JP2006183684A - ベルト式無段変速機の油圧制御装置 - Google Patents

ベルト式無段変速機の油圧制御装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006183684A
JP2006183684A JP2004374684A JP2004374684A JP2006183684A JP 2006183684 A JP2006183684 A JP 2006183684A JP 2004374684 A JP2004374684 A JP 2004374684A JP 2004374684 A JP2004374684 A JP 2004374684A JP 2006183684 A JP2006183684 A JP 2006183684A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
primary
pressure
chamber
clamp
hydraulic pressure
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2004374684A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4275617B2 (ja
Inventor
Takeo Hiramatsu
健男 平松
Yoshihiro Kono
義裕 河野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JATCO Ltd
Original Assignee
JATCO Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JATCO Ltd filed Critical JATCO Ltd
Priority to JP2004374684A priority Critical patent/JP4275617B2/ja
Priority to EP20050024000 priority patent/EP1655511B1/en
Priority to US11/266,488 priority patent/US7677997B2/en
Priority to KR1020050105764A priority patent/KR100752469B1/ko
Publication of JP2006183684A publication Critical patent/JP2006183684A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4275617B2 publication Critical patent/JP4275617B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Transmissions By Endless Flexible Members (AREA)
  • Control Of Transmission Device (AREA)

Abstract

【課題】 余剰ポンプ圧の発生を抑制して燃費向上を図ったベルト式無段変速機の油圧制御装置を提供する。
【解決手段】 プライマリプーリとセカンダリプーリにそれぞれ設けられ、連通路により互いに連通するプライマリクランプ室及びセカンダリクランプ室と、連通路に設けられ、プライマリクランプ室及びセカンダリクランプ室へ導入する油圧を切り替える切替弁とを有するベルト式無段変速機において、切替弁は、プライマリピストン室の油圧と、セカンダリピストン室の油圧のうち、高圧側の油圧を選択してプライマリクランプ室及びセカンダリクランプ室へ導入することとした。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ベルトをプーリに押し付けてトルク伝達を行うベルト式無段変速機(CVT)の油圧制御装置に関し、特にプライマリ及びセカンダリプーリに変速用のピストン室をそれぞれ2つ備えたダブルピストン式CVTの油圧制御装置に関する。
ベルト式無段変速機にあっては、油圧推力を発生可能なプーリによりベルトを挟持し、プーリとベルト間の摩擦力によって動力伝達を行っている。このときプーリとベルト間の摩擦力がベルト駆動力よりも小さいと、ベルトスリップが発生して耐久性を低下させるおそれがある。そのためダブルピストン式CVTでは、プライマリ及びセカンダリに変速用の推力発生室(ピストン室)及びベルトすべり防止用の推力発生室(クランプ室)をそれぞれ設けている。また、各クランプ室を共通の油路で連通し、プライマリ側とセカンダリ側のクランプ圧を等しくするとともに、油圧の給排を極力少なくすることで燃費の低減を図っている(例えば、特許文献1参照。)。
特開2002−327814号公報
しかしながら上記従来技術にあっては、プライマリ側とセカンダリ側のクランプ室への油圧は調圧弁により調圧されているため、調圧弁を制御するための演算や制御指令を出力しなければならず、構成が煩雑となっていた。また、調圧時の圧力損失をカバーするため必要以上にポンプ圧を上げなければならず、燃費の悪化を招いていた。
