JP2006192081A - クッション及び該クッションを備えたバイブレーションシステム及び該システムによる振動発生方法 - Google Patents

クッション及び該クッションを備えたバイブレーションシステム及び該システムによる振動発生方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 バイブレータからの振動の付加によってマッサージ効果やリラクゼーション効果を広範囲にわたって得ることができるクッション,及び該クッションを備えたバイブレーションシステムを提供する。
【解決手段】クッション1は,熱可塑性樹脂の連続線条12のランダムなループ又はカールの隣接する線条12相互を接触絡合集合して成る所定の嵩密度の空隙を備える三次元構造体であって,嵩密度の低い内層16を介して両表面に嵩密度の高い外層14,14を形成してなり,使用時において人体の少なくとも一部を支持するスプリング構造樹脂本体10と,前記スプリング構造樹脂本体10に内蔵され,前記スプリング構造樹脂本体10の表面に接触状態で配置されたバイブレータ20とを備えることを特徴とする。また,本発明のバイブレーションシステムは前記クッション1を備えたソファやベッド等として構成できる。
【選択図】 図3

Description

本発明は,バイブレータを備えたクッション及び該クッションを備えたバイブレーションシステムに関し,より詳細には,例えば椅子やベッド等,着座し又は横臥した状態等において人体の全部又は一部を支持する各種の器具,装置類(本発明において「人体支持手段」といい,該人体支持手段において人体を支持する部分を「人体支持部」という。)に用いて好適な,バイブレータを備えたクッション及び該クッションを備えたバイブレーションシステム及び該システムによる振動発生方法に関する。
従来より,マッサージ効果あるいはリラクゼーション効果等を得ることを目的として人体に振動を付加する装置は各種提案されており,具体的には,クッションの片面に電動式マッサージ器を固着したもの(例えば特許文献1参照)や,内部に複数のバイブレータを内蔵したマッサージ用クッション体(例えば特許文献2参照),また,マットレスの内部にバイブレータを配設した寝具(例えば特許文献3参照)等がある。
本発明の先行技術文献としては下記のものを挙げることができる。
特開2000−300637号公報 特開平9−224997号公報 特開平7−231833号公報
上述のようにバイブレータを備えるクッション乃至はマットレスによれば,該バイブレータにより人体に適度な振動を付加することで血行促進等のマッサージ効果やリラクゼーション効果を得ることができる。
しかし,特許文献1記載のクッションは,マッサージしたい部位に直接電動式マッサージ器を押し当てて使用するものであり,前記電動式マッサージ器としてバイブレータを用いた場合であっても該バイブレータの振動をクッションに伝達することは目的としていないため,電動式マッサージ器が直接接触する部分のみを局所的にマッサージすることしかできず,広い範囲にわたってマッサージを行なうことはできない。また,クッションの表面に電動式マッサージ器を露出させた構成であることから,該電動式マッサージ器との接触によってゴツゴツとした違和感を感じるという問題がある。
これに対し,特許文献2記載のクッションや特許文献3記載の寝具にあっては,バイブレータをクッションやマットレスの内部に配置していることから,使用時に該バイブレータとの接触によって違和感を感じるという問題を改善することができる。
しかし,特許文献2記載において,クッション体を成す表側クッション部材と裏側クッション部材とは「軟質ポリウレタンフォ−ム等のクッション材よりなる。」と記載されているように(特許文献2「0015」欄),従来,椅子やベッド等に使用されるクッションやマットの材質としては一般的にウレタンフォームが使用されており,前記ウレタンフォームは,柔軟でクッション性に富むものの,音や振動を吸収する性質を有することから振動伝達率が低く,広範囲にわたって振動を伝達することができない。
そのため,特許文献2や特許文献3記載の発明においては,バイブレータの設置箇所以外に振動を伝えることは考慮しておらず,振動を付加したい部位に応じて個々にバイブレータを設ける構成を採っている。したがって,多数のバイブレータが必要となり構成が煩雑になるほか,装置全体が高価になるという問題がある。
また,特許文献2記載のマッサージ用クッション体にあっては,バイブレータをクッション体内に固設していることから,該バイブレータを備えていない部分において振動を付加することができない。一方,特許文献3にあっては,マッサージする部位に応じてバイブレータの位置を変更することが可能であるが,その都度,「振動を与えたい部分に応じて4個のパートマットレス1a,1b,1c,1dを順次配置変換し,電動振動器2を備えたパートマットレス1bの位置を任意の位置に入れ替えれる」必要があるため(特許文献3の「0010」欄),作業に手間を要する。
このように,特許文献2及び特許文献3記載の発明では,バイブレータからの振動をクッションやマットに伝達させることはできない。仮に,振動を周囲へ伝達すべく,該バイブレータの出力を上げたとしても,該バイブレータ近傍が過度に振動して不快感を感じる等の問題が生じるおそれが高く,クッションやマット全体を好適に振動させることは難しい。また,必要以上にバイブレータの出力を上げることから稼動コストが高くなるという問題もある。
