JP2006187060A - マイクロアクチュエータ及びその製造方法、並びに、光学装置及び光スイッチ - Google Patents

マイクロアクチュエータ及びその製造方法、並びに、光学装置及び光スイッチ Download PDF

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Abstract

【課題】 可動部の一部を湾曲させつつ、可動部の他の一部を精度良く湾曲していない状態にする。
【解決手段】 可動部は、固定端が脚部6を介して固定された片持ち梁構造をなす梁部9から構成される。梁部13は、固定端と自由端との間に、直列に接続された2つの梁構成部7,8を有する。ミラー2は、梁構成部8の自由端側に設けられる。梁構成部7は、下層のSiN膜10、中間層のAl膜11及び上層のSiN膜12からなる。梁構成部8は、下層のSiN膜13、中間層のAl膜11及び上層のSiN膜14からなる。固定端側の梁構成部7は板ばね部である。梁構成部7は、梁部9が力を受けない状態で、基板3と反対側に湾曲している。自由端側の梁構成部8は、基板3側にもその反対側にも湾曲していない。梁構成部8は、当該梁構成部8を基板3側及びその反対側に湾曲させようとする内部応力を保有しない。
【選択図】 図2

Description

本発明は、マイクロアクチュエータ、並びに、これを用いた光学装置及び光スイッチに関するものである。この光スイッチは、例えば、光通信装置や光伝送装置等で用いることができるものである。
マイクロマシニング技術の進展に伴い、種々の分野においてマイクロアクチュエータの重要性が高まっている。マイクロアクチュエータが用いられている分野の一例として、例えば、光通信などに利用され光路を切り替える光スイッチを挙げることができる。このような光スイッチの一例として、下記の特許文献1に開示された光スイッチを挙げることができる。
マイクロアクチュエータは、固定部と、固定部に対して移動可能とされた可動部とを備えているが、可動部が片持ち梁構造を持つタイプのマイクロアクチュエータもある。
例えば、特許文献1の図26、図36〜図40には、可動部が片持ち梁構造を持つマイクロアクチュエータの例が開示されている。この従来のマイクロアクチュエータでは、基板に対して固定された片持ち梁構造を持つ可動部は、その固定端と自由端との間に梁部を有している。該梁部は、前記固定端と前記自由端との間に機械的に直列に接続された板ばね部と剛性部とを有している。前記板ばね部は、前記剛性部に対して固定端側に配置されている。前記板ばね部の所定の領域及び前記剛性部の所定の領域は、下側のSiN(シリコン窒化膜)、中間のAl膜及び上側のSiN膜の3層の薄膜で構成され、前記板ばね部における各層と前記剛性部における各層とは、積層順序が対応する層毎に、同時に成膜されて連続したものとなっている。前記剛性部にはその周囲等に段差が形成されることで前記剛性部の剛性が高められる一方、前記板ばね部にはそのような段差が形成されずに板ばねとして作用するようになっている。前記板ばね部は、可動部が力を受けない状態で、基板とは反対側に湾曲している。一方、前記剛性部は、基板の側にもその反対側にもほとんど湾曲していない。前記3層の薄膜は、可動部が力を受けない状態で、前記板ばね部が上方へ湾曲するような成膜条件で成膜されている。それにも拘わらずに前記3層の薄膜の前記剛性部の部分がほとんど湾曲しないのは、前記段差による補強によって、前記3層の薄膜の当該部分の内部応力による変形(湾曲)が抑えられているためである。
そして、特許文献1の図26、図36〜図40に開示された光スイッチでは、被駆動体としてのミラーの主平面が前記剛性部の主平面に対して垂直をなすように、前記ミラーが前記マイクロアクチュエータの前記剛性部に搭載されている。この光スイッチでは、前記マイクロアクチュエータによりミラーが光路に対して進出及び退出することで、光路を切り替えるようになっている。
国際公開第03/060592号パンフレット
しかしながら、前記従来のマイクロアクチュエータでは、前記可動部の前記剛性部における薄膜の内部応力による変形が前記段差による補強によって抑えられているとは言え、わずかながら前記剛性部が湾曲してしまう。このため、前記従来の光スイッチでは、ミラーの前記剛性部に対する取り付け構造にもよるが、前記剛性部に搭載したミラーの角度がわずかながら所期の角度(例えば、垂直)からずれてしまう。その結果、光の反射方向が所期の方向からずれてしまい、光量損失が増大するなどの不都合が生ずる。
以上の説明では、マイクロアクチュエータを光スイッチに用いる場合を例に挙げて説明したが、マイクロアクチュエータの可動部における被駆動体を搭載する部分は、被駆動体に対する支持基体になるので、理想的には全く湾曲していないことが望まれる。
本発明は、このような事情に鑑みてなされたもので、可動部の一部を湾曲させつつ可動部の他の一部を精度良く湾曲していない状態にすることができるマイクロアクチュエータ、及び、これを用いた光学装置及び光スイッチを提供することを目的とする。
前記課題を解決するため、本発明の第1の態様によるマイクロアクチュエータは、固定部と、該固定部に対して固定端が固定された片持ち梁構造を持つ可動部とを備え、前記可動部は、前記可動部の前記固定端と自由端との間に梁部を有し、前記梁部は、前記固定端と前記自由端との間に直列に接続された複数の梁構成部を有し、前記複数の梁構成部のうちの1つの梁構成部である第1の梁構成部は、前記可動部が力を受けない状態で、前記固定部とは反対側に湾曲し、前記複数の梁構成部のうちの他の1つの梁構成部である第2の梁構成部は、前記可動部が力を受けない状態で、前記固定部側にもその反対側にも実質的に湾曲しないとともに当該第2の梁構成部を前記固定部側及びその反対側に湾曲させようとする内部応力を実質的に保有せず、前記第1及び第2の梁構成部の各々が、2層以上の薄膜で構成され、前記第1の梁構成部の全部又は大部分の領域の層構造と前記第2の梁構成部の全部又は大部分の領域の層構造との間で、積層順序で対応する各層の材料及び層数が同じであるものである。
本発明の第2の態様によるマイクロアクチュエータは、前記第1の態様において、前記第1の梁構成部の全部又は大部分の前記領域における少なくとも1層と、これに積層順序で対応する前記第2の梁構成部の全部又は大部分の前記領域における層とが、同時に成膜されて連続したものであり、前記第1の梁構成部の全部又は大部分の前記領域における他の少なくとも1層と、これに積層順序で対応する前記第2の梁構成部の全部又は大部分の前記領域における層とが、別々に成膜されたものである。
本発明の第3の態様によるマイクロアクチュエータは、前記第1の態様において、前記第1の梁構成部の全部又は大部分の前記領域における全ての層と、前記第2の梁構成部の全部又は大部分の前記領域における全ての層とが、積層順序で対応する層毎に、同時に成膜されて連続したものであり、前記第1の梁構成部の全部又は大部分の前記領域における少なくとも1層の厚さと、これに積層順序で対応する前記第2の梁構成部の全部又は大部分の前記領域における層の厚さとが、異なるものである。
