[第1の実施の形態]
以下、本発明に係る第1の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施の形態では、本発明の案内報知装置、および移動経路設定装置を備えた案内誘導装置としてのナビゲーション装置であって、移動体である例えば移動体としての車両の移動状況としての走行を案内誘導する構成を例示して説明する。なお、本発明の案内報知としては、車両の走行を案内誘導する構成に限らず、いずれの移動体の交通状況を案内報知する構成が対象となる。図1は、第1の実施の形態におけるナビゲーション装置の概略構成を示すブロック図である。図2は、地図情報を構成する表示用データのテーブル構造を模式的に示す概念図である。図3は、地図情報を構成するマッチングデータのテーブル構造を模式的に示す概念図である。図4は、地図情報のリンクLに関するリンク情報のテーブル構造を模式的に示す概念図である。図5は、地図情報のノードNに関するノード情報のテーブル構造を模式的に示す概念図である。図6は、ナビゲーション装置を構成する処理部の概略構成を示すブロック図である。図7は、ナビゲーション装置の端末表示部に表示される簡易ルート表示画面の一例を模式的に示す図である。図8は、簡易ルート表示画面の一部を構成する簡易ルートを示す図である。図9は簡易ルートを構成するルート区分線を示す図である。図10は、ナビゲーション装置の端末表示部に表示されるルート比較画面を模式的に示す図である。図11は、ナビゲーション装置の端末表示部に表示される編集ルート画面を模式的に示す図である。図12は編集ルート画面の編集ルート表示部に表示される簡易ルートの一例を示す図である。
〔ナビゲーション装置の構成〕
図1において、100は案内報知装置としてのナビゲーション装置である。このナビゲーション装置100は、移動体である例えば車両の移動状況に対応して移動に関する案内を報知する案内報知装置である。なお、移動体としては、車両に限らず、航空機、船舶などいずれの移動体が対象となる。また、ナビゲーション装置100としては、例えば移動体としての車両に搭載される車載型、携帯型、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯電話、PHS(Personal Handyphone System)、携帯型パーソナルコンピュータなどが例示できる。このナビゲーション装置100は、このナビゲーション装置100が有する地図情報に基づいて、現在位置や目的地に関する情報、目的地までのルート探索や表示、最寄りの所定の店舗の検索やその表示あるいは店舗のサービス内容に関する情報の表示などを実施する。そして、このナビゲーション装置100は、図1に示すように、センサ部110と、交通情報受信部120と、入力手段としての端末入力部130と、表示手段としての端末表示部140と、音声出力部150と、記憶手段160と、メモリ170と、案内報知装置、移動経路設定装置、および案内誘導装置としても機能する演算手段としての処理部180と、などを備えている。
センサ部110は、移動体である例えば車両の移動の状態、すなわち現在位置や走行状況などを検出して処理部180に所定の信号Sscとして出力する。このセンサ部110は、例えば図示しないGPS(Global Positioning System)受信部と、図示しない速度センサ、方位角センサおよび加速度センサなどの各種センサなどにて構成されている。
GPS受信部は、図示しない人工衛星であるGPS衛星から出力される航法電波を図示しないGPSアンテナにて受信する。そして、GPS受信部は、受信した航法電波に対応した信号に基づいて現在位置の擬似座標値を演算し、GPSデータとして処理部180に出力する。
また、センサ部110のセンサである速度センサは、移動体である例えば車両に配設され、車両の移動速度である走行速度に対応して変動する信号に基づいて、車両の走行速度や実際の加速度を検出する。この速度センサは、例えば車軸や車輪の回転により出力されるパルス信号や電圧値などを読み取る。そして、速度センサは、読み取ったパルス信号や電圧値などの検出情報を処理部180へ出力する。センサである方位角センサは、車両に配設され、図示しないいわゆるジャイロセンサを有し、車両の方位角すなわち車両が前進する走行方向を検出する。この方位角センサは、検出した走行方向に関する検出情報である信号を処理部180へ出力する。センサである加速度センサは、車両に配設され、車両の走行方向における加速度を検出する。この加速度センサは、検出した加速度を、例えばパルスや電圧などによる検出情報であるセンサ出力値に変換し、処理部180へ出力する。
交通情報受信部120は、道路の交通状態、例えば渋滞や交通規制などに関する交通情報を受信する。この交通情報受信部120としては、例えば日本にて開発されて利用されているVICS(Vehicle Information Communication System:道路交通情報通信システム)受信装置などが利用できる。なお、本実施の形態では、交通情報受信部120としてVICS受信装置を用い、交通情報であるVICSデータを受信するとして以下説明する。このVICS受信装置を用いたこの交通情報受信部120は、図示しないVICSアンテナを有し、このVICSアンテナにより交通に関する情報を取得する。具体的には、図示しないVICSから、例えばビーコンやFM多重放送などにより、渋滞、交通事故、工事、交通規制などのVICSデータを取得する。そして、取得した交通に関する情報を処理部180に所定の信号Sviとして出力する。
ここで、VICSデータは、例えば以下に示す概念的な複数の項目が1つのデータとして構成されたテーブル構造となっている。
・渋滞度:渋滞、混雑、順調など
・渋滞の先頭位置情報
・渋滞の長さ情報
・リンク旅行時間情報:いわゆるVICSリンクである交差点間を車両が走行に要する時間
・区間旅行時間情報:VICSリンクより長い所定区間における車両が走行に要する時間
・規制内容、原因、規制区間などの情報
・駐車場における空車状況などの情報
・サービスエリアやパーキングエリアに関する情報
・その他の情報
端末入力部130は、例えばキーボードやマウスなどで、入力操作される図示しない各種操作ボタンや操作つまみなどを有している。この操作ボタンや操作つまみの入力操作の内容としては、例えばナビゲーション装置100の動作内容の設定などの設定事項である。具体的には、取得する情報の内容や取得する条件などの設定、目的地の設定、情報の検索、車両の移動状況である走行状態を表示させるなどが例示できる。そして、端末入力部130は、設定事項の入力操作により、操作信号としての所定の信号Sinを処理部180へ適宜出力して設定させる。なお、この端末入力部130としては、操作ボタンや操作つまみなどの入力操作に限らず、例えば端末表示部140に設けられたタッチパネルによる入力操作や、音声による入力操作など、各種設定事項を設定入力可能ないずれの構成が適用できる。
端末表示部140は、処理部180にて制御され処理部180からの画像データの信号Sdpを画面表示させる。画像データとしては、例えば経路選択情報や地図情報や検索情報などの画像データの他、図示しないTV受信機で受信したTV画像データ、外部装置など光ディスクや磁気ディスク、メモリカードなどの記録媒体に記録されドライブやドライバなどにて読み取った画像データ、メモリ170からの画像データなどである。この端末表示部140としては、例えば液晶や有機EL(Electro Luminescence)パネル、PDP(Plasma Display Panel)、CRT(Cathode-Ray Tube)などが例示できる。
音声出力部150は、例えば図示しないスピーカなどの発音手段を有する。この音声出力部150は、処理部180にて制御され、処理部180からの音声データなどの各種信号Sadを発音手段から音声により出力する。音声により出力する情報としては例えば車両の走行方向や走行状況、交通状況などで、車両の走行を案内する上で運転者などの搭乗者に報知する。なお、発音手段は、例えばTV受信機で受信したTV音声データや記録媒体さらにはメモリ170などに記録された音声データなどをも適宜出力可能である。また、音声出力部150は、発音手段を設けた構成に限らず、車両に配設されている発音手段を利用する構成としてもよい。
記憶手段160は、例えば図2および図3に示すような地図情報や図4に示すようなリンク情報10や図5に示すようなノード情報20などを格納、すなわち読み出し可能に記憶する。この記憶手段160は、図示しない、地図情報が記憶される地図情報記憶領域と、複数のリンク情報10がテーブル構造に記憶されるリンク情報テーブルと、複数のノード情報20がテーブル構造に記録されるノード情報テーブルと、などを備えている。なお、ここでは、記憶手段160が上述した3つの記憶領域を備えた構成について例示したが、これに限らず、例えば記憶手段160に上述した記憶領域を備えない構成や、さらに他の記憶領域を備えた構成などとしてもよい。また、記憶手段160としては、HD(Hard Disk)、DVD(Digital Versatile Disc)、光ディスク、メモリカードなどの記録媒体に読み出し可能に記憶するドライブやドライバなどを備えた構成などとしてもよい。
ここで、地図情報は、例えば図2に示すようないわゆるPOI(Point Of Interest)データである表示用データVMと、例えば図3に示すようなマッチングデータMMと、移動経路探索用地図データと、などを備えている。
表示用データVMは、例えばそれぞれ固有の番号が付加された複数の表示用メッシュ情報VMxを備えている。すなわち、表示用データVMは、一部の領域に関する表示用メッシュ情報VMxに複数分割され、表示用メッシュ情報VMxが縦横に複数連続して構成されている。なお、表示用メッシュ情報VMxは、適宜一部の領域に関する下層の表示用メッシュ情報VMxにさらに複数分割されていてもよい。各表示用メッシュ情報VMxは、設定された一辺の長さ、すなわち実際の地形上の長さを地図の縮尺に応じて短縮した長さで矩形状に分割され、所定の角部分に地図情報の全体、例えば地球の地図における絶対座標ZPの情報を有している。
そして、表示用メッシュ情報VMxは、例えば交差点の名称などの名称情報VMxAと、道路情報VMxBと、背景情報VMxCと、にて構成されている。名称情報VMxAは、その領域における他要素データである例えば交差点の名称や地域の名称などを絶対座標ZPとの位置関係で所定の位置に配置表示されるデータのテーブル構造に構成されている。道路情報VMxBは、その領域における道路要素データである道路を絶対座標ZPとの位置関係で所定の位置に配置表示させるデータのテーブル構造に構成されている。背景情報VMxCは、他要素データである著名な場所や建造物などを示すマークや、その著名な場所や建造物などを示す他要素データである画像情報などを絶対座標ZPとの位置関係で所定の位置に配置表示されるデータのテーブル構造に構成されている。
一方、マッチングデータMMは、表示用データVMと同様に、例えばそれぞれ固有の番号が付加された一部の領域に関するマッチングメッシュ情報MMxに複数分割され、マッチングメッシュ情報MMxが縦横に複数連続して構成されている。なお、マッチングメッシュ情報MMxは、適宜一部の領域に関する下層のマッチングメッシュ情報MMxにさらに複数分割されていてもよい。各マッチングメッシュ情報MMxは、設定された一辺の長さ、すなわち実際の地形上の長さを地図の縮尺に応じて短縮した長さで矩形状に分割され、所定の角部分に地図情報の全体、例えば地球の地図における絶対座標ZPの情報を有している。なお、マッチングメッシュ情報MMxは、表示用メッシュ情報VMxと異なる領域を表すデータ構造、すなわち分割される領域の縮尺が異なっていてもよい。ここで、縮尺が同一であれば固有の番号の情報を用いてデータを関連付けておけばよく、また縮尺が異なる場合であれば例えば絶対座標を用いてデータを関連付けるなどすればよい。
そして、マッチングデータMMは、例えば車両の移動状態を地図情報に重畳させて表示させる際に、車両を表す表示が道路上ではなく建物上に位置するなどの誤表示を防止するため、車両を表す表示が道路上に位置するように表示を修正するマップマッチング処理に利用される。このマッチングデータMMは、複数の移動状態情報としてのリンク列ブロック情報を有している。
リンク列ブロック情報は、図3に示すように、道路を構成し地点を表す地点情報としての結節点としてのノードNを結ぶ線分であるリンクLが、所定の規則性で複数関連付けられたデータのテーブル構造である。具体的には、道路の所定の長さ例えば甲州街道や青梅街道などの連続する道路のように、リンクLが折れ線上にそれぞれ連なった連続するリンク列となるもので関連付けられている。そして、リンクLは、各リンクLに付加された固有の番号を有している。また、リンクLは、VICSリンクに関連付けられ、VICSデータと地図表示との位置関係が対応するようになっている。
また、ノードNは、各道路の交差点や屈曲点、分岐点、合流点などの結節点に相当する。また、ノードNは、湾曲状のリンクLの湾曲中心などにも配置される。そして、ノードNは、リンク列ブロック情報におけるノードN毎に付加された固有の番号であるノードIDを有している。
また、移動経路探索用地図情報は、例えばマッチングデータMMと同様のテーブル構造、すなわち道路を表すノードNのように地点を表す地点情報とリンクLのように地点を結ぶ線分情報とを有したテーブル構造で、移動経路を探索するために道路を表すための情報構造となっている。
リンク情報テーブルは、図4に示すように、リンク情報10が複数記録されたテーブル構造に構成されている。リンク情報10は、上述したリンク列ブロック情報の各リンクLに関連付けられた情報である。このリンク情報10は、リンクID情報11と、接続ノード情報12と、道路種類情報13と、道路幅情報14と、車線情報15と、などの情報が関連付けられた1つのデータに構成されている。
