JP2006183406A - ゴム体を使用した免震構造体及び該免震構造体による免震方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】
ゴム体の剛体性と変形特性を活かしたゴム免震構造体を得ること。
【解決手段】
相互に相対移動する2つのスライド体2,3を含む構造系において、スライド体2,3の各々の対向面6に臨んで開放凹部1a,1bが形成され、開放凹部1a,1bが合体して形成される閉塞凹部1内に、対向面相互に間隔を保持して所定の圧縮率でゴム弾性素材よりなる中実のゴム体4を封入する。
【選択図】 図1
ゴム体の剛体性と変形特性を活かしたゴム免震構造体を得ること。
【解決手段】
相互に相対移動する2つのスライド体2,3を含む構造系において、スライド体2,3の各々の対向面6に臨んで開放凹部1a,1bが形成され、開放凹部1a,1bが合体して形成される閉塞凹部1内に、対向面相互に間隔を保持して所定の圧縮率でゴム弾性素材よりなる中実のゴム体4を封入する。
【選択図】 図1
Description
この発明は、地震その他の振動に対し防震機能を発揮する機能免震構造体(アイソレータともいう)に関し、更に詳しくは、ゴム体の弾性特性を利用してなる免震構造体に関する。
ゴム素材の持つ弾性により振動の絶縁をなす免震構造体(アイソレータ)として、ゴムパッド、積層ゴムパッド等かつ公知である。
そして、ゴム素材自体は高減衰ゴムの開発により減衰特性の向上が図られている。また、積層ゴムパッドは、ゴム板と補強板とを交互に積層し、板面に沿うせん断変形をもって免震性を発揮するものであり、大きな耐荷重性を発揮する。
このゴムパッド、積層ゴムパッドは所定のせん断変形を得るため一定以上の高さを要するものであるが、高さに伴う座屈現象を避けるためその変形は制限されたものとなっている。
従って、その許容水平変位量も大きくは採れないという問題点がある。
そして、ゴム素材自体は高減衰ゴムの開発により減衰特性の向上が図られている。また、積層ゴムパッドは、ゴム板と補強板とを交互に積層し、板面に沿うせん断変形をもって免震性を発揮するものであり、大きな耐荷重性を発揮する。
このゴムパッド、積層ゴムパッドは所定のせん断変形を得るため一定以上の高さを要するものであるが、高さに伴う座屈現象を避けるためその変形は制限されたものとなっている。
従って、その許容水平変位量も大きくは採れないという問題点がある。
本発明者は、上記問題点に鑑み、ゴム素材を使用する免震構造体の特性を解明する過程で、これら従来のゴム免震構造体が何らかの形で自由面を有するものであり、ゴム体を実質的に拘束することにより水に準じた挙動をなす性質を利用し、上記の問題点を解決し得るとの知見を得たものである。
本発明は上記実情に鑑み、更なるゴム素材の特性を活用し、すぐれた効果を発揮できる新規な構成のゴム体による免震構造体を得ることを目的とする。
本発明は更に、その適用のための具体的構成を得ることも他の目的とする。
本発明はこのため、互いに滑動する2つのスライド体間にゴム体を封じ込めるという技術的思想をもって、この目的を達成しようとするものである。
本発明は更に、その適用のための具体的構成を得ることも他の目的とする。
本発明はこのため、互いに滑動する2つのスライド体間にゴム体を封じ込めるという技術的思想をもって、この目的を達成しようとするものである。
第1番目の発明(以下、第1発明という)はゴム体を使用した免震構造体に係り、請求項1に記載のとおり、
相互に相対移動する2つのスライド体を含む構造系において、
前記スライド体の各々には互いに対向する面に臨んで開放凹部が形成され、
該開放凹部が合体して形成される閉塞凹部内に、前記対向相互に間隔を保持して所定の圧縮率でゴム弾性素材よりなる中実のゴム体が封入されてなる、
ことを特徴とする。
本第1発明は、以下に示す実施形態を包含するものであって、基本的構成を示す。
本第1発明において、スライド体の面は相対移動する案内作用をなし、支持機能は問わない。また、2つの開放凹部は特に形状は問わず、互いに合して閉塞空間を形成しえればよい。かつ、該閉塞空間にゴム体が圧縮・非圧縮を問わず、所期のとおり封入され得ればよい。
本第1発明はまた、水平動、鉛直動、従って傾斜動を問うものではない。
相互に相対移動する2つのスライド体を含む構造系において、
前記スライド体の各々には互いに対向する面に臨んで開放凹部が形成され、
該開放凹部が合体して形成される閉塞凹部内に、前記対向相互に間隔を保持して所定の圧縮率でゴム弾性素材よりなる中実のゴム体が封入されてなる、
ことを特徴とする。
本第1発明は、以下に示す実施形態を包含するものであって、基本的構成を示す。
本第1発明において、スライド体の面は相対移動する案内作用をなし、支持機能は問わない。また、2つの開放凹部は特に形状は問わず、互いに合して閉塞空間を形成しえればよい。かつ、該閉塞空間にゴム体が圧縮・非圧縮を問わず、所期のとおり封入され得ればよい。
本第1発明はまた、水平動、鉛直動、従って傾斜動を問うものではない。
上記構成において、
