しかしながら、写真処理装置(特に、印画紙を露光して現像する写真処理装置)では、1枚のプリントに要する処理時間がその処理条件に応じて変化することがあるため、上記の方法では正確なプリント完了時刻を求めることが困難であるという課題がある。例えば、画像合成等の複雑な画像処理を行う場合には、処理時間に占める画像処理時間の比率が大きくなり、画像処理に要する時間に応じて処理時間が大幅に変化する。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたもので、プリント完了時刻を正確に求める画像処理装置、写真処理方法及び写真処理プログラムを提供することを目的とする。
請求項1に記載の写真処理装置は、複数の写真の画像データ及びプリント枚数を含む注文情報に基づいて、記録紙上に画像を形成するプリントを行う写真処理装置であって、プリントに要する時間の予測に使用する複数のパラメータの値を格納するパラメータ記憶手段と、注文情報に対応するパラメータの値を前記パラメータ記憶手段から読み出して、注文毎のプリント完了時刻を予測する予測手段と、注文毎のプリントに要した実績時間を求める実績時間収集手段と、前記実績時間情報に基づいて、前記複数のパラメータの内少なくとも1のパラメータの値を修正する学習手段とを備えることを特徴としている。
請求項10に記載の写真処理方法は、複数の写真の画像データ及びプリント枚数を含む注文情報に基づいて、記録紙上に画像を形成するプリントを行う写真処理装置を用いた写真処理方法であって、前記写真処理装置のパラメータ記憶手段が、プリントに要する時間の予測に使用する複数のパラメータの値を格納し、前記写真処理装置の予測手段が、注文情報に対応するパラメータの値を前記パラメータ記憶手段から読み出して、注文毎のプリント完了時刻を予測し、前記写真処理装置の実績時間収集手段が、注文毎のプリントに要した実績時間を求め、前記写真処理装置の学習手段が、前記実績時間情報に基づいて、前記複数のパラメータの内少なくとも1のパラメータの値を修正することを特徴としている。
請求項11に記載の写真処理プログラムは、コンピュータを備え、複数の写真の画像データ及びプリント枚数を含む注文情報に基づいて、記録紙上に画像を形成するプリントを行う写真処理装置の写真処理プログラムであって、前記コンピュータを、プリントに要する時間の予測に使用する複数のパラメータの値を格納するパラメータ記憶手段と、注文情報に対応するパラメータの値を前記パラメータ記憶手段から読み出して、注文毎のプリント完了時刻を予測する予測手段と、注文毎のプリントに要した実績時間を求める実績時間収集手段と、前記実績時間情報に基づいて、前記複数のパラメータの内少なくとも1のパラメータの値を修正する学習手段として機能させることを特徴としている。
これらの発明によれば、プリントに要する時間の予測に使用する複数のパラメータの値がパラメータ記憶手段に、格納されており、予測手段によって、注文情報に対応するパラメータの値がパラメータ記憶手段から読み出されて、注文毎のプリント完了時刻が予測される。そして、実績時間収集手段によって、注文毎のプリントに要した実績時間が求められ、学習手段によって、実績時間情報に基づいて、複数のパラメータの内少なくとも1のパラメータの値が修正される。
従って、実績時間情報に基づいて、注文毎のプリント完了時刻の予測に使用するパラメータの値が修正されるため、プリント完了時刻の予測精度が向上され、正確なプリント完了時刻が求められる。
請求項2に記載の写真処理装置は、画像データに画像処理を施す画像処理手段を備え、前記パラメータ記憶手段は、前記パラメータとして少なくとも1の画像データに対する画像処理時間の値を格納し、前記実績時間収集手段が、プリントに要した実績時間の内訳として、画像データ毎の実績画像処理時間を求め、前記学習手段は、前記実績画像処理時間情報に基づいて、前記画像処理時間の値を修正することを特徴としている。
上記の構成によれば、画像処理手段によって、注文情報に含まれる画像データに画像処理が施され、パラメータ記憶手段には、パラメータとして少なくとも1の画像データに対する画像処理時間の値が格納されている。そして、実績時間収集手段によって、プリントに要した実績時間の内訳として、画像データ毎の実績画像処理時間が求められ、学習手段によって、実績画像処理時間情報に基づいて、画像処理時間の値が修正される。
従って、実績画像処理時間情報に基づいて、注文毎のプリント完了時刻の予測に使用する画像処理時間の値が修正されるため、プリント完了時刻の予測精度が更に向上され、更に正確なプリント完了時刻が求められる。
請求項3に記載の写真処理装置は、前記画像処理手段が、画像データの有する色データを補正する色補正処理、赤目を修正するべく画像データを補正する赤目補正処理、フィルムに発生したキズに起因する画像データの欠陥を修復するべく画像データを補正するキズ補正処理及び複数の画像データを合成する画像合成処理の内、少なくとも2種類の画像処理を実行可能に構成され、前記パラメータ記憶手段が、前記画像処理時間の値を画像処理の種類毎に格納し、前記実績時間収集手段は、実績画像処理時間を画像処理の種類毎に求め、前記学習手段が、画像処理の種類毎の前記実績画像処理時間情報に基づいて、それぞれの前記画像処理時間の値を修正することを特徴としている。
上記の構成によれば、画像処理手段によって、画像データの有する色データを補正する色補正処理、赤目を修正するべく画像データを補正する赤目補正処理、フィルムに発生したキズに起因する画像データの欠陥を修復するべく画像データを補正するキズ補正処理及び複数の画像データを合成する画像合成処理の内、少なくとも2種類の画像処理が実行可能に構成されており、パラメータ記憶手段には、画像処理時間の値が画像処理の種類毎に格納されている。そして、実績時間収集手段によって、実績画像処理時間が画像処理の種類毎に求められ、学習手段によって、画像処理の種類毎の実績画像処理時間情報に基づいて、それぞれの画像処理時間の値が修正される。