本発明は上記問題に着目してなされたもので、その目的とするところは、余剰ポンプ圧の発生を抑制して燃費向上を図ったベルト式無段変速機の油圧制御装置を提供することにある。
上述の目的を達成するため、本発明では、プライマリピストン室を有するプライマリプーリと、セカンダリピストン室を有するセカンダリプーリと、摩擦力によって前記プライマリプーリとセカンダリプーリとの動力伝達を行うベルトと、前記プライマリプーリとセカンダリプーリにそれぞれ設けられ、連通路により互いに連通するプライマリクランプ室及びセカンダリクランプ室と、前記連通路に設けられ、前記プライマリクランプ室及びセカンダリクランプ室へ導入する油圧を切り替える切替弁とを有するベルト式無段変速機において、前記切替弁は、前記プライマリピストン室の油圧と、前記セカンダリピストン室の油圧のうち、高圧側の油圧を選択して前記プライマリクランプ室及びセカンダリクランプ室へ導入することとした。
よって、ポンプ圧を抑制し燃費向上を達成したベルト式無段変速機の油圧制御装置を提供することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
[ベルト式無段変速機の全体構成]
実施例1につき図1ないし図4に基づき説明する。図1はベルト式無段変速機の部分断面図である。エンジン出力軸には回転伝達機構としてトルクコンバータTCが連結され、このトルクコンバータTCは出力軸3を介して前後進切換機構10と接続される。また、エンジン出力軸にはベルト式無段変速機であるCVTとの直結または開放を行うロックアップクラッチ4が備えられている。
前後進切換機構10は、前進クラッチ11、後進ブレーキ12、及び遊星歯車機構13から構成される。遊星歯車機構13はリングギヤ13b、ピニオンキャリヤ13c、サンギヤ13aからなり、リングギヤ13bは出力軸3と接続し、ピニオンキャリヤ13cには、後進ブレーキ12と前進クラッチ11が設けられている。
後進ブレーキ12はピニオンキャリヤ13cと変速機ケースとを選択的に固定または開放し、前進クラッチ11はプライマリシャフト1とピニオンキャリヤ13cを一体に連結する。
プライマリプーリ100はプライマリシャフト1上に設けられ、プライマリ固定プーリ102とプライマリ可動プーリ101を有する。このプライマリ固定プーリ102とプライマリ可動プーリ101は対向配置され、V字状プーリ溝を形成する。
プライマリ可動プーリ101はボールスプライン21を介してプライマリシャフト1に対し軸方向移動可能に設けられ、外径部はx軸負方向に向かって延出する延出部103を有する。プライマリ固定プーリ102はプライマリシャフト1と一体に設けられている。
また、プライマリ可動プーリ101のx軸負方向にはプライマリ第1固定壁104が設けられ、プライマリ第1固定壁104のx軸負方向側にはプライマリピストン106が設けられている。さらに、プライマリピストン106のx軸負方向側にはプライマリ第2固定壁105が設けられている。
プライマリ第1固定壁104はプライマリシャフト1に液密に固定されるとともに、延出部103と液密に当接する。プライマリピストン106は延出部103及びプライマリ第2固定壁105と液密に当接し、プライマリ第2固定壁105はプライマリシャフト1に液密に固定される。この第1、第2固定壁104,105及びプライマリピストン106によってプライマリピストン室110及びプライマリクランプ室120が画成される。
同様に、セカンダリシャフト2にはセカンダリ可動プーリ201及びセカンダリ固定プーリ202が設けられている。セカンダリ可動プーリ201はボールスプライン22を介してセカンダリシャフト2に対し軸方向移動可能に設けられ、外径部はx軸負方向に向かって延出する延出部203を有する。セカンダリ固定プーリ202はセカンダリシャフト2と一体に設けられる。
また、セカンダリ可動プーリ201のx軸正方向側にはセカンダリ第1固定壁204が設けられ、セカンダリ第1固定壁204のx軸正方向側にはセカンダリピストン206が設けられている。さらに、セカンダリピストン206のx軸正方向側にはセカンダリ第2固定壁205が設けられている。
セカンダリ第1固定壁204はセカンダリシャフト2に液密に固定されるとともに、延出部203と液密に当接する。セカンダリピストン206は延出部203及びセカンダリ第2固定壁205と液密に当接し、セカンダリ第2固定壁205はセカンダリシャフト2に液密に固定される。この第1、第2固定壁204,205及びセカンダリピストン206によってセカンダリピストン室210及びセカンダリクランプ室220及び遠心キャンセル室300が画成される。
プライマリピストン室110内であってプライマリ可動プーリ101と固定壁104の間にはスプリング107が配置されている。油圧が発生していない初期状態でベルト15をクランプすることにより、車両牽引時等におけるベルト滑りを防止する。同様に、セカンダリピストン室210内であってセカンダリ可動プーリ201との間にもベルトクランプ用のスプリング207が設けられている。