1)開放凹部は同一半径よりなる半球状凹部であること、従って、閉塞凹部は球状凹部であり、ゴム体は球状のゴム体であること、
2)閉塞凹部は長円形状、円筒形状、錐体形状の適宜形状を採ること、
は適宜採択される選択的事項である。
1)開放凹部は同一半径よりなる半球状凹部であること、従って、閉塞凹部は球状凹部であり、ゴム体は球状のゴム体であること、
2)閉塞凹部は長円形状、円筒形状、錐体形状の適宜形状を採ること、
は適宜採択される選択的事項である。
(作用)
ゴム体は閉塞凹部内に収容され、スライド体の面に直交する方向に加えられる圧力により所定の圧縮率で封入される。ゴム体はスライド体に加えられる圧力のすべてを受ける。
閉塞凹部内で所要の圧縮率で封入されたゴム体は閉塞凹部内で剛性を示すとともに、すべり面に沿っての変位は自在となる。
構造系に強制力が作用すると、両スライド体は相対変位をなす。ゴム体は開放凹部内に封入されたままその体積を変えることなく強制力に抗して漸次変形をなす。
このゴム体の変位において、ゴム素材の特性によりはせん断力は一切生じない。すなわち、拘束されたゴム体は応力を蓄えたまま容易に破断することなく横方向に変位する。更にまた、この変位中においてもゴム体は圧力を伝達する状態を保持する。
変位の増大に伴い、ゴム体は弾性エネルギーを蓄え、その蓄積エネルギーにより復帰力を発現する。
逆方向の変位についても、上記に準じて、ゴム体は変形をなし、復帰力を蓄える。
強制力が周期的であるとき、ゴム体の減衰特性により、速やかに元位置に停止する。
この動作において、両スライド体はゴム体の差渡し断面積で支持されており、偏心荷重を生じず、また、坐屈要因も生じない。
ゴム体は閉塞凹部内に収容され、スライド体の面に直交する方向に加えられる圧力により所定の圧縮率で封入される。ゴム体はスライド体に加えられる圧力のすべてを受ける。
閉塞凹部内で所要の圧縮率で封入されたゴム体は閉塞凹部内で剛性を示すとともに、すべり面に沿っての変位は自在となる。
構造系に強制力が作用すると、両スライド体は相対変位をなす。ゴム体は開放凹部内に封入されたままその体積を変えることなく強制力に抗して漸次変形をなす。
このゴム体の変位において、ゴム素材の特性によりはせん断力は一切生じない。すなわち、拘束されたゴム体は応力を蓄えたまま容易に破断することなく横方向に変位する。更にまた、この変位中においてもゴム体は圧力を伝達する状態を保持する。
変位の増大に伴い、ゴム体は弾性エネルギーを蓄え、その蓄積エネルギーにより復帰力を発現する。
逆方向の変位についても、上記に準じて、ゴム体は変形をなし、復帰力を蓄える。
強制力が周期的であるとき、ゴム体の減衰特性により、速やかに元位置に停止する。
この動作において、両スライド体はゴム体の差渡し断面積で支持されており、偏心荷重を生じず、また、坐屈要因も生じない。
第2番目の発明(以下、第2発明という)のゴム体を使用した免震構造体は、請求項2に記載のとおり、
相互に相対移動する2つのスライド体を含む構造系において、
前記スライド体の各々には互いに対向する面に臨んで開放凹部が形成され、
該開放凹部が合体して形成される閉塞凹部内に、前記対向面相互に間隔を保持してゴム弾性素材よりなる中実のゴム体が封入され、
前記スライド体のいずれかを前記対向面に直交する方向に載荷重を加えてなる、ことを特徴とする。
本第2発明の具体的形態は、以下の第1実施形態の免震基礎構造に示され、2つのスライド体2,3は下部基礎盤及び上部基礎盤が対応し、開放凹部1a,1bは、下部半球状凹部及び上部半球状凹部が対応し、閉塞凹部1は球状凹部が対応し、ゴム体4はゴム球体がそれぞれ対応する。
相互に相対移動する2つのスライド体を含む構造系において、
前記スライド体の各々には互いに対向する面に臨んで開放凹部が形成され、
該開放凹部が合体して形成される閉塞凹部内に、前記対向面相互に間隔を保持してゴム弾性素材よりなる中実のゴム体が封入され、
前記スライド体のいずれかを前記対向面に直交する方向に載荷重を加えてなる、ことを特徴とする。
本第2発明の具体的形態は、以下の第1実施形態の免震基礎構造に示され、2つのスライド体2,3は下部基礎盤及び上部基礎盤が対応し、開放凹部1a,1bは、下部半球状凹部及び上部半球状凹部が対応し、閉塞凹部1は球状凹部が対応し、ゴム体4はゴム球体がそれぞれ対応する。
上記構成において、
1)開放凹部1a,1bは同一半径よりなる半球状凹部であること、従って、閉塞凹部1は球状凹部であり、ゴム体4は球状のゴム体であること、
2)閉塞凹部1は長円形状、円筒形状、錐体形状の適宜形状を採ること、
は適宜採択される選択的事項である。
1)開放凹部1a,1bは同一半径よりなる半球状凹部であること、従って、閉塞凹部1は球状凹部であり、ゴム体4は球状のゴム体であること、
2)閉塞凹部1は長円形状、円筒形状、錐体形状の適宜形状を採ること、
は適宜採択される選択的事項である。
(作用)
ゴム体4は閉塞凹部1内に収容され、スライド体2,3の対向面6に直交する方向に加えられる載荷重Wの圧力により所定の圧縮率で封入される。ゴム体4はスライド体2,3に加えられる荷重Wのすべてを受ける。