本発明の第4の態様によるマイクロアクチュエータは、前記第1乃至第3のいずれかの態様において、前記第2の梁構成部の全部又は大部分の前記領域における層数が3つであり、前記可動部が力を受けない状態で、前記第2の梁構成部の全部又は大部分の前記領域における中間の第1の層に対する両側の第2及び第3の層の持つ応力が、両方とも、互いに略同じ値を持つ引っ張り応力であるか互いに略同じ値を持つ圧縮応力であるものである。
本発明の第5の態様によるマイクロアクチュエータは、前記第1乃至第4のいずれかの態様において、前記第2の梁構成部は、前記固定部側及びその反対側に対する撓みに対して剛性が高まるように形成された段差を有するものである。
前記第1乃至第5の態様において、前記可動部は、磁界内に配置されて通電によりローレンツ力を生ずる電流経路を有してもよい。
また、前記第1乃至第5の態様において、前記固定部は第1の電極部を有し、前記可動部は、前記第1の電極部との間の電圧により前記第1の電極部との間に静電力を生じ得る第2の電極部を有してもよい。この場合も、前記可動部は、磁界内に配置されて通電によりローレンツ力を生ずる電流経路を有してもよい。
本発明の第6の態様によるマイクロアクチュエータの製造方法は、前記第2の態様によるマイクロアクチュエータを製造する方法であって、前記第1の梁構成部の全部又は大部分の前記領域における前記他の少なくとも1層となるべき層を、当該層が所定の内部応力を持つ条件で成膜する第1の段階と、前記第1の段階の前又は後に、前記第1の梁構成部の全部又は大部分の前記領域における前記他の少なくとも1層に積層順序で対応する前記第2の梁構成部の全部又は大部分の前記領域における前記層となるべき層を、当該層が前記所定の内部応力とは異なる内部応力を持つ条件で成膜する第2の段階と、を備えたものである。
本発明の第7の態様によるマイクロアクチュエータの製造方法は、第3の態様によるマイクロアクチュエータを製造する方法であって、前記第1の梁構成部の全部又は大部分の前記領域における前記少なくとも1層及びこれに積層順序で対応する前記第2の梁構成部の全部又は大部分の前記領域における前記層となるべき層を成膜する第1の段階と、前記第1の段階で成膜された層の一部の領域を、その厚さが薄くなるように選択的にエッチングする第2の段階と、を備えたものである。
本発明の第8の態様による光学装置は、前記第1乃至第5のいずれかの態様によるマイクロアクチュエータと、前記可動部に搭載された被駆動体とを備え、前記被駆動体が光学素子であるものである。
本発明の第9の態様による光スイッチは、前記第1乃至第5のいずれかの態様によるマイクロアクチュエータと、前記可動部に搭載された被駆動体とを備え、前記被駆動体がミラーであるものである。
本発明によれば、可動部の一部を湾曲させつつ可動部の他の一部を精度良く湾曲していない状態にすることができるマイクロアクチュエータ、及び、これを用いた光学装置及び光スイッチを提供することができる。
以下、本発明によるマイクロアクチュエータ、並びに、これを用いた光学装置及び光スイッチについて、図面を参照して説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態によるマイクロアクチュエータ1及びこれにより駆動されるミラー2を模式的に示す概略平面図である。図1では、基板3上に形成された固定電極5は、想像線で示している。図2は、図1中のX1−X2線に沿った概略断面図である。説明の便宜上、図1及び図2に示すように、互いに直交するX軸、Y軸及びZ軸を定義する。また、X軸方向のうち矢印の向きを+X方向又は、その反対の向きを−X方向と呼び、Y軸方向及びZ軸方向についても同様とする。XY平面は基板3の面と平行となっている。これらの点は、後述する各図についても同様である。なお、図2は、駆動信号が供給されていない状態(すなわち、可動部が力を受けていない状態)を示している。
本実施の形態によるマイクロアクチュエータ1は、シリコン基板やガラス基板等の基板3と、脚部6と、Z軸方向から見た平面視でX軸方向に延びた1本の帯板状の梁部9と、固定電極5と、を備えている。
梁部9の固定端(−X方向の端部)は、基板3上のシリコン酸化膜等の絶縁膜4上に形成されたAl膜からなる配線パターン15(図1では省略)を介して基板3から立ち上がる立ち上がり部を持つ脚部6を介して、基板3に機械的に接続されている。梁部9の+X方向の端部は自由端となっている。したがって、本実施の形態では、梁部9は片持ち梁となっており、梁部9が、片持ち梁構造を持つ可動部を構成している。また、本実施の形態では、基板3、絶縁膜4及び固定電極5が、固定部を構成している。
本実施の形態では、梁部9の自由端側の上部(すなわち、後述する梁構成部8の上部)には、被駆動体である光学素子としてのAu、Ni又はその他の金属からなるミラー2が設けられている。本実施の形態では、ミラー2は、梁構成部8の上面に直立して、単に固定されているが、ミラー2をその支持基体となる梁構成部8により支持する支持構造は、これに限定されるものではなく、例えば、特許文献1に開示された支持構造を採用してもよい。
梁部9は、その固定端と自由端との間に機械的にX軸方向に直列に接続された2つの梁構成部7,8を、有している。梁構成部7,8は、いずれもZ軸方向から見た平面視でX軸方向に延びた帯板状に構成されている。固定端側(−X側)の梁構成部7はZ軸方向に撓み得る板ばね部となっているのに対し、自由端側(+X側)の梁構成部8はZ軸方向に対し、実質的に+Z方向及び−Z方向に湾曲しない構造となっている。
梁構成部7は、中間層のAl膜11を下層のSiN膜10と上層のSiN膜12で挟み込む形で積層された3層の薄膜で、板ばねとして作用するように構成されている。膜厚200nmの下層のSiN膜10は、膜厚200nmのAl膜11に対するストレスが−200MPaの圧縮応力になるようなプロセス条件で成膜されて積層されたものである。また、膜厚150nmの上層のSiN膜12は、Al膜11に対するストレスが+50MPaの引っ張り応力になるようなプロセス条件で成膜されて積層されたものである。したがって、この梁構成部7は、図2に示すように、外部から力を受けない状態で、自然に上方に湾曲する形状となる。ここでは、一例として、上記の膜厚及びストレス値(応力値)を挙げたが、これらの数値に限らず、これらの値は、梁構成部7が上方に湾曲し板バネ部となるような他の適当な条件を設定できる。