従って、画像処理の種類毎の実績画像処理時間情報に基づいて、注文毎のプリント完了時刻の予測に使用する各画像処理時間の値が修正されるため、プリント完了時刻の予測精度が更に向上され、更に正確なプリント完了時刻が求められる。
請求項4に記載の写真処理装置は、前記注文情報が、画像データ毎に、当該画像データに施すべく予め指示された画像処理の選択情報を含み、前記画像処理手段が、前記画像処理の選択情報に対応する種類の画像処理を実行し、前記予測手段が、前記画像処理の選択情報に対応する種類の画像処理の画像処理時間の値を前記パラメータ記憶手段から読出し、読み出した画像処理時間の値に基づいてプリント完了時刻を予測することを特徴としている。
上記の構成によれば、注文情報が、画像データ毎に、当該画像データに施すべく予め指示された画像処理の選択情報を含み、画像処理手段によって、画像処理の選択情報に対応する種類の画像処理が実行される。そして、予測手段によって、画像処理の選択情報に対応する種類の画像処理の画像処理時間の値がパラメータ記憶手段から読出され、読み出された画像処理時間の値に基づいてプリント完了時刻が予測される。
従って、予め指示された画像処理の選択情報に対応する種類の画像処理が実行されると共に、画像処理の選択情報に対応する種類の画像処理の画像処理時間の値に基づいてプリント完了時刻が予測されるため、プリント完了時刻の予測精度が更に向上され、更に正確なプリント完了時刻が求められる。
請求項5に記載の写真処理装置は、前記記録紙を露光する露光手段と、露光された記録紙を現像する現像手段とを備え、前記パラメータ記憶手段が、前記パラメータとして露光時間の値を格納し、前記実績時間収集手段が、プリントに要した実績時間の内訳として、実績露光時間を求め、前記学習手段が、前記実績露光時間情報に基づいて、前記露光時間の値を修正することを特徴としている。
上記の構成によれば、露光手段によって、記録紙が露光されて、露光された記録紙が、現像手段によって現像される。そして、パラメータ記憶手段には、プリントに要する時間の予測に使用するパラメータとして露光時間の値が格納されており、実績時間収集手段によって、プリントに要した実績時間の内訳として、実績露光時間が求められ、学習手段によって、実績露光時間情報に基づいて、露光時間の値が修正される。
従って、露光及び現像によって画像が形成される装置において、実績露光時間情報に基づいて、注文毎のプリント完了時刻の予測に使用する露光時間の値が修正されるため、プリント完了時刻の予測精度が更に向上され、更に正確なプリント完了時刻が求められる。
請求項6に記載の写真処理装置は、前記パラメータ記憶手段が、前記パラメータとして現像時間の値を格納し、前記実績時間収集手段が、プリントに要した実績時間の内訳として、実績現像時間を求め、前記学習手段が、前記実績現像時間情報に基づいて、前記現像時間の値を修正することを特徴としている。
上記の構成によれば、露光及び現像によって画像が形成される装置において、パラメータ記憶手段には、プリントに要する時間の予測に使用するパラメータとして現像時間の値が格納されており、実績時間収集手段によって、プリントに要した実績時間の内訳として、実績現像時間が求められ、学習手段によって、実績現像時間情報に基づいて、現像時間の値が修正される。
従って、実績現像時間情報に基づいて、注文毎のプリント完了時刻の予測に使用する現像時間の値が修正されるため、プリント完了時刻の予測精度が更に向上され、更に正確なプリント完了時刻が求められる。
請求項7に記載の写真処理装置は、前記パラメータ記憶手段が、前記パラメータとして記録紙上に画像を形成する時間である画像形成時間の値を格納し、前記実績時間収集手段が、プリントに要した実績時間の内訳として、実績画像形成時間を求め、前記学習手段が、前記実績画像形成時間情報に基づいて、前記画像形成時間の値を修正することを特徴としている。
上記の構成によれば、パラメータ記憶手段には、プリントに要する時間の予測に使用するパラメータとして記録紙上に画像を形成する時間である画像形成時間の値が格納されており、実績時間収集手段によって、プリントに要した実績時間の内訳として、実績画像形成時間が求められ、学習手段によって、実績画像形成時間情報に基づいて、画像形成時間の値が修正される。
従って、実績画像形成時間情報に基づいて、注文毎のプリント完了時刻の予測に使用する画像形成時間の値が修正されるため、プリント完了時刻の予測精度が更に向上され、更に正確なプリント完了時刻が求められる。
請求項8に記載の写真処理装置は、前記パラメータ記憶手段が、前記プリントサイズ毎に前記パラメータの値を格納し、前記実績時間収集手段が、前記プリントサイズ毎に前記実績時間を求め、前記学習手段が、前記プリントサイズ毎に、前記実績時間情報に基づいて前記パラメータの値を修正することを特徴としている。
上記の構成によれば、パラメータ記憶手段には、プリントサイズ毎にパラメータの値が格納されており、実績時間収集手段によって、プリントサイズ毎に実績時間が求められ、学習手段によって、プリントサイズ毎に、実績時間情報に基づいてパラメータの値が修正される。
従って、プリントサイズ毎に格納され、プリントに要する時間の予測に使用するパラメータの値が実績時間情報に基づいて修正されるため、プリント完了時刻の予測精度が更に向上され、更に正確なプリント完了時刻が求められる。
請求項9に記載の写真処理装置は、注文情報を格納する注文情報記憶手段と、予め識別情報が付与され、注文情報を受け付ける複数の注文受付装置と通信可能に構成され、前記注文受付装置から注文情報及び識別情報を受信して、注文情報を識別情報に対応付けて前記注文情報記憶手段に格納する注文受付手段と、注文情報毎に前記プリント完了時刻情報を、前記複数の注文受付装置の内、注文情報の送信元の注文受付装置に対して、それぞれ送信する完了時刻送信手段とを備えることを特徴としている。
