JP2006188641A - 熱可塑性樹脂組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】 高剛性、且つ高流動性を有し、更に成形体表面の剥離が少なく外観にも優れ、自動車用機構部品や電気・電子製品用機構部品に好適に用いられる熱可塑性樹脂組成物を提供する。
【解決手段】 ポリエーテルケトン樹脂及び/又はポリベンズイミダゾール樹脂(A) 100重量部に対して、構成するモノマーとして4−アミノフェノール、1,4−フェニレンジアミン、4−アミノ安息香酸及びこれらの誘導体の1種又は2種以上を含み、且つアミド成分が全結合中に3〜35モル%の割合で含まれる液晶性ポリエステルアミド樹脂(B) 5〜100重量部を配合する。
【選択図】 なし
【解決手段】 ポリエーテルケトン樹脂及び/又はポリベンズイミダゾール樹脂(A) 100重量部に対して、構成するモノマーとして4−アミノフェノール、1,4−フェニレンジアミン、4−アミノ安息香酸及びこれらの誘導体の1種又は2種以上を含み、且つアミド成分が全結合中に3〜35モル%の割合で含まれる液晶性ポリエステルアミド樹脂(B) 5〜100重量部を配合する。
【選択図】 なし
Description
本発明は、ポリエーテルケトン樹脂と液晶性ポリエステルアミド樹脂とからなる、射出成形品等に好適に用いられる熱可塑性樹脂組成物に関する。更に詳しくは、マトリックスとなるポリエーテルケトン樹脂の流動性を著しく向上させ、且つ高剛性を有する熱可塑性樹脂組成物に関するものである。
液晶樹脂は、優れた流動性、機械強度、耐熱性、耐薬品性、電気的性質をバランス良く有するため、高機能エンジニアリングプラスチックスとして好適に広く利用されている。
近年の著しい産業の発展に伴い、かかる液晶樹脂の用途も多岐にわたり一層高度化、特殊化する傾向にあり、液晶樹脂の高流動性を活かし、射出成形等により効率良く経済的に成形加工してその優れた物性を保持した射出成形品等を得ることが期待されてきている。例えば、自動車外板材、電気・電子製品用筺体等においても、成形体の軽量薄肉化のため、高度な機械特性、高耐熱性も要求され、更に、大型で且つ高外観を有する成形体が得られる樹脂材料が要求される。しかしながら、液晶樹脂は、成形体の外観が自動車外板材、電気・電子製品用筺体には好まれず、更にコストの観点から、大型製品に対して汎用的に使用することは困難であった。
一方、従来のポリエーテルケトン樹脂では、外観は優れるものの、これらの要求、特に高度な機械特性と流動性を満たすことは困難であった。
そこで、ポリエーテルケトン樹脂と液晶樹脂との樹脂組成物が検討されている。例えば、特許文献1では、ポリエーテルケトン樹脂と液晶樹脂との樹脂組成物により、機械特性の向上を図っている。更に、特許文献2では、ポリエーテルケトン樹脂と液晶性ポリエステルアミド樹脂と強化繊維との樹脂組成物が検討されている。しかしながら、近年の高い要求特性が強いられる自動車の機構部品や電気・電子製品の機構部品に使用する場合には、これら特許文献の技術では、この問題を解決しているとは言い難い。
特開平1−252657号公報
特開平2−140267号公報
本発明は、上記従来技術の問題点を解決し、高剛性、且つ高流動性を有し、更に成形体表面の剥離が少なく外観にも優れ、自動車用機構部品や電気・電子製品用機構部品に好適に用いられる熱可塑性樹脂組成物を提供することを目的とする。
本発明者らは上記目的を達成すべく鋭意研究した結果、マトリックスとなるポリエーテルケトン樹脂に対して特定の液晶性ポリエステルアミド樹脂を配合することにより、マトリックスとなるポリエーテルケトン樹脂の剛性を著しく向上させ、更に耐熱性を維持しつつ、優れた流動性、外観を持つ熱可塑性樹脂組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は、ポリエーテルケトン樹脂(A) 100重量部に対して、構成するモノマーとして4−アミノフェノール、1,4−フェニレンジアミン、4−アミノ安息香酸及びこれらの誘導体の1種又は2種以上を含み、且つアミド成分が全結合中に3〜35モル%の割合で含まれる液晶性ポリエステルアミド樹脂(B) 5〜100重量部を配合してなることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物である。
本発明のポリエーテルケトン樹脂(A) と特定の液晶性ポリエステルアミド樹脂(B) とからなる熱可塑性樹脂組成物は、高剛性、且つ高流動性を有し、更に得られる成形体の表面は剥離もなく外観に優れる。また、優れた流動性、熱変形温度を有していることから、自動車用機構部品や電気・電子製品用機構部品等に好適である。
以下に本発明を構成する樹脂組成物について順を追って詳しく説明する。本発明に用いる(A) ポリエーテルケトン樹脂は、下記式(I)
−O−Ph−O−Ph−O−Ph− (I)
(式中、Phは1,4−フェニレンを表す。)
で表される反復単位から実質的になるポリマー及びそのような単位を含むコポリマーを含有し、特に制限されるものではない。市販のポリエーテルケトン樹脂としては、ビクトレックス(株)製450G等が挙げられる。
−O−Ph−O−Ph−O−Ph− (I)
(式中、Phは1,4−フェニレンを表す。)
で表される反復単位から実質的になるポリマー及びそのような単位を含むコポリマーを含有し、特に制限されるものではない。市販のポリエーテルケトン樹脂としては、ビクトレックス(株)製450G等が挙げられる。
本発明に用いる液晶性ポリエステルアミド樹脂(B) は、270〜370℃の範囲に融点を有し、光学異方性溶融相を形成し得る性質を有する溶融加工性ポリエステルアミドを指す。異方性溶融相の性質は、直交偏光子を利用した慣用の偏光検査法により確認することが出来る。より具体的には、異方性溶融相の確認は、Leitz偏光顕微鏡を使用し、Leitzホットステージに載せた溶融試料を窒素雰囲気下で40倍の倍率で観察することにより実施できる。本発明に適用できる液晶性ポリエステルアミドは直交偏光子の間で検査したときに、たとえ溶融静止状態であっても偏光は通常透過し、光学的に異方性を示す。
本発明に使用する液晶性ポリエステルアミドは上記のような光学異方性溶融相を形成し得る性質を有しているだけでは十分でなく、ある特定の構成単位を有していることが必要である。
即ち、液晶性ポリエステルアミド樹脂(B) を構成するモノマーとして、芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族カルボン酸、芳香族ジオール等が挙げられるが、これらのモノマーに加えて4−アミノフェノール、1,4−フェニレンジアミン、4−アミノ安息香酸及びこれらの誘導体の1種又は2種以上を含み、且つアミド成分が全結合中に3〜35モル%の割合で含まれるものであることが必要である。
芳香族ヒドロキシカルボン酸としては、4−ヒドロキシ安息香酸、6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸等が挙げられ、芳香族カルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸等が挙げられ、芳香族ジオールとしては、2,6−ジヒドロキシナフタレン、4,4’−ジヒドロキシビフェニル、ハイドロキノン、レゾルシン等が挙げられる。尚、これらの化合物の誘導体もモノマーとして挙げられる。
アミド成分を3〜35モル%の割合で含めるためのモノマーとしては、前述の4−アミノフェノール、1,4−フェニレンジアミン、4−アミノ安息香酸及びこれらの誘導体、例えば4−アセトキシ−アミノフェノール等が挙げられる。
具体的には、液晶性ポリエステルアミド樹脂(B) が、下記(i)〜(v)のモノマーを下記記載の範囲で共重合して得られる全芳香族ポリエステルアミドであることが好ましい。
(i)6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸;30〜90モル%
(ii)4−アミノフェノール;3〜35モル%
(iii)テレフタル酸;15〜35モル%
(iv)4−ヒドロキシ安息香酸;0〜70モル%
(v)4,4’−ジヒドロキシビフェニル;0〜15モル%
本発明において、ポリエーテルケトン樹脂(A) と液晶性ポリエステルアミド樹脂(B) の配合比率は、ポリエーテルケトン樹脂(A) 100重量部に対して液晶性ポリエステルアミド樹脂(B) 5〜100重量部である。液晶性ポリエステルアミド樹脂(B) の配合量が5重量部より少ないと、本発明の目的である剛性の改良効果が小さく、液晶性ポリエステルアミド樹脂(B) が100重量部より多いと、ポリエーテルケトン樹脂(A) がマトリックスになりにくく好ましくない。好ましくは、ポリエーテルケトン樹脂(A) 100重量部に対して液晶性ポリエステルアミド樹脂(B) 7〜80重量部、特に好ましくは10〜40重量部である。
(i)6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸;30〜90モル%
(ii)4−アミノフェノール;3〜35モル%
(iii)テレフタル酸;15〜35モル%
(iv)4−ヒドロキシ安息香酸;0〜70モル%
(v)4,4’−ジヒドロキシビフェニル;0〜15モル%
本発明において、ポリエーテルケトン樹脂(A) と液晶性ポリエステルアミド樹脂(B) の配合比率は、ポリエーテルケトン樹脂(A) 100重量部に対して液晶性ポリエステルアミド樹脂(B) 5〜100重量部である。液晶性ポリエステルアミド樹脂(B) の配合量が5重量部より少ないと、本発明の目的である剛性の改良効果が小さく、液晶性ポリエステルアミド樹脂(B) が100重量部より多いと、ポリエーテルケトン樹脂(A) がマトリックスになりにくく好ましくない。好ましくは、ポリエーテルケトン樹脂(A) 100重量部に対して液晶性ポリエステルアミド樹脂(B) 7〜80重量部、特に好ましくは10〜40重量部である。
また、本発明の樹脂組成物には、強化繊維(C) を配合することが好ましい。
強化繊維(C) としてはガラス繊維、アスベスト繊維、シリカ繊維、シリカ・アルミナ繊維、アルミナ繊維、ジルコニア繊維、窒化硼素繊維、窒化珪素繊維、硼素繊維、チタン酸カリ繊維、ウォラストナイトの如き珪酸塩の繊維、硫酸マグネシウム繊維、ホウ酸アルミニウム繊維、更にステンレス、アルミニウム、チタン、銅、真鍮等の金属の繊維状物、カーボンファイバー、カーボンナノチューブなどの炭素の繊維状物が挙げられる。特に代表的な強化繊維はガラス繊維、カーボンファイバーである。
また、本発明の樹脂組成物には、本発明の企図する目的を損なわない範囲で、上記強化繊維以外の粉粒状、板状の無機充填剤を更に補助的に配合することができる。
粉粒状充填剤としてはカーボンブラック、黒鉛、シリカ、石英粉末、ガラスビーズ、ミルドガラスファイバー、ガラスバルーン、ガラス粉、硅酸カルシウム、硅酸アルミニウム、カオリン、クレー、硅藻土、ウォラストナイトの如き硅酸塩、酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛、三酸化アンチモン、アルミナの如き金属の酸化物、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウムの如き金属の炭酸塩、硫酸カルシウム、硫酸バリウムの如き金属の硫酸塩、その他フェライト、炭化硅素、窒化硅素、窒化硼素、各種金属粉末等が挙げられる。
又、板状充填剤としてはマイカ、ガラスフレーク、タルク、各種の金属箔等が挙げられる。
これらの無機充填剤は一種又は二種以上併用することが出来る。しかし、多量の無機充填剤を含むことは、靱性の低下が著しくなるため、添加量は強化繊維(C) を含めて組成物中5〜40重量%とすることが好ましい。
これらの充填剤の使用にあたっては必要ならば収束剤又は表面処理剤を使用することができる。
また、本発明の熱可塑性樹脂組成物には、本発明の企図する目的を損なわない範囲で前記以外の他の熱可塑性樹脂を更に補助的に添加してもよい。
この場合に使用する熱可塑性樹脂の例を示すと、ポリエチレン、ポリプロピレン等のポリオレィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等の芳香族ジカルボン酸とジオール等からなる芳香族ポリエステル、ポリアセタール(ホモ又はコポリマー)、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリカーボネート、ABS、ポリフェニレンオキシド、ポリフェニレンスルフィド、フッ素樹脂等を挙げることができる。またこれらの熱可塑性樹脂は2種以上混合して使用することができる。
本発明の樹脂組成物の製造には、ポリエーテルケトン樹脂、液晶性ポリアミド樹脂及び必要により用いられる無機充填剤等の各成分を、押出機を用いて同時に溶融混練する方法が挙げられる。樹脂分解抑制等の点で、溶融混練の際の溶融温度は300〜400℃が好ましい。
また、何れかを予め溶融混練したマスターバッチを用いて混練してもよい。押出機で溶融混練して得られた樹脂組成物は、ペレタイザーによりペレット状にカットした後、射出成形により成形体を得ることが好ましい。
以下に実施例をもって本発明を更に詳しく説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。尚、実施例中の物性測定の方法は以下の通りである。
[融点]
示差走査熱量分析装置(パーキンエルマー社製DSC7)にて、20℃/分の昇降温条件で測定した。
[溶融粘度]
所定の温度における剪断速度1000sec-1の条件で、内径1mm、長さ20mmのオリフィスを用いて東洋精機製キャピログラフ1Bで測定した。
[曲げ弾性率]
125mm×12.7mm×0.8mmの射出成形片を使用し、ASTM D790に準拠し、曲げ弾性率を測定した。
[シャルピー衝撃値]
80mm×10mm×4mmの射出成形片を使用し、ISO2818に従いノッチを切削した。ISO179に従い衝撃試験を行い、シャルピー衝撃値を測定した。
製造例1(液晶性ポリエステルアミド<1>の製造)
攪拌機、還流カラム、モノマー投入口、窒素導入口、減圧/流出ラインを備えた重合容器に、以下の原料モノマー、触媒、アシル化剤を仕込み、窒素置換を開始した。
[融点]
示差走査熱量分析装置(パーキンエルマー社製DSC7)にて、20℃/分の昇降温条件で測定した。
[溶融粘度]
所定の温度における剪断速度1000sec-1の条件で、内径1mm、長さ20mmのオリフィスを用いて東洋精機製キャピログラフ1Bで測定した。
[曲げ弾性率]
125mm×12.7mm×0.8mmの射出成形片を使用し、ASTM D790に準拠し、曲げ弾性率を測定した。
[シャルピー衝撃値]
80mm×10mm×4mmの射出成形片を使用し、ISO2818に従いノッチを切削した。ISO179に従い衝撃試験を行い、シャルピー衝撃値を測定した。
製造例1(液晶性ポリエステルアミド<1>の製造)
攪拌機、還流カラム、モノマー投入口、窒素導入口、減圧/流出ラインを備えた重合容器に、以下の原料モノマー、触媒、アシル化剤を仕込み、窒素置換を開始した。
(A) 6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸225.90g(60モル%)
(B) テレフタル酸66.48g(20モル%)
(C) 4−アセトキシ−アミノフェノール60.48g(20モル%)
酢酸カリウム22.5mg
無水酢酸166.67g
原料を仕込んだ後、反応系の温度を140 ℃に上げ、140 ℃で1時間反応させた。その後、更に330 ℃まで3.3時間かけて昇温し、そこから20分かけて10Torr(即ち1330Pa)まで減圧にして、酢酸、過剰の無水酢酸、その他の低沸分を留出させながら溶融重合を行った。撹拌トルクが所定の値に達した後、窒素を導入して減圧状態から常圧を経て加圧状態にして、重合容器の下部からポリエステルアミド<1>を排出した。
製造例2(液晶性ポリエステル<2>の製造)
原料モノマー、触媒、アシル化剤として以下のものを使用し、330 ℃までの昇温に3.5時間かけた以外は製造例1と同様にしてポリエステル<2>を得た。
(B) テレフタル酸66.48g(20モル%)
(C) 4−アセトキシ−アミノフェノール60.48g(20モル%)
酢酸カリウム22.5mg
無水酢酸166.67g
原料を仕込んだ後、反応系の温度を140 ℃に上げ、140 ℃で1時間反応させた。その後、更に330 ℃まで3.3時間かけて昇温し、そこから20分かけて10Torr(即ち1330Pa)まで減圧にして、酢酸、過剰の無水酢酸、その他の低沸分を留出させながら溶融重合を行った。撹拌トルクが所定の値に達した後、窒素を導入して減圧状態から常圧を経て加圧状態にして、重合容器の下部からポリエステルアミド<1>を排出した。
製造例2(液晶性ポリエステル<2>の製造)
原料モノマー、触媒、アシル化剤として以下のものを使用し、330 ℃までの昇温に3.5時間かけた以外は製造例1と同様にしてポリエステル<2>を得た。
(A) 4−ヒドロキシ安息香酸226.4g(73モル%)
(B) 6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸114.1g(27モル%)
酢酸カリウム22.5mg
無水酢酸233.8g
得られたポリエステルアミド<1>、ポリエステル<2>について、300℃の溶融状態で偏光顕微鏡によりクロスニコル下で観察したところ、明確な光学的異方性を示し、サーモトロピック液晶樹脂であることを確認した。各液晶樹脂の特性を表1に示す。
(B) 6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸114.1g(27モル%)
酢酸カリウム22.5mg
無水酢酸233.8g
得られたポリエステルアミド<1>、ポリエステル<2>について、300℃の溶融状態で偏光顕微鏡によりクロスニコル下で観察したところ、明確な光学的異方性を示し、サーモトロピック液晶樹脂であることを確認した。各液晶樹脂の特性を表1に示す。
実施例1〜2、比較例1〜4