リンクID情報11は、各リンクLのリンクIDに関連付けられ、各リンク情報10を特定する固有の情報である。このリンクID情報11には、リンクLのリンクIDが記録され、このリンクID情報11によりリンク情報10に対するリンクLが特定される。なお、リンクID情報11は、各リンクLを特定する情報が記録されていればよく、リンクID以外に例えばリンクLの座標などが記録されているものであってもよい。
接続ノード情報12は、リンク列ブロック情報において、リンクLに配置されるノードNを特定する情報である。この接続ノード情報12には、リンクID情報11にて特定されるリンクLの両端に配置されるノードNの例えばノードIDが記録される。なお、接続ノード情報12には、ノードNの座標や住所などが記録されているものであってもよい。
道路種類情報13は、リンクID情報11に特定されるリンクLの道路の種別に関する情報である。具体的には、この道路種類情報には、例えばリンクLが有料道路であるか否か、本線か否か、国道でるか県道であるか否か、一方通行道路であるか否か、トンネルであるか否かなどのフラグ情報が記録される。さらに、リンクLの区間距離や、制限速度に関する情報などが記録されていてもよい。
道路幅情報14は、リンクID情報11にて特定されるリンクLの道路の道路幅に関する情報である。この道路幅情報14には、例えば道路幅の範囲により、25メートル以上の道路であれば1が記録され、10メートル以上25メートル未満の道路であれば2が記録され、4メートル以上10メートル未満の道路であれば3が記録され、4メートル未満の道路であれば4が記録される。なお、道路幅情報14には、リンクLの道路の平均道路幅が記録されているものであってもよく、さらにその他の記録形態で記録されていてもよい。
車線情報15は、リンクID情報11にて特定されるリンクLの道路の車線数に関する情報である。また、この車線情報15には、リンクLの道路の車線数の他に、例えば中央分離帯を有するか否か、歩道を有するか否かなどのフラグ情報が記録されていてもよい。
ノード情報テーブルは、図5に示すように、ノード情報20が複数きろくされたテーブル構造に構成されている。ノード情報20は、リンク列ブロック情報の各ノードNに関連付けられた情報である。このノード情報20は、ノードID情報21と、接続リンク情報22と、座標情報23と、分岐フラグ情報24と、交差点情報25と、固有地点情報26と、屈曲情報27と、などが関連付けられた1つのデータに構成されている。
ノードID情報21は、リンクLの両端に位置されるノードNのノードIDに関連付けられ、各ノード情報20を特定する固有の情報である。このノードID情報21には、例えばノードIDが記録され、このノードID情報21によりノード情報20に対するリンクLが特定される。なお、ノードID情報21は、ノードNを特定するノードNの座標に関する情報などが記録されているものであってもよい。
接続リンク情報22は、ノードID情報21にて特定されるノードNに接続されるリンクLに関する情報である。この接続リンク情報22には、例えばノードNに接続されるリンクLのリンクIDが記録される。
座標情報23は、ノードID情報21にて特定されるノードNの位置に関する情報である。この座標情報23には、例えば地図情報上におけるノードNのX−Y座標が記録されていてもよく、緯度経度が記録されているものであってもよい。また、これらの位置座標に関する情報の他に、ノードNの住所などが記録されていてもよい。
分岐フラグ情報24は、ノードID情報21にて特定されるノードNが交差点であるか否かを示すフラグ情報である。そして、分岐フラグ情報24は、例えばノードNが単に地点を示すものである場合「0」が記録され、ノードNが交差点である場合「1」が記録される。なお、分岐フラグ情報24が設けられない構成としてもよく、この場合、接続リンク情報22で2本以上のリンクLと接続される場合に交差点であると判断する構成にしてもよい。
交差点情報25は、例えばノードNの分岐フラグ情報24が「1」が記録されてノードNが交差点である場合に記録される交差点の詳細な情報である。この交差点情報25には、例えばノードNの交差点の右左折に関する情報、右折レーンまたは左折レーンの有無に関する情報、信号の有無に関する情報などが記録される。
固有地点情報26は、ノードID情報21にて特定されるノードNの名称に関する情報である。固有地点情報26には、例えば、その地点の名称、または目印となる建物の名称、交差点の名称などが記録される。
屈曲情報27は、ノードID情報21にて特定されるノードNにて接続される各リンクLの接続位置に関する情報である。屈曲情報27は、例えばノードNが交差点である場合、各リンクLが接続される角度が記録される。また、屈曲情報27は、ノードNが例えば道路の屈曲点を示している場合、屈曲角度が記録される。さらに、屈曲情報27は、接続されるリンクLが湾曲している場合、その湾曲率が記録される。
また、記憶手段160には、例えば地図情報における所定の地点の情報を取得するための検索情報が記憶されている。すなわち、検索情報は、地図情報上で順次細分化される領域となる都道府県名、市町村名、地区名、地点名などの内容やガイダンスなどの各種情報や、地点としての店舗に関する各種情報などで、例えば階層状に項目情報が関連付けられたツリー構造のテーブル構造となっている。
メモリ170は、端末入力部130で入力操作される設定事項、音楽データや画像データ、などを適宜読み出し可能に記憶する。また、メモリ170には、ナビゲーション装置100全体を動作制御するOS(Operating System)上に展開される各種プログラムなどを記憶している。このメモリ170としては、例えば停電などにより突然電源が落ちた際にも記憶が保持される構成のメモリ、例えばCMOS(Complementary Metal-Oxide Semiconductor)メモリなどを用いることが望ましい。なお、メモリ170としては、HD、DVD、光ディスクなどの記録媒体に読み出し可能に記憶するドライブやドライバなどを備えた構成としてもよい。
処理部180は、図示しない各種入出力ポート、例えばVICSアンテナが接続されるVICS受信ポート、GPS受信部が接続されるGPS受信ポート、各種センサがそれぞれ接続されるセンサポート、端末入力部130が接続されるキー入力ポート、端末表示部140が接続される表示部制御ポート、音声出力部150が接続される音声制御ポート、記憶手段160が接続される記憶ポート、メモリ170が接続されるメモリポートなどを有する。そして、処理部180は、各種プログラムとして、図6に示すように、現在位置認識手段181と、目的地認識手段182と、道路経路認識手段としてのルート処理手段183と、道路状態情報認識手段、およびノード認識手段としても機能する道路状態認識手段184と、曲がり角数認識手段としても機能するルート分割手段185と、案内報知手段186と、表示制御手段187と、区分編集手段188と、マッチング手段189と、などを備えている。そして、現在位置認識手段181と、目的地認識手段182と、ルート処理手段183にて本発明の移動経路設定装置を構成している。
現在位置認識手段181は、車両の出発地情報としての現在位置情報を認識する。具体的には、センサ部110の速度センサおよび方位角センサから出力される車両の速度データおよび方位角データに基づいて、車両の現在の擬似位置を複数算出する。さらに、現在位置認識手段181は、GPS受信部から出力される現在位置に関するGPSデータに基づいて、車両の現在の擬似座標値を認識する。そして、現在位置認識手段181は、算出した現在の擬似位置と、認識した現在の擬似座標値とを比較し、別途取得された地図情報上における車両の現在位置を算出し、現在位置を認識する。また、現在位置認識手段181は、加速度センサから出力される加速度データに基づいて、走行する道路の傾斜や高低差を判断し、車両の現在の擬似位置を算出し、現在位置を認識する。すなわち、立体交差点や高速道路など、平面上で重なる箇所でも、車両の現在位置を正確に認識できる。さらに、山道や坂道を走行する際に、速度データや方位角データのみから得る移動距離と、実際の車両の走行距離との誤差を、検出した道路の傾斜を用いて補正するなどにより正確な現在位置を認識する。
なお、現在位置認識手段181は、現在位置として上述した車両の現在位置の他、端末入力部130にて設定入力された起点となる出発地点などを、擬似現在位置として認識可能である。そして、現在位置認識手段181で得られた各種情報は、メモリ170に適宜記憶される。
目的地認識手段182は、例えば端末入力部130の入力操作により設定入力された目的地に関する目的地情報を取得し、目的地の位置を認識する。設定入力される目的地情報としては、例えば緯度・経度などの座標、住所、電話番号など、場所を特定するための各種情報が利用可能である。そして、この目的地認識手段182で認識した目的地情報は、メモリ170に適宜記憶される。
ルート処理手段183は、利用者により設定入力される経路設定のための設定事項情報、および、記憶手段160に記憶された地図情報に基づいて、車両の走行経路を演算して複数の移動経路である移動経路としてのルートを探索する。また、ルート処理手段183は、探索したルートの距離、およびこのルートを移動するために要する移動時間を演算する。具体的には、ルート処理手段183は、地図情報の各リンクLに対応するリンク情報10を読み込み、道路種類情報13に記録された法定速度に関する情報を認識する。そして、ルート処理手段183は、このリンクLの距離および道路種類情報13に記録された法定速度に関する情報に基づいて、リンクLを移動するために要する移動時間を演算する。このように演算した各リンクLの移動距離および移動時間を加算することにより、ルート全体での総移動距離、および総移動時間を演算する。そして、ルート処理手段183は、演算したルート、移動距離および移動時間をメモリ170に適宜読み出し可能に記憶する。
道路状態認識手段184は、ルート処理手段183にて演算されたルートに対応する各リンクLの道路の状態を認識する。具体的には、道路状態認識手段184は、ルート処理手段183にて演算されたルートに対応するリンクLのリンクIDを認識し、リンク情報テーブルからリンクIDに対応するリンクID情報11を有するリンク情報10を読み込む。また、道路状態認識手段184は、ルート上のノードNのノードIDを認識し、ノード情報テーブルからノードIDに対応するノードID情報21のノード情報20を読み込む。そして、リンク情報10から各リンクLの道路種類情報13、道路幅情報14、および車線情報15を認識し、ノード情報20から各ノードNの分岐フラグ情報24、交差点情報25、および屈曲情報27などを認識する。
そして、道路状態認識手段184は、道路種類情報13、道路幅情報14、および車線情報15に基づいて移動難易度情報としての走行難易度情報Pを演算する。具体的には、道路状態認識手段184は、各リンクLに対応するリンク情報10に記録された道路種類情報13、道路幅情報14、および車線情報15を認識する。そして、道路状態認識手段184は、各リンクLに、道路種類情報13の内容に基づく道路種類ポイントα、道路幅情報14の基づく道路幅ポイントβ、車線情報15に基づく車線ポイントγにより演算される各リンクLの走行難易度情報Pを決定する。この道路種類ポイントα、道路幅ポイントβ、車線ポイントγの値は、それぞれ道路種類情報13の内容、道路幅情報14の内容、車線情報15の内容に基づいて予め決定されている。例えば、道路状態認識手段184は、道路種類情報13が、「有料道路」である場合には道路種類ポイントαを「1」とし、「国道」である場合には道路種類ポイントαを「2」とし、「県道」である場合には道路種類ポイントαを「2.5」とし、「トンネル」であることが記録されている場合には道路種類ポイントαを「3」とし、「山道」や「裏道」である場合には道路種類ポイントαを「4」とする。すなわち、ルート分割手段185は、道路種類情報13に、トンネルや裏道などの走行しにくい道路が記録されている場合、道路種類ポイントαを高い値に設定する。また、道路状態認識手段184は、例えば道路幅情報14に25メートル以上の道路であることを示す「1」が記録されている場合には道路幅ポイントβを「1」に設定し、10メートル以上25メートル未満の道路を示す「2」が記録されている場合には道路幅ポイントβを「2」に設定し、4メートル以上10メートル未満の道路を示す「3」が記録されている場合には道路幅ポイントβを「3」を設定し、4メートル未満の道路を示す「4」が記録されている場合には、道路幅ポイントβを「4」に設定する。さらに、道路状態認識手段184は、車線情報15に例えば3車線以上の道路である旨が記録されている場合には車線ポイントγを「1」を設定し、2車線である旨が記録されている場合には車線ポイントを「2」に設定し、1車線である旨が記録されている場合には車線ポイントを「3」に設定する。なお、道路状態認識手段184は、上記のように道路種類ポイントα、道路幅ポイントβ、および車線ポイントγを設定する例を示したが、これに限られない。例えば走行しにくい道路ほど数値を低く設定する構成であってもよい。
そして、道路状態認識手段184は、各リンクLにおいてこれらの道路種類ポイントα、道路幅ポイントβ、および車線ポイントγを例えば乗算することで走行難易度情報Pを演算する。
ルート分割手段185は、ルート処理手段183にて演算した出発地から目的地までの総ルートを複数の走行難易度情報別の、状態の異なる道路および経路区分としてのルート区分に分割する。これには、ルート分割手段185は、道路状態認識手段184にて演算された各リンクLの走行難易度情報Pを判断し、ルートを複数のルート区分に分割する。
