JP2006190238A - 飲料抽出装置および飲料抽出方法 - Google Patents

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寿美 永友
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Abstract

【課題】抽出容器の汚染を防止するとともに、所望の風味や品質を有する飲料を抽出することができる飲料抽出装置および飲料抽出方法を提供すること。
【解決手段】ガイド部1221の内表面1221aが親水性材料でコーティングされたシリンダ12を備えてなり、シリンダ12の内部に投入したコーヒー原料および湯から成る混合液を該シリンダ12の抽出口12bを通じて濾過することにより、コーヒー飲料を抽出するようにした飲料抽出装置において、シリンダ12の内部に表面処理水を供給することにより上記内表面1221aを超親水性状態にして、コーヒー原料および湯を投入するようにしたものである。
【選択図】 図3

Description

本発明は、飲料抽出装置および飲料抽出方法に関し、より詳細には、例えばカップ式飲料自動販売機等において、レギュラーコーヒー等のコーヒー飲料を抽出するのに用いられる飲料抽出装置および飲料抽出方法の改良に関する。
一般に、例えばレギュラーコーヒー等の飲料を提供するカップ式飲料自動販売機には、自動販売機内にコーヒーブリュアと呼ばれる飲料抽出装置が備えてある。飲料抽出装置は、抽出容器に投入された定量のコーヒー原料(コーヒーの挽き豆:焙煎済みのコーヒー豆をミルで粉状に挽いたもの)および湯を混合・撹拌した後に濾過してコーヒー飲料を抽出するものである。抽出されたコーヒー飲料は、抽出通路を通じてベンドステージに搬出されたカップに供給されて提供されることになる(例えば、特許文献1参照)。
特開平11−120434号公報
ところが、上記飲料抽出装置では、コーヒー飲料の抽出後に、微量のコーヒー原料滓等の残渣が抽出容器の内表面に付着して、該抽出容器の汚染を招来していた。また、この残渣の付着は、以降のコーヒー飲料の提供時に付着した残渣の一部が溶出することにより、抽出されたコーヒー飲料の新鮮な風味や品質を損ねる要因になっていた。
本発明は、上記実情に鑑みて、抽出容器の汚染を防止するとともに、所望の風味や品質を有する飲料を抽出することができる飲料抽出装置および飲料抽出方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の請求項1にかかる飲料抽出装置は、内表面の所定領域が親水性材料でコーティングされた抽出容器を備えてなり、前記抽出容器の内部に投入した粉末原料および湯から成る混合液を該抽出容器の抽出口を通じて濾過させることにより、飲料を抽出するようにした飲料抽出装置において、前記抽出容器の内部に表面処理水を供給することにより前記内表面の所定領域を超親水性状態にして、前記粉末原料および前記湯を投入するようにしたことを特徴とする。
また、本発明の請求項2にかかる飲料抽出装置は、上記請求項1において、前記抽出容器の内表面に対して、前記表面処理水をシャワー状にして散布する散布手段を備えたことを特徴とする。
また、本発明の請求項3にかかる飲料抽出装置は、上記請求項1または上記請求項2において、前記表面処理水は、湯成分として抽出する飲料を構成することを特徴とする。
また、本発明の請求項4にかかる飲料抽出装置は、上記請求項1〜3のいずれか一つにおいて、前記超親水性状態は、水に対する接触角が5°以下の大きさであることを特徴とする。
また、本発明の請求項5にかかる飲料抽出装置は、上記請求項1〜4のいずれか一つにおいて、前記親水性材料でコーティングされた内表面の所定領域は、水に対する接触角が5°以上40°以下の大きさになることを特徴とする。
また、本発明の請求項6にかかる飲料抽出装置は、上記請求項1〜5のいずれか一つにおいて、前記抽出容器は、抽出口を備えた抽出口近傍部と、前記抽出口近傍部に混合液を案内するガイド部とを有してなり、前記ガイド部の内表面は、親水性材料でコーティングされてなることを特徴とする。
また、本発明の請求項7にかかる飲料抽出装置は、上記請求項6において、前記ガイド部の内表面は、内部空間が抽出口近傍部に向けて連続的に漸次大きくなる態様でテーパー状に形成されてなることを特徴とする。
また、本発明の請求項8にかかる飲料抽出装置は、上記請求項7において、前記ガイド部の内表面は、テーパー角が5°以上20°以下の大きさになることを特徴とする。
また、本発明の請求項9にかかる飲料抽出装置は、上記請求項6〜8のいずれか一つにおいて、前記抽出口近傍部の内表面は、親水性材料でコーティングされてなることを特徴とする。
また、本発明の請求項10にかかる飲料抽出装置は、上記請求項6〜8のいずれか一つにおいて、前記抽出口近傍部の内表面は、撥水性材料でコーティングされてなることを特徴とする。
また、本発明の請求項11にかかる飲料抽出装置は、上記請求項10において、前記抽出口近傍部の内表面は、水に対する接触角が120°以上の大きさになることを特徴とする。
また、本発明の請求項12にかかる飲料抽出装置は、上記請求項6〜11のいずれか一つにおいて、前記抽出口近傍部の内表面は、内部空間が抽出口に向けて連続的に漸次大きくなる態様でテーパー状に形成されてなることを特徴とする。
また、本発明の請求項13にかかる飲料抽出装置は、上記請求項12において、前記抽出口近傍部の内表面は、テーパー角が25°以上60°以下の大きさになることを特徴とする。
また、本発明の請求項14にかかる飲料抽出装置は、上記請求項6〜13のいずれか一つにおいて、前記抽出口近傍部の内表面は、表面粗さの算術平均が5μm以上10μm以下の大きさになることを特徴とする。
また、本発明の請求項15にかかる飲料抽出装置は、上記請求項1〜14のいずれか一つにおいて、前記混合液の濾過により前記抽出容器の内表面に付着した残渣を洗浄する後処理水を供給する後処理水供給手段を備えたことを特徴とする。
また、本発明の請求項16にかかる飲料抽出装置は、上記請求項15において、前記後処理水は、湯成分として抽出する飲料を構成することを特徴とする。
また、本発明の請求項17にかかる飲料抽出装置は、上記請求項1〜16のいずれか一つにおいて、前記抽出容器は、プラスチック、金属、およびセラミックスの少なくとも一つから成形されてなることを特徴とする。
また、本発明の請求項18にかかる飲料抽出装置は、上記請求項1〜17のいずれか一つにおいて、前記親水性材料は、ケイ素酸化物を成膜してなることを特徴とする。
また、本発明の請求項19にかかる飲料抽出装置は、上記請求項1〜18のいずれか一つにおいて、前記抽出容器の内部の混合液を吸引することにより濾過させる吸引手段を備え、前記吸引手段は、濾過により前記抽出容器の内部に生じる残渣の含水率が48%以下になるまで吸引することを特徴とする。
また、本発明の請求項20にかかる飲料抽出方法は、内表面の所定領域が親水性材料でコーティングされた抽出容器を用いて、飲料を抽出する飲料抽出方法において、前記抽出容器の内部に表面処理水を供給することにより前記内表面の所定領域を超親水性状態にする表面処理水供給工程と、内表面の所定領域が超親水性状態にされた抽出容器の内部に粉末原料および湯を投入する原料投入工程と、投入された粉末原料および湯から成る混合液を吸引することにより、前記抽出容器の抽出口を通じて濾過させる吸引工程とを含むことを特徴とする。
