JP2006177727A - 横加速度センサ異常検出装置 - Google Patents

横加速度センサ異常検出装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 部品点数の増大を招くことなく、横加速度センサの異常を検出することができる横加速度センサ異常検出装置を提供する。
【解決手段】 横加速度センサ異常検出装置20は、電動パワーステアリング装置10における電動モータ13の電流/電圧値を検出する電流/電圧センサ22および操舵系に掛かるトルクを検出するトルクセンサ23を備えている。横加速度センサ異常検出装置20では、電流/電圧センサ22から出力される電流値から算出される推定横加速度と、横加速度センサ8から出力される横加速度と、を比較する。その比較結果に基づいて、横加速度センサ8の異常を検出する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両に搭載され、車両の横加速度を検出する横加速度センサの異常を検出する横加速度センサ異常検出装置に関する。
車両の走行制御においては、車体に発生する横加速度(横G)を検出し、この横加速度を利用したブレーキ制御等が行うために、横加速度センサを設けることがある。また、この横加速度センサに異常が生じると、ブレーキ制御等を正確にできなくなるおそれがある。そこで、このような横加速度センサの異常を検出できるものとして、従来、特開平8−136572号公報に開示された加速度センサ装置がある。
この加速度センサ装置は、車速センサと操舵角度を検出し、これらの車速および操舵角から車両に作用する横加速度を推定し、推定された横加速度に基づいて、横加速度センサの中立位置を補正するというものである。また、左右従輪速度の差および車速を検出し、左右従輪速度の差および車速から横加速度を推定し、推定された横加速度に基づいて、横加速度センサの中立位置を補正するというものである。
特開平8−136572号公報
しかし、上記特許文献1に開示された加速度センサ装置においては、横加速度センサの中立位置を補正する手段としては、車速および操舵角、または左右従輪速度の差および車速のみであった。このため、横加速度センサの異常を検出するには、車速、操舵角、左右従輪速度の差などを利用しなければならなかった。このため、車速センサ、操舵角センサ、左右従輪速度を検出するセンサなどを設ける必要があるので、部品点数の増大を招くことになってしまうという問題があった。
そこで、本発明の課題は、部品点数の増大を招くことなく、横加速度センサの異常を検出することができる横加速度センサ異常検出装置を提供することにある。
上記課題を解決した本発明に係る横加速度センサ異常検出装置は、車両に搭載され、車両の横加速度を検出する横加速度センサの異常を検出する横加速度センサ異常検出装置であって、電流が供給されることにより、車両における車輪を転舵させる転舵力を操舵系に付与する転舵力発生手段と、転舵力発生手段における電流の電流値および電圧値のうちの少なくとも一方を検出する電流/電圧値検出手段と、横加速度センサで検出された横加速度と、電流/電圧値検出手段で検出された電流/電圧値と、横加速度センサで検出された横加速度と、を比較する比較手段と、を備えることを特徴とするものである。
本発明に係る横加速度センサ異常検出装置においては、横加速度センサの異常を検出するにあたり、車輪を転舵させる転舵力を操舵力に付与する転舵力発生手段における電流の電流値/電圧値を利用している。転舵力発生手段は、電動パワーステアリング装置で用いられている部品であり、この転舵力発生手段における電流値/電圧値を検出し、これらの電流値/電圧値と横加速度センサで検出された横加速度とを比較することによって横加速度センサの異常を検出している。したがって、部品点数の増大を招くことなく、横加速度センサの異常を検出することができる。
ここで、比較手段は、電流/電圧値センサで検出された電流の向きと横加速度検出手段で検出された横加速度の向きとを比較し、横加速度の方向と横加速度の向きとが異なる場合、横加速度センサの組付け異常であると判断する態様とすることができる。
