JP2008027744A - 燃料電池システム - Google Patents

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Abstract

【課題】簡単なシステムにより燃料電池の残留水の排出性を向上させることが可能な燃料電池システムを提供する。
【解決手段】複数の膜電極構造体をセパレータを介して積層した燃料電池スタック1と、膜電極構造体とセパレータとの間に設けた酸化剤ガス流路と、燃料電池スタック1の積層方向に貫通して酸化剤ガス流路と連通する酸化剤ガス供給用連通孔93と、酸化剤ガス供給用連通孔93に連結された酸化剤ガス供給配管121と、を備えた燃料電池システムであって、酸化剤ガス供給配管121のジョイント部121aに、酸化剤ガス81の流れによって駆動されるファン40を設ける。
【選択図】図5

Description

本発明は、燃料電池システムに関するものである。
燃料電池には、固体高分子電解質膜をアノード電極とカソード電極とで両側から挟んで膜電極構造体を形成し、この膜電極構造体の両側に一対のセパレータを配置して平板状の単位燃料電池(以下、単位セルという)を構成し、この単位セルを複数積層して燃料電池スタックとするものが知られている。この燃料電池では、アノード電極とセパレータとの間の燃料ガス流路に燃料ガスとして水素ガスを供給するとともに、カソード電極とセパレータとの間の酸化剤ガス流路に酸化剤ガスとして空気を供給する。これにより、アノード電極で触媒反応により発生した水素イオンが、固体高分子電解質膜を透過してカソード電極まで移動し、カソード電極で空気中の酸素と電気化学反応を起こし、発電が行われる。その電気化学反応に伴って水が生成される。
燃料電池スタックには、複数の膜電極構造体およびセパレータを積層方向に貫通して反応ガス流路と連通する反応ガス流通用連通孔が形成されている。この反応ガス流通用連通孔には、反応ガス流通配管が連結されている。使役前の反応ガス(燃料ガス、酸化剤ガス)は、それぞれ反応ガス供給配管(燃料ガス供給配管、酸化剤ガス供給配管)から反応ガス供給用連通孔(燃料ガス供給用連通孔、酸化剤ガス供給用連通孔)を介して反応ガス流路(燃料ガス流路、酸化剤ガス流路)に供給される。また使役後の反応ガス(アノードオフガス、カソードオフガス)は、それぞれ反応ガス流路から反応ガス排出用連通孔(アノードオフガス排出用連通孔、カソードオフガス排出用連通孔)を介して反応ガス排出配管(アノードオフガス排出配管、カソードオフガス排出配管)に排出される。
ところで、燃料電池に供給される反応ガスには水分が含まれ、その水分が反応ガス供給配管または反応ガス供給用連通孔において結露することがある。その水滴により、反応ガス流路への反応ガスの供給が妨害され、燃料電池の発電能力が低下することになる。また燃料電池から排出される反応ガスにも水分が含まれ、この水分が反応ガス供給配管または反応ガス供給用連通孔において結露することがある。その水滴により、反応ガス流路からの反応ガスの排出が妨害され、ひいては反応ガス流路への反応ガスの供給が妨害されて、燃料電池の発電能力が低下することになる。
特許文献1には、燃料電池における積水の状況を検出した時に、送風装置を最大風量で起動して積水を排出する技術が提案されている。
特開2004−95527号公報
しかしながら、特許文献1の技術では、積水の検出や送風装置の起動等を実現するためのシステムおよび電力が必要になり、また制御が複雑になるという問題がある。
そこで本発明は、簡単なシステムにより燃料電池の残留水の排出性を向上させることが可能な燃料電池システムの提供を課題とする。
