JP2006180655A - 車両用全閉形主電動機 - Google Patents
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Abstract
【課題】 無駄な循環風を減少させて熱交換器へ効率よく風を誘導でき、冷却性能を高めることができる車両用全閉形主電動機を提供することである。
【解決手段】 円筒形フレーム11の外部に装着された熱交換器16の流入口17の周方向中央部に導入板20を軸方向に向けて、機内に導入板20の一部を突出させて配置する。回転軸に設けられた内扇19の回転に伴い回転軸の径方向へ吹き出した風が導入板20に案内されて熱交換器16の内部へ流入する。これにより、無駄な循環風を減少させて熱交換器へ効率よく風を誘導し、熱交換器16のダクト18を流れて再び機内へ流入し、機内のエアギャップ部7やロータダクト6を通過して再び内扇19へ到達し、内部を循環する流れとなる。
【選択図】 図1
【解決手段】 円筒形フレーム11の外部に装着された熱交換器16の流入口17の周方向中央部に導入板20を軸方向に向けて、機内に導入板20の一部を突出させて配置する。回転軸に設けられた内扇19の回転に伴い回転軸の径方向へ吹き出した風が導入板20に案内されて熱交換器16の内部へ流入する。これにより、無駄な循環風を減少させて熱交換器へ効率よく風を誘導し、熱交換器16のダクト18を流れて再び機内へ流入し、機内のエアギャップ部7やロータダクト6を通過して再び内扇19へ到達し、内部を循環する流れとなる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、回転軸に設けられた内扇の回転に伴い機内の空気を熱交換器に導き機内を冷却する車両用全閉形主電動機に関する。
車両用主電動機は、運転時にステータコイルやロータバーからの銅損、ステータ鉄心からの鉄損、その他の機械損により発熱し温度が上昇する。温度上昇が電動機を構成する材料に定められている温度上昇限界値を超えると、寿命の低下や強度の低下を引き起こすため、許容温度以下になるように冷却しなければならない。電動機の主な冷却方式として、通風冷却形、全閉外扇形、全閉内扇形等がある。高出力の主電動機に対しては通風冷却形が用いられ、中出力の主電動機に対しては通風冷却形及び全閉外扇形が使われている。
通風冷却形では主電動機とは別にブロアーやブロアーから主電動機に風を送るためのダクトが必要になり占有スペースが増大する。また内扇からのファン騒音が直接外部へ漏れるため騒音も増大する。一方、全閉外扇形主電動機では主電動機内部からの騒音は密閉されているため遮音できるが、外部にファンを備えているため、自己通風形と同様にファン騒音が増大してしまう。
また、全閉内扇形では主電動機内に内扇を備えているが、完全に密閉されているため外部へのファン騒音を大幅に低減できる。このような利点から、現在では全閉内扇形主電動機が注目されている。全閉内扇形では機内を冷却する媒体が循環風であるため、他の冷却方式と比較して、内部の温度が高くなりやすい。そこで、主電動機を構成する材料に定められている温度上昇限界値以下になるように効率よく放熱することが重要である。
図11は従来の全閉形主電動機の縦方向断面図、図12は図11のB−B線での横方向断面図である。図11及び図12において、円筒形フレーム11の内周面にステータ鉄心8が図示省略のステータ鉄心押さえによって軸方向の両端から押さえて取り付けられている。このステータ鉄心8は鋼板を積層したものでなり、内周面に複数のスロットを有している。そして、このスロットを通してステータコイル9が巻かれており、そのコイルエンド10が軸方向の両端部に張り出している。これらがステータ(固定子)を構成している。
