JP2006192643A - ラインヘッド、及び画像形成装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 製品コストを低減できるラインヘッドと、当該ラインヘッドを備えた画像形成装置を提供する。
【解決手段】 整列配置した複数の発光素子3が形成された素子基板2を有し、複数の発光素子3が感光体ドラムに対して露光をなすラインヘッド1であって、発光素子3を挟持する第1電極23及び第2電極50と、当該第1電極23に導通する第1端子4Aと、第2電極50に導通する第2端子4Bと、を具備することを特徴とする。
【選択図】 図2

Description

本発明は、画像形成装置において露光手段として用いられるラインヘッド、及びこのラインヘッドを備えた画像形成装置に関する。
従来、電子写真方式の光プリンタは、感光ドラムをコロナ放電処理で帯電させ、半導体レーザや無機LED等の光ラインヘッドによりドットを感光ドラムに照射して電荷を消し、電荷の無い部分にトナーが付着することで画像を形成する。トナーをイエロー、マゼンダ、シアン、ブラックと組み合せることで、カラー画像の印刷を行う。しかし、このような光プリンタでは、半導体レーザや無機LEDはコストが高いことと高集積化が難しいため、多くの半導体レーザや無機LEDを並べることが難しく、光源ヘッドを移動させながら画像を形成する必要がある。このため、印刷速度を上げるのが難しく、大面積印刷を実現するのが難しい。
そこで、近年では、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下、有機EL素子と称する。)を用いたプリンタヘッドおよびこれを用いた電子写真方式のプリンタが提案されている(例えば、特許文献1、2参照)。このようなプリンタヘッドでは、発光層が有機材料であるためインクジェット方式で発光部を簡単に多数形成できるため、低コストで高集積の光ラインヘッドを作製できる。そのため、印刷速度を上げることができ、大面積印刷を実現するのが可能になる。
特開2001−130048号公報 特開平4−348961号公報
ところで、特許文献1に記載された技術は、有機ELプリンタヘッド(OPH)の基板上に、駆動回路ICを貼り付けた構造、即ち、COG(Chip On Glass)構造を有しているが、当該構造のラインヘッドは、駆動回路IC、配線や電源線のスペースの分だけ、基板の幅が広くなってしまう。ここで、EL基板は、ラインヘッドの部材としても最もコストを占めるものであるため、EL基板の幅が大きくなってしまうと、ラインヘッド製造時におけるマザーガラス基板から取れる個数が少なくなり、コストアップとなるという問題がある。
また、特許文献2に記載された技術は、有機ELプリンタヘッド(OPH)の基板上に、駆動回路積層体(TFT回路)を配置した構造を有しているが、この構造においても、駆動回路積層体、配線や電源線のスペースの分だけ、基板の幅が大きくなってしまい、マザーガラス基板から取れるラインヘッドの個数が少なくなり、コストアップとなるという問題がある。
本発明は前記事情に鑑みてなされたもので、製品コストを低減できるラインヘッドと、当該ラインヘッドを備えた画像形成装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、以下に説明する知見を見出し、本発明を想到した。
EL基板の構成について説明すると、メタル層によって形成された配線や端子、透明導電膜によって形成された画素電極、正孔輸送層やLEP(発光ポリマー)層からなる発光機能層、Ca/Al金属からなる陰極、絶縁層やバンク等からなる樹脂膜、平坦化膜等を形成するための平坦化膜等、多くの層によってEL基板は成り立っている。従って、本発明者らは、材料の種類、プロセス(工程)の数が多く、複数のラインヘッドが切り出されるマザーガラスの1枚当りの製造コストが高いことに着目した。
更に、EL基板の中でも、有機EL基板においては、発光層の形成工程としてインクジェット法やスパッタ法が採用されている。インクジェット法は、正孔注入層や発光層等を各々塗布、乾燥、ベークするプロセスが複雑であり、時間がかかってしまう。また、スパッタ法においては、電子注入層等の材料が非常に高価であるため、ラインヘッドのように基板全面に対して画素が占める割合が少ないとコスト高となってしまう。
更に、従来のように、EL基板上にTFT等の駆動回路積層体を薄膜で形成すると、基板上にTFTを設けるために、チャネル層(Si層)やゲート絶縁膜、ゲート電極などが必要となり、更にマザーガラス1枚あたりのコスト高を招いてしまう。また、歩留まりの低下にもつながる。
そして、本発明者らは、マザーガラス1枚に対するコストは、取れるEL基板の数によらず略一定であるため、ラインヘッドのEL基板の幅を狭くすることで、マザーガラス1枚から取れるEL基板の数を増し、コストダウンを実現できることを見出した。
そこで、本発明者らは、上記に基づいて以下の手段を有する本発明を想到した。
即ち、本発明のラインヘッドは、整列配置した複数の発光素子が形成された素子基板を有し、前記複数の発光素子が感光体ドラムに対して露光をなすラインヘッドであって、前記発光素子を挟持する第1電極及び第2電極と、当該第1電極に導通する第1端子と、前記第2電極に導通する第2端子と、を具備すること、を特徴としている。
更に、本発明のラインヘッドにおいては、前記第1端子及び前記第2端子は、前記素子基板の外部に設けられた回路基板と、電気的接続可能に露出していること、が好ましい。
更に、本発明のラインヘッドにおいては、前記第1電極、前記第2電極、及び前記発光素子を封止する封止部材を更に有し、当該封止部材は、前記第1端子及び前記第2端子を露出して形成されていること、が好ましい。
ここで、素子基板とは、発光素子が形成された基板であって、当該発光素子を発光させるための駆動回路が設けられていないものである。
また、回路基板とは、発光素子を発光させるための電力を供給する配線や駆動回路が形成された基板である。当該回路基板には第1端子及び第2端子に対応する接続端子が設けられており、当該接続端子が第1端子及び第2端子に電気的に接続されることによって、回路基板から素子基板に、発光素子を発光駆動させるための電力が供給可能となる。
