JP2006192766A - ボールペンチップ及びボールペン - Google Patents

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Abstract

【課題】 筆記ボールのタタキ量を大きくしてもボール座りが損なわれないようなボールペンチップを提供する。
【解決手段】 円柱材の一端の外周を先細に切削して形成したテーパー部21の内周を切削したボールハウス22と、他端からボールハウス22の近傍まで穿孔したバック孔24と、ボールハウス22とバック孔24との間を貫通するインク孔25と、その周囲に等配された複数箇所をボールハウス22側から切削した溝であるチャンネル溝26と、ボールハウス22内に挿入される筆記ボール30と、ボールハウス22の底面に筆記ボール30を押圧した際にその曲面が転写されたボール受座27と、テーパー部21の先端部分を内側にカシメ加工して形成したカシメ部28とを備え、筆記ボール30の直径(mm)とそのタタキ量(μm)との積であるタタキ係数を18以上としたボールペンチップ20であって、チャンネル溝26間の内
周の円弧の長さである溝間長がインク孔25の円周の2%以上10%以下である。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ボールペン、特に水性ゲルインクボールペンに使用されるボールペンチップ及びこのボールペンチップを利用したボールペンに関する。
ボールペンのリフィルの先端には、筆記ボールを保持するためのボールペンチップが装着されている。金属製のボールペンチップは、パイプ材により形成されるものと、円柱材により形成されるものとに大別される。前者のボールペンチップは、パイプ材の所定箇所にポンチ加工を施してボール受座を形成し筆記ボールを挿入した後、先端をカシメ加工することで形成されることが多い。一方、後者の場合は、通常、下記の各工程によって形成される。
まず、円柱材の両端のうち、最終的にボールペンの先端側になる方の外周面が先細に切削されテーパー面が形成される。このテーパー状の部位がテーパー部となる。そして、この先端側から、筆記ボールが収容されるボールハウスが切削加工される。このときに形成される底面に最終的にはボール受座が形成されることとなる。
一方、円柱材の反対側から、このボールハウスまで貫通しない箇所までバック孔が切削加工される。このバック孔は、ボールペンのリフィル内のインクの先端への流路となる。
そして、これらのボールハウスとバック孔とを切削加工にて貫通させ、インク孔が形成される。このインク孔は、バック孔に至ったインクをさらに先端へ導く流路となる。このインク孔の径は、ボールハウスの径よりも小さく、またバック孔の径よりも小さい。
次に、インク孔の周囲に放射状に通常複数本の溝が切削される。この溝がチャンネル溝である。このチャンネル溝は、インク孔に至ったインクをボールハウスへ導く流路となる。
そして、ボールハウスへ筆記ボールが挿入され、この筆記ボールは後端方向へ叩かれて押圧される。この工程を「タタキ」と称する。このタタキによって、ボールハウス底面に筆記ボールの曲面が転写される。このボールハウス底面の曲面がボール受座となる。
最後に、テーパー部の先端部分が内方にかしめられることで、筆記ボールの脱落を防ぐカシメ部が形成されることになる。
上記各工程で形成されるボールペンチップの各部位のうち、ボール受座は、筆記ボールの座りを安定させる部位であって、これにより筆記ボールの回転を安定させて、円滑な筆記に寄与するものである。このボール受座の形成については、下記の特許文献1に記載の発明のような従来技術によって、その径が筆記ボール径の83%〜90%の寸法となるように筆記ボール曲面を転写させることで、ボール座りの安定を図ることが開示されている。
特開2002−321485号公報
上記従来技術に示すように、ボール座りの安定のためにはボール受座の径はできるだけ大きいことが望ましい。そのためには、タタキの量、すなわち、筆記ボールを叩く距離を大きくすることを要する。
しかし、タタキ量を大きくするほどボール受座面のスプリングバックが起きやすくなる。このスプリングバックという現象は、変形の加えられた面に一様に起こるのではなく、変形量の大きく、かつ、変形に伴う肉の逃げ場がない部位においてより起こりやすい。
