JP2006177581A - 非共沸混合冷媒を用いた冷凍サイクル装置 - Google Patents

非共沸混合冷媒を用いた冷凍サイクル装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2006177581A
JP2006177581A JP2004369235A JP2004369235A JP2006177581A JP 2006177581 A JP2006177581 A JP 2006177581A JP 2004369235 A JP2004369235 A JP 2004369235A JP 2004369235 A JP2004369235 A JP 2004369235A JP 2006177581 A JP2006177581 A JP 2006177581A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
refrigerant
refrigeration cycle
pipe
composition
composition separation
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2004369235A
Other languages
English (en)
Inventor
Hisahira Kato
央平 加藤
Takashi Okazaki
多佳志 岡崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Electric Corp
Original Assignee
Mitsubishi Electric Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Electric Corp filed Critical Mitsubishi Electric Corp
Priority to JP2004369235A priority Critical patent/JP2006177581A/ja
Publication of JP2006177581A publication Critical patent/JP2006177581A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Abstract

【課題】 組成分離回路内の第1冷却器により十分な熱交換量を得られることに加え、冷媒回路の簡素化も図ることができる非共沸混合冷媒を用いた冷凍サイクル装置を提供する。
【解決手段】 圧縮機1、凝縮器2、第1減圧装置3、蒸発器4を順次配管で接続してなる冷凍サイクル部10と、非共沸混合冷媒を低沸点冷媒成分と高沸点冷媒成分とに分離する組成分離手段11、組成分離手段11の上部に配置された蒸発器4の排熱を熱源とした第1冷却器12及び冷媒貯留器13が環状に接続された組成分離回路部20とを備え、冷凍サイクル部10と組成分離回路部20とを第1配管41及び第2配管42で接続し、第1配管41の一端を組成分離手段11の下部に、他端を圧縮機1の吐出部と凝縮器2との間の配管に接続し、第2配管42の一端を組成分離手段11の下部に、他端を第1減圧装置3と圧縮機1の吸入部との間の配管に第2減圧装置31を介して接続した。
【選択図】図1

Description

本発明は、冷媒として非共沸混合冷媒を用いた冷凍サイクル装置に係り、特に、冷凍サイクル部内を循環する冷媒組成を変更し、性能向上や高温給湯を行うことができる冷凍サイクル装置に関するものである。
従来、電動機の回転数が変更できない圧縮機を搭載した空調機の容量制御やヒートポンプ式給湯機による高温出湯時の高圧圧力低減のため、冷凍サイクル内を循環する冷媒の組成を変更する冷媒組成変更手段を搭載した冷凍サイクル装置が提案されている。この冷凍サイクル装置は、圧縮機の原動機の回転数を変更するインバータを用いずに、高温出湯時における高圧圧力を幅広い範囲で制御することを目的とするものであり、圧縮機、蒸発器、減圧装置、凝縮器等を備えた冷凍サイクルと、冷媒精留器と、冷媒精留器で分離された低沸点冷媒成分を冷却する第1冷却器と、低沸点成分に富んだ冷媒を貯留する冷媒貯留器とを備えた組成分離回路で構成されており、第1開閉弁と第2開閉弁とを開閉することにより、冷凍サイクル内の非共沸混合冷媒の低沸点冷媒成分と高沸点冷媒成分の割合を変更し、常に負荷に応じた高圧圧力を得ることができるようにしたものである。