このような構成によれば、発光素子を発光させるための電源線や駆動回路等を同一の素子基板上に形成する必要がなくなり、簡素な構成でラインヘッドを実現できる。
また、従来のように同一の素子基板上に発光素子、電源線、及び駆動回路等を形成する場合と比較して、素子基板の面積を小さくできる。そして、素子基板は、ラインヘッドを構成する部材として最もコストを占める部材であるため、基板面積を小さくすることで、1枚のマザーガラスから取れるラインヘッドの個数を多くすることができる。従って、ラインヘッドの1個当りのコストを低減することができ、即ち、ラインヘッドの製造コストのコストダウンを実現できる。
また、第1端子及び第2端子が露出しているので、当該第1端子及び第2端子に駆動電圧を印加する電源線や駆動回路等を、素子基板とは別体として、外付けすることが可能となる。
また、第1端子及び第2端子が露出することにより、素子基板と、外付け基板とが独立した構成を採用することができるので、電源線や駆動回路を素子基板上に形成する必要がなく、素子基板自体の面積を小さくすることができる。
また、素子基板と、外付けの基板とが、第1端子及び第2端子を介して接続されるので、外付け基板が具備する駆動回路から第1端子及び第2端子を介して発光素子に電圧を印加することができる。
また、基板上には、第1端子、第2端子、第1電極、第2電極、発光素子、封止部材、及び各部材を隔てる絶縁膜のみを形成するだけで、ラインヘッドを製造できる。従って、電源線や駆動回路等を基板上に形成する工程が不要になり、工程数の削減を実現できる。
また、第1端子及び第2端子を露出させながら、封止部材は第1電極、第2電極、及び発光素子を封止するので、水分や酸素が発光素子の側に侵入するのを抑制でき、発光素子の長寿命化を実現できる。
また、本発明のラインヘッドにおいては、前記第1端子は前記第1電極と一体に形成されていること、を特徴としている。
このようにすれば、上記の効果が得られるだけでなく、第1端子と第1電極とを同一工程によって形成することができる。
また、本発明のラインヘッドにおいては、前記第2端子は前記第2電極と一体に形成されていること、を特徴としている。
このようにすれば、上記の効果が得られるだけでなく、第2端子と第2電極とを同一工程によって形成することができる。
また、本発明のラインヘッドにおいては、前記発光素子はEL素子であること、を特徴としている。
ここで、EL素子としては、無機EL素子や有機EL素子等を採用することができる。
本発明によれば、上記の上記の効果が得られるだけでなく、EL素子特有の効果をえることができる。具体的には、EL素子の製造工程においては、発光点を精度良く作り込めるという利点を有することから、当該EL素子を利用した発光素子アレイを容易に製造することができる。従って、実用性が十分に高いラインヘッドを実現できる。
また、本発明の画像形成装置は、上記のラインヘッドを露光手段として備えたこと、を特徴としている。
このようにすれば、露光手段として低コストのラインヘッドを備えるので、従来よりも低コストの画像形成装置を実現できる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しつつ説明する。
なお、以下で参照する各図面においては、図面を見易くするために、各構成要素の寸法等を適宜変更して記載している。
また、各実施形態の説明において、同一構成には同一符号を付して重複した説明を省略している。
また、以下に示す図2、図6、図8〜11の紙面左右方向をX軸方向として定義し、また、紙面上下方向をY軸方向として定義して説明する。
(ラインヘッドモジュール)
まず、ラインヘッドモジュールについて説明する。
図1は、実施形態に係るラインヘッドモジュールの断面図である。
本実施形態のラインヘッドモジュール101は、発光素子としての有機EL素子3を整列配置したラインヘッド1と、このラインヘッド1からの光を結像させるレンズ素子が整列されたレンズアレイ31と、ラインヘッド1を駆動させるドライバ基板10と、ラインヘッド1とドライバ基板10とを接続させるFPC(Flexible Printed Circuit、回路基板)20と、ラインヘッド1、ドライバ基板(回路基板)10、及びレンズアレイ31の外周部を保持するヘッドケース52とを備えたものである。
(ラインヘッドの第1実施形態)
図2は、本発明の第1実施形態に係るラインヘッドの一部を示した平面拡大図である。
このラインヘッド1は、X軸方向に延在する長細い矩形の素子基板2上に形成されたものであり、複数の有機EL素子(発光素子)3を整列してなる有機EL素子列3Aと、当該有機EL素子列3Aの各々を発光させるための電力が供給される素子端子列4とを一体形成したものである。
ここで、有機EL素子3においては、画素電極(第1電極)23と陰極(第2電極)50とが対向するように形成されており、当該画素電極23と陰極50の間に少なくとも発光層60を備えたものである。そして、画素電極23から注入された正孔と、陰極50から注入された電子とが、発光層60において再結合することにより、発光するようになっている。
このラインヘッド1は、後述するようにその光出射側の面が感光体ドラムに対向して配置されるようになっており、その際、前記の有機EL素子列3Aの列方向(X軸方向)が、感光体ドラムの回転軸と平行に配置されるようになっている。
また、素子端子列4は、素子基板2上のX軸方向に向けて交互に配列して形成された画素電極端子(第1端子)4A及び陰極端子(第2端子)4Bを備えている。そして、画素電極端子4Aは画素電極23と導通しており、また、陰極端子4Bは陰極50と導通している。また、図1に示すように、ラインヘッド1及びFPC20は接続されているが、同図ではFPC20の端子が画素電極端子4A及び陰極端子4bに接続されたものとなっている。