セカンダリシャフト2には駆動ギヤ17が固着されており、この駆動ギヤ17はアイドラ軸18に設けられたアイドラギヤ18a、ピニオンギヤ18b、ファイナルギヤ19a、差動装置19を介して図外の車輪に至るドライブシャフトを駆動する。
プライマリ可動プーリ101、及びセカンダリ可動プーリ201を軸方向に移動させてベルト15との接触位置半径を変えることにより、プライマリプーリ100とセカンダリプーリ200との間の回転比すなわち変速比を変えることができる。
このV字状プーリ溝の幅を変化させる制御は、プライマリピストン室及びクランプ室110,120、セカンダリピストン室及びクランプ室210,220への油圧制御により行われる。
(各ピストン室及び遠心キャンセル室の油路構成)
サイドカバー30にはクランプ圧切替弁40(図2参照)と接続する油路31が設けられ、プライマリシャフト1内には油路61〜64が設けられている。セカンダリシャフト2内には油路71〜76が設けられている。また、プライマリ及びセカンダリクランプ室120,220の受圧面積は同一に設けられる。
<プライマリ>
油路61,62はプライマリシャフト1の軸心に設けられ、油路63,64は径方向に設けられている。油路61は油路63を介してプライマリピストン室110と連通し、油路62は油路64を介してプライマリクランプ室120と連通するとともに油路31と連通する。
<セカンダリ>
油路71,72はセカンダリシャフト2の軸心に設けられ、油路73〜76は径方向に設けられている。また、油路77,78は軸方向油路であり、それぞれセカンダリシャフト2の軸心からオフセットされた位置に設けられている。
油路71は油路73を介して遠心キャンセル室300と連通するとともに、オイルポンプ50と接続して遠心油圧の供給を行う。油路72は油路74を介してセカンダリピストン室210と連通する。また、油路77は油路73と連通するとともに、油路75を介してセカンダリプーリのV字溝底部208において開口する。また、油路78は油路76を介してセカンダリクランプ室220と連通するとともに、サイドカバー30に設けられた油路31と連通する。
これにより、プライマリクランプ室120とセカンダリクランプ室220はプライマリシャフト1内の油路64,62、サイドカバー30の油路31、及びセカンダリシャフト2内の油路78,76を介して連通される。各クランプ室120,220は同一受圧面積に設けられているため、連通されることによって同一圧力・同一推力を発生することとなる。
[油圧回路図]
図2はベルト式無段変速機の油圧回路図である。オイルポンプ50から、プライマリ減圧弁91、セカンダリ減圧弁92、パイロットバルブ93、プレッシャレギュレータバルブ94へポンプ圧が供給される。
パイロットバルブ93はプライマリ及びセカンダリ減圧弁91,92、プレッシャリニアソレノイド80、プライマリリニアソレノイド81、及びセカンダリリニアソレノイド82へ一定圧を供給する。
プレッシャリニアソレノイド80の出力圧はプレッシャモディファイヤバルブ95へ出力され、プライマリリニアソレノイド81の出力圧はプライマリ減圧弁91へ供給される。また、セカンダリリニアソレノイド82の出力圧はセカンダリ減圧弁92へ出力される。
プレッシャモディファイヤバルブ95の出力圧はプレッシャレギュレータバルブ94へ出力される。プレッシャレギュレータバルブ94のドレン圧はクラッチレギュレータバルブ96において調圧され、遠心キャンセル室300へ出力される。
プライマリリニアソレノイド81の出力圧はプライマリ減圧弁91へ出力される。プライマリ減圧弁91は、ポンプ圧、パイロット圧及びソレノイド圧に基づきプライマリ圧を調圧し、プライマリピストン室110へ出力する。
セカンダリリニアソレノイド82の出力圧はセカンダリ減圧弁92へ出力される。セカンダリ減圧弁92は、ポンプ圧、パイロット圧及びソレノイド圧に基づきセカンダリ圧を調圧し、セカンダリピストン室210へ出力する。
プライマリ及びセカンダリピストン室110,210はクランプ圧切替弁40を介して接続される。このクランプ圧切替弁40はプライマリ及びセカンダリクランプ室120,220を連通する油路31と接続し、各ピストン室110,210のうち高圧側油圧を選択して各クランプ室120,220へ供給する。
したがって、各クランプ圧はプライマリまたはセカンダリ圧のうちの高圧側油圧となる。また、各クランプ室120,220は油路31により常時連通し、かつ受圧面積も同一であるため、プライマリまたはセカンダリ圧の高低が入れ替わった場合であっても各クランプ室120,220の体積変化は抑制される。
各ピストン室110,210及びクランプ室120,220の受圧面積をAp,As及びAc、各ピストン室110,210における作動油圧をPp,Ps、クランプ圧をPcとすると、プライマリ可動プーリ101及びセカンダリ可動プーリ201にかかる推力Fp,Fsは
Fp=Ap・Pp+Ac・Pc・・・(1)
Fs=As・Ps+Ac・Pc・・・(2)
