JP2006189961A - 非接触式icタグ - Google Patents

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嘉隆 木瀬
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Abstract

【課題】ICチップが破損することによる故障の少ない非接触式ICタグを提供する。
【解決手段】基板21と、基板21の上面の周辺領域を螺旋状に周回するアンテナコイル2と、基板21の下面に設けられ、基板21を貫通する孔を介してアンテナコイル2の最内周に位置する端部7aと最外周に位置する端部7bとを電気的に短絡するジャンパー線6と、アンテナコイル2の最内周のパターンの一部を分離するように配置された一対の対向端部にそれぞれ接続されたICチップ3搭載用ランド4a,4bと、このICチップ3搭載用ランド4a,4bにバンプを介して搭載された、厚さ180μm〜200μmのICチップ3とを備える。ICチップ3搭載用ランド4a,4bは、アンテナコイル2の中心軸からずれた位置に配置され、アンテナコイル2の幅よりも広い幅を有する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、非接触式ICタグ及び非接触式ICカードに関するものである。
キャッシュカード(バンクカード)、クレジットカード、プリペイドカード、鉄道・バス、ETC等の交通機関、デジタル放送、第三世代携帯電話の加入者カード、図書館の窓口サービス、学生証、社員証、住民基本台帳カード・・・・・など、幅広い業界に導入され、生活者の身近な生活からビジネスまで様々な分野で利用が始まっている。
又、ICカードを小型化し、タグの形状にしたものは、「ICタグ」と呼ばれ、ICタグは、チップの小型化と低コスト化により、種々の分野における製造・流通・販売等の一括管理によるサプライチェーン・マネジメント(SCM)支援や、販売データを活用したカスタマー・リレーションシップ・マネジメント(CRM)支援にも活用され始めている。
このような状況のもと、例えば、上面(表面)にコイルパターン及びICチップ搭載用ランドを備え、下面(裏面)にコイルパターンからスルーホールを介して接続されているジャンパー線を備え、ジャンパー線の線幅を変化させることにより共振周波数を最適値に補正できる非接触式ICカード等、種々のICカードやICタグが提案されている(特許文献1参照。)。
なお、一般には、「ICカード」と「ICタグ」とは、基本的に大きさや使用目的の相違により分類されるが、ICチップ(集積回路)を組み込んだ基本構造は類似であるので、本明細書では、「ICカード」を含む上位概念として「ICタグ」の語を広義に用いる。
特開2000−49903号公報。
広範な分野で使用されるICタグは、鞄やポケット等にいれて持ち歩かれ、或いは商品等の物品に添付され、梱包・運送等の環境におかれるので、曲げ応力や落下による衝撃等でICチップが破損する場合がある。
本発明は上記問題に鑑みて考案されたもので、その目的とするところは、ICチップが破損することによる故障の少ない非接触式ICタグを提供することにある。
上記目的を達成するため、本発明の特徴は、(イ)基板と、(ロ)基板の上面の周辺領域を螺旋状に周回するアンテナコイルと、(ハ)基板の下面に設けられ、基板を貫通する孔を介してアンテナコイルの最内周に位置する端部と最外周に位置する端部とを電気的に短絡するジャンパー線と、(ニ)アンテナコイルの最内周のパターンの一部を分離するように配置された一対の対向端部にそれぞれ接続されたICチップ搭載用ランドと、(ホ)このICチップ搭載用ランドにそれぞれ電気的に接続されたバンプと、(ヘ)このバンプを介して、ICチップ搭載用ランドに搭載された、厚さ180μm〜200μmのICチップとを備える非接触式ICタグであることを要旨とする。そして、この非接触式ICタグにおいて、ICチップ搭載用ランドは、基板の上面の中心からずれた位置に配置されている。
本発明によれば、ICチップの破損による故障の少ない非接触式ICタグを提供することができる。
次に、図面を参照して、本発明の実施の形態を説明する。以下の図面の記載において、同一又は類似の部分には同一又は類似の符号を付している。ただし、図面は模式的なものであり、厚みと平面寸法との関係、各層の厚みの比率等は現実のものとは異なることに留意すべきである。したがって、具体的な厚みや寸法は以下の説明を参酌して判断すべきものである。又、図面相互間においても互いの寸法の関係や比率が異なる部分が含まれていることは勿論である。