また、図2は、画素電極端子4A及び陰極端子4bからFPC20を取り外した状態を示しており、同図ではFPC20を非接続状態では画素電極端子4A及び陰極端子4bは素子基板2上に露出したものとなっている。即ち、画素電極端子4A及び陰極端子4bは、FPC20と着脱可能となっている。これにより、画素電極端子4A及び陰極端子4bとFPC20の端子とが接続されることで、FPC20の端子と、画素電極23及び陰極50とが導通するようになっている。
また、画素電極端子4Aは、画素電極23と一体に形成された同一材料からなるものである。また、陰極端子4Bは、陰極50と一体に形成された同一材料からなるものである。そして、画素電極端子4Aと画素電極23との間には、両者を導通させる画素電極導通部4A’が形成されている。また、陰極端子4Bと陰極50との間には、両者を導通させる陰極導通部4B’が形成されている。
そして、画素電極導通部4A’及び陰極導通部4B’は、素子端子列4の延在方向に直交する方向、即ち、Y軸方向に延在している。
次に、有機EL素子3及び素子端子列4における各部の寸法について説明する。
本実施形態においては、有機EL素子3の直径dは0.05mm、有機EL素子3のピッチpは0.05mm、陰極50の幅w1は0.5mm程度、陰極50の端から封止基板30の端までの距離w2は1〜2mm程度、画素電極端子4A及び陰極端子4Bの長さw3は0.7mm、ヘッドの幅w4は3.2mm、となっている。
(ヘッドケース)
ヘッドケース52は、ラインヘッドモジュール101において、ラインヘッド1、レンズアレイ31、及びドライバ基板10の外周部を支持するものとなっている。このヘッドケース52は、Al等の剛性材料によってスリット状に形成されている。そして、ヘッドケース52には、前述したラインヘッド1が配置されている。また、ヘッドケース52には、その内部と外部とを連通させるスリット部52aが形成されている。当該スリット部52aは、有機EL素子列3Aが整列する同一方向に設けられている。
(レンズアレイ)
レンズアレイ31は、例えばセルフォック(登録商標)レンズアレイ(日本板硝子社の商品名)からなるもので、セルフォック(登録商標)レンズ素子またはこれと同様の構成からなるSL素子31aを、有機EL素子列3Aと同一方向に配置したものである。また、レンズアレイ31とスリット部52aとの隙間には黒色のシリコーン樹脂が充填されており、当該レンズアレイ31は、ヘッドケース52に固定されている。ここで、SL素子31aは、円柱状のレンズ素子であって、正立等倍結像させるものである。このようなSL素子31aを千鳥状に2列配列(配置)したことにより、レンズアレイ31は、広範囲の画像の結像を可能にしたものとなっている。なお、レンズアレイ31としては、前記のセルフォック(登録商標)レンズアレイに限定されることなく、有機EL素子3からの光を結像させるレンズ素子を整列してなるレンズアレイであれば、各種のものが使用可能である。
(有機EL素子)
次に、ラインヘッド1における有機EL素子3の詳細な構成について、図2〜図5を参照して説明する。
図3は図2のA−A’線における断面図、図4は図2のB−B’線における断面図、図5は図2のC−C’線における断面図を示している。
図3に示すように、有機EL素子3は素子基板2上に形成されたものである。ここで、素子基板2の材料は、有機EL素子3の発光形態によって適宜異ならせて採用される。例えば、有機EL素子3からの発光光を画素電極23側から出射する、いわゆるボトムエミッション型である場合には、素子基板2側から発光光を取り出す構成であるので、素子基板2としては透明あるいは半透明のものが採用される。このような材料としては、ガラス、石英、樹脂(プラスチック、プラスチックフィルム)等が挙げられ、特にガラス基板が好適に用いられる。
また、有機EL素子3からの発光光を陰極50側から出射する、いわゆるトップエミッション型である場合には、この素子基板2の対向側である封止基板30側から発光光を取り出す構成となるので、透明基板及び不透明基板のいずれも用いることができる。不透明基板としては、例えば、アルミナ等のセラミックス、ステンレススチール等の金属シートに表面酸化などの絶縁処理を施したものの他に、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂などが挙げられる。
本実施形態では、ボトムエミッション型が採用され、従って素子基板2には透明なガラスが用いられるものとする。
有機EL素子3は、陽極として機能する画素電極23と、この画素電極23からの正孔を注入/輸送する正孔輸送層70と、有機EL物質からなる発光層60と、陰極50と、封止樹脂(封止部材)27と、が順に形成されたことによって構成されている。更に、封止樹脂27の表面に封止基板(封止部材)30が配置されることにより、ラインヘッド1が構成されている。
そして、正孔輸送層70から注入された正孔と陰極50から注入された電子とが発光層60で結合することにより、発光をなすようになっている。
ここで、従来のラインヘッドにおいては、素子基板2上に画素電極23に接続されたTFT等の回路部が設けられた構成となっているが、本実施形態においてはこのような回路部が設けられていない構造となっている。従って、従来と比較して、本実施形態のラインヘッドは、簡素な構造によって構成されている。
陽極として機能する画素電極23は、ボトムエミッション型である本実施形態では、透明導電材料によって形成され、具体的にはITO(Indium Tin Oxide:インジウム錫酸化物)が好適に用いられている。
正孔輸送層70の形成材料としては、特に3,4−ポリエチレンジオキシチオフェン/ポリスチレンスルフォン酸(PEDOT/PSS)の分散液、即ち、分散媒としてのポリスチレンスルフォン酸に3,4−ポリエチレンジオキシチオフェンを分散させ、さらにこれを水に分散させた分散液が好適に用いられる。
なお、正孔輸送層70の形成材料としては、前記のものに限定されることなく種々のものが使用可能である。例えば、ポリスチレン、ポリピロール、ポリアニリン、ポリアセチレンやその誘導体などを、適宜な分散媒、例えば前記のポリスチレンスルフォン酸に分散させたものなどが使用可能である。