上記課題を解決するために、請求項1に係る発明は、固体高分子電解質膜(例えば、実施形態における固体高分子電解質膜21)の両側にアノード電極(例えば、実施形態におけるアノード電極22)とカソード電極(例えば、実施形態におけるカソード電極23)を配置した膜電極構造体(例えば、実施形態における膜電極構造体20)と、複数の前記膜電極構造体をセパレータ(例えば、実施形態におけるアノード側セパレータ30Aまたはカソード側セパレータ30B)を介して積層したスタック(例えば、実施形態における燃料電池スタック1)と、前記膜電極構造体と前記セパレータとの間に設けた反応ガス流路(例えば、実施形態における燃料ガス流路51または酸化剤ガス流路52)と、前記膜電極構造体および前記セパレータを積層方向に貫通して前記反応ガス流路と連通する反応ガス流通用連通孔(例えば、実施形態における燃料ガス供給用連通孔91、アノードオフガス排出用連通孔92、酸化剤ガス供給用連通孔93、またはカソードオフガス排出用連通孔94)と、前記反応ガス流通用連通孔に連結された反応ガス流通配管(例えば、実施形態における燃料ガス供給配管113、アノードオフガス回収配管111、酸化剤ガス供給配管121、またはカソードオフガス排出配管122)と、を備えた燃料電池システム(例えば、実施形態における燃料電池システム100)であって、前記反応ガス流通配管または前記反応ガス流通用連通孔に、反応ガス(例えば、実施形態における燃料ガス、アノードオフガス、酸化剤ガス81、またはカソードオフガス82)の流れによって駆動される回転体(例えば、実施形態におけるファン40または回転ディスク61)を設けたことを特徴とする。
請求項2に係る発明は、前記回転体の回転軸が、前記反応ガス流通配管または前記反応ガス流通用連通孔の中心軸と略一致していることを特徴とする。
請求項3に係る発明は、前記回転体の下流側に、前記反応ガスの流通を妨げる障害物(例えば、実施形態における突起69)が設けられていることを特徴とする。
請求項1に係る発明によれば、回転体の下流側に反応ガスの乱流を発生させて、反応ガス流通用連通孔または反応ガス流通配管の内面に付着した水滴を移動させることが可能になり、燃料電池の残留水の排出性を向上させることができる。また、反応ガスの流れによって駆動される回転体を採用したので、回転体を駆動するためのシステムや電力、複雑な制御等が不要になり、製造コストを低減することができる。
請求項2に係る発明によれば、回転体を容易に駆動することができる。また、反応ガスの流通を停止することがないので、燃料電池の発電効率の低下を防止することができる。
請求項3に係る発明によれば、反応ガスの乱流を容易に発生させることができる。
以下、本発明の実施形態につき図面を参照して説明する。
(第1実施形態)
最初に、本発明の第1実施形態に係る燃料電池システムについて説明する。
図1は、燃料電池スタックの概略斜視図である。燃料電池スタック1は、単位燃料電池(以下「単位セル」という。)10を多数積層して電気的に直列接続し、その両側にエンドプレート90A,90Bを配置し、図示しないタイロッドによって締結して構成されている。
図2は、単位セルの展開図である。単位セル10は、膜電極構造体20の両側にセパレータ30A,30Bを配置したサンドイッチ構造をなす。詳述すると、膜電極構造体20は、例えばフッ素系電解質材料等からなる固体高分子電解質膜(電解質膜)21の両側にアノード電極22とカソード電極23を配置して構成され、膜電極構造体20のアノード電極22に面してアノード側セパレータ30Aが、カソード電極23に面してカソード側セパレータ30Bが配置されている。両セパレータ30A,30Bは、例えばカーボン材料等で構成されている。
図2において、膜電極構造体20および両セパレータ30A,30Bの右上隅部には、使役前の燃料ガス(例えば水素ガス)が流通する燃料ガス供給口11が設けられ、その対角位置である左下隅部には、使役後の燃料ガス(以下「アノードオフガス」という。)が流通するアノードオフガス排出口12が設けられている。また、膜電極構造体20および両セパレータ30A,30Bの左上隅部には、使役前の酸化剤ガス(例えば空気)が流通する酸化剤ガス供給口13が設けられ、その対角位置である右下隅部には、使役後の酸化剤ガス(以下、カソードオフガスという)が流通するカソードオフガス排出口14が設けられている。さらに、膜電極構造体20と両セパレータ30A,30Bの上側中央部には、使役前の冷媒(冷媒)が流通する冷媒供給口15が設けられ、その対称位置である下側中央部には、使役後の冷媒が流通する冷媒排出口16が設けられている。