となる。
ここで、例えばセカンダリの作動油圧が高い場合、クランプ圧切替弁40によりセカンダリ圧Psがプライマリ及びセカンダリクランプ室120,220に導入され、Pc=Psとなる。したがって各プーリ100,200の推力は
Fp=Ap・Pp+Ac・Ps・・・(3)
Fs=As・Ps+Ac・Ps・・・(4)
となり、この推力Fp,Fsに基づいて各可動プーリ101,201をスライドさせ、変速を達成する。
[クランプ圧切替弁の詳細]
図3は、クランプ圧切替弁40の断面図である。クランプ圧切替弁40はバルブボディ410内に設けられたスプール420(弁体)により油路の開放/閉塞を行うスプールバルブである。なお、スプール420の軸方向をx軸と定義する。
バルブボディ410にはx軸負方向から順にプライマリポート411、クランプポート413、及びセカンダリポート412が設けられ、それぞれプライマリピストン室110、プライマリ及びセカンダリクランプ室220及び220、セカンダリピストン室210と連通する。また、プライマリ及びセカンダリポート411,412にはそれぞれスプール420の固着を回避するためのフィードバック回路414,415が設けられている。
スプール420はバルブボディ410内に設けられたスプール孔416に軸方向移動可能に収装され、セカンダリフィードバック回路415内すなわちx軸負方向に設けられたスプリング430によりx軸正方向に付勢される。プライマリ圧Ppとセカンダリ圧Psが等しい場合においては、プライマリポート411とクランプポート413は弁部421により閉塞されている。
プライマリ圧Ppの値がセカンダリ圧Psとスプリング430の付勢力の和を下回る場合、スプール420はx軸正方向に付勢され、プライマリポート411とクランプポート413は閉塞されている。したがってクランプポート413にはセカンダリ圧Psが導入され、各クランプ室120,220におけるクランプ圧Pc=セカンダリ圧Psとなる。
一方、プライマリ圧Ppの値がセカンダリ圧Psとスプリング430の付勢力を上回る場合、スプール420はx軸負方向に移動し、これに伴って弁部421もx軸負方向に移動する。これによりプライマリポート411とクランプポート413は連通状態となり、セカンダリポート412とクランプポート413とが弁部421により閉塞されてプライマリ圧Ppが各クランプ室120,220に導入され、クランプ圧Pc=プライマリ圧Ppとなる。
ここでスプリング430の付勢力を小さく設けることにより、プライマリ圧Ppがセカンダリ圧Psをわずかでも上回れば、スプール420をx軸負方向に移動させてクランプ圧Pc=プライマリ圧Ppとすることが可能である。このように、本願実施例ではクランプ圧切替弁40によってプライマリ圧Ppとセカンダリ圧Psのうち高圧側油圧を選択し、クランプ圧Pcとする。
また、エンジン停止時などプライマリ圧Ppとセカンダリ圧Psとが等しい場合はプライマリポート411とクランプポート413は閉塞され、セカンダリ圧Ps=クランプ圧Pcとされている。ここで、低変速段においてはプライマリプーリ径Rp<セカンダリプーリ径Rsであり、発進時にはセカンダリ推力Fsを直ちに増大させる必要があるが、セカンダリ圧Psの急増に伴うベルトすべりを回避するためクランプ圧Pcも同時に増大させる必要がある。
本願実施例ではノーマル時においてセカンダリ圧Psがクランプ圧Pcとされるため、セカンダリ圧Psが増圧されれば速やかにクランプ圧Pcが増圧され、発進時などセカンダリ推力Fsが急激に増加した場合であっても、直ちにクランプ圧Pcを上昇させることが可能である。これにより、ベルトすべりを回避しつつ駆動力立ち上がり応答を改善するものである。
なお、本願実施例ではスプリング力によってスプール420をx軸正方向に付勢しているが、スプール420においてプライマリ圧Ppの受圧面積よりもセカンダリ圧Psの受圧面積を大きくすることにより、プライマリ圧Ppとセカンダリ圧Psが等圧である場合にスプール420をx軸正方向に付勢することとしてもよく特に限定しない。
[変速比と各プーリ推力(ベルトすべり下限)の関係]
図4は、変速比ipと各プーリ推力Fp,Fs(ベルトすべりを回避する下限推力)の関係を示す図である。縦軸に推力F及びFp/Fsの値、横軸に変速比ipを示す。また、プライマリ推力Fpとセカンダリ推力Fsの比Fp/Fsを実線で、プライマリ推力Fpを破線で、セカンダリ推力Fsを一点鎖線で、ベルトすべり下限推力Flimを二点鎖線で示す。
変速比ip<1ではプライマリ推力Fp>セカンダリ推力Fsであるが、ip=1付近においてFpとFsの値が逆転し、以後はFp<Fsとなる。すなわちベルトすべりを回避するためには、各プーリにおける推力の実際値が図中の二点鎖線で示されるベルトすべり下限推力Flim(Fp,Fsの高圧側をなぞる線)以上であればよい。また、必要油圧をできるだけ抑制しポンプ駆動に必要なエネルギーを低減するためには、各プーリ推力Fp,Fsは極力低圧とすることが望ましい。