閉塞凹部1内で所要の圧縮率で封入されたゴム体4は閉塞凹部1内で剛性を示すとともに、面6に沿っての変位は自在となる。
構造系に強制振動力が作用すると、両スライド体2,3は相対変位をなす。ゴム体4は開放凹部1a,1b内に封入されたままその体積を変えることなく強制力に抗して漸次変形をなす。
この変形において、ゴム素材の特性によりはせん断力は一切生じない。すなわち、拘束されたゴム体4は応力を蓄えたまま容易に破断することなく横方向に変位する。更にまた、この変位中においてもゴム体4は圧力を伝達する状態を保持する。
変位の増大に伴い、ゴム体4は弾性エネルギーを蓄え、その蓄積エネルギーにより復帰力を発現する。
逆方向の変位についても、上記に準じて、ゴム体4は変形をなし、復帰力を蓄える。
強制力が周期的であるとき、ゴム体4の減衰特性により、速やかに元位置に停止する。
この動作において、両スライド体2,3はゴム体4の差渡し断面積で支持されており、偏心荷重を生じず、また、坐屈要因も生じない。
ゴム体4は閉塞凹部1内に収容され、スライド体2,3の対向面6に直交する方向に加えられる載荷重Wの圧力により所定の圧縮率で封入される。ゴム体4はスライド体2,3に加えられる荷重Wのすべてを受ける。
閉塞凹部1内で所要の圧縮率で封入されたゴム体4は閉塞凹部1内で剛性を示すとともに、面6に沿っての変位は自在となる。
構造系に強制振動力が作用すると、両スライド体2,3は相対変位をなす。ゴム体4は開放凹部1a,1b内に封入されたままその体積を変えることなく強制力に抗して漸次変形をなす。
この変形において、ゴム素材の特性によりはせん断力は一切生じない。すなわち、拘束されたゴム体4は応力を蓄えたまま容易に破断することなく横方向に変位する。更にまた、この変位中においてもゴム体4は圧力を伝達する状態を保持する。
変位の増大に伴い、ゴム体4は弾性エネルギーを蓄え、その蓄積エネルギーにより復帰力を発現する。
逆方向の変位についても、上記に準じて、ゴム体4は変形をなし、復帰力を蓄える。
強制力が周期的であるとき、ゴム体4の減衰特性により、速やかに元位置に停止する。
この動作において、両スライド体2,3はゴム体4の差渡し断面積で支持されており、偏心荷重を生じず、また、坐屈要因も生じない。
第3番目の発明(以下、第3発明という)のゴム体を使用した免震構造体は、請求項3に記載のとおり、相互に相対移動する2つのスライド体を含む構造系において、
前記スライド体の各々には互いに対向する面に臨んで開放凹部が形成され、
該開放凹部が合体して形成される閉塞凹部内に、前記対向面相互に間隔を保持してゴム弾性素材よりなる中実のゴム体が封入され、
前記スライド体の相互は前記ゴム体との固定によって離隔が阻止されてなる、ことを特徴とする。
本第2発明の具体的形態は、以下の第2実施形態のパレットに示され、2つのスライド体25,26は上部箱体、下部箱体が対応し、開放凹部24a,24bは、凹部が対応し、閉塞凹部24は凹部が対応し、ゴム体27はゴム球体がそれぞれ対応する。
前記スライド体の各々には互いに対向する面に臨んで開放凹部が形成され、
該開放凹部が合体して形成される閉塞凹部内に、前記対向面相互に間隔を保持してゴム弾性素材よりなる中実のゴム体が封入され、
前記スライド体の相互は前記ゴム体との固定によって離隔が阻止されてなる、ことを特徴とする。
本第2発明の具体的形態は、以下の第2実施形態のパレットに示され、2つのスライド体25,26は上部箱体、下部箱体が対応し、開放凹部24a,24bは、凹部が対応し、閉塞凹部24は凹部が対応し、ゴム体27はゴム球体がそれぞれ対応する。
上記構成において、
1)開放凹部24a,24bは同一半径よりなる半球状凹部であること、従って、閉塞凹部24は球状凹部であり、ゴム体27は球状のゴム体であること、
2)閉塞凹部24は長円形状、円筒形状、錐体形状の適宜形状を採ること、
は適宜採択される選択的事項である。
1)開放凹部24a,24bは同一半径よりなる半球状凹部であること、従って、閉塞凹部24は球状凹部であり、ゴム体27は球状のゴム体であること、
2)閉塞凹部24は長円形状、円筒形状、錐体形状の適宜形状を採ること、
は適宜採択される選択的事項である。
(作用)
ゴム体27は閉塞凹部24内に収容され、所定の圧縮率で封入される。
閉塞凹部24内に封入されたゴム体27は閉塞凹部24内で剛性を示すとともに、対向面28に沿っての変位は自在となる。
構造系に強制振動力が作用すると、対向面28を介して両スライド体25,26は相対変位をなす。ゴム体27は開放凹部24a,24b内に封入されたままその体積を変えることなく強制力に抗して漸次変形をなす。
この変形において、ゴム素材の特性により当該対向面28に沿ってはせん断力は一切生じない。すなわち、拘束されたゴム体27は応力を蓄えたまま容易に破断することなく横方向に変位する。更にまた、この変位中においてもゴム体は圧力を伝達する状態を保持する。
変位の増大に伴い、ゴム体27は弾性エネルギーを蓄え、その蓄積エネルギーにより復帰力を発現する。
