JP2006179417A - 燃料電池システム - Google Patents
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Abstract
【課題】生成水が不純物除去器の入側表面の特定領域に偏って流入することを抑制することができ、不純物除去器全体を効率よく使用することが可能な燃料電池システムを提供する。
【解決手段】燃料電池100から排出される流体が流通する排出通路に、流体に混入する不純物を除去する不純物除去器12,20を配設した燃料電池システム1であり、この不純物除去器は、前記排出通路に設けられたハウジング内に移動可能に配設されてなる。
【選択図】図1
【解決手段】燃料電池100から排出される流体が流通する排出通路に、流体に混入する不純物を除去する不純物除去器12,20を配設した燃料電池システム1であり、この不純物除去器は、前記排出通路に設けられたハウジング内に移動可能に配設されてなる。
【選択図】図1
Description
本発明は、燃料電池システムにかかり、特に燃料電池から排出される流体が流通する排出通路に、当該流体に混入する不純物を除去する不純物除去器を配設してなる燃料電池システムに関する。
従来から、燃料電池から排出される流体が流通する排出通路に、当該流体に混入する不純物を除去する不純物除去器を配設してなる燃料電池システムがある。この燃料電池システムでは、供給された水素の全てが電池反応に使用されるわけではなく、未反応の水素は、燃料電池から排出されることになる。したがって、排出された未反応の水素を再度燃料電池に戻して有効利用する循環システムが採用されており、この水素循環システムには、燃料電池から排出される排出ガス(水素ガス)と、燃料電池の電池反応により生成された水(生成水)とが混合して存在する気液混合流体から、排出ガスと水分とを分離して、当該水分を除去するための気液分離器が配設されている。
ここで、前記水素循環系内を流れるガスや水には、僅かではあるが、燃料電池やシステムの配管部品等から溶出した不純物が存在している。また、カソード系の外気より吸い込んだ空気からも不純物が入り込み、電解質膜を通過して水素循環系内に混入することもある。特に燃料電池やシステムの配管部品等から溶出した不純物中に金属イオンが存在している場合は、燃料電池自身の機能低下や寿命低下を招く虞がある。また、燃料電池内で生成される水が酸性になる場合もある。そこで、従来から、水素循環系内にイオン交換器を配設し、生成水やガス等による燃料電池の劣化を抑制する方法が採用されている。
近年では、燃料電池の生成水が排出される少なくとも一方の排出管の固体高分子型燃料電池側に設けられ、前記排出ガスに同伴する前記生成水中に含まれるイオンを除去する固体高分子型燃料電池システムが紹介されている。この固体高分子型燃料電池システムでは、前記生成水中に含まれるイオンを除去する手段として、イオン交換樹脂を利用し、フッ素イオンを除去することが開示されている。(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−313404号公報
ここで、気液混合流体のうち、液体(液滴)は、主に配管壁を伝わって気液分離器に入るが、この気液分離器が旋回流を利用して気液を分離する場合、前記液体は、それ自身の重さにより旋回流から逸脱して重力の影響で落下する。この落下位置は、旋回流の流速によっても異なるが、殆どの場合、気液混合流体入口付近で生じる。
また、上記現象は、旋回流を利用して気液を分離する気液分離器以外であっても、気液混合流体が流れる配管系の全てで一般的に起こりうることである。そして、この現象は、例えば、水素のような軽い気体の場合には、気体の持つ運動量が小さいのでより顕著になる。
したがって、例えば、気液分離器内に不純物除去器が内蔵されている場合、不純物除去器の入側表面(入口表面)において、気液分離器の気液混合流体入口付近に相当する特定領域に液体が集中的に落下することになるため、この部分が主に使用されることになる。したがって、この部分が、他の部分に比べでて劣化する虞があり、他の部分では、不純物除去能力を有していても、寿命となり、不純物除去器を交換せざるを得なくなる可能性がある。