ここで、タタキにより変形が加えられるボールハウス底面は、放射状に切削されたチャンネル溝によって、一般的に、複数に等配分割されている。ここへ球形の筆記ボールが一定の距離だけ後端方向へ押圧されると、ボールハウス底面のうち、より軸心に近い部位ほど変形量が大きい。ところが、変形した部位の辺縁(すなわち、チャンネル溝及びインク孔で画されている辺)の肉はその周囲に逃げることができるので、スプリングバックは起こりにくい。しかし、そのインク孔で画された辺縁より外周寄りの箇所では、変形した肉の逃げ場がないので、スプリングバックが起こりやすい。かくして、タタキにより変形が加えられたボールハウス底面のうち、チャンネル溝間の中間に当たる領域で、かつ、インク孔側の辺縁より外周寄りの箇所においてスプリングバックが起こることで、当該箇所が盛り上がるような形状を呈することとなる。
上述のように、ボール座りの安定を図るためにタタキ量を大きくするほど、スプリングバックによりボール受座が歪むこととなり、特に初筆時のボール座りが不安定となる。また、スプリングバックが起こった部位は、初期段階の筆記にて簡単に摩耗してしまうため、筆記ボールが沈むなど初期品質の変化が急激に発生し、これによりインクを消費し切るまでの安定した品質を提供することが困難となる。。
そこで本発明は、タタキ量を大きくしてもボール座りが損なわれないようなボールペンチップを提供することを第1の課題とする。
また、本発明は、上記第1の課題に加え、比較的筆記ボール径の大きい場合においてもボール座りを安定させることを第2の課題とする。
さらに、本発明は、上記第1又は第2の課題に加え、チャンネル溝加工の安定性を保ちつつ、スプリングバックの起きやすい領域をできるだけ少なくするようなチャンネル溝の数を実現することを第3の課題とする。
また、本発明は、タタキ量を大きくしてもボール座りが損なわれないようなボールペンチップを備えたボールペンを提供することを第4の課題とする。
(1)第1の発明
前記第1の課題を解決するために、本発明のうち第1の発明は、円柱材の一端の外周を先細に切削して形成したテーパー部21と、前記テーパー部21の内周を切削して形成したボールハウス22と、当該円柱材の他端から前記ボールハウス22の近傍まで穿孔して形成したバック孔24と、前記ボールハウス22と前記バック孔24との間を貫通して形成した断面円形の孔であるインク孔25と、前記インク孔25の周囲に等配された複数箇所を前記ボールハウス22から切削して該インク孔25に開放するように形成した溝であるチャンネル溝26と、前記ボールハウス22内に挿入される筆記ボール30と、前記ボールハウス22の底面であって前記筆記ボール30をバック孔24方向へ押圧した際に該筆記ボール30の曲面が転写されたボール受座27と、前記テーパー部21の先端部分を内側にカシメ加工して形成したカシメ部28とを備えるとともに、前記筆記ボール30の直径(mm)と該筆記ボール30を前記ボールハウス底面23に押圧する距離(μm)との積として定義されるタタキ係数を18以上に設定したボールペンチップ20であって、前記インク孔25の円周において前記チャンネル溝26間の円弧の長さとして定義される溝間長のインク孔25の円周に対する割合が2%以上10%以下であることを特徴とする。
「チャンネル溝26」は、ボールハウス22側から後端方向へ切削して形成される溝であって、その溝は、バック孔24まで貫通していてもよいし、また、インク孔25の途中で止まっていてもよい。
ここで、筆記ボール30をボールハウス底面23に押圧する距離とは、タタキ量をいう。そして、「タタキ係数」とは、mm単位で表した筆記ボール30の直径の数値と、μm単位で表したタタキ量の数値との積をいう。このタタキ係数を18以上にする、ということは、たとえば、0.5mm径の筆記ボール30を使用する場合にはタタキ量を36μm以上に設定することを意味し、0.7mm径の筆記ボール30を使用する場合にはタタキ量を26μm以上に設定することを意味し、また、1.0mm径の筆記ボール30を使用する場合にはタタキ量を18μm以上に設定することを意味する。
すなわち、筆記ボール30径を大きくするほど、同じタタキ量であっても、筆記ボール30により転写されるボール受座27面積は大きくなり、その分だけタタキ時の加工力が必要となる。したがって、筆記ボール30径が大きくなると、より少ない変形量でもスプリングバックが起こりやすくなる。よって、筆記ボール30径とタタキ量との関係においてタタキ係数というパラメータを設定し、このタタキ係数が18以上となるようなボールペンチップ20であっても、スプリングバックが起こりにくくすべく、インク孔25の円周において前記チャンネル溝26間の円弧の長さとして定義される溝間長のインク孔25の円周に対する割合が2%以上10%以下であることとした。すなわち、この溝間長を10%以下とすることで、タタキの際にスプリングバックの起こり得る領域をできるだけ小さくすることとした。ここで、溝間長とは、チャンネル溝26間の個々の円弧の長さをいう。
なお、溝間長があまり小さくなりすぎる場合、すなわち円周の2%未満である場合には、溝を加工した残りの部分が小さくなり過ぎるため、加工の際に受座となるべき部分が抜けてしまったり、また、溝本数が比較的多い場合には加工工具も破損しやすくなる。さらに、ボール受座27の面積も小さくなり過ぎるので、筆記によって摩耗しやすくなる。
なお、前記円柱材は、ヴィッカース硬度200以上450以下のステンレス材であることが望ましい。
(2)第2の発明
前記第2の課題を解決するために、本発明のうち第2の発明は、前記第1の発明の特徴に加え、前記筆記ボール30の直径が0.5mm以上2.0mm以下であることを特徴とする。
すなわち、前記タタキ係数で定義されるタタキ加工は、筆記ボール30径が0.5mm以上2.0mm以下の比較的大径の筆記ボール30を使用するボールペンチップ20の場合に特に適している。
(3)第3の発明
前記第3の課題を解決するために、本発明のうち第3の発明は、前記第1又は第2の発明の特徴に加え、前記チャンネル溝26の数は3以上6以下であることを特徴とする。
すなわち、チャンネル溝26の数が2本の場合は、筆記ボール30を、溝間長が円周の10%以下の2箇所で受けることとなり、不安定であるとともに、ボール受座27の幅がスプリングバックの解消を見るには大き過ぎることとなる。
一方、チャンネル溝26の数が7本以上の場合は、溝間長が小さくなり過ぎるので、加工の際に受座となるべき部分が抜けてしまったり、また加工工具も破損しやすくなる。さらに、ボール受座27の面積も小さくなり過ぎるので、筆記によって摩耗しやすくなる。
よって、チャンネル溝26の数は、上述の通り3本以上6本以下が適正であるということとなる。
(4)第4の発明
前記第4の課題を解決するために、本発明のうち第4の発明に係るボールペンは、円柱材の一端の外周を先細に切削して形成したテーパー部21と、前記テーパー部21の内周を切削して形成したボールハウス22と、当該円柱材の他端から前記ボールハウス22の近傍まで穿孔して形成したバック孔24と、前記ボールハウス22と前記バック孔24との間を貫通して形成した断面円形の孔であるインク孔25と、前記インク25孔の周囲に等配された複数箇所を前記ボールハウス22側から切削して該インク孔25に開放するように形成した溝であるチャンネル溝26と、前記ボールハウス22内に挿入される筆記ボール30と、前記ボールハウス22の底面であって前記筆記ボール30をバック孔24方向へ押圧した際に該筆記ボール30の曲面が転写されたボール受座27と、前記テーパー部21の先端部分を内側にカシメ加工して形成したカシメ部28とを備えるとともに、前記筆記ボール30の直径と該筆記ボール30を前記ボールハウス底面23に押圧する距離との積として定義されるタタキ係数を18以上に設定したボールペンチップ20であって、前記インク孔25の円周において前記チャンネル溝26間の円弧の長さとして定義される溝間長のインク孔25の円周に対する割合が2%以上10%以下であることを特徴とするボールペンチップ20を備えるとともに、前記ボールペンチップ20が先端に装着され、内部に水性ゲルインク12を収容したリフィル10を備えたことを特徴とする。
ここで、タタキ係数及び溝間長の意義については、前記第1の発明で説明した通りである。
「水性ゲルインク12」とは、水を基材としてこれに擬塑性を付与した溶媒中に着色剤として主に顔料を分散させたインクをいう。
すなわち、水性ゲルインク12は油性インクより粘度が低いため、ボール受座27の形状による書き味の差が出やすいので、上記のようなボールペンチップ20は、本発明のように水性ゲルインク12を用いるボールペンに特に適している。
本発明は上述のように構成されているので、以下に記す効果を奏する。
すなわち、本発明のうち第1の発明によると、タタキ量を大きくしてもボール座りが損なわれないボールペンチップを提供するとともに、そのボールペンチップを備えたボールペンにおいて、使い始めから使い終わりまで安定した筆記品質を発揮することが可能となる。
また、本発明のうち第2の発明によると、上記第1の発明の効果に加え、比較的筆記ボール径の大きい場合においてもボール座りを安定させることが可能となる。
さらに、本発明のうち第3の発明によると、上記第1又は第2の発明の効果に加え、チャンネル溝加工の安定性を保ちつつ、スプリングバックの起きやすい領域をできるだけ少なくするようなチャンネル溝の数を実現することが可能となる。
また、本発明のうち第4の発明によると、タタキ量を大きくしてもボール座りが損なわれないようなボールペンチップを備えることで、使い始めから使い終わりまで安定した筆記品質を発揮するボールペンを提供することが可能となる。