一方、梁構成部8は、梁構成部7と同様に、下層のSiN膜13と上層のSiN膜14で中間の膜厚200nmのAl膜11を挟み込む形で積層された3層の薄膜で構成されている。すなわち、梁構成部7の層構造と梁構成部8の層構造との間で、積層順序で対応する各層(すなわち、本実施の形態では、下層同士、中間層同士及び上層同士)の材料及び層数(本実施の形態では、3層)が同じである。梁構成部8を構成しているAl膜11は、梁構成部7からそのまま連続して延びて同時に成膜されたものである。膜厚200nmの下層SiN膜13は、Al膜11に対するストレスが+100MPaの引っ張り応力になるようなプロセス条件で成膜されて積層されたものであり、積層順序で対応する梁構成部7の下層のSiN膜10とは別々に成膜されたものである。また、膜厚200nmの上層のSiN膜14は、Al膜11に対するストレスが+100MPaの引っ張り応力になるようなプロセス条件で成膜されて積層されたものである。よって、梁構成部8では、梁構成部7とは異なり、上層のSiN膜14と下層のSiN膜13の応力が中間のAl膜11を介してちょうど釣り合う関係になり、梁構成部8は、当該梁構成部8を+Z方向及び−Z方向に湾曲させようとする内部応力を実質的に保有せず、外部から力を受けない状態で、実質的に+Z方向及び−Z方向に湾曲しない状態を保つことができる。なお、後述する第3の実施の形態におけるミラー搭載板32及び支持板32bのミラー搭載板32a側の部分32fと同様に、梁構成部8の剛性を高めるために、梁構成部8の周囲等に段差を形成してもよい。
なお、梁構成部8は、例えば、膜厚200nmの下層のSiN膜13を、Al膜11に対するストレスが−100MPaの圧縮応力になるようなプロセス条件で成膜して積層し、膜厚200nmの上層のSiN膜14を、Al膜11に対するストレスが−100MPaの圧縮応力になるようなプロセス条件で成膜して積層することも可能である。つまり、梁構成部8は、下層のSiN膜13と上層のSiN膜14を同一膜厚、同一ストレスによって積層することにより、Al膜11を介して上下のストレスが釣り合うため、上方/下方いずれにも湾曲しない構造となる。
なお、梁構成部7,8の材料や層数は前述した例に限定されるものではなく、例えば、SiN膜10,12に代えて他の絶縁膜を用いてもよいし、Al膜11に代えて他の導電膜を用いてもよい。
以上説明したように、図2に示すように、梁構成部7は、駆動信号が供給されていない状態(外部からの力が印加されていない状態)において、梁構成部7を構成する薄膜10,11,12の内部応力によって、上方(基板3と反対側、+Z方向)に湾曲している。一方、梁構成部8では、梁構成部7と同一面にあるのにも拘わらず、梁構成部7と異なり、梁構成部8を構成する薄膜13,11,14のストレスが釣り合っていて、梁構成部8が当該梁構成部8をZ軸方向に湾曲させるような応力を実質的に保有していないため、駆動信号の供給の有無に拘わらずZ軸方向に実質的に湾曲しておらず、常に平板状の状態を維持する。
本実施の形態では、脚部6は、梁構成部7を構成するSiN膜10,12及びAl膜11がそのまま連続して延びることによって構成されている。Al膜11は、脚部6においてSiN膜10に形成された開口を介して配線パターン15に電気的に接続されている。
本実施の形態では、静電力を駆動力として作動するように構成されている。具体的には、本実施の形態では、梁構成部8の自由端側の領域におけるAl膜11が可動電極として兼用され、梁構成部8の前記領域と対向する基板3上の絶縁膜4上の領域に、Al膜からなる固定電極5が形成されている。梁構成部8における下層のSiN膜13は、Al膜11と固定電極5とが電気的に接触しないようにするための絶縁層としても機能している。また、梁構成部7,8を構成する下層のSiN膜10,11及び上層のSiN膜12,14はAl膜11の酸化防止、腐食防止の保護膜としての機能も有する。なお、図面には示していないが、固定電極5を構成するAl膜は配線パターンとしても延びており、前記配線パターン15と共に利用することによって、固定電極5と可動電極として兼用された梁構成部8におけるAl膜11との間に電圧を、駆動信号として印加できるようになっている。
この電圧(駆動信号)を印加すると、固定電極5と梁構成部8における可動電極としてのAl膜11との間に静電力(駆動力)が作用し、梁構成部7のバネ力(内部応力)に抗して、梁構成部8が基板3側へ引き寄せられて、それに伴い梁構成部7が変形する。そして、梁構成部8が基板3側に当接した位置で停止し、それによりミラー2が基板3へ近接した位置へ移動した状態となる。一方、この電圧を印加しないと、固定電極5と梁構成部8における可動電極としてのAl膜11との間に静電力(駆動力)が作用しなくなり、梁構成部7のバネ力(内部応力)によって、図2に示す状態に戻り、ミラー2は基板3から離れた元の上方位置へ戻る。基板3には、外部からの制御信号に応じてこの駆動信号を生成する駆動回路を搭載しておいてもよく、この点は後述する各実施の形態についても同様である。
このように、本実施の形態では、駆動信号によって生ずる静電力によって駆動される。もっとも、本発明では、磁気力やローレンツ力など他の駆動力や任意の2種類以上を複合した駆動力により駆動されるように構成することもできる。また、例えば、異なる膨張係数を有する異なる物質の互いに重なった少なくとも2つの層の、熱膨張による変形を利用した駆動方式を採用してもよい。この場合、例えば、光や赤外線の吸収や電気抵抗部への通電などによって、前記変形のための熱を与えることができ、照射光量や通電量を駆動信号として用いることができる。
なお、基板3上の固定電極5は、本実施の形態では梁構成部8の自由端側の領域に対向する領域のみに設置されているが、固定電極5を固定端側の梁構成部7に対向する位置まで延長してもよい。その場合は、梁構成部8におけるAl膜11のみならず梁構成部7におけるAl膜11も、可動電極として作用する。
次に、本実施の形態によるマイクロアクチュエータ1の製造方法の一例について、図3及び図4を参照して説明する。図3及び図4は、この製造方法の各工程をそれぞれ模式的に示す概略断面図であり、図2に対応している。
まず、シリコン基板3の上面に熱酸化によってシリコン酸化膜4を成膜し、その上にAl膜を蒸着又はスパッタ法等によりデポした後に、フォトリソエッチング法により、そのAl膜を固定電極5、配線パターン15及びその他の配線パターンの形状にパターニングする(図3(a))。次いで、この状態の基板上に、犠牲層となるフォトレジスト16を塗布し、このフォトレジスト16に、脚部6のコンタクト部に応じた開口16aをフォトリソエッチング法により形成する(図3(b))。
その後、脚部6及び梁部9のうちの梁構成部7となるべき膜厚200nmのSiN膜10を、後に成膜するAl膜11に対するストレスが−200MPaの圧縮応力となるようにプラズマCVD法等により形成した後、フォトリソエッチング法によりパターニングし、それらの形状とする(図3(c))。このとき、脚部6におけるコンタクト部には開口を形成しておく。
次に、梁構成部8となるべき膜厚200nmのSiN膜13を、後に成膜するAl膜11に対するストレスが+100MPaの引っ張り応力になるようにプラズマCVD法等により形成した後、フォトリソエッチング法によりパターニングする(図3(d))。このとき、SiN膜13は、図3(d)に示すように、梁構成部7を構成するSiN膜10との間に隙間が発生しないように、SiN膜10に若干乗り上がるように積層する。それは、SiN膜13とSiN膜10との境界を精度良く連続させることが難しいからである。
次いで、SiN膜10に乗り上がったSiN膜13のZ軸方向に盛り上がった余分な部分は、CMP法により削り取る。もっとも、CMP法により余分な部分を削り取らず、そのまま残すことも可能である。もしくは、SiN膜10とSiN膜13との間の境界に一定の隙間を設けるようにフォトリソエッチングしてもよい。