そして、冷媒精留器の下部と冷凍サイクルの圧縮機の出口側とを接続する配管の冷媒精留器の入口側に第2減圧装置を設け、冷媒精留器の下部と冷凍サイクルの低圧側とを接続する配管に第3減圧装置を設置し、この第3減圧装置の冷媒精留器側に、冷媒精留器から出る冷媒を過冷却する第2冷却器が設けられている。
冷凍サイクル内を循環する冷媒組成の高沸点成分を増加させる場合には、圧縮機を出た高温高圧の冷媒蒸気の一部を、第1開閉弁を開いて冷媒精留器へ流入させる。冷媒精留器の上部では、上昇した冷媒蒸気が第1冷却器に流入し、第2冷却器により低温となった冷媒により冷却され、凝縮液化する。この液冷媒は冷媒貯留器に流入し、貯留される。冷媒貯留器内から液冷媒が冷媒精留器の環流液として冷媒精留器へ上部より流入する。
すなわち、冷媒精留器内では、上昇する蒸気冷媒と下降する液冷媒とが気液接触を行い、熱および物質移動が行われ、冷媒精留器内を上昇する蒸気冷媒は徐々に低沸点成分が増加し、低沸点成分に富んだ液冷媒が冷媒貯留器に貯留され、冷凍サイクル内を循環する冷媒組成を高沸点成分に富んだものにすることができる。
例えば、R32を23%、R125を25%、R134aを52%の重量割合で混合したR407C冷媒を充填した冷凍サイクルにおいて、低沸点成分(R32+R125)の組成を充填組成である48%から22%の範囲で制御することにより、圧力は充填組成での圧力を100とすると77%まで低下させることができる。
以上のように、従来の発明においては、冷凍サイクル内を循環する冷媒組成を変更できるため、インバータによる電動機の回転数制御を行う場合に比べ、低コストで広範囲な高圧圧力の変更が可能になるというものであった(例えば、特許文献1参照)。
特開2004−108596号公報(第5―7頁、第1図)
特許文献1の冷凍サイクル装置では、冷媒精留器から流出した液又は二相の冷媒を減圧して温度を下げることにより第1冷却器の冷熱源としているが、回路が複雑となることに加え、精留器内圧力と蒸発圧力との圧力差が環境によって変化し、第1冷却器に流入する冷媒間の温度差が小さい場合、熱交換量が不足して冷媒を十分に過冷却できず、冷媒流量の低下及び液配管内に気泡が混入し冷媒の流れが不安定となるといった課題があった。
本発明は、上記のような課題を解決するためになされたもので、組成分離回路内の第1冷却器により十分な熱交換量を得られることに加え、冷媒回路の簡素化も図ることができる非共沸混合冷媒を用いた冷凍サイクル装置を提供することを目的としたものである。
本発明に係る非共沸混合冷媒を用いた冷凍サイクル装置は、圧縮機、利用側熱交換器、第1減圧装置、熱源側熱交換器を順次配管で接続してなる冷凍サイクル部と、非共沸混合冷媒を低沸点冷媒成分と高沸点冷媒成分とに分離する組成分離手段、該組成分離手段の上部に配置された前記熱源側熱交換器の排熱を熱源とした第1冷却器、及び冷媒貯留器が環状に接続された組成分離回路部とを備え、前記冷凍サイクル部と前記組成分離回路部とを第1配管及び第2配管で接続し、前記第1配管の一端を前記組成分離手段の下部に、他端を前記圧縮機吐出部と前記利用側熱交換器入口部との間の配管に接続し、前記第2配管の一端を前記組成分離手段の下部に、他端を前記第1減圧装置出口部と前記熱源側熱交換器入口部との間の配管に第2減圧装置を介して接続したものである。
本発明によれば、第1冷却器の冷熱源として、熱源側熱交換器の被冷却媒体を用いることにより、簡単な構成の冷凍サイクル装置でも、組成分離回路部内の第1冷却器により十分な熱交換量を得られるため、第1冷却器を流出する液冷媒は十分な過冷却度を得ることができ、第1冷却器と冷媒貯留器の間の配管内が液単相となるため、流れが安定するという効果がある。
[実施の形態1]
図1は本実施の形態1に係る冷凍サイクル装置の構成図である。図1において、冷凍サイクル部10は、圧縮機1、利用側熱交換器を構成する凝縮器2、第1減圧装置である膨張弁3、及び熱源側熱交換器を構成する蒸発器4を配管接続して構成される。
また、組成分離回路部20は組成分離手段である冷媒精留器11、冷媒を貯留するための冷媒貯留器13、冷凍サイクル部10の蒸発器4からの被冷却媒体を熱源とする第1冷却器12、第2減圧装置である膨張弁31、第1開閉弁である電磁弁21及び第2開閉弁である電磁弁22で構成され、第1冷却器12と冷媒貯留器13は冷媒精留器11の上部に環状に接続されている。なお、膨張弁31は毛細管としてもよい。
また、蒸発器4と第1冷却器12は異なる熱交換器としたが、図2に示すように同一熱交換器を用い、例えば風上側の1,2列目を蒸発器4とし、風下側の3列目を第1冷却器12として用いてもよい。なお、図2において、101は被冷却媒体の流れ、111は蒸発器4へ流入する冷媒の流れ、112は蒸発器4から流出する冷媒の流れ、121は第1冷却器12へ流入する冷媒の流れ、122は第1冷却器12から流出する冷媒の流れを示す。