発光層60を形成するための材料としては、蛍光あるいは燐光を発光することが可能な公知の発光材料が用いられる。なお、本実施形態では、例えば発光波長帯域が赤色に対応した発光層が採用されるが、もちろん、発光波長帯域が緑色や青色に対応した発光層を採用するようにしてもよい。この場合、用いる感光体は、その発光領域に感度を持つものを採用する。
発光層60の形成材料として具体的には、(ポリ)フルオレン誘導体(PF)、(ポリ)パラフェニレンビニレン誘導体(PPV)、ポリフェニレン誘導体(PP)、ポリパラフェニレン誘導体(PPP)、ポリビニルカルバゾール(PVK)、ポリチオフェン誘導体、ポリメチルフェニルシラン(PMPS)などのポリシラン系などが好適に用いられる。また、これらの高分子材料に、ペリレン系色素、クマリン系色素、ローダミン系色素などの高分子系材料や、ルブレン、ペリレン、9,10−ジフェニルアントラセン、テトラフェニルブタジエン、ナイルレッド、クマリン6、キナクリドン等の低分子材料をドープして用いることもできる。
陰極50は、前記発光層60を覆って形成されたもので、例えばCaを厚さ20nm程度に形成し、その上にAlを厚さ200nm程度に形成して積層構造の電極とし、Alを反射層としても機能させたものである。
本実施形態においては、発光層60上に陰極50を形成しているが、当該構成を限定することなく、発光層60と陰極50の間に電子注入層を形成してもよい。
ここで、前記画素電極23と、正孔輸送層70と、発光層60と、陰極50とからなる有機EL素子3は、特に正孔輸送層70と発光層60とが形成された領域、即ち後述する無機隔壁25の開口25a形状によって決定される領域を、発光をなす領域、つまり発光画素としている。
無機隔壁25は、例えば、SiO等の透明性に優れた材料によって形成されている。更に、無機隔壁25上には、ポリイミド樹脂等からなる有機隔壁26が形成されている。そして、画素電極23上には、無機隔壁25に形成された前記開口25aと、有機隔壁26に形成された開口26aとの内部、即ち画素領域に、上記の正孔輸送層70と発光層60とが画素電極23側からこの順で積層され、発光機能層が形成されている。
また、図4に示すように、画素電極23は、図2のY軸方向に向けて素子基板2の端部2Aの近傍まで延在しており、画素電極端子4Aを形成している。当該画素電極端子4Aは、素子基板2の上方に向けて露出している。これにより、FPC20の端子と画素電極端子4Aとの接続を容易に行うことが可能となっている。また、無機隔壁25は、画素電極端子4Aと共に封止樹脂27の端部27Aの近傍まで延在して形成されている。
また、図5に示すように、陰極50は、図2のY軸方向に向けて素子基板2の端部2Aの近傍まで延在しており、陰極端子4Bを形成している。当該陰極端子4Bは、素子基板2の上方に向けて露出している。これにより、FPC20の端子と陰極端子4Bとの接続を容易に行うことが可能となっている。また、陰極端子4Bは、有機隔壁26から封止樹脂27の端部27Aの近傍まで、無機隔壁25を覆うように形成されている。そして、封止樹脂27の端部27Aの近傍から、素子基板2の端部2Aまでの間において、陰極端子4Bは素子基板2の表面に形成されたものとなっている。
(FPC及びドライバ基板)
次に、FPC及びドライバ基板について説明すると共に、画素電極端子4A及び陰極端子4Bに接続されるFPC20の端子、及びドライバ基板10の回路構成について説明する。図6は、ラインヘッドモジュール101におけるラインヘッド1、FPC20、及びドライバ基板10に形成された回路を説明するための模式図である。
ドライバ基板10及びFPC20は、ラインヘッド1とは別体として設けられた外付け基板であって、本発明の回路基板に相当するものである。
ここで、FPC20は、ポリイミド等の可撓性基板を主体として構成されており、素子端子列4の全端子数と同数の金属配線21を備えている。そして、金属配線21の両端には、素子基板2と接続される側に素子基板側端子(接続端子)22A、22Bが形成され、ドライバ基板10と接続される側にドライバ基板側端子(接続端子)22A’、22B’が形成されている。ここで、素子基板側端子22A、22Bの数、及びドライバ基板側端子22A’、22B’の数は、画素電極端子4A及び陰極端子4Bの数と同数となっている。更に、素子基板側端子22A、22B及びドライバ基板側端子22A’、22B’は、FPC20のX軸方向に向けて交互に配列して形成されている。
また、ドライバ基板10は、PCB(Printed Circuit Board)からなるプリント回路基板である。当該ドライバ基板10上には、有機EL素子3を駆動させる駆動素子として、薄膜トランジスタ(Thin Film Transistor、以下、TFTと称する。)を備えたTFT群と、これらTFTの駆動を制御する制御回路群とが一体に形成されたドライバIC13が設けられている。更に、ドライバIC13からFPC20に向けて電源線11が形成されており、当該電源線11はFPC20の金属配線21を介して有機EL素子3に電圧を印加するようになっている。また、電源線11の各々には、FPC側端子12A、12Bが形成されている。ここで、FPC側端子12A、12Bの数は、画素電極端子4A及び陰極端子4Bの数と同数となっている。更に、FPC側端子12A、12Bは、ドライバ基板10のX軸方向に向けて交互に配列して形成されている。
また、ドライバ基板10上には、ドライバIC13に付設してチップコンデンサ14が設けられている。当該チップコンデンサ14は、ドライバIC13の電源が安定化させるものである。
ここで、素子基板側端子22A、22Bの各々は、画素電極端子4A及び陰極端子4Bに対応して接続可能となっている。また、ドライバ基板側端子22A’、22B’の各々は、FPC側端子12A、12Bに対応して接続するようになっている。
そして、このように接続される各端子は、異方性導電膜(Anisotoropic Conductive Film、以下ACFと称する。)を介して導通している。当該ACFは、その内部に複数の導電性微粒子を有する薄膜であり、両面に押圧力が付与されることによって、導電性微粒子が潰れ、当該両面間を導通させるものである。