逆方向の変位についても、上記に準じて、ゴム体27は対向面に沿っての変形をなし、復帰力を蓄える。
強制力が周期的であるとき、ゴム体27の減衰特性により、速やかに元位置に停止する。
この動作において、両スライド体25,26はゴム体の差渡し断面積で支持されており、偏心荷重を生じず、また、坐屈要因も生じない。
ゴム体27は閉塞凹部24内に収容され、所定の圧縮率で封入される。
閉塞凹部24内に封入されたゴム体27は閉塞凹部24内で剛性を示すとともに、対向面28に沿っての変位は自在となる。
構造系に強制振動力が作用すると、対向面28を介して両スライド体25,26は相対変位をなす。ゴム体27は開放凹部24a,24b内に封入されたままその体積を変えることなく強制力に抗して漸次変形をなす。
この変形において、ゴム素材の特性により当該対向面28に沿ってはせん断力は一切生じない。すなわち、拘束されたゴム体27は応力を蓄えたまま容易に破断することなく横方向に変位する。更にまた、この変位中においてもゴム体は圧力を伝達する状態を保持する。
変位の増大に伴い、ゴム体27は弾性エネルギーを蓄え、その蓄積エネルギーにより復帰力を発現する。
逆方向の変位についても、上記に準じて、ゴム体27は対向面に沿っての変形をなし、復帰力を蓄える。
強制力が周期的であるとき、ゴム体27の減衰特性により、速やかに元位置に停止する。
この動作において、両スライド体25,26はゴム体の差渡し断面積で支持されており、偏心荷重を生じず、また、坐屈要因も生じない。
第4番目の発明(以下、第4発明という)は、請求項4のとおり、相互に相対移動する2つのスライド体を含む構造系の免震方法であって、
前記スライド体の各々には互いに対向する面に臨んで開放凹部が形成され、
該開放凹部が合体して形成される閉塞凹部内に、前記対向面相互に間隔を保持して所定の圧縮率でゴム弾性素材よりなる中実のゴム体が封入され、
前記ゴム体により前記スライド体に加わる振動荷重を支持してなる、
ことを特徴とする。
前記スライド体の各々には互いに対向する面に臨んで開放凹部が形成され、
該開放凹部が合体して形成される閉塞凹部内に、前記対向面相互に間隔を保持して所定の圧縮率でゴム弾性素材よりなる中実のゴム体が封入され、
前記ゴム体により前記スライド体に加わる振動荷重を支持してなる、
ことを特徴とする。
本発明の免震構造体によれば、両スライド体は剛性特性を発揮するゴム体により振動中も含めて常時支持され、大きな支持力を発揮する。また、複数のゴム体により構造系は安定して支持される。
更に、本免震構造体のゴム体は、その変位過程で弾性エネルギーを蓄え、復帰力を発揮するので、構造系を速やかに元位置に復帰させる。
更に、本免震構造体のゴム体は、その変位過程で弾性エネルギーを蓄え、復帰力を発揮するので、構造系を速やかに元位置に復帰させる。
本発明のゴム体を使用した免震構造体の実施の形態を図面に基づいて説明する。
(第1実施形態)
図1及び図2は本ゴム体を使用した免震構造体の一実施形態(第1実施形態)を示し、構造系における基礎構造(以下「免震基礎構造」という)への適用を示す。
(第1実施形態)
図1及び図2は本ゴム体を使用した免震構造体の一実施形態(第1実施形態)を示し、構造系における基礎構造(以下「免震基礎構造」という)への適用を示す。
図1・図2に示すように、本免震基礎構造Hは、上面部に下部半球状凹部1aを有する一方のスライド体としての下部基礎盤2、下面部に上部半球状凹部1bを有する他方のスライド体としての上部基礎盤3、下部半球状凹部1aと上部半球状凹部1bとが合して形成する球状凹部1の空間内に拘束的に配されるゴム球体4、を主体として構成される。また、下部基礎盤2の上面6aと上部基礎盤3の下面6bとは案内面としてのすべり面6を構成する。
以下、更に細部構成を説明する。
下部半球状凹部1a・下部基礎盤2
下部基礎盤2は、所定の厚さと広がりを有する剛性体よりなり、上面6aは平滑面とされるとともに、その中央部にすべり可動域を存して上に開く下部半球状凹部1aが凹設される。
該下部半球状凹部1aは、Oを中心として、半径r1の真半球状の凹部をなし、その表面は平滑状とされる。
該下部基礎盤2は本実施形態では四角形状体をなし、コンクリート造をもって形成されるが、その形状及び素材に限定されるものではなく、要は上面に下部半球状凹部1aが形成されることを必須とする。
また、該下部基礎盤2は後記するように基礎Bに定着されるが、その態様にも限定されない。
下部半球状凹部1a・下部基礎盤2
下部基礎盤2は、所定の厚さと広がりを有する剛性体よりなり、上面6aは平滑面とされるとともに、その中央部にすべり可動域を存して上に開く下部半球状凹部1aが凹設される。
該下部半球状凹部1aは、Oを中心として、半径r1の真半球状の凹部をなし、その表面は平滑状とされる。
該下部基礎盤2は本実施形態では四角形状体をなし、コンクリート造をもって形成されるが、その形状及び素材に限定されるものではなく、要は上面に下部半球状凹部1aが形成されることを必須とする。
また、該下部基礎盤2は後記するように基礎Bに定着されるが、その態様にも限定されない。