本発明は、このような従来の燃料電池システムを改良することを課題とするものであり、生成水が不純物除去器の入側(入口)表面の特定領域に偏って流入することを抑制することができ、不純物除去器全体を効率よく使用することが可能な燃料電池システムを提供することを目的とする。
この目的を達成するため、本発明は、燃料電池から排出される流体が流通する排出通路に、当該流体に混入する不純物を除去する不純物除去器を配設してなる燃料電池システムであって、前記不純物除去器は、前記排出通路に設けられたハウジング内に移動可能に配設されてなる燃料電池システムを提供するものである。
この構成を備えた燃料電池システムは、不純物除去器が排出通路に設けられたハウジング内に移動可能に配設されているため、不純物除去器の、前記排出流路から供給される流体が集中的に流入される領域を移動(変更)させることができる。したがって、不純物除去器の入側表面に流体を分散させて流入させることができ、流体が、不純物除去器の入側表面の特定領域に偏って流入することを抑制することができ、不純物除去器全体を効率よく使用することが可能となる。
なお、本発明でいう「ハウジング」とは、排出通路の内壁そのものを含む構成であってもよく、また、排出通路に別体のハウジングを設け、その中に不純物除去器を移動可能に設けてもよい。
また、本発明にかかる燃料電池システムでは、前記不純物除去器を通過した流体が排出される排出流路が、前記不純物除去器の略中央部に形成されてなり、当該不純物除去器が、当該排出流路を回転軸として回転可能となるよう構成することもできる。このように構成することで、前記流体に対する不純物除去器の入側表面の流体が集中的に流入される領域が移動(変更)されるため、不純物除去器の入側表面に流体をより一層分散させて流入させることができる。
そしてまた、前記不純物除去器は、前記流体の流れによって前記回転を行うよう構成してもよく、また、外部から付与される駆動力によって前記回転を行うよう構成してもよい。外部から付与される駆動力としては、例えば、電磁力や、モータによって付与される回転力等が挙げられる。
さらにまた、前記不純物除去器は、その重心が、当該不純物除去器を通過した流体が排出される排出流路に対して偏倚するよう構成することができる。このようにすることで、例えば、本発明にかかる燃料電池システムを車両等に搭載した場合、車両等の加速、回転、ブレーキ操作時等に働く慣性力を効率よく利用して、前記不純物除去器を移動させることができる。
前記不純物除去器の重心を、当該不純物除去器を通過して排出される流体の流路に対して偏倚させる手段としては、例えば、前記不純物除去器の外周部の一部領域に、アンバランスマス(錘)を配設することが挙げられる。
また、本発明にかかる燃料電池システムでは、前記不純物除去器を、気液分離器内に配設することができる。この構成の場合、前記不純物除去器は、前記気液分離器に対して回転可能に配設することができる。この気液分離器は、例えば、旋回流を利用して気液を分離する方式(サイククロン方式)を採用したものであってもよく、また、例えば、圧力差や温度差等により気液を分離する等、旋回流を利用して気液を分離する方式以外の気液分離器であってもよい。
そしてまた、前記不純物除去器の外壁と、前記気液分離器の内壁との間を閉塞可能なシール部材を配設することもできる。このように、シール部材を配設することで、不純物除去器の外壁と、前記気液分離器の内壁との間から流体が漏れ出すことを防止することができる。
本発明にかかる燃料電池システムは、排出通路に設けられたハウジング内に移動可能に配設されているため、不純物除去器の入側表面に流体を効率よく分散させて流入させることができる。したがって、流体が、不純物除去器の入側表面の特定領域に偏って流入することを抑制することができ、不純物除去器全体を効率よく使用することが可能となる。この結果、不純物除去器の寿命を向上することができ、信頼性の高い燃料電池システムを提供することができる。
次に、本発明の好適な実施の形態にかかる燃料電池システムについて図面を参照して説明する。なお、以下に記載される実施例は、本発明を説明するための例示であり、本発明をこれらの実施形態にのみ限定するものではない。したがって、本発明は、その要旨を逸脱しない限り、様々な形態で実施することができる。