また、本発明の請求項21にかかる飲料抽出方法は、上記請求項20において、前記混合液の濾過により前記抽出容器の内表面に付着した残渣を洗浄するための後処理水を供給する後処理水供給工程を含むことを特徴とする。
また、本発明の請求項22にかかる飲料抽出方法は、上記請求項20または上記請求項21に前記吸引工程は、濾過により前記抽出容器の内部に生じる残渣の含水率が48%以下になるまで吸引することを特徴とする。
本発明の飲料抽出装置によれば、抽出容器の内部に表面処理水を供給することにより該抽出容器の内表面の所定領域を超親水性状態にして、粉末原料および湯を投入するようにしたので、混合液が濾過されて液面低下する際に、混合液中の粉末原料滓(残渣)が内表面に付着することを低減させることができるとともに、混合液中の油分が付着することも低減させることができる。従って、抽出容器の汚染を防止することができるとともに、所望の風味や品質を有する飲料を抽出することができるという効果を奏する。
本発明の飲料抽出方法によれば、表面処理水供給工程において、抽出容器の内部に表面処理水を供給することにより該抽出容器の内表面の所定領域を超親水性状態にし、原料投入工程において、内表面の所定領域が超親水性状態にされた抽出容器の内部に粉末原料および湯を投入し、吸引工程において、投入された粉末原料および湯から成る混合液を吸引することにより抽出容器の抽出口を通じて濾過させるので、混合液が濾過されて液面低下する際に、混合液中の粉末原料滓(残渣)が内表面に付着することを低減させることができるとともに、混合液中の油分が付着することも低減させることができる。従って、抽出容器の汚染を防止することができるとともに、所望の風味や品質を有する飲料を抽出することができるという効果を奏する。
以下に添付図面を参照して、本発明に係る飲料抽出装置および飲料抽出方法の好適な実施の形態について詳細に説明する。
<実施の形態1>
図1は、本発明の実施の形態1である飲料抽出装置を概念的に示したものである。ここで例示する飲料抽出装置は、図2に示すようなカップ式飲料自動販売機に適用されるもので、特にコーヒー飲料を抽出するための飲料抽出装置を例示している。
図2に示したカップ式飲料自動販売機Aは、機器筐体Bの前面パネルCに商品選択ボタンDおよび商品販売口Eを備えている。商品選択ボタンDは、利用者が商品を選択するためのもので、商品表示部Fに展示された複数の商品見本Gに対応して設けてある。商品販売口Eは、選択した商品を提供するための開口であり、前面パネルCのほぼ中央となる部位に設けてある。この商品販売口Eには、その内底部にカップHを載置するための販売トレイJが配設してある。また、前面パネルCには、硬貨を投入するためのコイン投入口K、投入した硬貨を返却するためのコイン返却レバーL、硬貨を返却するためのコイン返却口Mがそれぞれ設けられている。
図1に示した飲料抽出装置は、機器筐体Bの内部に設けられたもので、フィルタブロック11およびシリンダ(抽出容器)12を備えている。
フィルタブロック11は、上端に受入口11aを有した有底の円筒状をなすもので、装置本体1の所定個所に配設してある。このフィルタブロック11には、抽出通路20が接続してある。抽出通路20は、フィルタブロック11から開閉バルブ21、抽出ポンプ(例えばチュービングポンプ)22および抽出バルブ23を介して抽出ノズル24に至る流体通路であり、抽出ポンプ22が駆動している場合にフィルタブロック11の液体を抽出ノズル24に送出することが可能である。この抽出通路20において開閉バルブ21と抽出ポンプ22との間に位置する部位には、廃液バルブ25を有した廃液通路26を接続してある。
シリンダ12は、上下両端が開口し、上方側が絞られた円筒状をなすもので、昇降手段30(図4参照)を介して上下方向に移動可能に配設してある。このシリンダ12は、上動した場合にフィルタブロック11から離隔した位置に配置される一方、下動した場合にフィルタブロック11の受入口11aに嵌合し、該フィルタブロック11によって下端開口(後述する抽出口12b)が閉塞された抽出器10を構成することになる。このシリンダ12についてより詳細に説明すると次のようになる。
シリンダ12は、例えばポリサルフォン樹脂等の熱可塑性樹脂材から形成したもので、上端部に投入口12aを備えた投入部121と、これに連通し、かつ下端部に抽出口12bを備えた混合部122とを有している。投入部121は、図3にも示したように、肉厚が均一であり、下方の混合部122に向かって内径が連続的に小さくなる態様でテーパー状に形成してなるものである。
混合部122は、ガイド部1221と抽出口近傍部1222とを有している。ガイド部1221は、図からも明らかなように混合部122の大部分を占める主部分である。この混合部122は、投入口12aから投入された原料等からなる混合液を抽出口近傍部1222に案内するためのものであり、上端部分が投入部121の下端部分に連設している。このガイド部1221の内表面1221aは、内部空間が抽出口近傍部1222に向けて連続的に漸次大きく態様でテーパー状に形成されてなるものである。ここで、ガイド部1221の内表面1221aのテーパー角は、5°以上20°以下の大きさであり、好ましくは5°以上15°以下の大きさであり、特に容器としての機能を損なわないためには5°以上10°以下の大きさであることが好ましい。
上記投入部121およびガイド部1221の内表面は、親水性材料をコーティングすることにより、水に対する接触角(以下、水接触角ともいう)が5°以上40°以下の大きさに形成されている。このように水接触角を特定の範囲に形成することは、次のような手法により行うことができる。例えば、親水性材料としてポリシラザンを含有する親水化材(クラリアントジャパン製)を用いた場合、該親水化材をコーティングした後、加熱または高温高湿雰囲気下において、コート膜をシリカ転化させることにより水接触角を上記特定の範囲に規定することができる。この親水化材を用いてコーティングした場合には、石英のような硬質な膜を形成することができ、洗浄時に傷がつきにくいという利点がある。
抽出口近傍部1222は、ガイド部1221に連設し、下端部に抽出口12bを備えている。この抽出口近傍部1222の内表面1222aは、内部空間が抽出口12bに向けて連続的に漸次大きくなる態様でテーパー状に形成してなるものである。ここで、抽出口近傍部1222の内表面1222aのテーパー角は、25°以上60°以下の大きさであり、容器としての機能を損なわないためには30°以上40°以下の大きさであることが好ましい。