転舵力発生手段における電流の向きは、転舵方向、換言すれば旋回方向に対応しており、同様に横加速度も旋回方向に対応している。これらの電流の向きと横加速度の向きとを比較することによって、横加速度センサが左右逆向きに取り付けられるという異常を検出することができる。
また、比較手段は、電流/電圧値センサで検出された電流の電流値と、横加速度との積を求め、積の符号に基づいて、横加速度センサの組付け異常を判断する態様とすることもできる。
電流/電圧値センサで検出された電流の向きと、横加速度センサで検出された横加速度は、いずれも旋回方向に対応しているので、横加速度センサが正常に取り付けられている場合には、電流/電圧値センサで検出された電流の電流値と横加速度センサで検出された横加速度との積は正となる。ところが、横加速度センサが逆向きに取り付けられた場合、横加速度センサから出力される横加速度は、正しい横加速度の向きと逆向きとなる。したがって、電流/電圧値センサで検出された電流の電流値と、横加速度との積が負である場合に横加速度センサを左右逆向きに取り付けた取り付け異常を検出することができる。
さらに、比較手段は、電流/電圧値検出手段で検出された電流/電圧値に基づいて、車両の推定横加速度を推定し、推定した推定横加速度と、横加速度センサで検出された横加速度との偏差を算出し、算出された偏差が、所定のセンサ異常しきい値を超える場合に、横加速度センサに異常が生じたと判断する態様とすることもできる。
後の実施形態で説明するように、本発明者らは、転舵力発生手段における電流の電流/電圧値と車両の横加速度には、一定の相関関係があることを知見した。この相関関係を用いて転舵力発生手段における電流の電流/電圧値から車両の推定横加速度を推定することができる。したがって、この推定横加速度と横加速度センサで検出された横加速度との偏差を算出し、算出された偏差が、所定のセンサ異常しきい値を超える場合に、横加速度センサに異常が生じたと判断することができる。
また、上記課題を解決した本発明に係る横加速度センサ異常検出装置は、車両に搭載され、車両の横加速度を検出する横加速度センサの異常を検出する横加速度センサ異常検出装置であって、電流が供給されることにより、車両における車輪を転舵させる転舵力を操舵系に付与する転舵力発生手段と、車両の操舵系におけるトルクを検出するトルク検出手段と、横加速度センサで検出された横加速度と、トルク検出手段で検出されたトルクと、横加速度センサで検出された横加速度と、を比較する比較手段と、を備えることを特徴とするものである。
後の実施形態で説明するように、本発明者らは、操舵系に掛かるトルクと車両の横加速度には、一定の相関関係があることを知見した。この相関関係を用いてトルク検出手段で検出された操舵系に掛かるトルクから横加速度センサの異常を検出することができる。トルク検出手段は、電動パワーステアリング装置などに用いられる部品であるので、部品点数の増大を招くことなく、横加速度センサの異常を検出することができる。
ここで、比較手段は、トルクセンサで検出されたトルクの向きと横加速度検出手段で検出された横加速度の向きとを比較し、トルクセンサで検出されたトルクの向きと、推定した推定横加速度の向きとが異なる場合、横加速度センサの組付け異常であると判断する態様とすることができる。
また、比較手段は、トルクセンサで検出されたトルクと、横加速度との積を求め、積の符号に基づいて、横加速度センサの組付け異常を判断する態様とすることもできる。
さらに、比較手段は、トルク検出手段で検出されたトルクに基づいて、車両の推定横加速度を推定し、推定した推定横加速度と、横加速度センサで検出された横加速度との偏差を算出し、算出された偏差が、所定のセンサ異常しきい値を超える場合に、横加速度センサに異常が生じたと判断する態様とすることもできる。
本発明に係る横加速度センサ異常検出装置によれば、部品点数の増大を招くことなく、横加速度センサの異常を検出することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施形態について説明する。図1は、本発明の第一の実施形態に係る横加速度センサ異常検出装置を備える車両の概略構成図である。