また,従来のバイブレータを用いた振動は,いずれも,振動面において,X-Y-Z軸上の直線運動のみを発生するものであり,ときに,振動が苦痛をもたらし,長時間にわたるマッサージは望めないものであった。
したがって,本発明は,好適なクッション性能を有すると共に,人体にバイブレータとの接触による違和感を与えることなく,バイブレータからの振動を,従来と異なり,振動面において,円又は円弧軌跡及び周期的な脈動となる振動として発生させ,これにより心地よい振動を振動面に伝達することができ,該振動の付加によってマッサージ効果やリラクゼーション効果を,広範囲にわたって得ることができるクッション,及び該クッションを備えたバイブレーションシステム,及び該システムによる振動発生方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決すべく,本発明のクッション1は,
熱可塑性樹脂の連続線条12のランダムなループ又はカールの隣接する線条12相互を接触絡合集合して成る所定の嵩密度の空隙を備える三次元構造体であって,嵩密度の低い内層16を介して両表面に嵩密度の高い外層14,14を形成してなり,使用時において人体の少なくとも一部を支持するスプリング構造樹脂本体10と,
前記スプリング構造樹脂本体10に内蔵され,前記スプリング構造樹脂本体10のいずれかの表面に接触状態で配置されたバイブレータ20を備えることを特徴とする(請求項1)。
前記スプリング構造樹脂本体10を構成する線条12は,その全部又は一部を中空とすることが好ましい(請求項2)。
前記クッション1は,前記スプリング構造樹脂本体10の外層14に切り込み18を設け,該切り込み18から前記スプリング構造樹脂本体10の内層16へ前記バイブレータ20を挿入して構成することができる(請求項3)。
本発明のクッション1に用いられる前記バイブレータ20は,例えば円筒状の筒状体から成るケーシング21と,該ケーシング21の両端に適宜間隔を介して配置挿入された偏心錘24,24を備えたものとすることができる(請求項4)。
前記各偏心錘24,24は,前記ケーシング21の両端にそれぞれ配置挿入された振動モータ22,22の回転軸23,23にそれぞれ連結されているよう構成することができる(請求項5)。
前述の構成から成るバイブレータ20においては,前記各偏心錘24,24の回転方向が相互に反対方向となるようにすることが好ましい(請求項6)。
本発明にあっては,バイブレータ20により,振動表面において円又は円弧軌跡及び周期的な脈動となる振動や,振動数や振幅が随時変化する1/fゆらぎの振動を生じさせることが好ましい(請求項7)。
また,本発明のバイブレーションシステム60,80は,人体の少なくとも一部を支持する人体支持手段の人体支持部に,前記本発明のクッション1を配置したことを特徴とする(請求項8)。
さらに,本発明のバイブレーションシステム60,80による振動発生方法は,
嵩密度の低い内層16を介して両表面に,使用時において人体の少なくとも一部を支持する,嵩密度の高い外層14,14を形成して成る熱可塑性樹脂の連続線条12のランダムなループ又はカールの隣接する線条12相互を接触絡合集合した空隙を有する三次元構造体から成るスプリング構造樹脂本体10に内蔵され,前記スプリング構造樹脂本体10のいずれかの表面に接触状態で配置された筒状体から成るケーシング21の両端に適宜間隔を介して配置挿入された偏心錘24,24を相互に反対方向に回転して,振動表面において円又は円弧軌跡及び周期的な脈動となる振動を発生せしめることを特徴とする(請求項9)。前記偏心錘24,24は,ケーシング21の両端からそれぞれ挿入された振動モータ22,22の回転軸23,23にそれぞれ連結されるよう構成することができる。
本発明のクッション1は,スプリング構造樹脂本体10にバイブレータ20を内蔵するか,該スプリング構造樹脂本体10のいずれかの表面にバイブレータ20を接触状態で配置することによって構成されるところ,前記スプリング構造樹脂本体10は,熱可塑性樹脂の連続線条12のランダムなループ又はカールの隣接する線条12相互を接触絡合集合して成ることから,良好な振動伝達性を有している。したがって,本発明のクッション1によれば,バイブレータ20によって生じた振動を前記線条12を通じてスプリング構造樹脂本体10全体へと好適に伝達することができ,クッション全体を広範囲にわたって振動させることが可能となる。そのため,効率的にマッサージ効果やリラクゼーション効果を得ることができる。
特に,前記スプリング構造樹脂本体10を成す線条12を中空構造とした場合には,該スプリング構造樹脂本体10全体の重量を低減できるほか,中空部を形成することによって前記線条12の樹脂部分の厚みが低減することにより振動伝達が一層良好となり,スプリング構造樹脂本体10にさらに好適に振動を付加することができる。
また,前記バイブレータ20をスプリング構造樹脂本体10に内蔵することにより,本発明のクッション1の使用時にバイブレータ20が人体に接触することを防止でき,ゴツゴツとした違和感や過度な振動の付加による不快感を感じることなく,快適に使用することができる。