又、以下に示す実施の形態は、本発明の技術的思想を具体化するための装置や方法を例示するものであって、本発明の技術的思想は、構成部品の材質、形状、構造、配置等を下記のものに特定するものでない。本発明の技術的思想は、特許請求の範囲に記載された技術的範囲内において、種々の変更を加えることができる。
図1に示すように、本発明の実施の形態に係る非接触式ICタグは、(イ)基板21と、(ロ)基板21の上面(表面)の周辺領域を螺旋状に周回するアンテナコイル2と、(ハ)基板21の下面(裏面)に設けられ、基板21を貫通する孔(スルーホール)を介してアンテナコイル2の最内周に位置する端部7aと最外周に位置する端部7bとを電気的に短絡するジャンパー線6と、(ニ)アンテナコイル2の最内周のパターンの一部を分離するように配置された一対の対向端部にそれぞれ接続されたICチップ3搭載用ランド4a,4bと、(ホ)このICチップ3搭載用ランド4a,4bにそれぞれ電気的に接続されたバンプと、(ヘ)このバンプを介して、ICチップ3搭載用ランド4a,4bに搭載されたICチップ3とを備える。アンテナコイル2の最内周に位置する端部7aと最外周に位置する端部7bとは、それぞれ、ジャンパー線端子(スルーホール用ランド)7a,7bとなる。そして、ICチップ3搭載用ランド4a,4bは、アンテナコイル2の中心軸からずれた位置に配置される。ICチップ3搭載用ランド4a,4bは、アンテナコイル2の幅よりも広い幅を有する方が、ICチップの実装工程が容易になる場合があるが、必ずしも、ICチップ3搭載用ランド4a,4bが、アンテナコイル2の幅よりも広い必要はない。図1に示すように、ジャンパー線6は、基板21の下面にアンテナコイル2に対向するように設けられ、両端が基板21の下面に設けられたスルーホール用ランド(図示省略。)に接続される。ここで、基板21は、30〜70μm厚、好ましくは40〜60μm、例えば50μm厚のポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムが使用可能である。
図1において、アンテナコイル2は、基板21の外形線より0.5〜4.0mm離間して7回の周回をするほぼ矩形の螺旋形状である。即ち、本明細書では、「基板21の上面の周辺領域」とは、基板21の外形線より少なくとも0.5〜4.0mm離間した、ほぼ基板21の外形線に沿った領域を意味する。アンテナコイル2は、基板21の上に7〜12μm厚、好ましくは8〜10μm、例えば9μm厚のアルミニウム(Al)或いは銅(Cu)等の金属からなるパターンとして形成されている。アンテナコイル2の線幅は、Alを材料とする場合は、0.2〜1.0μm程度、好ましくは0.4〜0.7μm程度であり、その周回のピッチは、0.2〜1.0μm程度、好ましくは0.3〜0.6μm程度である。図1に示すような基板21の上面の周辺領域を周回する、ほぼ矩形の螺旋形状にすることにより、アンテナコイル2は、例えば共振周波数13.2〜13.8MHzにおいて、12〜25の高いQ値を実現できる。図1では、アンテナコイル2は7回の周回をする螺旋形状の場合を例示しているが、周回の回数は、使用周波数(共振周波数)、アンテナコイル2の厚み及び幅、螺旋の周回半径等に依存するので、7回に限定されるものではない。ICチップ搭載用ランド4a,4bの幅は、この上に搭載するバンプ5a,5bの大きさとの関係で決定されるが、例えば、幅600〜900μm程度に選べば良い。
図1及び図5に示すように、アンテナコイル2の内側には、二重丸で示される位置合わせパターン8a,8bが設けられている。この位置合わせパターン8a,8bは、アンテナコイル2等を含む回路配線と同時にパターニングされるアンテナコイル2と同一の金属からなるパターンである。即ち、本明細書において、「回路配線」とは、図1及び図5に示すような、アンテナコイル2及びアンテナコイル2に接続するICチップ搭載用ランド4a,4bとを含むパターンの意である(図5は、ICチップをICチップ搭載用ランド4a,4bに搭載する前の回路配線のパターンを示す。)。図1及び図5に示した位置合わせパターン8a,8bは、回路配線が形成された後、基板21に予め設けられていた孔が、位置合わせパターン8a,8bの内部に位置するか否かで、回路配線のパターンの基板21に対する位置ずれを確認する。