フレーム11の一端に側フレーム12が取り付けられ、その他端に鏡蓋14が嵌合されている。側フレーム12の軸芯部に軸受15が組み込まれ、鏡蓋14の軸芯部の内側にはハウジング13が取り付けられ、このハウジング13内に軸受15が組み込まれている。これら一対の軸受15には回転軸1の両端部がそれぞれ挿入され、これによって、回転軸1が回転自在に支持される。回転軸1の軸方向中間部には鋼板を積層したロータ鉄心2が一対のロータ鉄心押さえ3によって押さえて取り付けられている。ロータ鉄心2の外周部には軸方向に多数の溝が形成され、これらの溝にそれぞれロータバー4が挿入され、それらの両端がエンドリング5に固着されている。このうち、回転軸1、ロータ鉄心2、ロータバー4およびエンドリング5がかご形のロータ(回転子)を構成している。
ここで、ロータ鉄心2の外周面とステータ鉄心8の内周面との間には、寸法が略一定のエアギャップ部7が形成されており、ロータ鉄心2の径方向中間部に複数のロータダクト6が軸方向に形成されている。また、ラジアル形状の内扇19が回転軸1に挿着され、一対のロータ鉄心押さえ3の一方と接合されている。
円筒形フレーム11の軸方向両端部付近の一部分には、冷却ユニットとしての熱交換器16と内気が通過するための流入口17とが設けられ、他方には流出口26が形成されている。熱交換器16の軸方向中間部はダクト18になっており、その外周面には多数の冷却フィン27が取り付けられている。
このような車両用全閉形主電動機では、回転軸1の回転により内扇19も回転し、それに伴い内扇19から径方向に風A1が吹き出す。この風A1はロータダクト6を通過してきたものが多く、回転子からの熱を吸収した熱風となっている。吹き出した風A1はフレーム11にそって周方向に回転する流れとなり、その一部の風A1が流入口17から熱交換器16へと流入しダクト18を通過し、流出口26から再び機内へと流入する。この熱交換器16を通過する際に、ダクト18から熱伝達で熱が熱交換器16へ移動し、冷却フィン27から外部空気へと熱伝達で放熱される。車両用全閉形主電動機は列車の台車に取り付けられるため、列車の走行に伴い主電動機に走行風が当たる。従って、多数の冷却フィン27を設けた熱交換器16では効率よく放熱することができる。
車両用全閉形主電動機として、回転子軸に挿着された内扇から外筒枠の通気口を経て通気管に冷却空気を送り込み、送り込まれた冷却空気を通気管の外周の冷却フィンで冷却する冷却器を有し、その冷却フィンを傾斜させて、外筒枠の筒部の外周に固定された冷却フィンの放熱効果を向上させ、小形・軽量化と定格の増加を図るようにしたものがある(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−223545号公報
しかし、従来の車両用全閉形主電動機では、内扇19から吹き出した風は円筒形フレーム11に沿って周方向に流れるので、熱交換器16に流入しない無駄な風が多く発生する。図12に示すように、円筒形フレーム11に沿った周方向の風が流入口17から熱交換器16内へ流入するには、流入口17から熱交換器16の内壁側面に当たった風A11だけが熱交換器16のダクト18へと流れていくことになる。
従って、熱交換器16に流入しなかった風はそのまま周方向の流れとなり、円筒形フレーム11に沿って循環する流れとなる。このような風は冷却に関係しておらず、無駄な流れということになる。車両用全閉形主電動機においては、内部風の冷却は熱交換器16で行われるため、熱交換器16へできるだけ風を輸送し、無駄な風を減らす必要がある。
本発明の目的は、無駄な循環風を減少させて熱交換器へ効率よく風を誘導でき、冷却性能を高めることができる車両用全閉形主電動機を提供することである。
本発明の車両全閉形主電動機は、回転軸に設けられた内扇の回転に伴い回転軸の径方向へ吹き出した風が円筒形フレームの外部に装着された熱交換器の内部へ流入し、前記熱交換器のダクトを流れて再び機内へ流入し、機内のエアギャップ部やロータダクトを通過して再び前記内扇へ到達し、内部を循環する流れとなる車両用全閉形主電動機において、前記熱交換器の流入口の周方向中央部に導入板を軸方向に向けて設置し、機内に前記導入板の一部を突出させたことを特徴とする。