上記の構成によれば、注文受付手段によって、予め識別情報が付与され、注文情報を受け付ける複数の注文受付装置から注文情報及び識別情報が受信されて、注文情報が識別情報に対応付けて注文情報記憶手段に格納される。そして、完了時刻送信手段によって、注文情報毎にプリント完了時刻情報が、複数の注文受付装置の内、注文情報の送信元の注文受付装置に対して、それぞれ送信される。
従って、注文情報の送信元の注文受付装置に対して、プリント完了時刻情報が送信されるため、注文受付装置側でプリント完了時刻を容易に確認し得ることとなり、利便性が高められる。
請求項1、10、11に記載の発明によれば、実績時間情報に基づいて、注文毎のプリント完了時刻の予測に使用するパラメータの値が修正されるため、プリント完了時刻の予測精度が向上され、正確なプリント完了時刻を求めることができる。
請求項2に記載の発明によれば、実績画像処理時間情報に基づいて、注文毎のプリント完了時刻の予測に使用する画像処理時間の値が修正されるため、プリント完了時刻の予測精度が更に向上され、更に正確なプリント完了時刻を求めることができる。
請求項3に記載の発明によれば、画像処理の種類毎の実績画像処理時間情報に基づいて、注文毎のプリント完了時刻の予測に使用する各画像処理時間の値が修正されるため、プリント完了時刻の予測精度が更に向上され、更に正確なプリント完了時刻を求めることができる。
請求項4に記載の発明によれば、予め指示された画像処理の選択情報に対応する種類の画像処理が実行されると共に、画像処理の選択情報に対応する種類の画像処理の画像処理時間の値に基づいてプリント完了時刻が予測されるため、プリント完了時刻の予測精度が更に向上され、更に正確なプリント完了時刻を求めることができる。
請求項5に記載の発明によれば、露光及び現像によって画像が形成される装置において、実績露光時間情報に基づいて、注文毎のプリント完了時刻の予測に使用する露光時間の値が修正されるため、プリント完了時刻の予測精度が更に向上され、更に正確なプリント完了時刻を求めることができる。
請求項6に記載の発明によれば、露光及び現像によって画像が形成される装置において、実績現像時間情報に基づいて、注文毎のプリント完了時刻の予測に使用する現像時間の値が修正されるため、プリント完了時刻の予測精度が更に向上され、更に正確なプリント完了時刻を求めることができる。
請求項7に記載の発明によれば、実績画像形成時間情報に基づいて、注文毎のプリント完了時刻の予測に使用する画像形成時間の値が修正されるため、プリント完了時刻の予測精度が更に向上され、更に正確なプリント完了時刻を求めることができる。
請求項8に記載の発明によれば、プリントサイズ毎に格納され、プリントに要する時間の予測に使用するパラメータの値が実績時間情報に基づいて修正されるため、プリント完了時刻の予測精度が更に向上され、更に正確なプリント完了時刻を求めることができる。
請求項9に記載の発明によれば、注文情報の送信元の注文受付装置に対して、プリント完了時刻情報が送信されるため、注文受付装置側でプリント完了時刻を容易に確認し得ることとなり、利便性を向上できる。
以下、図1〜図10を用いて本発明の一実施形態について説明する。図1は、本発明が適用される写真処理装置の一例を示す概略構成図である。写真処理装置100は、写真のプリント処理を行う出力装置1と、出力装置1と通信可能に接続され、オペレータからの入力を受け付けて出力装置1に対して種々の指示情報等を送信する端末装置2とを備えている。ここで、図1を用いて出力装置1の構成について説明する。
出力装置1のハウジング10の内部10Bには、レーザ光を用いて感光材11の露光処理を行う(プリントする対象の画像データに応じて感光材11の露光を行う)レーザ露光装置14(露光手段に相当する)が、感光材11を搬送するコンベア15上の露光位置15Xに対向するように設けられている。
コンベア15は、複数組の従動ローラ15A及び駆動ローラ15Bとガイドレール15Cなどで構成されている。ハウジング10の上面10Aには、ロール状に巻回された感光材11(記録紙に相当する)をそれぞれ収納する複数、例えば2つのマガジン12A及び12Bが装着されている。マガジン12A及び12Bに収納されている感光材11の種類を検出するために、センサ12A1及び12B1が、それぞれマガジン12A及び12Bに設けられている。
ハウジング10、マガジン12A及び12Bはそれぞれ暗箱であり、感光材11の先端はそれぞれマガジン12A及び12Bからハウジング10の内部10Bに引き出されている。感光材11は、ハウジング10の内部10Bに設けられたカッタ14Cにより所定の大きさに切断される。以下、所定の大きさに切断された感光材11を感光材片11Aという。感光材片11Aは、ハウジング10の内部10Bにおいて、コンベア15により露光位置15Xから感光材片11Aの現像処理を行う現像ユニット16(現像手段に相当する)に搬送される。
現像ユニット16は、それぞれ現像液、定着液、漂白液及び安定化液等の処理液を収容する複数の(ここでは4個の)タンク16A〜16Dを有している。レーザ露光装置14により画像データに応じて露光された感光材片11Aが現像ユニット16中を搬送されると、潜像が現像され、感光材片11Aの感光面上に画像データに対応する画像が形成される。現像された感光材片11Aは、乾燥ユニット13により乾燥され、ハウジング10の内部10Bから排出される。現像された感光材片11Aは、ハウジング10の上面10Aに設けられたソータ17上に積み重ねられる。ソータ17は、複数(ここでは5枚)のビンを備え、所定の条件に従って(例えば、注文毎に)、現像された感光材片11Aを積み上げるビンが選択される。
出力装置1は、ハウジング10に設けられた出力装置1全体の動作を制御する制御ユニット18を備えており、制御ユニット18は端末装置2と通信可能に接続されている。
