JP2006186562A - ビデオ信号処理装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】フィルタ回路の回路規模を小さくしつつ、フィルタの周波数特性を安定させたビデオ信号処理装置を実現する。
【解決手段】少なくとも輝度信号と色差信号とが重畳されてなるビデオ信号を受けて、色差信号の周波数帯域を減衰させてビデオ信号から輝度信号を分離するトラップ・フィルタ30と、輝度信号の周波数帯域を減衰させてビデオ信号から色差信号を分離するバンドパス・フィルタ32と、を備え、トラップ・フィルタ30は、後段の輝度信号処理回路34における処理による遅延時間と色差信号処理回路36における処理による遅延時間との時間差に相当する時間だけ輝度信号を遅延させて出力するスイッチト・キャパシタ・フィルタで構成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、ビデオ信号の処理に用いられるビデオ信号処理装置に関する。
コンポジット信号と呼ばれる輝度信号(Y)、色差信号(C)及び同期信号(Sync)が重畳されたビデオ信号をRGB信号等に変換するビデオ信号処理装置が広く用いられている。図6に、従来のビデオ信号処理装置の構成を示す。アンテナ10で受信された電波からチューナ12によって所望のチャンネルのビデオ信号が選択され、SAWフィルタ14及び中間周波数変換回路16で処理された後、Y/C分離回路18において輝度信号(Y)+同期信号(Sync)と色差信号(C)とに分離され、信号処理回路20において輪郭補正等の後処理を経た後にブラウン管22に画像として表示される。
図7に、Y/C分離回路18以降の回路構成を示す。中間周波数変換回路16から出力されたビデオ信号は、トラップ・フィルタ30及びバンドパス・フィルタ32に入力される。トラップ・フィルタ30及びバンドパス・フィルタ32としては、抵抗、容量及びオペアンプ等から構成されるCRフィルタが用いられる。トラップ・フィルタ30は、3.58MHz,4.43MHzを中心周波数として、その周波数帯域のみを減衰させるフィルタである。トラップ・フィルタ30によって、ビデオ信号から輝度信号(Y)及び同期信号(Sync)が分離されて出力される。バンドパス・フィルタ32は、3.58MHz,4.43MHzを中心とする周波数帯域のみを透過させるフィルタである。バンドパス・フィルタ32によって、ビデオ信号から色差信号(C)のみが分離されて出力される。トラップ・フィルタ30から出力された輝度信号(Y)は輝度信号処理回路34で所定の処理を受けた後にマトリックス回路38に入力される。また、バンドパス・フィルタ32から出力された色差信号(C)はクロマ信号処理回路36で所定の処理を受けた後にマトリックス回路38に入力される。
マトリックス回路38では、輝度信号(Y)と色差信号(C)とに行列変換処理を施してRGB色空間等の他の色空間へ変換して後処理回路40へ出力する。後処理回路40では、色空間変換された信号に各種の補正処理等が施されて出力される。
マトリックス回路38では一旦分離された輝度信号(Y)と色差信号(C)とを再度合成して色空間変換処理を行うので、マトリックス回路38に入力される輝度信号(Y)と色差信号(C)とは同期が取れている必要がある。
しかしながら、輝度信号処理回路34での輝度信号(Y)への処理よりもクロマ信号処理回路36での色差信号(C)への処理に時間が掛かるため、色差信号(C)は輝度信号(Y)よりも数百nsの遅延を生ずる。従って、マトリックス回路38での変換処理にずれが生じ、画像が劣化する問題が生ずる。
これを防ぐために、図8に示すように、トラップ・フィルタ30と輝度信号処理回路34との間にオールパス・フィルタ42を挿入して、色差信号(C)と輝度信号(Y)との遅延時間のずれを補正する方法等も採用されている。一般的に、オールパス・フィルタ42としては、抵抗、容量及びオペアンプ等から構成されるCRフィルタが用いられる。
トラップ・フィルタ30、バンドパス・フィルタ32及びオールパス・フィルタ42として用いられるCRフィルタは、それに含まれるオペアンプのgmにより周波数特性が決定される。従って、オペアンプのgmのばらつきにより、CRフィルタの周波数特性もばらついてしまう問題がある。さらに、オペアンプのgmは入力電圧の変化に対して一定値を保つ範囲が狭く、入力電圧の変化と共にオペアンプを構成要素とするCRフィルタの周波数特性が変化してしまう。すなわち、一定の周波数特性を維持してフィルタリングできるビデオ信号や輝度信号(Y)の入力電圧の範囲が狭いという問題がある。