具体的には、ルート分割手段185は、連続するリンクLの走行難易度情報Pの値を比較し、走行難易度情報Pが略同一である連続するリンクLを同一区分として、複数の走行難易度情報Pの異なるルート区分を認識する。例えば、リンクL1、リンクL2、リンクL3、リンクL4、リンクL5がこの順で連続しているルートで、リンクL1の走行難易度情報Pが「2」、リンクL2の走行難易度情報Pが「2」、リンクL3の走行難易度情報Pが「1」、リンクL4の走行難易度情報Pが「2」、リンクL5の走行難易度情報Pが「4」である場合を例示する。この場合、ルート分割手段185は、このルートをリンクL2とリンクL3との間のノードN、リンクL3とリンクL4との間のノードN、リンクL4とリンクL5との間のノードNで区切り、3つのルート区分に分割する。
また、ルート分割手段185は、上記のように区切ったそれぞれのルート区分における曲がり角の数を演算する。具体的には、ルート分割手段185は、1つのルート区分に含まれるノードNのノード情報20の接続リンク情報22および屈曲情報27に基づいて、ノードNにて接続されるリンクLの接続角度を認識する。そして、この接続角度が所定の角度以上である場合、このノードNを曲がり角として認識し、ルート区分上に存在する曲がり角の数量を演算する。なお、リンクLが湾曲状に形成されている場合、例えば山間地域の湾曲した道路がルート区分に含まれる場合、このリンクLを曲がり角として認識する構成としてもよい。そして、ルート分割手段185は、各ルート区分の曲がり角の平均数量を演算する。具体的には、ルート分割手段185は、ルート区分に存在する曲がり角の総数量をルート区分の距離で積算し、ルート区分の単位距離あたりの曲がり角数を演算する。
案内報知手段186は、メモリ170に記憶され、車両の走行状況に対応してあらかじめ取得した移動経路などに基づいて車両の移動に関する案内、例えば車両の走行を支援する内容の案内を、端末表示部140による画像表示や音声出力部150による発音にて報知する。具体的には、所定の矢印や記号などを端末表示部140の表示画面に表示したり、「700m先、○○交差点を△△方面右方向です。」、「移動経路から逸脱しました。」、「この先、渋滞です。」などの音声出力部150における音声により発音したり、することなどが例示できる。
表示制御手段187は、端末表示部140を適宜制御して各種情報を端末表示部140で表示させる。この表示制御手段187は、例えば端末入力部130による入力操作を促して各種情報を設定入力するための各種表示画面などをも表示制御する。また、表示制御手段187は、ルート処理手段183にて設定された複数のルートを図7に示すような簡易ルート表示画面にて表示させる制御をする。さらに、表示制御手段187は、利用者の設定入力により図10に示すようなルート比較表示画面を表示させる制御をする。さらには、表示制御手段187は、後述する区分編集手段188にて設定される編集された簡易ルートに関する図11に示すような編集ルート画面を表示させる制御をする。
ここで、表示制御手段187により端末表示部140に表示される簡易ルート表示画面30、ルート比較表示画面40、および編集ルート画面50の説明をする。
図7において、簡易ルート表示画面30は、端末表示部140の表示領域140Aに表示される。この簡易ルート表示画面30は、ルート処理手段183にて探索された複数のルートに対応した図8に示すような簡易移動経路としての簡易ルート31が並列して端末表示部140の表示領域に表示されている。そして、簡易ルート31は、ルート分割手段185にて分割された複数のルート区分に対応する経路区分線としてのルート区分線32が接続された略線状に構成されている。また、ルート区分線32は、略線状に表示される。また、簡易ルート31の両端部には、出発地および目的地を示す固定端33が表示される。さらに、各ルート区分線32の間には、ルート区分を区切るノードNを示す可変端34が表示される。また、簡易ルート表示画面30には、複数の簡易ルート31のうちいずれか1つを選択する旨の選択カーソル35が表示される。
そして、ルート区分線32は、図8に示すように、それぞれルート分割手段185にて演算された走行難易度情報Pの値により色分けされている。例えば、走行難易度情報Pが「1」である場合は灰色、走行難易度情報Pが「2」である場合は青色、走行難易度情報が「3」の場合は黄色、走行難易度情報が「4」の場合は赤色で表示される。なお、走行難易度情報Pによる色分けは、利用者の設定入力により、任意に設定可能な構成としてもよい。
また、各ルート区分線32は、それぞれのルート区分が有する曲がり角の平均数量を示す折れ線部36が表示される。そして、この曲がり角の平均数量に応じて、図9(A)ないし図9(D)に示すような折れ線部36が表示される。図9(A)は、曲がり角がない場合の図であり、この場合折れ線部36が表示されない。図9(B)は、曲がり角数の平均数量が例えば1〜2であった場合の折れ線部36である。図9(C)は、曲がり角数の平均数量が例えば3〜5である場合の折れ線部36である。図9(D)は、曲がり角数の平均数量が例えば6以上の場合の折れ線部36である。
また、ルート区分線32は、線の長さは、それぞれのルート区分の距離に対応して調整される。すなわち、ルートの全距離に対するルート区分の距離の比率と略同一の比率で、簡易ルート31の長さに介するルート区分線32の長さの比率が決定され、例えばルートに対するルート区分の移動距離が長い場合、このルート区分に対応するルート区分線32の線分も長く表示される。
次に、端末表示部140の表示領域に表示されるルート比較画面40について説明する。図10において、ルート比較画面40は、ルート処理手段183にて探索された複数のルートに対応する移動経路線としての距離表示線41が並列に表示される。この距離表示線41は、簡易ルート表示画面30に表示された簡易ルート31対応して、同一の並び順にて表示される。そして、距離表示線41の長さは、簡易ルート表示画面30において、左端に表示された簡易ルート31に対応するルートの移動距離を基準として、このルートに対する相対的な距離にて表示される。なお、距離表示線41は、簡易ルート表示画面30の左端に表示される簡易ルートを基準としたが、これに限らず、例えば、移動時間が最短となるルートの移動距離を基準として各距離表示線41の相対的な長さを決定してもよく、また、移動距離が最短となるルートを基準と各距離表示線41の相対的な長さを決定してもよく、さらに、曲がり角数が最小となるルートを基準として各距離表示線41の相対的な長さを決定してもよい。また、利用者の設定入力により基準となるルートを任意に設定できる構成としてもよい。
次に、端末表示部140の表示領域140Aに表示される編集ルート画面50について説明する。図11において、編集ルート画面50は、分離線51を境に、2画面に分割されている。この一方の画面は、編集された簡易ルート31が表示される編集ルート表示部52である。また、他方の画面は、編集される前の簡易ルート31が表示される元ルート表示部53である。また、編集ルート画面50には、コントロールパネル54が表示されている。このコントロールパネル54には、例えば、可変端34を移動させる旨の移動ボタンや、編集されたルートを決定する決定ボタン、編集を取り消す旨のキャンセルボタンなどが表示される。また、編集ルート画面50は、背景に左右方向へ複数平行に表示されるグリッド線55を備えている。そして、編集ルート表示部52に表示される簡易ルート31および元ルート表示部53に表示される簡易ルート31は、出発地を示す固定端33が同一グリッド線上に配置され、各ルート区分線32がグリッド線に対して垂直になるように表示されている。
区分編集手段188は、利用者の設定入力により選択カーソル35にて選択された簡易ルートを編集する旨の入力信号を認識すると、図12に示すような編集ルート画面50を表示させる。そして、区分編集手段188は、利用者の設定入力により入力される編集内容情報に基づいて、簡易ルート31を編集する。具体的には、区分編集手段188は、利用者の設定入力に基づいて、ルート分割手段にて分割されたルート区分を調整して各ルート区分の移動距離を変更する旨の編集内容情報を認識する、すなわち、利用者の設定入力により編集ルート画面50の可変端34を移動させる旨の入力信号を認識すると、この可変端34に接続されるルート区分線32に対応するルート区分の移動経路を変更させて移動距離を変更させる処理を実施する。
ここで、図12に示すような具体例を挙げて、区分編集手段188のルート区分短縮処理についてより詳細に説明する。図12は、利用者により選択された簡易ルート31であり、この簡易ルート31はルート区分線32A,32B,32C,32Dを有している。このルート区分線32Bに対応するルート区分は、実際には、ノードN1からノードNnまでの区間が、リンクL1ないしリンクLmにより連結されている。例えば、この図12において、ルート区分線32Bに接続される可変端34をルート区分の長さが短くなる方向に移動させる旨の入力信号を認識した場合を例示する。この場合、区分編集手段188は、ルート区分線32Bに対応するルート区分を認識し、ルート区分の一端部であるノードN1からルート区分中のノードN2までのリンクL1を通行禁止とし、ルート処理手段183にルート探索処理を実施させる。ここで、新たに探索されたルート中のルート区分線32Bに対応するルート区分の移動距離が、元のルート区分線32Bに対応するルート区分の移動距離よりも短くなっている場合、元のルートを新たに探索されたルートに置き換えてメモリ170に記憶する。一方、新たに探索されたルートのルート区分線32Bに対応するルート区分の移動距離が元のルート区分線32Bに対応する移動距離よりも短くなっていない場合、区分編集手段188は、NnからNn-1までを繋ぐリンクLmを通行禁止にして、ルート処理手段183に新たにルート探索処理させる。そして、新しいルートと元のルートとを比較して、ルート区分線32Bに対応するルート区分の距離が短くなっていれば新しいルートの簡易ルート31を表示させる。また、上記に処理でルート区分線32Bに対応するルート区分の移動距離が短くならない場合は、さらにノードN1からノードN2までのリンクL1およびL2を通行禁止にしてルート探索処理させ、さらにノードNnからノードNn-2までのリンクLmおよびリンクLm-1を通行禁止にしてルート探索処理させる。このようにして、区分編集手段188は、ルート区分線32Bに対応するルート区分の移動距離が短くなるまで、通行禁止のリンクLを増加させてルート探索させる処理を実施する。なお、ルート区分の距離を短縮させる例を示したが、ルート区分の距離を伸長する場合も同様の処理を実施する。例えば、区分編集手段188は、利用者の設定入力によりルート区分線32Bの距離を長くする方向に可変端34を移動させる旨の入力信号を認識すると、ルート区分線32Aまたはルート区分線32Cを短縮させる処理を実施する。
また、区分編集手段188は、利用者の設定入力により、所定のルート区分の曲がり角数を減少させる旨の入力信号を認識すると、曲がり角数減少処理を実施する。具体的には、区分編集手段188は、曲がり角数を減少させるルート区分の両端部のノードN1,Nnを認識する。次に、このノードN1,Nn間のルートの中のノードNをいずれか1つ、例えばノードN2を選択して、このノードN2での右左折を禁止し、再度ルート探索させる。そして、新しく探索したルート区分の曲がり角数が、元のルート区分に比べて減少しているか否かを判断し、減少している場合は、新しく探索したルートをメモリ170に適宜読み出し可能に記憶する。一方、新しく探索したルート区分の曲がり角数が、元のルート区分に比べて曲がり角数が減少していない場合、すなわち、曲がり角数が同じもしくは増加している場合、他のノードNも右左折禁止として再度ルート探索する。
さらに、区分編集手段188は、利用者の設定入力により、所定のルート区分の走行難易度情報Pを変更させる旨の操作信号としての入力信号を認識すると、道路種別変更処理を実施する。具体的には、区分編集手段188は、例えば図10においてルート区分線32の走行難易度情報Pを下げたい旨の入力信号を認識すると、このルート区分の経路を再度探索する。そして、探索した経路に、道路種類ポイントα、道路幅ポイントβ、車線ポイントγのいずれかが低くなるルートがあるか否かを判断する。そして、区分編集手段188は、道路種類ポイントα、道路幅ポイントβ、車線ポイントγのいずれかが低くなるルートがある場合、このルートを新たなルート区分として設定する。なお、区分編集手段188は、変更できるルートがない場合、表示制御手段に例えば「該当ルートがありません」などの案内を端末表示部140に表示させ、処理を終了させる。
そして、区分編集手段188は、表示制御手段187に、上記のように設定した新たに探索したルートの簡易ルート31を図11に示す編集ルート画面50の編集ルート表示部52に表示させ、編集前の簡易ルート31を元ルート表示部53に表示させる制御をさせる。
マッチング手段189は、記憶手段160から取得する地図情報に基づいて、現在位置認識手段181にて認識した現在位置を適切に表示させるためのマップマッチング処理をする。このマッチング手段189は、上述したように、例えばマッチングデータMMを用い、現在位置を端末表示部140で地図に重畳して表示される位置が、端末表示部140で表示される地図を構成する要素である道路から逸脱しないように、現在位置情報を適宜修正すなわち補正して表示させるマップマッチング処理を実施する。