さらに,前記クッション1を製造する場合,該スプリング構造樹脂本体10の外層14に切り込み18を設け,該切りこみからバイブレータ20を挿入すれば,スプリング構造樹脂本体10の内層16は嵩密度が小さく空隙を多く有しているため,前記バイブレータ20を該内層16中に配置できる。したがって,前記バイブレータ20を内蔵するためにバイブレータ20挿入用の孔を別途設けずとも本発明のクッション1を構成することができ,製造工程及び装置構成を簡易化することができる。
また,本発明のクッション1によれば,前述のようにスプリング構造樹脂本体10が良好な振動伝達性を有することから,振動を付与するためのバイブレータ20の数を少なくしても広範囲に振動を伝達でき,コストの低減を図ることができる。
さらに,本発明のクッション1におけるバイブレータ20として1/fゆらぎの振動が生じるバイブレータ20を用いることとすれば,クッション1の使用者は該1/fゆらぎの振動によりリラクゼーション効果を得ることができる。
例えば,筒状体から成るケーシング21の両端に適宜間隔を介して偏心錘24,24をそれぞれ配置挿入したバイブレータ20を用い,前記各偏心錘24,24の回転方向を相互に反対方向とすれば,各偏心錘24,24の回転による振動が相互作用することによって振動数や振幅が随時変化し,振動表面において円又は円弧軌跡及び周期的な脈動となる振動を発生させることができ,人体に心地よい振動を付与することができる。このようなバイブレータ20は,ケーシングの両端に2つの振動モータ22,22をそれぞれ挿入し,該振動モータ22,22の回転軸23,23に偏心錘24,24をそれぞれ連結することによって構成することができる。
また,前記本発明のクッション1を椅子やベッド80等の人体支持手段に適用することにより,容易にバイブレーションシステムを構成することができ,このようにして構成されたバイブレーションシステムによれば,前述する本発明のクッション1によるマッサージ効果やリラクゼーション効果を好適に得ることが出来る。
特に前記バイブレータにより振動面に円又は円弧軌跡及び周期的な脈動となる振動を生じさせるものとすれば,心地よい振動によって上記リラクゼーション効果をより好適に得ることができる。
なお,本発明で用いる前記スプリング構造樹脂本体10は,嵩密度の高い外層14,14を両表面に有すると共に,該外層14,14間に嵩密度の低い内層16を介していることから,衝撃吸収力や荷重の分散作用等,良好なクッション性能を有するほか,表面が強固かつ滑らかなため,人体を好適に支持することができ,さらに,通気性に優れることからムレ感がなく快適に使用でき,耐久性に優れることからヘタリ感がなく長期間使用することができる。
以下,図面を参照して本発明のバイブレーションシステム60,80及びクッション1について説明する。
バイブレータ20
バイブレータ20は,前記スプリング構造樹脂本体10へと取付けて該スプリング構造樹脂本体10に所望の振動を付与するものであり,任意の振幅及び振動数をもって振動を発生させる一般的な装置であれば,モータ式のほか,電磁式,電動式等,既知の様々なバイブレータ20を使用可能であるが,本実施形態にあっては,特に,ケーシング21の内部に振動モータ22を配置して成るモータ式のバイブレータ20を使用し,該バイブレータにより振幅及び振動数が随時変化する所謂「ゆらぎ」を有する振動を生じさせるものとする。
前記モータ式のバイブレータ20は,ここでは,振動モータ22の回転軸23に偏心錘24が取付けられ,回転軸23が回転すると錘24が偏心状態で回転することによって振動が発生するよう構成されており,これにより該振動モータ22を外装するケーシング21全体を振動させるものである。
本実施形態にあっては,図3及び図4に示すように,円筒状のケーシング21の両端に適宜間隔を介して配置挿入された偏心錘24,24を備えたものとする。
前記バイブレータ20は,前記ケーシング21の両端にそれぞれ円柱状の振動モータ22,22が挿入されており,各振動モータ22,22の回転軸23,23に,断面略半円状の偏心錘24,24を,該偏心錘24,24の中心間の距離を約6cm程度として配置されるよう固着して成り,両偏心錘24が内側となるように所定の間隔を介して配置されている。
前記ケーシング21内に,いずれも偏心錘24,24を内向きにして取り付けられた各振動モータ22,22は双方とも同様の構成から成るため,いずれのモータ22,22に対しても極性を同じにして電源に接続してモータ22,22を駆動させると該モータ22,22は同一方向に回転するが,該モータ22,22はケーシング21の両端において対向する状態に配置挿入されているため,該モータ22,22の回転軸23,23に取付けられた各偏心錘24,24は反対方向へと回転する。そのため,一方の振動モータ22の回転がケーシング21に与える揺れと,他方の振動モータ22がケーシング21に与える揺れとが一致することがなく,ケーシング21の振動数や振幅に変化が生じて,周期的な脈動となる振動を発生せしめる。
この振動により所謂「1/fゆらぎ」が生じることから,本実施形態において使用するバイブレータにあっては,この1/fゆらぎにより,人に心地よさを与えることができるものとなっている。
前記振動モータ22それぞれには,外部の電源から電流を供給するための配線25が設けられている。