特に、トラップ・フィルタ30とオールパス・フィルタ42とを直列に接続して用いるような回路構成では、所望の周波数特性を維持しつつ処理できる入力信号のダイナミックレンジが極めて狭くなると共に、回路規模が大きくなるという別の問題も生ずる。
さらに、CRフィルタでは、それを構成する抵抗及び容量のばらつきによってフィルタの周波数特性が変化するので、個々のフィルタ特性を所望の特性に調整することが困難となる。
本発明は、上記従来技術の問題を鑑み、信号処理のダイナミックレンジを広く維持すると共に、回路構成を簡略化したビデオ信号の処理に用いられるビデオ信号処理装置を提供することを目的とする。
本発明は、少なくとも輝度信号と色差信号とが重畳されてなるビデオ信号を受けて、前記色差信号の周波数帯域を減衰させて前記ビデオ信号から前記輝度信号を分離するトラップ・フィルタと、前記輝度信号の周波数帯域を減衰させて前記ビデオ信号から前記色差信号を分離するバンドパス・フィルタと、前記トラップ・フィルタから出力された輝度信号に対して所定の処理を施す輝度信号処理回路と、前記バンドパス・フィルタから出力された色差信号に対して所定の処理を施す色差信号処理回路と、を備えるビデオ信号処理装置であって、前記トラップ・フィルタは、スイッチト・キャパシタ・フィルタで構成され、前記輝度信号処理回路における処理による遅延時間と前記色差信号処理回路における処理による遅延時間との時間差に相当する時間だけ前記輝度信号を遅延させて出力することを特徴とする。
具体的には、前記トラップ・フィルタは、ポインタ信号により前記ビデオ信号の入力端子との接続を制御して前記輝度信号の電圧に対応する充電電圧に充電させるスイッチ素子と、ポインタ信号により出力端子との接続を制御して前記充電電圧に応じた出力電圧を出力させるスイッチ素子と、を備えるコンデンサをそれぞれ複数含む第1及び第2の遅延回路と、前記第1及び第2の遅延回路に含まれるスイッチ素子にポインタ信号を順次出力することによって、前記コンデンサの充放電を制御するシフトレジスタと、を備えるスイッチト・キャパシタ・フィルタとすることが好適である。
前記バンドパス・フィルタも、前記トラップ・フィルタと同様の構成を有するスイッチト・キャパシタ・フィルタとすることが好適である。
ここで、前記第1の遅延回路に含まれる各コンデンサの充電と放電との時間差と、前記第2の遅延回路に含まれる各コンデンサの充電と放電との時間差と、を異ならせることによって、前記色差信号の周波数帯域を減衰させて前記ビデオ信号から前記輝度信号を分離することができる。
本発明によれば、オペアンプのgm並びに抵抗値及び容量値によらずフィルタの周波数特性が決定されるスイッチト・キャパシタ・フィルタを適用することによって信号処理のダイナミックレンジを広く維持することができる。さらに、CRフィルタを適用した場合に比べて、フィルタ回路の回路規模を小さくすることができる。
本発明の実施の形態におけるビデオ信号処理回路は、図1に示すように、アンテナ10、SAWフィルタ14、中間周波数変換回路16、Y/C分離回路50、信号処理回路20及びブラウン管22を含んで構成される。
本実施の形態におけるビデオ信号処理回路は、上記従来と同様に、アンテナ10で受信された電波からチューナ12によって所望のチャンネルのビデオ信号が選択され、SAWフィルタ14及び中間周波数変換回路16で処理された後、Y/C分離回路50において輝度信号(Y)+同期信号(Sync)と色差信号(C)とに分離され、信号処理回路20において輪郭補正等の処理を経た後にブラウン管22に画像として表示される。
本実施の形態では、Y/C分離回路50に特徴を有する。本実施の形態におけるY/C分離回路50に含まれるトラップ・フィルタとしては、スイッチト・キャパシタ・フィルタ(SCフィルタ)で構成されたコム(Comb)フィルタが用いられる。
コムフィルタとは、図2に示すように、遅延回路52及び加算器54とを含む回路から構成されるフィルタである。コムフィルタでは、遅延回路52によって減衰させたい周波数の信号を半周期だけ遅延させ、加算器54において元の信号と遅延させた信号とを加算合成する。これによって、図3に示すように、中心周波数近傍の周波数帯域の信号は互いに打ち消しあうように合成される。