このように、素子基板2、FPC20、及びドライバ基板10が各端子や配線を介して導通することにより、ドライバ基板10から画素電極端子4A及び陰極端子4Bに対して電力を供給するようになっている。
なお、本実施形態においては、ドライバIC13の駆動素子としてTFTを採用しているが、有機EL素子3を発光駆動させる素子であれば、これを限定するものではない。例えば、TFTの代わりに薄膜ダイオード(Thin Film Diode、TFD)を採用してもよい。また、本実施形態におけるラインヘッド1では、EL素子として有機EL素子3を用いているが、これに代えて無機EL素子を採用してもよい。
また、本実施形態においては、FPC20とドライバ基板10とを各々別体としてヘッドケース52に保持された構成となっているが、これを限定するものではない。例えば、ドライバIC13がFPCに実装して形成されたCOF(Chip On Film)を、FPC20に代えて採用してもよい。
次に、ラインヘッドモジュール101の使用形態について説明する。
図7は、後述する画像形成装置における、ラインヘッドモジュール101の使用形態を示す図である。図7に示すようにラインヘッドモジュール101は、被露光部となる感光体ドラム9に光を照射し結像して、露光するようになっている。ここで、特にラインヘッド1は、その有機EL素子3の整列方向が、感光体ドラム9の回転軸に平行となるようにアライメントされている。
また、ラインヘッド1及びSLアレイ31は互いにアライメントされた状態でヘッドケース52に一体的に保持されているので、使用に際しては、単にラインヘッドモジュール101を感光体ドラム9にアライメントするだけでよい。
従って、このラインヘッドモジュール101にあっては、ラインヘッド1とSLアレイ31とを別に用意する場合に比べ、感光体ドラム9に対するアライメントが容易になり、アライメント不良に起因する露光むらが確実に防止されるようになる。
なお、図7においては、SLアレイ31を透過した光を感光体ドラム9に露光する構成となっているが、これに限定することなく、SLアレイ31と感光体ドラム9との間に集光レンズを設けてもよい。この場合においては、集光レンズによって集光した像を露光することができ、従って、位面積当りの光量を増加させて感光体ドラム9に露光することができる。
上述したように、本実施形態においては、有機EL素子3を発光させるための電源線や駆動回路等を同一の素子基板2上に形成する必要がなくなり、簡素な構成でラインヘッド1を実現できる。
また、従来のように同一の素子基板2上に有機EL素子3、電源線、及び駆動回路等を形成する場合と比較して、素子基板2の面積を小さくできる。そして、素子基板2は、ラインヘッド1を構成する部材として最もコストを占める部材であるため、基板面積を小さくすることで、1枚のマザーガラスから取れるラインヘッド1の個数を多くすることができる。従って、ラインヘッド1の1個当りのコストを低減することができ、即ち、ラインヘッド1の製造コストのコストダウンを実現できる。
また、画素電極端子4A及び陰極端子4Bが露出しているので、当該画素電極端子4A及び陰極端子4Bに駆動電圧を印加する電源線や駆動回路等が形成されたドライバ基板10及びFPC20を、素子基板2とは別体として、外付けすることが可能となる。
また、画素電極端子4A及び陰極端子4Bが露出することにより、素子基板2と、ドライバ基板10及びFPC20とが独立した構成を採用することができるので、電源線や駆動回路を素子基板2上に形成する必要がなく、素子基板自体の面積を小さくすることができる。
また、FPC20を介して素子基板2とドライバ基板10とが接続され、そして、画素電極端子4A及び陰極端子4Bを介してFPC20と素子基板2とが接続されるので、ドライバ基板10のドライバIC13から画素電極端子4A及び陰極端子4Bを介して有機EL素子3に電圧を印加することができる。
また、素子基板2上には、画素電極端子4A、陰極端子4B、画素電極23、陰極50、有機EL素子3、封止樹脂27、封止基板30、及び各部材を隔てる絶縁膜のみを形成するだけで、ラインヘッド1を製造できる。従って、電源線や駆動回路等を基板上に形成する工程が不要になり、工程数の削減を実現できる。
また、画素電極端子4A及び陰極端子4Bを露出させながら、封止樹脂27及び封止基板30が有機EL素子3を被覆するので、当該有機EL素子3の側に水分や酸素が侵入するのを抑制でき、有機EL素子3の長寿命化を実現できる。
(ラインヘッドの第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係るラインヘッドについて説明する。
図8は、本実施形態に係るラインヘッドの一部を示した平面拡大図である。
図8に示すように、本実施形態のラインヘッド1は、素子基板2上のX軸方向に向けて画素電極端子4A及び陰極端子4Bが配列し、素子端子列4を構成している。そして、素子端子列4においては、画素電極端子4A、画素電極端子4A、陰極端子4B、画素電極端子4A、画素電極端子4A、陰極端子4B、…というように、画素電極端子4Aが隣接して配置されていると共に、素子基板2上のX軸方向において陰極端子4Bがとびとびに配置されたものとなっている。
また、このように配置された画素電極端子4A及び陰極端子4Bに対応して、FPC20には素子基板側端子22A、22Bが設けられており、FPC20と素子基板2とを接続した際には、画素電極端子4Aと素子基板側端子22A、陰極端子4Bと素子基板側端子22B、の各々が確実に導通接続するようになっている。
また、陰極端子4Bの一方の側で隣接する画素電極端子4Aにおいては、画素電極導通部4A’が屈曲部4Cを備え、当該屈曲部4Cを介して画素電極端子4Aと画素電極23とが導通接続されている。このような屈曲部4Cが設けられることによって、有機EL素子3のピッチと、画素電極端子4Aのピッチを異ならせることが可能となる。
上述したように、本実施形態においては、上記の実施形態と同様の効果が得られるだけでなく、有機EL素子3のピッチに制約されることなく、画素電極端子4Aの平面パターンを自由に配置することが可能となる。従って、上記のように、素子端子列4において、陰極端子4Bを所定の位置にとびとびに配置することができる。