前記バイブレータ20は上述した構成に限定されず,大きさ,形状等は任意に選択でき,また,モータ22の回転数や錘24の重さ等を変更することによって振動の大きさ(振幅)や振動数(周波数)についても適宜選択可能である。なお,使用しながら振動の大きさや振動数等を変更可能な構成を備えることとすればより好適である。
クッション1
本発明のクッション1は,所定の嵩密度の空隙を備える三次元構造体から成るスプリング構造樹脂本体10にバイブレータ20を内蔵して成り,該バイブレータ20を駆動して発生させた振動を前記スプリング構造樹脂本体10へと伝達して,該スプリング構造樹脂本体10を振動させることを可能としたもので,一例として下記に説明するように構成することができる。
スプリング構造樹脂本体10
スプリング構造樹脂本体10は,クッション性能を有し,使用時において例えば背中や腰,足等,人体の少なくとも一部を支持するクッション1本体を成すもので,熱可塑性樹脂を原料又は主原料とする連続線条12(以下,単に線条12ともいう)により複数のループを形成し,ループの隣接する前記線条12相互をランダムに接触絡合集合して成り,所定の嵩密度及び空隙率を有する三次元構造体である。
前記スプリング構造樹脂本体10の原料となる熱可塑性樹脂は,汎用プラスチック(ポリオレフィン,ポリスチレン系樹脂,メタクリル樹脂,ポリ塩化ビニル等),エンジニアリングプラスチック(ポリアミド,ポリカーボネート,飽和ポリエステル,ポリアセタール等)等である。好ましくは熱可塑性エラストマー,特に,ポリエチレン(PE),ポリプロピレン(PP)等のポリオレフィン系樹脂や,酢酸ビニル樹脂(VAC),エチレン酢酸ビニル共重合体(EVA)又は,スチレンブタジエンスチレン(SBS)等が好ましく,これらを混合したものでもよい。また,新規に精製された樹脂に限定されるものではなく,再生樹脂であっても良い。
ポリオレフィン系樹脂とVAC又はEVAの酢酸ビニル系樹脂とを混合する場合,その混合比は,ポリオレフィン系樹脂:酢酸ビニル系樹脂=70〜97重量%:3〜30重量%,好ましくは80〜90重量%:10〜20重量%である。VAC又はEVAが3重量%以下であると反発弾性が低下し,30重量%以上になると熱的特性が低下するためである。
ポリオレフィン系樹脂とSBSとを混合する場合,その混合比は,ポリオレフィン系樹脂:SBS=50〜97重量%:3〜50重量%,好ましくは70〜90重量%:10〜30重量%である。
前記スプリング構造樹脂本体10は,クッション体となる三次元構造体として必要な弾性と強度を有し,また,重量を軽減する観点から,所定の嵩密度と空隙率を有することが好ましい。ここで,空隙率とは,
[空隙率(%)]=(1−[嵩密度]/[樹脂の密度])×100
である。
具体的には,スプリング構造樹脂本体10全体の嵩密度は0.001〜0.20g/cm3,好ましくは0.08〜0.20g/cm3,より好ましくは0.10〜0.18g/cm3とすることができ,空隙率は78〜91%,さらに好ましくは80〜88%とすることができる。
なお,前記スプリング構造樹脂本体10は,2つの外層14,14と,該外層14,14間に介在する内層16とから成り,前記外層14,14は嵩密度を高くして表面を強化すると共に滑らかにし,また圧力分散性を保持することとしている。一方,前記内層16は嵩密度を低くしてクッション性を高めている。
前記外層14,14の嵩密度は0.2〜0.5g/cm3,好ましくは0.3〜0.4g/cm3,空隙率は44〜77%,好ましくは56〜67%とすることができ,前記内層16の嵩密度は0.01〜0.15g/cm3,好ましくは0.03〜0.05g/cm3,空隙率は83〜99%,好ましくは94〜97%とすることができる。
前記スプリング構造樹脂本体10を構成する線条12は,中空でも無垢(中実)でも良いが,重量の軽減等の観点からは図5に示すような中空の線条12を使用することが好ましい。
なお,線条12を中空構造とすることによって,同一径の無垢な線条12と比較して中空部により樹脂部分の厚みを減じることができるため,振動が伝達しやすくなるといえる。
すなわち,中空の方が,剛性が高く減衰が少ない。また,中空繊維内部の空気振動波伝播による振動伝達分が追加されるためである。
また,無垢の線条12と中空の線条12とを混在させることとしても良く,この場合の混合比は,無垢:中空=0〜50:50〜100であることが好ましい。
スプリング構造樹脂本体10の線条12の線径(直径)は,無垢の線条12の場合,0.3〜3.0mm,好ましくは,0.7〜1.0mmとすることができる。無垢の線条12にあっては,線径0.3mm以下では線条12に腰が無くなり,融着部が多くなって空隙率が低下し,3.0mm以上では線条12に腰がありすぎ,ループが形成されず,融着部が少なくなり,強度が低下する。中空の線条12の場合には,線径は1.0〜3.0mm,好ましくは,1.5〜2.0mm,特に好ましくは,0.9〜1.3mmとすることができる。
ここで,前記中空の線条12は,中空率が10%〜80%であることが好ましい。中空率が10%以下では重量軽減に寄与せず,80%以上ではクッション性が低下するおそれがあるためである。なお,前記線条12に形成される中空部は連続していなくてもよい。
前記スプリング構造樹脂本体10の厚さは,人体を支持するに必要な強度と変形性とを発揮するものであれば特に限定されないが,バイブレータ20を内蔵することが可能な厚さに形成され,一例として30mm〜100mm,好ましくは,40mm〜70mmとすることができる。長さ及び幅等,最終形状は,用途に応じて,溶断あるいは機械的切断,ホットプレスなどにより任意に形成できる。