本実施の形態におけるY/C分離回路50に含まれるトラップ・フィルタは、図4に示すように、SCフィルタにより構成することができる。SCフィルタは、オペアンプOP1,OP2、コンデンサC1〜C4及びトランジスタTri1〜Tri4,Tro1〜Tro4を含む遅延回路60、オペアンプOP3,OP4、コンデンサC5〜C8及びトランジスタTri5〜Tri8,Tro5〜Tro8を含む遅延回路62、フリップ・フロップ回路FF1〜FF4を含むシフトレジスタ64を備える。
シフトレジスタ64は、D−フリップ・フロップ回路FF1〜FF4が直列に接続された構成を有する。各フリップ・フロップ回路FF1〜FF4のクロック端子C及びリセット端子Rにはそれぞれクロック信号及びリセット信号が入力される。また、第1段目のフリップ・フロップ回路FF1の入力端子Dにはポインタ信号が入力され、第1段目のフリップ・フロップ回路FF1の出力端子Qは第2段目のフリップ・フロップ回路FF1の入力端子Dに接続される。同様に、各フリップ・フロップ回路FF2,FF3の出力端子Qは次段の入力端子Dに接続される。また、遅延回路60,62のトランジスタTri1〜Tri8,Tro1〜Tro8のゲートは、各フリップ・フロップ回路FF1〜FF4の出力端子Qのいずれか1つに接続される。
遅延回路60は、バッファとなるオペアンプOP1を介して入力信号を受ける。Y/C分離回路50における入力信号は、輝度信号(Y)及び色差信号(C)が重畳されたビデオ信号とすることができる。オペアンプOP1からの出力は、それぞれトランジスタTri1のドレイン−ソース及びコンデンサC1の直列回路、トランジスタTri2のドレイン−ソース及びコンデンサC2の直列回路、トランジスタTri3のドレイン−ソース及びコンデンサC3の直列回路、トランジスタTri4のドレイン−ソース及びコンデンサC4の直列回路を介して接地される。これによって、トランジスタTri1〜Tri4のいずれかがオン状態となれば、オン状態となったトランジスタTri1〜Tri4と対となったコンデンサC1〜C4が入力信号の電圧によって充電される。
トランジスタTri1とコンデンサC1との接続点、トランジスタTri2とコンデンサC2との接続点、トランジスタTri3とコンデンサC3との接続点、トランジスタTri4とコンデンサC4との接続点は、それぞれトランジスタTro1〜Tro4のソース−ドレインを介して、バッファとなるオペアンプOP2の入力端子に接続される。これによって、トランジスタTro1〜Tro4のいずれかがオン状態となれば、オン状態となったトランジスタTro1〜Tro4と対となったコンデンサC1〜C4の充電電圧がオペアンプOP2を介して出力される。
また、トランジスタTri1とTro2とのゲートにはフリップ・フロップ回路FF1の出力端子Qが接続され、トランジスタTri2とTro3とのゲートにはフリップ・フロップ回路FF2の出力端子Qが接続され、トランジスタTri3とTro4とのゲートにはフリップ・フロップ回路FF3の出力端子Qが接続され、トランジスタTri4とTro1とのゲートにはフリップ・フロップ回路FF4の出力端子Qが接続される。シフトレジスタ64においてクロック信号の周期に同期してポインタがシフトされて、フリップ・フロップ回路FF1〜FF4の出力端子Qが順にハイレベル(オン)となるように制御することによって、トランジスタTri1とTro2とがオン状態となるとコンデンサC1が入力信号で充電されると共にコンデンサC2の充電電圧がオペアンプOP2へ出力され、続いて、トランジスタTri2とTro3とがオン状態となるとコンデンサC2が入力信号で充電されると共にコンデンサC3の充電電圧がオペアンプOP2へ出力され・・・とコンデンサC1〜C4の充電と放電が順に繰り返される。
遅延回路62も、遅延回路60とほぼ同様の構成を有する。バッファとなるオペアンプOP3を介して入力信号を受ける。オペアンプOP3からの出力は、それぞれトランジスタTri5のドレイン−ソース及びコンデンサC5の直列回路、トランジスタTri6のドレイン−ソース及びコンデンサC6の直列回路、トランジスタTri7のドレイン−ソース及びコンデンサC7の直列回路、トランジスタTri8のドレイン−ソース及びコンデンサC8の直列回路を介して接地される。これによって、トランジスタTri5〜Tri8のいずれかがオン状態となれば、オン状態となったトランジスタTri5〜Tri8と対となったコンデンサC5〜C8が入力信号の電圧によって充電される。