カソード側セパレータ30Bにおいて、膜電極構造体20と対向する面には、酸化剤ガスを膜電極構造体20に沿って流通させるための凹部(52)が平面視略矩形に形成されている。この凹部が、酸化剤ガス供給口13およびカソードオフガス排出口14に接続されて、酸化剤ガス流路52が形成されている。この酸化剤ガス流路52内には、酸化剤ガスが上から下へ流れるように案内する複数のガイド突条53が平行に設けられている。なおカソード側セパレータ30Bにおいて、膜電極構造体20と反対側の面は、平坦面に形成されている。
また、カソード側セパレータ30Bにおける膜電極構造体20との対向面には、シール材70Bが設けられている。このシール材70Bは、シリコーン系ゴムやフッソ系ゴム、エチレン・プロピレン系ゴム、ブチル系ゴム等の一体成形品として構成されている。シール材70Bは、酸化剤ガス供給口13、酸化剤ガス流路52およびカソードオフガス排出口14の外側を一周して囲繞するとともに、燃料ガス供給口11、アノードオフガス排出口12、冷媒供給口15および冷媒排出口16をそれぞれ個別に囲繞している。
なお図示しないが、アノード側セパレータ30Aにおいて、膜電極構造体20と対向する面には、燃料ガスを膜電極構造体20に沿って流通させるための凹部が平面視略矩形に形成されている。この凹部が、燃料ガス供給口11およびアノードオフガス排出口12に接続されて、燃料ガス流路(51)が形成されている。
また、アノード側セパレータ30Aにおける膜電極構造体20との対向面には、シール材(70A)が設けられている。このシール材は、燃料ガス供給口11、燃料ガス流路およびアノードオフガス排出口12の外側を一周して囲繞するとともに、酸化剤ガス供給口13、カソードオフガス排出口14、冷媒供給口15および冷媒排出口16をそれぞれ個別に囲繞している。
一方、アノード側セパレータ30Aにおいて、膜電極構造体20と反対側の面には、冷媒を流通させるための凹部(32)が平面視略矩形に形成されている。この凹部が、冷媒供給口15および冷媒排出口16に接続されて、冷媒流路32が形成されている。この冷媒流路32内には、冷媒が上から下へ流れるように案内する複数のガイド突条33が平行に設けられている。
また、アノード側セパレータ30Aにおける膜電極構造体20と反対側の面には、シール材70Cが設けられている。このシール材70Cは、冷媒供給口15、冷媒流路32および冷媒排出口16の外側を一周して囲繞するとともに、燃料ガス供給口11、アノードオフガス排出口12、酸化剤ガス供給口13およびカソードオフガス排出口14をそれぞれ個別に囲繞している。
図3は、図2のA−A線における側面断面図である。図3に示すように、カソード側セパレータ30Bは、シール材70Bを介して膜電極構造体20に密着され、アノード側セパレータ30Aは、シール材70Aを介して膜電極構造体20に密着されている。これにより、カソード側セパレータ30Bと膜電極構造体20との間に酸化剤ガス流路52が形成され、アノード側セパレータ30Aと膜電極構造体20との間に燃料ガス流路51が形成されている。
また、アノード側セパレータ30Aは、シール材70Cを介して、隣接するカソード側セパレータ30Bに密着されている。これにより、両セパレータ30A,30Bの間に冷媒流路32が形成されている。
そして、燃料ガス流路51に燃料ガスとして水素ガス等を供給し、酸化剤ガス流路52に酸化剤ガスとして酸素を含む空気等を供給すると、アノード電極22で触媒反応により発生した水素イオンが、固体高分子電解質膜21を通過してカソード電極23まで移動する。この水素イオンがカソード電極23で酸素と電気化学反応を起こして発電し、水が生成される。なおカソード電極23側で生じた生成水の一部は固体高分子電解質膜21を透過してアノード電極22側に拡散するため、アノード電極22側にも生成水が存在する。