本発明によれば、無駄な循環風を減少させて熱交換器へ効率よく風を誘導でき、冷却性能を高めることができる。
(第1の実施の形態)
図1は本発明の第1の実施の形態に係わる車両用全閉形主電動機の内扇側縦方向断面図、図2は図1のC−C線での横断面図である。図11及び図12に示した従来例に対し、この第1の実施の形態は熱交換器16の流入口17の周方向中央部に導入板20を軸方向に向けて設置し、機内に導入板20の一部を突出させたものである。図11及び図12と同一要素には同一符号を付してその説明を省略する。
図1は本発明の第1の実施の形態に係わる車両用全閉形主電動機の内扇側縦方向断面図、図2は図1のC−C線での横断面図である。図11及び図12に示した従来例に対し、この第1の実施の形態は熱交換器16の流入口17の周方向中央部に導入板20を軸方向に向けて設置し、機内に導入板20の一部を突出させたものである。図11及び図12と同一要素には同一符号を付してその説明を省略する。
図2に示すように、流入口17から熱交換器16にかけて流入口17の周方向中央を通る径方向線E上に導入板20を設置し、機内側端部をコイルエンド10と円筒形フレーム11との間に突出させて形成されている。ここで、導入板20の断面長手方向は径方向線Eに沿っているが、熱交換器16の形状によっては径方向である必要はなく、両回転どちらからでも効率よく風が熱交換器16へ流入できる角度であれば良い。
また、図1では、導入板20の突出部の軸方向長さは流入口17の軸方向長さと等しく形成した場合を示しているが、機内側では流入口17の軸方向長さよりも長くてもよく、側フレーム12やステータ鉄心8まで延設されていてもよい。図2では突出部先端がコイルエンド10と接しているが、隙間があってもよい。
次に、作用について説明する。回転軸1の回転で内扇19も回転し、それに伴い内扇19から径方向に風が吹き出す。吹き出した風A2は円筒形フレーム11に沿って周方向へ流れ、導入板20に当たり、圧力の低い熱交換器16の内部へと流入する。流入した風はダクト18を通過し、図示省略の流出口から再び機内へと流れ、エアギャップ部7やロータダクト6へと流入する。エアギャップ部7やロータダクト7へ流入した風は回転子の影響で回転しながら機内の内扇側へと流入し、再び内扇19に吸引され吹き出す風となる。このようにして全閉形主電動機の機内を循環する流れとなる。車両用全閉形主電動機は回転軸1が両回転するため、導入板20を径方向線Eに沿って設置したことにより、正逆回転ともに同様の風の流れとなる。
第1の実施の形態によれば、周方向の流れが導入板20で熱交換器16へ流入し、これまでは熱交換器16へ流入せずに周方向へそのまま流れていた無駄な風がなくなる。このため、ダクト18を通過する風量が増加し、冷却効率を高めることができる。
(第2の実施の形態)
図3は本発明の第2の実施の形態に係わる車両用全閉形主電動機の熱交換器の設置部分の一部切欠横方向断面図である。この第2の実施の形態は、図1及び図2に示した第1の実施の形態に対し、導入板20の突出部の先端に導入板20と直交させて横方向断面形状がT字形になるように分流板21を設置するとともに、分流板21の横方向断面中央からの長手方向長さを導入板20と熱交換器16の内壁側面との距離Dの略30%〜50%となるようにしたものである。図1及び図2と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。
図3は本発明の第2の実施の形態に係わる車両用全閉形主電動機の熱交換器の設置部分の一部切欠横方向断面図である。この第2の実施の形態は、図1及び図2に示した第1の実施の形態に対し、導入板20の突出部の先端に導入板20と直交させて横方向断面形状がT字形になるように分流板21を設置するとともに、分流板21の横方向断面中央からの長手方向長さを導入板20と熱交換器16の内壁側面との距離Dの略30%〜50%となるようにしたものである。図1及び図2と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。