上記抽出口近傍部1222の内表面1222aは、撥水性材料をコーティングすることにより、水接触角が120°以上の大きさに形成してある。また、抽出口近傍部1222の内表面1222aは、所定の表面加工を施すことにより、表面粗さの算術平均が5μm以上10μm以下の大きさに形成してある。このように水接触角を特定の範囲に形成するとともに、表面粗さの算術平均を特定の範囲に形成することは、次のような手法により行うことができる。例えばシリンダ12の成形時に、抽出口近傍部1222の内表面となる領域にブラスト処理した金型面を転写し、その後、撥水性材料としてフロロサーフFG5010(フロロテクノロジー製)を約0.1μm程度コーティングして風乾させ、80℃温度下で約1時間熱処理を施すことにより、水接触角を120°程度に形成することができるとともに、表面粗さの算術平均が9.6μm程度に形成することができる。また、かかる手法により撥水性材料をコーティングすることにより、抽出口近傍部1222の内表面1222aは、ある程度の撥油性を示すことになる。
また、飲料抽出装置には、装置本体1に、フィルタ供給手段40、原料シュータ(原料投入手段)50およびシャワー湯ノズル(シャワー湯供給手段)60が設けてある。
フィルタ供給手段40は、ロール状に巻回された紙製で帯状をなすフィルタ紙41をフィルタブロック11とシリンダ12との間に順次繰り出すためのものである。本実施の形態1では、ロールから順次フィルタ紙41を繰り出す繰出ローラ対42と、繰出ローラ対42によって繰り出されたフィルタ紙41をフィルタブロック11およびシリンダ12の間に案内する一対のガイドローラ43とを備えたフィルタ供給手段40を構成してある。フィルタ供給手段40によって繰り出されるフィルタ紙41は、その幅がシリンダ12の抽出口12b(下端開口)、およびフィルタブロック11における受入口11aの内径よりも大きな幅を有しており、これらシリンダ12の抽出口12bおよび受入口11aを覆うことが可能である。
原料シュータ50は、ミル51で粉砕した挽き豆等のコーヒー原料(粉末原料)を下方に案内するべく下方に向けて漸次内径が減少する態様で形成したもので、下端開口がシリンダ12の投入口12aよりも細径に構成してある。この原料シュータ50は、下端開口がシリンダ12の開口上方域に配置されるように装置本体1に取り付けてある。
シャワー湯ノズル60は、湯タンク61に貯留した湯をシャワー状に供給するためのもので、シャワー湯バルブ62およびヒータ63を介して湯タンク61に接続してある。本実施の形態1では、小径で多数の供給孔(図示せず)を有したシャワーヘッドをシャワー湯ノズル60として適用しており、これら多数の供給孔からシャワー状の湯を供給することが可能である。図には明示していないが、シャワー湯ノズル60の供給孔は、シャワー湯ノズル60の軸心を中心とした円形の範囲に均一に湯を供給できるように構成してある。
このシャワー湯ノズル60は、シリンダ12を構成する混合部122の内表面1221a,1222aに満遍なく均一にシャワー湯を供給できるように装置本体1に取り付けてある。より具体的には、シャワー湯ノズル60の軸心がシリンダ12の軸心に合致するように配置してある。
図4は、カップ式飲料自動販売機の制御系を示したものである。この図4に示すようにカップ式飲料自動販売機Aは、自販機制御部80および抽出制御部90を備えている。
自販機制御部80は、商品選択ボタンDおよび硬貨処理部Nの動作を制御するものである。具体的には、コイン投入口Kから硬貨が投入された場合、自販機制御部80は、硬貨処理部Nを通じてその正偽を判定し、正貨であった場合にさらに投入金額の認識を行う。商品販売に必要となる金額の硬貨が投入された場合、自販機制御部80は、商品選択ボタンDを有効化し、さらに有効化した商品選択ボタンDが押下された場合、商品選択信号を後述する抽出制御部90に出力する。また。自販機制御部80は、販売商品よりも投入金額が多い場合、釣り銭をコイン返却口Mに返却する処理を行う。
抽出制御部90は、自販機制御部80から商品選択信号が出力された場合、予めメモリ91に格納したプログラムやデータに従って、飲料抽出装置各部の制御を行うものである。
図5〜図13は、それぞれ上述した飲料抽出装置の動作(飲料抽出方法法)を説明するための模式図である。以下、図1、図5〜図13を参照しながら、飲料抽出装置の抽出制御部90が実行する処理について説明する。
まず、商品選択ボタンDが押下されていない場合、飲料抽出装置の抽出制御部90は、図1に示すように、販売待機状態となっている。この販売待機状態においては、シリンダ12は上方に位置しており、フィルタブロック11およびフィルタ紙41から離隔した状態にある。また、この販売待機状態においては、シャワー湯バルブ62が閉成した状態に保持されている一方、開閉バルブ21、抽出バルブ23および廃液バルブ25がそれぞれ開成状態に保持されている。湯タンク61においては、内部に設けたタンクヒータ64が駆動し、内部に貯留した湯が所望の温度状態、例えば95℃に維持されている。
上述した販売待機状態から利用者等によって硬貨が投入され、かつ任意の商品選択ボタンDが押下されると、自販機制御部80が商品選択信号を出力し、これにより、抽出制御部90は、昇降手段30を駆動させてシリンダ12を下動させる。この結果、シリンダ12は、フィルタ紙41を介してフィルタブロック11の受入口11aに嵌合し、該フィルタブロック11によって抽出口12bが閉塞されて抽出器10を構成する。その後、抽出制御部90は、開閉バルブ21、抽出バルブ23および廃液バルブ25をそれぞれ閉成させる一方、ヒータ63を駆動させた状態でシャワー湯バルブ62を開成させる。これにより、抽出制御部90は、シャワー湯ノズル60から所望温度(例えば95℃)に調整されたシャワー状の湯の供給を開始する(表面処理水供給工程)。
ここで、飲料抽出装置においては、シャワー湯ノズル60の軸心をシリンダ12の軸心に合致するように配置しているため、より詳細には、シリンダ12の内表面1221a,1222aに満遍なく均一に湯を供給できるように装置本体1に取り付けているため、シャワー湯ノズル60から供給された湯がシリンダ12の内表面1221a,1222aに散布することになる。そして、シャワー湯ノズル60からの湯がシリンダ12の内表面1221a,1222aに散布されると、親水性材料によりコーティングされて水接触角が5°以上40°以下に調整されたガイド部1221の内表面1221aは、薄い水膜が形成された超親水性状態になる。超親水性状態では、ガイド部1221の内表面1221aの水接触角が5°以下の状態になっている。つまり、シャワー湯バルブ62を開成させることにより、所定量(例えば10cc)のシャワー湯が、表面処理水としてシリンダ12の内部に供給されたことになる。
抽出制御部90は、所定量の湯を表面処理水として供給した後、図6に示すように、ミル51を駆動させることによってコーヒー豆を粉砕させ、コーヒー原料である挽き豆を原料シュータ50から抽出器10(シリンダ12)の内部に投入させる。
予め設定した量の挽き豆がシリンダ12に投入されると、抽出制御部90は、図7に示すように、ヒータ63を駆動させた状態でシャワー湯バルブ62を再び開成させる。これにより、抽出制御部90は、シリンダ12の内部のコーヒー原料に対してシャワー湯ノズル60から所望温度に調整された湯の供給を開始する。
シャワー湯ノズル60を通じて供給した湯が予め設定した量(例えば65cc)に達すると、抽出制御部90は、シャワー湯バルブ62を閉成させた後、撹拌手段70(図4参照)を通じてコーヒー原料と湯との撹拌を行わせる。つまり、ここでシャワー湯ノズル60を通じて供給された湯は、撹拌湯としてシリンダ12の内部に供給されたことになる。