トランジスタTri5とコンデンサC5との接続点、トランジスタTri6とコンデンサC6との接続点、トランジスタTri7とコンデンサC7との接続点、トランジスタTri8とコンデンサC8との接続点は、それぞれトランジスタTro5〜Tro8のソース−ドレインを介して、バッファとなるオペアンプOP4の入力端子に接続される。これによって、トランジスタTro5〜Tro8のいずれかがオン状態となれば、オン状態となったトランジスタTro5〜Tro8と対となったコンデンサC5〜C8の充電電圧がオペアンプOP4を介して出力される。
また、トランジスタTri5とTro7とのゲートにはフリップ・フロップ回路FF1の出力端子Qが接続され、トランジスタTri6とTro8とのゲートにはフリップ・フロップ回路FF2の出力端子Qが接続され、トランジスタTri7とTro5とのゲートにはフリップ・フロップ回路FF3の出力端子Qが接続され、トランジスタTri8とTro6とのゲートにはフリップ・フロップ回路FF4の出力端子Qが接続される。シフトレジスタ64においてクロック信号の周期に同期してポインタがシフトされて、フリップ・フロップ回路FF1〜FF4の出力端子Qが順にハイレベル(オン)となるように制御することによって、トランジスタTri5とTro7とがオン状態となるとコンデンサC5が入力信号で充電されると共にコンデンサC7の充電電圧がオペアンプOP4へ出力され、続いて、トランジスタTri6とTro8とがオン状態となるとコンデンサC6が入力信号で充電されると共にコンデンサC8の充電電圧がオペアンプOP4へ出力され・・・とコンデンサC5〜C8の充電と放電が順に繰り返される。
遅延回路60のオペアンプOP2及び遅延回路62のオペアンプOP4の出力は合成されて出力信号として信号処理回路20へ出力される。
図5を参照して、本実施の形態におけるビデオ信号処理回路の動作原理を説明する。T1,T2,T3・・・と所定の周期的に立ち上がるパルスがクロック信号として入力され、クロック信号の周期にシフトレジスタ64のフリップ・フロップ回路の数を掛けた周期Aで立ち上がるパルスがポインタ信号として入力される。
これらのクロック信号及びポインタ信号の入力によって、シフトレジスタ64に含まれるフリップ・フロップ回路FF1〜FF4の出力Qに順にパルスが出力され、トランジスタTri1〜Tri8,Tro1〜Tro8のゲートに伝達され、コンデンサC1〜C8の充放電が行われる。図5に示すように、時刻T1において、フリップ・フロップ回路FF1の出力Qが立ち上がる。これによって、コンデンサC1に入力信号の電圧に応じた充電が行われ、コンデンサC2の充電電圧がオペアンプOP2へ放電される。同時に、コンデンサC5に入力信号の電圧に応じた充電が行われ、コンデンサC7の充電電圧がオペアンプOP4へ放電される。時刻T2では、フリップ・フロップ回路FF2の出力Qが立ち上がる。これによって、先ほど放電されたコンデンサC2に入力信号の電圧に応じた充電が行われ、コンデンサC3の充電電圧がオペアンプOP2へ放電される。同時に、コンデンサC6に入力信号の電圧に応じた充電が行われ、コンデンサC8の充電電圧がオペアンプOP4へ放電される。時刻T3では、フリップ・フロップ回路FF3の出力Qが立ち上がる。これによって、先ほど放電されたコンデンサC3に入力信号の電圧に応じた充電が行われ、コンデンサC4の充電電圧がオペアンプOP2へ放電される。同時に、コンデンサC7に入力信号の電圧に応じた充電が行われ、コンデンサC5の充電電圧がオペアンプOP4へ放電される。時刻T4では、フリップ・フロップ回路FF4の出力Qが立ち上がる。これによって、先ほど放電されたコンデンサC3に入力信号の電圧に応じた充電が行われ、コンデンサC4の充電電圧がオペアンプOP2へ放電される。同時に、コンデンサC7に入力信号の電圧に応じた充電が行われ、コンデンサC5の充電電圧がオペアンプOP4へ放電される。
このように、同じタイミングにおいて異なるコンデンサに入力信号の電圧に応じた充電を行い、互いに異なる遅延時間後にそれらのコンデンサの充電電圧を出力する構成とすることによって、中心周波数近傍の周波数帯域の信号が互いに打ち消しあうコムフィルタを構成することができる。
すなわち、遅延回路60からは4クロック前における入力信号の電圧値が出力され、遅延回路62からは2クロック前における入力信号の電圧値が出力される。従って、クロック信号の2クロック分の時間と減衰させたい中心周波数の信号における半周期とが一致する場合、その中心周波数近傍の周波数帯域の信号を減衰させることができる。なお、中心周波数は、クロック信号の周期又はフリップ・フロップ回路の段数差を設定することによって変更することができる。