本願実施例においては、クランプ圧切替弁40によりプライマリ圧Ppとセカンダリ圧Psのうち高圧側を選択してクランプ圧Pcとするため、クランプ圧Pcを常時ベルトすべり下限推力Flimに対応する圧とすることが可能である。また、必要最低限の油圧によりベルトをクランプし、ポンプ負荷の低減を達成する。
[従来技術と本願実施例における作用効果の対比]
従来、ダブルピストン式CVTでは、プライマリとセカンダリに変速用の推力発生室(ピストン室)及びベルトすべり防止用の推力発生室(クランプ室)をそれぞれ設け、変速時におけるベルトすべりを回避している。
しかしながら上記従来技術にあっては、プライマリ側とセカンダリ側のクランプ室への油圧は調圧弁により調圧されているため、調圧時の圧力損失をカバーするため必要以上にポンプ圧を上げなければならず、燃費の悪化を招いていた。
これに対し本願実施例では、クランプ圧切替弁40によりプライマリ圧Ppとセカンダリ圧Psのうち高圧側を選択してクランプ圧Pcとすることとした。これにより、クランプ圧Pcを常時ベルトすべり下限推力Flimに対応する圧とすることで、ベルトすべりを回避しつつポンプ負荷を最小限に留め、燃費の改善を図ることができる。
また、各クランプ室120,220は油路31により常時連通し、かつ受圧面積も同一であるため、プライマリまたはセカンダリ圧の高低が入れ替わった場合であっても各クランプ室120,220の体積変化を抑制することが可能となり、安定した変速を達成できる。
また、エンジン停止時などプライマリ圧Ppとセカンダリ圧Psとが等しい場合はプライマリポート411とクランプポート413は閉塞され、セカンダリ圧Ps=クランプ圧Pcとされている。ここで、低変速段においてはプライマリプーリ径Rp<セカンダリプーリ径Rsであり、発進時にはセカンダリ推力Fsを直ちに増大させる必要があるが、セカンダリ圧Psの急増に伴うベルトすべりを回避するためクランプ圧Pcも同時に増大させる必要がある。
本願実施例におけるクランプ圧切替弁40ではノーマル時においてセカンダリ圧Psがクランプ圧Pcとされるよう設けられているため、セカンダリ圧Psが増圧されれば速やかにクランプ圧Pcが増圧される。これにより、発進時などセカンダリ推力Fsの速やかな増大された場合であっても直ちにクランプ圧Pcを上昇させ、ベルトすべりを回避しつつ駆動力立ち上がり応答を改善することができる。
また、クランプ圧切替弁40はノーマル時においてスプリング430の付勢力によりセカンダリポート412とクランプポート413とを連通することとした。これにより、ノーマル時において弁駆動を行うことなく、速やかかつ確実にセカンダリ圧Psを各クランプ室120,220へ導入することが可能となり、セカンダリ圧Psの導入を応答遅れなく行うことができる。
(他の実施例)
以上、本発明を実施するための最良の形態を実施例1に基づいて説明してきたが、本発明の具体的な構成は各実施例に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等があっても、本発明に含まれる。
ベルト式無段変速機の部分断面図である。 ベルト式無段変速機の油圧回路図である。 クランプ圧切替弁の断面図である。 変速比と各プーリ推力(ベルトすべりを回避する下限推力)の関係を示す図である。
符号の説明
1 プライマリシャフト
2 セカンダリシャフト
3 出力軸
4 ロックアップクラッチ
10 前後進切換機構
11 前進クラッチ
12 後進ブレーキ
13 遊星歯車機構
13a サンギヤ
13b リングギヤ
13c ピニオンキャリヤ
15 ベルト
17 駆動ギヤ
18 アイドラ軸
18a アイドラギヤ
18b ピニオンギヤ
19 差動装置
19a ファイナルギヤ
21,22 ボールスプライン
30 サイドカバー
31 油路
40 クランプ圧切替弁
50 オイルポンプ
61,62 プライマリ軸心油路
63,64 プライマリ径方向油路
71,72 セカンダリ軸心油路
73〜76 セカンダリ径方向油路
77,78 セカンダリ軸方向油路
80 プレッシャリニアソレノイド
81 プライマリリニアソレノイド
82 セカンダリリニアソレノイド
91 プライマリ減圧弁
92 セカンダリ減圧弁
93 パイロットバルブ
94 プレッシャレギュレータバルブ
95 プレッシャモディファイヤバルブ
96 クラッチレギュレータバルブ
100 プライマリプーリ
101 プライマリ可動プーリ
102 プライマリ固定プーリ
103 延出部
104,105 固定壁
106 プライマリピストン
107 スプリング
110 プライマリピストン室
120 プライマリクランプ室
200 セカンダリプーリ
201 セカンダリ可動プーリ
202 セカンダリ固定プーリ
203 延出部
204,205 固定壁
206 セカンダリピストン
207 スプリング
208 V字溝底部
210 セカンダリピストン室
220 セカンダリクランプ室
300 遠心キャンセル室
410 バルブボディ
411 プライマリ連通路
412 セカンダリ連通路
413 クランプ連通路
414,415 フィードバック回路
416 スプール孔
420 スプール
421 弁体
430 スプリング