図3において、導入板20の突出先端に導入板20と直交させて横方向断面形状がT字形になるように分流板21が設置されている。分流板21の横方向断面中央からの長手方向長さは、導入板20と熱交換器16の内壁側面との距離Dの略30%〜50%となるように設置している。導入板20の突出部の先端位置はコイルエンド10とフレーム11との間であればよく、コイルエンド10と分流板21との間に間隙を設けるように設置すればよい。図3では、分流板21は直線状の薄板形状としているが、円弧の一部をなすような曲率を有した形状としてもよい。
次に、作用について説明する。内扇19から吹き出し円筒形フレーム11に沿って周方向に流れた風A3は、分流板21によって導入板20に当たる風A31と、分流板21に沿って流れて冷却ユニットへ流入しない周方向流れる風A32とに分流される。導入板20に当たった風A31は第1の実施の形態と同様の流れとなり、分流板21に沿って流れた風A32はそのまま周方向へ循環する流れとなる。第1の実施の形態と同様に径方向線Eに対して断面形状が左右対称となっていることにより、正逆回転ともに同様の風の流れとなる。
分流板21によって、一部の風A32を熱交換器16へ流入させず、そのまま周方向流れにすることによって、導入板20の風が当たらない側領域の負圧を減らすことができる。これにより、熱交換器16からの逆流を抑えることができる。 図4は第2の実施の形態における導入板20と熱交換器16の内壁側面との距離Dと、分流板21の横方向断面中央からの長手方向長さとの割合を10〜90%の範囲で順次変えて、ダクト通過風量割合を計測して得られた結果をプロットしたグラフである。この図4から分かるように、分流板21の横方向断面中央からの長手方向長さの割合は30〜60%の範囲に定めることが効果的である。
第2の実施の形態によれば、導入板20の風が当たらない側領域の負圧の程度を減らし、ダクト18を通過する風量を増やすことができ、冷却効率を高めることができる。また、負圧部での渦の発生による騒音を抑えることができる。
(第3の実施の形態)
図5は本発明の第3の実施の形態に係わる車両用全閉形主電動機の熱交換器の設置部分の一部切欠横方向断面図である。この第3の実施の形態は、図1及び図2に示した第1の実施の形態に対し、導入板20の横方向断面形状をくの字形にし、熱交換器16の流入口17の周方向中央部を通る径方向線Eに対して導入板20とのなす角度が略20〜60度として設置したものである。図1及び図2と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。
図5は本発明の第3の実施の形態に係わる車両用全閉形主電動機の熱交換器の設置部分の一部切欠横方向断面図である。この第3の実施の形態は、図1及び図2に示した第1の実施の形態に対し、導入板20の横方向断面形状をくの字形にし、熱交換器16の流入口17の周方向中央部を通る径方向線Eに対して導入板20とのなす角度が略20〜60度として設置したものである。図1及び図2と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。
図5において、2枚の板を用いて熱交換器16側で横方向断面形状がくの字形になるように導入板20を形成している。径方向線Eと導入板20とのなす角度θが略20〜60度となるように設置する。図5では、導入板20の突出部の先端がコイルエンド10と接するように設置しているが離れていてもよい。また2枚の導入板20を接続してくの字形としているが、一枚の薄板を曲げてくの字形状にしてもよい。
次に、作用について説明する。内扇19から吹き出して円筒形フレーム11に沿って周方向に流れた風A4は、導入板20によって流入口17から熱交換器16へと流入する。第1の実施の形態と同様に径方向線Eに対して断面形状が左右対称になっていることにより、正逆回転ともに同様の風の流れとなる。