しかる後、抽出制御部90は、図8に示すように、撹拌手段70を通じての撹拌を停止させる一方、ヒータ63を駆動させた状態でシャワー湯バルブ62を再び開成させる。これにより、抽出制御部90は、シリンダ12の内部におけるコーヒー原料と湯(表面処理水および撹拌湯)との混合物に対してシャワー湯ノズル60から所望温度に調整された湯の供給を開始する。
シャワー湯ノズル60を通じて供給した湯が予め設定した量(例えば50cc)に達すると、抽出制御部90は、シャワー湯バルブ62を閉成させる。この結果、抽出器10の内部では、所定量に調整された混合液が生成されることになる。つまり、ここでシャワー湯ノズル60を通じて供給された湯は、追加湯として抽出器10の内部に供給されたことになる。
そして、抽出制御部90は、図9に示すように、開閉バルブ21および抽出バルブ23を開成させる一方、抽出ポンプ22を駆動させる(吸引工程)。この結果、抽出器10の内部で生成された混合液は、フィルタ紙41を介して濾過されることになり、抽出通路20および抽出ノズル24を通じて販売トレイJに載置されたカップHにコーヒー飲料が抽出して供給されることになる。
その際、抽出制御部90は、図10に示すように、ヒータ63を駆動させた状態でシャワー湯バルブ62を再び所定時間だけ開成させる(後処理水供給工程)。これにより、抽出制御部90は、抽出器10の内部にシャワー湯ノズル60から所望温度に調整された湯の供給を開始する。これにより、供給された湯が、混合液の濾過によりシリンダ12の内表面1221a,1222aに残ったコーヒー原料滓を洗い流すことになる。コーヒー原料滓を洗い流した湯は、そのままフィルタ紙41を通じて濾過され、抽出通路20および抽出ノズル24を通じてカップHにコーヒー飲料の湯成分として供給されることになる。この結果、カップHには、所定量のコーヒー飲料が供給される。
シャワー湯ノズル60を通じて供給した湯が予め設定された量(例えば30cc)に達すると、抽出制御部90は、シャワー湯バルブ62を閉成させる。つまり、ここでシャワー湯ノズル60を通じて供給された湯は、後処理水として抽出器10の内部に供給されたことになる。
所定量のコーヒー飲料をカップHに供給した抽出制御部90は、図11に示すように、抽出ポンプ22を停止させた後、抽出バルブ23を閉成させる一方、廃液バルブ25を開成させる。この結果、フィルタブロック11および抽出通路20に余剰となるコーヒー飲料は、廃液通路26を通じて排出されることになり、これらフィルタブロック11や抽出通路20に残留することはない。
そして、抽出制御部90は、図12に示すように、昇降手段30を駆動させることによりシリンダ12を上動させる。さらに、抽出制御部90は、図13に示すように、繰出ローラ対42を駆動させることによって一定量のフィルタ紙41を繰り出し、使用後のフィルタ紙41およびこれに付着する抽出滓を滓バケツ44に収納させ、上述した販売待機状態に復帰する。
以降、抽出制御部90は、自販機制御部80から商品選択信号が出力されるたびに上述した動作を繰り返し実行し、利用者が所望とするコーヒー飲料の提供を行う。
以上説明したような飲料抽出装置においては、シリンダ12を構成するガイド部1221の内表面1221aは、表面処理水として供給した所定量の湯により水膜が形成されるために、濡れ性が良好な状態になる。そのため、混合液が濾過されることにより液面低下する際に、混合液中のコーヒー原料滓(残渣)が内表面1221aに付着することを低減させることができる。このようにコーヒー原料滓の付着を低減させることができるのは、コーヒー原料に油分が含まれていることに起因するものと考えられる。従って、ガイド部1221の内表面1221aに混合液中の油分が付着することも同時に低減させることができる。
また、ガイド部1221の内表面1221aは、テーパー状に形成してなることにより、混合液が濾過されることにより液面低下する際、液面の横断面積を大きくすることができ、これにより、混合液中のコーヒー原料滓等の浮遊物の厚みも小さくなり、泡等の作用によって凝集したコーヒー原料滓が内表面1221aとの界面に存在する浮遊物を取り込んで液面低下に貢献する結果、コーヒー原料滓が内表面1221aに付着することを低減させることができる。特に、ガイド部1221の内表面1221aのテーバー角は、5°以上20°以下の大きさに形成したことにより、コーヒー原料滓が内表面1221aに付着することを確実に低減させることができる。
一方、シリンダ12を構成するガイド部1221の抽出口近傍部1222の内表面1222aは、撥水性材料でコーティングしてなるので、撥水性を示すとともに、ある程度の撥油性も示すことになる。そのため、混合液中のコーヒー原料滓および油分が内表面1222aに付着することを低減させることができる。コーヒー原料滓が付着することを低減させることができるのは、一般にかかる部分には濾過された後の混合液中のコーヒー原料滓が付着する虞れがあるが、内表面1222aを撥水性にしたことにより混合液中の湯成分をはじいて水滴として落下しやすくしたことによる。このようなコーヒー原料滓の付着の低減は、抽出口近傍部1222の内表面1222aにおける水接触角が120°以上の大きさの場合に顕著である。
また、抽出口近傍部1222の内表面1222aは、表面粗さの算術平均が5μm以上10μm以下の大きさに形成したので、該内表面1222aの接触面積を小さくすることができ、これによっても、コーヒー原料滓および油分が付着することを低減させることができる。
更に、抽出口近傍部1222の内表面1222aをテーパー状に形成したことにより、混合液中におけるコーヒー原料滓を落下しやすくなり、コーヒー原料滓が内表面1222aに付着することを低減させることができる。特に抽出口近傍部1222の内表面1222aのテーパー角は25°以上60°以下の大きさに形成したことにより、コーヒー原料滓が内表面1222aに付着することを確実に低減させることができる。
上記飲料抽出装置においては、混合液を濾過してコーヒー飲料を抽出する際に、後処理水として所定量の湯を供給するので、混合液の濾過の際にシリンダ12(ガイド部1221および抽出口近傍部1222)の内表面1221a,1222aに残ったコーヒー原料滓を洗い流すことができ、これにより、シリンダ12の内表面1221a,1222aにコーヒー原料滓が付着することをより確実に低減させることができる。
以上説明したように、本発明の実施の形態1に係る飲料抽出装置によれば、コーヒー飲料の抽出過程において生じる残渣および油分がシリンダ12の内表面1221a,1222aに付着することを低減することができるので、該シリンダ12の汚染を防止することができ、しかも衛生的であるとともに、所望の風味や品質を有するコーヒー飲料の抽出ができる。また、内部を視認できるいわゆるシースルー装置等に適用する場合にも、残渣の付着を低減させることができるために見た目の向上を図ることができ、販売向上に寄与することができる。
以上説明したように、本発明の実施の形態1に係る飲料抽出方法法によれば、コーヒー飲料の抽出過程において生じる残渣および油分がシリンダ12の内表面1221a,1222aに付着することを低減することができるので、該シリンダ12の汚染を防止することができ、しかも衛生的であるとともに、所望の風味や品質を有するコーヒー飲料の抽出ができる。また、内部を視認できるいわゆるシースルー装置等に適用する場合にも、残渣の付着を低減させることができるために見た目の向上を図ることができ、販売向上に寄与することができる。