引き続いて、脚部6及び梁部9(梁構成部7,8)となるべき、膜厚200nmのAl膜11を蒸着又はスパッタ法等によりデポした後に、フォトリソエッチング法によりパターニングし、それらの形状にする(図3(e))。
次に、脚部6及び梁構成部7となるべき膜厚150nmの上層SiN膜12を、Al膜11に対するストレスが+50MPaの引っ張り応力となるようにプラズマCVD法等により形成した後、フォトリソエッチング法によりパターニングし、それらの形状とする。次いで、梁構成部8となるべき膜厚200nmの上層SiN膜14を、Al膜11に対するストレスが+100MPaの引っ張り応力となるようにプラズマCVD法等により形成した後、フォトリソエッチング法によりパターニングする(図4(a))。このとき、SiN膜14は、図4(a)に示すように、梁構成部7を構成するSiN膜12との間に隙間が発生しないように、SiN膜12に若干乗り上がるように積層する。
その後、SiN膜12に乗り上がったSiN膜14のZ軸方向に盛り上がった余分な部分は、CMP法により削り取る(図4(b))。もっとも、CMP法により余分な部分を削り取らず、そのまま残すことも可能である。もしくは、SiN膜12とSiN膜14との間の境界Kに一定の隙間を設けるようにフォトリソエッチングしてもよい。
次に、図4(b)に示す状態の基板の全面に犠牲層となるレジスト17を厚塗りし、レジスト17を露光、現像してミラー2が成長される領域をレジスト17に形成した後、電解メッキによりミラー2となるべきAu、Ni又はその他の金属を成長させる(図4(c))。最後に、レジスト16,17をプラズマアッシング法等により除去する。これにより、本実施の形態によるマイクロアクチュエータ1が完成する。
なお、前述したように梁構成部7は、SiN膜10及びSiN膜12を前述したストレスになるような成膜することにより、レジスト16,17の除去によって、外部から力を受けないときに自然に上方に湾曲する。一方、梁構成部8は、SiN膜13、14を前述したストレスになるように成膜することにより、Al膜11を介して上層と下層のストレスが釣り合うため、Z軸方向には湾曲せず平面状態を保つことができる。なお、Al膜に対するストレスは、SiN膜あるいはAl膜の膜質によっても制御可能であり、また膜厚によっても変えることが可能であるので、梁構成部7の湾曲状態と梁構成部8の平面状態を実現するために、適宜適当な条件を選択すればよい。
本実施の形態によれば、前述した従来技術と異なり、梁構成部7,8の層数及び対応する各層の材料が同じでありながら、梁部9が力を受けない状態で梁構成部7を湾曲させつつ梁構成部8を平板状態にした上で、梁構成部8は、+Z方向にも−Z方向にも当該梁構成部8を湾曲させようとする内部応力を実質的に保有していない。したがって、本実施の形態によれば、梁構成部8を精度良く湾曲していない状態にすることができ、これにより、ミラー2の角度を精度良く梁構成部8の主平面に対して所期の角度(本実施の形態では、90゜)にすることができる。よって、本実施の形態によれば、光の光路切り替えの際に、ミラー2による光の反射方向が所期の方向に対してずれるのを抑えることができ、光量損失を低減することができる。
また、本実施の形態では、梁部9が一様な板ばね部のみで構成されるのではなく、梁部9が、力を受けない状態で湾曲した固定端側の板ばね部である梁構成部7と、平板状態の梁構成部8とで構成されている。したがって、梁部9の固定端から自由端までの長さを長くし、かつ、梁部9が力を受けない図2に示す状態で梁部9の自由端側と基板3側との間の距離を短くすることができる。このため、自由端側の可動電極(本実施の形態では、梁構成部8におけるAl膜11)の位置を、梁部9の固定端から遠く、かつ、駆動信号を供給しない図2に示す状態において固定電極5に比較的近い位置に、配置することができる。よって、本実施の形態によれば、小さい駆動力で作動させることができ、当該マイクロアクチュエータ1を低電力で作動させることができる。
ところで、本実施の形態では、図1に示すように、梁構成部7の上層のSiN膜12と梁構成部8の上層のSiN膜14との間の境界Kは、Y軸方向と平行に直線状に延びている。したがって、この境界Kにおいて、梁部9の曲げ応力耐性が低下する可能性がある。特に、前述したようにSiN膜12とSiN膜14との間の境界Kに一定の隙間を設けた場合には、その可能性が比較的高くなる。そこで、境界Kを、図5に示すようなジグザグ状にしたり、くの字状にしたり、曲線にしたりすることによって、境界Kでの曲げ応力耐性を高めることが好ましい。この点は、梁構成部7の下層のSiN膜10と梁構成部8の下層のSiN膜13との間の境界についても同様である。以上の点は、後述する第3の実施の形態についても同様である。なお、図5は、本実施の形態によるマイクロアクチュエータ1の変形例を模式的に示す概略平面図である。図5において、図1中の要素と同一又は対応する要素には同一符号を付している。
[第2の実施の形態]
図6は、本発明の第2の実施の形態によるマイクロアクチュエータ21及びこれにより駆動されるミラー2を模式的に示す概略平面図である。図6では、基板3上に形成された固定電極5は、想像線で示している。図7は、図6中のX3−X4線に沿った概略断面図である。なお、図7は、駆動信号が供給されていない状態(すなわち、可動部が力を受けていない状態)を示している。図6及び図7において、図1及び図2中の要素と同一又は対応する要素には同一符号を付し、その重複する説明は省略する。
本実施の形態によるマイクロアクチュエータ21が前記第1の実施の形態によるマイクロアクチュエータ1と異なる所は、以下に説明する点のみである。
前記第1の実施の形態では、梁構成部8の下層のSiN膜13が梁構成部7の下層のSiN膜10とは別々に成膜されたものであり、梁構成部8の上層のSiN膜14が梁構成部7の上層のSiN膜12とは別々に成膜されたものであった。これに対し、本実施の形態では、梁構成部8の下層のSiN膜10は梁構成部7の下層のSiN膜10と同時に成膜されて連続したものであり(両者は同時に成膜されたSiN膜が連続したものであるため、両者には同一符号10を付している。)、梁構成部8の上層のSiN膜12は梁構成部7の上層のSiN膜12と同時に成膜されて連続したものである(両者は同時に成膜されたSiN膜が連続したものであるため、両者には同一符号12を付している。)。
本実施の形態では、下層のSiN膜10は、200nmの膜厚を有し、Al膜11に対して−200MPaの圧縮応力を有している。上層のSiN膜12は、梁構成部7の部分で、100nmの膜厚を有し、Al膜11に対して−100MPaの圧縮応力を有している。また、上層のSiN膜12は、梁構成部8の部分で、200nmの膜厚を有し、Al膜11に対して−200MPaの圧縮応力を有している。
