。図4は図1のII−II線における断面図、すなわち、軸方向断面図に対応する。
ショックアブソーバの圧縮変形時には、その減衰作用に対応する荷重が、内筒1のフランジ部1aから防振基体2を介して、上側ブラケット4の蓋壁部4bに作用し、防振基体2の上端面が上側ブラケット4の蓋壁部4bを上方(図2上側)に押し上げるため、蓋壁部4bに大きな荷重(例えば、1t程度)が常時作用する(図2参照)。そこで、蓋壁部4bの強度を確保可能に構成されている。
上側ブラケット重合壁部4aは、下側ブラケット3の下側ブラケット重合壁部3dと重ね合わされた状態で車体側に取付けられる部位であり、ボルト5が設けられる(図2参照)。蓋壁部4bは、防振基体2を収納するための収納部の蓋壁を形成するための部位であり(図2参照)、防振基体2を下側ブラケット部材3の底壁部3bとの間で圧縮する。中心部には開口部4b1が形成されている。
傾斜壁部4cは、図4に示すように、上側ブラケット重合壁部4aと蓋壁部4bとの間に介在して、軸方向断面視において上広がりのテーパ状(逆ハの字状、図2参照)に傾斜して形成されている。これにより上側ブラケット4は段付きの板状になる。図4に示すように、傾斜壁部4cは、軸方向断面における上面側のテーパ角の中心O1と、下面側のテーパ角の中心O2とが同一位置(又はほぼ同一位置)に位置するとともに、その上面側のテーパ角がθ1に設定され、下面側のテーパ角がθ2に設定され、両角度がθ1<θ2となるように構成されている。θ1=106°、θ2=116°である。蓋壁部4bの板厚t5及び傾斜壁部4cの板厚t6は、上側ブラケット重合壁部4aの板厚t4よりも厚肉に形成されている。このように、各部材4a〜4cの板厚t4〜t6を設定することで、軽量化と強度確保を共に達成することができる。傾斜壁部4cは、その上面側(図4上側面)のテーパ角θ1が下面側のテーパ角θ2よりも小さく設定されているので、傾斜壁部4cの厚みt6は、蓋壁部4b側から上側ブラケット重合壁部4a側に向かうに従って漸増する(t6a<t6b)。これにより、軽量化を図ることができ、防振基体2を介して入力される荷重に対する蓋壁部4b(及び、傾斜壁部4c)の強度を確保できる。また、上側ブラケット重合壁部4aの上面側の面積が広くなるので、車体(図示せず)との接触面積を拡大することができ、ストラットマウント100の取付け状態を安定化できる。t4=3mmに設定され、t5=3.5mmに設定されている。t6はテーパ角θ1,θ2により規定される。
上側ブラケット重合壁4aと傾斜壁部4cとの間には、図4に示すように、軸方向断面視において円弧状に湾曲する第3湾曲部4c1が設けられるとともに、傾斜壁部4cと蓋壁部4bとの間には、軸方向断面視において円弧状に湾曲する第4湾曲部4c2が設けられている。
第3湾曲部4c1は、内側(上側ブラケット重合壁4aの下面側、図4下側)に位置する円弧の曲率半径がRi5に設定され、外側(上側ブラケット重合壁4aの上面側、図4上側)に位置する円弧の曲率半径がRo6に設定されている。第4湾曲部4c2は、その内側(蓋壁部4bの上面側、図4上側)に位置する円弧の曲率半径がRi7に設定され、外側(蓋壁部4bの下面側、図4下側)に位置する円弧の曲率半径がRo8に設定されている。これら各曲率半径Ri5〜Ro8のうちで第3湾曲部4c1の内側の円弧の曲率半径Ri5が最も大きくされている。Ri5=10mm、Ro6=Ri7=Ro8=5mmである。
本実施形態で挙げた数値は一例であり、別の数値とすることができる。本実施形態では、下側及び上側ブラケット3,4をメカニカルクリンチにより接合する場合を説明したが、他の手段(溶接等)により接合することもできる。
ストラットマウントの正面図 図1のII−II線におけるストラットマウントの断面図 下側ブラケットの部分拡大断面図 上側ブラケットの部分拡大断面図 ストラットマウントの断面図
符号の説明
100……ストラットマウント、1……内筒、1a……フランジ部(内筒の一部)、2……防振基体、3……下側ブラケット、3a……周壁部、3b……底壁部、3c……第1湾曲部、3d……下側ブラケット重合壁部、3e……第2湾曲部、3f……バウンドバンパー保持部、4……上側ブラケット、4a……上側ブラケット重合壁部、4b……蓋壁部、4c……傾斜壁部、4c1……第3湾曲部、4c2……第4湾曲部、20……ロッド(ショックアブソーバの一部)、30……バウンドバンパー、40……ナット、50……周壁部の外周面、51……バウンドバンパー保持部の外周面、52……バウンドバンパー保持部の内周面、54……保持用凹部 55……保持用膨出部、t1……下側ブラケット重合壁部の板厚、t2……周壁部の板厚、t3……底壁部の板厚、t4……上側ブラケット重合壁部の板厚、t5……蓋壁部の板厚、t6……傾斜壁部の板厚、Ri1……第1湾曲部の周壁部内周側に位置する円弧の曲率半径、Ri3……第2湾曲部の周壁部外周側に位置する円弧の曲率半径、Ri5……第3湾曲部の上側ブラケット重合壁下面側に位置する円弧の曲率半径、Ri5〜Ro8……第3及び第4湾曲部の各円弧の曲率半径、θ1,θ2……テーパ角、θ4……バウンドバンパー保持部の外周面のテーパ角、θ3……周壁部の外周面のテーパ角、O1……上面側のテーパ角の中心、O2……下面側のテーパ角の中心