上部半球状凹部1b・上部基礎盤3
上部基礎盤3は、所定の厚さと広がりを有する剛性体よりなり、下面6bは平滑面とされるとともに、その中央部にすべり可動域を存して、上記下部基礎盤2の下部半球状凹部1aに対応して、下に開く上部半球状凹部1bが凹設される。 該上部基礎盤3の広がりは、本実施形態では図示されるように下部基礎盤2よりも小さいが、同一であってもよい。
該上部半球状凹部1bは、Oを中心として半径r1の真半球状の凹部をなし、その表面は平滑状とされる。
該上部基礎盤3においても、本実施形態では四角形状体をなし、コンクリート造をもって形成されるが、その形状・素材に限定されるものではなく、要は下面に上部半球状凹部1bが形成されることを必須とする。
該上部基礎盤3にはアンカーボルト10が植設され、該アンカーボルト10を介して上部構造としての建物kとの連結をなす。Wは建物Kの荷重を示す。
上部基礎盤3は、所定の厚さと広がりを有する剛性体よりなり、下面6bは平滑面とされるとともに、その中央部にすべり可動域を存して、上記下部基礎盤2の下部半球状凹部1aに対応して、下に開く上部半球状凹部1bが凹設される。 該上部基礎盤3の広がりは、本実施形態では図示されるように下部基礎盤2よりも小さいが、同一であってもよい。
該上部半球状凹部1bは、Oを中心として半径r1の真半球状の凹部をなし、その表面は平滑状とされる。
該上部基礎盤3においても、本実施形態では四角形状体をなし、コンクリート造をもって形成されるが、その形状・素材に限定されるものではなく、要は下面に上部半球状凹部1bが形成されることを必須とする。
該上部基礎盤3にはアンカーボルト10が植設され、該アンカーボルト10を介して上部構造としての建物kとの連結をなす。Wは建物Kの荷重を示す。
球状凹部1
球状凹部1は、上記した下部半球状凹部1aと上部半球状凹部1bとが合して形成される。定常状態において、Oを中心として半径r1の真円球体の空間をなす。また、その全体容積をV1とする。
球状凹部1は、上記した下部半球状凹部1aと上部半球状凹部1bとが合して形成される。定常状態において、Oを中心として半径r1の真円球体の空間をなす。また、その全体容積をV1とする。
ゴム球体4
ゴム球体4は、所定の加硫等の変性処理のなされた弾性ゴム素材をもって中実の球状に形成されてなり、その自然状態すなわち非圧縮状態でその半径r2はr1よりも僅かに大きく、その体積をV2とする。すなわち、該ゴム球体4は所定の弾性ゴム素材の性質を示す。また、その径r2、体積V2については、径の大きさによって変るものであるが、圧縮されたとき下部基礎盤2と上部基礎盤3との間に所定のすき間を形成することを要件とする。
しかして、該ゴム球体4は球状凹部1に封入されたときその半径はr1よりわずかに長く、体積はV1よりわずかに大きく保持される。
この状態で該ゴム球体4は圧縮に対する剛性を示すとともに、すべり面6に沿っての変位は自在となる。
ゴム球体4は、所定の加硫等の変性処理のなされた弾性ゴム素材をもって中実の球状に形成されてなり、その自然状態すなわち非圧縮状態でその半径r2はr1よりも僅かに大きく、その体積をV2とする。すなわち、該ゴム球体4は所定の弾性ゴム素材の性質を示す。また、その径r2、体積V2については、径の大きさによって変るものであるが、圧縮されたとき下部基礎盤2と上部基礎盤3との間に所定のすき間を形成することを要件とする。
しかして、該ゴム球体4は球状凹部1に封入されたときその半径はr1よりわずかに長く、体積はV1よりわずかに大きく保持される。
この状態で該ゴム球体4は圧縮に対する剛性を示すとともに、すべり面6に沿っての変位は自在となる。
免震基礎構造Hの設置態様
図3は建物構造における本免震基礎構造Hの配置の一例示態様を示す。図3(a) はその側断面構造を示し、図3(b) はその平面配置を示す。
本免震基礎構造Hは、基礎Bに下部基礎盤2が定着されて設置される。基礎Bは地盤Eに打ち込まれた杭Pに定着される。
本免震基礎構造Hは基礎B上において可及的対称を保って配される。
建物Kは柱材100と梁材110との骨組構造を有し、柱材100を本免震基礎構造Hの上部基礎盤3に定着設置される。本免震基礎構造Hは建物Kからの重量Wを受ける。
図3は建物構造における本免震基礎構造Hの配置の一例示態様を示す。図3(a) はその側断面構造を示し、図3(b) はその平面配置を示す。
本免震基礎構造Hは、基礎Bに下部基礎盤2が定着されて設置される。基礎Bは地盤Eに打ち込まれた杭Pに定着される。
本免震基礎構造Hは基礎B上において可及的対称を保って配される。
建物Kは柱材100と梁材110との骨組構造を有し、柱材100を本免震基礎構造Hの上部基礎盤3に定着設置される。本免震基礎構造Hは建物Kからの重量Wを受ける。
免震基礎構造Hの作用
このように配された本免震基礎構造Hは地震動に対して次のように作動する。 定常状態すなわち地震動の作用しない場合において、建物Kの荷重Wが本免震基礎構造Hに作用し、本免震基礎構造Hのゴム球体4をもって支持される。