図1に示す回路配線(2,4a,4b)は、基板21上に積層された金属膜をエッチングすることにより形成可能であるが、本発明の実施の形態はこれに限るものではなく、例えば、被覆された電線(例えば、エナメル線)を同一面上に巻き回しても良く、基板21上にいわゆる導電性ペーストを印刷して、アンテナコイルを形成しても良い。
図1において、ICチップ搭載用ランド4a,4b及びICチップ搭載用ランド4a,4bの上に搭載されたICチップ3は、基板21の中心からずれ、左下に局在している。図6は、図1の左下部分のICチップ3搭載用ランド4a,4bの周辺を拡大して示す図であり、アンテナコイル2の最外周のパターン2aから順に内側に、外から2番目のパターン2b,外から3番目のパターン2c,外から4番目のパターン2d,外から5番目のパターン2e,外から6番目のパターン2f,外から7番目のパターン、即ち最内周のパターン2gが示されている。そして、アンテナコイル2の最内周のパターン2gの一部を分離するように配置された一対の対向端部にそれぞれ接続されたICチップ3搭載用ランド4a,4bが接続される様子を示している。「最内周のパターン2gの一部を分離するように」とは、トポロジー上(見かけ上)最内周のパターン2gの一部を分離するような配置を規定しているのであり、現実の工程として、連続した最内周のパターン2gをパターニングした後、その一部を分離する工程を意図するものではない。図1に示すように、ICチップ3を、基板21の左下の領域に局在して配置しているのは、ICタグを折り曲げた際、最も曲率半径が小さくなるのは、基板21の中心近傍であるからである。基板21の中心からずらして、ICチップ3を配置することにより、ICチップ3の破損を、より効果的に防止できる。
更に、図1に示すように、本発明の実施の形態に係る非接触式ICタグの基板21には、タグを商品に取り付けるため糸を通すための直径2.0〜4.0mm程度の糸通し孔10と、この糸通し孔10に糸を導くための切り込み9を備えるようにすれば、アパレル用のICタグとなる。アパレル用のICタグの場合は、図1の縦方向の長さ(高さ)を54mm程度、横方向の長さ(幅)を42.5mm程度とし、通常のICタグの平面寸法の半分程度の大きさにすれば良いが、この寸法に限定されるものではない。基板21の周辺部の一部に、糸通し孔10と切り込み9とを備えるので、これらの糸通し孔10と切り込み9を迂回するように、アンテナコイル2のなす矩形の螺旋形状は、糸通し孔10と切り込み9の周辺に3つのU字コーナ(U字カーブ)を有する。即ち、図面上、基板21の上部の両側に比較的曲率半径の小さな逆U字カーブ(ヘアピンターン)とこの逆U字カーブに挟まれた比較的曲率半径の大きなU字カーブが配置され、この3つのU字カーブにより、M字カーブの形状が形成されている。右側の逆U字カーブの一番内側は塗りつぶされ短冊状の領域になっている。図1では、右側の逆U字カーブの曲率半径が最も小さいが、図1に示すトポロジーに限定されるものではない。
図2は、アパレル用のICタグとして使用する場合のICタグの上面の表示例を示す。糸通し孔10及び切り込み9は、基板21を完全に貫通している必要があるが、切り込み9は目視では間隙がなく、この切り込み9を介して光が透過しないように設定されている。切り込み9の基板21の端面側入り口部分は半径0.6〜1.0mm程度の半円形にえぐられている。半円形にえぐられた部分から、切り込み9は図面上、下方に延び、その後、左に曲がり、更に糸通し孔10に向かい上方に延びるU字型の形状をなしている。半円形にえぐられた部分を設けることで、切り込み9の位置に裕度を設けている。
図3は、図1のA−A方向から見た階段断面図であるが、PETフィルム等からなる基板(カード基板)21上にAl等の金属からなる回路配線が形成されている。図3では図示を省略しているが、基板21の上面には、アンテナコイル2に接続するジャンパー線端子(スルーホール用ランド)7a,7bが設けられている。基板21は、基板21を貫通しジャンパー線端子(スルーホール用ランド)7a,7bと接続するスルーホールが設けられ、このスルーホールは、基板21の下面に設けられたスルーホール用ランドに接続されている。更に、基板21の下面には、図1の破線で示したように、アンテナコイル2に対向するように、両端がスルーホール用ランドに接続するジャンパー線6が設けられている。