次に,スプリング構造樹脂本体10の製造方法の一例について説明する。
前記スプリング構造樹脂本体10は,例えば,図6〜図8に示すようなスプリング構造樹脂成形装置100によって製造することができる。
前記スプリング構造樹脂成形装置100は,ホッパー121より投入した熱可塑性樹脂を所定温度で溶融混練して押し出す押出成形機120,前記押出成形機120から押出された溶融状態の熱可塑性樹脂を多数の射出口123を通じて押出し,所定径及び所定形状(中空又は無垢)の線条12へと成形する成形ダイ(金型)122,前記成形ダイ122から押し出され,カール又はループ状にランダムに成形しながら部分的に接触絡合して線条12相互を溶融接着する連続線条12に対して,スプリング構造樹脂本体10の表面に相当する部分の連続線条12を内側へと絞り込んで嵩密度の高い外層14,14を形成する外層形成装置150,前記外層成形装置150の下方に設けられた水槽126内に配置され,該外層成形装置150を経た線条12を所定の厚さ及び嵩密度の成形体に成形し,水槽内で固化させつつ引き取る引取機124,前記引取機124によって引き取られた成形体を前記水槽126中から引き上げる巻取ロール129,129,該成形体を所定の切断部位で切断する切断装置130等を備えており,これらを経てスプリング構造樹脂本体10が取り出される。
上述のように,本発明にあっては,前記スプリング構造樹脂本体10の表面に嵩密度の高い外層14,14を備えることができるよう,前記成形ダイ122と前記引取機124との間に外層成形装置150を配置しており,前記成形ダイ122によって線条12に形成された熱可塑性樹脂は,水槽126の水面に触れる前にその厚さが絞り込まれてスプリング構造樹脂本体10の表面近傍において嵩密度が高められるとともに,ループを滑らかに形成させてループ同士の融着が均一化される。
前記引取機124は,図示の実施形態にあっては,水槽126内の水中に設置された上下一対の引取ロール125,125に無端ベルト128が掛けられて成り,成形ダイ122から外層成形装置150を経た熱可塑性樹脂は,該引取機124の無端ベルト128に触れる前に,その表面を水槽126内で冷却固化させ,無端ベルト128の噛み痕が製品につかないようにしている。
三次元体構造体であるスプリング構造樹脂本体10を水槽126中から引き上げるに際し,該スプリング構造樹脂本体10を折り曲げることが困難な場合には,押出し長手方向に嵩密度の低い部分を形成してその部位で折り曲げることによって前記巻取ロール129,129へと誘導し,該巻取ロール129,129によって水中から引き上げることができる。
また,このほかのスプリング構造樹脂本体10の引き上げ例としては,図8に示すように,水槽126内に切断装置130を設け,該切断装置130を引取機124の下方近傍に配置し,水槽126内の前記引取機124及び切断装置130の対向側壁には前記切断装置130によって切断されたスプリング構造樹脂本体10の搬送する搬送装置135を備えることとしてもよい。前記搬送装置135はスプリング構造樹脂本体10の空隙に挿入される係止突起136を多数突設したコンベア138から成り,スプリング構造樹脂本体10は該係止突起136によって係止された状態のまま巻取ロール129へと搬送される。
上述するようなスプリング構造樹脂成形装置100を用いてスプリング構造樹脂本体10を製造する実施形態をより具体的に説明する。
図9の模式図に示すように,PE,PP等のポリオレフィン系樹脂と,VAC,EVA又はSBS等の原料樹脂は,タンブラー,或いは定量供給機等を経てドライブレンドされ,又は,混合若しくは溶融混合してペレット化されて,押出成形機120のホッパー121へ送られる。一例としては,PPとSBSをタンブラー(加藤理機製作所製KR混合機)で,40rpm,15分間混合する。
次に,図6及び7に示すように,この原料樹脂から成る混合物を直径65mmの単軸押出成形機120のホッパー121より投入し,所定温度(例えば200℃〜260℃)で溶融し混錬し,成形ダイ122に設けた所定径の多数のノズルから所定の押出速度,押出圧力(例えば0.1MPa)で溶融状態のまま押出し(一例として吐出能力は135kg/h,スクリュー回転数は30rpm),引取機124により所定の引取速度(例えば32.3m/h)で引き取ることにより,所定の線径(例えば600〜90,000デニール,好ましくは3,000〜30,000デニール,より好ましくは6,000〜10,000デニール)の中空連続線条12を形成し,この溶融状態の線条12同士を接触絡合させることによりランダムなループ,例えば直径1〜10mm,好ましくは直径1〜5mmのループを形成させる。このとき,接触絡合部位の少なくとも一部は,相互に溶融接触されて冷却される。線条12は中空のものと中実のものとが所定割合で混合されていても良い。
