JP4922975B2 - アッパーサポート及びその組付方法並びにショックアブソーバに対するアッパーサポートの取付構造 - Google Patents

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Description

本発明は、アッパーサポート及びその組付方法並びにショックアブソーバに対するアッパーサポートの取付構造に係り、特に、ショックアブソーバのピストンロッドを車体に防振連結するアッパーサポートと、かかるアッパーサポートをショックアブソーバのピストンロッドと車体との間に有利に組み付ける方法と、アッパーサポートをショックアブソーバに対して有利に取り付けるための構造とに関するものである。
この種のアッパーサポート(ストラットマウント)には、従来より各種の構造のものがあり、その中の一種として、例えば、下記特許文献1等に明らかにされるように、ショックアブソーバのピストンロッドの上部に外挿されて取り付けられる底部と、かかる底部のピストンロッドへの取付状態下で、底部から下方に向かって径を漸増させつつ延びるテーパ筒部とを一体的に備えた有底のテーパ筒状を呈する剛性のベース金具と、このベース金具のテーパ筒部に対応したテーパ筒形状を呈し、内周面がテーパ筒部の外周面に接触せしめられた状態で、テーパ筒部の周りに配置された本体ゴム部とを有してなるものが、知られている。なお、このアッパーサポートでは、ベース金具のテーパ筒部が、本体ゴム部の内周面に加硫接着されており、また、本体ゴム部の外周面に、それに対応したテーパ筒状のアウタ金具が、加硫接着されている。更に、かかるアウタ金具の外周面に、薄肉の被覆ゴム部が、本体ゴム部と一体で形成されている。
このような構造のアッパーサポートにあっては、ベース金具の底部のピストンロッドへの取付状態下で、本体ゴム部が、有底テーパ筒状の車体側取付部が有する、本体ゴム部に対応したテーパ筒部と、ベース部材のテーパ筒部との間で、車体荷重により挟持されることによって、車体に対して締結されることなく、ピストンロッドと車体との間に介装される。かくして、ピストンロッドと車体とが、取付ボルト等を何等用いることなく、アッパーサポートだけを用いて低コストに防振連結されて、それらピストンロッドと車体との間に入力される、特に上下方向(軸方向)に入力される振動荷重が、本体ゴム部の剪断・圧縮方向の弾性変形に基づいて、効果的に吸収され得るようになっているのである。
ところで、かかる従来のアッパーサポートを用いて、ピストンロッドと車体とを防振連結する際には、一般に、車体側取付部の底部に設けられた挿通孔から上方に突出位置せしめられたピストンロッドの上端部に対して、ストッパ金具が、ストッパゴム部が固着された外周部において、車体側取付部の底部と上下方向に所定距離を隔てて対向するように取り付けられる。それにより、ピストンロッドの下方への変位時(ピストンロッドの引込作動時)に、ストッパ金具が、ストッパゴム部を介して車体側取付部の底部に接触せしめられて、ピストンロッドの下方への過大な変位が弾性的に規制され、その結果として、本体ゴム部、ひいてはアッパーサポート全体の耐久性の向上が図られるようになっている。
ところが、従来のアッパーサポートと共に用いられるストッパ金具は、ストッパゴム部との一体加硫成形品として構成されているところから、例えば、金属のみからなるものに比して、高コストなものとなっていた。そのため、従来のアッパーサポートを用いてピストンロッドと車体とを防振連結する際には、アッパーサポートのみを用いたボルトレス構造にてピストンロッドと車体とを防振連結することで得られる低コスト化のメリットが、ストッパゴム部との一体加硫成形品からなるストッパ金具の使用によって著しく損なわれるといった問題が、惹起されていた。そして、それ故に、従来のアッパーサポートでは、上記の如きピストンロッドの過大変位の規制によって図られる耐久性の向上を、低コストに実現することが困難であったのである。
かかる状況下、下記特許文献2には、ストッパゴム部が、本体ゴム部に一体形成されてなる構造のアッパーサポートが、開示されている。そこでは、ストッパゴム部が、円筒形状を有して、ピストンロッドの周りに配置された状態で、本体ゴム部に一体形成されている。また、この円筒状のストッパゴム部は、本体ゴム部がベース金具と車体側取付部のテーパ筒部との間に挟持された状態下で、車体側取付部の底部に設けられた挿通孔から上方に突出位置せしめられている。そして、かかるストッパゴム部と共に挿通孔から上方に突出するピストンロッドの上端部に、車体側取付部の底部と上方に離間し、対向して取り付けられたストッパ金具の下面にて、ストッパゴム部が下方に押圧されることで、かかるストッパゴム部の軸方向中間部が全周に亘って径方向外方に屈曲せしめられて、ストッパゴム部の上部部位が、径方向外方に押し拡げられる。それによって、ストッパゴム部の上部部位の外周面が、車体側取付部の底部と離間して、対向位置せしめられる一方、その内周面が、ストッパ金具の下面に接触位置せしめられるようになっている。かくして、ストッパ金具が、ストッパゴム部を介して車体側取付部の底部に接触せしめられて、ピストンロッドの下方への過大な変位が弾性的に規制されるように構成されているのである。
このような構造のアッパーサポートにあっては、ストッパゴム部が本体ゴム部と一体に形成されているところから、ストッパ金具として、金属のみからなるものが使用可能となり、以て、ストッパゴム部との一体加硫成形品からなるストッパ金具を用いる場合に比して、ピストンロッドの過大変位の規制によって図られる耐久性の向上が、可及的に低いコストで実現され得るのである。
ところが、かくの如きストッパゴム部付きの本体ゴム部を有する従来のアッパーサポートの構造について、本発明者等が様々な角度から検証したところ、以下の如き問題が内在していることが、判明した。
すなわち、かかる従来のアッパーサポートでは、本体ゴム部を、車体側取付部のテーパ筒部の内側に嵌め込んで、かかるテーパ筒部とベース金具のテーパ筒部との間で挟持させるに際して、比較的に高い高さのストッパゴム部を、車体側取付部の底部に設けられた挿通孔内にスムーズに挿通させるために、かかるストッパゴム部が、ある程度、腰が強く、容易に撓み変形しないように構成されており、しかも、かかるストッパゴム部が円筒形状とされているところから、そのようなストッパゴム部を、単に、ストッパ金具の下面にて下方に押圧しただけでは、ストッパ金具の下面に沿うように、ストッパゴム部の軸方向中間部を直角に屈曲させて、ストッパゴム部の上部部位の内周面の全面をストッパ金具の下面に接触させることが出来ず、ストッパゴム部の屈曲部を含む部分が、ストッパ金具の下面から離間して位置せしめられるようになる。そして、そのために、ストッパ金具から離間したストッパゴム部の屈曲部を含む部分が、車体側取付部の底部に設けられた挿通孔の上面側の開口周縁部との接触により損傷して、耐久性が低下する恐れがあることが、判明したのである。
なお、特許文献2に開示のアッパーサポートにおいては、ストッパゴム部の上部部位の径方向外方への屈曲が容易となるように、かかる上部部位が、上方に向かって次第に大径化するテーパ筒形状とされているものの、そのような構造においても、ストッパ金具の下面にて下方に押圧されて、屈曲せしめられたストッパゴム部の上部部位の内周面の全面を、ストッパ金具の下面に接触させることは、到底、不可能であったのである。
特開2004−232824号公報 実用新案登録第2587050号公報