ICチップ搭載用ランド4a,4bの上には、図3及び図6に示すように、直径40〜80μmφ、好ましくは50〜70μmφ程度、厚15〜30μm厚、好ましくは18〜25μm程度のバンプ5a,5bがそれぞれ配置されている。バンプ5a,5bの大きさは、ICチップ搭載用ランド4a,4bからバンプ5a,5bがはみ出さないように設計される。バンプ5a,5bとしては、半田ボール、金(Au)バンプ、銀(Ag)バンプ、銅(Cu)バンプ、ニッケル/金(Ni−Au)バンプ、或いはニッケル/金/インジウム(Ni−Au−In)バンプ等が使用可能である。半田ボールとしては、錫(Sn):鉛(Pb)=6:4の共晶半田等が使用可能である。或いは、Sn:Pb=5:95の半田でも良い。このバンプ5a,5bを介して、ICチップ搭載用ランド4a,4b上には、例えば、平面寸法4×4mm程度で、65〜1200μm厚、好ましくは170〜210μm厚程度のICチップ3が搭載されている。特に、ICチップ3の厚さは、厚いほど強度が増大し、故障率が減少するが、完成後のICタグの全体の厚みを500μm程度に納めるためには、180μm〜200μm程度の厚さが好ましく、特に190μm程度が好ましい。
そして、図3に示すように、バンプ5a,5bを囲むように、ICチップ3の下面の全面には、異方導電性接着剤11が充填されている。異方導電性接着剤11は、ウレタン樹脂やエポキシ樹脂等の絶縁性接着剤の中に、金(Au)、銀(Ag)、ニッケル(Ni)、或いはチタン・ニッケル合金(Ti−Ni)等の金属粉末を分散させた材料より構成されている。異方導電性接着剤11は、応力の印加された場所のみが導電性を有する異方性を有するので、ICチップ搭載用ランド4a,4bの近傍のみが導電性を有する。異方導電性接着剤11を用いることにより、ICチップ3はバンプ5a,5bを介して、確実にICチップ搭載用ランド4a,4bに電気的に接続される。
ICチップ3は、100〜220μm厚、好ましくは125〜210μm厚程度の接着剤(ホットメルト)22でその上面及び側面(端面)を封止される。同様に、基板21の下面側は、40〜130μm厚、好ましくは50〜120μm厚程度の接着剤(ホットメルト)20で封止される。基板21の下面側の接着剤(ホットメルト)20は、70〜200μm厚、好ましくは75〜190μm厚の第1表皮層(スキン層)19が設けられている。第1表皮層(スキン層)19は、PETや紙基材を用いれば良い。第1表皮層(スキン層)19の下面には、2〜30μm厚程度の感熱記録材料からなる表皮層リライトフィルム18が貼付され、図2に示すような表示を、繰り返して、書き換え可能になっている。感熱記録材料は、例えば、温度による可逆結晶化変化がロイコ染料の発色と消色を引き起こす特殊な顕色剤を使用して、繰り返しての記録・消去を可能とした感熱シートが使用可能である。
一方、ICチップ3の上面側の接着剤(ホットメルト)22の上には、70〜200μm厚、好ましくは75〜190μm厚の第2表皮層(スキン層)23が設けられている。第2表皮層(スキン層)23は、第1表皮層(スキン層)19と同様なPETや紙基材を用いれば良い。
本発明の実施の形態に係るICタグの等価回路は、図4に示すように、アンテナコイル2と、このアンテナコイル2に並列接続する容量CvとICチップ3で表現できる。ここで、容量Cvはジャンパー線6が寄与する容量であり、基板21と、基板21の上に配置されたアンテナコイル2と、基板21の下にアンテナコイル2に対向して配置されたジャンパー線6とで構成される容量C1と、基板21とアンテナコイル2とジャンパー線6とで構成される容量C2との和である。容量C1及びC2は、アンテナコイル2とジャンパー線6の対向する面積Sと、基板21の厚さtと、基板21の材質による比誘電率εrで決定される。ここで、ジャンパー線6の線幅を広げると、面積Sが大きくなるので静電容量C1とC2は増加する。アンテナコイル2は、アンテナコイルのインダクタンスL0と、このインダクタンスL0に直列接続するアンテナコイルの抵抗R0と、インダクタンスL0に並列接続するアンテナコイルを形成する電線間に生じる線間容量C0で表される。ICチップ3は、ICチップの内部抵抗Riと、この内部抵抗Riに並列接続するICチップの内部容量Ciで表される。 容量C0、Cv及びCiは並列接続であるから、合成の静電容量Caは、式(1)のように求められる。
a=C0+Cv+Ci ・・・(1)
ICタグの共振周波数fは式(2)により求められる。
f=1/(2π・(L0・Ca1/2) ・・・(2)