また、マッチング手段189は、記憶手段160から取得する地図情報のマッチングデータMMのノードNに関する情報である地点情報が同一の点か否かの判断である座標マッチング処理を実施する。すなわち、上述したように、マッチングデータMMのノードNの地点情報を取得し、地点情報を構成する座標情報を読み取る。具体的には、座標情報の座標値の情報やオフセット量に基づいて緯度、経度などの座標値を算出し、異なるノードNが同一の座標値であれば、それらのノードNの地点情報を構成するフラグ情報を読み取り、ノードNが同一の点か否かを判断する。そして、同一の点であると判断した場合には、例えばノードNにそれぞれ接続し異なるリンク列ブロック情報を構成するリンクLが互いに交わる道路状態、例えば交差点であると判断する。また、同一の点でないと判断した場合には、例えノードNにそれぞれ接続し異なるリンク列ブロック情報を構成するリンクLが互いに交わらない道路状態、例えば立体交差であると判断する。
〔ナビゲーション装置の動作〕
次に、ナビゲーション装置100の動作を図面を参照して説明する。
(ルート表示処理)
まず、ナビゲーション装置100の動作としてルートを端末表示部140に表示させる処理について図13に基づいて説明する。図13は、ルートを表示する処理に関するフローチャートである。
まず、車両に搭乗した利用者である搭乗者がナビゲーション装置100の電源をオンに設定し、電力を供給する。この電力の供給により、処理部180は、端末表示部140を制御してメインメニューを表示させ、利用者にナビゲーション装置100に動作させる内容の設定入力を促す表示画面を端末表示部140に表示させる。
そして、利用者は、端末入力部130の入力操作により、例えば移動するための移動経路の探索処理を実施させる旨を設定入力する。この移動経路の探索処理を実施させる旨の設定入力を処理部180が認識すると、処理部180は、移動経路の探索に必要な各種情報、例えば出発地、目的地などの設定事項情報の設定入力を促す表示画面を端末表示部140に表示させる。
そして、処理部180は、移動経路の探索に必要な各種情報を認識すると、まず現在位置認識手段181にて、現在位置を認識させる処理をするとともに(ステップS101)、目的地認識手段182にて、設定入力された目的地を認識させる処理をする(ステップS102)。具体的には、現在位置認識手段181により、センサ部110の速度センサおよび方位角センサから出力される車両の速度データおよび方位角データと、GPS受信部から出力される現在位置に関するGPSデータとに基づいて、車両の現在位置を算出して現在位置情報を取得する。この取得した現在位置情報は、メモリ170に適宜記憶される。また、処理部180は、端末表示部140を制御して端末入力部130の入力操作による目的地の設定入力を促す表示をさせる。そして、利用者が表示された表示画面の指示に従って、端末入力部130の入力操作により目的地を設定入力すると、目的地認識手段182は設定入力された目的地に関する目的地情報を取得する。この取得した目的地情報は、メモリ170に適宜記憶される。
次に、利用者が表示された表示画面の指示に従って、端末入力部130の入力操作によりルートを探索させる旨の設定事項を設定入力すると、処理部180は、ルート処理手段183にて現在位置情報、目的地情報、およびその他設定事項情報をメモリ170から取得する。そして、これら取得した各種情報に基づいて、車両の現在位置から目的地までの複数のルートを、記憶手段160に記憶された地図情報の移動経路探索用地図情報およびマッチングデータMMを用いて探索するルート探索処理をする(ステップS103)。
この後、処理部180は、道路状態認識手段184にて、リンク情報テーブルおよびノード情報テーブルに基づいて、ステップS103にて探索されたルート上の各リンクLおよび各ノードNに関するリンク情報10およびノード情報20を取得させる(ステップS104)。具体的には、処理部180は、道路状態認識手段184にて、各リンクLに対応するリンク情報10の道路種類情報13、道路幅情報14、および車線情報15を認識させる。また、各ノードNに対応するノード情報20の接続リンク情報22および屈曲情報27を認識させる。
そして、処理部180のルート分割手段185は、ステップS104にて認識した各種情報に基づいて、ステップS103にて探索されたルートを複数のルート区分に分割する(ステップS105)。具体的には、処理部180のルート分割手段185は、道路種類情報13、道路幅情報14、および車線情報15に基づいて、各リンクLの道路種類ポイントα、道路幅ポイントβ、車線ポイントγを決定し、各リンクLの走行難易度情報Pを演算する。そして、連続するリンクLにおいて、略同一の走行難易度情報PのリンクLで区切ったルート区分を設定する。また、ルート分割手段185は、接続リンク情報22および屈曲情報27に基づいて、各ルート区分において連続するリンクLの角度が所定の角度以上となる曲がり角の数量を認識し、各ルート区分の単位距離当たり曲がり角数を演算する。
次に、処理部180は、表示制御手段187に、ステップS105にて分割したルート区分を図7に示すような簡易ルート表示画面30として表示制御させる。また、処理部180は、表示制御手段187に、図10に示すようなルート比較画面40を表示制御させる(ステップS106)。
この後、処理部180は、利用者の入力設定により選択カーソル35にて選択された簡易ルート31を認識する(ステップS107)。そして、処理部180は、表示制御手段187に端末表示部140を制御させて、この選択されたルートを編集するか否かを選択する旨の案内情報を端末表示部140に表示させる(ステップS108)。
ステップS108において、処理部180は、利用者の設定入力によりルート編集を実施しない旨の入力信号を認識すると、ステップS107にて選択されたルートを地図情報に重畳させて端末表示部140に表示させ、ルートの案内報知処理を実施する(ステップS109)。
一方、ステップS108において、利用者の設定入力によりルート編集を実施する旨の入力信号を認識すると、処理部180は、表示制御手段187にて端末表示部140を制御させて、選択されたルートの編集画面を表示させ、ルート編集処理を実施する(ステップS110)。
この後、ステップS106の処理を再度実施して、処理部180は、編集されたルート、編集前のルート、およびその他のルートの簡易ルート31を簡易ルート表示画面30にて表示させ、ルート比較画面40を表示させる処理を実施する。
(ルート編集処理)
次に上記ルート表示処理におけるステップS110であるルート編集処理について図14に基づいて説明する。図14は、ルート編集処理に関するフローチャートである。
ルート編集処理では、まず、処理部180は、上記ルート表示処理におけるステップS107において認識した編集対象のルートの簡易ルート31を図11に示すような編集ルート画面50にて表示させる(ステップS201)。
そして、処理部180は、利用者の設定入力により編集するルート区分に対応するルート区分線および編集内容に関する編集内容情報を認識する(ステップS203)。また、処理部180は、利用者の設定入力により簡易ルート31のルート区分線の可変端を移動させる旨の入力信号、ルート区分線の曲がり角数を変更する旨の入力信号、ルート区分線の走行難易度情報Pを変更する旨の入力信号などを認識する(ステップS203)。
この後、処理部180の区分編集手段188は、ステップS203において認識した編集内容に基づいて、この編集内容にルート区分の距離を変更する旨の情報があるか否かを判断する。すなわち、処理部180の区分編集手段188は、利用者により、ルート区分線32の端部の可変端34を移動させる旨が入力されたか否かを判断する(ステップS204)。
このステップS204において、処理部180の区分編集手段188は、編集内容情報にルート区分の距離を変更する旨の情報が含まれていないと判断すると、ステップS203にて認識した編集内容にルート区分の曲がり角数を変更する旨が記録されているか否かを判断する(ステップS205)。
一方、ステップS204において、処理部180の区分編集手段188は、編集内容情報にルート区分の距離を変更する旨の情報があると判断すると、このルート区分の距離を変更する処理を実施する(ステップS206)。具体的には、ルート区分の距離を短縮させたい場合、例えば図12に示すような簡易ルート31のルート区分線32を短縮する場合では、ルート区分のノードN2からこのノードN1までのリンクL1を通行禁止として、再度ルート処理手段183にルートを探索させる。この後、新たに探索したルート区分線32に対応するルート区分の距離と、元のルート区分に対応するルート区分の距離とを比較する。そして、ルート区分の距離が短縮していれば、新たに探索したルートをメモリ170に適宜読み出し可能に記憶する。この後、処理部180は、ステップS205の処理を実施し、ステップS203にて認識した編集内容にルート区分の曲がり角数を変更する旨の情報があるか否かを判断する。
そして、ステップS205において、処理部180の区分編集手段188は、編集内容情報にルート区分の曲がり角数を変更する旨の情報が含まれていないと判断すると、ステップS203にて認識された編集内容にルート区分の走行難易度情報Pを変更する旨の情報があるか否かを判断する処理を実施する(ステップS207)。
一方、ステップS205において、処理部180の区分編集手段188は、ステップS203にて認識された編集内容にルート区分の曲がり角数を変更する旨の情報があると判断すると、ルート区分の曲がり角数を変更する旨の処理を実施する(ステップS208)。具体的には、処理部180の区分編集手段188は、例えばルート区分の曲がり角数を減少させたい場合、ルート区分中の一部のノードNを右左折禁止として、ルート処理手段183にルート探索させ、新たに探索したルート区分の曲がり角数と、元のルート区分の曲がり角数とを比較する。そして、ルート区分の曲がり角数が減少していれば、新たに探索したルートをメモリ170に適宜読み出し可能に記憶する。この後、処理部180は、ステップS203にて認識された編集内容にルート区分の走行難易度情報Pを変更する旨の情報があるか否かを判断する処理を実施する。
そして、ステップS207において、処理部180の区分編集手段188は、編集内容情報にルート区分の走行難易度情報Pを変更する旨の情報が含まれていないと判断すると、メモリ170に記憶された編集されたルートを読み出し、編集ルート画面50の編集ルート表示部52にこの編集されたルートの簡易ルート31を表示させる制御をさせる(ステップS209)。この時、編集ルート画面50の元ルート表示部53には、編集される前の元ルートの簡易ルート31を表示させる。
一方、ステップS207において、処理部180の区分編集手段188は、編集内容情報にルート区分の走行難易度情報Pを変更する旨の情報が含まれていると判断すると、ルート区分の走行難易度情報Pを変更する処理を実施する(ステップS210)。具体的には、処理部180の区分編集手段188は、例えば走行難易度情報Pを下げたい場合、走行難易度情報Pを下げる対象となるルート区分の両端のノードNを認識し、ルート処理手段183に再度ルート探索させる。そして、探索されたルートに、道路種類ポイントα、道路幅ポイントβ、車線ポイントγのいずれかが低くなるルートがあるか否かを判断する。ここで、区分編集手段188は、道路種類ポイントα、道路幅ポイントβ、車線ポイントγのいずれかが低くなり、走行難易度情報Pの下降するルートがある場合、このルートを新たなルート区分として設定する。なお、区分編集手段188は、変更できるルートがない場合、すなわち道路種類ポイントα、道路幅ポイントβ、車線ポイントγのいずれも下降しない場合や、道路種類ポイントα、道路幅ポイントβ、車線ポイントγのうちいずれかが下降するが、他のポイントが上昇するなどして、走行難易度情報Pが下降しないまたは上昇してしまう場合は、表示制御手段187に例えば「該当ルートがありません」などの案内を端末表示部140に表示させる制御をする。この後、処理部180は、ステップS209の編集ルートを表示させる処理を実施する。
そして、処理部180は、ステップS209にて編集されたルートを編集ルート画面50に表示させる処理を実施した後、表示制御手段187に端末表示部140を制御させて、編集を完了させるか否かの設定入力を促す旨を端末表示部140の表示領域に表示させる(ステップS211)。そして、ステップS211にて、処理部180は、利用者の設定入力により編集を完了させる旨の入力信号を認識すると、ルートの編集処理を終了させる。一方、ステップS211において、処理部は、利用者の設定入力により編集を続行する旨の入力信号を認識すると、ステップS202に戻り、ルートの編集処理を再び実施する。
〔第1の実施の形態の作用効果〕
上述したように、上記第1の実施の形態のナビゲーション装置100では、処理部180は、現在位置認識手段181にて車両の現在位置に関する現在位置情報を認識し、目的地認識手段182にて目的地に関する目的地情報を認識し、ルート処理手段183にて現在位置から目的地までのルートを探索させる。そして、道路状態認識手段184にて、探索したルートの走行難易度情報P、および曲がり角数情報を認識させ、ルート分割手段185にてルートを走行難易度情報Pに基づいて複数のルート区分に分割させる。そして、表示制御手段187に端末表示部140を制御させて、図8に示すような簡易ルート31にて表示させた。そして、この簡易ルート31の折れ線部36にて曲がり角数を表示させ、ルート区分線32の色にて走行難易度情報Pを表示させ、ルート区分線32の長さにてルート区分の距離を表示させた。このため、利用者は、このような簡易ルート31を見るだけで、探索されたルートの各ルート区分における走行しやすさや曲がり角の数、ルート区分の距離を容易に認識することができる。したがって、ルート全体において、所定の走行しやすさ、あるいは所定の曲がり角の数のルート区分の道路がどれくらいの距離あるかを容易に認識できる。よって、例えば、利用者は、各ルート区分の走行難易度が例えば高いと感じた場合に、違うルートを設定する処理を実施させるなどして、利用者が要望するルートを適切に設定することができる。