端末装置2は、例えば、パーソナルコンピュータ等からなり、オペレータからの操作入力に基づいて注文情報を受け付ける複数の(ここでは、2台の)注文受付装置3と通信可能に構成され、注文受付装置3から複数の写真の画像データ及びプリント枚数を含む注文情報を受信して、出力装置1に対してプリント出力を指示するものである。
また、注文受付装置3は、写真の画像データを生成すると共に、外部からの操作入力を受け付けて画像データ及びプリント枚数を含む注文情報を生成し、端末装置2に伝送するものである。
図2は、注文受付装置3のハード構成の一例を示す構成図である。注文受付装置3は、注文受付装置3の全体の動作を制御する制御部31と、外部からの操作を受け付ける操作部32と、外部から視認可能に画像情報を表示するモニタ33と、フィルムからフィルム1コマ毎の写真の画像を読み取り、画像データを生成するフィルムスキャナ34と、メモリカード、メモリスティック等のスマートメディア、またはCD、DVD等の記録媒体から画像データを読み出すメモリリーダ35と、種々の情報を格納するHDD36と、端末装置2と通信を行う通信制御部37とがデータ伝送路であるバスBA3を介して接続されている。
制御部31は、注文受付装置3の全体の動作を制御するもので、情報処理部(CPU)311と、処理途中の情報等を一時的に格納するRAM312と、OS(operating system)、所定の画像情報及び各種の処理プログラム等が予め記憶されたROM313とを備えている。RAM312またはROM313に記憶された各種データのうち装着脱可能な記録媒体に記憶され得るデータは、例えばハードディスクドライブ、光ディスクドライブ、フレキシブルディスクドライブ、シリコンディスクドライブ、カセット媒体読み取り機等のドライバで読み取り可能にしてもよく、この場合、記録媒体は、例えばハードディスク、光ディスク、フレキシブルディスク、CD、DVD、半導体メモリ等である。
インターフェイス部321は、操作部32との間のデータの授受を行うためのものである。描画処理部331は、制御部31からの画像表示指示に従って所要の画像をモニタ33に表示させるもので、ビデオRAM等を備えている。インターフェイス部341、351、361は、それぞれ、フィルムスキャナ34、メモリリーダ35及びHDD36との間のデータの授受を行うためのものである。
注文受付装置3は、フィルムスキャナ34を介して生成された画像データ(又は、メモリリーダ35を介して各種の記録媒体から読み出された画像データ)と、操作部32を介して外部からの操作を受け付けて画像データ毎のプリントサイズ、プリント枚数、画像処理の内容等を用いて注文情報を生成し、通信制御部37を介して端末装置2に伝送するものである。また、注文受付装置3は、通信制御部37を介して端末装置2から注文情報毎のプリント完了予測時刻情報を受け付けてモニタ33に外部から視認可能に表示するものである。
図3は、注文受付装置3の主要部の機能構成の一例を示す構成図である。制御部31のCPU311は、画像データを生成する(又は読出す)画像受付部311aと、画像データ毎のプリントサイズ、プリント枚数、画像処理の選択等を受け付ける注文受付部311bと、画像データとプリントサイズ等の情報を注文情報として端末装置2に伝送する注文送信部311cと、注文情報毎のプリント処理の進行状況をモニタ33に表示する進行管理部311dとを備えており、HDD36は、注文情報を格納する注文記憶部36aを備えている。
画像受付部311aは、外部からの操作入力を操作部32を介して受け付けて、操作入力に応じて、フィルムスキャナ34を介して画像データを生成すると共に、メモリリーダ35を介して各種の記録媒体から画像データを読み出し、これらの画像データを注文記憶部36aに格納するものである。
注文受付部311bは、外部からの操作入力を操作部32を介して受け付けて、操作入力に基づいて、注文記憶部36aに格納された画像データ毎のプリントサイズ、プリント枚数、画像処理の選択を受け付けて、これらの情報と画像データとを対応付けて注文情報として注文記憶部36aに格納するものである。
注文送信部311cは、注文受付部311bによって生成された注文情報を端末装置2(図5を用いて後述する注文受信部211a)に送信するものである。ただし、注文送信部311cは、注文受付装置3毎に予め設定された識別情報を付与して注文情報を端末装置2に送信するものである。
進行管理部311dは、端末装置2(図5を用いて後述する予測部211b)から注文情報毎のプリント完了予測時刻情報を受け付けてモニタ33に表示すると共に、端末装置2(図5を用いて後述する実績収集部211c)からプリント処理の進捗状況を受け付けてモニタ33に表示するものである(図10参照)。
注文記憶部36aは、注文受付部311bによって受け付けられたプリントサイズ情報、プリント枚数情報及び画像処理の選択情報を、画像受付部311aによって生成された(又は、読み込まれた)画像データと対応付けて注文情報として格納するものである。
例えば、注文記憶部36aは、注文受付部311bがフィルムスキャナ34を介して36枚撮りのフィルムから36個の画像データを生成した場合には、注文受付部311bにとって36個の画像データ毎にプリントサイズ、プリント枚数及び画像処理の選択が設定され、設定されたプリントサイズ情報、プリント枚数情報及び画像処理の選択情報を、各画像データと対応付けて1の注文情報として格納するものである。
図4は、端末装置2のハード構成の一例を示す構成図である。端末装置2は、端末装置2の全体の動作を制御する制御部21と、外部からの操作を受け付ける操作部22と、外部から視認可能に画像情報を表示するモニタ23と、種々の情報を格納するHDD24と、出力装置1の制御ユニット18及び注文受付装置3と通信を行う通信制御部25とがデータ伝送路であるバスBA2を介して接続されている。