一方、膜電極構造体20および両セパレータ30A,30Bに形成された燃料ガス供給口11が相互に連結されて、膜電極構造体20および両セパレータ30A,30Bを積層方向に貫通する燃料ガス供給用連通孔91が形成されている。この燃料ガス供給用連通孔91は、各単位セル10の燃料ガス流路51に連結されている。
図1に示すように、燃料ガス供給用連通孔91の一方端部は、エンドプレート90Aに形成された燃料ガス流入口91Aにより開口され、燃料ガス供給用連通孔91の他方端部は、エンドプレート90Bにより閉塞されている。
同様に、各単位セル10に形成されたアノードオフガス排出口12が相互に連結されてアノードオフガス排出用連通孔92が形成され、その一方端部がエンドプレート90Aに形成されたアノードオフガス流出口92Aにより開口されている。また、酸化剤ガス供給口13が相互に連結されて酸化剤ガス供給用連通孔93が形成され、その一方端部が酸化剤ガス流入口93Aにより開口されている。また、カソードオフガス排出口14が相互に連結されてカソードオフガス排出用連通孔94が形成され、その一方端部がカソードオフガス流出口94Aにより開口されている。また、冷媒供給口15が相互に連結されて冷媒供給用連通孔95が形成され、その一方端部が冷媒流入口95Aにより開口されている。また、冷媒排出口16が相互に連結されて冷媒排出用連通孔96が形成され、その一方端部が冷媒流出口96Aにより開口されている。
(燃料電池システム)
図4は、燃料電池システム100の概略構成を示すブロック図である。上述した燃料電池スタック(以下「燃料電池」という。)1は、水素ガス等の燃料ガスと空気等の酸化剤ガスとの電気化学反応により発電を行うものである。そこで、燃料電池1の燃料ガス供給用連通孔には燃料ガス供給配管113が連結され、その上流端部には高圧水素タンク130が接続されている。また、燃料電池1の酸化剤ガス供給用連通孔には酸化剤ガス供給配管121が連結され、その上流端部にはエアコンプレッサ102が接続されている。なお、燃料電池1のアノードオフガス排出用連通孔にはアノードオフガス回収配管111が連結され、カソードオフガス排出用連通孔にはカソードオフガス排出配管122が連結されている。
高圧水素タンク130から燃料ガス供給配管113に供給された水素ガスは、レギュレータ105により減圧された後、エゼクタ106を通り、アノード加湿器107により加湿されて、燃料電池1の燃料ガス流路51に供給される。アノードオフガスは、アノードオフガス回収配管111を通ってエゼクタ106に吸引され、高圧水素タンク130から供給される水素ガスと合流し、再び燃料電池1に供給されて循環するようになっている。なおアノードオフガス回収配管111は、電磁駆動式のパージ弁108を介して、アノードオフガス排出配管112に接続されている。
一方、空気はエアコンプレッサ102によって加圧され、カソード加湿器103で加湿されて、燃料電池1の酸化剤ガス流路52に供給される。この空気中の酸素が酸化剤として発電に供された後、燃料電池1からカソードオフガスとして排出され、背圧弁104を介して大気に放出される。ECU110は、燃料電池1に要求される出力に応じて、エアコンプレッサ102を駆動して所定量の空気を燃料電池1に供給するとともに、背圧弁104を制御して酸化剤ガス流路52への空気の供給圧力を燃料電池1の要求出力に応じた圧力に調整する。
(回転体)
図5は、第1実施形態に係る燃料電池システムの説明図であり、燃料電池周辺の側面断面図である。本実施形態に係る燃料電池システムは、燃料電池1の反応ガス供給用連通孔(燃料ガス供給用連通孔、酸化剤ガス供給用連通孔)または反応ガス供給配管(燃料ガス供給配管、酸化剤ガス供給配管)の内部に、回転体40を備えている。また、反応ガス排出用連通孔(アノードオフガス排出用連通孔、カソードオフガス排出用連通孔)または反応ガス排出配管(アノードオフガス排出配管、カソードオフガス排出配管)の内部に、回転体40を備えている。以下には、酸化剤ガス供給系統に回転体40を設ける場合を例にして説明する。