以上、本発明の好適な実施の形態1について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、種々の変更を行うことができる。例えば、上述の実施の形態1においては、シリンダ12を構成する抽出口近傍部1222の内表面1222aは、撥水性材料によりコーティングされてなるものであったが、本発明では、抽出口近傍部の内表面は、ガイド部1221の内表面1221aと同様に、親水性材料によりコーティングされてなるものであっても良い。このように抽出口近傍部の内表面が親水性材料でコーティングされてなる場合には、該内表面は、表面処理水として供給した所定量の湯により水膜が形成されることにより、濡れ性が良好な状態、すなわち超親水性状態になる。そのため、混合液が濾過されることにより液面低下する際に、混合液中のコーヒー原料滓が内表面に付着することを低減させることができるとともに、混合液中の油分が付着することも低減させることができる。
また、上述の実施の形態1においては、表面処理水および後処理水として供給された湯は、それぞれコーヒー飲料を構成する湯成分であったが、本発明では、表面処理水または後処理水として供給された湯をそのまま廃棄しても構わない。
更に、上述の実施の形態1においては、コーヒー飲料の抽出を抽出ポンプ22の駆動により行う吸引式のものについて説明したが、本発明では、これに限定されず、抽出器の内部を加圧することによりコーヒー飲料の抽出する加圧式のものであっても構わない。
<実施の形態2>
図14は、本発明の実施の形態2である飲料抽出装置を概念的に示したものである。尚、上述した実施の形態1にかかる飲料抽出装置と同一の構成を有するものには、同一の符号を付して重複した説明を省略する。ここで例示する飲料抽出装置は、図2に示すようなカップ式飲料自動販売機に適用されるもので、特にコーヒー飲料を抽出するための飲料抽出装置を例示している。
図14に示した飲料抽出装置は、機器筐体Bの内部に設けられたもので、フィルタブロック11およびシリンダ(抽出容器)13を備えている。
シリンダ13は、上下両端が開口し、上方側が絞られた円筒状をなすもので、昇降手段30を介して上下方向に移動可能に配設してある。このシリンダ13は、上動した場合にフィルタブロック11から離隔した位置に配置される一方、下動した場合にフィルタブロック11の受入口11aに嵌合し、該フィルタブロック11によって下端開口(後述する抽出口13b)が閉塞された抽出器10′を構成することになる。このシリンダ13についてより詳細に説明すると次のようになる。
シリンダ13は、例えば、プラスチック、金属、セラミックス等々の種々の材料から形成することができ、本実施の形態2では、ポリサルフォン樹脂等の熱可塑性樹脂材から形成してある。このシリンダ13は、上端部に投入口13aを備えた投入部131と、これに連通し、かつ下端部に抽出口13bを備えた混合部132とを有している。投入部131は、図15に示したように、肉厚が均一であり、下方の混合部132に向かって内径が連続的に小さくなる態様でテーパー状に形成してなるものである。
混合部132は、ガイド部1321と抽出口近傍部1322とを有している。ガイド部1321は、図からも明らかなように混合部132の大部分を占める主部分である。この混合部132は、投入口13aから投入された原料等からなる混合液を抽出口近傍部1322に案内するためのものであり、上端部分が投入部131の下端部分に連設している。このガイド部1321の内表面1321aは、内部空間が抽出口近傍部1322に向けて連続的に漸次大きく態様でテーパー状に形成されてなるものである。ここで、ガイド部1321の内表面1321aのテーパー角は、5°以上20°以下の大きさであり、好ましくは5°以上15°以下の大きさであり、特に容器としての機能を損なわないためには5°以上10°以下の大きさであることが好ましい。
上記投入部131およびガイド部1321の内表面は、親水性材料をコーティングすることにより、水に対する接触角(以下、水接触角ともいう)が5°以上40°以下の大きさに形成されている。このように水接触角を特定の範囲に形成することは、次のような手法により行うことができる。例えば、親水性材料としてポリシラザンを含有する親水化材(クラリアントジャパン製)を用いた場合、該親水化材をコーティングした後、加熱または高温高湿雰囲気下において、コート膜をシリカ(SiO2(ケイ素酸化物))転化させることにより水接触角を上記特定の範囲に規定することができる。この親水化材を用いてコーティングした場合には、石英のような硬質な膜を形成することができ、洗浄時に傷がつきにくいという利点がある。より親水性を得るためには、この膜を水中に浸漬して例えば30〜60分間煮沸する。これにより、接触角を例えば5°以下にすることができる。ただし、この煮沸により膜質が柔らかくなるため、膜を硬質化させる必要がある。膜を硬質化するためには、例えば、170℃雰囲気下において100時間程度加熱すればよい。さらに、膜の硬度を向上させるためには、例えば300℃以上、より好ましくは450℃雰囲気下で1時間程度加熱すれば良い。
抽出口近傍部1322は、ガイド部1321に連設し、下端部に抽出口13bを備えている。この抽出口近傍部1322の内表面1322aは、内部空間が抽出口13bに向けて連続的に漸次大きくなる態様でテーパー状に形成してなるものである。ここで、抽出口近傍部1322の内表面1322aのテーパー角は、25°以上60°以下の大きさであり、容器としての機能を損なわないためには30°以上40°以下の大きさであることが好ましい。
上記抽出口近傍部1322の内表面1322aは、投入部131およびガイド1321の内表面と同様に、親水性材料をコーティングすることにより、水に対する接触角(以下、水接触角ともいう)が5°以上40°以下の大きさに形成されている。このように水接触角を特定の範囲に形成することは、次のような手法により行うことができる。例えば、親水性材料としてポリシラザンを含有する親水化材(クラリアントジャパン製)を用いた場合、該親水化材をコーティングした後、加熱または高温高湿雰囲気下において、コート膜をシリカ転化させることにより水接触角を上記特定の範囲に規定することができる。この親水化材を用いてコーティングした場合には、石英のような硬質な膜を形成することができ、洗浄時に傷がつきにくいという利点がある。より親水性を得るためには、この膜を水中に浸漬して例えば30〜60分間煮沸する。これにより、接触角を例えば5°以下にすることができる。ただし、この煮沸により膜質が柔らかくなるため、膜を硬質化させる必要がある。膜を硬質化するためには、例えば、170℃雰囲気下において100時間程度加熱すればよい。さらに、膜の硬度を向上させるためには、例えば300℃以上、より好ましくは450℃雰囲気下で1時間程度加熱すれば良い。
また、飲料抽出装置には、装置本体1に、フィルタ供給手段40、原料シュータ(原料投入手段)50およびシャワー湯ノズル(シャワー湯供給手段)60が設けてある。