図1に示すように、車両1には、ステアリングホイール2が設けられている。ステアリングホイール2には、ステアリングシャフト3の一端部が接続されており、ステアリングシャフト3の他端部には、ラックアンドピニオン機構におけるピニオンギア4が設けられている。また、ステアリングシャフト3の他端部側には、ラックアンドピニオン機構のラック軸5が配置されており、ピニオンギア4とラック軸5が噛み合ってラックアンドピニオン機構が構成されている。これらのステアリングホイール2、ステアリングシャフト3、およびラックアンドピニオン機構等によって、本発明の操舵系が構成されている。
また、ラック軸5の両端部には、それぞれ図示しないタイロッドを介して転舵輪7が取り付けられている。これらのステアリングホイール2、ステアリングシャフト3、ラックアンドピニオン機構等によって、操舵系が構成されている。また、運転者がステアリングホイール2を回転操作すると、ステアリングホイール2の回転がステアリングシャフト3およびラックアンドピニオン機構を介してラック軸5の先端に取り付けられた転舵輪7に伝達され、転舵輪7が左右のいずれかに転舵する。
さらに、車両1には、横加速度センサ8が設けられている。横加速度センサ8は、たとえば車体に取り付けられており、車両1に係る横加速度(横G)を検出している。検出された横加速度は、ブレーキ制御等に利用される。
また、車両1には、電動パワーステアリング装置10が設けられている。電動パワーステアリング装置10は、操舵角センサ11、EPSECU12、電動モータ13、およびギア機構14を有している。
操舵角センサ11は、ステアリングシャフト3に取り付けられており、ステアリングシャフト3の回転角を検出することによって、操舵角を検出している。操舵角センサ11は、検出した操舵角をEPSECU12に出力している。EPSECU12は、操舵角センサ11から出力される操舵角、後述するトルクセンサ23より出力されるトルク値などに基づいて、操舵系に付加する補助操舵力を算出する。EPSECU12は、算出した補助操舵力に対応する電流値を電動モータ13に出力する。電動モータ13は、出力された電流値に応じて、ギア機構14を介してステアリングロッドに補助操舵力を付与している。
また、車両1には、横加速度センサ異常検出装置20が設けられている。横加速度センサ異常検出装置20は、本発明の比較手段であるECU21、電動モータ13の電流を検出する本発明の電流電圧値検出手段である電流電圧センサ22、およびトルク検出手段であるトルクセンサ23が設けられている。また、電動モータ13は、横加速度センサ異常検出装置20における転舵力発生手段としても機能している。
ECU21は、電流電圧センサ22から出力された電流値に基づいて、推定横加速度を推定している。ECU21には、電動モータ13に流れる電流の電流値と横加速度との関係を示すマップが記憶されている。このマップに、電動モータ13に流れる電流値を参照することにより、横加速度が推定される。
電流電圧センサ22は、電動モータ13に流れる電流の電流値を検出している。電流電圧センサ22は、検出した電流値をECU21に出力している。トルクセンサ23は、ステアリングシャフト3に取り付けられており、ステアリングシャフト3に掛かるトルク(トルク値)を検出している。また、トルクセンサ23は、検出したトルク値をECU21に出力している。
さらに、横加速度センサ8は、ECU21に接続されており、検出した横加速度をECU21に出力している。ECU21では、電流電圧センサ22から出力された電流値と、横加速度センサ8から出力された横加速度とを比較している。また、電流電圧センサ22から出力された電流値に基づいて推定される推定横加速度と横加速度センサ8から出力された横加速度とを比較している。ECU21では、電流値と横加速度、または推定横加速度と横加速度とを比較することにより、横加速度センサ8の異常を検出している。
以上の構成を有する本実施形態に係る横加速度センサ異常検出装置20における制御手順について説明する。図2は、本実施形態に係る横加速度センサ異常検出装置における制御手順を示すフローチャートである。
本実施形態に係る横加速度センサ異常検出装置20においては、電動パワーステアリング装置10における電動モータ13が作動した際、電流電圧センサ22によって電動モータ13に流れる電流の電流値および電圧値を検出する。電流電圧センサ22は、検出した電流値(以下「アシスト電流値」という)E_IをECU21に出力する。アシスト電流値E_Iの正負は、ステアリングの切り方向(車両の旋回方向)に対応しており、たとえば車両の旋回方向が右方向である場合に正、左方向である場合に負となる。
また、横加速度センサ8は、車両1に掛かる横加速度を検出している。横加速度センサ8は、検出した横加速度GをECU21に出力する。横加速度Gの正負もアシスト電流値E_I同様、車両の旋回方向に対応しており、たとえば車両の旋回方向が右方向である場合に正、左方向である場合に負となる。
ECU21では、出力されたアシスト電流値E_Iおよび横加速度Gが有効な値であるか否かを判断する(S1)。有効な値であるか否かの判断は、別途設けられた電動モータ13や横加速度センサ8のハード的な異常検出手段などにより異常が検出されるか否かによって判断される。
アシスト電流値E_Iおよび横加速度Gが有効な値であるか否かの判断の結果、アシスト電流値E_Iまたは横加速度Gが有効な値ではないと判断された場合には、処理を終了する。一方、有効な値であると判断された場合には、車両1が旋回状態にあるか否かを判断する(S2)。車両が旋回状態にあるか否かの判断は、アシスト電流値E_Iまたは横加速度Gの絶対値が所定のしきい値以上となっているか否かによって判断する。車両1が旋回状態にない、直進状態にある場合には、横加速度Gが小さくなることから、横加速度センサ8の異常検出が困難となる。したがって、車両1が旋回状態にない場合には、処理を終了する。
また、車両1が旋回状態にあると判断した場合には、アシスト電流値E_Iにより判断される旋回方向と、車両1の横加速度Gにより判断される旋回方向が同一であるか否かの判断を行う(S3)。ここで、アシスト電流値E_Iと、車両の横加速度との関係との関係について説明する本発明者らは、アシスト電流値E_Iと、車両の横加速度との関係を調べるために実験を行った。この実験は、路面がドライ状態で、車両がR=60(m)の条件を満たすようにして車両を走行させた際に、データを取得することによって行った。この実験から得られたグラフを図3に示す。
図3は、車両の横Gとアシスト電流値との関係を示すグラフである。図3に示す結果から、車両の横加速度(以下「横G」という)とアシスト電流値との間には一定の相関関係があることが分かった。このことから、アシスト電流を検出することにより、車両の横Gを検出することができることが分かった。特に、アシスト電流値が−10A〜10A(横Gが−0.4G〜0.4G)の範囲において、比例関係に近い相関関係が認められることが分かった。
アシスト電流値E_Iと横加速度との間には、図3に示すような比例関係に近い相関関係があることから、アシスト電流値E_Iの向きと、横加速度Gの向きとはほぼ一致したものとなる。この関係を利用して、アシスト電流値E_Iによる判断される旋回方向と、横加速度センサ8で検出された横加速度Gにより判断される旋回方向が同一であるか否かの判断を行う。この判断は、図4に示す手順に沿って行われる。
図4は、アシスト電流値E_Iにより判断される旋回方向と横加速度Gにより判断される旋回方向とが同一であるか否かを判断する手順を示すフローチャートである。
図4に示すように、旋回方向が同一であるか否かの判断においては、まず、電流電圧センサ22から出力されるアシスト電流値E_Iを入力する(S11)。続いて、横加速度センサ8から出力される横加速度Gを入力する(S12)。
次に、アシスト電流値E_Iと横加速度Gとを乗算する演算を行い、両者の積αを求める(S13)。アシスト電流値E_Iと横加速度Gとの積αを求めたら、アシスト電流値E_Iと横加速度Gと積αが0を超えているか否かを判断する(S14)。その結果、アシスト電流値E_Iと横加速度Gとの積αが0を超えている場合には、アシスト電流値E_Iと横加速度Gとは、ともに同一の符号を有しており、同じ旋回方向となっている。したがって、アシスト電流値E_Iと横加速度Gとの積αが0を超えている場合には、旋回方向が同一であると判断して(S15)、処理を終了する。一方、アシスト電流値E_Iと横加速度Gとの積αが0を超えていない場合には、アシスト電流値E_Iと横加速度Gとは、互いに異なる符合となっており、旋回方向は異なっている。したがって、アシスト電流値E_Iと横加速度Gとの積αが0を超えてない場合には、旋回方向が相違すると判断して(S16)、処理を終了する。このようにして、アシスト電流値E_Iにより判断される旋回方向と横加速度Gにより判断される旋回方向とが同一であるか否かの判断が行われる。
図2に示すフローに戻り、旋回方向の判断に基づいて(S3)、アシスト電流値E_Iにより判断される旋回方向と横加速度Gにより判断される旋回方向との両者の旋回方向が相違するか否かを判断する(S4)。その結果、旋回方向が同一であり、相違していない場合には、横加速度センサ8には異常が生じていないと判断して、処理を終了する。
一方、旋回方向が相違している場合には、横加速度センサ8に異常が発生していると考えられる。この異常としては、旋回方向が相違することから、横加速度センサ8が左右逆向きで組み付けられたことや、横加速度センサ8や電動モータ13等の一時的な異常が考えられる。
このように旋回方向が相違していると判断した場合には、横加速度センサ8で検出される横加速度が正常でない可能性があるので、横加速度を利用するブレーキ制御等の制御では、横加速度センサ(Gセンサ)の出力値を無効とする制御を行う(S5)。それから、旋回方向が相違する状態が所定時間継続するか否かを判断する(S6)。その結果、旋回方向が相違したまま所定時間が経過していない場合には、横加速度センサ8または電動モータ13の一時的な異常であったと判断して、そのまま処理は終了する。一方、所定時間が経過した場合には、横加速度センサ8が左右逆向きに組み付けられたと判断することができる。この場合には、ウォーニングランプを点灯させ(S7)、乗員に注意を促す。このようにして、横加速度センサ8の異常検出を行う。
このように、本実施形態に係る横加速度センサの異常検出においては、電動パワーステアリング装置10で用いられる電動モータ13の電流値を用いて横加速度センサの異常を検出している。上記のとおり、電動モータ13の電流値は、横加速度に対して比例関係に近い相関関係がある。このため、電動モータ13の電流値を用いることにより、部品点数の増大を招くことなく、横加速度センサ8の異常を検出することができる。
次に、本発明の第二の実施形態について説明する。本実施形態に係る横加速度センサ異常検出装置は、ハード構成については、図1に示す上記第一の実施形態と同様の構成を有しており、ECU21における制御手順が上記第一の実施形態と異なっている。以下、実施形態に係る横加速度センサ異常検出装置の制御手順を説明する。図5は、実施形態に係る横加速度センサ異常検出装置の制御手順を示すフローチャートである。
図5に示すように、本実施形態に係る横加速度センサ異常検出装置では、まず、出力されたアシスト電流値E_Iおよび横加速度Gが有効な値であるか否かを判断する(S21)。次に、アシスト電流値E_Iを入力し(S22)、続いてGセンサ出力値Gを入力する(S23)。ここまでは、上記第一の実施形態と同様にして行われる。
アシスト電流値E_Iおよび横加速度Gを入力したら、アシスト電流値E_Iから推定横加速度Gpを算出する(S24)。推定横加速度Gpの算出は、アシスト電流値E_Iを図3に示すマップに参照することによって行われる。推定横加速度Gpを算出したら、続いて、算出した推定横加速度Gpと、横加速度センサ8から出力された横加速度Gとの偏差の絶対値βを算出する(S25)。
それから、推定横加速度Gpと横加速度Gとの偏差の絶対値βが、横加速度センサから出力された横加速度Gが異常であると判断しうる所定のしきい値thを超えるか否かを判断する(S26)。横加速度センサ8が正常に働いている場合には、推定された推定横加速度Gpと横加速度センサ8から出力された横加速度Gとは、一致するか若しくは若干の数値の相違のみとなるはずである。したがって、推定横加速度Gpと横加速度Gとの偏差の絶対値βがしきい値thを超えている場合には、横加速度センサに異常が発生していると考えられることになる。
したがって、推定横加速度Gpと横加速度Gとの差の絶対値βがしきい値thを超えないと判断した場合には、横加速度センサ8に異常は生じていないとして処理を終了する。一方、推定横加速度Gpと横加速度Gとの差の絶対値βがしきい値thを超えていると判断した場合には、推定横加速度Gpと横加速度との差の絶対値βがしきい値thを超えてから所定時間が経過しているか否かを判断する(S27)。
その結果、所定時間を超えていない場合には、横加速度センサ8または電動モータ13の一時的な異常であったと判断して、そのまま処理は終了する。また、所定時間を経過している場合には、横加速度センサ8に異常があったとして、ウォーニングランプを点灯させ(S28)、乗員に注意を促す。このようにして、横加速度センサ8の異常検出を行う。
このように、本実施形態に係る横加速度センサ異常検出装置では、電動モータ13の電流値から算出した推定横加速度を用いて、横加速度センサ8の異常を検出している。したがって、上記第一の実施形態と同様、部品点数の増大を招くことなく、横加速度センサ8の異常を検出することができる。
また、上記の異常検出では、電動モータ13に流れる電流の電流値を用いて横加速度センサ8の異常を検出しているが、トルクセンサ23から出力される操舵系のトルクを用いることによって、横加速度センサ8の異常検出を行うこともできる。ここで、操舵系に掛かるトルクと、車両における横加速度との関係について説明する。
図6は、車両の横Gと操舵系に掛かるトルクのトルク値との関係を示すグラフである。図6に示す結果から、車両の横Gとアシスト電流値との間には一定の相関関係があることが分かった。このことから、操舵系のトルク値を検出することにより、車両の横Gを検出することができることが分かった。特に、切り増し時の0Nm〜5Nm、0Nm〜−5Nmおよび切り戻し時の−3Nm〜0Nm、3Nm〜0Nm(横Gが−0.4G〜0.4G)の範囲において、明確な相関関係が認められる。ここでは、右側へステアリングホイール2を切った際のトルク値を正としている。このことから、切り増し時の0Nm〜5Nm、0Nm〜−5Nm(横Gが−0.4G〜0.4G)の範囲内にあるときに、アシスト電流からさらに精度よく横Gを検出できることが分かった。これは、電流/電圧値が大きくなると、外力として働く成分が大きくなり、精度よい横加速度の算出の妨げとなることに起因すると考えられる。
さらに、ステアリングホイール2の切り方向が切り増し方向にある場合、具体的には、トルク値が3Nmから5Nm(横Gが0から0.4G)程度まで増加している領域P、およびトルク値が−3Nmから−5Nm(横Gが0Gから−0.4G)程度まで減少している領域Qでは、横Gの変化量に対して、トルクセンサ値の変化量が小さくなっている。このことから、転舵輪の切り方向が切り増し方向である場合には、横Gをさらに精度よく検出することができることが分かる。これは、転舵輪の切り方向が切り増し方向にあるときには、切り戻し方向にある場合よりも、タイヤからの力を直接受けていることに起因すると考えられる。
したがって、ECU21に図6に示すマップを記憶しておき、トルクセンサ23で検出されたトルクをこのマップに参照することにより、推定横加速度の検出を行うことができる。したがって、電動モータ13の電流値を検出した場合と同様の処理によって、トルクセンサ23で検出したトルクを用いることにより、横加速度センサ8の異常検出を行うことができる。
以上、本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は上記各実施形態に限定されるものではない。たとえば、上記実施形態では、電動モータ13の電流値によって横加速度センサ8の異常検出を行っているが、電動モータ13の電圧値を電流電圧センサ22で検出し、検出した電圧値を電流値に変換して横加速度センサ8の異常を検出することもできる。あるいは、検出した電圧値と横加速度とを乗算して横加速度センサ8の異常検出を行ったり、電圧値と推定横加速度との関係を示すマップを別途用意しておき、このマップに検出した電圧値を参照して推定横加速度を求めて、横加速度センサ8の異常を検出したりすることもできる。
本実施形態に係る横加速度センサ異常検出装置を備える車両の概略構成図である。 本実施形態に係る横加速度センサ異常検出装置における制御手順を示すフローチャートである。 切り角を一定とした走行を行った実験における車両の横加速度とアシスト電流値との関係を示すグラフである。 アシスト電流値から得られる旋回方向と、横加速度から得られる旋回方向とが、同一であるか否かの判断の手順を示すフローチャートである。 第二の実施形態に係る横加速度センサ異常検出装置の制御手順を示すフローチャートである。 スラローム走行を行った実験における車両の横加速度と操舵系に掛かるトルク値との関係を示すグラフである。
符号の説明
1…車両、2…ステアリングホイール、3…ステアリングシャフト、4…ピニオンギア、5…ラック軸、7…転舵輪、8…横加速度センサ、10…電動パワーステアリング装置、13…電動モータ、20…横加速度検出装置、21…ECU、22…電流電圧センサ、23…トルクセンサ。

Claims (8)

  1. 車両に搭載され、前記車両の横加速度を検出する横加速度センサの異常を検出する横加速度センサ異常検出装置であって、
    電流が供給されることにより、車両における車輪を転舵させる転舵力を操舵系に付与する転舵力発生手段と、
    前記転舵力発生手段における電流の電流値および電圧値のうちの少なくとも一方を検出する電流/電圧値検出手段と、
    前記横加速度センサで検出された横加速度と、前記電流/電圧値検出手段で検出された電流/電圧値と、前記横加速度センサで検出された横加速度と、を比較する比較手段と、
    を備えることを特徴とする横加速度センサ異常検出装置。
  2. 前記比較手段は、電流/電圧値センサで検出された電流の向きと前記横加速度検出手段で検出された横加速度の向きとを比較し、
    前記横加速度の方向と前記横加速度の向きとが異なる場合、前記横加速度センサの組付け異常であると判断する請求項1に記載の横加速度センサ異常検出装置。
  3. 前記比較手段は、前記電流/電圧値センサで検出された電流の電流値と、前記横加速度との積を求め、前記積の符号に基づいて、前記横加速度センサの組付け異常を判断する請求項2に記載の横加速度センサ異常検出装置。
  4. 前記比較手段は、前記電流/電圧値検出手段で検出された電流/電圧値に基づいて、車両の推定横加速度を推定し、
    推定した推定横加速度と、前記横加速度センサで検出された横加速度との偏差を算出し、
    算出された偏差が、所定のセンサ異常しきい値を超える場合に、前記横加速度センサに異常が生じたと判断する請求項1に記載の横加速度センサ異常検出装置。
  5. 車両に搭載され、前記車両の横加速度を検出する横加速度センサの異常を検出する横加速度センサ異常検出装置であって、
    電流が供給されることにより、車両における車輪を転舵させる転舵力を操舵系に付与する転舵力発生手段と、
    車両の操舵系におけるトルクを検出するトルク検出手段と、
    前記横加速度センサで検出された横加速度と、前記トルク検出手段で検出されたトルクと、前記横加速度センサで検出された横加速度と、を比較する比較手段と、
    を備えることを特徴とする横加速度センサ異常検出装置。
  6. 前記比較手段は、トルクセンサで検出されたトルクの向きと前記横加速度検出手段で検出された横加速度の向きとを比較し、
    前記トルクセンサで検出されたトルクの向きと、推定した前記推定横加速度の向きとが異なる場合、前記横加速度センサの組付け異常であると判断する請求項5に記載の横加速度センサ異常検出装置。
  7. 前記比較手段は、前記トルクセンサで検出されたトルクと、前記横加速度との積を求め、前記積の符号に基づいて、前記横加速度センサの組付け異常を判断する請求項6に記載の横加速度センサ異常検出装置。
  8. 前記比較手段は、前記トルク検出手段で検出されたトルクに基づいて、車両の推定横加速度を推定し、
    推定した推定横加速度と、前記横加速度センサで検出された横加速度との偏差を算出し、
    算出された偏差が、所定のセンサ異常しきい値を超える場合に、前記横加速度センサに異常が生じたと判断する請求項5に記載の横加速度センサ異常検出装置。
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