回転体40は、反応ガスの流れによって駆動され、その下流側に反応ガスの乱流を発生させるものである。乱流発生手段である回転体として、第1実施形態ではファン40が設けられている。
図6は、ファンの正面図である。ファン40は樹脂材料等で構成され、中央のハブ42と、ハブ42から放射状に延設された複数の羽根44とを備えている。ハブ42は支持部材46により回転自在に支持され、その回転軸が酸化剤ガス供給配管121の中心軸と一致するように配置されている。また羽根44は、酸化剤ガスの流れを受けてハブ42を所定方向に回転させるように、酸化剤ガスの流線方向に対して傾斜配置されている。なお、図5では3枚の羽根44がハブ42の周方向に等配されているが、羽根44の枚数は2枚でもよく4枚以上であってもよい。
図5に戻り、酸化剤ガス供給配管121に酸化剤ガス81が供給されると、その酸化剤ガス81の流れによりファン40が回転駆動される。これにより、ファン40の下流側には酸化剤ガスの脈動(圧力変動)を伴った乱流が発生する。これにより、酸化剤ガス供給用連通孔93の内面に付着した水滴88の排出性を向上させることができる。
この作用について具体的に説明する。固体高分子電解質膜の過乾燥を防止するため、燃料電池に供給される酸化剤ガスには、加湿器を通して水分が付与される。この水分が、酸化剤ガス供給用連通孔93の内部で結露して凝集すると、水滴88が形成される。なお酸化剤ガス供給用連通孔93の内部では、内面の凹凸や温度等により酸化剤ガスの流速分布が発生するため、流速の遅い位置に水滴88が滞留すると考えられる。ここで酸化剤ガスの流通が停止すると、流速分布が解消されるので、水滴88の滞留しやすい位置がリセットされる。続けて酸化剤ガスの流通が再開されると、新たな流速分布が発生して、水滴88の滞留しやすい位置が移動する。したがって、酸化剤ガスの脈動を伴う乱流を発生させることにより、酸化剤ガス供給用連通孔93の内面に付着した水滴88の排出性を向上させることができる。なお酸化剤ガスの脈動により、水滴88に慣性力が作用したり、水滴88が振動したりして、水滴88の排出性が向上するとも考えられる。
酸化剤ガス供給用連通孔93の内面に水滴が付着していると、供給された酸化剤ガスの酸化剤ガス流路への流入が妨害されるので、燃料電池1の発電効率が低下する。そこで、本実施形態により付着した水滴88を排出すれば、酸化剤ガス流路に対して酸化剤ガスを円滑に流入させることが可能になり、燃料電池1の発電効率を向上させることができる。また、一部の単位セルに付着した水滴88を排出することにより、全ての単位セルに対して均等に酸化剤ガスを供給することが可能になり、全ての単位セルにおいて均等に発電を行うことができる。さらに、各単位セルにおける酸化剤ガスと燃料ガスとの圧力バランスを適正化することが可能になり、膜電極構造体の耐久性を向上させることができる。
本実施形態に係る燃料電池システムでは、酸化剤ガスの流れによってファンを回転させるので、モータ等の駆動源や電力供給ケーブル等は不要であり、部品点数の増加を抑制してシンプルなシステムを実現することができる。また、酸化剤ガスに脈動を発生させるためバルブを開閉する場合と比べて、ファンを回転させる本実施形態では、燃料電池に対して常に酸化剤ガスを供給することが可能になる。したがって、燃料電池の発電効率の低下を防止することができる。また、樹脂材料等からなるファンを採用するので、燃料電池システムの重量増加を最小限に抑えることができる。