前記ランダムなループ又はカールが接触絡合されてなる樹脂の線条12の集合体である三次元構造体の厚さ及び嵩密度は,成形ダイ122下方に位置する外層形成装置150及び,水槽126内の引取機124の引取ロール125,125によって決定される。すなわち,溶融状態で押出された線条12の集合体は,外層形成装置150によって表面が絞り込まれ,密な外層14,14と疎な内層16とが形成され,該線条12はランダムなループ又はカールに形成される。前記線条12から成る三次元構造体(例えば,厚さ10〜200mm,幅2,000mm)は,水中で固化しつつ,引取機124の引取ロール125,125によって所定の厚さ及び嵩密度に形成され,巻取ロール129,129によりスプリング構造樹脂本体10として取り出される。
水中においてこのループが形成された線条12から成る三次元構造体を引取機124により引き取る際には,引取機124の速度を変更することとしてもよく,例えば,引取ロール125,125の回転速度をタイマー等により設定時間毎に,所定時間低速にする等,引取機124による引取速度を所定の間隔で低速に調整することにより,スプリング構造樹脂本体10の押出方向(長手方向)において,所定間隔ごと(例えば,30〜50cm)に嵩密度の大きい疎な部分とそれ以外の密な部分,すなわち,疎密を連続して形成することができる。このようにスプリング構造樹脂本体10に疎密を形成することにより,該スプリング構造樹脂本体10を引取ロール125,125で折り曲げることが困難な場合であっても,嵩密度の低い疎な部分で折り曲げることによって,水中から引き上げることができる。以上の工程を経て取り出されたスプリング構造樹脂本体10は,切断装置130により適宜長さに切断される。
上記製造方法によって,一例として,嵩密度0.03g/cm3,厚さ50mmのスプリング構造樹脂本体10を得ることができた。該スプリング構造樹脂本体10は,任意の幅及び長さに切断して所定サイズに成形することができる。
クッション1の製造方法
本発明のクッション1は,スプリング構造樹脂本体10へバイブレータ20を取付けることによって製造される。前記スプリング構造樹脂本体10へのバイブレータ20の取付け方法としては,バイブレータ20をスプリング構造樹脂本体10内へ配置して内蔵させ,バイブレータ20をスプリング構造樹脂本体10の表面に接触状態で配置することが挙げられる。
スプリング構造樹脂本体10にバイブレータ20を内蔵する場合には,図3及び図4に示すように,例えば,スプリング構造樹脂本体10の表面を成す外層14にカッタ等の切断手段で前記バイブレータ20を挿入可能な切り込み18を形成し,該切り込み18からバイブレータ20を挿入してスプリング構造樹脂本体10の内層16中に配置することができる。前記切り込み18の長さや形状等は特に限定されず,内蔵するバイブレータ20の大きさや形状に応じて決定することができ,所定長さの1本の切り込み18とするほか,例えば十字状に直交する2本の切り込み18や,X字状に交差する2本の切り込み18,またI字状に1本の切り込み18の両端に該切り込み18と直交する切り込み18を設けたもの等,種々のパターンを採り得る。また,切り込み18の幅(太さ)についても任意に決定可能である。
前記スプリング構造樹脂本体10の内層16は嵩密度が低いため,特に前記内層16に孔を設けずとも,前記切り込み18から挿入したバイブレータ20を該内層16中に配置することができる。
上述のように前記スプリング構造樹脂本体10には切り込み18を設けるのみとしてもよいが,そのほか,バイブレータ20に対応した所定形状,所定サイズの孔を設け,該孔にバイブレータ20を挿入後,固定することとしてもよい。該孔は前記切り込み18と同様,カッタ等の切断手段によって機械的に設けることとしてもよいが,例えば,バイブレータ20外形と略同形状のプレス面を有する雄型でスプリング構造樹脂本体10のいずれかの表面から所定深さまで熱プレス加工を行い,線条12を溶断して,前記バイブレータ20に対応する形状の孔を切断して前記バイブレータ20を内蔵するための孔を設け,該孔に前記バイブレータ20を挿入した後,該孔内にバイブレータ20を嵌合させるか,又は,止め具や,前記孔に表面側から嵌挿して該孔を塞ぐ嵌挿部材等を用いて前記バイブレータ20を前記孔内に固定すること等ができる。
このように,バイブレータ20をスプリング構造樹脂本体10に内蔵し,スプリング構造樹脂本体10の表面に接触する状態で配置することにより,バイブレータ20から発生する振動を好適にスプリング構造樹脂本体10の全体に伝えることができる。
すなわち,前記バイブレータ20によって生じる脈動的な振動は,振動表面において円又は円弧軌跡及び周期的な脈動としての振動が生じてスプリング構造樹脂本体10へと伝わり,この振動は振幅又は振動数が随時変化する1/fゆらぎを生じさせていることから,心地よいものとなり,人体にマッサージ効果のほかリラクゼーション効果も与えることができる。
バイブレータ20と電源との配線25は,前記スプリング構造樹脂本体10に設けられた切り込み18や孔,また,嵩密度の低い前記内層16を介してもよく,また,スプリング構造樹脂本体10に別途に穿設した挿孔を利用することとしてもよい。
また,前記バイブレータ20は,前記スプリング構造樹脂本体10に内蔵し,スプリング構造樹脂本体10の表面に配置されて,振動をスプリング構造樹脂本体10全体へと伝搬することができるものであれば,その配置個数,配置位置は特に限定されず,例えばスプリング構造樹脂本体10の中央付近にバイブレータ20を1個設けることとしたり,複数個のバイブレータ20を等間隔に配置する等,使用するバイブレータ20の性能やスプリング構造樹脂本体10の形状や大きさ等に応じて適宜変更可能である。