よって、本実施の形態によっても、前記第1の実施の形態と同様に、図6に示すように、梁構成部7は、駆動信号が供給されていない状態(外部からの力が印加されていない状態)において、梁構成部7を構成する薄膜10,11,12の内部応力によって、上方(基板3と反対側、+Z方向)に湾曲している。一方、梁構成部8では、梁構成部7と異なり、梁構成部8を構成する薄膜10,11,12のストレスが釣り合っていて、梁構成部8が当該梁構成部8をZ軸方向に湾曲させるような応力を実質的に保有していないため、駆動信号の供給の有無に拘わらずZ軸方向に実質的に湾曲しておらず、常に平板状の状態を維持する。
したがって、本実施の形態によっても、前記第1の実施の形態と同様の利点が得られる。また、本実施の形態によれば、後述するように、梁構成部7の下層及び梁構成部8の下層を同時に成膜するとともに、梁構成部7の上層及び梁構成部8の上層を同時に成膜するので、容易に製造することができる。
次に、本実施の形態によるマイクロアクチュエータ21の製造方法の一例について、図8及び図9を参照して説明する。図8及び図9は、この製造方法の各工程をそれぞれ模式的に示す概略断面図であり、図7に対応している。
まず、シリコン基板3の上面に熱酸化によってシリコン酸化膜4を成膜し、その上にAl膜を蒸着又はスパッタ法等によりデポした後に、フォトリソエッチング法により、そのAl膜を固定電極5、配線パターン15及びその他の配線パターンの形状にパターニングする(図8(a))。次いで、この状態の基板上に、犠牲層となるフォトレジスト16を塗布し、このフォトレジスト16に、脚部6のコンタクト部に応じた開口16aをフォトリソエッチング法により形成する(図8(b))。
その後、脚部6及び梁部9(梁構成部7,8)となるべき膜厚200nmのSiN膜10を、後に成膜するAl膜11に対するストレスが−200MPaの圧縮応力となるようにプラズマCVD法等により形成した後、フォトリソエッチング法によりパターニングし、それらの形状とする(図8(c))。このとき、脚部6におけるコンタクト部には開口を形成しておく。
引き続いて、脚部6及び梁部9(梁構成部7,8)となるべき、膜厚200nmのAl膜11を蒸着又はスパッタ法等によりデポした後に、フォトリソエッチング法によりパターニングし、それらの形状にする(図8(d))。
次に、脚部6及び梁部9(梁構成部7,8)となるべき膜厚200nmのSiN膜12を、Al膜11に対するストレスが−200MPaの圧縮応力となるようにプラズマCVD法等により形成した後、フォトリソエッチング法によりパターニングし、それらの形状とする(図9(a))。
SiN膜12における梁構成部8以外の領域(梁構成部7の領域及び脚部6の領域)を、その厚さが100nmとなるように、選択的にドライエッチングする(図9(b))。これにより、SiN膜12における梁構成部8の部分のAl膜11対するストレスが−200MPaの圧縮応力になったまま、SiN膜12における梁構成部7の部分のAl膜11対するストレスが−100MPaの圧縮応力となる。
次に、図9(b)に示す状態の基板の全面に犠牲層となるレジスト17を厚塗りし、レジスト17を露光、現像してミラー2が成長される領域をレジスト17に形成した後、電解メッキによりミラー2となるべきAu、Ni又はその他の金属を成長させる(図9(c))。最後に、レジスト16,17をプラズマアッシング法等により除去する。これにより、本実施の形態によるマイクロアクチュエータ1が完成する。
なお、前述したように梁構成部7は、SiN膜10及びSiN膜12の梁構成部7の部分が前述したストレスを有しているので、レジスト16,17の除去によって、外部から力を受けないときに自然に上方に湾曲する。一方、梁構成部8は、SiN膜10及びSiN膜12の梁構成部8の部分が前述したストレスを有しているので、Al膜11を介して上層と下層のストレスが釣り合うため、Z軸方向には湾曲せず平面状態を保つことができる。
[第3の実施の形態]
図10は、本発明の第3の実施の形態によるマイクロアクチュエータ31及びこれにより駆動されるミラー2を模式的に示す概略平面図である。図11は、図10中のA−A’線に沿った概略断面図である。ただし、図11は可動板32の断面のみを示している。図12は、図10中の可動板32を上から見たときの可動板32の下層のSiN膜33,36のパターン形状を示す図である。図13は、図10中の可動板32を上から見たときのAl膜34のパターン形状を示す図である。理解を容易にするため、図13において、Al膜34の部分にハッチングで示している。図14は、図10中の可動板32を上から見たときの可動板32の上層のSiN膜35,37のパターン形状を示す図である。図15は、図10、図12乃至図14中のB−B’線に沿った断面を+Y側から−Y軸方向に見た概略断面図である。図15は、ミラー2が上側に保持されて光路に進出した状態を示している。なお、図15では、図面表記の便宜上、後述する凸部44の図示を省略してそれによる段差がないものとして示している。
このマイクロアクチュエータ31は、図10及び図15に示すように、シリコン基板等の基板51と、可動部としての可動板32とを有している。可動板32には、被駆動体である光学素子としてのミラー2が搭載されている。
可動板32は、薄膜で構成され、図10乃至図15に示すように、可動板32の平面形状の全体をそれぞれ分担してカバーする下層のSiN膜33,36と、可動板32の平面形状の全体をそれぞれ分担してカバーする上層のSiN膜35,37と、下層のSiN膜33,36と上層のSiN膜35,37との間において可動板32の大部分の領域に形成された中間のAl膜34とから構成されている。すなわち、可動板32は、下から順に下層のSiN膜33又は36と上層のSiN膜35又は37とを積層した2層膜からなる部分と、下から順に下層のSiN膜33又は36と中間のAl膜34と上層のSiN膜35又は37とを積層した3層膜からなる部分とを、併有している。SiN膜33,36のパターン形状は図12に示す通りであり、Al膜34のパターン形状は図13に示す通りであり、SiN膜35,37のパターン形状は図14に示す通りであるが、これらについては後述する。
可動板32は、図10に示すように、ミラー2を搭載するための搭載部(すなわち、ミラー2用の支持基体)としての長方形状のミラー搭載板32aと、ミラー搭載板32aの端部に接続された2本の帯状の支持板32bとを含む。支持板32bは、それぞれの端部に脚部32c及び脚部32dを有している。脚部32c及び32dはいずれも基板51に固定されており、可動板32は、脚部32c及び32dを固定端として、図15に示すように、ミラー搭載板32a側が持ち上がるようになっている。このように、本実施の形態では、可動板32は、脚部32c及び32dを固定端とする片持ち梁構造を持つ可動部となっている。可動板32は、全体として梁部となっており、2本の支持板32bの脚部32c,32d側の部分32eが板ばね部となる第1の梁構成部となり、2本の支持板32bのミラー搭載板32a側の部分32fとミラー搭載板32とが全体として平面状態に維持される第2の梁構成部となっている。本実施の形態では、基板51及びこれに積層された後述する絶縁膜53,54,55等が、固定部を構成している。