なお、本実施形態においては、屈曲部4Cを介して画素電極端子4Aと画素電極23とが導通接続されているが、当該屈曲部4Cを備えることを限定するものではなく、画素電極導通部4A’が斜め方向に延びて画素電極端子4Aと画素電極23とを導通接続させてもよい。換言すれば、Y軸方向よりも所定の角度で傾いた画素電極導通部4A’によって画素電極端子4Aと画素電極23とを導通接続させてもよい。この場合においても、屈曲部4Cを備えた構成と同様に、画素電極端子4Aの平面パターンを自由に配置することが可能となる。
(ラインヘッドの第3実施形態)
次に、本発明の第3実施形態に係るラインヘッドについて説明する。
図9は、本実施形態に係るラインヘッドの一部を示した平面拡大図である。
図9に示すように、本実施形態のラインヘッド1においては、素子基板2上のX軸方向に向けて画素電極端子4Aが配列し、当該画素電極端子4Aのみからなる素子端子列4Dが設けられている。当該素子端子列4Dにおいては、有機EL素子3と同一ピッチで画素電極端子4Aが配置している。更に、素子端子列4Dとは異なる部分に、陰極端子4Bが設けられており、陰極50は当該陰極端子4Bのみと導通している。具体的には、素子端子列4Dの端部の画素電極端子4Aに隣接して、陰極端子4Bが設けられている。
本実施形態において、陰極端子4B及び陰極導通部4B’は、共通端子として機能するものであるため、電圧降下が生じない程度に、端子幅や線幅が充分に広くなるように形成されている。
また、このように配置された画素電極端子4A及び陰極端子4Bに対応して、FPC20には素子基板側端子22A、22Bが設けられており、FPC20と素子基板2とを接続した際には、画素電極端子4Aと素子基板側端子22A、陰極端子4Bと素子基板側端子22B、の各々が確実に導通接続するようになっている。
上述したように、本実施形態においては、上記の実施形態と同様の効果が得られるだけでなく、素子端子列4Dとは異なる部分に陰極端子4Bが設けられていることで、陰極端子4Bの端子数を大幅に削減することができる。
更に、隣接する画素電極端子4Aの間に陰極端子4Bが設けられていないので、当該隣接する画素電極端子4Aの間に空きスペースSを形成することができる。更に、このようなスペースSにおいて、上記実施形態に示した屈曲部4Cを画素電極導通部4A’に設けたり、画素電極導通部4A’をY軸方向よりも所定の角度で傾けたりすることで、画素電極端子4Aのピッチを小さくすることができる。
(ラインヘッドの第4実施形態)
次に、本発明の第4実施形態に係るラインヘッドについて説明する。
図10は、本実施形態に係るラインヘッドの一部を示した平面拡大図である。
図10に示すように、本実施形態のラインヘッド1においては、素子基板2上のX軸方向に向けて画素電極端子4Aが配列し、当該画素電極端子4Aのみからなる素子端子列4Dが設けられている。当該画素電極端子4Aは素子基板2の下側2Aに形成されている。一方、素子基板2の上側2Bには、X軸方向に向けて陰極端子4Bが配列し、当該陰極端子4Bのみからなる素子端子列4Eが設けられている。従って、素子基板2においては、素子端子列4Dが形成されている部分とは反対側に、素子端子列4Eが形成された構成となっている。
また、このように配置された画素電極端子4A及び陰極端子4Bに対応して、FPC20には素子基板側端子22A、22Bが設けられており、FPC20と素子基板2とを接続した際には、画素電極端子4Aと素子基板側端子22A、陰極端子4Bと素子基板側端子22B、の各々が確実に導通接続するようになっている。
上述したように、本実施形態においては、上記の実施形態と同様の効果が得られるだけでなく、素子基板2の両側2A、2Bの各々に素子端子列4D、4Eが設けられているので、一方の側のみに画素電極端子4Aや陰極端子4Bを設ける場合と比較して、端子間に空きスペースSを形成することができる。更に、このようなスペースSにおいて、上記実施形態に示した屈曲部4Cを画素電極導通部4A’や陰極導通部4B’に設けたり、画素電極導通部4A’や陰極導通部4B’をY軸方向よりも所定の角度で傾けたりすることで、画素電極端子4Aのピッチや、陰極端子4Bのピッチを小さくすることができる。
(ラインヘッドの第5実施形態)
次に、本発明の第5実施形態に係るラインヘッドについて説明する。
図11は、本実施形態に係るラインヘッドの一部を示した平面拡大図である。
図11に示すように、本実施形態のラインヘッド1においては、2列の有機EL素子列3Aが設けられている。具体的には、列軸3B、3Cに沿って、有機EL素子3が配置され、かつ、当該有機EL素子3は千鳥状に配置されている。
本実施形態においては、上記の実施形態と同様の効果が得られるだけでなく、X軸方向における有機EL素子3間の見掛け上のピッチが小さくなり、従って後述する画像形成装置の解像度を向上させることができる。
次に、本発明のラインヘッドモジュール101が設けられる画像形成装置について説明する。
(タンデム方式の画像形成装置)
図12は本発明の画像形成装置の第1実施形態を示す図であり、図12中符号80はタンデム方式の画像形成装置である。この画像形成装置80は、本発明に係るラインヘッドモジュール101K、101C、101M、101Yを、対応する同様な構成である4個の感光体ドラム(像担持体)41K、41C、41M、41Yの露光装置にそれぞれ配置したもので、タンデム方式のものとして構成されたものである。
この画像形成装置80は、駆動ローラ91と従動ローラ92とテンションローラ93とを備え、これら各ローラに中間転写ベルト90を、図12中矢印方向(反時計方向)に循環駆動するよう張架したものである。この中間転写ベルト90に対して、感光体ドラム41K、41C、41M、41Yが所定間隔で配置されている。これら感光体ドラム41K、41C、41M、41Yは、その外周面が像担持体としての感光層となっている。
ここで、前記符号中のK、C、M、Yは、それぞれ黒、シアン、マゼンタ、イエローを意味し、それぞれ黒、シアン、マゼンタ、イエロー用の感光体であることを示している。