制御部21は、端末装置2の全体の動作を制御するもので、情報処理部(CPU)211と、処理途中の情報等を一時的に格納するRAM212と、OS(operating system)、所定の画像情報及び処理プログラム等が予め記憶されたROM213とを備えている。RAM212またはROM213に記憶された各種データのうち装着脱可能な記録媒体に記憶され得るデータは、例えばハードディスクドライブ、光ディスクドライブ、フレキシブルディスクドライブ、シリコンディスクドライブ、カセット媒体読み取り機等のドライバで読み取り可能にしてもよく、この場合、記録媒体は、例えばハードディスク、光ディスク、フレキシブルディスク、CD、DVD、半導体メモリ等である。
インターフェイス部221は、操作部22との間のデータの授受を行うためのものである。描画処理部231は、制御部21からの画像表示指示に従って所要の画像をモニタ23に表示させるもので、ビデオRAM等を備えている。インターフェイス部241は、HDD24との間のデータの授受を行うためのものである。
なお、本発明の写真処理プログラムは、例えばROM213に格納されており、CPU211によって実行されることにより、端末装置2を各機能部(後述する注文受信部211a、予測部211b等)として機能させるものである。
図5は、端末装置2の主要部の機能構成の一例を示す構成図である。制御部21のCPU211は、注文情報を受信する注文受信部211a(注文受付手段に相当する)と、注文毎のプリント完了時刻を予測する予測部211b(予測手段、完了時刻送信手段に相当する)と、注文毎のプリントに要した実績時間を求める実績収集部211c(実績時間収集手段に相当する)と、後述するパラメータ記憶部24bに格納されたパラメータの値を修正する学習部211d(学習手段に相当する)と、画像データに種々の画像処理を施す画像処理部211e(画像処理手段に相当する)とを備えている。HDD24は、注文情報を格納する注文記憶部24aと、プリント完了時刻を予測するために用いるパラメータの値を格納するパラメータ記憶部24bとを備えている。
注文記憶部24aは、注文受信部211aによって注文受付装置3から受信された注文情報を注文受付装置3の識別情報に対応付けて格納するものである。
パラメータ記憶部24bは、プリント完了時刻を予測するために用いるパラメータの値を格納するものである。図6は、パラメータ記憶部24bの記憶内容の一例を示す図表である。図表において、左側から順に、プリントサイズC1、露光時間C2、現像時間C3、画像処理時間C4の欄が設定されている。また、画像処理時間C4の欄は、更に色補正処理の画像処理時間C41、赤目補正処理の画像処理時間C42、キズ補正処理の画像処理時間C43、合成処理の画像処理時間C44の欄に分割されている。
更に、露光時間C2、現像時間C3、色補正処理の画像処理時間C41、赤目補正処理の画像処理時間C42、キズ補正処理の画像処理時間C43及び合成処理の画像処理時間C44の各欄には、それぞれ、過去に収集された実績時間の平均値C2A〜C44Aの欄と、過去に収集された実績時間のデータ個数C2N〜C44Nの欄がそれぞれ設定されている。つまり、パラメータ記憶部24bには、プリントサイズC1毎に、6個のパラメータの平均値C2A〜C44Aとデータ個数C2N〜C44Nとが格納されている。
再び図5に戻って機能構成を説明する。注文受信部211aは、注文受付装置3(注文送信部311c)から注文情報及び注文受付装置3の識別情報を受信して、注文情報を注文受付装置3の識別情報に対応付けて注文記憶部24aに格納するものである。更に、注文受信部211aは、注文情報が受信される度に、出力装置1の制御ユニット18に対して注文情報に応じたプリント処理の指示情報を出力するものである。
予測部211bは、注文情報に対応するパラメータの値をパラメータ記憶部24bから読み出して、注文毎のプリント完了時刻を予測するものである。具体的には、注文情報に含まれる画像データ毎のプリントサイズ情報、プリント枚数情報及び画像処理の選択情報(ここでは、色補正処理、赤目補正処理、キズ補正処理及び合成処理の内、どの処理を行うか)を注文記憶部24aから読み出す。そして、プリントサイズ情報及び画像処理の選択情報に対応するパラメータの平均値C41A〜C44A(図6参照)をパラメータ記憶部24bから読み出し合算して画像処理時間TAを求める。また、プリントサイズ情報に対応する実績露光時間の平均値C2A(図6参照)をパラメータ記憶部24bから読み出して露光時間TBを求める。更に、プリントサイズ情報に対応する実績現像時間の平均値C3A(図6参照)をパラメータ記憶部24bから読み出して現像時間TCを求める。そして、次の(1)式を用いて予測処理時間TMを求める。
TM=Σ[TA+(TB+TC)×PNi] (1)
ここで、プリント枚数PNiは、i番目の画像データのプリント枚数であり、Σはiが1〜M(M:画像データの個数)について加算するものである。ただし、本実施形態に係る画像処理装置100では、画像処理と、露光処理と、現像処理とがシリーズ(直列的)に行われるものである。すなわち、本実施形態に係る画像処理装置100では、画像データの画像処理が終了した時点で、当該画像データの感光材片11Aへの露光処理が開始され、1枚の感光材片11Aの露光処理が完了した時点で、当該感光材片11Aの現像処理が開始されるものである(図1参照)。
そして、前の注文情報に対するプリント完了時刻に予測処理時間TMを加算して、プリント完了時刻を求めるものである。また、プリント完了時刻の算出手順については、図7、8に示すフローチャートを用いて後述する。
実績収集部211cは、注文毎のプリントに要した実績時間を求めるものである。具体的には、実績収集部211cは、1つの注文情報に対応するプリントに要した実績時間の内訳として、画像データ毎の画像処理に要した時間である実績画像処理時間と、プリントサイズ毎の実績露光時間と、プリントサイズ毎の実績現像時間とを求めるものである。ただし、実績収集部211cは、実績画像処理時間を、画像処理の種類毎に求めるものである。また、実績収集部211cは、注文情報毎に処理の進捗状況を制御ユニット18から受信し、注文受付装置3(進行管理部311d)へ送信するものである。