Claims (4)

  1. プライマリピストン室を有するプライマリプーリと、
    セカンダリピストン室を有するセカンダリプーリと、
    摩擦力によって前記プライマリプーリとセカンダリプーリとの動力伝達を行うベルトと、
    前記プライマリプーリとセカンダリプーリにそれぞれ設けられ、連通路により互いに連通するプライマリクランプ室及びセカンダリクランプ室と、
    前記連通路に設けられ、前記プライマリクランプ室及びセカンダリクランプ室へ導入する油圧を切り替える切替弁と
    を有するベルト式無段変速機において、
    前記切替弁は、前記プライマリピストン室の油圧と、前記セカンダリピストン室の油圧のうち、高圧側の油圧を選択して前記プライマリクランプ室及びセカンダリクランプ室へ導入すること
    を特徴とするベルト式無段変速機の油圧制御装置。
  2. 請求項1に記載のベルト式無段変速機の油圧制御装置において、
    前記切替弁は、機械的に前記高圧側の油圧を選択すること
    を特徴とするベルト式無段変速機の油圧制御装置。
  3. 請求項2に記載のベルト式無段変速機において、
    前記切替弁は、前記プライマリピストン室の油圧と、前記セカンダリピストン室の油圧が等しい場合、前記セカンダリピストン室の油圧を選択して前記プライマリクランプ室及びセカンダリクランプ室へ導入すること
    を特徴とするベルト式無段変速機の油圧制御装置。
  4. 請求項3に記載のベルト式無段変速機において、
    前記切替弁は、前記プライマリ圧とセカンダリ圧とをそれぞれ導入されるプライマリ側入力ポート及びセカンダリ側入力ポートと、
    前記プライマリクランプ室及びセカンダリクランプ室に接続するクランプ圧出力ポートと、
    前記プライマリポートと連通するプライマリ油室と、
    前記セカンダリポートと連通するセカンダリ油室と、
    前記プライマリ油室及びセカンダリ油室内に設けられ、前記プライマリ入力ポートまたは前記セカンダリ入力ポートと前記クランプ圧出力ポートとの連通/遮断を行う弁体と
    を有し、
    前記弁体は、前記セカンダリ油室内に設けられたスプリングによって前記プライマリ油室側に付勢されていること
    を特徴とする自動変速機の油圧制御装置。
JP2004374684A 2004-11-08 2004-12-24 ベルト式無段変速機の油圧制御装置 Expired - Fee Related JP4275617B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004374684A JP4275617B2 (ja) 2004-12-24 2004-12-24 ベルト式無段変速機の油圧制御装置
EP20050024000 EP1655511B1 (en) 2004-11-08 2005-11-03 Double piston and belt type continuously variable transmission
US11/266,488 US7677997B2 (en) 2004-11-08 2005-11-04 Double piston and belt type continuously variable transmission
KR1020050105764A KR100752469B1 (ko) 2004-11-08 2005-11-07 이중 피스톤 및 벨트 타입 무단 변속기