図1は、本発明の実施例1にかかる燃料電池システムの概略構成図、図2は、図1に示す燃料電池システムの気液分離器及びイオン交換樹脂部材付近を示す断面図、図3〜図5は、図2に示す気液分離器及びイオン交換樹脂部材の一部拡大断面図である。
なお、実施例1では、燃料電池から排出される流体が流通する排出通路として、水素循環系に配設された循環通路を例にとって説明する。
図1に示す実施例1にかかる燃料電池システム1の燃料電池100は、MEAと、前記燃料極(アノード)に燃料ガス(水素)を、酸化剤極(カソード)に酸化ガス(酸素、通常は空気)を供給するための流路を形成するセパレータと、を重ね合わせたセルを複数備えてなるスタックを内蔵した構成を備えている。
この燃料電池100の空気供給口101には、酸化ガスとしての空気を供給する空気供給通路102が接続され、空気排出口103には、燃料電池100から排出される空気及び水が排出される空気排出通路104が接続されている。また、燃料電池100の水素供給口105には、水素循環系10の一端が接続され、水素排出口106には、水素循環系10の他端が接続されている。
水素循環系10は、燃料電池100から排出された未反応の水素と生成水のうち、未反応の水素を循環させて、新たな水素と共に再び燃料電池100内に供給し、生成水は外部に排出するものである。
この水素循環系10は、一端が水素排出口106に接続された循環通路11と、循環通路11の他端に接続され、循環通路11から導入される水素と水とを分離する気液分離器12と、気液分離器12内に、気液分離器12に対し回転可能に配設された不純物除去器としてのイオン交換樹脂部材20と、気液分離器12から排出された気体が導入される循環通路13と、循環通路13の下流側に接続され、水素循環系10の循環動力として働く循環ポンプ15と、一端が水素供給口105に接続されて燃料電池100に水素を供給すると共に、他端側が循環通路13の下流側端部と合流点Aにおいて接続された水素供給通路16と、を備えている。なお、符号24は、燃料電池100に水素を供給する際に、水素の圧力を調整する弁である。
気液分離器12は、特に図2に示すように、中空の略円筒形を備え、循環通路11から排出される水素と水を導入するための気液入口18と、気液分離器12内で分離されたガスを排出するガス排出口19が形成されている。この気液分離器12は、気液入口18から導入された流体F(気液混合体)を、旋回させることによって気体と液体とに分離するサイクロン方式を採用している。
この気液分離器12の内壁には、特に図4に示すように、イオン交換樹脂部材20の流体出側表面20Bの外周部分を載置して無拘束で支持する内フランジ21が形成されている。また、気液分離器12の内壁には、特に図3に示すように、イオン交換樹脂部材20の流体入側表面20Aの外周部分と、気液分離器12の内壁との間に形成される隙間を閉塞するシール部材22が、イオン交換樹脂部材20に対し無拘束で配設されている。このシール部材22は、イオン交換樹脂部材20の回転は阻止しないが、イオン交換樹脂部材20を所定位置に保持する役割を果たしている。
ガス排出口19には、イオン交換樹脂部材20を通過した流体をガス排出口19に誘導する排出流路23が、気液分離器12内に配設されたイオン交換樹脂部材20の入側表面20Aの近傍まで延出した状態で接続されている。この排出流路23は、略円筒形の気液分離器12の中心軸と同じ、あるいはほぼ同じ中心軸を備えており、その下端には、特に図5に示すように、後に詳述する排出流路25との間に形成される隙間を塞ぐシール部材26が、イオン交換樹脂部材20に対し無拘束で配設されている。このシール部材26は、イオン交換樹脂部材20の回転は阻止しないが、イオン交換樹脂部材20を所定位置に保持する役割を果たしている。
また、気液分離器12の下部には、気液分離器12で分離された水を収容し、外部に排出する排水口17が形成されている。この排水口17には、気液分離器12で分離された水のみを外部に排出させ、水素は外部に出さない構造のドレイン弁(図示せず)が配設されている。
イオン交換樹脂部材20は、カチオン交換樹脂とアニオン交換樹脂を有し、気液分離器12の内壁に形成された内フランジ21上に載置されている。このイオン交換樹脂部材20は、略中央部(軸芯部分)が中空となった円筒状に形成されており、この中空部分には、イオン交換樹脂部材20を通過した流体が通過するための排出流路25が固定されている。この排出流路25は、排出流路23内に挿入されており、排出流路23に対して回転可能に配設されている。