学習部211dは、実績時間情報に基づいて、パラメータ記憶部24bに格納された図6に示す6個のパラメータの平均値C2A、C3A、C41A〜C44A(以下、総称して平均値VAという)、及び、データ個数C2N、C3N、C41N〜C44N(以下、総称してデータ個数DNという)を修正するものである。具体的には、修正前の実績時間の平均値VA、データ個数DNを読み出して、新たに求められた実績現像時間αを用いて、次に(2)、(3)式を用いて、平均値VA、データ個数DNを、それぞれ更新するものである。
VA←{(VA×DN)+α}/(DN+1) (2)
DN←DN+1 (3)
画像処理部211eは、色バランスや各色の露光量の調整等のための色補正処理を行う色補正部211e1、被写体の人物の目が赤色になったときにこれを修正するための赤目補正処理を行う赤目補正部211e2、フィルム面のキズによる画像データの損傷を補間して修復するキズ補正処理を行うキズ補正部211e3、及び、注文記憶部24aから読み出された画像データと予めHDD24等に格納されたフレーム画像等とを合成する合成処理を行う合成部211e4を備えている。
図7、8は、制御部21の動作の一例を示すフローチャートである。ここでは、便宜上、注文受付装置3から受信される注文情報には、M個の画像データが含まれているものとする。まず、注文受信部211aによって、注文受付装置3から注文情報が受信されたか否かの判定が行われる(ステップS101)。注文情報が受信されていないと判定された場合(ステップS101でNO)には、処理が待機状態とされる。注文情報が受信されたと判定された場合(ステップS101でYES)には、注文受信部211aによって、受信された注文情報が注文受付装置3の識別情報と対応付けて注文記憶部24aに格納され、注文情報に含まれる画像データをカウントするカウンタiの値が1に初期化され、プリント処理に要する時間の予測値である予測処理時間TMが0に初期化される(ステップS103)。
つぎに、予測部211bによって、注文記憶部24aからi番目(i=1〜M)の画像データのプリントサイズ情報及び画像処理の選択情報が読み出される(ステップS105)。そして、予測部211bによって、プリントサイズ情報及び画像処理の選択情報に対応する画像処理時間T41〜T44(図6の平均値C41A〜C44A)が注文記憶部24aから読み出される(ステップS107)。次いで、予測部211bによって、画像処理時間T41〜T44に基づいて、i番目の画像データの画像処理時間TAが求められる(ステップS109)。具体的には、プリントサイズ情報及び画像処理の選択情報に対応するパラメータの平均値C41A〜C44A(図6参照)がパラメータ記憶部24bから読み出され合算されて画像処理時間TAが求められる。
そして、予測部211bによって、プリントサイズ情報に対応する露光時間TB(図6の平均値C2A)が注文記憶部24aから読み出される(ステップS111)。つぎに、予測部211bによって、プリントサイズ情報に対応する現像時間TC(図6の平均値C3A)が注文記憶部24aから読み出される(ステップS113)。次いで、予測部211bによって、次の(4)式を用いて、予測処理時間TMが求められる(ステップS115)。
TM←TM+TA+(TB+TC)×PNi (4)
ここで、プリント枚数PNiは、i番目の画像データのプリント枚数である。
そして、予測部211bによって、カウンタiの値が画像データの個数M以上か否かの判定が行われる(ステップS117)。個数M以上ではない(個数M未満である)と判定された場合(ステップS117でNO)には、予測部211bによって、カウンタiの値が1だけインクリメントされて(ステップS119)、処理がステップS105に戻され、ステップS105以降の処理が繰り返し実行される。個数M以上であると判定された場合(ステップS117でYES)には、予測部211bによって、次の(5)式を用いて、プリント処理が完了する予測時刻が求められる(ステップS121)。
(予測時刻)=(直前に処理される注文情報に対応するプリント処理完了予測時刻)
+(予測処理時間TM) (5)
つぎに、予測部211bによって、ステップS121で求められた予測時刻情報が注文受付装置3(進行管理部311d)に送信される(ステップS123)。
そして、図8に示すように、実績収集部211cによって、実績時間情報(実績画像処理時間情報、実績露光時間情報及び実績現像時間情報)が収集される(ステップS125)。次いで、学習部211dによって、注文情報に含まれる画像処理の選択情報に色補正処理が選択されているか否かの判定が行われる(ステップS127)。色補正処理が選択されていないと判定された場合(ステップS127でNO)には、処理がステップS131に進められる。色補正処理が選択されていると判定された場合(ステップS127でYES)には、学習部211dによって、色補正処理に関するパラメータ値(図6の平均値C41A及びデータ個数C41N)が修正される(ステップS129)。
ステップS129の処理が完了した場合、又は、ステップS127でNOの場合には、学習部211dによって、注文情報に含まれる画像処理の選択情報に赤目補正処理が選択されているか否かの判定が行われる(ステップS131)。赤目補正処理が選択されていないと判定された場合(ステップS131でNO)には、処理がステップS135に進められる。赤目補正処理が選択されていると判定された場合(ステップS131でYES)には、学習部211dによって、赤目補正処理に関するパラメータ値(図6の平均値C42A及びデータ個数C42N)が修正される(ステップS133)。