また、道路状態認識手段184は、ルートを構成するリンクLを認識して、各リンクLの走行難易度情報Pを演算する。そして、ルート分割手段は、走行難易度情報Pが略同一である連続するリンクLにより構成されるルート区分を設定する。このため、ルート区分をリンクL毎に詳細に設定することができ、例えば青梅街道、甲州街道などといった特定の一本の道路において、この道路中の幅員が狭くなっている箇所などを容易に認識でき、より詳細な走行難易度情報を演算することができる。
また、道路状態認識手段184は、ノード情報20の屈曲情報27に基づいて、リンクLの接続角度を認識し、この屈曲情報27にリンクLの接続角度が所定の角度以上である旨が記録されていると、曲がり角であると認識する。このため、ノードNが交差点以外の場所、例えばL字状の道路であっても、正確に曲がり角を角度によって認識することができる。
さらに、道路状態認識手段184は、ノード情報20の屈曲情報27に基づいて、リンクLの湾曲率を認識し、ノードNに接続されるリンクLが所定の湾曲率以上である場合に曲がり角として認識する。このため、道路状態認識手段184は、例えば山道や海岸線などの湾曲状の道路が多い場所においても、これらの湾曲を曲がり角として認識して正確な曲がり角数を求めることができる。
また、道路状態認識手段184は、リンク情報10の道路種類情報13、道路幅情報14、車線情報15を認識し、これらの道路種類情報13、道路幅情報14、車線情報15に記録された内容により、それぞれ道路種類ポイントα、道路幅ポイントβ、車線ポイントγを求めて、これらの道路種類ポイントα、道路幅ポイントβ、車線ポイントγをを乗算した走行難易度情報Pを演算する。そして、ルート分割手段185は、走行難易度情報Pに基づいて、ルートを複数のルート区分に分割している。このため、ルート分割手段185は、道路の種類、道路幅、車線数を総合した走行の難易度に基づいてルートをルート区分に分割することができる。したがって、走行し易さを単一の要素だけでなく、複数の要素により総合的に見ることができ、正確な走りやすさの判断ができる。
そして、表示制御手段187は、ルートを複数の線状のルート区分線32を接続して略直線状にした簡易ルート31にて表示させている。このため、ルートを縮小させて、全ルート区分を表示させることができ、ルートを構成する各ルート区分を容易に認識できる。
そして、表示制御手段187は、ルートの全距離に対するルート区分の距離の比率と略同一の比率で、簡易ルート31の長さに介するルート区分線32の長さの比率が決定される。このため、ルートに対してルート区分がどれくらいの距離を占めるのかを容易に確認できる。したがって、このような簡易ルート表示画面30では、ルート区分の距離、走行難易度情報、曲がり角の数を同時に容易に認識でき、ルート全体の走りやすさを総合的に判断することができる。
また、表示制御手段187は、各ルート区分線32を走行難易度情報Pに基づいて色分けして表示している。このため、利用者は、表示色により容易にルート区分の走行難易度を確認することができる。
さらに、表示制御手段187は、各ルート区分線32上に曲がり角の数に応じた折れ線部36を表示させている。このため、利用者は、折れ線部36の山の数により容易に各ルート区分の曲がり角の存在割合を容易に認識できる。
そして、区分編集手段188は、利用者の設定入力による編集内容情報、現在位置情報および目的地情報に基づいて、ルート処理手段183にルートを探索させる。このため、簡易ルート31のルート区分を変更することができる。したがって、利用者が所望するルートをより詳細に設定することができ、適切なルートの案内を支援することができる。
また、区分編集手段188は、例えば編集ルート画面50において、利用者の設定入力により簡易ルート31の可変端34を移動させる旨の信号を認識すると、編集対象のルート区分のノードNの数を減少させてルート処理手段183にルートを探索させる。このため、ノードN単位の細かい編集処理が実施できる。したがって、利用者が所望するルートをより詳細に設定することができる。
さらに、区分編集手段188は、利用者の設定入力により、曲がり角数の数を変更する旨の編集内容情報を認識すると、各ルート区分が有するノードNのうち少なくとも1つを右左折禁止にして、ルート処理手段183にルートを探索させる処理をする。すなわち、ノードNに接続されるリンクLのうち、接続角度が所定の角度以上となる少なくとも1つのリンクLを通行禁止にして、ルート処理手段183にルートを探索させる処理をする。このため、上記距離の編集処理と同様に、ノードN単位の細かい編集処理が実施でき、利用者が所望するルートをより詳細に設定することができる。
そして、表示制御手段187は、編集ルート画面50において、編集ルート表示部52と元ルート表示部53に分割し、編集された簡易ルート31と編集される前の簡易ルート31とを表示させた。このため、これらの簡易ルート31を見比べて、編集前と編集後とでルートがどのように変更されたかを容易に確認でき、利用者が所望するルートの編集が容易に実施できる。
また、表示制御手段187は、編集ルート画面50において、左右方向に平行にグリッド線55を表示させた。このため、編集前の簡易ルート31と編集後の簡易ルート31との長さ、各ルート区分線32の長さ、可変端34の位置をグリッド線55に合わせて容易に確認できる。したがって、編集されたルートの変更内容が容易に確認できる。
[第2の実施の形態]
次に、本発明に係る第2の実施の形態を図面に基づいて説明する。本実施の形態では、本発明の案内報知システムとしての通信型のナビゲーションシステムであって、移動体である例えば車両の移動状況としての走行を案内誘導する構成を例示して説明する。なお、本発明の案内報知システムとしては、第1の実施の形態と同様に、車両の走行を案内誘導する構成に限らず、いずれの移動体の交通状況を報知する構成が対象となる。
図15は、本実施の形態におけるナビゲーションシステムの概略構成を示すブロック図である。図16は、端末装置の概略構成を示すブロック図である。図17は、端末装置の処理部の概略構成を示すブロック図である。図18は、サーバ装置の概略構成を示すブロック図である。図19は、サーバ装置のCPUの概略構成を示すブロック図である。なお、第1の実施の形態と同一の構成については同一の符号を付して説明を省略または簡略化する。
〔ナビゲーションシステムの構成〕
図15において、200は案内報知システムとしての通信型のナビゲーションシステムで、このナビゲーションシステム200は、移動体である例えば車両の移動状況に対応して移動に関する案内を報知するシステムである。なお、移動体としては、車両に限らず、航空機、船舶などいずれの移動体が対象となる。そして、このナビゲーションシステム200は、ネットワーク300と、端末装置400と、サーバ装置500と、備えている。
ネットワーク300には、端末装置400およびサーバ装置500が接続されている。そして、ネットワーク300は、端末装置400およびサーバ装置500を情報の送受信が可能な状態に接続する。例えば、TCP/IPなどの汎用のプロトコルに基づくインターネット、イントラネット、LAN(Local Area Network)、無線媒体により情報が送受信可能な複数の基地局がネットワークを構成する通信回線網や放送網などのネットワーク、さらには、端末装置400およびサーバ装置500間で情報を直接送受信するための媒体となる無線媒体自体などが例示できる。ここで、無線媒体としては、電波、光、音波、電磁波などのいずれの媒体をも適用できる。
端末装置400は、第1の実施の形態のナビゲーション装置100と同様に、移動体としての例えば車両に搭載される車載型、携帯型、PDA(Personal Digital Assistant)、携帯電話、PHS(Personal Handyphone System)、携帯型パーソナルコンピュータなどが例示できる。この端末装置400は、サーバ装置500からネットワーク300を介して配信される地図情報を取得し、この地図情報に基づいて現在位置や目的地に関する情報、目的地までのルート探索や表示、最寄りの所定の店舗の検索やその表示あるいは店舗のサービス内容に関する情報の表示などを実施する。そして、この端末装置400は、図16に示すように、端末通信手段としての送受信器410と、センサ部110と、端末入力部130と、端末表示部140と、音声出力部150と、メモリ420と、処理部430と、などを備えている。
送受信器410は、ネットワーク300を介してサーバ装置500に接続されるとともに、処理部430に接続されている。そして、送受信器410は、ネットワーク300を介してサーバ装置500から端末信号Stを受信可能で、この端末信号Stの取得によりあらかじめ設定されている入力インターフェース処理を実施し、処理端末信号Sttとして処理部430に出力する。また、送受信器410は、処理部430から処理端末信号Sttが入力可能で、この入力される処理端末信号Sttの取得によりあらかじめ設定されている出力インターフェース処理を実施し、端末信号Stとしてネットワーク300を介してサーバ装置500に送信する。
センサ部110は、車両の移動の状態すなわち現在位置や走行状況などを検出して処理部430に所定の信号Sscとして出力する。
端末入力部130は、入力操作される図示しない各種操作ボタンや操作つまみなどを有している。これら操作ボタンや操作つまみなどの入力操作としては、端末装置400の動作内容の設定などの設定事項である。具体的には、ネットワーク300を介して情報を取得する旨の通信要求情報である通信動作の実行命令、取得する情報の内容や取得する条件などの設定、目的地の設定、情報の検索、車両の移動状況である走行状態を表示させるなどが例示できる。そして、端末入力部130は、設定事項の入力操作により、所定の信号Sinを処理部430へ適宜出力して設定させる。
端末表示部140は、処理部430にて制御され処理部430からの画像データの信号Sdpを画面表示させる。画像データとしては、サーバ装置500から送信される地図情報や検索情報などの画像データなどである。
音声出力部150は、処理部430にて制御され、処理部430からの音声データなどの各種信号Sadを発音手段から音声により出力して報知する。
メモリ420は、ネットワーク300を介して取得した各種情報や、端末入力部130で入力操作される設定事項、あるいは音楽データや画像データなどを適宜記憶する。また、メモリ420には、端末装置400全体を動作制御するOS(Operating System)上に展開される各種プログラムなどを記憶している。なお、メモリ420としては、HD(Hard Disc)や光ディスクなどの記録媒体に読み出し可能に記憶するドライブやドライバなどを備えた構成としてもよい。
処理部430は、図示しない各種入出力ポート、例えば送受信器410が接続される通信ポート、センサ部110のGPS受信部が接続されるGPS受信ポート、センサ部110の各種センサがそれぞれ接続されるセンサポート、端末入力部130が接続されるキー入力ポート、端末表示部140が接続される表示部制御ポート、音声出力部150が接続される音声制御ポート、メモリ420が接続される記憶ポートなどを有する。そして、処理部430は、各種プログラムとして、図17に示すように、現在位置認識手段181と、目的地認識手段182と、案内報知手段186と、表示制御手段187と、マッチング手段189と、などを備えている。
現在位置認識手段181は、車両の現在位置を認識する。そして、現在位置認識手段181で得られた各種情報は、メモリ420に適宜記憶される。
目的地認識手段182は、例えば端末入力部130の入力操作により設定入力された目的地に関する目的地情報を取得し、目的地の位置を認識する。そして、この目的地認識手段182で認識した目的地情報は、メモリ420に適宜記憶される。
案内報知手段186は、メモリ420に記憶され、車両の走行状況に対応してあらかじめ取得した移動経路情報や地物案内情報に基づいて車両の移動に関する案内、例えば車両の走行を支援する内容の案内を報知する。
表示制御手段187は、端末表示部140を適宜制御して、図7に示すような簡易ルート表示画面30、図10に示すようなルート比較画面40、図11に示すような編集ルート画面50、案内報知画面、その他各種表示画面などを端末表示部140で表示させる。
マッチング手段189は、サーバ装置500から取得した地図情報に基づいて、現在位置認識手段181にて認識した現在位置を適切に表示させるためのマップマッチング処理をする。また、マッチング手段189は、サーバ装置500から取得する地図情報のマッチングデータMMのノードNに関する情報である地点情報が同一の点か否かの判断である座標マッチング処理を実施する。
サーバ装置500は、ネットワーク300を介して端末装置400と情報の送受信が可能となっている。また、サーバ装置500は、気象庁や警視庁などの各種官庁、民間団体、VICS、企業などの各種機関に設置された図示しないサーバなどから、ネットワーク300を介して各種情報を取得可能となっている。取得する情報としては、例えば気象情報や、渋滞、交通事故、工事、交通規制などのVICSデータ、ガソリンスタンドや飲食店などの各種店舗に関する店舗情報など、車両の移動に関する情報、すなわち車両の移動の際に利用される各種の移動関連情報である。そして、サーバ装置500は、図18に示すように、インターフェース510と、入力部520と、表示部530と、記憶手段540と、CPU(Central Processing Unit)550と、などを備えている。