可動板32には、図10に示すように、可動板32のミラー2を搭載している部分を含む領域を取り囲むように、凸部44が設けられている。また、支持板32bのミラー搭載板32a側の部分32fにも、凸部44が設けられている。凸部44は、図11に示すように、可動板32を構成する複層膜を凸型にすることにより形成されている。このように凸部44を設けることにより、段差が生じるため、可動板32のうち、凸部44で囲まれた領域及び凸部44が設けられた領域(すなわち、支持板32bのミラー搭載板32a側の部分32fとミラー搭載板32)は、剛性が高まる。もっとも、本実施の形態では、後述するように、ミラー搭載板32及び支持板32bの板ばね部32eは、平面状態において、これらを+Z方向や−Z方向に湾曲させようとする内部応力を実質的に保有していないので、凸部44を必ずしも設ける必要はない。
一方、支持板32bの板ばね部32eには、凸部44が設けられていない。これにより、板ばね部32eの湾曲によって、可動板32は、脚部32c,32dを固定端として、図15のように、ミラー搭載板32a側が持ち上がるようになっている。
図12に示すように、可動板32の下層のSiN膜33は、支持板32bの板ばね部32e及び脚部32c,32dの領域に形成されている。可動板32の下層のSiN膜36は、支持板32bのミラー搭載板32a側の部分32f及びミラー搭載板32aの領域に形成されている。
また、図14に示すように、可動板32の上層のSiN膜35は、支持板32bの板ばね部32e及び脚部32c,32dの領域に形成されている。可動板32の上層のSiN膜37は、支持板32bのミラー搭載板32a側の部分32f及びミラー搭載板32aの領域に形成されている。
さらに、可動板32の中間層のAl膜34は、図13に示すように、支持板32bの大部分の領域に形成されている。
本実施の形態では、膜厚200nmの下層のSiN膜33は、膜厚200nmのAl膜34に対するストレスが−200MPaの圧縮応力になるようなプロセス条件で成膜されて積層されたものである。また、膜厚150nmの上層のSiN膜35は、Al膜34に対するストレスが+50MPaの引っ張り応力になるようなプロセス条件で成膜されて積層されたものである。したがって、支持板32bの板ばね部32eは、図15に示すように、外部から力を受けない状態で、自然に上方に湾曲する形状となる。ここでは、一例として、上記の膜厚及びストレス値(応力値)を挙げたが、これらの数値に限らず、これらの値は、梁構成部7が上方に湾曲し板バネ部となるような他の適当な条件を設定できる。
一方、膜厚200nmの下層SiN膜36は、Al膜34に対するストレスが+100MPaの引っ張り応力になるようなプロセス条件で成膜されて積層されたものであり、積層順序で対応する下層のSiN膜33とは別々に成膜されたものである。また、膜厚200nmの上層のSiN膜37は、Al膜34に対するストレスが+100MPaの引っ張り応力になるようなプロセス条件で成膜されて積層されたものである。よって、支持板32bのミラー搭載板32a側の部分32f及びミラー搭載板32aでは、支持板32bの板ばね部32eとは異なり、上層のSiN膜37と下層のSiN膜36の応力が中間のAl膜34を介してちょうど釣り合う関係になり、支持板32bのミラー搭載板32a側の部分32f及びミラー搭載板32aは、これらを+Z方向及び−Z方向に湾曲させようとする内部応力を実質的に保有せず、外部から力を受けない状態で、実質的に+Z方向及び−Z方向に湾曲しない状態を保つことができる。
ここで、可動板32の中間層のAl膜34の形状について、図13を参照して説明する。本実施の形態では、駆動力としてローレンツ力と静電力の両方を用いて可動板32を駆動するために、図13に示すような形状に、Al膜34をパターニングしている。Al膜34のうちパターン34aは、2つの脚部32dのそれぞれから、可動板32の外周の縁に沿って延びて可動板32の先端側(+X側)まで延び、可動板32の先端の一辺32gに沿ってY軸方向に延びた直線状のパターン34cに接続されている。パターン34cは、磁界内に配置されて通電により駆動力としてのローレンツ力を生じる電流経路(ローレンツ力用電流経路)である。以下、パターン34cをローレンツ力電流経路34cと呼ぶ場合がある。パターン34cもAl膜34のうちのパターンである。パターン34aは、ローレンツ力電流経路34cに電流を供給するための配線パターンである。パターン34aは、図15に示すように、+Y側の脚部32dにおいて基板51上の絶縁膜55のスルーホール及びSiN膜21のコンタクトホールを介してAl膜等からなるローレンツ力用配線パターン52aに接続されるとともに、−Y側の脚部32dにおいて同様に別のローレンツ力用配線パターン52a(図15では図示せず)と接続され、脚部32dを介してローレンツ力用配線パターン52aからローレンツ力用駆動信号としての電流が供給される。図示しない磁石によって、ローレンツ力用電流経路34cがX軸方向の磁界内に置かれている。したがって、パターン34aを介してローレンツ力電流経路34cに電流を供給すると、ローレンツ力用電流経路34cに、その電流の向きに応じて、+Z方向又は−Z方向のローレンツ力が生ずる。
なお、図15に示すように、基板51上には、基板51側から順にシリコン酸化膜等の絶縁膜53,54,55が積層され、ローレンツ力用配線パターン52aは、絶縁膜54,55間に形成されている。
また、Al膜34のうちパターン34bは、2つの脚部32cのそれぞれから、可動板32の内側の縁に沿って途中まで延び更に大きく拡がって可動板32の先端側(+X側)まで延び、先端のパターン34dと一体的に接続されている。パターン34dは、駆動力としての静電力を発生するための可動電極である。以下、パターン34dを可動電極34dと呼ぶ場合がある。パターン34dもAl膜34のうちのパターンである。パターン34bは、可動電極34dの配線パターンである。パターン34bは、脚部32cにおいて、絶縁膜55のスルーホール及びSiN膜21のコンタクトホールを介して可動電極用配線パターン(図示せず)に接続され、Al膜からなる固定電極51aとの間に電圧(静電力用電圧、静電力用駆動信号)が印加される。固定電極51aは、基板51上の絶縁膜53,54間に形成され、可動電極34dと対向する位置に配置されている。可動電極34dと固定電極35との間に電圧が印加されると、両者の間に駆動力としての静電力が生じ、この静電力により可動板32は基板51に引き寄せられる。
本実施の形態では、可動電極34dと固定電極51aとの間の静電力用電圧及びローレンツ力用電流経路34cに流す電流を制御することで、ミラー2が上側(基板51と反対側)に保持された状態(図15)及びミラー2が下側(基板51側)に保持された状態(図示せず)にすることができる。