Claims (6)

  1. ショックアブソーバのロッド先端に固定される内筒と、前記内筒に加硫接着されゴム状弾性体からなる防振基体と、前記防振基体が収納される収納部を形成する上下一対の上側及び下側ブラケットと、前記ショックアブソーバの圧縮時にストッパーとして作用するバウンドバンパーを保持するための筒状のバウンドバンパー保持部とを備えたストラットマウントにおいて、
    前記下側ブラケットと、この下側ブラケットの下側に位置する前記バウンドバンパー保持部とがアルミニウム合金の鍛造品として一体に形成され、
    前記下側ブラケットは、
    前記収納部の周壁を形成する周壁部と、
    前記周壁部の一端側において内周面側に張り出して前記収納部の底壁を形成するとともに前記内筒を挿通させるための開口部をほぼ中心部に有する底壁部と、
    前記底壁部と前記周壁部との間に介在し軸方向断面視において少なくとも前記周壁部の内周面側が円弧状に湾曲する第1湾曲部と、
    前記周壁部の他端側において外周面側に張り出して前記上側ブラケットと重ね合わされた状態で車体側に取付けられる下側ブラケット重合壁部とを備え、
    前記周壁部の外周面とバウンドバンパー保持部の外周面とがそれぞれ下窄まりのテーパ外周面に形成され、軸方向断面視における前記バウンドバンパー保持部の外周面のテーパ角が、前記周壁部の外周面のテーパ角よりも大に設定されるとともに、前記バウンドバンパー保持部の外周面と前記周壁部の外周面とが滑らかに連なっているストラットマウント。
  2. 軸方向断面視において、前記バウンドバンパー保持部の内周面がS字状の凹凸面に形成されて、前記バウンドバンパー保持部に、断面円弧状に凹んだ上側の保持用凹部と、断面円弧状に膨らんだ下側の中実の保持用膨出部とが設けられている請求項1記載のストラットマウント。
  3. 前記下側ブラケット重合壁部は、前記周壁部よりも薄肉に形成され、前記底壁部は、前記周壁部よりも厚肉に形成され、
    前記第1湾曲部の軸方向断面における前記周壁部の内周面側に位置する円弧の曲率半径は、前記周壁部の板厚に対し、2倍から3倍の範囲内に設定されている請求項1又は2項記載のストラットマウント。
  4. 前記下側ブラケットは、前記下側ブラケット重合壁部と前記周壁部との間に介在し前記軸方向断面視において円弧状に湾曲する第2湾曲部を備え、
    前記第2湾曲部の前記軸方向断面視における前記周壁部の外周面側に位置する円弧の曲率半径は、前記第1湾曲部の前記軸方向断面視における前記周壁部の内周面側に位置する円弧の曲率半径よりも小さく設定されている請求項1〜3のいずれか一つに記載のストラットマウント。
  5. 前記上側ブラケットがアルミニウム合金で形成され、
    前記上側ブラケットは、
    前記下側ブラケットに重ね合わされた状態で車体側に取付けられる上側ブラケット重合壁部と、
    前記収納部の蓋壁を形成し前記防振基体を前記下側ブラケットとの間で圧縮するとともにそのほぼ中心部に開口部を有する蓋壁部と、
    それら蓋壁部と上側ブラケット重合壁部との間に介在し軸方向断面視において上広がりのテーパ状に傾斜する傾斜壁部とを備え、
    前記蓋壁部及び傾斜壁部が前記上側ブラケット重合壁部よりも厚肉に形成され、
    前記傾斜壁部は、軸方向断面における上面側のテーパ角の中心と、下面側のテーパ角の中心とが同一位置又はほぼ同一位置に位置するとともに、前記上面側のテーパ角が下面側のテーパ角よりも小さく設定され、前記傾斜壁部の厚みが前記蓋壁部から上側ブラケット重合壁部に向かうに従って漸増するように構成されている請求項1〜4のいずれか一つに記載のストラットマウント。
  6. 前記上側ブラケットは、
    前記上側ブラケット重合壁部と前記傾斜壁部との間に介在し前記軸方向断面視において円弧状に湾曲する第3湾曲部と、
    前記傾斜壁部と前記蓋壁部との間に介在し前記軸方向断面視において円弧状に湾曲する第4湾曲部とを備え、
    前記第3湾曲部の前記軸方向断面視における前記上側ブラケット重合壁部の下面側に位置する円弧の曲率半径が、第3湾曲部及び第4湾曲部の軸方向断面における円弧のうちで最も大きくされている請求項5項記載のストラットマウント。
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