インターフェース510は、ネットワーク300を介して入力されるサーバ信号Ssvに対してあらかじめ設定されている入力インターフェース処理を実行し、処理サーバ信号ScとしてCPU550へ出力する。また、インターフェース510は、CPU550から端末装置400に対して送信すべき処理サーバ信号Scが入力されると、入力された処理サーバ信号Scに対してあらかじめ設定されている出力インターフェース処理を実行し、サーバ信号Ssvとしてネットワーク300を介して端末装置400へ出力する。なお、サーバ信号Ssvは、処理サーバ信号Scに記載された情報に基づいて、適宜所定の端末装置400のみに出力させることも可能である。
入力部520は、端末入力部130と同様に、例えばキーボードやマウスなどで、入力操作される図示しない各種操作ボタンや操作つまみなどを有している。これら操作ボタンや操作つまみなどの入力操作は、サーバ装置500の動作内容の設定や、記憶手段540に記憶する情報の設定入力、記憶手段540に記憶された情報の更新、などの設定事項の設定入力である。そして、入力部520は、設定事項の入力操作により、設定事項に対応する信号SinをCPU550へ適宜出力して設定入力させる。なお、入力操作としては、操作ボタンや操作つまみなどの操作に限らず、例えば表示部530に設けられたタッチパネルによる入力操作や、音声による入力操作などにより、各種設定事項を設定入力する構成としてもできる。
表示部530は、端末表示部140と同様に、CPU550にて制御されCPU550からの画像データの信号Sdpを画面表示させる。この画像データとしては、記憶手段540からの画像データやネットワーク300を介して外部のサーバから取得した画像データなどが例示できる。
記憶手段540は、端末装置400あるいは外部のサーバなどから受信した各種情報、例えば図2および図3に示すような地図情報、図4に示すようなリンク情報を複数テーブル構造に記憶したリンク情報テーブル、図5に示すようなノード情報20を複数テーブル構造に記憶したノード情報テーブルなどを格納、すなわち読み出し可能に記憶する。具体的には、この記憶手段540は、図示しない、各種情報が記憶される各種情報記憶領域と、地図情報が記憶される地図情報記憶手段としての地図情報記憶領域と、リンク情報テーブルが記憶されるリンク情報テーブル記憶領域と、ノード情報テーブルが記憶されるノード情報テーブル記憶領域と、などを備えている。
なお、ここでは、記憶手段540が上述した4つの記憶領域を備えた構成について例示したが、これに限らず例えば記憶手段540に上述した記憶領域を備えない構成や、さらに他の記憶領域を備えた構成などとしてもよい。また、記憶手段540としては、HD(Hard Disc)、DVD(Digital Versatile Disc)、光ディスク、メモリカードなどの記録媒体に読み出し可能に記憶するドライブやドライバなどを備えた構成などとしてもよい。なお、格納する情報として例えば入力部520の入力操作により入力された情報をも記憶可能で、入力操作により格納された情報の内容が適宜更新可能となっている。また、記憶手段540には、サーバ装置500全体およびナビゲーションシステム200全体を動作制御するOS(Operating System)上に展開される各種プログラムなどをも情報として記憶している。
また、記憶手段540には、例えば地図情報における所定の地点の情報を取得するための検索情報が記憶されている。すなわち、検索情報は、地図情報上で順次細分化される領域となる都道府県名、市町村名、地区名、地点名などの内容やガイダンスなどの各種情報や、地点としての店舗に関する各種情報など、端末装置400からの検索要求に対する情報で、例えば階層状に項目情報が関連付けられたツリー構造のテーブル構造となっている。
さらに、記憶手段540には、端末装置400を用いてナビゲーションシステム200を利用する利用者に関する情報である個人情報が記憶されている。個人情報としては、氏名、住所、利用者毎に付与されるIDナンバやパスワードなどの他、ナビゲーションシステム200を利用する端末装置400の形態、端末装置400と情報を送受信するためのアドレス番号、などである。その他、記憶手段540には、ナビゲーション処理の実行に利用される各種情報を、CPU550にて適宜読み取り可能に記憶する。
CPU550は、記憶手段540に記憶された各種プログラムとして、図19に示すように、地図出力手段551と、サーバ座標マッチング手段552と、道路経路認識手段としても機能するルート処理手段553と、道路状態情報認識手段、およびノード認識手段としても機能する道路状態認識手段554と、曲がり角数認識手段としても機能するルート分割手段555と、区分編集手段556と、などを備えている。
地図出力手段551は、入力された処理サーバ信号Scに基づいて、この処理サーバ信号Scに記載された地図情報に関する情報の配信を要求する旨の情報により、記憶手段540に記憶された地図情報のうちの要求された情報、例えば所定の領域に対応した表示用データVMやマッチングデータMMなどを検索してメモリ信号Smとして読み出す。そして、読み出したメモリ信号Smを処理サーバ信号Scとして適宜変換し、インターフェース510およびネットワーク300を介して処理サーバ信号Scに基づいて所定のあるいは全ての端末装置400に出力し、地図情報の要求された情報を配信する。
サーバ座標マッチング手段552は、上述した端末装置400のマッチング手段189と同様に、地図情報のマッチングデータMMのノードNに関する情報である地点情報が同一の点か否かの判断である座標マッチング処理を実施する。
ルート処理手段553は、入力された処理サーバ信号Scに基づいて、この処理サーバ信号Scに記載されたルートの探索要求に関する情報により、第1の実施の形態のルート処理手段183と同様の処理を実施し、出発地から目的地までの複数のルートを探索し、さらにルートの移動距離、移動時間などを演算する。そして、これらのルート、および移動距離、移動時間を記憶手段540に適宜読み出し可能に記憶する。
道路状態認識手段554は、記憶手段540に記憶されたリンク情報テーブルおよびノード情報テーブルに基づいて、第1の実施の形態の道路状態認識手段184と同様の処理を実施し、ルート処理手段553にて探索された各ルート中の各リンクLに対応するリンク情報10およびノードNに対応するノード情報20を認識する。そして、これらのリンク情報10の道路種類情報13、道路幅情報14、車線情報15、ノード情報20の接続リンク情報22、分岐フラグ情報24、交差点情報25、屈曲情報27、などを認識する。
ルート分割手段555は、第1の実施の形態のルート分割手段185と同様の処理を実施し、ルート処理手段553にて探索した出発地から目的地までの総ルートを複数の走行難易度情報別のルート区分に分割する。具体的には、ルート分割手段555は、道路状態認識手段554にて認識したリンクLの道路種類情報13、道路幅情報14、車線情報15に基づいて走行難易度情報Pを演算し、ルート中の連続するリンクのうちで走行難易度情報Pが略同一であるリンクを1つのルート区分として、全ルートを複数のルート区分に分割する。さらに、ルート分割手段555は、接続リンク情報22、分岐フラグ情報24、交差点情報25、屈曲情報27、などに基づいて、各ルート区分の単位距離当たりの曲がり角数を算出する。そして、このルート区分に分割されたルートによりメモリ信号Smeを生成し、処理サーバ信号Scとして適宜変換し、インターフェース510およびネットワーク300を介して処理サーバ信号Scに基づいて所定のあるいは全ての端末装置400に出力し、ルートを通知する。
区分編集手段556は、入力された処理サーバ信号Scに基づいて、この処理サーバ信号Scに記載されたルートの編集要求に関する情報により、第1の実施の形態の区分編集手段188と同様の処理を実施し、ルート中の所定のルート区分の距離の編集、曲がり角数の編集、走行難易度情報Pの編集を実施する。そして、編集されたルート区分を有するルートによりメモリ信号Smeを生成し、処理サーバ信号Scとして適宜変換し、インターフェース510およびネットワーク300を介して処理サーバ信号Scに基づいて所定のあるいは全ての端末装置400に出力する。
また、CPU550は、入力部520の入力操作により入力部520から入力される信号Sinに基づいて、入力操作に対応する内容で適宜演算し、信号Sdpなどを適宜生成する。そして、生成した各種信号を表示部530やインターフェース510、記憶手段540に適宜出力して動作させ、入力された内容を実施させる。
〔ナビゲーションシステムの動作〕
次に、ナビゲーションシステム200の動作を図面に基づいて説明する。なお、以下において、第1の実施の形態と略同一の処理については、その説明を簡略化する。
(ルート表示処理)
ナビゲーションシステム200の動作として、ルートの表示処理について、図20に基づいて説明する。図20は、ルートの表示処理を示すフローチャートである。
まず、図20に示すように、利用者は、端末入力部130の入力操作により、例えば移動するための移動経路の探索処理を実施させる旨を設定入力する。この移動経路の探索処理を実施させる旨の設定入力を処理部430が認識すると(ステップS301)、処理部430は、移動経路の探索に必要な各種情報、例えば目的地、最短距離か最短時間か渋滞予測をするか否かなどの設定事項情報などの設定入力を促す表示画面を端末表示部140に表示させる。
そして、処理部430は、移動経路の探索に必要な各種情報を認識すると、現在位置認識手段181にて、現在位置に関する現在位置情報を取得するとともに(ステップS302)、目的地認識手段182にて、設定入力された目的地に関する目的地情報を取得する(ステップS303)。また、処理部430は、設定入力された設定事項に関する設定事項情報を取得する。これら取得した現在位置情報、目的地情報、設定事項情報は、メモリ420に適宜記憶される。
この後、処理部430は、送受信器410を制御して、移動経路の探索を要求する旨の信号とともに、メモリ420に記憶してある現在位置情報、目的地情報、設定事項情報をサーバ装置500に送信する処理をする。この各種情報の送信の際、端末装置400を特定する端末固有情報を合わせて送信する(ステップS304)。
サーバ装置500は、端末装置400から送信される各種情報を受信すると(ステップS302)、CPU550のルート処理手段553にて、受信した現在位置情報、目的地情報、各種設定事項情報に基づいて、現在位置から目的地までの複数のルートを探索する処理、およびこれらのルートの移動距離、移動時間を演算する処理を実施する(ステップS306)。また、CPU550は、これらのルート、移動距離、移動時間をそれぞれ関連付けて記憶手段540に適宜読み出し可能に記憶する。
このステップS306の後、CPU550の道路状態認識手段554は、ステップS306にて探索された各ルート中のリンクLおよびノードNに対応するリンク情報10の道路種類情報13、道路幅情報14、車線情報15、およびノード情報20の接続リンク情報22、分岐フラグ情報24、交差点情報25、屈曲情報27を認識する(ステップS307)。
そして、CPU550のルート分割手段555は、ステップS307にて認識した各情報に基づいて、走行難易度情報Pを演算し、ルートを複数のルート区分に分割する処理を実施するとともに、各ルート区分の単位距離当たりの曲がり角数を演算する(ステップS308)。
このステップS308の後、サーバ装置500は、ステップS305において受信した端末固有情報に基づいて、インターフェース510を制御し、ルート探索処理にて得られた複数のルート、移動距離、移動時間、およびステップS308にて得られたルート区分および単位距離当たりの曲がり角数を地図情報とともに所定の端末装置400に適宜送信する(ステップS309)。なお、マッチングデータMMは、現在位置情報に基づいてあらかじめ取得していてもよい。この地図情報の送信の際、移動経路に対応する道路を表すノードNおよびリンクLを含むマッチングデータMMのマッチングメッシュ情報MMxと、それ以外の領域での表示用データVMの表示用メッシュ情報VMxと、マッチングメッシュ情報MMxに対応する領域における名称情報VMxAおよび背景情報VMxCのみを送信すればよい。
そして、各種情報を受信した端末装置400の処理部430は(ステップS310)、受信したルート、ルート区分および単位時間当たりの曲がり角数に基づいて、図8に示すような簡易ルート31を生成し、メモリ420に適宜記憶させる。そして、処理部430は、表示制御手段187を制御して、図7に示すような簡易ルート表示画面30や図10に示すようなルート比較画面40を端末表示部140の表示領域140Aに表示させる処理をする(ステップS312)。
そして、処理部430は、利用者の設定入力により簡易ルート31のうちいずれか1つが選択する旨を認識すると(ステップS312)、選択された簡易ルート31に対応するルートを編集するか否かの入力を促す情報を端末表示部140に表示させる制御をする(ステップS313)。
このステップS313にて、利用者の設定入力によりルートを編集しない旨の情報を認識すると、処理部430は、表示制御手段187にて端末表示部140を制御させて、受信した地図情報に、現在位置情報に基づく車両の現在位置を表すアイコンなどの表示とともに、利用者が選択したルートを地図情報に重畳させて表示させる(ステップS314)。
一方、ステップS313において、処理部430は、選択されたルートを編集する旨の情報を認識すると、表示制御手段187に端末表示部140を制御させて、図11に示すような編集ルート画面50を表示させる。そして、処理部430は、利用者が編集ルート画面50の編集ルート表示部52に表示される簡易ルート31のルート区分線32の距離、曲がり角数、走行難易度情報Pなどを変更する旨を入力すると、この入力に基づいて、ルートの編集内容に関する編集内容情報を生成する。そして、処理部430は、送受信器410を制御して、編集内容情報および端末固有情報をサーバ装置500に送信する(ステップS315)。