円筒形フレーム11に沿って流れてきた風A4は、傾斜したくの字形の導入板20によって、より損失なく熱交換器16へと流入するようになる。図6は導入板20と径方向線Eとのなす角度θを10〜80度の範囲で順次変え、ダクト18の通過風量をそれぞれ測定して得られた結果をプロットしたグラフである。この図6から分かるように、導入板20の位置は径方向線Eに対して20〜60度の範囲に定めることが効果的である。
第3の実施の形態によれば、第1の実施の形態よりも導入板20に当たった際の圧力損失を減らすことができる。従って、ダクト18の通過風量を増やすことができ冷却効率を高めることができる。
(第4の実施の形態)
図7は本発明の第4の実施の形態に係わる車両用全閉形主電動機の熱交換器の設置部分の一部切欠横方向断面図である。この第4の実施の形態は、図5に示した第3の実施の形態に対し、くの字形に形成された導入板20と平行に、機内への突出長さが導入板20よりも短い小導入板22を設置したものであり、小導入板22は導入板20と熱交換器16の内壁側面との間に設置されている。図5と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。
図7は本発明の第4の実施の形態に係わる車両用全閉形主電動機の熱交換器の設置部分の一部切欠横方向断面図である。この第4の実施の形態は、図5に示した第3の実施の形態に対し、くの字形に形成された導入板20と平行に、機内への突出長さが導入板20よりも短い小導入板22を設置したものであり、小導入板22は導入板20と熱交換器16の内壁側面との間に設置されている。図5と同一の要素には同一の符号を付してその説明を省略する。
図7に示すように、くの字形の導入板20と平行して、機内への突出長さが導入板20よりも短い小導入板22が、くの字形導入板20と熱交換器16の内壁側面との間に、径方向線Eに対して左右対称になるように設けられている。小導入板22の設置位置は、くの字形導入板20と熱交換器16の内壁側面との間であればよいが、突出部の先端がくの字形の導入板20と熱交換器16の内壁側面との略中間部だとより好ましい。
次に、作用について説明する。内扇19から吹き出し円筒形フレーム11に沿って周方向に流れた風A5の一部の風A51は小導入板22に当たり、熱交換器16へと流入する。また、小導入板22に当たらなかった風A52はくの字形導入板20に当たり、小導入板22とくの字形導入板20との間を通り、熱交換器16へ流入する。第3の実施の形態と同様に径方向線Eに対して横断面形状が左右対称になっていることにより、正逆回転ともに同様の風の流れとなる。
第4の実施の形態によれば、小導入板22で風を分流させることができるので、渦の発生を抑えることができる。第3の実施の形態のように、くの字形導入板20に沿って集中して風が流れ、熱交換器16の内壁側面付近では負圧となることがないので、渦の発生を防止できる。従って、圧力損失を減らし効率よくダクト18へ風を導入でき、冷却効率を上げることができる。
(第5の実施の形態)
図8は本発明の第5の実施の形態に係わる車両用全閉形主電動機の導入板20の斜視図である。この第5の実施の形態は、第1の実施の形態ないし第4の実施の形態に対し、導入板20に複数個の導入板孔23を設けたものである。
図8は本発明の第5の実施の形態に係わる車両用全閉形主電動機の導入板20の斜視図である。この第5の実施の形態は、第1の実施の形態ないし第4の実施の形態に対し、導入板20に複数個の導入板孔23を設けたものである。
図8において、導入板孔23の数は複数であればよいが、数が多すぎると通過する風量が増え効果が低下してしまうので、適切な数の導入板孔23を設ける。すなわち、内扇19の定格回転数や導入板20の風の当たらない側の負圧の程度から最適な導入板孔23の数を決定する。また、導入板孔23の形状は多角形でもよいし、大きさは孔の数や内扇19の定格回転数などの他のパラメータとの兼ね合いで決めるのがよい。また、導入板孔23の配列は整列させてもよいし、不規則に並んでいてもよい。