ところで、発電量を上げるため酸化剤ガスの流量を増加させると、酸化剤ガス供給用連通孔93の内面に付着する水分量も増加すると考えられる。しかしながら本実施形態では、酸化剤ガスの流量の増加によりファンの回転数も増加するので、付着した水滴を十分に排出することができる。逆に、酸化剤ガスの流量が少ない場合には、ファンの回転数も減少するが、付着する水分量も減少すると考えられるため問題はない。このように本実施形態では、酸化剤ガス供給用連通孔93の内面に付着する水分量に合わせて、自動的にファンの回転数が調整されるので、効率的な排水を行うことができる。しかも、付着した水分量を検出するセンサ等が不要であり、製造コストの増加を抑制することができる。
本実施形態では、ファン40を酸化剤ガス供給配管121に設けたので、ファン40より下流側の酸化剤ガス供給用連通孔93の全体について、その内面に付着した水滴の排出性を向上させることができる。なお、断面円形状の酸化剤ガス供給配管121の内部にファン40を配置したので、供給される酸化剤ガスの略全部がファン40を通過することになり、ファン40を容易に回転させることが可能になり、また酸化剤ガスの略全部を乱流化することができる。
また本実施形態では、酸化剤ガス供給配管121を酸化剤ガス供給用連通孔93に連結するためのジョイント部121aにファン40を設けている。この場合、燃料電池1を改造することなくファン40を導入することが可能であり、製造コストの増加を抑制することができる。またジョイント部121aを取り外すだけで、ファン40のメンテナンスや交換を実行することが可能であり、整備コストの増加を抑制することができる。
なお、ファン40を酸化剤ガス供給用連通孔93の内部に配置してもよい。この場合、少なくともファン40より下流側の酸化剤ガス供給用連通孔93について、その内面に付着した水滴の排出性を向上させることができる。なお本実施形態では、図1に示すように酸化剤ガス供給用連通孔93の断面を円形状としたので、その内部にファンを配置した場合でも、供給される酸化剤ガスの略全部がファンを通過することになる。
また酸化剤ガス供給用連通孔93の内部にファンを配置する場合には、エンドプレート90Aに形成された酸化剤ガス流入口93Aの内部に配置することが望ましい。この場合、単位セル10を改造することなくファンを導入することが可能であり、製造コストの増加を抑制することができる。またエンドプレート90Aを取り外すだけで、ファンのメンテナンスや交換を実行することが可能であり、整備コストの増加を抑制することができる。さらに、酸化剤ガス流入口93Aより下流側の酸化剤ガス供給用連通孔93の略全体について、その内面に付着した水滴の排出性を向上させることができる。
ところで、燃料電池1のカソード電極側で発電により生成された水は、主に酸化剤ガス流路に存在する。この生成水は、カソードオフガスとともに図5に示すカソードオフガス排出用連通孔94に排出され、さらにカソードオフガス排出配管122に排出される。このカソードオフガス排出配管122の内面に、排出された水滴89が付着していると、カソードオフガスの流通が妨害される。これにより、酸化剤ガス流路からのカソードオフガスの排出が阻害され、ひいては酸化剤ガス流路への酸化剤ガスの供給が阻害されて、燃料電池1の発電効率が低下することになる。
そこで、カソードオフガス排出配管122またはカソードオフガス排出用連通孔94にも、ファン40等の回転体を設けることが望ましい。この場合、カソードオフガス82の流れによりファン40が回転駆動され、ファン40の下流側に脈動を伴った乱流が発生する。これにより、カソードオフガス排出配管122の内面に付着した水滴88の排出性を向上させることができる。
このファン40も、カソードオフガス排出配管122をカソードオフガス排出用連通孔94に連結するジョイント部122aに設けることが望ましい。また、ファン40をカソードオフガス排出用連通孔94に設けてもよい。この場合には、エンドプレート90Aに形成されたカソードオフガス流出口94Aにファン40を設ければよい。