図15に示すように、前記静電力及び前記ローレンツ力が印加されていない状態では、支持板32bの板ばね部32eの応力によって+Z方向に湾曲した状態に復帰し、ミラー2が上側に保持される。これにより、ミラー2が光路(図示せず)に進出して、当該光路に入射した光を反射させる。この状態から、光路に入射した光をミラー2で反射させずにそのまま通過させる状態に切り替える場合には、例えば、まず、前記ローレンツ力を印加して、支持板32bの板ばね部32eの応力に抗してミラー2を下方へ移動させ、ミラー2が基板51側に保持された後、前記静電力を印加してその保持を維持し、前記ローレンツ力の印加を停止させればよい。
なお、本発明では、駆動力付与手段は、例えば、可動電極34d及び固定電極51aと前記ローレンツ力用電流路のうちの一方のみで構成してもよい。駆動力付与手段を可動電極34d及び固定電極51aのみで構成する場合には、例えば、パターン34aを除去するかあるいは途中で断線させておけばよい。駆動力付与手段を前記ローレンツ力用電流路のみで構成する場合には、例えば、パターン34bを除去するかあるいは途中で断線させるか、あるいは、可動電極34dを除去すればよい。
本実施の形態では、ミラー搭載板32aに、被駆動体としてのAu、Ni又はその他の金属からなるミラー2が設けられている。本実施の形態では、ミラー2は、梁構成部8の上面に直立して、単に固定されているが、ミラー2をその支持基体となるミラー搭載板32aにより支持する支持構造は、これに限定されるものではなく、例えば、特許文献1に開示された支持構造を採用してもよい。
本実施の形態によるマイクロアクチュエータ31も、前記第1の実施の形態によるマイクロアクチュエータ1と同様に、例えば、膜の形成及びパターニング、エッチング、犠牲層の形成・除去などの半導体製造技術を利用して、製造することができる。
本実施の形態によれば、図15に示すように、支持板32bの板ばね部32eは、駆動信号が供給されていない状態(外部からの力が印加されていない状態)において、これらを構成する薄膜33,34,35の内部応力によって、上方(基板3と反対側、+Z方向)に湾曲している。一方、支持板32bのミラー搭載板32a側の部分32f及びミラー搭載板32aでは、支持板32bの板ばね部32eと異なり、部分32f及びミラー搭載板32aを構成する薄膜36,34,37のストレスが釣り合っていて、部分32f及びミラー搭載板32aが当該部分32f及びミラー搭載板32aをZ軸方向に湾曲させるような応力を実質的に保有していないため、駆動信号の供給の有無に拘わらずZ軸方向に実質的に湾曲しておらず、常に平板状の状態を維持する。
したがって、本実施の形態によっても、前記第1の実施の形態と同様の利点が得られる。また、本実施の形態によれば、部分32f及びミラー搭載板32aは凸部44の段差により補強されて剛性が高まっているので、平板状の状態を維持する上で、より好ましい。
本実施の形態は前記第1の実施の形態に準じて構成したマイクロアクチュエータの例であるが、本実施の形態を前記第2の実施の形態に準ずるように変形してもよい。
[第4の実施の形態]
図16及び図17は、それぞれ本発明の第4の実施の形態による光スイッチを模式的に示す概略断面図である。図16は駆動信号が供給されていない状態、図17は駆動信号が供給されている状態を示している。なお、図16及び図17において、マイクロアクチュエータ1の構造は大幅に簡略化して示している。図18は、図16及び図17中の光導波路基板190を模式的に示す概略斜視図である。
本実施の形態による光スイッチは、前記第1の実施の形態による図1及び図2に示すマイクロアクチュエータ1及びこれに搭載されたミラー2と、光導波路基板190とを備えている。
本実施の形態では、光導波路基板190は、図18に示すように、切り替えるべき光を伝搬する4本の光導波路191〜194を有している。光導波路基板190は中央部に例えば幅数十μm程度の溝196を有し、溝196の側面に光導波路191〜194の端面191a,192a,193b,194bが露出されている。端面191aと端面192aとの間隔、及び、端面193bと端面194bとの間隔は、図16及び図17に示すように、ミラー2の反射面で覆うことのできる間隔に設計されている。
図16及び図17に示すように、光導波路基板190が、マイクロアクチュエータ1の基板3上に設置され、導波路基板190と基板3との間の空間及びこれに連通する溝196内の空間内に、屈折率調整液202が封入されている。もっとも、屈折率調整液202は必ずしも封入しなくてもよい。なお、基板3と光導波路基板190とは、ミラー2が溝196内に挿入できるように位置合わせされている。
マイクロアクチュエータ1の固定電極5と可動電極(図16及び図17では図示せず)との間に電圧を印加している状態では、図17に示すように、ミラー2が光導波路193,194の端面193b,194bより下側に位置する。よって、例えば、光導波路193の端面193aから光を入射した場合、光導波路193を伝搬した光は、端面193bから出射され、そのまま対向する光導波路192の端面192aに入射し、光導波路192を伝搬して端面192bから出射される。また、例えば、光導波路191の端面191bから光を入射した場合、光導波路191を伝搬した光は、端面191aから出射され、そのまま対向する光導波路194の端面194bに入射し、光導波路194を伝搬して端面194aから出射される。
一方、マイクロアクチュエータ1の固定電極5と可動電極との間に電圧を印加していない状態では、図16に示すように、ミラー2が光導波路193,194の端面193b,194bを覆うように位置する。よって、例えば、光導波路193の端面193aから光を入射した場合、光導波路193を伝搬した光は、端面193bから出射され、ミラー2で反射されて、光導波路194の端面194bに入射し、光導波路194を伝搬して端面194aから出射される。また、例えば、光導波路191の端面191bから光を入射した場合、光導波路191を伝搬した光は、端面191aから出射され、ミラー2で反射されて、光導波路192の端面192aに入射し、光導波路192を伝搬して端面192bから出射される。
本実施の形態によれば、前記第1の実施の形態によるマイクロアクチュエータ1が用いられているので、ミラー2の角度が精度良く所期の角度(本実施の形態では、90゜)となるので、図16に示すようにミラー2が上側に位置した際に、ミラー2による光の反射方向が所期の方向に方向に対してずれるのを抑えることができ、光量損失を低減することができる。また、ミラー2が上下する際に、ミラー2が溝196の側壁に当たってしまうような事態も防止することができる。
本実施の形態において、マイクロアクチュエータ1を、前記第2及び第3の実施の形態によるマイクロアクチュエータ21,31のいずれのマイクロアクチュエータに置き換えてもよい。なお、これらのマイクロアクチュエータ31を用いる場合には、例えば、前述した磁界を発生させるための永久磁石を光導波路基板190上に設ければよい。
本実施の形態は、光導波路基板190における光導波路の交差点が一つであり、これに応じて、ミラー2が1つでマイクロアクチュエータが1つの場合の例であった。しかしながら、例えば、光導波路基板190において光導波路を2次元マトリクス状に形成することにより、光導波路の交差点を2次元マトリクス状に配置し、これに応じて、基板3上に複数のマイクロアクチュエータを2次元状に配置し、光導波路の各交差点に位置するミラー2を個々のマイクロアクチュエータで駆動するように構成してもよい。