次に、作用について説明する。円筒形フレーム11に沿って流れてきた風A6は、導入板20に当たり、第1の実施の形態ないし第4の実施の形態と同様の流れとなり熱交換器16内へ流入する。また一部の風は導入板20に当たらずに、導入板孔23を通過し、円筒状フレーム11に沿って循環する流れとなる。第1の実施の形態ないし第4の実施の形態と同様に径方向線Eに対して断面形状が左右対称になっていることにより、正逆回転ともに同様の風の流れとなる。
ここで、導入板孔23がない場合には、導入板20に当たった風はすべて流入口17から熱交換器16内へ流入する。導入板20の風の当たらない側では負圧となり、熱交換器16内圧力のほうが高くなるため、負圧の程度によっては熱交換器16内から逆流してきて、一部の風が熱交換器16のダクト18へと流れずに、円筒形フレーム11に沿って流れ循環する流れになってしまう。そこで、導入板20に導入板孔23を設けることによって一部の風を導入板20の風の当たらない側に送ることによって負圧の程度を低くする。
第5の実施の形態によれば、熱交換器16内からの逆流を減らすことができ、また、渦の発生を抑え騒音も低減できる。このため、熱交換器16からの逆流を減らしてダクト18への風量を増やせるので冷却効率を高めることができる。
(第6の実施の形態)
図9は本発明の第6の実施の形態に係わる車両用全閉形主電動機の熱交換器の設置部分の一部切欠横方向断面図である。この第6の実施の形態は、図1及び図2に示した第1の実施の形態に対し、導入板20に代えて、円筒形フレーム11の内部に装着されたステータコイルのコイルエンド10から熱交換器16の流入口中央に向かって滑らかに繋げた凹形円弧部を径方向に対して左右対称に有した導入ブロック24を設置したものである。
図9は本発明の第6の実施の形態に係わる車両用全閉形主電動機の熱交換器の設置部分の一部切欠横方向断面図である。この第6の実施の形態は、図1及び図2に示した第1の実施の形態に対し、導入板20に代えて、円筒形フレーム11の内部に装着されたステータコイルのコイルエンド10から熱交換器16の流入口中央に向かって滑らかに繋げた凹形円弧部を径方向に対して左右対称に有した導入ブロック24を設置したものである。
図9において、導入ブロック24の円弧の曲率はコイルエンド10から熱交換器16の入口中央に向かって滑らかに繋がる形状がよい。またコイルエンド10とは接しているが離れていてもよい。円筒形フレーム11に沿って流れてきた風A7は導入ブロック24に当たり、流入口17から熱交換器16へと流入する。径方向線Eに対して断面形状が左右対称になっていることにより、正逆回転ともに同様の風の流れとなる。
円筒形フレーム11に沿って流れてきた風A7は導入ブロック24に当たり、熱交換器16へ流入する。このとき、導入ブロック24には円弧形の曲部が設けられているため、風A7は曲部に沿って滑らかに流れ、その方向を熱交換器16側へ変えて熱交換器16に流れ込む。従って、圧力損失を減らすことができる。
第6の実施の形態によれば、導入ブロック24により熱交換器16に流れ込む風を滑らかに導くことができるので、圧力損失を減らすことができる。これにより、ダクト18を通過する風量が増え冷却効率を高めることができる。
(第7の実施の形態)
図10は本発明の第7の実施の形態に係わる車両用全閉形主電動機の熱交換器の設置部分の一部切欠横方向断面図である。この第7の実施の形態は、図9に示した第6の実施の形態に対し、導入ブロック24の凹形円弧部に対面して曲部を有した整風ブロック25を設置したものである。
図10は本発明の第7の実施の形態に係わる車両用全閉形主電動機の熱交換器の設置部分の一部切欠横方向断面図である。この第7の実施の形態は、図9に示した第6の実施の形態に対し、導入ブロック24の凹形円弧部に対面して曲部を有した整風ブロック25を設置したものである。