バイブレーションシステム60,80
本発明のクッション1は,一例としてこれを椅子,ベッド80等,人体の少なくとも一部を支持する人体支持手段に利用することで,本発明におけるバイブレーションシステムが構成される。人体の少なくとも一部とは,背中,腰,尻,足,腕等であり,人体支持手段においてこれらを支持する人体支持部,一例として,椅子の場合にはその背もたれ部分65や着座部分63,ベッド80の場合には人体が横臥するためのマット81全体等に前述のクッション1を配置することでバイブレーションシステムとすることができる。
本発明のバイブレーションシステムの一実施形態として,このバイブレーションシステムを椅子(ソファ60)において実現した例を図1に示す。
このバイブレーションシステムを構成する人体支持手段であるソファ60は,図1に示すように,座部62,座部62に載置する座部クッション63,座部62から斜め後方に延出するよう設けられた背部64,背部64の前面(人が着座した際にその上半身と接触する面)に重合される背部クッション65,座部62の両側から上方へ延出する側面部67,側面部67の上方に固定される肘掛68等から構成されており,本実施形態にあっては,前記ソファ60のうち,人体の背中及び腰を支持する前記背部クッション65に本発明のクッション1が用いられており,所定の形状に切断加工等された該クッション1を背部クッション65の枠内に収容して成る。なお,ソファ60周辺の家具や器具へ振動が伝達することを防止する観点から,ゴム等の制振材を背部クッション65の枠との間や,ソファ60の底面69と床面との間に介在させることとする。
なお,前記図1の実施形態にあっては,本発明のクッション1を用いるのはソファ60のうち背部クッション65のみとしているが,その他の人体支持部に本発明のクッション1を使用してもよく,例えば,座部クッション63に本発明のクッション1を使用したり,肘掛68等に本発明のクッション1を組み込むこと等もできる。また,ソファ60にさらに足を載置するための足置きを備える場合には,該足置きにおける足の支持部に本発明のクッション1を使用してもよい。
また,図1にあっては,背部クッション65に用いられている本発明のクッション1は,その中央部近傍に1個のバイブレータ20を内蔵して成る構成としているが,バイブレータ20の配置位置や配置個数等は適宜変更可能である。
図2は,本発明のバイブレーションシステムをベッド80において実現した例である。ベッド80に横臥した状態において,人体は,ベッド80の底面を成す板体82上に載置されるマット81によって支持されるところ,本実施形態にあっては,このマット81を一般的なマットに代えてスプリング構造樹脂本体10とバイブレータ20とから成る本発明のクッション1としている。
前記マット81を成すクッション1の厚さ,長さ及び幅,形状等は,ベッド80の形状やサイズ等に応じて任意に選択することができる。また,図2に示すように前記板体82と略同様のサイズから成る1枚のクッション1を使用することとしてもよいが,例えば,これを長手方向に複数枚に分割して成るクッション1を用いて,該クッション1を複数枚隣接配置することによりマット81を構成することとしてもよい。図2にあっては,ベッド80のマット81に使用される本発明のクッション1は,その中央部近傍に1個のバイブレータ20を内蔵した構成としているが,ソファ60と同様,バイブレータ20の配置位置や配置個数は適宜変更可能である。
クッション1のベッド80への取付けは,一例として,ベッド80の枠体83の上端部に載置されたベニヤ合板等から成る板体82上に,所定厚さ,例えば厚さ1〜3mm程度のゴム等の制振材から成るシート84等を敷いた後,このシート84上にバイブレータ20を取り付けた前記スプリング構造樹脂本体10から成る本発明のクッション1を載置することによって行なうことができる。前記ゴムシート84の制振作用により,クッション1の振動はその下方に配置される板体82や枠体83に伝達されることが好適に防止され,バイブレーションシステム80周辺の他の家具や器具に振動を付与することを回避できる。また,ベッド80の足86と床面との間に制振材を介在させることとしてもよい。
バイブレーションシステムの使用方法及び該システムによる振動発生方法
本発明のクッション1を備えたバイブレーションシステムがソファ60等の椅子によって実現されている場合には該椅子に着座し,また,バイブレーションシステムがベッド80等として実現されている場合には該ベッド80に横臥することにより,椅子やベッド80に人体の少なくとも一部(背中,腰,尻,足,腕,頭等)を支持させ,この状態においてクッション1に設けられたバイブレータ20を駆動させて振動を発生させる。
バイブレータ20によって発生した振動は,スプリング構造樹脂本体10の三次元構造を成す各線条12を通じてスプリング構造樹脂本体10全体へと伝達され,また,該スプリング構造樹脂本体10に接している人体の部分に振動を付与する。したがって,本発明のバイブレーションシステムを使用する者は,前記スプリング構造樹脂本体10からの振動によって身体がほぐされ,凝りの解消や血行促進等のマッサージ効果やリラクゼーション効果が得られる。
スプリング構造樹脂本体10の内部が嵩密度の低い内層16であるため,振動が伝わりやすく,また,外層14は嵩密度を高くしていることから強度が良好で,好適に人体を支持することができる。