ここにおいて、本発明は、上述せる如き状を背景にして為されたものであって、その解決課題とするところは、ストッパゴム部が本体ゴム部と一体で形成されてなるアッパーサポートにおいて、ストッパゴム部の耐久性が有利に確保され得るように改良された構造を提供することにある。また、本発明にあっては、そのようなアッパーサポートをショックアブソーバのピストンロッドと車体との間に有利に組み付ける方法と、かかるアッパーサポートを、ストッパプレートと共に、ショックアブソーバに対して有利に取り付けるための構造とを提供することをも、その解決課題とするものである。
そして、本発明にあっては、上記した課題又は明細書全体の記載や図面から把握される課題を解決するために、以下に列挙せる如き各種の態様において、有利に実施され得るものであり、また、以下に記載の各態様は、任意の組合せにおいても採用可能である。なお、本発明の態様乃至は技術的特徴は、以下に記載のものに何等限定されることなく、明細書全体の記載並びに図面に開示乃至は示唆される発明思想に基づいて認識され得るものであることが、理解されるべきである。
<1> ショックアブソーバのピストンロッドの上部に外挿されて取り付けられる底部と、該底部の該ピストンロッドへの取付状態下で、該底部から下方に向かって径を漸増させつつ延びるテーパ筒部とを一体的に備えた有底のテーパ筒状を呈する剛性のベース部材と、該ベース部材のテーパ筒部に対応したテーパ筒形状を呈し、内周面が該テーパ筒部の外周面に接触せしめられた状態で、該テーパ筒部の周りに配置された本体ゴム部とを含み、該本体ゴム部が、有底テーパ筒状の車体側取付部が有する、該本体ゴム部に対応したテーパ筒部と、前記ベース部材のテーパ筒部との間で、車体荷重により挟持されることによって、車体に対して締結されることなく、前記ピストンロッドと車体との間に介装されるように構成されたアッパーサポートであって、前記ベース部材の底部の上面に、上下方向に延出して、前記ピストンロッドの周りに配置される筒状部と、該筒状部の上端部の周方向の複数箇所から、軸直角方向外方に屈曲して一体的に延び出す、互いに独立した複数のフランジ部とを有するストッパゴム部が、前記本体ゴム部に対して一体的に形成され、そして、前記車体側取付部のテーパ筒部と前記ベース部材のテーパ筒部との間での該本体ゴム部の挟持状態下で、該複数のフランジ部が、前記車体側取付部の底部の上面と離間して対向位置せしめられると共に、前記車体側取付部の底部に設けられた挿通孔から上方に突出位置せしめられた前記ピストンロッドの上端部に、該複数のフランジ部を間に挟んで、該車体側取付部の底部と上下方向に所定距離を隔てて対向して取り付けられるストッパプレートに対して、該複数のフランジ部が、該車体側取付部の底部との対向面とは反対側の面の略全面において重ね合わされて、配置されるようになっていることを特徴とするアッパーサポート。
要するに、本態様においては、ストッパゴム部の筒状部の上部部位に径方向外方に屈曲して延びるように設けられた複数のフランジ部のそれぞれが、車体側取付部のテーパ筒部とベース部材のテーパ筒部との間での本体ゴム部の挟持状態下で、車体側取付部の底部とストッパプレートとの間に配置されて、それら各フランジ部の上面が、その略全面において、ストッパプレートの下面に重ね合わされるようになっている。
それ故、本態様では、ストッパゴム部の筒状部を、ストッパプレートの下面にて押圧し、筒状部の軸方向中間部を屈曲させつつ、かかる上部部位を押し広げるような操作を、何等行うことなく、しかも、ストッパゴム部の筒状部が、ある程度、腰が強く、容易に撓み変形しないように構成されていても、単に、各フランジ部をストッパプレートに重ね合わせるだけで、各フランジ部の上面の略全面が、ストッパプレートの下面に接触位置せしめられるようになる。
従って、ストッパゴム部における各フランジ部の、特に基部側の屈曲部分やその近傍部分が、ストッパ金具の下面から離間して位置せしめられるために、車体側取付部の底部に設けられた挿通孔の上面側の開口周縁部との接触により損傷するようなこと、更には、それによって、耐久性の低下が惹起されるようなことが、何れも、未然に防止され得るのである。
しかも、本態様においては、複数のフランジ部が、互いに独立した形態とされている。そのため、フランジ部が一つの環状体で形成される場合や、複数のフランジ部が、互いに隣り合うもの同士において、連結部にて互いに連結されてなる形態とされる場合等とは異なって、フランジ部を、筒状部の上端部から上方に向かって軸方向に延び出すように弾性変形させる際に、フランジ部の一部や連結部が、互いに重なったり、干渉し合ったりするために、フランジ部の全体を上方に真っ直ぐに延び出させることが困難となるようなことが、有利に回避され得る。換言すれば、各フランジ部を、筒状部の上端部から上方に向かって軸方向に真っ直ぐに延びるように、極めて容易に弾性変形させることが出来るのである。
それ故、本態様では、本体ゴム部を、車体側取付部のテーパ筒部とベース金具のテーパ筒部との間で挟持させるのに、車体側取付部の底部に設けられた挿通孔内にストッパゴム部を挿通させるに際して、例えば、複数のフランジ部が、筒状部の上端部から上方に向かって軸方向に延び出すように弾性変形せしめられた状態で収容される収容穴を有して、車体側取付部の底部の前記挿通孔内に挿通可能に構成された挿通用補助具を用いることによって、径方向外方に屈曲して延びる複数のフランジ部を、車体側取付部の底部の挿通孔内に、極めてスムーズに挿通させることが出来る。以て、ピストンロッドと車体との間への組付性が、飛躍的に向上され得ることとなるのである。
<2> 前記フランジ部が、前記筒状部の上端部から軸直角方向外方に略直角に屈曲して延び出すように設けられている上記態様<1>に記載のアッパーサポート。なお、ここで言う略直角とは、90°に僅かに満たない角度や90°を僅かに超える角度等を含むもので、実質的に直角と認められる角度を言うものである。
本態様によれば、単に、各フランジ部をストッパプレートに重ね合わせるだけで、各フランジ部の上面の略全面を、ストッパプレートの下面に対して、より確実に接触位置させることが出来る。それによって、耐久性の向上が、更に有効に図られ得ることとなる。
<3> 前記複数のフランジ部のそれぞれにおける前記筒状部の周方向に沿った幅の最大値の合計寸法が、該筒状部の外周面の全周の長さ寸法よりも小さな値とされている上記態様<1>又は<2>に記載のアッパーサポート。
本態様によれば、複数のフランジ部を、互いに隣り合うもの同士が互いに重なったり、干渉し合ったりすることなしに、筒状部の上端部から上方に向かって軸方向に真っ直ぐに延びるように、より容易に且つ確実に容易に弾性変形させることが出来る。それにより、径方向外方に屈曲して延びる複数のフランジ部を、前記せる如き収容穴を備えた挿通用補助具を用いて、車体側取付部の底部の挿通孔内に、極めてスムーズに挿通させることが出来、以て、ピストンロッドと車体との間への組付性が、より一層有利に高められ得る。
<4> 前記フランジ部が、前記筒状部の上端部の周方向に90°ずつ隔てた4箇所から、それぞれ軸直角方向外方に屈曲して延び出すように設けられている上記態様<1>乃至<3>のうちの何れか一つに記載のアッパーサポート。
本態様によれば、例えば、車体とピストンロッドとの間に、大きなこじり振動が、径方向の様々な方向から入力されることがあっても、ストッパ金具が、4個のフランジ部のうちの何れかを介して車体側取付部の底部に接触せしめられて、ピストンロッドの下方への過大な変位が弾性的に規制されるようになり、その結果、こじり振動の入力方向の周方向での変化によって、ピストンロッドの下方への過大な変位の弾性的な規制効果にバラツキが生ずるようなことが、有利に防止され得る。