図10において、導入ブロック24の凹部に対面して曲部を有した整風ブロック25を径方向線Eに対して左右対称に設置し、コイルエンド10と円筒形フレーム11との距離に大きな変化がないようにしている。つまり、整風ブロック25の円弧部の曲率は導入ブロック24の円弧部との距離が略一致するように設定するのがよい。図10では整風ブロック25配置体型のブロックで構成されているが、薄板で構成してもよい。
円筒形フレーム11に沿って流れてきた風A8は導入ブロック24に当たり、熱交換器16へと流入する。熱交換器16へ流入した風は整風ブロック25で逆流することなくダクト18へと流入する。径方向線Eに対して断面形状が左右対称になっていることにより、正逆回転ともに同様の風の流れとなる。
熱交換器16に流入した風は本実施例の整風ブロック25のある空間部分で負圧になり渦が発生しやすいが、第7の実施の形態では、渦の発生する部分に整風ブロック25を設置するので、渦の発生を抑えることができる。また、円筒形フレーム11に沿って流れてきた風A8が通る断面積が熱交換器16の入口部でも変わらないことから、通路断面の急変による損失も減らすことができる。
第7の実施の形態によれば、渦の発生を抑えることができるので、渦による騒音の発生や循環流による損失を防止できる。また、通路断面をほぼ一定に保つことができるので、風の通過による損失を減らせることから、ダクト18を通過する風量が増し冷却効率を上げることができる。
1…回転軸、2…ロータ鉄心、3…ロータ鉄心押さえ、4…ロータバー、5…エンドリング、6…ロータダクト、7…エアギャップ部、8…ステータ鉄心、9…ステータコイル、10…コイルエンド、11…円筒形フレーム、12…側フレーム、13…ハウジング、14…鏡蓋、15…軸受、16…熱交換器、17…流入口、18…ダクト、19…内扇、20…導入板、21…分流板、22…小導入板、23…導入板孔、24…導入ブロック、25…整風ブロック、26…流出口、27…冷却フィン
Claims (7)
- 回転軸に設けられた内扇の回転に伴い回転軸の径方向へ吹き出した風が円筒形フレームの外部に装着された熱交換器の内部へ流入し、前記熱交換器のダクトを流れて再び機内へ流入し、機内のエアギャップ部やロータダクトを通過して再び前記内扇へ到達し、内部を循環する流れとなる車両用全閉形主電動機において、前記熱交換器の流入口の周方向中央部に導入板を軸方向に向けて設置し、機内に前記導入板の一部を突出させたことを特徴とする車両用全閉形主電動機。
- 前記導入板の突出部の先端に前記導入板と直交させて横方向断面形状がT字形になるように分流板を設置し、前記分流板の横方向断面中央からの長手方向長さを前記導入板と前記熱交換器の内壁側面との距離の略30%〜50%となるようにしたことを特徴とする請求項1記載の車両用全閉形主電動機。
- 前記導入板の横方向断面形状をくの字形にし、前記熱交換器の流入口の周方向中央部を通る径方向の線分に対して前記導入板とのなす角度が略20〜60度として設置したことを特徴とする請求項1記載の車両用全閉形主電動機。
- くの字形に形成された前記導入板と平行に、前記導入板と前記熱交換器の内壁側面との間に、機内への突出長さが前記導入板よりも短い小導入板を設置したことを特徴とする請求項3記載の車両用全閉形主電動機。
- 前記導入板に複数個の導入板孔を設けたことを特徴とする請求項1ないし4のいずれか1項記載の車両用全閉形主電動機。
- 前記導入板に代えて、前記円筒形フレームの内部に装着されたステータコイルのコイルエンドから前記熱交換器の流入口中央に向かって滑らかに繋げた凹形円弧部を径方向に対して左右対称に有した導入ブロックを設置したことを特徴とする請求項1記載の車両用全閉形主電動機。
- 前記導入ブロックの凹形円弧部に対面して曲部を有した整風ブロックを設置したことを特徴とする請求項6記載の車両用全閉形主電動機。
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