ステップS133の処理が完了した場合、又は、ステップS131でNOの場合には、学習部211dによって、注文情報に含まれる画像処理の選択情報にキズ補正処理が選択されているか否かの判定が行われる(ステップS135)。キズ補正処理が選択されていないと判定された場合(ステップS135でNO)には、処理がステップS139に進められる。キズ補正処理が選択されていると判定された場合(ステップS135でYES)には、学習部211dによって、キズ補正処理に関するパラメータ値(図6の平均値C43A及びデータ個数C43N)が修正される(ステップS137)。
ステップS137の処理が完了した場合、又は、ステップS135でNOの場合には、学習部211dによって、注文情報に含まれる画像処理の選択情報に合成処理が選択されているか否かの判定が行われる(ステップS139)。合成処理が選択されていないと判定された場合(ステップS139でNO)には、処理がステップS143に進められる。合成処理が選択されていると判定された場合(ステップS139でYES)には、学習部211dによって、合成処理に関するパラメータ値(図6の平均値C44A及びデータ個数C44N)が修正される(ステップS141)。
そして、学習部211dによって、露光処理に関するパラメータ値(図6の平均値C2A及びデータ個数C2N)が修正される(ステップS143)。つぎに、学習部211dによって、現像処理に関するパラメータ値(図6の平均値C3A及びデータ個数C3N)が修正され(ステップS145)、処理が終了される。
図9は、図8に示すフローチャートのステップS129、133、137、141、143、145で行われるパラメータ値の修正処理の詳細フローチャートである。なお、以下の処理は、学習部211dによって行われる。まず、パラメータの平均値VA、データ個数DNがパラメータ記憶部24bから読み出される(ステップS201)。そして、次の(6)式を用いて、平均値VAが修正される(ステップS203)。
VA←{(VA×DN)+実績値α}/(DN+1) (6)
ここで、実績値αは、図6に示す6個のパラメータのそれぞれに対応する実績値であって、図8に示すステップS125において、実績収集部211cによって収集されたものである。次いで、次の(7)式を用いて、データ個数DNが修正され(ステップS205)、処理がリターンされる。
DN←DN+1 (7)
図10は、注文受付装置3の進行管理部311dによってモニタ33に表示される進行状況表示画面の一例を示す画面図である。進行状況表示画面400には、画面左側略中央部に、注文情報毎のプリント処理の進捗状況を表示するプリント状況表示部401と、画面右側上部に、新たに注文情報を入力する場合に押下されるスタートボタン402と、スタートボタン402の下側に、図3に示す注文記憶部36aに格納された注文情報の個数を表示する注文数表示部403と、注文数表示部403の下側に図3に示すHDD36の空き容量を表示する空き容量表示部404と、画面右下部に、画面写真処理装置100の状態を表示する場合に押下される装置情報表示ボタン405とが表示されている。
プリント状況表示部401には、画面左側から順に、注文情報の一連番号を表示する一連番号表示部401aと、注文情報の識別情報(注文番号という)が表示される識別情報表示部401bと、注文情報が受け付けられた注文受付装置3の識別情報が表示される受付装置表示部401cと、注文情報のプリント処理の完了予測時刻が表示される完了予測時刻表示部401dと、注文情報のプリント処理の完了実績時刻が表示される完了実績時刻表示部401eと、注文情報のプリント処理の状態が表示される状態表示部401fとが表示されている。
例えば、一連番号が「2」である注文情報は、注文番号が「210」であり、注文受付装置3の識別情報が「2」であり、完了予測時刻が10時10分であり、完了実績時刻が10時5分であり、プリント処理が完了したことがわかる。また、例えば、一連番号が「3」である注文情報は、注文番号が「102」であり、注文受付装置3の識別情報が「1」であり、完了予測時刻が11時0分であり、現在プリント処理実行中であることがわかる。
また、注文数表示部403には、「4」と表示され、注文記憶部36aに格納された注文情報が4個あることが分かり、空き容量表示部404には、「29736MB」と表示され、HDD36には29736MBの空き容量があることが分かる。更に、装置情報表示ボタン405が押下されると、写真処理装置100の現像ユニット16のタンク16A〜16D(図1参照)の温度等の機器の状態が表示される。
このように、学習部211dによって、実績時間情報に基づいて、予測部211bによる注文情報毎のプリント完了時刻の予測に使用するパラメータの値が修正されるため、予測部211bによるプリント完了時刻の予測精度が向上され、正確なプリント完了時刻が求められる。
また、学習部211dによって、実績画像処理時間情報に基づいて、注文毎のプリント完了時刻の予測に使用する画像処理時間(ここでは、図6に示す画像処理に関するパラメータの平均値C41A〜C44Aの値)が修正されるため、プリント完了時刻の予測精度が更に向上され、更に正確なプリント完了時刻が求められる。
更に、学習部211dによって、画像処理の種類毎の実績画像処理時間情報(ここでは、色補正処理、赤目補正処理、キズ補正処理及び合成処理のそれぞれの処理時間情報)に基づいて、注文毎のプリント完了時刻の予測に使用する各画像処理時間の値(ここでは、図6に示す画像処理に関するパラメータの平均値C41A〜C44Aの値)が修正されるため、プリント完了時刻の予測精度が更に向上され、更に正確なプリント完了時刻が求められる。
加えて、予め指示された画像処理の選択情報(ここでは、色補正処理、赤目補正処理、キズ補正処理及び合成処理のどの処理を施すかの選択情報)に対応する種類の画像処理が実行されると共に、画像処理の選択情報に対応する種類の画像処理の画像処理時間(ここでは、図6に示す画像処理に関するパラメータの平均値C41A〜C44Aの値)の値に基づいてプリント完了時刻が予測されるため、プリント完了時刻の予測精度が更に向上され、更に正確なプリント完了時刻が求められる。