特に,本発明のバイブレーションシステムにおいて,クッション1に備えるバイブレータ20が,図3又は図4に示すように該ケーシング21の両端に適宜間隔を介して配置挿入された偏心錘24,24を相互に反対方向に回転可能なバイブレータ20である場合には,振動表面において円又は円弧軌跡及び周期的な脈動となる振動を生じさせることができる。該振動は,前記偏心錘24,24それぞれの回転による相互作用で,振動数や振幅が随時変化する1/fゆらぎを生じさせるものであることから,上述するマッサージによる身体的なリラクゼーション効果のほか,精神的にもリラクゼーション効果が得られる。
本発明のクッション1は,前述のようにソファ60やベッド80等に適用するのみならず,自動車,航空機の乗り物におけるシートや,映画館,美容院,喫茶店,ホテル,催事会場,ホール,フィットネスクラブ,医院等の各種施設における座席,椅子,ベッドなどに適用することも可能であり,また,医療(人工透析椅子,外科手術台,分娩台,献血台,歯科治療台等)などに適用することも可能である等,各種の分野への応用が可能である。
本発明のクッション1を適用したバイブレーションシステムの一例(ソファ60)を示した斜視図。 本発明のクッション1を適用したバイブレーションシステムの一例(ベッド80)を示した斜視図。 本発明のクッションを示した斜視図。 図3の一部断面図。 スプリング構造樹脂本体10の一部拡大図。 スプリング構造樹脂本体10の製造装置の説明図。 スプリング構造樹脂本体10の製造装置を示した図。 スプリング構造樹脂本体10の他の製造装置を示した図。 スプリング構造樹脂本体の原料の混合について説明した図。
符号の説明
1 クッション
10 スプリング構造樹脂本体
12 線条
14 外層
16 内層
18 切り込み
20 バイブレータ
21 ケーシング
22 振動モータ
23 回転軸
24 偏心錘
25 配線
60 ソファ
62 座部
63 座部クッション
64 背部
65 背部クッション
67 側面部
68 肘掛
69 底面
80 ベッド
81 マット
82 板体
83 枠体
84 シート(制振材)
86 足
100 スプリング構造樹脂成形装置
120 押出成形機
121 ホッパー
122 成形ダイ(金型)
123 射出口
124 引取機
125 引取ロール
126 水槽
128 無端ベルト
129 巻取ロール
130 切断装置
135 搬送装置
136 係止突起
138 コンベア
150 外層形成装置

Claims (9)

  1. 熱可塑性樹脂の連続線条のランダムなループ又はカールの隣接する線条相互を接触絡合集合して成る所定の嵩密度の空隙を備える三次元構造体であって,嵩密度の低い内層を介して両表面に嵩密度の高い外層を形成してなり,使用時において人体の少なくとも一部を支持するスプリング構造樹脂本体と,
    前記スプリング構造樹脂本体に内蔵され,前記スプリング構造樹脂本体の表面に接触状態で配置されたバイブレータを備えることを特徴とするクッション。
  2. 前記スプリング構造樹脂本体を構成する線条の全部又は一部が中空である請求項1記載のクッション。
  3. 前記スプリング構造樹脂本体の外層に切り込みを設け,該切り込みから前記スプリング構造樹脂本体の内層へ前記バイブレータを挿入して成ることを特徴とする請求項1又は2項記載のクッション。
  4. 前記バイブレータが,筒状体から成るケーシングと,前記ケーシングの両端に適宜間隔を介して配置挿入された偏心錘を備えることを特徴とする請求項1〜3いずれか1項記載のクッション。
  5. 前記各偏心錘が,前記ケーシングの両端にそれぞれ配置挿入された振動モータの回転軸にそれぞれ連結されていることを特徴とする請求項4記載のクッション。
  6. 前記各偏心錘の回転方向が相互に反対方向であることを特徴とする請求項4又は5記載のクッション。
  7. 前記バイブレータにより1/fゆらぎの振動を生じさせることを特徴とする請求項1〜6いずれか1項記載のクッション。
  8. 人体の少なくとも一部を支持する人体支持手段の人体支持部に,請求項1〜7いずれか1項記載の前記クッションを配置したことを特徴とするクッションを備えたバイブレーションシステム。
  9. 嵩密度の低い内層を介して両表面に,使用時において人体の少なくとも一部を支持する,嵩密度の高い外層を形成して成る熱可塑性樹脂の連続線条のランダムなループ又はカールの隣接する線条相互を接触絡合集合した空隙を有する三次元構造体から成るスプリング構造樹脂本体に内蔵され,前記スプリング構造樹脂本体のいずれかの表面に接触状態で配置された筒状体から成るケーシングから成り,該ケーシングの両端に適宜間隔を介して配置挿入された偏心錘を相互に反対方向に回転して,振動表面において円又は円弧軌跡及び周期的な脈動となる振動を発生せしめることを特徴とするクッションを備えたバイブレーションシステムによる振動発生方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2019051449A (ja) * 2017-09-12 2019-04-04 有限会社エアーリメイクス ドライアイス洗浄装置およびそれに用いられる振動体

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