フィルタ供給手段40は、ロール状に巻回された紙製で帯状をなすフィルタ紙41をフィルタブロック11とシリンダ13との間に順次繰り出すためのものである。本実施の形態2では、ロールから順次フィルタ紙41を繰り出す繰出ローラ対42と、繰出ローラ対42によって繰り出されたフィルタ紙41をフィルタブロック11およびシリンダ13の間に案内する一対のガイドローラ43とを備えたフィルタ供給手段40を構成してある。フィルタ供給手段40によって繰り出されるフィルタ紙41は、その幅がシリンダ13の抽出口13b(下端開口)、およびフィルタブロック11における受入口11aの内径よりも大きな幅を有しており、これらシリンダ13の抽出口13bおよび受入口11aを覆うことが可能である。
原料シュータ50は、ミル51で粉砕した挽き豆等のコーヒー原料(粉末原料)を下方に案内するべく下方に向けて漸次内径が減少する態様で形成したもので、下端開口がシリンダ13の投入口13aよりも細径に構成してある。この原料シュータ50は、下端開口がシリンダ13の開口上方域に配置されるように装置本体1に取り付けてある。
シャワー湯ノズル60は、湯タンク61に貯留した湯をシャワー状に供給するためのもので、シャワー湯バルブ62およびヒータ63を介して湯タンク61に接続してある。本実施の形態1では、小径で多数の供給孔(図示せず)を有したシャワーヘッドをシャワー湯ノズル60として適用しており、これら多数の供給孔からシャワー状の湯を供給することが可能である。図には明示していないが、シャワー湯ノズル60の供給孔は、シャワー湯ノズル60の軸心を中心とした円形の範囲に均一に湯を供給できるように構成してある。
このシャワー湯ノズル60は、シリンダ13を構成する混合部132の内表面1321a,1322aに満遍なく均一にシャワー湯を供給できるように装置本体1に取り付けてある。より具体的には、シャワー湯ノズル60の軸心がシリンダ13の軸心に合致するように配置してある。
図16は、カップ式飲料自動販売機の制御系を示したものである。この図16に示すようにカップ式飲料自動販売機Aは、自販機制御部80および抽出制御部90′を備えている。
自販機制御部80は、商品選択ボタンDおよび硬貨処理部Nの動作を制御するものである。具体的には、コイン投入口Kから硬貨が投入された場合、自販機制御部80は、硬貨処理部Nを通じてその正偽を判定し、正貨であった場合にさらに投入金額の認識を行う。商品販売に必要となる金額の硬貨が投入された場合、自販機制御部80は、商品選択ボタンDを有効化し、さらに有効化した商品選択ボタンDが押下された場合、商品選択信号を後述する抽出制御部90′に出力する。また。自販機制御部80は、販売商品よりも投入金額が多い場合、釣り銭をコイン返却口Mに返却する処理を行う。
抽出制御部90′は、自販機制御部80から商品選択信号が出力された場合、予めメモリ91に格納したプログラムやデータに従って、飲料抽出装置各部の制御を行うものである。
図17〜図25は、それぞれ上述した飲料抽出装置の動作(飲料抽出方法)を説明するための模式図である。以下、図14、図17〜図25を参照しながら、飲料抽出装置の抽出制御部90′が実行する処理について説明する。
まず、商品選択ボタンDが押下されていない場合、飲料抽出装置の抽出制御部90′は、図14に示すように、販売待機状態となっている。この販売待機状態においては、シリンダ13は上方に位置しており、フィルタブロック11およびフィルタ紙41から離隔した状態にある。また、この販売待機状態においては、シャワー湯バルブ62が閉成した状態に保持されている一方、開閉バルブ21、抽出バルブ23および廃液バルブ25がそれぞれ開成状態に保持されている。湯タンク61においては、内部に設けたタンクヒータ64が駆動し、内部に貯留した湯が所望の温度状態、例えば95℃に維持されている。
上述した販売待機状態から利用者等によって硬貨が投入され、かつ任意の商品選択ボタンDが押下されると、自販機制御部80が商品選択信号を出力し、これにより、抽出制御部90′は、昇降手段30を駆動させてシリンダ13を下動させる。この結果、シリンダ13は、フィルタ紙41を介してフィルタブロック11の受入口11aに嵌合し、該フィルタブロック11によって抽出口13bが閉塞されて抽出器10′を構成する。その後、抽出制御部90′は、開閉バルブ21、抽出バルブ23および廃液バルブ25をそれぞれ閉成させる一方、ヒータ63を駆動させた状態でシャワー湯バルブ62を開成させる。これにより、抽出制御部90′は、シャワー湯ノズル60から所望温度(例えば95℃)に調整されたシャワー状の湯の供給を開始する(表面処理水供給工程)。
ここで、飲料抽出装置においては、シャワー湯ノズル60の軸心をシリンダ13の軸心に合致するように配置しているため、より詳細には、シリンダ13の内表面1321a,1322aに満遍なく均一に湯を供給できるように装置本体1に取り付けているため、シャワー湯ノズル60から供給された湯がシリンダ13の内表面1321a,1322aに散布することになる。そして、シャワー湯ノズル60からの湯がシリンダ13の内表面1321a,1322aに散布されると、親水性材料によりコーティングされて水接触角が5°以上40°以下に調整されたガイド部1321および抽出口近傍部1322の内表面1321a,1322aは、それぞれ薄い水膜が形成された超親水性状態になる。超親水性状態では、ガイド部1321および抽出口近傍部1322の内表面1321a,1322aの水接触角が5°以下の状態になっている。つまり、シャワー湯バルブ62を開成させることにより、所定量(例えば10cc)のシャワー湯が、表面処理水としてシリンダ13の内部に供給されたことになる。
抽出制御部90′は、所定量の湯を表面処理水として供給した後、図18に示すように、ミル51を駆動させることによってコーヒー豆を粉砕させ、コーヒー原料である挽き豆を原料シュータ50から抽出器10′(シリンダ13)の内部に投入させる。
予め設定した量の挽き豆がシリンダ13に投入されると、抽出制御部90′は、図19に示すように、ヒータ63を駆動させた状態でシャワー湯バルブ62を再び開成させる。これにより、抽出制御部90′は、シリンダ13の内部のコーヒー原料に対してシャワー湯ノズル60から所望温度に調整された湯の供給を開始する。
シャワー湯ノズル60を通じて供給した湯が予め設定した量(例えば65cc)に達すると、抽出制御部90′は、シャワー湯バルブ62を閉成させた後、撹拌手段70(図16参照)を通じてコーヒー原料と湯との撹拌を行わせる。つまり、ここでシャワー湯ノズル60を通じて供給された湯は、撹拌湯としてシリンダ13の内部に供給されたことになる。
しかる後、抽出制御部90′は、図20に示すように、撹拌手段70を通じての撹拌を停止させる一方、ヒータ63を駆動させた状態でシャワー湯バルブ62を再び開成させる。これにより、抽出制御部90′は、シリンダ13の内部におけるコーヒー原料と湯(表面処理水および撹拌湯)との混合物に対してシャワー湯ノズル60から所望温度に調整された湯の供給を開始する。
シャワー湯ノズル60を通じて供給した湯が予め設定した量(例えば50cc)に達すると、抽出制御部90′は、シャワー湯バルブ62を閉成させる。この結果、抽出器10′の内部では、所定量に調整された混合液が生成されることになる。つまり、ここでシャワー湯ノズル60を通じて供給された湯は、追加湯として抽出器10′の内部に供給されたことになる。