式(2)から明らかなように、L0、C0、Ciの既定値(固定値)に対してCvの値が増加すれば共振周波数fは低下し、Cvが減少すれば共振周波数fが上昇することが分かる。 したがって、ジャンパー線の幅を微妙に調整することにより静電容量Cvが変化し、共振周波数fの微調整をすることが可能になる。この結果通信特性の優れた非接触式ICタグを提供できる。以上のことから、共振周波数fを最適化するためには静電容量Cvの値を増減させれば良く、静電容量Cvの値を増減させるためには容量C1とC2の容量値を増減させれば良く、容量C1とC2の容量値を増減させるためにはジャンパー線の線幅を増減させれば良い。
なお、ジャンパー線6は、パターン形成後であってもカッター等で容易に切り離し線幅を調節することが可能である。このように、平面上に構成されたアンテナ形成後であっても、微妙な静電容量の調整が別途可能なため、共振周波数を最適値に調整でき、この結果、通信特性の良いICタグを提供することができる。そして、この調節の際には、基板21の上面に設けられるアンテナコイル2やICチップ3の調整が不要で、唯一、基板21の下面に設けられるジャンパー線6のみの調節なので、調整中にアンテナコイル2やICチップ3を破損する心配がない。
特に、図3に示す断面構造で、ICタグの全体の厚みを450μm程度に納めるために好適な厚さを例示するならば、表皮層リライトフィルム18が10μm、第1表皮層(スキン層)19が75μm、基板21の下面側の接着剤(ホットメルト)20が115μm、基板21が50μm、ICチップ3が190μm、ICチップ3の上面側の接着剤(ホットメルト)22が125μm、第2表皮層(スキン層)23が75μmである。この膜厚条件で、受け台を硬度50、厚み20mmのシリコンゴムとし、直径20mmのアクリル球を用いて、125枚のICタグについて、ボールプレッシャー強度測定をしたところ、加重19Nで2枚破損し、加重51〜75Nでほぼ100%の累積破損率という測定結果であった。又、この構造での第2表皮層(スキン層)23の表面凹凸は、凸部58μm、凹部4μm、表皮層リライトフィルム18の表面凹凸は、凸部0μm、凹部53μmという結果であった。
一方、図3と同様な断面構造と、同一の全体の厚み450μmにおいて、表皮層リライトフィルム18が10μm、第1表皮層(スキン層)19が75μm、基板21の下面側の接着剤(ホットメルト)20が115μm、基板21が50μm、ICチップ3が115μm、ICチップ3の上面側の接着剤(ホットメルト)22が125μm、第2表皮層(スキン層)23が75μmの試料125枚のICタグについて、同一条件での、ボールプレッシャー強度測定をしたところ、加重8Nで2枚破損し、加重10Nで2枚破損し、加重11Nで3枚破損し、加重21Nでほぼ100%の累積破損率という測定結果であった。この構造での第2表皮層(スキン層)23の表面凹凸は、凸部16μm、凹部14μm、表皮層リライトフィルム18の表面凹凸は、凸部8μm、凹部14μmという結果であった。
更に、図3と同様な断面構造と、同一の全体の厚み450μmにおいて、表皮層リライトフィルム18が10μm、第1表皮層(スキン層)19が75μm、基板21の下面側の接着剤(ホットメルト)20が115μm、基板21が50μm、ICチップ3が65μm、ICチップ3の上面側の接着剤(ホットメルト)22が125μm、第2表皮層(スキン層)23が75μmの試料10枚のICタグについて、同一条件での、ボールプレッシャー強度測定をしたところ、加重17Nで2枚破損し、加重22Nで1枚破損し、加重51〜75Nで7枚破損し、加重101Nで1枚破損という測定結果であった。この構造での第2表皮層(スキン層)23の表面凹凸は、凸部21μm、凹部5μm、表皮層リライトフィルム18の表面凹凸は、凸部4μm、凹部17μmという結果であった。
以上説明したように、ICチップ3の厚さを180μm〜200μm程度、特に190μm前後の値に選ぶことにより、搭載したICチップの破損による故障の少なく、且つ表面平坦性の優れた非接触式ICタグを提供することができることが分かる。
(その他の実施の形態)
上記の実施の形態の開示の一部をなす論述及び図面は本発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施の形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