地震動が生じると、上下構造物K,B間に地震力の強制振動力が入力され、本免震基礎構造Hでは下部基礎盤2と上部基礎盤3とはゴム球体4で支持されているので両基礎盤2,3は相対変位をなす。
図4はこのすべり変位の許容最大変位の状態を示す。Fは強制振動力、βは変位量である。該変位量βはゴム球体4の破断に至るまでの最大変位量α以内とされる。本免震基礎構造Hにおいては、下部半球状凹部1aの容積と上部半球状凹部1bの容積とは不変であり、ゴム球体4はこの凹部1a,1b内に封入されたままその体積を変えることなく強制力に抗して漸次変形をなす。
注目すべきは、このゴム球体4の変位は、すべり面6に沿ってのみなされる一面変形であり、ゴム素材の特性により当該面にはせん断力は一切生じない。すなわち、拘束されたゴム球体4は応力を蓄えたまま容易に破断することなく横方向に変位する。更にまた、この変位中においてもゴム球体4は荷重を伝達する。
変位の増大に伴い、ゴム球体4は弾性エネルギーを蓄え、その蓄積エネルギーにより復帰力を発現する。
構造系の固有振動により、最大変位の振れたあと、逆方向へ変位する。逆方向の変位についても、上記に準じて、ゴム球体4はすべり面6に沿っての変形をなし、復帰力を蓄える。
構造物の揺れは周期的であり、ゴム球体4の減衰特性により、建物Kは、速やかに元位置に復帰し、静止する。
この動作において、地震動は基礎B及び下部基礎盤2よりゴム球体4をのみ通過するが、その振動は上部構造へは伝播されない。
このように配された本免震基礎構造Hは地震動に対して次のように作動する。 定常状態すなわち地震動の作用しない場合において、建物Kの荷重Wが本免震基礎構造Hに作用し、本免震基礎構造Hのゴム球体4をもって支持される。
地震動が生じると、上下構造物K,B間に地震力の強制振動力が入力され、本免震基礎構造Hでは下部基礎盤2と上部基礎盤3とはゴム球体4で支持されているので両基礎盤2,3は相対変位をなす。
図4はこのすべり変位の許容最大変位の状態を示す。Fは強制振動力、βは変位量である。該変位量βはゴム球体4の破断に至るまでの最大変位量α以内とされる。本免震基礎構造Hにおいては、下部半球状凹部1aの容積と上部半球状凹部1bの容積とは不変であり、ゴム球体4はこの凹部1a,1b内に封入されたままその体積を変えることなく強制力に抗して漸次変形をなす。
注目すべきは、このゴム球体4の変位は、すべり面6に沿ってのみなされる一面変形であり、ゴム素材の特性により当該面にはせん断力は一切生じない。すなわち、拘束されたゴム球体4は応力を蓄えたまま容易に破断することなく横方向に変位する。更にまた、この変位中においてもゴム球体4は荷重を伝達する。
変位の増大に伴い、ゴム球体4は弾性エネルギーを蓄え、その蓄積エネルギーにより復帰力を発現する。
構造系の固有振動により、最大変位の振れたあと、逆方向へ変位する。逆方向の変位についても、上記に準じて、ゴム球体4はすべり面6に沿っての変形をなし、復帰力を蓄える。
構造物の揺れは周期的であり、ゴム球体4の減衰特性により、建物Kは、速やかに元位置に復帰し、静止する。
この動作において、地震動は基礎B及び下部基礎盤2よりゴム球体4をのみ通過するが、その振動は上部構造へは伝播されない。
(効果)
本免震基礎構造Hによれば、上下部構造物は地震変位においても、剛性特性を発揮するゴム球体4により常時支持されるので、安定的かつ大きなな支持性を発揮する。
更に、本免震基礎構造Hのゴム球体4は、その変位過程で弾性エネルギーを蓄え、復帰力を発揮するので、速やかに元位置に復帰させる。
本免震基礎構造Hによれば、上下部構造物は地震変位においても、剛性特性を発揮するゴム球体4により常時支持されるので、安定的かつ大きなな支持性を発揮する。
更に、本免震基礎構造Hのゴム球体4は、その変位過程で弾性エネルギーを蓄え、復帰力を発揮するので、速やかに元位置に復帰させる。
(他の態様)
凹部1a、1bは半球状に限定されず、他の形状を除外するものではなく、ゴム球体4もそれに対応する形状を採る。
半球状凹部の一態様として放物線状であってもよい。
図5にその例示態様を示す。(a)図は長円形状のゴム体4Aを示す。楕円形状はその一変形態様である。(b)図は円柱形状のゴム体4Bを示す。(c)図は切頭角錐体又は切頭円錐体形状のゴム体4Cを示す。
凹部1a、1bは半球状に限定されず、他の形状を除外するものではなく、ゴム球体4もそれに対応する形状を採る。
半球状凹部の一態様として放物線状であってもよい。
図5にその例示態様を示す。(a)図は長円形状のゴム体4Aを示す。楕円形状はその一変形態様である。(b)図は円柱形状のゴム体4Bを示す。(c)図は切頭角錐体又は切頭円錐体形状のゴム体4Cを示す。
(制動機構の付加)
本実施形態の免震基礎構造Hに制動機構を付加することは好しい一態様である。
すなわち、強風等により建物Kを介して上部基礎盤3は移動することがあるが、該上部基礎盤3より下部基礎盤2に対して押付け材(図示せず)を押付けて上部基礎盤3の移動を阻止するものである。地震時には、別途配された地震検知器の作動により、この制動は解除される。