そして、抽出制御部90′は、図21に示すように、開閉バルブ21および抽出バルブ23を開成させる一方、抽出ポンプ22を駆動させる(吸引工程)。この結果、抽出器10′の内部で生成された混合液は、フィルタ紙41を介して濾過されることになり、抽出通路20および抽出ノズル24を通じて販売トレイJに載置されたカップHにコーヒー飲料が抽出して供給されることになる。
その際、抽出制御部90′は、図22に示すように、ヒータ63を駆動させた状態でシャワー湯バルブ62を再び所定時間だけ開成させる(後処理水供給工程)。これにより、抽出制御部90′は、抽出器10′の内部にシャワー湯ノズル60から所望温度に調整された湯の供給を開始する。これにより、供給された湯が、混合液の濾過によりシリンダ13の内表面1321a,1322aに残ったコーヒー原料滓を洗い流すことになる。コーヒー原料滓を洗い流した湯は、そのままフィルタ紙41を通じて濾過され、抽出通路20および抽出ノズル24を通じてカップHにコーヒー飲料の湯成分として供給されることになる。この結果、カップHには、所定量のコーヒー飲料が供給される。
シャワー湯ノズル60を通じて供給した湯が予め設定された量(例えば30cc)に達すると、抽出制御部90′は、シャワー湯バルブ62を閉成させる。つまり、ここでシャワー湯ノズル60を通じて供給された湯は、後処理水として抽出器10′の内部に供給されたことになる。
また、抽出制御部90′は、濾過によりシリンダ13(抽出器10′)の内部に生じるコーヒー原料滓の含水率が48%以下になるまで、抽出ポンプ22を駆動させる。具体的には、抽出制御部90′は、メモリ91に予め格納してある抽出ポンプ22の駆動指令時間にしたがって抽出ポンプ22を所定時間駆動させる。かかる駆動指令時間は、予め実験的に求められたもので、シリンダ13の容積、抽出ポンプ22の吸引力等々を考慮して、コーヒー原料滓の含水率が48%以下となるのに充分な時間である。
駆動指令時間が経過した抽出制御部90′は、図23に示すように、抽出ポンプ22を停止させた後、抽出バルブ23を閉成させる一方、廃液バルブ25を開成させる。この結果、フィルタブロック11および抽出通路20に余剰となるコーヒー飲料は、廃液通路26を通じて排出されることになり、これらフィルタブロック11や抽出通路20に残留することはない。
そして、抽出制御部90′は、図24に示すように、昇降手段30を駆動させることによりシリンダ13を上動させる。さらに、抽出制御部90′は、図25に示すように、繰出ローラ対42を駆動させることによって一定量のフィルタ紙41を繰り出し、使用後のフィルタ紙41およびこれに付着する抽出滓を滓バケツ44に収納させ、上述した販売待機状態に復帰する。
以降、抽出制御部90′は、自販機制御部80から商品選択信号が出力されるたびに上述した動作を繰り返し実行し、利用者が所望とするコーヒー飲料の提供を行う。
以上説明したような飲料抽出装置においては、シリンダ13を構成するガイド部1321および抽出口近傍部1322の内表面1321a,1322aは、それぞれ、表面処理水として供給した所定量の湯により水膜が形成されるために、濡れ性が良好な状態、すなわち超親水性状態になる。そのため、混合液が濾過されることにより液面低下する際に、混合液中のコーヒー原料滓(残渣)が内表面1321a,1322aに付着することを低減させることができる。このようにコーヒー原料滓の付着を低減させることができるのは、コーヒー原料に油分が含まれていることに起因するものと考えられる。従って、ガイド部1321および抽出口近傍部1322の内表面1321a,1322aに混合液中の油分が付着することも同時に低減させることができる。
上記飲料抽出装置においては、混合液を濾過してコーヒー飲料を抽出する際に、後処理水として所定量の湯を供給するので、混合液の濾過の際にシリンダ13(ガイド部1321および抽出口近傍部1322)の内表面1321a,1322aに残ったコーヒー原料滓を洗い流すことができ、これにより、シリンダ13の内表面1321a,1322aにコーヒー原料滓が付着することをより確実に低減させることができる。
また、飲料抽出装置においては、濾過によりシリンダ13の内部に生じるコーヒー原料滓の含水率が48%以下になるまで抽出ポンプ22を駆動させるので、後述するように該コーヒー原料滓が抽出口近傍部1322の内表面1322aに付着することを確実低減させることができる。
ここで、コーヒー原料滓の含水率と、抽出口近傍部の内表面におけるコーヒー原料滓の付着量との関係について説明する。図26は、本実施の形態2におけるシリンダ(13)を用いて10分間隔で5杯のコーヒー飲料を抽出したときの、コーヒー原料滓の平均含水率と、抽出口近傍部の内表面におけるコーヒー原料滓の付着量との関係について示したものである。かかる図26から、コーヒー原料滓の平均含水率が48%以下の場合には、コーヒー原料滓の付着量が300dry−mg以下であることが理解される。つまり、コーヒー原料滓の含水率が48%以下の場合には、シリンダ(13)の抽出口近傍部(1322)の内表面におけるコーヒー原料滓の付着量は、充分に少ないことが理解される。
さらに、ガイド部1321および抽出口近傍部1322の内表面1321a,1322aをテーパー状に形成してなることにより、混合液が濾過されることにより液面低下する際、液面の横断面積を大きくすることができ、これにより、混合液中のコーヒー原料滓等の浮遊物の厚みも小さくなり、泡等の作用によって凝集したコーヒー原料滓が内表面1321a,1322aとの界面に存在する浮遊物を取り込んで液面低下に貢献する結果、コーヒー原料滓が内表面1321a,1322aに付着することを低減させることができる。特に、ガイド部1321の内表面1321aのテーバー角は、5°以上20°以下の大きさに形成し、抽出口近傍部1322の内表面1322aのテーパー角は25°以上60°以下の大きさに形成したことにより、コーヒー原料滓が付着することを確実に低減させることができる。
以上説明したように、本発明の実施の形態2に係る飲料抽出装置によれば、コーヒー飲料の抽出過程において生じる残渣および油分がシリンダ13の内表面1321a,1322aに付着することを低減することができるので、該シリンダ13の汚染を防止することができ、しかも衛生的であるとともに、所望の風味や品質を有するコーヒー飲料の抽出ができる。また、内部を視認できるいわゆるシースルー装置等に適用する場合にも、残渣の付着を低減させることができるために見た目の向上を図ることができ、販売向上に寄与することができる。
また、本発明の実施の形態2に係る飲料抽出方法法によれば、コーヒー飲料の抽出過程において生じる残渣および油分がシリンダ13の内表面1321a,1322aに付着することを低減することができるので、該シリンダ13の汚染を防止することができ、しかも衛生的であるとともに、所望の風味や品質を有するコーヒー飲料の抽出ができる。また、内部を視認できるいわゆるシースルー装置等に適用する場合にも、残渣の付着を低減させることができるために見た目の向上を図ることができ、販売向上に寄与することができる。