また、本態様によれば、筒状部の周方向に沿った各フランジ部の幅寸法が小さくなり過ぎて、各フランジ部において強度不足が生ずることにより、各フランジ部が、筒状部の上部部位から垂れ下がってしまうようになることが、未然に防止され得る。そして、そのような垂れ下がりによって、各フランジ部において、ストッパプレートの下面との非接触部分が生ずることも、有利に回避され、その結果として、各フランジ部の上面の全面がストッパプレートの下面と接触せしめられることにより奏される耐久性の向上効果が、更に安定的に確保され得ることとなる。
<5> 前記筒状部が、周方向に互いに所定距離を隔てて配置された複数の分割円筒体にて構成されている上記態様<1>乃至<3>のうちの何れか一つに記載のアッパーサポート。
本態様によれば、筒状部のうち、フランジ部の設置に不要な部分が省略され、それによって、ストッパゴム部の形成に必要なゴム材料の節約や、ストッパゴム部、ひいてはアッパーサポート全体の軽量化が、期待され得る。
<6> 前記筒状部が、前記分割円筒体の4個のものにて構成されると共に、前記フランジ部が、該4個の分割円筒体のそれぞれの上端部から軸直角方向外方に屈曲して、一体的に延び出すように設けられている上記態様<5>に記載のアッパーサポート。
本態様によれば、上記態様<4>にて得られる作用・効果と実質的に同一の作用・効果が、有効に享受され得る。
<7> 上記態様<1>乃至<6>のうちの何れか一つに記載のアッパーサポートを、前記ピストンロッドと車体との間に介装して、組み付ける方法であって、(a)前記ピストンロッドの上端部が挿入されて、取外し可能に取り付けられる取付穴と、該取付穴の周囲に、前記ストッパゴム部の前記複数のフランジ部が、前記筒状部の上端部から上方に向かって軸方向に延び出すように弾性変形せしめられた状態で収容される収容穴とを有して、前記車体側取付部の底部の前記挿通孔内に挿通可能に構成された挿通用補助具を準備する工程と、(b)前記ベース部材の底部を前記ピストンロッドの上部に外挿して、取り付けることにより、前記アッパーサポートを該ピストンロッドに固定する工程と、(c)前記アッパーサポートが固定された前記ピストンロッドの上端部を、前記挿通用補助具の取付孔内に挿入して、取外し可能に取り付けると共に、前記ストッパゴム部の複数のフランジ部を、前記筒状部の上端部から上方に向かって軸方向に延び出すように弾性変形せしめた状態で、前記挿通用補助具の収容穴内に収容せしめる工程と、(d)前記本体ゴム部のテーパ筒部が、前記車体側取付部のテーパ筒部の内周面に接触する位置まで、前記ピストンロッドの上端部に取り付けられた前記挿通用補助具を、前記車体側取付部の底部の前記挿通孔内に挿通せしめた後、該ピストンロッドの上端部から取り外すことにより、該ピストンロッドの上端部を、該挿通孔を通じて該車体側取付部の底部よりも上方に突出位置せしめると共に、前記ストッパゴム部の複数のフランジ部を弾性変形状態から復元させて、該車体側取付部の底部に対して、それよりも上方に離間して対向位置せしめた状態で、前記本体ゴム部を、前記車体側取付部のテーパ筒部と前記ベース部材のテーパ筒部との間で、車体荷重にて挟持させることによって、前記アッパーサポートを車体に対して締結させることなく、該ピストンロッドと車体との間に介装して、組み付ける工程とを含むことを特徴とするアッパーサポートの組付方法。
本態様によれば、径方向外方に屈曲して延びる複数のフランジ部を、車体側取付部の底部の挿通孔内に、極めてスムーズに挿通させることが出来る。以て、ピストンロッドと車体との間への組付性が、飛躍的に向上され得ることとなる。
<8> 前記アッパーサポートを前記ピストンロッドと車体との間に介装して、組み付けた後、前記車体側取付部の底部の前記挿通孔から上方に突出位置せしめられた該ピストンロッドの上端部に、前記ストッパプレートを、該車体側取付部の底部に対して、前記ストッパゴム部の複数のフランジ部を間に挟んで対向するように取り付けて、該ストッパプレートの該車体側取付部の底部との対向面に、該複数のフランジ部の該車体側取付部の底部との対向面とは反対側の面の略全面を重ね合わせる工程を、更に行うようにした上記態様<7>に記載のアッパーサポートの組付方法。
本態様によれば、アッパーサポートをピストンロッドと車体との間に介装して、組み付けた状態下で、ストッパゴム部における各フランジ部の基部側の屈曲部分やその近傍部分が、ストッパ金具の下面に接触して位置せしめられるために、車体側取付部の底部に設けられた挿通孔の上面側の開口周縁部との接触により損傷するようなことが未然に防止され、以て、アッパーサポートの耐久性の向上が、効果的に図られ得る。
<9> ショックアブソーバのピストンロッドを車体に防振連結するアッパーサポートのショックアブソーバへの取付構造であって、前記アッパーサポートとして、上記態様<1>乃至<6>のうちの何れか一つに記載のものを用いて、かかるアッパーサポートの前記ベース部材の底部を前記ピストンロッドの上部に外挿して、取り付けると共に、前記本体ゴム部を、前記車体側取付部のテーパ筒部と前記ベース部材のテーパ筒部との間で、車体荷重により挟持させることによって、該アッパーサポートを、車体に締結させることなく、該ピストンロッドと車体との間に介装せしめ、更に、前記車体側取付部の底部に設けられた挿通孔から上方に突出する前記ピストンロッドの上端部に、該車体側取付部の底部と上下方向に所定距離を隔てて対向して取り付けられたストッパプレートと、該車体側取付部の底部との間に、前記ストッパゴム部の複数のフランジ部が、該車体側取付部の底部と離間して対向し、且つ該車体側取付部の底部との対向面とは反対側の面の略全面において、前記ストッパプレートの該車体側取付部の底部との対向面に重ね合わされるように、該ストッパゴム部を配置したことを特徴とするショックアブソーバに対するアッパーサポートの取付構造。
本態様によれば、上記態様<1>において奏される作用・効果が、より有効に発揮され得て、ショックアブソーバとアッパーサポートとの協働作用による更に優れた防振性能が、極めて効果的に確保され得ることとなる。
上述の説明から明らかなように、本発明に従うアッパーサポートにあっては、ストッパゴム部が本体ゴム部に一体形成されていることで得られる低コスト化のメリットを有効に確保しつつ、耐久性の向上が、極めて有利に図られ得るのである。
また、本発明に従うアッパーサポートの組付方法によれば、ショックアブソーバのピストンロッドと車体との間に、アッパーサポートを、上記の如き有利な特徴を十分に発揮し得るように、優れた組付性をもって組み付けることが出来る。
さらに、本発明に従うショックアブソーバに対するアッパーサポートの取付構造によれば、上記の如き優れた特徴を発揮するアッパーサポートとショックアブソーバとの協働作用による更に優れた防振性能が、極めて効果的に確保され得ることとなる。
以下、本発明を更に具体的に明らかにするために、本発明の一実施形態について、図面を参照しつつ、詳細に説明する。
先ず、図1乃至図3には、本発明に従う構造を有するアッパーサポートの一例としての自動車用サスペンション機構のショックアブソーバに取り付けられるアッパーサポートが、その縦断面形態と上面形態と下面形態とにおいて、それぞれ概略的に示されている。それらの図から明らかなように、本実施形態のアッパーサポート10は、ベース部材としてのベース金具12とゴム弾性体14とを有し、それらが非接着状態で一体加硫成形されてなる一体加硫成形品として、構成されている。なお、以下からは、便宜上、アッパーサポート10のゴム弾性体14側(図1中の上方)を上側乃至は上方と言い、また、その反対側を下側乃至は下方と言うこととする。
より具体的には、アッパーサポート10を構成するベース金具12は、下方に向かって次第に大径化するテーパ筒部16と、このテーパ筒部16の小径側の上側開口部を閉塞する底部18とを一体的に備えた、全体として、下方に向かって開口する有底のテーパ筒形状を呈している。
そして、かかるベース金具12の底部18は、上下両面が平滑面された、所定厚さを有する円板形状を有し、その中心部に、円形の貫通孔20が、板厚方向に貫通して、設けられている。この貫通孔20は、アッパーサポート10が取り付けられるショックアブソーバのピストンロッドの上端部(後述するボルト部)が挿通可能な大きさの内径を有している。
また、テーパ筒部16は、底部18と同一の厚さで、底部18から下方に向かって径を漸増させつつ延び出す形態を有し、その大径側の先端部(下端部)には、径方向外方に突出し且つ周方向に連続して延びる外フランジ部22が、一体的に設けられている。つまり、外フランジ部22は、上下両面が平滑面とされた、テーパ筒部16と同一厚さの円環板形態を呈し、テーパ筒部16の開口側端部の外周面に対して、一体的に周設されている。
一方、ゴム弾性体14は、本体ゴム部24と環状ゴム部26とを、更に有している。本体ゴム部24は、比較的に厚い一定の肉厚を有して、下方に向かって徐々に大径化するテーパ筒状の全体形状を有している。そうして、この本体ゴム部24の内周面28が、ベース金具12のテーパ筒部16の外周面30に対応したテーパ面とされていると共に、本体ゴム部24の外周面32が、かかる内周面28のテーパ角度と略同じテーパ角度を有して、内周面28と平行に延びるテーパ面とされている。
また、かかる本体ゴム部24にあっては、その上部部位の周方向に90°ずつ隔てた4箇所に、上方に向かって開口する凹部34が、1/4周に満たない周方向長さと、テーパ筒状の本体ゴム部24の高さの略半分の深さとをもって、それぞれ形成されている。そして、このような本体ゴム部24における四つの凹部34の形成部位が、それぞれ、高さの低い凹状本体ゴム部35とされている一方、それら凹状本体ゴム部35の周方向に隣り合うもの同士の間に位置する、高さの高い四つの本体ゴム部24部分が、凸状本体ゴム部36とされている。これによって、ここでは、凹部34が何等形成されていない場合に比して、本体ゴム部24の外周面32の面積が、四つの凹部34が設けられている分だけ小さくされている。以て、後述する如く、本体ゴム部24が、ベース金具12と車体側取付部(76)との間に挟持された際に(図7及び図8参照)、外部からの振動入力により、本体ゴム部24の外周面32が、車体側取付部(76)との間で滑りが生じて、異音が発生するようなことが、可及的に防止され得るようになっている。
さらに、本体ゴム部26には、ベース金具12における外フランジ部22の上面の全面と、下面の内周側部分の除く大部分と、先端面の全面とをそれぞれ被覆する被覆ゴム部37が、一体で形成されている。そして、この被覆ゴム部37は、その一部が、外フランジ部22の周上の複数箇所に設けられた、図示しない貫通孔内に充填されて、外フランジ部22の上面と下面とをそれぞれ被覆する被覆ゴム部37部分同士を互いに連結した状態で、各貫通孔24の内周面に係合せしめられている。これによって、本体ゴム部26が、ベース金具12のテーパ筒部16に対して非接着とされているにも拘わらず、かかる本体ゴム部26、ひいてはゴム弾性体14全体のベース金具12からの剥離が防止されるようになっている。
また、ここでは、略半円弧状の凹状湾曲面とされた、本体ゴム部24の大径側端面38が、ベース金具12の外フランジ部22(被覆ゴム部37)に対して、所定の隙間を開けて、上下方向に対向位置せしめられている。これにより、後述する如きアッパーサポート10の車体とピストンロッドとの間への介装状態下で、それら車体とピストンロッドとの間に上下方向の大きな振動荷重が入力された際に、大径側端面38が外フランジ部22と接触せしめられることで、本体ゴム部24の下方への過剰な変位が阻止され、以て、本体ゴム部24の耐久性が、十分に確保され得るようになっている。
そして、このような本体ゴム部24が、その内周面28を、ベース金具12のテーパ筒部16の外周面30に非接着で密接せしめた状態で、ベース金具12のテーパ筒部16の周りを取り囲み、且つ底部18から所定高さで突出するようにして、ベース金具12と同軸的に配置されている。
なお、図2中、40は、本体ゴム部24の外周面30において開口する浅底の密接用凹所である。この密接用凹所40は、後述する如く、本体ゴム部24が所定量だけ圧縮せしめられた状態で、車体に設けられた車体側取付部のテーパ筒部とベース金具12のテーパ筒部16との間に介装されたときに、本体ゴム部の各密接用凹所40の周囲に位置するゴム部分の潰れ変形を吸収し、且つ底面が、車体側取付部のテーパ筒部の内周面に密接する(図7及び図8参照)ことによって、本体ゴム部24外周面30と車体側取付部のテーパ筒部の内周面との密接度の向上を図るものである。
一方、上記せる如き本体ゴム部24とゴム弾性体14を構成する環状ゴム部26は、図1及び図2から明らかなように、本体ゴム部24の小径側端面42の径方向内側部位、つまり図1中の下側部位に対して、径方向内方に所定高さで突出し、且つ周方向に連続して延びるように一体的に周設され、全体として、円形の内孔44を備えた円環板形状を呈している。また、この環状ゴム部26にあっては、その厚さが、前記凹状本体ゴム部35の高さ寸法よりも小さな寸法とされていると共に、本体ゴム部24の小径側端面42からの突出高さ、つまり、径方向の幅が、ベース金具12の底部18の外周縁から、その中心部に設けられた貫通孔20の外周縁までの径方向の距離よりも小さな寸法とされている。
このような環状ゴム部26が、内孔44をベース金具12の貫通孔20に対応させ、且つ下面の全面において、ベース金具12の底部18の上面に、非接着で接触させた状態で、ベース金具12に対して同軸的に配置されているのである。
そして、本実施形態においては、特に、かかる環状ゴム部26の上面(ベース金具12の底部18との接触側とは反対側の面)の内周部に、ストッパゴム部46が、周方向に一定の距離を隔てて互いに隣り合って位置するように、四つ形成されている。
より具体的には、ストッパゴム部46は、分割円筒部48とフランジ部50とを一体的に有している。分割円筒部48は、環状ゴム部26の内径よりも大なる内径と、その外径よりも小なる外径と、ベース金具12の底部18からの前記凸状本体ゴム部36の突出高さよりも高い高さとを有して、環状ゴム部26に一体的に立設される円筒体:ア(図2に仮想線で示す)の一部にて、構成されている。つまり、かかる円筒体:アが、前記凹状本体ゴム部35の径方向(軸直角方向)内側に位置する、周方向に互いに90°ずつ隔てた4箇所において、同一の周方向長さで周方向に互いに分断されることで形成される、互いに独立した分割円筒状の残存部分からなっている。