以上、本発明の各実施の形態とその変形例について説明したが、本発明はこれらの実施の形態や変形例に限定されるものではない。例えば、本発明によるマイクロアクチュエータは、光スイッチ以外の他の光学装置やその他の種々の用途に用いることができる。
本発明の第1の実施の形態によるマイクロアクチュエータ及びこれにより駆動されるミラーを模式的に示す概略平面図である。 図1中のX1−X2線に沿った概略断面図である。 図1及び図2に示すマイクロアクチュエータの製造方法の各工程をそれぞれ模式的に示す概略断面図である。 図3に示す工程に引き続く各工程を示す図である。 図1及び図2に示すマイクロアクチュエータの変形例を模式的に示す概略平面図である。 本発明の第2の実施の形態によるマイクロアクチュエータ及びこれにより駆動されるミラーを模式的に示す概略平面図である。 図6中のX3−X4線に沿った概略断面図である。 図6及び図7に示すマイクロアクチュエータの製造方法の各工程をそれぞれ模式的に示す概略断面図である。 図8に示す工程に引き続く各工程を示す図である。 本発明の第3の実施の形態によるマイクロアクチュエータ及びこれにより駆動されるミラーを模式的に示す概略平面図である。 図10中のA−A’線に沿った概略断面図である。 図10中の可動板を上から見たときの可動板の下層のSiN膜のパターン形状を示す図である。 図10中の可動板を上から見たときのAl膜のパターン形状を示す図である。 図10中の可動板を上から見たときの可動板の上層のSiN膜のパターン形状を示す図である。 図10、図12乃至図14中のB−B’線に沿った断面を+Y側から−Y軸方向に見た概略断面図である。 駆動信号が供給されていない状態における、本発明の第4の実施の形態による光スイッチを模式的に示す概略断面図である。 駆動信号が供給されている状態における、本発明の第4の実施の形態による光スイッチを模式的に示す概略断面図である。 図16及び図17中の光導波路基板を模式的に示す概略斜視図である。
符号の説明
1,21,31 マイクロアクチュエータ
2 ミラー
3,51 基板
5 固定電極
6,32c,32d 脚部
7,8 梁構成部
9 梁部
10,13,33,36 下層のSiN膜
12,14,35,37 上層のSiN膜
11,34 中間層のAl膜
32a ミラー搭載板
32e 板ばね部

Claims (9)

  1. 固定部と、該固定部に対して固定端が固定された片持ち梁構造を持つ可動部とを備え、
    前記可動部は、前記可動部の前記固定端と自由端との間に梁部を有し、
    前記梁部は、前記固定端と前記自由端との間に直列に接続された複数の梁構成部を有し、
    前記複数の梁構成部のうちの1つの梁構成部である第1の梁構成部は、前記可動部が力を受けない状態で、前記固定部とは反対側に湾曲し、
    前記複数の梁構成部のうちの他の1つの梁構成部である第2の梁構成部は、前記可動部が力を受けない状態で、前記固定部側にもその反対側にも実質的に湾曲しないとともに当該第2の梁構成部を前記固定部側及びその反対側に湾曲させようとする内部応力を実質的に保有せず、
    前記第1及び第2の梁構成部の各々が、2層以上の薄膜で構成され、
    前記第1の梁構成部の全部又は大部分の領域の層構造と前記第2の梁構成部の全部又は大部分の領域の層構造との間で、積層順序で対応する各層の材料及び層数が同じであることを特徴とするマイクロアクチュエータ。
  2. 前記第1の梁構成部の全部又は大部分の前記領域における少なくとも1層と、これに積層順序で対応する前記第2の梁構成部の全部又は大部分の前記領域における層とが、同時に成膜されて連続したものであり、
    前記第1の梁構成部の全部又は大部分の前記領域における他の少なくとも1層と、これに積層順序で対応する前記第2の梁構成部の全部又は大部分の前記領域における層とが、別々に成膜されたものであることを特徴とする請求項1記載のマイクロアクチュエータ。
  3. 前記第1の梁構成部の全部又は大部分の前記領域における全ての層と、前記第2の梁構成部の全部又は大部分の前記領域における全ての層とが、積層順序で対応する層毎に、同時に成膜されて連続したものであり、
    前記第1の梁構成部の全部又は大部分の前記領域における少なくとも1層の厚さと、これに積層順序で対応する前記第2の梁構成部の全部又は大部分の前記領域における層の厚さとが、異なることを特徴とする請求項1記載のマイクロアクチュエータ。
  4. 前記第2の梁構成部の全部又は大部分の前記領域における層数が3つであり、
    前記可動部が力を受けない状態で、前記第2の梁構成部の全部又は大部分の前記領域における中間の第1の層に対する両側の第2及び第3の層の持つ応力が、両方とも、互いに略同じ値を持つ引っ張り応力であるか互いに略同じ値を持つ圧縮応力であることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載のマイクロアクチュエータ。
  5. 前記第2の梁構成部は、前記固定部側及びその反対側に対する撓みに対して剛性が高まるように形成された段差を有することを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載のマイクロアクチュエータ。
  6. 請求項2によるマイクロアクチュエータを製造する方法であって、
    前記第1の梁構成部の全部又は大部分の前記領域における前記他の少なくとも1層となるべき層を、当該層が所定の内部応力を持つ条件で成膜する第1の段階と、
    前記第1の段階の前又は後に、前記第1の梁構成部の全部又は大部分の前記領域における前記他の少なくとも1層に積層順序で対応する前記第2の梁構成部の全部又は大部分の前記領域における前記層となるべき層を、当該層が前記所定の内部応力とは異なる内部応力を持つ条件で成膜する第2の段階と、
    を備えたことを特徴とするマイクロアクチュエータの製造方法。
  7. 請求項3によるマイクロアクチュエータを製造する方法であって、
    前記第1の梁構成部の全部又は大部分の前記領域における前記少なくとも1層及びこれに積層順序で対応する前記第2の梁構成部の全部又は大部分の前記領域における前記層となるべき層を成膜する第1の段階と、
    前記第1の段階で成膜された層の一部の領域を、その厚さが薄くなるように選択的にエッチングする第2の段階と、
    を備えたことを特徴とするマイクロアクチュエータの製造方法。
  8. 請求項1乃至5のいずれかに記載のマイクロアクチュエータと、前記可動部に搭載された被駆動体とを備え、前記被駆動体が光学素子であることを特徴とする光学装置。
  9. 請求項1乃至5のいずれかに記載のマイクロアクチュエータと、前記可動部に搭載された被駆動体とを備え、前記被駆動体がミラーであることを特徴とする光スイッチ。
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