本実施形態の免震基礎構造Hに制動機構を付加することは好しい一態様である。
すなわち、強風等により建物Kを介して上部基礎盤3は移動することがあるが、該上部基礎盤3より下部基礎盤2に対して押付け材(図示せず)を押付けて上部基礎盤3の移動を阻止するものである。地震時には、別途配された地震検知器の作動により、この制動は解除される。
(第2実施形態)
図6〜図8に本発明の他の実施形態(第2実施形態)として、荷役用に供されるパレットへの適用例を示す。
図6に示すように、本パレットIは、上板20、下板21及び該上板20と下板21との間に配されるゴム球体を含む免震支持部22からなる。
上板20は所定厚さをもって一定面積を有する矩形板状体よりなり、該上板20の上面に荷物が載置される。
下板21は上板20と同一形をなし、上板20に所定の隙間を存して相平行して配される。
免震支持部22は、上板20と下板21との間に介装されて、両板20,21とを所定間隔に保持するとともに、以下に詳述する振動吸収作用をなす。
図6〜図8に本発明の他の実施形態(第2実施形態)として、荷役用に供されるパレットへの適用例を示す。
図6に示すように、本パレットIは、上板20、下板21及び該上板20と下板21との間に配されるゴム球体を含む免震支持部22からなる。
上板20は所定厚さをもって一定面積を有する矩形板状体よりなり、該上板20の上面に荷物が載置される。
下板21は上板20と同一形をなし、上板20に所定の隙間を存して相平行して配される。
免震支持部22は、上板20と下板21との間に介装されて、両板20,21とを所定間隔に保持するとともに、以下に詳述する振動吸収作用をなす。
上板20と下板21との隙間空間にはフォークリフトの爪が差し込まれる。
免震支持部22は、下に開く半球状凹部24aを有する上部箱体25、上に開く半球状凹部24bを有する下部箱体26、そして、凹部24a,24bによって形成される球状凹部24に封入されるゴム球体27を含み、上部箱体25の下面28aと下部箱体26の下面28bとは案内面としてのすべり面28を構成する。
免震支持部22は、下に開く半球状凹部24aを有する上部箱体25、上に開く半球状凹部24bを有する下部箱体26、そして、凹部24a,24bによって形成される球状凹部24に封入されるゴム球体27を含み、上部箱体25の下面28aと下部箱体26の下面28bとは案内面としてのすべり面28を構成する。
以下、更に詳しく説明する。
(上部箱体25)
上部箱体25は、円筒体をなすとともに、下に開く半球状凹部24aを有し、更に該半球状凹部24aの頂部にダボ孔25aが上面に貫通して形成される。
該上部箱体25は上板20に、取付けボルト30をもってもしくは接着等により強固に固定される。
(下部箱体26)
下部箱体26は上部箱体25と同形の円筒体をなすとともに、上に開く半球状凹部24bを有し、更に該半球状凹部24bの底部にダボ孔26aが下面に貫通して形成される。該下部箱体26は下板21に、取付けボルト30をもってもしくは接着等により強固に固定される。
半球状凹部24a,24bが合して球状凹部24を形成する。
上部箱体25と下部箱体26とは、すべり面28を介して、移動域を存して当接される。
(上部箱体25)
上部箱体25は、円筒体をなすとともに、下に開く半球状凹部24aを有し、更に該半球状凹部24aの頂部にダボ孔25aが上面に貫通して形成される。
該上部箱体25は上板20に、取付けボルト30をもってもしくは接着等により強固に固定される。
(下部箱体26)
下部箱体26は上部箱体25と同形の円筒体をなすとともに、上に開く半球状凹部24bを有し、更に該半球状凹部24bの底部にダボ孔26aが下面に貫通して形成される。該下部箱体26は下板21に、取付けボルト30をもってもしくは接着等により強固に固定される。
半球状凹部24a,24bが合して球状凹部24を形成する。
上部箱体25と下部箱体26とは、すべり面28を介して、移動域を存して当接される。
(ゴム球体27)
ゴム球体27は、球体部27aを主体とし、上下に円柱状のダボ27bを有する。
該ゴム球体27は、ダボ27bを上下の箱体25,26のダボ孔25a,26aに嵌入させ、かつ接着により固定される。
なお、ゴム球体27の固定は、上記の箱体25,26を介しての固定に限らず、上板20、下板21への直接的固定を採ってもよい。
ゴム球体27はパレットIへの載荷により圧縮を受け、半球状凹部24a、24bに押し込められるが、箱体25,26の対向面28a、28b間にはわずかなすき間を形成する。
ゴム球体27は、球体部27aを主体とし、上下に円柱状のダボ27bを有する。
該ゴム球体27は、ダボ27bを上下の箱体25,26のダボ孔25a,26aに嵌入させ、かつ接着により固定される。
なお、ゴム球体27の固定は、上記の箱体25,26を介しての固定に限らず、上板20、下板21への直接的固定を採ってもよい。
ゴム球体27はパレットIへの載荷により圧縮を受け、半球状凹部24a、24bに押し込められるが、箱体25,26の対向面28a、28b間にはわずかなすき間を形成する。