なお、これら符号(K、C、M、Y)の意味は、他の部材についても同様である。感光体ドラム41K、41C、41M、41Yは、中間転写ベルト90の駆動と同期して、図12中矢印方向(時計方向)に回転駆動するようになっている。
各感光体ドラム41(K、C、M、Y)の周囲には、それぞれ感光体ドラム41(K、C、M、Y)の外周面を一様に帯電させる帯電手段(コロナ帯電器)42(K、C、M、Y)と、この帯電手段42(K、C、M、Y)によって一様に帯電させられた外周面を感光体ドラム41(K、C、M、Y)の回転に同期して順次ライン走査するラインヘッドモジュール101(K、C、M、Y)とが設けられている。
ここで、ラインヘッドモジュール101(K、C、M、Y)は、前述したようにヘッドケースによってラインヘッド1とレンズアレイ31と集光レンズ58とが互いにアライメントされた状態で一体化されたものである。
また、このラインヘッドモジュール101(K、C、M、Y)で形成された静電潜像に現像剤であるトナーを付与して可視像(トナー像)とする現像装置44(K、C、M、Y)と、この現像装置44(K、C、M、Y)で現像されたトナー像を一次転写対象である中間転写ベルト90に順次転写する転写手段としての一次転写ローラ45(K、C、M、Y)と、転写された後に感光体ドラム41(K、C、M、Y)の表面に残留しているトナーを除去するクリーニング手段としてのクリーニング装置46(K、C、M、Y)とが設けられている。
ここで、各ラインヘッドモジュール101(K、C、M、Y)は、各ラインヘッド1のアレイ方向(有機EL素子3の整列方向)が感光体ドラム41(K、C、M、Y)の回転軸に平行となるように設置されている。そして、各ラインヘッドモジュール101(K、C、M、Y)の発光エネルギーピーク波長と、感光体ドラム41(K、C、M、Y)の感度ピーク波長とが略一致するように設定されている。
現像装置44(K、C、M、Y)は、例えば、現像剤として非磁性一成分トナーを用いるもので、その一成分現像剤を例えば供給ローラで現像ローラへ搬送し、現像ローラ表面に付着した現像剤の膜厚を規制ブレードで規制し、その現像ローラを感光体ドラム41(K、C、M、Y)に接触させあるいは押圧せしめることにより、感光体ドラム41(K、C、M、Y)の電位レベルに応じて現像剤を付着させ、トナー像として現像するものである。
このような4色の単色トナー像形成ステーションにより形成された黒、シアン、マゼンタ、イエローの各トナー像は、一次転写ローラ45(K、C、M、Y)に印加される一次転写バイアスによって中間転写ベルト90上に順次一次転写される。そして、中間転写ベルト90上で順次重ね合わされてフルカラーとなったトナー像は、二次転写ローラ66において用紙等の記録媒体Pに二次転写され、さらに定着部である定着ローラ対61を通ることで記録媒体P上に定着され、その後、排紙ローラ対62によって装置上部に形成された排紙トレイ68上に排出される。
なお、図12中の符号63は多数枚の記録媒体Pが積層保持されている給紙カセット、64は給紙カセット63から記録媒体Pを一枚ずつ給送するピックアップローラ、65は二次転写ローラ66の二次転写部への記録媒体Pの供給タイミングを規定するゲートローラ対、66は中間転写ベルト90との間で二次転写部を形成する二次転写手段としての二次転写ローラ、67は二次転写後に中間転写ベルト90の表面に残留しているトナーを除去するクリーニング手段としてのクリーニングブレードである。
(4サイクル方式の画像形成装置)
次に、本発明に係る画像形成装置の第2の実施の形態について説明する。図13は4サイクル方式の画像形成装置の縦断側面図である。図13において、画像形成装置160には主要構成部材として、ロータリ構成の現像装置161、像担持体として機能する感光体ドラム165、前記ラインヘッドモジュールからなる像書込手段(露光手段)167、中間転写ベルト169、用紙搬送路174、定着器の加熱ローラ172、給紙トレイ178が設けられている。
現像装置161は、現像ロータリ161aが軸161bを中心として矢印A方向に回転するよう構成されたものである。現像ロータリ161aの内部は4分割されており、それぞれイエロー(Y)、シアン(C)、マゼンタ(M)、ブラック(K)の4色の像形成ユニットが設けられている。162a〜162dは、前記4色の各像形成ユニットに配置されており、矢印B方向に回転する現像ローラ、163a〜163dは、矢印C方向に回転するトナー供給ローラである。また、164a〜164dはトナーを所定の厚さに規制する規制ブレードである。
図13中符号165は、前記のように像担持体として機能する感光体ドラム、166は一次転写部材、168は帯電器である。また、167は本発明における露光手段となる像書込手段であり、前記のラインヘッドモジュールからなるものである。感光体ドラム165は、図示を省略した駆動モータ、例えばステップモータにより、現像ローラ162aとは逆の方向となる矢印D方向に回転駆動されるようになっている。なお、像書込手段167を構成するラインヘッドモジュールは、これと感光体ドラム165との間で位置合わせ(光軸合わせ)がなされた状態に配設されている。
中間転写ベルト169は、駆動ローラ170aと従動ローラ170bとの間に張架されたものである。駆動ローラ170aは、前記感光体ドラム165の駆動モータに連結されたもので、中間転写ベルト169に動力を伝達するようになっている。即ち、当該駆動モータの駆動により、中間転写ベルト169の駆動ローラ170aは感光体ドラム165とは逆の方向となる矢印E方向に回動するようになっている。
用紙搬送路174には、複数の搬送ローラと排紙ローラ対176などが設けられており、用紙が搬送されるようになっている。中間転写ベルト169に担持されている片面の画像(トナー像)が、二次転写ローラ171の位置で用紙の片面に転写されるようになっている。二次転写ローラ171は、クラッチによって中間転写ベルト169に離当接されるようになっており、クラッチオンで中間転写ベルト169に当接され、用紙に画像が転写されるようになっている。
前記のようにして画像が転写された用紙は、次に、定着ヒータHを有する定着器で定着処理がなされる。定着器には、加熱ローラ172、加圧ローラ173が設けられている。