なお、イオン交換樹脂部材20の構成要素であるイオン交換樹脂は、通常粒子状であるが、繊維状のものを使用することもできる。
この構成を備えた燃料電池システム1は、燃料電池100に水素及び空気が供給され、電気反応を開始すると、
燃料極(アノード)側では、 H2→2H++2e-
酸化剤極(カソード)側では、 (1/2)O2+2H++2e-→H2O
燃料電池全体としては、 H2+(1/2)O2→H2O
の反応が起こる。この電池反応により、燃料極(アノード)側では、生成水と共に、未反応の水素が水素排出口106を介して循環通路11に排出される。
燃料極(アノード)側では、 H2→2H++2e-
酸化剤極(カソード)側では、 (1/2)O2+2H++2e-→H2O
燃料電池全体としては、 H2+(1/2)O2→H2O
の反応が起こる。この電池反応により、燃料極(アノード)側では、生成水と共に、未反応の水素が水素排出口106を介して循環通路11に排出される。
循環通路11に排出された生成水と未反応の水素は、循環ポンプ15の動力によって、気液分離器12に移動し、ここで、気体(水素)と液体(水)とに分離される。この時、循環通路11から供給された流体F(気液混合体)は、旋回流(サイクロン)等の乱流となってイオン交換樹脂部材20に流入される。そして、この流体Fの流れによって、イオン交換樹脂部材20が、排出流路25を回転軸として回転する。
ここで、従来では、前記流体F(気液混合体)のうち、液体は、主に、循環通路11の内壁(配管の内壁)を伝わって流れるため、気液分離器12に供給されると、その重さにより旋回流から逸脱して重力の影響で落下する。この液体の落下位置は、旋回流の流速によっても異なるが、殆どの場合が、気液入口18の直下付近となる。このような現象は、旋回流を利用して気液を分離するタイプの気液分離器以外でも、流体が流れる配管系全般で一般的に生じる。
しかしながら、実施例1では、前述したように、イオン交換樹脂部材20が排出流路25を回転軸として回転するため、前記液体が、気液入口18の直下付近に落下しても、イオン交換樹脂部材20の液体落下位置となる部分を、逐次移動させる(変更させる)ことができる。したがって、前記液体は、イオン交換樹脂部材20全体に分散されて流入されることになり、イオン交換樹脂部材20全体を効率よく使用することができる。
なお、実施例1では、イオン交換樹脂部材20を効率よく適切に回転させるため、気液分離器12の内壁とイオン交換樹脂部材20の外周面との間、及び排出流路25の内壁と排出流路23の外壁との間に若干の隙間を形成した構成としているが、これらの隙間は、シール部材22及び26によって、それぞれ閉塞されるため、イオン交換樹脂部材20を通過しないガス(水素)がガス排出口19から排出されたり、イオン交換樹脂部材20を通過しない液体が排出口17に収容されることを防止することができる。
イオン交換樹脂部材20に流入した液体は、気液分離器12の内壁を伝わって、排出口17に収容される。一方、水素は、イオン交換樹脂部材20を通過して気液分離器12の下方に移動した後、排出流路25及び23を介して、ガス排出口19から循環通路13へと移動する。また、前記液体に含まれていた不純物は、イオン交換樹脂部材20に吸着される。
また、イオン交換樹脂部材20を気液分離器12内に配設した、すなわち、気液分離器12内にもともと存在している空間をイオン交換樹脂部材20の配設スペースとして利用したため、イオン交換樹脂部材20を配設することによって、燃料電池システム1自身が大型化することがない。また、イオン交換樹脂部材20を配設するための部品も必要最低限ですみ、コストの増加を抑制することができる。
なお、実施例1では、イオン交換樹脂部材20を流体の流れを利用して回転させる場合について説明したが、これに限らず、イオン交換樹脂部材20は、例えば、排出流路25にモータ(図示せず)を接続する等、外部から付与される駆動力によって回転させてもよい。この外部から付与される駆動力は、例えば電磁力等であってもよい。また、燃料電池システム1を搭載した車両等の振動により回転させてもよい。そしてまた、外部から付与される駆動力と、流体の流れを組み合わせて利用し、イオン交換樹脂部材20を回転させてもよい。