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004374684A JP4275617B2 (ja) 2004-12-24 2004-12-24 ベルト式無段変速機の油圧制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2006183684A true JP2006183684A (ja) 2006-07-13
JP4275617B2 JP4275617B2 (ja) 2009-06-10

Family

ID=36736942

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004374684A Expired - Fee Related JP4275617B2 (ja) 2004-11-08 2004-12-24 ベルト式無段変速機の油圧制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4275617B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013204715A (ja) * 2012-03-28 2013-10-07 Jatco Ltd 無段変速機及びその制御方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2013204715A (ja) * 2012-03-28 2013-10-07 Jatco Ltd 無段変速機及びその制御方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP4275617B2 (ja) 2009-06-10

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8092325B2 (en) Continuously variable belt transmission for a vehicle
KR100752469B1 (ko) 이중 피스톤 및 벨트 타입 무단 변속기
JP4289407B2 (ja) 油圧供給装置
WO2011039963A1 (ja) 自動変速機の油圧制御装置
US8517871B2 (en) Vehicular belt-driven continuously variable transmission and control method thereof
JP2005147264A (ja) ベルト式無段変速機
US7028821B2 (en) System and method for controlling hydraulic pressure of automatic transmission including lockup control valve
KR20040028501A (ko) 벨트식 무단 변속기의 변속 유압 제어 장치
JP2005030494A (ja) ベルト式無段変速機
JP4784196B2 (ja) 油圧制御装置
JP2005155729A (ja) ベルト式無段変速機の油圧制御装置
JP4275617B2 (ja) ベルト式無段変速機の油圧制御装置
JP4857275B2 (ja) 制御装置を備える無段変速機
JP4265385B2 (ja) 動力伝達装置の油圧制御装置
JP2019032060A (ja) 動力伝達装置
JP2011247290A (ja) ベルト式無段変速機の油圧制御装置
JP6335724B2 (ja) 無段変速機の油圧回路
JP2018091460A (ja) 車両用無段変速機の油圧制御装置
JPH0599331A (ja) 車両用直結クラツチ付流体式伝動装置の油圧制御装置
JP5781972B2 (ja) 無段変速機及びその制御方法
JP5195691B2 (ja) 車両用油圧制御装置
JP2005003012A (ja) ベルト式無段変速機
JP2006077929A (ja) 自動変速機の油圧回路
JP6470148B2 (ja) 油圧制御装置
JP5884529B2 (ja) ドライブトレーンの油圧供給装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20060607

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20081125

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20090303

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20090304

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4275617

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120313

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120313

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130313

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130313

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140313

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140313

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20150313

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees