JP2006179221A - 燃料電池及び燃料電池の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】セル構造体にマーキング部を持ちながら素材の歩留まりの向上を図ること。
【解決手段】燃料電池を構成する膜電極接合体(MEA)は、電解質膜と、その電解質膜の両側に各々積層された酸化剤極用及び燃料極用の触媒電極層と、酸化剤極用の触媒電極層の外側に積層された酸化剤極用のガス拡散層と、燃料極用の触媒電極層の外側に積層された燃料極用のガス拡散層とをそれぞれセル構造体として備える。このMEAに使用されるセル構造体は、四角形状に切断されるシートの中央部分を一辺に沿って階段状の縦切断線C1に沿ってトムソン型等を使用して切断することにより、同一形状をなし、階段状の切断部分がマーキング部8a,9aとなる二つのセル構造体8,9を成型するようにしている。
【選択図】 図4
【解決手段】燃料電池を構成する膜電極接合体(MEA)は、電解質膜と、その電解質膜の両側に各々積層された酸化剤極用及び燃料極用の触媒電極層と、酸化剤極用の触媒電極層の外側に積層された酸化剤極用のガス拡散層と、燃料極用の触媒電極層の外側に積層された燃料極用のガス拡散層とをそれぞれセル構造体として備える。このMEAに使用されるセル構造体は、四角形状に切断されるシートの中央部分を一辺に沿って階段状の縦切断線C1に沿ってトムソン型等を使用して切断することにより、同一形状をなし、階段状の切断部分がマーキング部8a,9aとなる二つのセル構造体8,9を成型するようにしている。
【選択図】 図4
Description
この発明は、燃料と酸化剤を反応させて電力を発生させる燃料電池及び燃料電池の製造方法に関する。
従来、この種の燃料電池として、例えば、下記の特許文献1及び2に記載される技術がある。特許文献1には、電解質膜と、この電解質膜を狭持する二つの電極とを有する膜電極接合体と、その接合体を更に狭持するセパレータとを少なくとも備える単電池構造を積層してなる燃料電池が記載される。ここで、膜電極接合体やセパレータの積層向きの誤りを少なくするために、単電池構造体を構成する少なくとも一つの部材に、切り欠きを設けることが記載されている。また、特許文献2にも、カソード触媒層やアノード触媒層の角部をカットすることによりマーキングを施すことが記載されている。
ところが、特許文献1に記載の技術では、単電池構造体を構成する少なくとも一つの部材に切り欠きを形成しているので、その切り欠きの分だけ素材が無駄になり、素材の歩留まりが良くなかった。同様に、特許文献2に記載の技術でも、各触媒層の角部をカットしているので、そのカットした分だけ素材が無駄になり、素材の歩留まりが良くなかった。
この発明は上記事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、セル構造体にマーキング部を持ちながら素材の歩留まりの向上を図ることを可能とした燃料電池及び燃料電池の製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、請求項1に記載の発明は、イオン導電性を有する電解質膜と、電解質膜の厚み方向の片側に積層された酸化剤極用の触媒電極層と、電解質膜の厚み方向の他の片側に積層された燃料極用の触媒電極層と、酸化剤極用の触媒電極層の外側に積層された酸化剤極用の拡散層と、燃料極用の触媒電極層の外側に積層された燃料極用の拡散層と、酸化剤極用の拡散層の外側に積層され、その拡散層に酸化剤を供給するための酸化剤通路を含む酸化剤極用のセパレータと、燃料極用の拡散層の外側に積層され、その拡散層に燃料を供給するための燃料通路を含む燃料極用のセパレータとをそれぞれセル構造体として備えた燃料電池において、各触媒電極層、各拡散層及び各セパレータの少なくとも一つのセル構造体につき、表裏又は上下左右で回転非対称となるようにマーキング部が形成され、かつ、積層のために一つのセル構造体のマーキング部と別のセル構造体のマーキング部とが互いに整合するように外形形状が形成されたことを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、各触媒電極層、各拡散層及び各セパレータの少なくとも一つのセル構造体がマーキング部を有することから、そのマーキング部によりセル構造体の裏表の識別が可能となる。また、このセル構造体は、表裏又は上下左右で回転非対称となるようにマーキング部が形成され、かつ、積層のために一つのセル構造体のマーキング部と別のセル構造体のマーキング部とが互いに整合するように外形形状が形成されることから、四角形状をなすシートをマーキング部を境に切断することで、同一の外形形状を有する二つのセル構造体を同時に形成することが可能となる。
上記目的を達成するために、請求項2に記載の発明は、イオン導電性を有する電解質膜と、電解質膜の厚み方向の片側に積層された酸化剤極用の触媒電極層と、電解質膜の厚み方向の他の片側に積層された燃料極用の触媒電極層と、酸化剤極用の触媒電極層の外側に積層された酸化剤極用の拡散層と、燃料極用の触媒電極層の外側に積層された燃料極用の拡散層と、酸化剤極用の拡散層の外側に積層され、その拡散層に酸化剤を供給するための酸化剤通路を含む酸化剤極用のセパレータと、燃料極用の拡散層の外側に積層され、その拡散層に燃料を供給するための燃料通路を含む燃料極用のセパレータとをそれぞれセル構造体として備えた燃料電池において、各触媒電極層、各拡散層及び各セパレータの少なくとも一つのセル構造体は、略四角形状をなし、その略四角形状の一辺が階段状のマーキング部をなすことを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、各触媒電極層、各拡散層及び各セパレータの少なくとも一つのセル構造体がマーキング部を有することから、そのマーキング部によりセル構造体の裏表の識別が可能となる。また、このセル構造体は、略四角形状をなし、その略四角形状の一辺が階段状のマーキング部をなすことから、四角形状をなすシートを階段状のマーキング部を境に切断することで、同一の外形形状を有する二つのセル構造体を同時に形成することが可能となる。
上記目的を達成するために、請求項3に記載の発明は、イオン導電性を有する電解質膜と、電解質膜の厚み方向の片側に積層された酸化剤極用の触媒電極層と、電解質膜の厚み方向の他の片側に積層された燃料極用の触媒電極層と、酸化剤極用の触媒電極層の外側に積層された酸化剤極用の拡散層と、燃料極用の触媒電極層の外側に積層された燃料極用の拡散層と、酸化剤極用の拡散層の外側に積層され、その拡散層に酸化剤を供給するための酸化剤通路を含む酸化剤極用のセパレータと、燃料極用の拡散層の外側に積層され、その拡散層に燃料を供給するための燃料通路を含む燃料極用のセパレータとをそれぞれセル構造体として備えた燃料電池の製造方法において、各触媒電極層、各拡散層及び各セパレータの少なくとも一つのセル構造体を、四角形状に切断されるシートの中央部分を一辺に沿って階段状に切断することにより、同一形状をなし、階段状の切断部分がマーキング部となる二つのセル構造体を成型することを趣旨とする。
上記発明の構成によれば、各触媒電極層、各拡散層及び各セパレータの少なくとも一つのセル構造体につき、四角形状に切断されるシートの中央部分を一辺に沿って階段状に切断することにより、同一形状をなし、階段状の切断部分がマーキング部となる二つのセル構造体を成型するので、切断により切除される部分がない。また、マーキング部によりセル構造体の裏表の識別が可能となる。
請求項1に記載の発明によれば、燃料電池を構成するセル構造体にマーキング部を持ちながら素材の歩留まりを向上させることができる。
請求項2に記載の発明によれば、燃料電池を構成するセル構造体にマーキング部を持ちながら素材の歩留まりを向上させることができる。
請求項3に記載の発明によれば、燃料電池を構成するセル構造体にマーキング部を持ちながら素材の歩留まりを向上させることができる。
以下、本発明の燃料電池及び燃料電池の製造方法を具体化した一実施形態につき図面を参照して詳細に説明する。
図1に、燃料電池セル1を概念図により示す。この燃料電池セル1は、膜電極接合体2と、この膜電極接合体2を挟み持つ一対のセパレータ3,4とを含む。膜電極接合体2は、イオン導電性を有する電解質膜5と、その電解質膜5の厚み方向の片側に積層された酸化剤極用の触媒電極層6と、電解質膜5の厚み方向の他の片側に積層された燃料極用の触媒電極層7と、酸化剤極用の触媒電極層6の外側に積層された酸化剤極用のガス拡散層8と、燃料極用の触媒電極層7の外側に積層された燃料極用のガス拡散層9とをそれぞれセル構造体として備える。そして、その膜電極接合体5における酸化剤極用のガス拡散層8の側には、その拡散層8に酸化剤ガスを供給するための酸化剤通路3aを含む酸化剤極用のセパレータ3が積層される。また、膜電極接合体5における燃料極用のガス拡散層9の側には、その拡散層9に燃料を供給するための燃料通路4aを含む燃料極用のセパレータ4が積層される。このように膜電極接合体5及び二つのセパレータ3,4により、燃料電池セル1が構成される。この燃料電池セル1を複数積層することで、一つの燃料電池(図示略)を製造することができる。
次に、上記した膜電極接合体2及び燃料電池セル1の製造方法を説明する。
まず、膜電極接合体2を製造するには、上記した各ガス拡散層8,9と、各触媒電極層6,7となる酸化剤極用シート及び燃料極用シートが用いられる。これらのセル構造体は、膜電極接合体2の製造に先だって予め形成される。
まず、膜電極接合体2を製造するには、上記した各ガス拡散層8,9と、各触媒電極層6,7となる酸化剤極用シート及び燃料極用シートが用いられる。これらのセル構造体は、膜電極接合体2の製造に先だって予め形成される。
図2に、各ガス拡散層8,9を平面図により示す。各ガス拡散層8,9を形成するには、各ガス拡散層8,9の基材であるカーボンペーパを予め作ったカーボンインクに投入して、カーボンペーパに撥水剤を含浸させる。次に、そのカーボンペーパから余分な水分を蒸発させ、その後に焼結して撥水カーボンペーパを得る。図3に示すように、撥水カーボンペーパ11は、ドラム12にロール状に巻かれる。このロール状に巻かれた撥水カーボンペーパ11を切断することで、上記した酸化剤極用のガス拡散層8と燃料極用のガス拡散層9を得る。
各ガス拡散層8,9は、ロール状に巻かれた撥水カーボンペーパ11を、図4に示すように、所定長L1だけ繰り出しながら、打ち抜き型として、例えば、トムソン型を用いて切断する。切断は、撥水カーボンペーパ11の全横幅W1を使用し、所定長L1ずつ繰り出す毎にトムソン型を使用して行う。切断は、撥水カーボンペーパ11を横幅W1の方向に切断する横切断線C1と、その横切断線C1に対して横幅W1の中央で垂直に交わる1段の階段状をなす縦切断線C2に沿って行われる。
図5に、トムソン型13の一部を平面図により示す。図6に、トムソン型13を正面図により示す。トムソン型13は、基板14と、その基板14の上に配置された緩衝材15及びトムソン刃16と、押し板17とを備える。図5に示すように、トムソン刃16は、上記した横切断線C1及び縦切断線C2と整合するように配設される。図6に示すように、トムソン刃16の高さは、緩衝材15の厚みよりも若干小さく設定される。この設定により、平常時は、トムソン刃16の刃先が緩衝材15の表面から出ないように設定される。トムソン型13を使用して、撥水カーボンペーパ11を切り抜くときには、このペーパ11が緩衝材15の上に載せられる。そして、押し板17を緩衝材15へ向けて押し付けることにより、緩衝材15がその厚み方向へ若干縮んでトムソン刃16が撥水カーボンペーパ11に当たり、緩衝材15と押し板17との間で撥水カーボンペーパ11がトムソン刃16により切断される。このように切断することにより、同一形状のガス拡散層8,9が二つ同時に成型される。
図2に示すように、各ガス拡散層8,9は、略四角形状をなし、その一辺が一段の階段状をなしている。すなわち、各ガス拡散層8,9は、表裏又は上下左右で回転非対称となるように、破線楕円中に示すようなマーキング部8a,9aが形成され、かつ、積層のために一つのガス拡散層8,9のマーキング部8a,9aと別のガス拡散層8,9のマーキング部8a,9aとが互いに整合するように外形形状が形成される。つまり、図7に示すように、横切断線C1に沿って切断された長方形状のペーパ片11Aを、中央の階段状の縦切断線C2に沿って切断することにより、図2に示すように一辺に階段状のマーキング部8a,9aを有する形状のガス拡散層8,9が、同一形状をなして2枚切断される。ここで、図2,7から明らかなように、切断される2枚のガス拡散層8,9は、略四角形状をなし、その一辺がマーキング部8a,9として階段状をなしている。この階段状は、その一辺の中間で段差をなし、上段と下段に分かれている。図7に示すように、撥水カーボンペーパ11が、上記した縦切断線C2に沿って二つに切り分けられるとき、一方のガス拡散層8,9のマーキング部8a,9aの上段U1が、他方のガス拡散層8,9のマーキング部8a,9aの下段D2に整合し、同様に一方のガス拡散層8,9のマーキング部8a,9aの下段D1が、他方のガス拡散層8,9のマーキング部8a,9aの上段U2に整合するかたちで切断される。このようにして、ガス拡散層8,9が成型される。なお、図2,7等には、マーキング8a,9aの段差を、便宜上、誇張して大きく示している。実際には、階段状の段差を「2〜5mm」程度に設定すればよい。
一方、各触媒電極層6,7となる酸化剤極用シート及び燃料極用シートは、次のように形成される。図8に、酸化剤極用シート21及び燃料極用シート22を平面図により示す。これらのシート21,22を形成するには、先ず、触媒ペーストを製作する。すなわち、白金を担持したカーボン微小体(白金担持カーボン)と、イオン交換樹脂溶液と、水と、成形助剤とを充分に混合して酸化剤極用の触媒ペーストを製作する。また、白金とテルニウムとを担持したカーボン微小体(白金テルニウム担持カーボン)と、イオン交換樹脂溶液と、水と、成形助剤とを充分に混合して燃料極用の触媒ペーストを製作する。
次に、酸化剤極用の触媒ペーストをポリ四フッ化エチレンシートに塗布して酸化剤極用の触媒電極層を形成する。その後、この触媒電極層を乾燥させて、酸化剤極用シートとする。また、燃料極用の触媒ペーストをポリ四フッ化エチレンシートに塗布して燃料極用の触媒電極層を形成する。その後、この触媒電極層を乾燥させて、燃料極用シートとする。図9(a),(b)に示すように、酸化剤極用シート21と燃料極用シート22は、それぞれポリ四フッ化エチレンシートとともにドラム23にロール状に巻かれる。このロール状に巻かれた各シート21,22をポリ四フッ化エチレンシートとともに切断することで、図8に示すようにマーキング部21a,22aを有する、各触媒電極層6,7として使われる酸化剤極用シート21及び燃料極用シート22が得られる。これらシート21,22を、図8に示す形状に切断する方法は、上記した各ガス拡散層8,9のそれと同じである。
上記のようにして予め形成された各ガス拡散層8,9、酸化剤極用シート21及び燃料極用シート22を使用して、膜電極接合体2を次のように製造する。
すなわち、図10に示すように、イオン導電性を有する電解質膜5の厚み方向の両側に、切断された酸化剤極用シート21と燃料極用シート22をそれぞれ配置してシート状の中間積層体を形成する。この場合、触媒電極層6,7と電解質膜5の表出面とが接するように、各シート21,22と電解質膜5とを互いに積層する。このとき、マーキング部21a,22aを目印にして各シート21,22の裏表を識別することができるので、各シート21,22の電解質膜5に対する組み付け誤りを未然に防止することができる。その後、ホットプレスにより、電解質膜5に触媒電極層6,7を転写し、その後、ポリ四フッ化エチレンシートを電解質膜5から剥がす。これにより、図11に示すような中間積層体24を得る。
次に、図12に示すように、熱処理後の中間積層体24の厚み方向の両側に、それぞれ酸化剤極用のガス拡散層8と燃料極用のガス拡散層9を配置する。このとき、マーキング部8a,9aを目印にして各ガス拡散層8,9の裏表を識別することができるので、各ガス拡散層8,9の中間積層体24に対する組み付け誤りを未然に防止することができる。その後、これらセル構造体8,9,24を、所定条件下でホットプレスにより加熱加圧することにより、図13に示すように、シート状の膜電極接合体2を得る。
その後、図1に示すように、膜電極接合体2の酸化剤極用のガス拡散層8の側に酸化剤極用のセパレータ3を接合し、同じく燃料極用のガス拡散層9の側に燃料極用のセパレータ4を接合する。これにより。図1に示すような、一つの燃料電池セル1が得られる。この燃料電池セル1を複数積層することで、一つの燃料電池(図示略)を得ることができる。
以上説明したようにこの実施形態の燃料電池及び燃料電池の製造方法によれば、各触媒電極層6,7を構成する各シート21,22及び各ガス拡散層8,9のそれぞれがマーキング部21a,22a,8a,9aを有することから、それらマーキング部21a,22a,8a,9aにより各シート21,22及び各ガス拡散層8,9の裏表の識別が可能となる。このため、各シート21,22及び各ガス拡散層8,9を電解質膜5に対して積層するに当たり、それらの積層向きの誤りを未然に防止することができる。
また、各シート21,22及び各ガス拡散層8,9は、表裏又は上下左右で回転非対称となるようにマーキング部21a,22a,8a,9aが形成され、かつ、積層のために一つの各シート21,22及び各ガス拡散層8,9のマーキング部 21a,22a,8a,9aと別の各シート21,22及び各ガス拡散層8,9のマーキング部21a,22a,8a,9aとが互いに整合するように外形形状が形成される。具体的には、各シート21,22及び各ガス拡散層8,9は、略四角形状をなし、その略四角形状の一辺が一段の階段状をなすマーキング部21a,22a,8a,9aとなっている。このため、四角形状をなすシート又はペーパ11を階段状のマーキング部21a,22a,8a,9aを境に、上記した縦切断線C2に沿って切断することで、同一の外形形状を有する二つのセル構造体、この場合、各触媒電極層6,7を構成するシート21,22及び各ガス拡散層8,9を、二つ同時に形成することが可能となる。すなわち、この実施形態では、四角形状に切断されるシート又はペーパ11の中央部分を一辺に沿って階段状に切断することにより、同一形状をなし、階段状の切断部分がマーキング部21a,22a,8a,9aとなる二つのセル構造体を同時に成型することができ、切断により切除されるシート又はペーパ部分が出ない。このため、燃料電池を構成する燃料電池セル1及びその膜電極接合体2につき、各触媒電極層6,7を構成する各シート21,22及び各ガス拡散層8,9にマーキング部21a,22a,8a,9aを持ちながら、それらの素材の歩留まりを向上させることができる。また、各触媒電極層6,7及び各ガス拡散層8,9を構成する高価な素材の歩留まりを向上させることができることから、高価な材料を有効に使用することができ、燃料電池、燃料電池セル1及びその膜電極接合体2の製造につきコスト低減を図ることができる。
尚、この発明は前記実施形態に限定されるものではなく、発明の趣旨を逸脱することのない範囲で以下のように実施することもできる。
例えば、前記実施形態では、各触媒電極層6,7を構成する各シート21,22及び各ガス拡散層8,9について、マーキング部21a,22a,8a,9aを形成したが、触媒電極層を構成する各シート及びガス拡散層の何れか一方にマーキング部を形成するようにしてもよい。加えて、各セパレータ3,4についてもマーキング部を形成するようにしてもよい。
また、前記実施形態では、マーキング部21a,22a,8a,9aを一段の階段状に形成したが、例えば、図14に示すように、各ガス拡散層8,9につき、マーキング部8b,9bを二段の階段状に形成したり、それ以上の段数を有する階段状に形成したりしてもよい。
1 燃料電池セル
2 膜電極接合体
3 酸化剤極用のセパレータ
3a 酸化剤通路
4 燃料極用のセパレータ
4a 燃料通路
5 電解質膜
6 酸化剤極用の触媒電極層
7 燃料極用の触媒電極層
8 酸化剤極用のガス拡散層
8a マーキング部
8b マーキング部
9 燃料極用のガス拡散層
9a マーキング部
9b マーキング部
21 酸化剤極用シート
21a マーキング部
22 燃料極用シート
22a マーキング部
2 膜電極接合体
3 酸化剤極用のセパレータ
3a 酸化剤通路
4 燃料極用のセパレータ
4a 燃料通路
5 電解質膜
6 酸化剤極用の触媒電極層
7 燃料極用の触媒電極層
8 酸化剤極用のガス拡散層
8a マーキング部
8b マーキング部
9 燃料極用のガス拡散層
9a マーキング部
9b マーキング部
21 酸化剤極用シート
21a マーキング部
22 燃料極用シート
22a マーキング部
Claims (3)
- イオン導電性を有する電解質膜と、
前記電解質膜の厚み方向の片側に積層された酸化剤極用の触媒電極層と、
前記電解質膜の厚み方向の他の片側に積層された燃料極用の触媒電極層と、
前記酸化剤極用の触媒電極層の外側に積層された酸化剤極用の拡散層と、
前記燃料極用の触媒電極層の外側に積層された燃料極用の拡散層と、
前記酸化剤極用の拡散層の外側に積層され、その拡散層に酸化剤を供給するための酸化剤通路を含む酸化剤極用のセパレータと、
前記燃料極用の拡散層の外側に積層され、その拡散層に燃料を供給するための燃料通路を含む燃料極用のセパレータと
をそれぞれセル構造体として備えた燃料電池において、
前記各触媒電極層、前記各拡散層及び前記各セパレータの少なくとも一つのセル構造体につき、表裏又は上下左右で回転非対称となるようにマーキング部が形成され、かつ、積層のために一つのセル構造体のマーキング部と別のセル構造体のマーキング部とが互いに整合するように外形形状が形成されたことを特徴とする燃料電池。 - イオン導電性を有する電解質膜と、
前記電解質膜の厚み方向の片側に積層された酸化剤極用の触媒電極層と、
前記電解質膜の厚み方向の他の片側に積層された燃料極用の触媒電極層と、
前記酸化剤極用の触媒電極層の外側に積層された酸化剤極用の拡散層と、
前記燃料極用の触媒電極層の外側に積層された燃料極用の拡散層と、
前記酸化剤極用の拡散層の外側に積層され、その拡散層に酸化剤を供給するための酸化剤通路を含む酸化剤極用のセパレータと、
前記燃料極用の拡散層の外側に積層され、その拡散層に燃料を供給するための燃料通路を含む燃料極用のセパレータと
をそれぞれセル構造体として備えた燃料電池において、
前記各触媒電極層、前記各拡散層及び前記各セパレータの少なくとも一つのセル構造体は、略四角形状をなし、その略四角形状の一辺が階段状のマーキング部をなすことを特徴とする燃料電池。 - イオン導電性を有する電解質膜と、
前記電解質膜の厚み方向の片側に積層された酸化剤極用の触媒電極層と、
前記電解質膜の厚み方向の他の片側に積層された燃料極用の触媒電極層と、
前記酸化剤極用の触媒電極層の外側に積層された酸化剤極用の拡散層と、
前記燃料極用の触媒電極層の外側に積層された燃料極用の拡散層と、
前記酸化剤極用の拡散層の外側に積層され、その拡散層に酸化剤を供給するための酸化剤通路を含む酸化剤極用のセパレータと、
前記燃料極用の拡散層の外側に積層され、その拡散層に燃料を供給するための燃料通路を含む燃料極用のセパレータと
をそれぞれセル構造体として備えた燃料電池の製造方法において、
前記各触媒電極層、前記各拡散層及び前記各セパレータの少なくとも一つのセル構造体を、四角形状に切断されるシートの中央部分を一辺に沿って階段状に切断することにより、同一形状をなし、階段状の切断部分がマーキング部となる二つのセル構造体を成型することを特徴とする燃料電池の製造方法。
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JP (1) | JP2006179221A (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007179809A (ja) * | 2005-12-27 | 2007-07-12 | Japan Gore Tex Inc | 識別マークを有する膜電極接合体およびそれを用いた固体高分子電解質型燃料電池の製造方法 |
JP2010080201A (ja) * | 2008-09-25 | 2010-04-08 | Toyota Motor Corp | 燃料電池の製造方法 |
JP2011034918A (ja) * | 2009-08-05 | 2011-02-17 | Murata Mfg Co Ltd | 積層型二次電池用極板の製造方法と積層型二次電池用極板材料 |
JP2011258358A (ja) * | 2010-06-07 | 2011-12-22 | Ngk Spark Plug Co Ltd | 固体酸化物形燃料電池及びその製造方法 |
-
2004
- 2004-12-21 JP JP2004369223A patent/JP2006179221A/ja not_active Withdrawn
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