これにより、四つの分割円筒部48が、凸状本体ゴム部36のそれぞれの径方向(軸直角方向)内側において、凸状本体ゴム部36の小径側端面42と対向して、上下方向に延出し、そして、本体ゴム部24の内孔44を取り囲むように、即ち、かかる内孔44内に挿通されるショックアブソーバのピストンロッドの上端部の周りを取り囲むように立設して、配置されている。このことから明らかなように、本実施形態では、四つの分割円筒部48にて、筒状部が構成されている。
一方、フランジ部50は、互いに独立した各分割円筒部48の上端部から、その径方向(軸直角方向)外方に向かって90°の角度で屈曲して延び出すように設けられている。つまり、環状ゴム部26に対して、その上方に離間し、且つ互いに周方向に一定の距離を隔てて対向位置せしめられた状態で、互いに独立して、四つの分割円筒部48にそれぞれ一体形成されている。
要するに、本実施形態においては、環状ゴム部26の内周部位の周方向に90°ずつ隔てた4箇所(四つの凸状本体ゴム36のそれぞれの径方向内側)に、ストッパゴム部46が、互いに周方向に所定距離を隔てて、略分割円筒形状を有して、それぞれ一体的に立設されている。また、それら各ストッパゴム部46は、軸方向(高さ方向)中間部に設けられた屈曲部52おいて、軸直角方向外方(径方向外方)に90°屈曲せしめられている。そして、そのようなストッパゴム部46の屈曲部52よりも基部側部位(下側部位)からなり、且つ上下方向に延びる部分が、分割円筒部48とされている一方、屈曲部52よりも先端側部位からなり、且つ環状ゴム部26に対して、その上方に離間した位置で、水平方向に拡がって、環状ゴム部26と対向する部分が、フランジ部50とされているのである。
また、ここでは、フランジ部50が、全体として、所定幅を有する円環板から切り出された、内周面側から外周面側に向かって拡がる扇形の平板形状を有している。そして、そのようなフランジ部50の外周面の周方向長さ(図2にL1 にて示される寸法)が、四つの分割円筒部48を含んで構成される前記円筒体:アの外周面の1周の長さの1/4に満たない長さとされている。即ち、四つのフランジ部50の外周面の周方向長さ:L1 の合計寸法が、かかる円筒体:アの外周面の1周の長さに満たない長さとされているのである。これによって、後述する如く、各ストッパゴム部46を、屈曲部52が略真っ直ぐとなるように弾性変形せしめて、四つのフランジ部50のそれぞれを、各分割円筒部48の上端部から上方に向かって軸方向に略真っ直ぐに延び出すように起立させた際に(図5参照)、互いに隣り合うフランジ部50の幅方向(周方向)の端部同士が、互いに重なり合ったり、干渉したりすることが回避されて、各フランジ部50が、周方向に離間して、位置せしめられるようになっている。
また、各分割円筒部48の上端部から軸直角方向外方に延び出すフランジ部50の延出長さ(図1にL2 にて示される寸法)が、分割円筒部48外周面と、それと径方向に対向する凸状本体ゴム部36の小径側端面42との間の距離(図1にL3 にて示される寸法)よりも大なる寸法とされている。これにより、各フランジ部50の先端側部分が、凸状本体ゴム部36の上端に対して、上下方向に所定距離を隔てて対向位置せしめられている。
さらに、ここでは、分割円筒部48の厚さが、フランジ部50の厚さより大きくされている。これによって、環状ゴム部26に立設された分割円筒部48に対して、フランジ部50の自重により容易に倒伏しないだけの強度が付与されている。
そして、かくの如き構造とされたアッパーサポート10にあっては、例えば、以下のようにして、ショックアブソーバのピストンロッドと車体との間に介装されることとなる。
すなわち、先ず、図4に示されるように、車軸側に固定されたショックアブソーバのピストンロッド54の上端面56に一体的に立設されるボルト部58が、ベース金具12の底部18の貫通孔20内に、底部18の下面側から挿通される。つまり、ベース金具12の底部18が、ピストンロッド54のボルト部58に外挿される。そして、このボルト部58に第一ナット60が螺合されることにより、ベース金具12の底部18が、それらピストンロッド54の上端面と第一ナット60との間で締付固定され、以て、アッパーサポート10が、ピストンロッド54の上端部に、位置固定に取り付けられる。
このとき、ベース金具12のテーパ筒部16が、底部18から下方に向かって径を漸増させつつ延び出すように位置せしめられる。また、ベース金具12に配設されたゴム弾性体14の環状ゴム部26の内孔44内に、ピストンロッド54が挿通されることにより、本体ゴム部24が、テーパ筒部16と同様に、下方に向かって拡径するように配置される一方、四つのストッパゴム部24が、各分割円筒部48を、ピストンロッド54のボルト部58の周りに上下方向に延びるように配置させ、且つ各フランジ部50を径方向外方に屈曲して延び出させた状態で、ボルト部58と同軸的に位置せしめられる。なお、図4中、62はコイルスプリングであり、また64は、コイルスプリング62の上端部を支持するスプリングシートであり、更に、66は、スプリングシート64とベース金具12との間に介在せしめられるベアリングである。
次に、図5に示されるように、ベース金具12の底部18を貫通して、四つのストッパゴム部24の内側に、それと同軸的に位置せしめられたピストンロッド54のボルト部58に対して、挿通用補助具68が、取り外し可能に取り付けられる。
この挿通用補助具68は、全体として、軸方向一端部側が、その他端部側よりも大径となる略段付円柱状のブロック形状を有し、その外径が、後述する車体側取付部(76)に設けられた円形の挿通孔(82)の内径よりも所定寸法小さな大きさとされている(図6参照)。そして、かかる挿通用補助具68にあっては、大径側の端部の角部が面取りされた如き形態とされて、かかる大径側端部に、小径側端部の側に向かって次第に大径化するテーパ筒状の案内面70が、設けられている。また、小径側の端面の中央部には、ピストンロッド54のボルト部58が螺合可能な雌ねじが内周面に設けられた取付穴72が、設けられている。更に、それら大径部分と小径部分とを段付けする段付け面には、収容穴としての円形の収容溝74が、矩形の断面形状を有して、大径部分の周りを取り囲むように形成されている。なお、この収容溝74においては、その溝幅が、ストッパゴム部24のフランジ部50の肉厚寸法よりも所定寸法大なる大きさとされている。
そして、ここでは、ベース金具12の底部18を貫通するピストンロッド54のボルト部58が、挿通用補助具68の取付穴72内に挿入されて、雌ねじに螺合されることにより、挿通用補助具68が、ピストンロッド54のボルト部58に取り外し可能に取り付けられる。また、そのような取付状態下で、アッパーサポート10の四つのストッパゴム部46の各屈曲部52が略真っ直ぐとなるように弾性変形せしめられることにより、四つのフランジ部50のそれぞれが、各分割円筒部48の上端部から上方に向かって軸方向に略真っ直ぐに延び出すように起立せしめられて、挿通用補助具68の収容溝74内に挿入、収容される。このとき、前述せるように、各フランジ部50が、互いに隣り合う幅方向(周方向)の端部同士において、互いに重なり合ったり、干渉したりすることなく、周方向に離間して、位置せしめられるようになっている。そのため、四つのフランジ部50が、比較的に溝幅の小さな収容溝74内にスムーズに挿入され、収容されるようになっている。
引き続き、図6及び図7に示されるように、ピストンロッド54に取り付けられたアッパーサポート10が、車体に固設された車体側取付部76に組み付けられるのであるが、この車体側取付部76は、テーパ筒状の本体ゴム部26の外周面32に対応した、下方に向かって徐々に大径化するテーパ状の内周面を有する、テーパ筒部としてのテーパ状取付部78と、このテーパ状取付部78の小径の上側開口部を閉塞する、底部としての円板状取付部80とを備えている。また、かかる円板状取付部80の中央部には、大径の挿通孔82が穿設されている。
そして、図6に示される如く、車体側取付部76における円板状取付部80の挿通孔82内に、ベース金具12の底部18を貫通するピストンロッド54のボルト部58に取り付けられた挿通用補助具68が、下側から挿通せしめられる。このとき、挿通用補助具68の案内面70にて、挿通用補助具68が、車体側取付部76における円板状取付部80の挿通孔82内にスムーズに案内されて、ピストンロッド54のボルト部58が、かかる挿通孔82内に、同軸的に挿通せしめられる。
また、かかるピストンロッド54のボルト部58と共に、挿通用補助具68の収容溝74内に、フランジ部50が収容された四つのストッパゴム部46も、挿通孔82内に、スムーズに且つ同軸的に挿通せしめられる。その際には、各ストッパゴム部46のフランジ部50が、分割円筒部48の上端部から、略90°の角度で屈曲せしめられて、軸直角方向外方に延出せしめられているものの、挿通用補助具68の収容溝74内に、軸方向に延びるようにして収容されているため、かかるフランジ部50が、車体側取付部76の円盤状取付部80の下面に引っ掛かる等して、ピストンロッド54のボルト部58やストッパゴム部46の挿通孔82内への挿通が阻害されるようなことが、効果的に防止され得るようになっている。
そして、このような車体側取付部76の挿通孔82内への挿通用補助具68の挿通操作が、本体ゴム部24が車体側取付部76のテーパ状取付部78の内側に嵌め込まれて、本体ゴム部24の外周面32がテーパ状取付部78の内周面と接触すると共に、本体ゴム部24の前記凸状本体ゴム部36の上部外周面が、車体側取付部76の円板状取付部80の下面に接触し、車体の重量が、テーパ状取付部78を介して、本体ゴム部24に及ぼされるようになるまで、実施される。
それによって、図7に示されるように、本体ゴム部24が、車体側取付部76のテーパ状取付部64とベース金具12の底部18との間で挟持され、以て、アッパーサポート10が、車体に対してボルト等で、何等締結されることなく、ピストンロッド54と車体との間に介装されて、組み付けられる。
その後、挿通用補助具68の取付穴72内の雌ねじに対するピストンロッド54のボルト部58の螺合が解消されて、挿通用補助具68が、ピストンロッド54のボルト部58から取り外される。このとき、各ストッパゴム部46のフランジ部50も、挿通用補助具68の収容溝74内から離脱せしめられる。かくして、各ストッパゴム部46の分割円筒部48の上端部が、車体側取付部76の挿通孔82から上方に突出位置せしめられると共に、各フランジ部50や屈曲部52が、軸方向に真っ直ぐに延びるように弾性変形せしめられた状態から、弾性変形前の状態に復元せしめられる。
それにより、ピストンロッド54の上端部が、各ストッパゴム部46のフランジ部50よりも上方に突出位置せしめられる。また、各フランジ部50が、車体側取付部76の挿通孔82から上方に突出位置せしめられた状態で、軸直角方向外方に略90°に屈曲して延出せしめられ、以て、各フランジ部50の先端部分が、凸状本体ゴム部36の上部外周面に接触する車体側取付部76の円板状取付部80の上面に対して、それよりも上方に所定距離を隔てて対向位置せしめられる。
次に、図8に示されるように、四つのストッパゴム部46に囲まれて、各フランジ部50よりも上方に突出せしめられたピストンロッド54のボルト部58の上端部に、ストッパプレートとしてのストッパ金具84が、外挿されて、固定される。
このストッパ金具84は、車体側取付部76の円板状取付部80と略同じか又はそれよりも大径の円板金具からなり、中央部に、上方に開口する凹部86が設けられていると共に、かかる凹部86を取り囲む外周部分が、円環板状のストッパ部88とされている。また、凹部86の底部の中央には、円形の取付孔90が、貫通して形成されており、更に、凹部86の側壁部分とストッパ部88との境界部分たる屈曲部92が、前記ストッパゴム部46の屈曲部52に対応した、90°に屈曲する形態を有している。また、かかる屈曲部90の外周面の曲率が、ストッパゴム部46の屈曲部52の内面の曲率と略同一とされている。
そして、このようなストッパ金具84の凹部86の取付孔90内に、ピストンロッド54のボルト部58の上端部が挿通されて、凹部86の底部が、かかるピストンロッド54のボルト部58に螺合された第一のナット60と第二のナット94との間で挟持されることにより、ストッパ金具84が、ピストンロッド54のボルト部58の上端部に対して、軸直角方向に拡がるように位置せしめられた状態で、締付固定される。
また、ここでは、そのようなストッパ金具84のピストンロッド54への固定状態下で、ストッパ部88が、各ストッパゴム部46のフランジ部50を間に挟んで、車体側取付部76の円板状取付部80とは反対側に位置せしめられて、かかるフランジ部50を介して、円板状取付部80と対向せしめられる。そして、各ストッパゴム部46の屈曲部52の外周面の全面が、ストッパ金具84の屈曲部92の内面に接触位置せしめられていると共に、フランジ部50の上面の全面が、ストッパ部88の下面に重ね合わされて、接触せしめられる。
かくして、本実施形態のアッパーサポート10にあっては、ピストンロッド54と車体との間に介装されて、組み付けられた状態下において、それらピストンロッド54と車体との間に、上下方向の振動荷重が入力された際に、本体ゴム部24が、ベース金具12と車体側取付部76との間で剪断・圧縮方向に弾性変形せしめられて、柔らかいばね特性が発揮されるようになっている。また、ピストンロッド54の下方への変位時(ピストンロッド54の引込作動時)において、その変位量が所定以上の大きさとなった際には、ストッパ金具84のストッパ部88が、その下面に接触位置せしめられた四つのストッパゴム部24のフランジ部50を介して、車体取付部76の円板状取付部80に接触せしめられるようになっている。
そして、これによって、本実施形態のアッパーサポート10では、ピストンロッド54と車体との間に入力される上下方向(軸方向)の振動荷重が、本体ゴム部24の柔らかいばね特性に基づいて、極めて有効に吸収され得るようになっており、また、ピストンロッドの下方への過大な変位が、ストッパ金具84のストッパ部88とストッパゴム部24のフランジ部50とによって弾性的に規制され得るようになっているのである。
このように、本実施形態のアッパーサポート10にあっては、ピストンロッド54と車体との間への介装状態下で、ストッパ金具84をピストンロッド54に取り付ける際に、かかるストッパ金具84のストッパ部88の下面を、各ストッパゴム部46のフランジ部50の上面に重ね合わせるだけで、フランジ部50の上面の全面が、ストッパ部88の下面に接触せしめられ、また、各ストッパゴム部46の屈曲52の外周面の全面も、ストッパ金具84の屈曲部92の内面に接触せしめられ得るようになっている。
従って、かくの如き本実施形態においては、各ストッパゴム部46の屈曲部52やフランジ部50の基部側部分(屈曲部52側部分)が、ストッパ金具84のストッパ部88の下面から離間して位置せしめられるために、車体側取付部76の挿通孔82の上面側の開口周縁部との接触により損傷するようなことが未然に防止され得る。そして、その結果として、ストッパゴム部46、ひいてはアッパーサポート10全体の耐久性の向上が、効果的に図られ得るのである。また、そのようなストッパゴム部46が、本体ゴム部24に対して一体形成されているため、それらが別体構造とされる場合に比して、アッパーサポート10全体の製作性の向上や製作コストの低減が、有利に実現され得る。
さらに、本実施形態のアッパーサポート10では、ストッパゴム部46の分割円筒部48が、フランジ部50より厚い厚さとされて、フランジ部50の自重により容易に倒伏しないだけの強度が付与されている。これによっても、アッパーサポート10のピストンロッド54と車体との間への介装状態下で、ストッパゴム部46の屈曲52やフランジ部50が、ストッパ金具84のストッパ部88の下面から離間して、それらの損傷が生ずるようなことが、有利に防止され得る。
更にまた、かかる本実施形態のアッパーサポート10にあっては、ピストンロッド54と車体との間に介装されるに際して、各ストッパゴム部46の分割円筒部48から径方向外方に90°の角度で屈曲して延びるフランジ部50が、ピストンロッド54の取り付けられる挿通用補助具68の収容溝74内に、軸方向に延びるように弾性変形せしめられて、収容された状態下で、挿通用補助具68と共に、車体側取付部76の挿通孔82内にスムーズに挿通せしめられ得るようになっている。それ故、車体側取付部76の挿通孔82内への各ストッパゴム部46のフランジ部50の挿通作業、更には、そのような作業を含むアッパーサポート10の車体への組付作業における作業性の向上が、極めて有利に達成され得る。そして、その結果として、上記の如き優れた特徴を発揮するアッパーサポート10とショックアブソーバとの協働作用による更に優れた防振性能が、極めて容易に且つ効果的に確保され得ることとなる。
また、本実施形態では、各ストッパゴム部46のフランジ部50が、互いに部分的に重なり合ったり、干渉したりするこなく、挿通用補助具68の収容溝74内にスムーズに収容され得るようになっているところから、ピストンロッド54と車体との間への組付性が、更に有利に高められ得る。
さらに、本実施形態のアッパーサポート10においては、四つのフランジ部50が、互いに周方向に90°ずつ隔てて位置せしめられている。そのため、車体とピストンロッド54との間に、大きなこじり振動が、径方向の様々な方向から入力されることがあっても、ストッパ金具84のストッパ部88が、四つのフランジ部50のうちの何れかを介して車体側取付部76の円板状取付部80に対して確実に接触せしめられるようになる。これによって、こじり振動の入力方向が周方向に変化しても、ピストンロッドの下方への過大な変位の弾性的な規制効果にバラツキが生ずるようなことが、有利に防止され得る。
加えて、かかるアッパーサポート10では、フランジ部50を有するストッパゴム部46が四つだけ形成されているところから、例えば、かかるストッパゴム部46を五つ以上設ける場合とは異なって、分割円筒部48やフランジ部50の周方向に沿った幅寸法が小さくなり過ぎて、分割円筒部48やフランジ部50において強度不足が生じ、そのために、分割円筒部48が容易に倒伏したり、フランジ部50が、分割円筒部48の上部部位から垂れ下がってしまうようになることが未然に防止され得る。そして、そのような分割円筒部48の倒伏やフランジ部50の垂れ下がりにより、フランジ部50が、ストッパ金具84のストッパ部88の下面と非接触となってしまうようなことも有利に回避され、その結果として、耐久性の向上効果が、更に安定的に確保され得ることとなる。
以上、本発明の具体的な構成について詳述してきたが、これはあくまでも例示に過ぎないものであって、本発明は、上記の記載によって、何等の制約をも受けるものではない。
例えば、前記実施形態では、ストッパゴム部46が、分割円筒形状を呈する四つの分割円筒部48と、それらにそれぞれ一つずつ一体形成されたフランジ部50とにて構成されていたが、かかるストッパゴム部46を円筒状等の筒形状を呈する筒状部と、この筒状部の上端部の周方向の複数箇所から、軸直角方向に屈曲して一体的に延び出す、互いに独立した複数のフランジ部とにて、構成しても良い。そして、そのような筒状部に設けられるフランジ部の形状や個数、大きさ、配設位置等は、例えば、本体ゴム部24や環状ゴム部26の大きさや形状等に応じて、適宜に変更され得るところである。
また、ストッパゴム部を複数の分割円筒形状を呈する分割円筒部からなる筒状部を含んで構成する場合にあっても、それら分割円筒部の個数や大きさ、形状、配設位置等が、特に限定されるものではない。
さらに、分割円筒部48等の筒状部の上端部から径方向外方に屈曲して延びるフランジ部50の屈曲角度は、必ずしも90°である必要はないが、90°に僅かに満たない大きさや、90°を僅かに超える大きさ等の90°に可及的に近似する大きさとされていることが、好ましい。それにより、フランジ部50において、ストッパ金具84のストッパ部88の下面との非接触部分が生ずることが、より有利に回避され得ることとなる。
更にまた、前記実施形態では、本体ゴム部24の外周面32が、車体側取付部76のテーパ状取付部80に対して直接に接触せしめられていたが、例えば、本体ゴム部24の外周面に外側金具等を固着し、この外側金具の外周面に本体ゴム部24と一体で形成された被覆ゴム部の外周面を車体側取付部76のテーパ状取付部80に接触させるようにしても、何等差し支えない。
また、ベース部材は、剛性を有するものであれば、その材質が、特に限定されるものではない。
さらに、挿通用補助具68の全体形状も、例示のものに、何等限定されるものでないことは勿論である。
更にまた、前記実施形態では、挿通用補助具に設けられる収容穴が、円形の溝形態を有する収容溝74にて構成されていたが、かかる収容穴は、少なくとも各フランジ部50の一部が収容されるように構成されておれば良く、従って、例えば、互いに独立した複数の穴部や溝部にて構成することも出来る。
また、挿通用補助具をピストンロッドの上端部に取外し可能に取り付ける構造も、従来より公知の構造が、適宜に採用され得る。
加えて、前記実施形態では、本発明を、自動車用サスペンション機構のショックアブソーバに取り付けられるアッパーサポートに適用したものの具体例を示したが、本発明は、自動車用以外のショックアブソーバに取り付けられるアッパーサポートの何れに対しても、有利に適用されるものであることは、勿論である。
その他、一々列挙はしないが、本発明は、当業者の知識に基づいて種々なる変更、修正、改良等を加えた態様において実施され得るものであり、また、そのような実施態様が、本発明の趣旨を逸脱しない限り、何れも、本発明の範囲内に含まれるものであることは、言うまでもないところである。
本発明に従う構造を有するアッパーサポートの一例を示す縦断面説明図であって、図2のI−I断面に相当する図である。 図1における上面説明図である。 図1における下面説明図である。 図1に示されたアッパーサポートをショックアブソーバのピストンロッドに取り付けた状態を示す説明図である。 図1に示されたアッパーサポートをショックアブソーバのピストンロッドと車体との間に介装するのに先立って、ピストンロッドの上端部に挿通用補助具を取り付けた状態を示す説明図である。 図1に示されたアッパーサポートをショックアブソーバのピストンロッドと車体との間に介装させるときの途中の状態を示す説明図である。 図1に示されたアッパーサポートをショックアブソーバのピストンロッドと車体との間に介装した状態を示す説明図である。 図1に示されたアッパーサポートをショックアブソーバのピストンロッドと車体との間に介装した上で、ピストンロッドの上端部に、ストッパプレートを取り付けた状態を示す説明図である。