また、燃料電池1のカソード電極側で生成された水の一部は、固体高分子電解質膜を透過してアノード電極側に拡散する。そのため、アノード電極側の燃料ガス流路にも生成水が存在する。この生成水は、アノードオフガスとともにアノードオフガス排出用連通孔に排出され、さらにアノードオフガス回収配管に排出される。そのため、図4に示すアノードオフガス回収配管111にも水滴が付着するおそれがある。そこで、アノードオフガス回収配管111またはアノードオフガス排出用連通孔にも、ファン等の回転体を設けることが望ましい。これにより、アノードオフガス回収配管111の内面に付着した水滴の排出を促進することができる。
さらに、水分を含んだアノードオフガスは、図4に示すアノードオフガス回収配管111を通ってエゼクタ106に吸引され、高圧水素タンク130から供給される水素ガスと合流し、アノード加湿器107により加湿されて、燃料ガス供給配管113から燃料電池1に供給される。そのため、燃料電池1の燃料ガス供給用連通孔にも水滴が付着するおそれがある。そこで、燃料ガス供給配管113または燃料ガス供給用連通孔にも、ファン等の乱流発生手段を設けることが望ましい。これにより、燃料ガス供給用連通孔の内面に付着した水滴の排出を促進することができる。
(第2実施形態)
次に、本発明の第2実施形態に係る燃料電池システムについて説明する。第1実施形態では、回転体としてファンを採用したが、第2実施形態では、回転体として回転ディスクを採用する。以下には、この回転ディスクを酸化剤ガス供給系統に設けた場合を例にして説明する。なお第1実施形態と同様の構成となる部分については、その詳細な説明を省略する。
図7(a)は、回転ディスクの斜視図である。第2実施形態では、乱流発生手段60として回転ディスク61および突起69を採用する。回転ディスク61は樹脂材料等で構成され、その外径は酸化剤ガス供給配管の内径より少し小さく形成されている。また、回転ディスク61は支持部材66により回転自在に支持され、その回転軸が酸化剤ガス供給配管121の中心軸と一致するように配置されている。さらに、回転ディスク61には複数の窓部63が形成されている。図7(a)では、矩形状の4個の窓部63が回転ディスク61の周方向に等配されている。なお、窓部63の形状は矩形以外でもよく、窓部63の個数は3個以下でも5個以上でもよい。
図7(b)は、図7(a)のB−B線における窓部の断面図である。図7(b)に示すように、回転ディスク61には、酸化剤ガス81の流線方向に対する傾斜面64が形成されている。この傾斜面64は、各窓部63の側面の一部に形成されている。その側面は、窓部63の縁辺のうち回転ディスク61の半径方向に直交しない縁辺に対応する側面である。この傾斜面64が酸化剤ガス81の流れを受けることにより、回転ディスク61が所定方向に回転するようになっている。
図7(a)に戻り、回転ディスク61の下流側に所定距離を置いて、樹脂材料等からなる複数の突起(障害物)69が設けられている。複数の突起69は、酸化剤ガス供給配管121の周方向に等配され、酸化剤ガス供給配管121の内面に固定されている。なお、酸化剤ガス供給配管121の底部には水滴が付着するため、その底部に突起69を配置すると水滴の排出を妨げることになる。そこで、酸化剤ガス供給配管121の底部を避けて突起69を配設することが望ましい。図7(a)では2個の突起69が形成されているが、突起69の個数は3個以上であってもよい。なお図7(a)のP矢視において、一つの窓部63が一つの突起69で閉塞される程度の大きさに、各突起69が形成されている。
図8は、回転ディスクの窓部と突起との相対位置の説明図であり、図7(a)のP矢視図である。図8(a)では、第1窓部63a,63aが突起69,69と重なって閉塞され、第1窓部63a,63aから90°回転した位置にある第2窓部63b,63bは開放されている。そのため、回転ディスク61に向かって供給された酸化剤ガスは、主に第2窓部63b,63bを通り抜けることになる。
次に図8(b)に示すように、回転ディスク61が約45°回転すると、第1窓部63a,63aおよび第2窓部63b,63bと突起69,69との重なりが少なくなり、全ての窓部が開口される。そのため、回転ディスク61に向かって供給された酸化剤ガスは、第1窓部63a,63aおよび第2窓部63b,63bを通り抜ける。