(作用)
本パレットIの構成によれば、上板20と下板21とは免震支持部22を介して一体とされ、上下に離れることはない。すなわち、上板20を吊下げたとき、免震支持部22のゴム球体27を介して下板21も一体的に吊下げられる。
そして、本パレットIに荷物が載置された状態で強制振動力が作用したとき、上板21と下板22とは相対的水平変位を起こし、免震支持部22のゴム球体27の変形により振動を速やかに吸収する。
図8はその作動状態を示し、水平力Fにより上部箱体25はゴム球体27の上半分を抱持したまま許容移動量βを限度として移動する。
ゴム球体27は所期の機能を発揮し、復元力をもって速やかに元位置に戻る。(効果)
本パレットIによれば、優れた振動の減衰性を発揮し、運搬車での運搬中における振動の影響を極力低減することができる。
本パレットIの構成によれば、上板20と下板21とは免震支持部22を介して一体とされ、上下に離れることはない。すなわち、上板20を吊下げたとき、免震支持部22のゴム球体27を介して下板21も一体的に吊下げられる。
そして、本パレットIに荷物が載置された状態で強制振動力が作用したとき、上板21と下板22とは相対的水平変位を起こし、免震支持部22のゴム球体27の変形により振動を速やかに吸収する。
図8はその作動状態を示し、水平力Fにより上部箱体25はゴム球体27の上半分を抱持したまま許容移動量βを限度として移動する。
ゴム球体27は所期の機能を発揮し、復元力をもって速やかに元位置に戻る。(効果)
本パレットIによれば、優れた振動の減衰性を発揮し、運搬車での運搬中における振動の影響を極力低減することができる。
(用途)
本実施形態のものはパレットに限らず、陳列ケースの受台として適用できる。
本実施形態のものはパレットに限らず、陳列ケースの受台として適用できる。
本発明は上記実施の形態に限定されるものではなく、本発明の基本的技術思想の範囲内で種々設計変更が可能である。
H…免震基礎構造、I…パレット、1…閉塞凹部、1a,1b…開放凹部、2,25…スライド体(下部基礎盤、上部箱体)、3,26…スライド体(上部基礎盤、下部箱体)、4,27…ゴム球体
Claims (4)
- 相互に相対移動する2つのスライド体を含む構造系において、
前記スライド体の各々には互いに対向する面に臨んで開放凹部が形成され、
該開放凹部が合体して形成される閉塞凹部内に、前記対向面相互に間隔を保持して所定の圧縮率でゴム弾性素材よりなる中実のゴム体が封入されてなる、
ことを特徴とするゴム体を使用した免震構造体。 - 相互に相対移動する2つのスライド体を含む構造系において、
前記スライド体の各々には互いに対向する面に臨んで開放凹部が形成され、
該開放凹部が合体して形成される閉塞凹部内に、前記対向面相互に間隔を保持してゴム弾性素材よりなる中実のゴム体が封入され、
前記スライド体のいずれかを前記対向面に直交する方向に載荷重を加えてなる、ことを特徴とするゴム体を使用した免震構造体。 - 相互に相対移動する2つのスライド体を含む構造系において、
前記スライド体の各々には互いに対向する面に臨んで開放凹部が形成され、
該開放凹部が合体して形成される閉塞凹部内に、前記対向面相互に間隔を保持してゴム弾性素材よりなる中実のゴム体が封入され、
前記スライド体の相互は前記ゴム体との固定によって離隔が阻止されてなる、ことを特徴とするゴム体を使用した免震構造体。 - 相互に相対移動する2つのスライド体を含む構造系の免震方法であって、
前記スライド体の各々には互いに対向する面に臨んで開放凹部が形成され、
該開放凹部が合体して形成される閉塞凹部内に、前記対向面相互に間隔を保持して所定の圧縮率でゴム弾性素材よりなる中実のゴム体が封入され、
前記ゴム体により前記スライド体に加わる振動荷重を支持してなる、
ことを特徴とするゴム体を使用した免震方法。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004380349A JP2006183406A (ja) | 2004-12-28 | 2004-12-28 | ゴム体を使用した免震構造体及び該免震構造体による免震方法 |
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Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2015111228A (ja) * | 2013-11-07 | 2015-06-18 | 三洋化成工業株式会社 | トナーバインダー及びトナー組成物 |
KR102470550B1 (ko) * | 2022-01-11 | 2022-11-25 | 주식회사 큐원 | 수평 및 높이조절이 용이한 면진장치 |
-
2004
- 2004-12-28 JP JP2004380349A patent/JP2006183406A/ja active Pending
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