以下、図面を参照しつつ本発明の実施の形態を説明する。
本実施の形態に係るボールペンは、図1の正面断面図に示すような形状のリフィル10を備える。
このリフィル10は、合成樹脂製の管状のインク収容管11の先端に、合成樹脂製の継手14を介してボールペンチップ20が装着されたものである。
継手14には、後端から先端まで貫通する貫通孔15が形成されている。この貫通孔15の中間部分には内径を減じた逆止ボール受け16が形成されている。この逆止ボール受け16と、貫通孔15に圧入されるボールペンチップ20の圧入部29との間には、逆止ボール受け16の内径より大きな直径を有する、超硬合金製の逆止ボール17が挿入されている。
ボールペンチップ20は、円柱形のステンレス綱を切削加工して形成される。具体的には、円柱材の先端付近は先細に切削されてテーパー部21が形成されるとともに、後端付近は一様に外径を減じるように切削されて前記の圧入部29が形成される。この圧入部29は、前記のように、あらかじめ逆止ボール17を挿入した継手14の貫通孔15の前方から圧入されることとなっている。一方、テーパー部21の先端には、超硬合金製の筆記ボール30が装着されている。
インク収容管11内部には、水性ゲルインク12が充填される。さらに、インク収容管11の内部の水性ゲルインク12の後方に接する箇所には、グリース状のインク追従体13が充填される。このインク追従体13は、インクの消費に伴い先端へ移動するとともに、インクの漏出を防止する機能を有している。
前記逆止ボール17は、リフィル10の先端を上向きにすると後端方向に移動して、継手14の貫通孔15を塞ぎ、先端からの流入した空気がインク収容管11内に侵入することで水性ゲルインク12がインク収容管11の後端へ逆流するのを防止する。一方、リフィル10の先端を下向きにするとこの逆止ボール17は先端方向に移動して、それによって貫通孔15が開放し、水性ゲルインク12が先端へ流出することが可能となる。
ボールペンチップ20の先端部分は、図2の正面断面図に示すような形状を呈する。
すなわち、前記円柱材の後端から先端付近までバック孔24がドリルにて切削加工にて形成される。そして、先端からこのバック孔24を貫通しない箇所までドリルにてボールハウス22が切削加工にて形成される。次に、このボールハウス22とバック孔24をドリルにて貫通させ、インク孔25が形成される。そして、ボールハウス底面23から、このインク孔25の周囲の複数箇所を、チャンネル切削ツールを用いて、インク孔25の中途までチャンネル溝26が放射状に切削加工される。さらに、筆記ボール30がボールハウス22内に挿入され、所定のタタキ量dだけ後端方向にタタキ加工される。このタタキ加工によって、ボールハウス底面23に筆記ボール30の球面が転写されて、ボール受座27が形成される。このボール受座27は、平面視では、図3に示すようにインク孔25を取り囲むように、チャンネル溝26により等分された状態となっている。最後に、テーパー部21先端が内方にかしめられてカシメ部28が形成され、これにより筆記ボール30が保持されることとなる。
(1)実施例
実施例に係るボールペンチップ20においては、ボール径は0.7mm、タタキ量は40μmとした。これにより、タタキ係数は、
0.7×40=28
となる。また、インク孔25径を0.42mm、チャンネル溝26幅を0.10mmとし、チャンネル溝26の数は6本とした。これにより、インク孔25の円周の長さは1.319mmとなる。また、インク孔25の円周におけるチャンネル溝26の部分は0.10mmと近似できるので、チャンネル溝26による六等分される溝間長は、
1.319mm÷6−0.10mm=0.120mm
となる。よって、溝間長のインク孔25円周に対する割合は、
0.120mm÷1.319mm=9.1%
となる。
(2)比較例
比較例に係るボールペンチップ20においても、実施例と同様、ボール径は0.7mm、タタキ量は40μmとした。これにより、タタキ係数は、実施例と同様に
0.7×40=28
となる。また、インク孔25径を実施例と同様に0.42mmとしたが、チャンネル溝26幅を0.12mmとし、チャンネル溝26の数は5本とした。これにより、インク孔25の円周の長さは実施例と同様に1.319mmとなる。また、インク孔25の円周におけるチャンネル溝26の部分は0.12mmと近似できるので、チャンネル溝26による五等分される溝間長は、
1.319mm÷5−0.12mm=0.144mm
となる。よって、溝間長のインク孔25円周に対する割合は、
0.144mm÷1.319mm=10.9%
となる。
(3)摩擦係数の測定
上記の実施例及び比較例に係るボールペンチップ20を、前記実施の形態に示したリフィル10に装着してこれに水性ゲルインクを充填し、このリフィルをボールペンに装着して摩擦係数を測定した。具体的には、市販の表面性測定器(HEIDON−14D、新東科学株式会社)を使用し、筆記用紙として上質紙上に加重0.98N、筆記角度90°、筆記速度6.25cm/sec、筆記距離10cmの条件にて、筆記した際の摩擦抵抗を測定し、摩擦係数を求めた。ここで、摩擦係数が小さいほど、筆記抵抗が少なく書き味が良好であるといえる。
上記の測定の結果、実施例に係るボールペンチップ20の摩擦係数は0.139であったのに対し、比較例に係るボールペンチップ20の摩擦係数は0.157であった。すなわち、溝間長が10%以下である実施例は、10%を超える比較例よりも摩擦係数は小さく、書き味は良好であると結論される。
本発明の1の実施の形態に係るボールペンのリフィルを正面断面図で示すものである。 本発明の1の実施の形態に係るボールペンチップの先端部分を正面断面図で示すものである。 本発明の1の実施の形態に係るボールペンチップのボールハウスを、筆記ボールを取り除いた状態で、平面視で示したものである。
符号の説明
10 リフィル 11 インク収容管
12 水性ゲルインク 13 インク追従体
14 継手 15 貫通孔
16 逆止ボール受け 17 逆止ボール
20 ボールペンチップ 21 テーパー部
22 ボールハウス
23 ボールハウス底面 24 バック孔
25 インク孔 26 チャンネル溝
27 ボール受座 28 カシメ部
29 圧入部 30 筆記ボール

Claims (4)

  1. 円柱材の一端の外周を先細に切削して形成したテーパー部と、
    前記テーパー部の内周を切削して形成したボールハウスと、
    当該円柱材の他端から前記ボールハウスの近傍まで穿孔して形成したバック孔と、
    前記ボールハウスと前記バック孔との間を貫通して形成した断面円形の孔であるインク孔と、
    前記インク孔の周囲に等配された複数箇所を前記ボールハウス側から切削して該インク孔に開放するように形成した溝であるチャンネル溝と、
    前記ボールハウス内に挿入される筆記ボールと、
    前記ボールハウスの底面であって前記筆記ボールをバック孔方向へ押圧した際に該筆記ボールの曲面が転写されたボール受座と、
    前記テーパー部の先端部分を内側にカシメ加工して形成したカシメ部とを備えるとともに、
    前記筆記ボールの直径と該筆記ボールを前記ボールハウス底面に押圧する距離との積として定義されるタタキ係数を18以上に設定したボールペンチップであって、
    前記インク孔の円周において前記チャンネル溝間の円弧の長さとして定義される溝間長のインク孔の円周に対する割合が2%以上10%以下であることを特徴とするボールペンチップ。
  2. 前記筆記ボールの直径が0.5mm以上2.0mm以下であることを特徴とする請求項1記載のボールペンチップ
  3. 前記チャンネル溝の数は3以上6以下であることを特徴とする請求項1又は2記載のボールペンチップ。
  4. 円柱材の一端の外周を先細に切削して形成したテーパー部と、
    前記テーパー部の内周を切削して形成したボールハウスと、
    当該円柱材の他端から前記ボールハウスの近傍まで穿孔して形成したバック孔と、
    前記ボールハウスと前記バック孔との間を貫通して形成した断面円形の孔であるインク孔と、
    前記インク孔の周囲に等配された複数箇所を前記ボールハウス側から切削して該インク孔に開放するように形成した溝であるチャンネル溝と、
    前記ボールハウス内に挿入される筆記ボールと、
    前記ボールハウスの底面であって前記筆記ボールをバック孔方向へ押圧した際に該筆記ボールの曲面が転写されたボール受座と、
    前記テーパー部の先端部分を内側にカシメ加工して形成したカシメ部とを備えるとともに、
    前記筆記ボールの直径(mm)と該筆記ボールを前記ボールハウス底面に押圧する距離(μm)との積として定義されるタタキ係数を18以上に設定したボールペンチップであって、
    前記インク孔の円周において前記チャンネル溝間の円弧の長さとして定義される溝間長のインク孔の円周に対する割合が2%以上10%以下であることを特徴とするボールペンチップを備えるとともに、
    前記ボールペンチップが先端に装着され、内部に水性ゲルインクを収容したリフィルを備えたことを特徴とするボールペン。
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