符号の説明
10 アッパーサポート 12 ベース金具
14 ゴム弾性体 16 テーパ筒部
18 底部 24 本体ゴム部
46 ストッパゴム部 48 分割円筒部
50 フランジ部 52 屈曲部
54 ピストンロッド 68 挿通用補助具
74 収容溝 76 車体側取付部
78 テーパ状取付部 80 円板状取付部
82 挿通孔 84 ストッパ金具
88 ストッパ部

Claims (9)

  1. ショックアブソーバのピストンロッドの上部に外挿されて取り付けられる底部と、該底部の該ピストンロッドへの取付状態下で、該底部から下方に向かって径を漸増させつつ延びるテーパ筒部とを一体的に備えた有底のテーパ筒状を呈する剛性のベース部材と、該ベース部材のテーパ筒部に対応したテーパ筒形状を呈し、内周面が該テーパ筒部の外周面に接触せしめられた状態で、該テーパ筒部の周りに配置された本体ゴム部とを含み、該本体ゴム部が、有底テーパ筒状の車体側取付部が有する、該本体ゴム部に対応したテーパ筒部と、前記ベース部材のテーパ筒部との間で、車体荷重により挟持されることによって、車体に対して締結されることなく、前記ピストンロッドと車体との間に介装されるように構成されたアッパーサポートであって、
    前記ベース部材の底部の上面に、上下方向に延出して、前記ピストンロッドの周りに配置される筒状部と、該筒状部の上端部の周方向の複数箇所から、軸直角方向外方に屈曲して一体的に延び出す、互いに独立した複数のフランジ部とを有するストッパゴム部が、前記本体ゴム部に対して一体的に形成され、そして、前記車体側取付部のテーパ筒部と前記ベース部材のテーパ筒部との間での該本体ゴム部の挟持状態下で、該複数のフランジ部が、前記車体側取付部の底部の上面と離間して対向位置せしめられると共に、前記車体側取付部の底部に設けられた挿通孔から上方に突出位置せしめられた前記ピストンロッドの上端部に、該複数のフランジ部を間に挟んで、該車体側取付部の底部と上下方向に所定距離を隔てて対向して取り付けられるストッパプレートに対して、該複数のフランジ部が、該車体側取付部の底部との対向面とは反対側の面の略全面において重ね合わされて、配置されるようになっていることを特徴とするアッパーサポート。
  2. 前記フランジ部が、前記筒状部の上端部から軸直角方向外方に略直角に屈曲して延び出すように設けられている請求項1に記載のアッパーサポート。
  3. 前記複数のフランジ部のそれぞれにおける前記筒状部の周方向に沿った幅の最大値の合計寸法が、該筒状部の外周面の全周の長さ寸法よりも小さな値とされている請求項1又は請求項2に記載のアッパーサポート。
  4. 前記フランジ部が、前記筒状部の上端部の周方向に90°ずつ隔てた4箇所から、それぞれ軸直角方向外方に屈曲して延び出すように設けられている請求項1乃至請求項3のうちの何れか1項に記載のアッパーサポート。
  5. 前記筒状部が、周方向に互いに所定距離を隔てて配置された複数の分割円筒体にて構成されている請求項1乃至請求項3のうちの何れか1項に記載のアッパーサポート。
  6. 前記筒状部が、前記分割円筒体の4個のものにて構成されると共に、前記フランジ部が、該4個の分割円筒体のそれぞれの上端部から軸直角方向外方に屈曲して、一体的に延び出すように設けられている請求項5に記載のアッパーサポート。
  7. 前記請求項1乃至請求項6のうちの何れか1項に記載のアッパーサポートを、前記ピストンロッドと車体との間に介装して、組み付ける方法であって、
    前記ピストンロッドの上端部が挿入されて、取外し可能に取り付けられる取付穴と、該取付穴の周囲に、前記ストッパゴム部の前記複数のフランジ部が、前記筒状部の上端部から上方に向かって軸方向に延び出すように弾性変形せしめられた状態で収容される収容穴とを有して、前記車体側取付部の底部の前記挿通孔内に挿通可能に構成された挿通用補助具を準備する工程と、
    前記ベース部材の底部を前記ピストンロッドの上部に外挿して、取り付けることにより、前記アッパーサポートを該ピストンロッドに固定する工程と、
    前記アッパーサポートが固定された前記ピストンロッドの上端部を、前記挿通用補助具の取付孔内に挿入して、取外し可能に取り付けると共に、前記ストッパゴム部の複数のフランジ部を、前記筒状部の上端部から上方に向かって軸方向に延び出すように弾性変形せしめた状態で、前記挿通用補助具の収容穴内に収容せしめる工程と、
    前記本体ゴム部のテーパ筒部が、前記車体側取付部のテーパ筒部の内周面に接触する位置まで、前記ピストンロッドの上端部に取り付けられた前記挿通用補助具を、前記車体側取付部の底部の前記挿通孔内に挿通せしめた後、該ピストンロッドの上端部から取り外すことにより、該ピストンロッドの上端部を、該挿通孔を通じて該車体側取付部の底部よりも上方に突出位置せしめると共に、前記ストッパゴム部の複数のフランジ部を弾性変形状態から復元させて、該車体側取付部の底部に対して、それよりも上方に離間して対向位置せしめた状態で、前記本体ゴム部を、前記車体側取付部のテーパ筒部と前記ベース部材のテーパ筒部との間で、車体荷重にて挟持させることによって、前記アッパーサポートを車体に対して締結させることなく、該ピストンロッドと車体との間に介装して、組み付ける工程と、
    を含むことを特徴とするアッパーサポートの組付方法。
  8. 前記アッパーサポートを前記ピストンロッドと車体との間に介装して、組み付けた後、前記車体側取付部の底部の前記挿通孔から上方に突出位置せしめられた該ピストンロッドの上端部に、前記ストッパプレートを、該車体側取付部の底部に対して、前記ストッパゴム部の複数のフランジ部を間に挟んで対向するように取り付けて、該ストッパプレートの該車体側取付部の底部との対向面に、該複数のフランジ部の該車体側取付部の底部との対向面とは反対側の面の略全面を重ね合わせる工程を、更に行うようにした請求項7に記載のアッパーサポートの組付方法。
  9. ショックアブソーバのピストンロッドを車体に防振連結するアッパーサポートのショックアブソーバへの取付構造であって、
    前記アッパーサポートとして、前記請求項1乃至請求項6のうちの何れか1項に記載のものを用いて、かかるアッパーサポートの前記ベース部材の底部を前記ピストンロッドの上部に外挿して、取り付けると共に、前記本体ゴム部を、前記車体側取付部のテーパ筒部と前記ベース部材のテーパ筒部との間で、車体荷重により挟持させることによって、該アッパーサポートを、車体に締結させることなく、該ピストンロッドと車体との間に介装せしめ、更に、前記車体側取付部の底部に設けられた挿通孔から上方に突出する前記ピストンロッドの上端部に、該車体側取付部の底部と上下方向に所定距離を隔てて対向して取り付けられたストッパプレートと、該車体側取付部の底部との間に、前記ストッパゴム部の複数のフランジ部が、該車体側取付部の底部と離間して対向し、且つ該車体側取付部の底部との対向面とは反対側の面の略全面において、前記ストッパプレートの該車体側取付部の底部との対向面に重ね合わされるように、該ストッパゴム部を配置したことを特徴とするショックアブソーバに対するアッパーサポートの取付構造。
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