また、学習部211dによって、実績露光時間情報に基づいて、注文毎のプリント完了時刻の予測に使用する露光時間の値(ここでは、図6に示す露光処理に関するパラメータの平均値C2Aの値)が修正されるため、プリント完了時刻の予測精度が更に向上され、更に正確なプリント完了時刻が求められる。
更に、学習部211dによって、実績現像時間情報に基づいて、注文毎のプリント完了時刻の予測に使用する現像時間の値(ここでは、図6に示す現像処理に関するパラメータの平均値C3Aの値)が修正されるため、プリント完了時刻の予測精度が更に向上され、更に正確なプリント完了時刻が求められる。
加えて、学習部211dによって、パラメータ記憶部24bにプリントサイズ毎に格納され、プリントに要する時間の予測に使用するパラメータの値(ここでは、図6に示すプリント処理に関するパラメータの平均値C2A、C3A、C41A〜C44Aの値)が実績時間情報に基づいて修正されるため、プリント完了時刻の予測精度が更に向上され、更に正確なプリント完了時刻が求められる。
また、予測部211bによって、注文情報の送信元の注文受付装置3に対して、プリント完了時刻情報が送信されるため、注文受付装置3側でプリント完了時刻を容易に確認し得ることとなり、利便性が高められる。
なお、本発明は以下の形態をとることができる。
(A)本実施形態においては、複数台(ここでは、2台)の注文受付装置3が1台の写真処理装置100と通信可能に接続されている場合について説明したが、逆に1台の注文受付装置3が複数台の写真処理装置100と通信可能に接続されている形態でもよい。この場合には、予測部211bは、注文受付装置3に対して、注文情報を注文受付装置3の識別情報と対応付けて送信することに換えて、注文記憶部24aに格納された注文情報を写真処理装置100の識別情報と対応付けて送信することにより、各注文情報のプリント処理が行われる写真処理装置100を識別することが可能になる。ただし、注文受付装置3は、注文情報毎に、プリント処理を行わせる写真処理装置100を決定する機能を有する必要がある。
また、複数台の注文受付装置3が複数台の写真処理装置100と通信可能に接続されている形態でもよい。この場合には、複数台の注文受付装置3及び複数台の写真処理装置100の内、少なくとも1台の装置が、各注文受付装置3からの注文情報を集約して、プリント処理を行わせる写真処理装置100を決定する機能を有する必要がある。
(B)本実施形態においては、出力装置2が記録紙を露光するレーザ露光装置14及び現像処理を行う現像ユニット16を備える場合について説明したが、その他の方法で記録紙上に画像を形成する形態でもよい。例えば、インクジェット方式、熱転写方式等の方法で画像を形成する形態でもよい。この場合には、パラメータ記憶部24bは、露光時間C2及び現像時間C3に替えて、画像を形成する時間である画像形成時間を格納すればよい。
(C)本実施形態においては、端末装置2がパーソナルコンピュータからなる場合について説明したが、専用のハードウェアを備える形態でもよい。また、本実施形態においては、端末装置2が出力装置1と通信可能に接続されている場合について説明したが、端末装置2が出力装置1の一部に組み込まれている形態でもよい。
(D)本実施形態においては、端末装置2が画像処理部211eを備える場合について説明したが、出力装置1が画像データに種々の画像処理を施す画像処理基板を備える形態でもよい。
(E)本実施形態においては、注文受付装置3の画像受付部311aがフィルムスキャナ34及びメモリリーダ35からの画像データを受け付ける場合について説明したが、フィルムスキャナ34及びメモリリーダ35の少なくとも一方からの画像データを受け付ける形態でもよいし、インターネット等のネットワークを介して画像データを受け付ける形態でもよい。
(F)本実施形態においては、パラメータ記憶部24bが、露光時間C2、現像時間C3及び画像処理時間C4を格納する場合について説明したが、これらに替えて(または加えて)、記録紙を予め設定された起点(例えば、図1に示す露光位置15X)から予め設定された終点(例えば、図1に示す乾燥ユニット13の出側)まで搬送する時間である搬送時間を格納する形態でもよい。
(G)本実施形態においては、学習部211dがパラメータ記憶部24bに格納された6つのパラメータの値を学習する場合について説明したが、少なくとも1のパラメータの値を学習する形態でもよい。例えば、露光時間及び現像時間に関するパラメータC2A、C3Aを学習する形態でもよい。学習するパラメータの個数が少ない程、処理が簡略化される。
(H)本実施形態においては、画像処理部211eが色補正部211e1、赤目補正部211e2、キズ補正部211e3及び合成部211e4を備える場合について説明したが、少なくとも1の種類の画像処理を行う機能部を備える形態でもよいし、その他の種類の画像処理を行う機能部を備える形態でもよい。画像処理の種類が少ない程、処理が簡略化される。
(I)本実施形態においては、学習部211dがプリントサイズ毎にパラメータの値を学習する場合について説明したが、複数のプリントサイズを1のサイズ区分として、サイズ区分毎にパラメータの値を学習する形態でもよい。この場合には、パラメータ記憶部24bの容量が削減される。
(J)本実施形態においては、画像処理装置100では、画像処理と、露光処理と、現像処理とがシリーズ(直列的)に行われる場合について説明したが、画像処理と、露光処理と、現像処理とが少なくとも部分的に並行して行われる形態でもよい。この場合には、処理の形態に応じて(1)式に相当する予測処理時間TMを求める算出式を設定する必要があり、予測処理時間TMを求める算出式に応じて学習するパラメータを選定する必要がある。