表2に示すように、液晶性ポリエステルアミド<1>、液晶性ポリエステル<2>、ポリエーテルケトン(ビクトレックス(株)製450G(非強化PEK)、ビクトレックス(株)製450CA30(カーボンファイバー30重量%強化PEK))を表3に示す割合でドライブレンドした後、二軸押出機(池貝鉄工(株)製、PCM−30型)を使用し、非強化系についてはシリンダー温度370℃、強化系についてはシリンダー温度420℃にて溶融混練し、ペレット化した。このペレットから射出成形機により、下記条件にて上記試験片を作製し、評価した。結果を表2に示す。溶融粘度は、非強化系については370℃、強化系については420℃で測定した。
(射出成形条件)
成形機;JSW J75SSII−A
シリンダー温度;350−350−340−330℃
金型温度;150℃
射出速度;2m/min
保圧力;58.8MPa
サイクル;射出保圧7sec+冷却成形20sec
スクリュー回転数;100ppm
スクリュー背圧;3.5MPa
表2に示すように、液晶性ポリエステルアミド<1>、液晶性ポリエステル<2>、ポリエーテルケトン(ビクトレックス(株)製450G(非強化PEK)、ビクトレックス(株)製450CA30(カーボンファイバー30重量%強化PEK))を表3に示す割合でドライブレンドした後、二軸押出機(池貝鉄工(株)製、PCM−30型)を使用し、非強化系についてはシリンダー温度370℃、強化系についてはシリンダー温度420℃にて溶融混練し、ペレット化した。このペレットから射出成形機により、下記条件にて上記試験片を作製し、評価した。結果を表2に示す。溶融粘度は、非強化系については370℃、強化系については420℃で測定した。
(射出成形条件)
成形機;JSW J75SSII−A
シリンダー温度;350−350−340−330℃
金型温度;150℃
射出速度;2m/min
保圧力;58.8MPa
サイクル;射出保圧7sec+冷却成形20sec
スクリュー回転数;100ppm
スクリュー背圧;3.5MPa
Claims (8)
- ポリエーテルケトン樹脂及びポリベンズイミダゾール樹脂から選ばれる1種又は2種の熱可塑性樹脂(A) 100重量部に対して、構成するモノマーとして4−アミノフェノール、1,4−フェニレンジアミン、4−アミノ安息香酸及びこれらの誘導体の1種又は2種以上を含み、且つアミド成分が全結合中に3〜35モル%の割合で含まれる液晶性ポリエステルアミド樹脂(B) 5〜100重量部を配合してなることを特徴とする熱可塑性樹脂組成物。
- 熱可塑性樹脂(A) が、ポリエーテルケトン樹脂である請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 熱可塑性樹脂(A) が、ポリエーテルケトン樹脂30〜80重量%及びポリベンズイミダゾール樹脂70〜20重量%からなるものである請求項1記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 液晶性ポリエステルアミド樹脂(B) が、走査型示差熱分析装置(DSC)による測定において融点が270〜370℃の範囲にあり、軟化流動時に光学的異方性を示すものである請求項1〜3の何れか1項記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 液晶性ポリエステルアミド樹脂(B) が、下記(i)〜(v)のモノマーを下記記載の範囲で共重合して得られる全芳香族ポリエステルアミドである請求項1〜3の何れか1項記載の熱可塑性樹脂組成物。
(i)6−ヒドロキシ−2−ナフトエ酸;30〜90モル%
(ii)4−アミノフェノール;3〜35モル%
(iii)テレフタル酸;15〜35モル%
(iv)4−ヒドロキシ安息香酸;0〜70モル%
(v)4,4’−ジヒドロキシビフェニル;0〜15モル% - 更に、強化繊維(C) を配合してなる請求項1〜5の何れか1項記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 強化繊維(C) が、ガラス繊維又はカーボンファイバーである請求項6記載の熱可塑性樹脂組成物。
- 請求項1〜7の何れか1項記載の熱可塑性樹脂組成物からなる射出成形品。
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- 2005-01-27 JP JP2005019142A patent/JP2006188641A/ja active Pending
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