さらに回転ディスク61が約45°回転すると、第2窓部63b,63bが突起69,69と重なって閉塞され、酸化剤ガスは主に第1窓部63a,63aを通り抜けることになる。
このように、回転ディスク61の回転に伴って、酸化剤ガスを透過させる窓部が入れ替わる。これにより、回転ディスク61および突起69の下流側に、酸化剤ガスの脈動を伴う乱流を発生させることができる。したがって、第2実施形態でも、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
なお第2実施形態では、回転ディスク61を上流側に配置し突起69を下流側に配置したが、突起69を上流側に配置し回転ディスク61を下流側に配置してもよい。また乱流発生手段として、突起69を採用することなく、回転ディスク61のみを採用してもよい。
なお、この発明は上述した実施形態に限られるものではない。
例えば、回転体として第1実施形態ではファンを採用し第2実施形態では回転ディスク等を採用したが、これ以外の乱流発生手段を採用することも可能である。また燃料電池のセパレータとして、実施形態ではカーボン材料で形成されたカーボンセパレータを採用したが、金属プレートを所定にプレス成形して形成された金属セパレータを採用することも可能である。
燃料電池スタックの概略斜視図である。 単位セルの展開図である。 図2のA−A線における側面断面図である。 燃料電池システムの概略構成を示すブロック図である。 第1実施形態に係る燃料電池システムの説明図である。 第1実施形態の回転体であるファンの正面図である。 第2実施形態の回転体である回転ディスクの説明図である。 回転ディスクの窓部と突起との相対位置の説明図である。
符号の説明
1…燃料電池スタック 20…膜電極構造体 21…固体高分子電解質膜 22…アノード電極 23…カソード電極 30A…アノード側セパレータ 30B…カソード側セパレータ 40…ファン(回転体) 51…燃料ガス流路(反応ガス流路) 52…酸化剤ガス流路(反応ガス流路) 61…回転ディスク(回転体) 69…突起(障害物) 81…酸化剤ガス(反応ガス) 91…燃料ガス供給用連通孔(反応ガス流通用連通孔) 92…アノードオフガス排出用連通孔(反応ガス流通用連通孔) 93…酸化剤ガス供給用連通孔(反応ガス流通用連通孔) 94…カソードオフガス排出用連通孔(反応ガス流通用連通孔) 111…アノードオフガス回収配管(反応ガス流通配管) 113…燃料ガス供給配管(反応ガス流通配管) 121…酸化剤ガス供給配管(反応ガス流通配管) 121a…ジョイント部 122…カソードオフガス排出配管(反応ガス流通配管) 100…燃料電池システム

Claims (3)

  1. 固体高分子電解質膜の両側にアノード電極とカソード電極を配置した膜電極構造体と、複数の前記膜電極構造体をセパレータを介して積層したスタックと、前記膜電極構造体と前記セパレータとの間に設けた反応ガス流路と、前記膜電極構造体および前記セパレータを積層方向に貫通して前記反応ガス流路と連通する反応ガス流通用連通孔と、前記反応ガス流通用連通孔に連結された反応ガス流通配管と、を備えた燃料電池システムであって、
    前記反応ガス流通配管または前記反応ガス流通用連通孔に、反応ガスの流れによって駆動される回転体を設けたことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記回転体の回転軸が、前記反応ガス流通配管または前記反応ガス流通用連通孔の中心軸と略一致していることを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 前記回転体の下流側に、前記反応ガスの流通を妨げる障害物が設けられていることを特徴とする請求項1または2に記載の燃料電池システム。
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