次に、本発明の実施例2にかかる燃料電池システムについて図面を参照して説明する。
図6は、実施例2にかかる燃料電池システムに配設された気液分離器及びイオン交換樹脂部材付近を示す断面図、図7は、図6に示すイオン交換樹脂部材の流体入側表面付近を拡大した斜視図、図8及び図9は、図6に示す気液分離器及びイオン交換樹脂部材の一部拡大断面図である。
なお、実施例2では、実施例1で説明した部材と同様の部材には、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図6〜図9に示すように、実施例2にかかる燃料電池システム1の、実施例1と異なる主な点は、イオン交換樹脂部材20の流体入側表面20A上に、流体の力を受ける羽根部材30を配設した点と、排出流路23と排出流路25との間にベアリング31を配設した点と、イオン交換樹脂部材20の流体出側表面20Bの外周部分にベアリング32を配設した点である。
羽根部材30は、イオン交換樹脂部材20の流体入側表面20A上に突出して形成された排出流路25を中心として、この流体通路25との間に所定の間隔をあけて、イオン交換樹脂部材20の流体入側表面20A上に放射状に等間隔で8本配設されている。これらの羽根部材30は、イオン交換樹脂部材20の外周端の近傍であって、シール部材22と干渉しない位置まで配設されている。この羽根部材30は、気液分離器12内に供給された流体の流れを効率よく受けて、イオン交換樹脂部材20を羽根車のように回転させる。したがって、イオン交換樹脂部材20をさらに効率よく回転させることができる。
また、図7に示すように、排出流路25の外周面には、その外周に沿って溝33が形成されており、この溝33には、特に図9に示すように、ベアリング31が配設されている。このベアリング31は、イオン交換樹脂部材20が回転する際に、排出流路25と排出流路23との間に生じる摩擦を低下させる役割を果たしており、イオン交換樹脂部材20をさらに効率よく回転させることができる。
そしてまた、イオン交換樹脂部材20の流体出側表面20Bの、内フランジ21に載置される部分には、特に図8に示すように、イオン交換樹脂部材20の外周に沿った溝35が形成されており、この溝33にはベアリング32が配設されている。このベアリング32は、イオン交換樹脂部材20が回転する際に、イオン交換樹脂部材20の流体出側表面20Bと内ベアリング21との間に生じる摩擦を低下させる役割を果たしており、イオン交換樹脂部材20をさらに効率よく回転させることができる。
なお、実施例2では、気液分離器12内に供給された流体の流れによって、イオン交換樹脂部材20をより一層効率よく回転させる目的で、羽根部材30と、ベアリング31及び32を配設した場合について説明したが、これに限らず、羽根部材30、ベアリング31及び32のいずれか一つを配設した場合であっても、イオン交換樹脂部材20を効率よく回転させることができる。
また、羽根部材30の形状、設置数、サイズ等は、特に限定されるものではないが、圧力損失を低下させるため、小さなサイズにすることが好適である。
そしてまた、実施例2の構成であっても、外部から付与される駆動力によってイオン交換樹脂部材20回転させてもよく、また、燃料電池システム1を搭載した車両等の振動により回転させてもよい。また、外部から付与される駆動力と、流体の流れを組み合わせてもよい。
次に、本発明の実施例3にかかる燃料電池システムについて図面を参照して説明する。
図10は、実施例3にかかる燃料電池システムに配設された気液分離器及びイオン交換樹脂部材付近を示す断面図、図11は、図10に示すイオン交換樹脂部材の流体入側表面側から見た平面図である。
なお、実施例3では、実施例1で説明した部材と同様の部材には、同一の符号を付し、その詳細な説明は省略する。
図10及び図11に示すように、実施例3にかかる燃料電池システム1の、実施例1と異なる主な点は、イオン交換樹脂部材20の外周部に、アンバランスマス(錘)40を配設した点である。このアンバランスマス40は、例えば、耐食性のある金属等、密度の大きい材料、すなわち、慣性力の大きい材料から形成することが望ましい。