以上のように、本発明に係る飲料抽出装置は、例えばカップ式飲料自動販売機等において、レギュラーコーヒー等のコーヒー飲料を抽出するのに有用である。
本発明の実施の形態1である飲料抽出装置を示した概念図である。 図1に示した飲料抽出装置を適用した自動販売機の正面図である。 図1に示したシリンダを拡大して示した拡大断面図である。 図2に示した自動販売機の制御系を示したブロック図である。 図1に示した飲料抽出装置の動作を示す概念図である。 図1に示した飲料抽出装置の動作を示す概念図である。 図1に示した飲料抽出装置の動作を示す概念図である。 図1に示した飲料抽出装置の動作を示す概念図である。 図1に示した飲料抽出装置の動作を示す概念図である。 図1に示した飲料抽出装置の動作を示す概念図である。 図1に示した飲料抽出装置の動作を示す概念図である。 図1に示した飲料抽出装置の動作を示す概念図である。 図1に示した飲料抽出装置の動作を示す概念図である。 本発明の実施の形態2である飲料抽出装置を示した概念図である。 図14に示したシリンダを拡大して示した拡大断面図である。 本発明の実施の形態2における飲料抽出装置が適用された自動販売機の制御系を示したブロック図である。 図14に示した飲料抽出装置の動作を示す概念図である。 図14に示した飲料抽出装置の動作を示す概念図である。 図14に示した飲料抽出装置の動作を示す概念図である。 図14に示した飲料抽出装置の動作を示す概念図である。 図14に示した飲料抽出装置の動作を示す概念図である。 図14に示した飲料抽出装置の動作を示す概念図である。 図14に示した飲料抽出装置の動作を示す概念図である。 図14に示した飲料抽出装置の動作を示す概念図である。 図14に示した飲料抽出装置の動作を示す概念図である。 コーヒー原料滓の平均含水率と、抽出口近傍部の内表面におけるコーヒー原料滓の付着量との関係について示した図表である。
符号の説明
10,10′ 抽出器
11 フィルタブロック
12,13 シリンダ
12a,13a 投入口
12b,13b 抽出口
20 抽出通路
30 昇降手段
40 フィルタ供給通路
50 原料シュータ
60 シャワー湯ノズル
70 撹拌手段
80 自販機制御部
90,90′ 抽出制御部

Claims (22)

  1. 内表面の所定領域が親水性材料でコーティングされた抽出容器を備えてなり、
    前記抽出容器の内部に投入した粉末原料および湯から成る混合液を該抽出容器の抽出口を通じて濾過させることにより、飲料を抽出するようにした飲料抽出装置において、
    前記抽出容器の内部に表面処理水を供給することにより前記内表面の所定領域を超親水性状態にして、前記粉末原料および前記湯を投入するようにしたことを特徴とする飲料抽出装置。
  2. 前記抽出容器の内表面に対して、前記表面処理水をシャワー状にして散布する散布手段を備えたことを特徴とする請求項1に記載の飲料抽出装置。
  3. 前記表面処理水は、湯成分として抽出する飲料を構成することを特徴とする請求項1または請求項2に記載の飲料抽出装置。
  4. 前記超親水性状態は、水に対する接触角が5°以下の大きさであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一つに記載の飲料抽出装置。
  5. 前記親水性材料でコーティングされた内表面の所定領域は、水に対する接触角が5°以上40°以下の大きさになることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一つに記載の飲料抽出装置。
  6. 前記抽出容器は、
    抽出口を備えた抽出口近傍部と、
    前記抽出口近傍部に混合液を案内するガイド部と
    を有してなり、
    前記ガイド部の内表面は、親水性材料でコーティングされてなることを特徴とする請求項1〜5のいずれか一つに記載の飲料抽出装置。
  7. 前記ガイド部の内表面は、内部空間が抽出口近傍部に向けて連続的に漸次大きくなる態様でテーパー状に形成されてなることを特徴とする請求項6に記載の飲料抽出装置。
  8. 前記ガイド部の内表面は、テーパー角が5°以上20°以下の大きさになることを特徴とする請求項7に記載の飲料抽出装置。
  9. 前記抽出口近傍部の内表面は、親水性材料でコーティングされてなることを特徴とする請求項6〜8のいずれか一つに記載の飲料抽出装置。
  10. 前記抽出口近傍部の内表面は、撥水性材料でコーティングされてなることを特徴とする請求項6〜8のいずれか一つに記載の飲料抽出装置。
  11. 前記抽出口近傍部の内表面は、水に対する接触角が120°以上の大きさになることを特徴とする請求項10に記載の飲料抽出装置。
  12. 前記抽出口近傍部の内表面は、内部空間が抽出口に向けて連続的に漸次大きくなる態様でテーパー状に形成されてなることを特徴とする請求項6〜11のいずれか一つに記載の飲料抽出装置。
  13. 前記抽出口近傍部の内表面は、テーパー角が25°以上60°以下の大きさになることを特徴とする請求項12に記載の飲料抽出装置。
  14. 前記抽出口近傍部の内表面は、表面粗さの算術平均が5μm以上10μm以下の大きさになることを特徴とする請求項6〜13のいずれか一つに記載の飲料抽出装置。
  15. 前記混合液の濾過により前記抽出容器の内表面に付着した残渣を洗浄する後処理水を供給する後処理水供給手段を備えたことを特徴とする請求項1〜14のいずれか一つに記載の飲料抽出装置。
  16. 前記後処理水は、湯成分として抽出する飲料を構成することを特徴とする請求項15に記載の飲料抽出装置。
  17. 前記抽出容器は、プラスチック、金属、およびセラミックスの少なくとも一つから成形されてなることを特徴とする請求項1〜16のいずれか一つに記載の飲料抽出装置。
  18. 前記親水性材料は、ケイ素酸化物を成膜してなることを特徴とする請求項1〜17のいずれか一つに記載の飲料抽出装置。
  19. 前記抽出容器の内部の混合液を吸引することにより濾過させる吸引手段を備え、
    前記吸引手段は、濾過により前記抽出容器の内部に生じる残渣の含水率が48%以下になるまで吸引することを特徴とする請求項1〜18のいずれか一つに記載の飲料抽出装置。
  20. 内表面の所定領域が親水性材料でコーティングされた抽出容器を用いて、飲料を抽出する飲料抽出方法において、
    前記抽出容器の内部に表面処理水を供給することにより前記内表面の所定領域を超親水性状態にする表面処理水供給工程と、
    内表面の所定領域が超親水性状態にされた抽出容器の内部に粉末原料および湯を投入する原料投入工程と、
    投入された粉末原料および湯から成る混合液を吸引することにより、前記抽出容器の抽出口を通じて濾過させる吸引工程と
    を含むことを特徴とする飲料抽出方法。
  21. 前記混合液の濾過により前記抽出容器の内表面に付着した残渣を洗浄するための後処理水を供給する後処理水供給工程を含むことを特徴とする請求項20に記載の飲料抽出方法。
  22. 前記吸引工程は、濾過により前記抽出容器の内部に生じる残渣の含水率が48%以下になるまで吸引することを特徴とする請求項20または請求項21に記載の飲料抽出方法。
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