サーバ装置500は、端末装置400から送信される各種情報を受信すると(ステップS316)、受信した編集内容情報に基づいて、ルート編集処理を実施する(ステップS317)。そして、サーバ装置500は、受信した端末固有情報に基づいて、インターフェース510を制御し、ルート編集処理にて得られた編集されたルート、およびルート区分、移動距離、移動時間などの各種情報を、必要がある場合には地図情報とともに所定の端末装置400に送信する(ステップS318)。
端末装置400の処理部430は、サーバ装置500から各種情報を受信する(ステップS319)と、表示制御手段187に端末表示部140を制御させて、編集ルート画面50の編集ルート表示部52に編集されたルートの簡易ルート31を表示させる(ステップS320)。この後、処理部430は、ステップS313の処理を実施し、表示制御手段187に編集されたルートをさらに編集するか否かの設定入力を促す表示をさせる。
(ルート編集処理)
次に、ナビゲーションシステム200の動作として、ルート表示処理におけるステップS317の処理であるルート編集処理について説明する。図21は、ルート編集処理を示すフローチャートである。
サーバ装置500のCPU550は、上述したステップS316において、編集内容情報を受信すると、この編集内容情報に記録されたルートの編集対象となるルート区分を認識し(ステップS401)、さらに、このルート区分の編集内容を認識する(ステップS402)。
そして、CPU550の区分編集手段556は、まず、ステップS402にて認識した編集内容に、ルート区分の移動距離を変更する旨の情報があるか否かを判断する(ステップS403)。
このステップS403において、CPU550の区分編集手段556は、編集内容に移動距離を変更する旨の情報がないと判断すると、ステップS402の編集内容にルート区分の曲がり角数を変更する旨の情報があるか否かを判断する(ステップS404)。
一方、ステップS403において、CPU550の区分編集手段556は、編集内容に移動距離を変更する旨の情報があると判断すると、ルート区分の距離変更処理を実施する(ステップS405)。具体的には、CPU550の区分編集手段556は、ルート区分の一部のリンクLを通行禁止にするなどして、再度ルート処理手段553にルートを探索させる。そして、新たに探索したルート区分線32に対応するルート区分の距離と、元のルート区分に対応するルート区分の距離とを比較して、編集内容に記載された情報に対応してルート区分の移動距離が変更されている場合、この新たに探索したルートを記憶手段540に適宜読み出し可能に記憶する。この後、処理部180は、ステップS404の処理を実施し、ステップS402にて認識された編集内容にルート区分の曲がり角数を変更する旨の情報があるか否かを判断する。
そして、ステップS404において、CPU550の区分編集手段556は、編集内容情報にルート区分の曲がり角数を変更する旨の情報が含まれていないと判断すると、ステップS402にて認識された編集内容にルート区分の走行難易度情報Pを変更する旨の情報があるか否かを判断する処理を実施する(ステップS406)。
一方、ステップS404において、CPU555の区分編集手段556は、ステップS402にて認識された編集内容にルート区分の曲がり角数を変更する旨の情報があると判断すると、ルート区分の曲がり角数を変更する旨の処理を実施する(ステップS407)。具体的には、CPU550の区分編集手段556は、例えばルート区分の曲がり角数を減少させたい場合、ルート区分中の一部のノードNを右左折禁止として、ルート処理手段553にルート探索させ、新たに探索したルート区分の曲がり角数と、元のルート区分の曲がり角数とを比較する。そして、ルート区分の曲がり角数が減少していれば、新たに探索したルートを記憶手段540に適宜読み出し可能に記憶する。この後、CPU550は、ステップS406の処理を実施し、ステップS402にて認識された編集内容にルート区分の走行難易度情報Pを変更する旨の情報があるか否かを判断する処理を実施する。
そして、ステップS406において、CPU550の区分編集手段556は、編集内容情報にルート区分の走行難易度情報Pを変更する旨の情報が含まれていないと判断すると、一連のルート編集処理を終了させる。
一方、ステップS406において、CPU550の区分編集手段556は、編集内容情報にルート区分の走行難易度情報Pを変更する旨の情報が含まれていると判断すると、ルート区分の走行難易度情報Pを変更する処理を実施する(ステップS408)。具体的には、CPU550の区分編集手段556は、例えば走行難易度情報Pを下げたい場合、ルート処理手段553に再度ルート探索させる。そして、探索されたルートに、道路種類ポイントα、道路幅ポイントβ、車線ポイントγのいずれかが低くなるルートがあるか否かを判断する。ここで、区分編集手段556は、道路種類ポイントα、道路幅ポイントβ、車線ポイントγのいずれかが低くなり、走行難易度情報Pの下降するルートがある場合、このルートを新たなルート区分として設定する。そして、新たに探索されたルートを編集ルートとして記憶手段540に適宜読み出し可能に記憶する。なお、区分編集手段556は、変更できるルートがない場合、すなわち道路種類ポイントα、道路幅ポイントβ、車線ポイントγのいずれも下降しない場合や、道路種類ポイントα、道路幅ポイントβ、車線ポイントγのうちいずれかが下降するが、他のポイントが上昇するなどして、走行難易度情報Pが下降しないまたは上昇してしまう場合は、編集処理を実施せず処理を終了させる。
〔第2の実施の形態の作用効果〕
上述したように、上記第2の実施の形態では、端末装置400の処理部430は、現在位置認識手段181にて現在位置情報を認識させ、目的地認識手段182にて目的地情報を認識させて、送受信器410を制御してこれらの現在位置情報および目的地情報をサーバ装置500に送信する。そして、サーバ装置500のCPU550は、ルート処理手段553にて現在位置から目的地までのルートを探索させて、道路状態認識手段554にて、探索したルートの走行難易度情報P、および曲がり角数情報を認識させ、ルート分割手段555にてルートを走行難易度情報Pに基づいてルートを複数のルート区分に分割させ、ルート区分に分割されたルートを端末装置400に送信する。この後、端末装置400の表示制御手段187は、端末表示部140を制御して、図8に示すような簡易ルート31を表示させる。そして、この簡易ルート31の折れ線部36にて曲がり角数を表示させ、ルート区分線32の色にて走行難易度情報Pを表示させ、ルート区分線32の長さにてルート区分の距離を表示させた。
このため、第1の実施の形態と同様に、利用者は、このような簡易ルート31を見るだけで、探索されたルートの各ルート区分における走行しやすさや曲がり角の数、ルート区分の距離を容易に認識することができる。したがって、ルート全体において、所定の走行しやすさ、あるいは所定の曲がり角の数のルート区分の道路がどれくらいの距離あるかを容易に認識でき、例えば、あるルート区分の走行難易度が例えば高いと感じた場合に違うルートを設定するなど、利用者が要望するルートを適宜設定することができる。
さらに、このような構成では、サーバ装置500の記憶手段540にて地図情報を記憶し、サーバ装置500から各端末装置400に地図情報を送信している。このため、各端末装置400のメモリ420は、地図情報を記憶するための大容量の記憶領域を必要とせず、また、メモリ420上にプログラムを展開する十分な容量を容易に確保できるので、処理能力をも向上させることができる。
そして、サーバ装置500は、区分編集手段556にて、端末装置400から送信された編集内容情報に基づいて、例えばルート区分の距離、走行難易度情報、曲がり角数などを変更させ、ルートを編集する。そして、端末装置400は、編集したルートを受信し、端末表示部140にて表示させる制御をする。このため、第1の実施の形態と同様に、利用者はルートをより詳細に編集することができる。したがって、より詳細で適切なルートを設定して、利用者に案内報知することができる。また、サーバ装置500にて、ルートを編集するため、端末装置400の処理部430への負荷を軽減できる。
〔実施形態の変形〕
なお、本発明は、上述した各実施の形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲で以下に示される変形をも含むものである。
すなわち、移動体としては、車両に限らず例えば飛行機や船舶など移動するいずれの移動体にも適用でき、また移動体は、端末装置400を利用するために携帯する利用者の現在位置を端末装置400の現在位置として認識させることで利用者を対象としてもよい。さらには、上述したように、利用者が直接携帯する構成、あるいは携帯電話やPHS(Personal Handyphone System)などを端末装置400として携帯電話やPHSの基地局をサーバ装置500として、携帯電話やPHSなどが基地局から情報を取得する構成などにも適用できる。
そして、移動経路を報知する例えば音声出力部などの構成を設けず、例えばパーソナルコンピュータなどにおいて地図表示させて、キーボードやマウスなどの入力手段から入力された現在位置から目的地までの簡易移動経路および移動経路を表示させるのみの構成とするなどしてもよい。この場合、車両などの移動体の進行方向などが表示されず、簡易移動経路および移動経路のみが表示される構成であってもよい。
さらに、現在位置認識手段181で認識する現在位置情報を各種センサからの出力データやGPS受信部から出力されるGPSデータに基づいて取得したが、移動体の現在位置を認識する方法としては、いずれの方法でも適用でき、上述したように、端末入力部130で入力操作した擬似現在位置を現在位置として認識させてもよい。
そして、地図情報は、POIデータである表示用データVMと、マッチングデータMMと、を備えた例を示したが、マッチングデータMMに含まれるリンク列ブロック情報のみを記録したものであってもよい。このような場合でも、ルートの各ルート区分における走行難易度情報Pを演算することができ、端末表示部140に簡易ルート31を表示させることができる。
また、車線情報15には、中央分離帯を有するか否か、歩道を有するか否かなどのフラグ情報が記録されている例を示したが、道路状態認識手段184,554は、このようなフラグ情報に基づいて、走行難易度情報Pを演算する構成としてもよい。すなわち、道路状態認識手段184,554は、例えば車線情報15のフラグ情報に中央分離帯を有する旨が記録されている場合ではフラグポイントを例えば「1」とし、中央分離帯を有しない旨が記録されている場合ではフラグポイントを例えば「2」とする。そして、このフラグポイント、前述の道路種類ポイントα、道路幅ポイントβ、および車線ポイントγを例えば乗算するなどして走行難易度情報Pを演算する。このように、車線情報15のフラグ情報を加味して走行難易度情報Pを演算することでより詳細な走行難易度情報Pを演算することができ、走行しやすさをより的確に簡易ルート31にて表示させることができる。
さらに、道路状態認識手段184,554は、ノード情報21の交差点情報25に基づいて、例えば交差点で右折する場合には走行難易度情報Pの数値を上昇させてもよく、さらには、例えば交差点での信号の有無や信号の平均待ち時間、右折専用信号の有無などの信号に関する情報、右折レーンや左折レーンの有無、交差点に対応するノードNに接続されるリンクLの数などの情報を加味して、走行難易度情報Pを演算する構成としてもよい。
また、表示制御手段187は、簡易ルート表示画面30にて簡易ルート31の各ルート区分線32の近傍に、ルート区分の各情報、例えば道路種類情報13、道路幅情報14、車線情報15、曲がり角数に関する情報を表示させる構成としてもよい。
さらに、端末装置400に送受信器410を設けて説明したが、端末装置400と送受信器410を別体とし、送受信器410として例えば携帯電話やPHSなどを用いて、この送受信器410を端末装置400に接続して情報の送受信を適宜実行させる構成とすることもできる。
そして、表示制御手段187は、ルート比較画面40にて各ルートの移動距離に関する距離表示線41を表示させるとしたが、これに限らない。例えば、表示制御手段187は、ルート比較画面40にて、各ルートの移動時間が棒状に表示させるものであってもよい。さらに、各ルートの曲がり角の総数が表示させる構成としてもよい。さらには、利用者の設定入力により比較事項を選択できる構成とし、表示制御手段187は、利用者により選択された比較事項に基づいてルート比較画面40を表示させてもよい。このような構成では、利用者は、所望するルートを容易に選択することができる。
表示制御手段187は、簡易ルート31を複数並列に表示させる例を示したが、これに限らない。例えば、簡易ルート31を単一で表示させてもよい。単一で表示させる場合は、例えば次のルートに対応する簡易ルート31を表示させる旨の例えば「Next」ボタンなどを表示させ、利用者の設定入力によりこの「Next」ボタンが選択された旨を認識すると、他の簡易ルート31を表示させる構成とする。このような構成では、例えば、簡易ルート31と図情報上でも実際のルートとを同時表示させることも可能であり、1つのルートをより詳細に知りたい場合において、利便性を向上させることができる。
また、上記実施の形態では、道路状態認識手段184,554にて、道路種類情報13、道路幅情報14、車線情報15に基づいて、走行難易度情報Pを演算させ、ルート分割手段185,555は、この走行難易度情報Pの異なる2つのリンクLに接続されるノードNを区切りとして、ルート区分を分割しているが、これに限らない。例えば、ルート分割手段185は、道路種類情報13の道路の種類によってルートを分割する構成としてもよい。この場合では、簡易ルート31では、道路種類情報13によって各ルート区分線32によって、例えば有料道路が灰色、国道・県道が黄色、一方通行が赤色などに色分けされて表示される。このような構成では、利用者はルート区分の道路の種類を容易に認識でき、例えば、有料道路がどれくらいの距離あるかなどの情報を容易に認識できる。