このように、イオン交換樹脂部材20の外周部にアンバランスマス40を配設することで、イオン交換樹脂部材20の重心を、排出流路25に対して偏倚させることができる。このため、燃料電池システム1を車両等に搭載した場合、車両等の加速、回転、ブレーキ操作時等に働く慣性力を効率よく利用して、イオン交換樹脂部材20を回転させることができる。
なお、前述した実施例1〜実施例3では、イオン交換樹脂部材20を水素循環系10の循環通路に配設した場合について説明したが、これに限らず、本発明にかかるイオン交換樹脂部材20は、酸化ガス(空気)供給系に配設してもよく、また、他の配管系に配設してもよい。
また、実施例1〜実施例3では、旋回流を利用して気体と液体とに分離する方式の気液分離器12にイオン交換樹脂部材20を配設した場合について説明したが、これに限らず、イオン交換樹脂部材20は、旋回流ではなく、圧力の差等によって、気体と液体とに分離する方式の気液分離器等、他の構成を備えた気液分離器に接続してもよい。そしてまた、イオン交換樹脂部材20は、必ずしも気液分離器12内に配設しなくてもよい。
そしてまた、実施例1〜3では、気液分離器12に対し不純物除去器としてのイオン交換樹脂部材20を回転可能に配設した場合について説明したが、これに限らず、例えば、排出通路の軸方向への移動や、排出通路の軸方向とは交差する方向に設けた軸を回転軸として回転する、あるいは移動する等、不純物除去器は、排出通路に設けられたハウジング内に移動可能に配設されていればよい。
1 燃料電池システム
10 水素循環系
11 循環通路
12 気液分離器
20 イオン交換樹脂部材
20A 流体入側表面
20B 流体出側表面
23、25 排出流路
22、26 シール部材
30 羽根部材
31、32 ベアリング
40 アンバランスマス
10 水素循環系
11 循環通路
12 気液分離器
20 イオン交換樹脂部材
20A 流体入側表面
20B 流体出側表面
23、25 排出流路
22、26 シール部材
30 羽根部材
31、32 ベアリング
40 アンバランスマス
Claims (9)
- 燃料電池から排出される流体が流通する排出通路に、当該流体に混入する不純物を除去する不純物除去器を配設してなる燃料電池システムであって、
前記不純物除去器は、前記排出通路に設けられたハウジング内に移動可能に配設されてなる燃料電池システム。 - 前記不純物除去器を通過した流体が排出される排出流路が、前記不純物除去器の略中央部に形成されてなり、当該不純物除去器は、当該排出流路を回転軸として回転可能である請求項1記載の燃料電池システム。
- 前記不純物除去器は、前記流体の流れによって前記回転を行う請求項1または請求項2記載の燃料電池システム。
- 前記不純物除去器は、外部から付与される駆動力によって前記回転を行う請求項1または請求項2記載の燃料電池システム。
- 前記不純物除去器の重心は、前記排出流路に対して偏倚してなる請求項2ないし請求項4のいずれか一項に記載の燃料電池システム。
- 前記不純物除去器の外周部の一部領域に、アンバランスマスを配設してなる請求項5記載の燃料電池システム。
- 前記不純物除去器を、気液分離器内に配設してなる請求項1ないし請求項6のいずれか一項に記載の燃料電池システム。
- 前記不純物除去器は、前記気液分離器に対して回転可能である請求項7記載の燃料電池システム。
- 前記不純物除去器の外壁と、前記気液分離器の内壁との間を閉塞可能なシール部材を配設してなる請求項7または請求項8記載の燃料電池システム。
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004374083A JP2006179417A (ja) | 2004-12-24 | 2004-12-24 | 燃料電池システム |
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Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2004374083A Pending JP2006179417A (ja) | 2004-12-24 | 2004-12-24 | 燃料電池システム |
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