また、遅延回路60,62に共通する全体としての遅延時間は2クロック分の時間となる。この全体としての遅延時間は遅延回路60,62に含まれる回路の段数をそれぞれ同じ数だけ増加させることによって変更することができる。従って、後段におけるクロマ信号処理回路36での色差信号(C)への処理時間と輝度信号処理回路34での輝度信号(Y)への処理時間との遅延時間差を相殺するように輝度信号(Y)に対するトラップ・フィルタにおける段数を調整することによって、全体としての遅延時間とクロマ信号処理回路36での色差信号(C)への処理時間と輝度信号処理回路34での輝度信号(Y)への処理時間との遅延時間差とを一致させることができる。これにより、トラップ・フィルタとは別にCRフィルタからなるオールパス・フィルタを設けることなく、マトリックス回路38へ入力される輝度信号(Y)と色差信号(C)との時間差をなくし、画質の劣化を低減することができる。
なお、本実施の形態では、それぞれ4段のコンデンサC1〜C4又はコンデンサC5〜C8を用いた遅延回路60,62としたが、シフトレジスタ及びコンデンサの段数又はクロックのパルス周期を変更することによって、タップフィルタ全体としての遅延時間及び遅延回路60と遅延回路62との遅延差を変更することもできる。
本発明の実施の形態におけるビデオ信号処理装置の構成を示す図である。 コムフィルタの構成を示す図である。 コムフィルタの作用を説明する図である。 本発明の実施の形態におけるY/C分離回路に含まれるタップフィルタの構成を示す図である。 本発明の実施の形態におけるY/C分離回路に含まれるタップフィルタの作用を示すタイミングチャートである。 従来のビデオ信号処理装置の構成を示す図である。 従来のY/C分離回路以降の回路構成を示す図である。 オールパス・フィルタを含むY/C分離回路以降の回路構成を示す図である。
符号の説明
10 アンテナ、12 チューナ、14 SAWフィルタ、16 中間周波数変換回路、18 Y/C分離回路、20 信号処理回路、22 ブラウン管、30 トラップ・フィルタ、32 バンドパス・フィルタ、34 輝度信号処理回路、36 クロマ信号処理回路、38 マトリックス回路、40 後処理回路、42 オールパス・フィルタ、50 Y/C分離回路、52 遅延回路、54 加算器、60,62 遅延回路、64 シフトレジスタ。

Claims (3)

  1. 少なくとも輝度信号と色差信号とが重畳されてなるビデオ信号を受けて、
    前記色差信号の周波数帯域を減衰させて前記ビデオ信号から前記輝度信号を分離するトラップ・フィルタと、
    前記輝度信号の周波数帯域を減衰させて前記ビデオ信号から前記色差信号を分離するバンドパス・フィルタと、
    前記トラップ・フィルタから出力された輝度信号に対して所定の処理を施す輝度信号処理回路と、前記バンドパス・フィルタから出力された色差信号に対して所定の処理を施す色差信号処理回路と、
    を備えるビデオ信号処理装置であって、
    前記トラップ・フィルタは、スイッチト・キャパシタ・フィルタで構成され、前記輝度信号処理回路における処理による遅延時間と前記色差信号処理回路における処理による遅延時間との時間差に相当する時間だけ前記輝度信号を遅延させて出力することを特徴とするビデオ信号処理装置。
  2. 請求項1に記載のビデオ信号処理装置において、
    前記トラップ・フィルタは、
    ポインタ信号により前記ビデオ信号の入力端子との接続を制御して前記輝度信号の電圧に対応する充電電圧に充電させるスイッチ素子と、ポインタ信号により出力端子との接続を制御して前記充電電圧に応じた出力電圧を出力させるスイッチ素子と、を備えるコンデンサをそれぞれ複数含む第1及び第2の遅延回路と、
    前記第1及び第2の遅延回路に含まれるスイッチ素子にポインタ信号を順次出力することによって、前記コンデンサの充放電を制御するシフトレジスタと、
    を備えるスイッチト・キャパシタ・フィルタであることを特徴とするビデオ信号処理装置。
  3. 請求項1又は2に記載のビデオ信号処理装置において、
    前記第1の遅延回路に含まれる各コンデンサの充電と放電との時間差と、前記第2の遅延回路に含まれる各コンデンサの充電と放電との時間差と、を異ならせることを特徴するビデオ信号処理装置。

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