さらに、ルート分割手段185,555は、道路幅情報14にてルート区分を分割してもよい。この場合では、簡易ルート表示画面30には、道路幅により色分けされたルート区分線32が表示される。このような構成では、例えば、利用者が、道路幅が狭い道路をあまり通りたくない場合など、道路幅によってルートを設定する場合において有利である。また、このような道路幅情報14に基づいてルート区分線32が表示される簡易ルート表示画面30により、容易に道路幅が狭いルート区分が少ないルートを選択することができる。
さらには、ルート分割手段は、車線情報15に基づいてルートをルート区分に分割する構成としてもよい。この場合、例えば、渋滞などが発生しにくい車線数が多い道路を選択したい場合など、車線数により道路を選択する場合において有利となる。
さらには、道路状態認識手段184は、VICSデータに基づいて渋滞情報を認識し、この渋滞情報を加味した走行難易度情報Pを演算する構成としてもよい。この場合、例えば渋滞の度合いに応じて、例えば渋滞情報が「渋滞」の場合渋滞ポイントを「3」に設定し、渋滞情報が「混雑」の場合には渋滞ポイントを「2」に設定し、渋滞情報が「渋滞なし」の場合には渋滞ポイントを「1」に設定する。そして、例えばこの渋滞ポイント、道路種類ポイントα、道路幅ポイントβ、および車線ポイントγを乗算するなどして走行難易度情報Pを演算する。このように渋滞情報を加味した走行難易度情報Pにより、より走りやすさの表示を明確化できる簡易ルート31を表示させることができる。なお、渋滞情報に限らず、VICSデータにて取得される各種情報、例えば工事に関する情報などを加味して走行難易度情報Pを演算してもよい。
また、道路状態認識手段184,554は、曲がり角数情報の曲がり角の数量を加味して総合走行難易度情報を演算する構成としてもよい。この場合、例えば、道路状態認識手段184,554は、上記実施の形態のように、道路種類情報13、道路幅情報14、車線情報15に基づいて、道路種類ポイントα、道路幅ポイントβ、車線ポイントγを認識して走行難易度情報Pを演算する。そして、道路状態認識手段184,554は、この走行難易度情報Pに基づいて、走行難易度情報Pが略同一である走行難易度同一区分を認識する。そして、道路状態認識手段184,554は、曲がり角の数に応じた係数、例えば、走行難易度同一区分の単位当たりの曲がり角数が0である場合には1、単位当たりの曲がり角数が1〜2である場合は2、単位当たりの曲がり角数が3〜5である場合は3、などといった所定の数値を走行難易度情報Pに乗算させて、総合走行難易度情報を演算する。このような構成では、ルート分割手段185,555は、曲がり角数が多い道路では、走行難易度情報が高くなり、曲がり角数が少ない道路では、走行難易度情報が低くなるルート区分を設定することができる。また、簡易ルート表示画面30の表示もより簡略化されるので、各ルートのルート区分をより見やすい表示にすることができる。
さらに、利用者に入力設定により、ルート分割手段185がルートを分割する際の基準となる情報を選択できる構成としてもよい。すなわち、利用者が、例えば「道路種類」「道路幅」「車線数」「総合走行難易度」「曲がり角数を加味した総合走行難易度」などのうちからいずれかを入力手段により選択し、選択された項目に基づいてルート分割手段185はルートをルート区分に分割する構成としてもよい。
そして、簡易ルート31において、ルート区分線32の線分の長さにより、ルート区分の距離の長さを表示させる例を示したが、これに限定されない。例えば、ルート区分線32の線分の長さにより、ルート区分を移動するために要する所要時間を表示させてもよい。このような構成では、ルートを、各ルート区分を走行する時間で選択したい場合などに有利となる。なお、利用者の設定入力により、ルート区分線32の線分の長さがルート区分の距離を示す簡易ルート31、およびルート区分線32の線分の長さがルート区分を移動するための所要時間を示す簡易ルート31を適宜選択できる構成としてもよい。また、これらのルート区分線32の線分の長さがルート区分の距離を示す簡易ルート31、およびルート区分線32の線分の長さがルート区分を移動するための所要時間を示す簡易ルート31が1つの画面に同時に表示される構成としてもよい。
また、道路状態認識手段184,554は、道路種類ポイントα、道路幅ポイントβ、および車線ポイントγを例えば乗算することで走行難易度情報Pを演算する例を示したが、例えば道路種類ポイントα、道路幅ポイントβ、および車線ポイントγを例えば加算することで走行難易度情報Pを演算してもよく、他の演算式に基づいて演算してもよい。さらに、道路状態認識手段184,554は、走行し難い道路ほど走行難易度情報Pの数値が高くなるようにこの走行難易度情報Pを演算する例を示したが、前述したように、走行し難い道路ほど走行難易度情報Pの数値を低く設定してもよい。この構成では、道路状態認識手段184,554は、例えば各情報に基づいた道路種類ポイントα、道路幅ポイントβ、および車線ポイントγなどの数値を基本となる数値から減算して走行難易度情報Pを演算してもよく、積算して走行難易度情報Pを演算してもよい。また、走行難易度情報Pの数値が例えば1に近いほど走行し易く、1から遠ざかれば走行し難いことを示すように、この走行難易度情報Pの数値を演算してもよい。
また、上記実施の形態では、表示制御手段187は、曲がり角数の数に応じて、折れ線部36をルート区分線32上に表示させるとしたが、これに限らない。例えば、表示制御手段187は、図22に示すように、曲がり角の数に応じて、ルート区分線37の線分太さを変更する構成としてもよい。ここで、図22(A)は、曲がり角がない場合の図であり、この場合、通常の太さ、例えば1ピクセル幅の線分にてルート区分線37が表示される。図22(B)は、曲がり角数の平均数量が例えば1〜2であった場合のルート区分線37であり、例えば1.5ピクセル幅の線分にて表示される。図22(C)は、曲がり角数の平均数量が例えば3〜5である場合のルート区分線37であり、例えば2ピクセル幅の線分にて表示される。図22(D)は、曲がり角数の平均数量が例えば6以上の場合のルート区分線37であり、例えば3ピクセル幅の線分にて表示される。このように、その他の表示形態にて曲がり角数を表示してもよい。なお、曲がり角数のみに限らず、走行難易度情報Pも異なる表示形態にて表示されてもよい。例えば図23に示すように、走行難易度情報Pの値によってルート区分線38の線分太さが変更され、曲がり角数の数によって各ルート区分線38の色を変更してもよい。さらに、これらの走行難易度情報Pおよび曲がり角数情報は、他のいかなる表示形態にて表示されていもよい
さらには、簡易ルートが、その他の表示形態にて表示されていてもよい。例えば、図24に示すように、簡易ルートが円グラフにて表示されていてもよい。図24において、簡易ルート表示画面30には、画面下方に複数の簡易ルート選択ボタン61が配置されている。そして、この簡易ルート選択ボタン61には、それぞれ、ルートを構成するルート区分の走行難易度情報の割合を示す走行難易度円グラフ62と、相対距離円グラフ63と、が配置されている。走行難易度円グラフ62には、所定の走行難易度情報Pのルート区分がルート全体のどれくらいの割合の距離を占めるかが表示されている。また、相対距離円グラフ63には、探索された複数のルートのうち、距離が最長となるルートを基準経路として、各ルートの基準経路に対する距離の割合が示されている。
このような構成では、処理部180またはCPU550は、利用者の設定入力により簡易ルート選択ボタン61のうちいずれかを選択する旨の信号を認識すると、選択された簡易ルート選択ボタン61に対応するルートが選択される。このような簡易ルート表示画面60においても、利用者は各ルートの走行難易度を容易に認識することができ、利用者は所望するルートを容易に選択でき、適切なルートを設定することができる。なお、簡易ルート選択ボタン61に表示される走行難易度円グラフ62は、上述したような、例えば「道路種類」「道路幅」「車線数」「総合走行難易度」「曲がり角数を加味した総合走行難易度」などの項目により適宜選択できる構成としてもよい。また、走行難易度円グラフ62は、所定の走行難易度情報Pのルート区分がルート全体のどれくらいの割合の所要時間を占めるかを表示するものであってもよい。さらに、相対距離円グラフ63が表示される例を示したが、探索された複数のルートのうち、所要時間が最長となるルートを基準経路として、各ルートの基準経路に対する所要時間の割合が示した相対所要時間円グラフが表示される構成としてもよく、相対距離円グラフ63および相対所要時間円グラフの双方が表示される構成としてもよく、さらには、利用者の設定入力により相対距離円グラフ63および相対所要時間円グラフを任意に選択できる構成としてもよい。
さらに、上記の例において、簡易ルート選択ボタン61の上方に図8に示すような簡易ルート31を表示させる構成としてもよい。この場合、例えば、簡易ルート31のルート区分線32の線分長さがルート区分のルートに対する相対距離を表す場合、走行難易度円グラフ62は、所定の走行難易度情報Pのルート区分がルート全体で占める所要時間の割合を示すグラフに表示される。このような構成では、簡易ルート31および簡易ルート選択ボタン61により、ルートに対する、所定の走行難易度のルート区分の距離に比率、および所要時間の比率の双方を同時に表示させることができる。
また、表示制御手段187は、簡易ルート表示画面30において、簡易ルート31と、地図情報に重畳させて表示されるルートと、を表示させる構成としてもよい。この構成では、地図情報に重畳されて表示されるルートの近傍に簡易ルート31が位置する状態に表示させる。このような構成では、簡易ルート31と、地図上でのルートとの双方を確認できるので、利用者はより適切なルートを選択することができる。
さらに、表示制御手段187は、簡易ルート31上に、車両の現在位置を示すマークを重畳させて表示させてもよい。このような構成では、利用者は、簡易ルート31上での車両位置を容易に確認でき、現在走行中の道路の状態、目的地までの残りの道路の状態を容易に確認できる。
さらに、表示制御手段187は、編集ルート画面50において、編集ルート表示部52と元ルート表示部53との2画面に分割する例を示したが、これに限られない。例えば、編集された簡易ルート31と編集前の簡易ルート31とを重ねて表示させてもよく、交互に表示させてもよい。また、編集される前の簡易ルート31が表示されない構成であってもよい。
さらには、表示制御手段187は、簡易ルート表示画面30において、簡易ルート31のルート区分線32の近傍に走行難易度情報Pおよび曲がり角数を例えば数値にて表示させる構成としてもよい。このような構成では、利用者は、数値により各ルート区分の走行難易度および曲がり角数を確認でき、走行難易度をより詳細に認識できる。
また、上記第2の実施の形態において、サーバ装置500のCPU550は、探索したルートをルート区分に分割するルート分割手段555を備えた構成を示したが、これに限らない。例えば、端末装置400の処理部430がルート分割手段を備える構成であってもよい。この構成では、サーバ装置500は、CPU550のルート処理手段553にてルートを探索させ、道路状態認識手段554にて走行難易度情報Pや曲がり角数情報を認識し、探索したルートや走行難易度情報Pや曲がり角数情報などの各種情報を端末装置400に送信する。そして、端末装置400は、処理部430のルート分割手段にて受信したルートを走行難易度情報Pに基づいてルート区分に分割する。なお、端末装置400の処理部430は、道路状態認識手段を備えた構成としてもよい。この場合、サーバ装置500から探索されたルートのみを受信する。そして、端末装置400の処理部430の道路状態認識手段にて走行難易度情報Pおよび曲がり角数情報を認識して、受信したルートをルート区分に分割する処理をする。このような構成では、サーバ装置500での負荷を軽減することができるので、1台のサーバ装置500で、より多くの端末装置400に送信するルート探索処理の制御を実施することができる。
上述した各機能をプログラムとして構築したが、例えば回路基板などのハードウェアあるいは1つのIC(Integrated Circuit)などの素子にて構成するなどしてもよく、いずれの形態としても利用できる。なお、プログラムや別途記録媒体から読み取らせる構成とすることにより、取扱が容易で、利用の拡大が容易に図れる。
〔実施の形態の効果〕
上述したように、上記実施の形態では、ナビゲーション装置100の処理部180は、現在位置認識手段181にて車両の現在位置に関する現在位置情報を認識し、目的地認識手段182にて目的地に関する目的地情報を認識し、ルート処理手段183にて現在位置から目的地までのルートを探索させる。そして、道路状態認識手段184にて、探索したルートの走行難易度情報P、および曲がり角数情報を認識させ、ルート分割手段185にてルートを走行難易度情報Pに基づいて複数のルート区分に分割させる。そして、表示制御手段187に端末表示部140を制御させて、図8に示すような簡易ルート31にて表示させた。そして、この簡易ルート31の折れ線部36にて曲がり角数を表示させ、ルート区分線32の色にて走行難易度情報Pを表示させ、ルート区分線32の長さにてルート区分の距離を表示させる。このため、利用者は、このような簡易ルート31を見るだけで、探索されたルートの各ルート区分における走行しやすさや曲がり角の数、ルート区分の距離を容易に認識することができる。よって、利用者が要望するルートを適宜設定することができ、適切に移動経路を設定できる。