定着処理後の用紙は、排紙ローラ対176に引き込まれて矢印F方向に進行する。この状態から排紙ローラ対176が逆方向に回転すると、用紙は方向を反転して両面プリント用搬送路175を矢印G方向に進行する。177は電装品ボックス、178は用紙を収納する給紙トレイ、179は給紙トレイ178の出口に設けられているピックアップローラである。
用紙搬送路において、搬送ローラを駆動する駆動モータとしては、例えば低速のブラシレスモータが用いられている。また、中間転写ベルト169については、色ずれ補正などが必要となるためステップモータが用いられている。これらの各モータは、図示を省略した制御手段からの信号によって制御されるようになっている。
図13に示した状態で、イエロー(Y)の静電潜像が感光体ドラム165に形成され、現像ローラ162aに高電圧が印加されることにより、感光体ドラム165にはイエローの画像が形成される。イエローの裏側および表側の画像がすべて中間転写ベルト169に担持されると、現像ロータリ161aが矢印A方向に90度回転する。
中間転写ベルト169は1回転して感光体ドラム165の位置に戻る。次に、シアン(C)の2面の画像が感光体ドラム165に形成され、この画像が中間転写ベルト169に担持されているイエローの画像に重ねて担持される。以下、同様にして現像ロータリ161の90度回転、中間転写ベルト169への画像担持後の1回転処理が繰り返される。
4色のカラー画像担持には中間転写ベルト169は4回転して、その後さらに回転位置が制御されて二次転写ローラ171の位置で用紙に画像を転写する。給紙トレイ178から給紙された用紙を搬送路174で搬送し、二次転写ローラ171の位置で用紙の片面に前記カラー画像を転写する。片面に画像が転写された用紙は前記のように排紙ローラ対176で反転されて、搬送径路で待機している。その後、用紙は適宜のタイミングで二次転写ローラ171の位置に搬送されて、他面に前記カラー画像が転写される。ハウジング180には、排気ファン181が設けられている。
このような図12、図13に示した画像形成装置80、160においては、図1に示したような本発明のラインヘッドが露光手段として備えられている。
従って、これら画像形成装置80、160にあっては、前述したようにラインヘッドの製造コストのコストダウンが実現されているので、当該ラインヘッドを有する画像形成装置80、160の製造コストが低減されたものとなる。即ち、安価の画像形成装置を実現できる。更に、ラインヘッドと、ドライバ基板10及びFPC20とが、着脱可能となっていることから、ラインヘッドのみを交換することができる。従って、ドライバ基板10やFPC20を再利用することができる。
なお、本発明のラインヘッドを備えた画像形成装置は前記実施形態に限定されることなく、種々の変形が可能である。
本発明の第1実施形態におけるラインヘッドモジュールの断面図。 本発明の第1実施形態におけるラインヘッドの一部を示した平面拡大図。 本発明の第1実施形態におけるラインヘッドの要部の断面拡大図。 本発明の第1実施形態におけるラインヘッドの要部の断面拡大図。 本発明の第1実施形態におけるラインヘッドの要部の断面拡大図。 本発明の第1実施形態におけるラインヘッドモジュールの回路を説明する図。 本発明の第1実施形態におけるラインヘッドモジュールの使用形態を示す図。 本発明の第2実施形態におけるラインヘッドの一部を示した平面拡大図。 本発明の第3実施形態におけるラインヘッドの一部を示した平面拡大図。 本発明の第4実施形態におけるラインヘッドの一部を示した平面拡大図。 本発明の第5実施形態におけるラインヘッドの一部を示した平面拡大図。 本発明の画像形成装置の第1実施形態を示す概略構成図である。 本発明の画像形成装置の第2実施形態を示す概略構成図である。
符号の説明
1 ラインヘッド、 2 素子基板、 3 有機EL素子(発光素子)、 3A 有機EL素子列(発光素子)、 9、41K、41C、41M、41Y、165 感光体ドラム、 10 ドライバ基板(回路基板)、 20 FPC(回路基板)、 23 画素電極(第1電極)、 50 陰極(第2電極)、 4A 画素電極端子(第1端子)、 4B 陰極端子(第2端子)、 27 封止樹脂(封止部材)、 30 封止基板(封止部材)、 80、160 画像形成装置


Claims (7)

  1. 整列配置した複数の発光素子が形成された素子基板を有し、前記複数の発光素子が感光体ドラムに対して露光をなすラインヘッドであって、
    前記発光素子を挟持する第1電極及び第2電極と、
    当該第1電極に導通する第1端子と、
    前記第2電極に導通する第2端子と、
    を具備すること、
    を特徴とするラインヘッド。
  2. 前記第1端子及び前記第2端子は、前記素子基板の外部に設けられた回路基板と、電気的接続可能に露出していること、
    を特徴とする請求項1に記載のラインヘッド。
  3. 前記第1電極、前記第2電極、及び前記発光素子を封止する封止部材を更に有し、
    当該封止部材は、前記第1端子及び前記第2端子を露出して形成されていること、
    を特徴とする請求項1又は請求項2に記載のラインヘッド。
  4. 前記第1端子は前記第1電極と一体に形成されていること、
    を特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のラインヘッド。
  5. 前記第2端子は前記第2電極と一体に形成されていること、
    を特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載のラインヘッド。
  6. 前記発光素子は、エレクトロルミネッセンス素子であること、
    を特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載のラインヘッド。
  7. 請求項1から請求項6のいずれか一項に記載のラインヘッドを露光手段として備えたこと、
    を特徴とする画像形成装置。


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