例えば、図7に示すように、ICチップ3の上面に厚さ30〜200μm程度の補強板1を配置すれば、より故障率の低いICタグを提供可能である。図7に示す構造の他の特徴は、既に説明した内容と重複するので、その説明を省略する。
又、アンテナコイル2の形状は、図8〜図10のような種々のトポロジーが採用可能であることは勿論である。非接触式ICタグは、リーダ・ライタと通信を行うと、アンチコリジョン(複数のICタグを同時に読み取る機能)性能が十分ではなく、即ち、カード1枚では読み取れるが、2枚以上を重ねてリーダ・ライタを通すと読み取りにくくなることがある。このため、図8及び図9に示すアンテナコイル2の形状は、2枚のICタグを向かい合わせて重ねたときに、互いのアンテナコイル2の重なる面積が少なくなるように段差部を迂回するように形成されている。一方、2枚以上を重ねてリーダ・ライタを通すような使用の態様が想定されないICタグは図10に示すように、段差部を有しない構造とすれば良い。図8〜図10に示す構造の他の特徴は、既に説明した内容と重複するので、その説明を省略する。
このように、本発明はここでは記載していない様々な実施の形態等を含むことは勿論である。したがって、本発明の技術的範囲は上記の説明から妥当な特許請求の範囲に係る発明特定事項によってのみ定められるものである。
本発明の実施の形態に係る非接触式ICタグを説明するための上面透視図である。 図1に示した非接触式ICタグの表皮層リライトフィルム上の表示例を示す平面図である。 図1のA−A方向に沿った階段断面図である。 本発明の実施の形態に係る非接触式ICタグの等価回路図である。 本発明の実施の形態に係る非接触式ICタグのICチップ実装前の回路配線を説明する平面図である。 図5に示したICチップ搭載用ランド4a,4bの近傍を拡大して示す図で、ICチップ搭載用ランド4a,4b上に、それぞれバンプ5a,5bを配置した状態を説明する平面図である。 本発明の他の実施の形態に係る非接触式ICタグを説明するための、図3に対応する断面図である。 本発明の更に他の実施の形態に係る非接触式ICタグを説明するための上面透視図である。 本発明の更に他の実施の形態に係る非接触式ICタグを説明するための上面透視図である。 本発明の更に他の実施の形態に係る非接触式ICタグを説明するための上面透視図である。
符号の説明
1…補強板
2…アンテナコイル
3…ICチップ
4a,4b…ICチップ搭載用ランド
5a,5b…バンプ
6…ジャンパー線
7a,7b…ジャンパー線端子(スルーホール用ランド)
8a,8b…位置合わせパターン
9…切り込み
10…糸通し孔
11…異方導電性接着剤
18…表皮層リライトフィルム
19…第1表皮層(スキン層)
20,22…接着剤(ホットメルト)
21…基板
22…接着剤(ホットメルト)
23…第2表皮層(スキン層)

Claims (4)

  1. 基板と、
    前記基板の上面の周辺領域を螺旋状に周回するアンテナコイルと、
    前記基板の下面に設けられ、前記基板を貫通する孔を介して前記アンテナコイルの最内周に位置する端部と最外周に位置する端部とを電気的に短絡するジャンパー線と、
    前記アンテナコイルの最内周のパターンの一部を分離するように配置された一対の対向端部にそれぞれ接続されたICチップ搭載用ランドと、
    該ICチップ搭載用ランドにそれぞれ電気的に接続されたバンプと、
    該バンプを介して、前記ICチップ搭載用ランドに搭載された、厚さ180μm〜200μmのICチップ
    とを備え、前記ICチップ搭載用ランドは、前記基板の上面の中心からずれた位置に配置されていることを特徴とする非接触式ICタグ。
  2. 前記バンプを囲むように、前記ICチップの下面に充填された異方導電性接着剤を更に備えることを特徴とする請求項1記載の非接触式ICタグ。
  3. 前記基板の下面に接着剤を介して接着された第1表皮層と、
    前記ICチップの上面と側面を封止する接着剤を介して、前記基板の上面に接着された第2表皮層
    とを更に備えることを特徴とする請求項2記載の非接触式ICタグ。
  4. 前記ICチップ搭載用ランドは、前記アンテナコイルの幅よりも広い幅を有することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の非接触式ICタグ。

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