これら冷凍サイクル部10と組成分離回路部20とは、第1配管41及び第2配管42の2本の配管で接続され、冷媒回路内を循環する冷媒組成が変更可能な冷凍サイクル装置を形成している。この冷凍サイクル装置内には、例えば高沸点冷媒成分(R134a)、と、低沸点冷媒成分(R32+R125)からなる3成分非共沸混合冷媒R407C(標準組成;R32:R125:R134a=23:25:52wt%が充填されている。なお、冷媒精留器11には、その内部に気液接触面積を増大させるための充填材が封入されている。
また、圧縮機1の出口側と凝縮器2とを接続する配管と、冷媒精留器11の下部とは、第1開閉弁である電磁弁21を介して第1配管41で接続されている。即ち、第1配管41は、電磁弁21の入口部と、圧縮機1と凝縮器2の間の配管とを接続する。
また、冷媒精留器11の下部から流出した高圧の飽和液又は気液二相冷媒は、膨張弁31を経て減圧された後、低圧の気液二相冷媒となり、電磁弁22、第2配管42を経て蒸発器4の入口部の冷媒と合流する。ここに、第2配管42は、電磁弁22の出口部と冷凍サイクル部10の膨張弁3と蒸発器4間の配管とを接続する。
さらに、組成分離回路部20においては、冷媒精留器11が高圧で動作することにより、第1冷却器12を流れる冷媒と、蒸発器4からの被冷却媒体との温度差が大きいため、十分な過冷却度を得ることができる。
次に、上記のように構成した本実施の形態の冷凍サイクル装置の動作について説明する。本実施の形態では、冷凍サイクル部10の凝縮器2に水熱交換器を用い、蒸発器4に空気熱交換器を用いる空気熱源給湯機とし、冷凍サイクル部10内を循環する冷媒組成を変更し、例えば、高沸点冷媒成分を増やして、高圧圧力上昇を抑制し、高温給湯を可能とする。
給湯機では、夜間に冷凍サイクル装置を稼働し、水道水を給水した貯湯タンク(図示省略)からポンプ(図示省略)により凝縮器2の水熱交換器に水を流し、吸熱により貯湯タンク内の水を沸き上げる。この際、初めは早く温度を上げるため、冷凍サイクル部10の循環冷媒の組成を標準組成とし、加熱能力を上げる。そして、ある程度温度が上がったら(例えば、65℃)、循環冷媒を高沸点冷媒成分を増加させた組成とし、高温(例えば、70℃)とする。その後は、温度維持を行うが、高温(例えば、70℃)からの温度低下(例えば、65℃)に伴う放熱ロス分を補うため、高沸点冷媒成分が増加した組成で運転する。利用者は、沸き上がった貯湯タンクからの温水と水道水の給水とを混合し、適切温度で使用する。利用量が増えるにつれ、貯湯タンクの湯量は減少するが、渇水状態にならない限り、昼間の補給(給水)は行わない。渇水状態になれば、貯湯タンクに、低沸点冷媒成分が増加した組成で、55℃程度の温水を貯める、または高沸点冷媒成分が増加した組成で少しずつ貯湯する等、適宜選択する。
冷媒組成を変更しない場合は、電磁弁21及び電磁弁22を閉とする。圧縮機1から吐出された高温高圧の蒸気冷媒は、凝縮器2で凝縮液化して中温高圧の液冷媒となり、膨張弁3で減圧され、低温低圧の気液二相冷媒となって蒸発器4に流入する。この冷媒は、蒸発器4で蒸発気化し、再び圧縮機1へ戻る。このとき、凝縮器2に流入する被加熱媒体である冷水は冷媒の凝縮潜熱によって加熱されて温水となり、貯湯タンクなどに供給される。また、蒸発器4に流入する被冷却媒体である空気は冷媒の蒸発潜熱によって冷却された後、外気などへ放出される。
次に、冷凍サイクル部10内を循環する冷媒組成を変更する場合の動作について説明する。上述した給湯運転時において、冷凍サイクル部10内を循環する冷媒組成の高沸点成分を増加させる場合には、電磁弁21,22を開状態とする。このとき、圧縮機1を出た高温高圧の蒸気冷媒の一部は、電磁弁21を通って冷媒精留器11の下部へ流入し、蒸気冷媒が冷媒精留器11内を上昇する。ここで、膨張弁31の開度は、組成分離回路内の圧力および組成分離回路を流れる冷媒流量が適正となるように決定されている。
また、冷媒精留器11の上部では、上昇した冷媒蒸気が第1冷却器12に流入し、蒸発器4の被冷却媒体により凝縮液化する。凝縮液化した冷媒は冷媒貯留器13に流入し、液冷媒が徐々に貯留される。冷媒貯留器13が満液状態となると、オーバーフローした液冷媒が冷媒精留器11の環流液として冷媒精留器11の上部より流入する。この状態において、冷媒精留器11内では、上昇する蒸気冷媒と、下降する液冷媒とが気液接触を行い、熱及び物質移動が行われ、いわゆる精留作用により、冷媒精留器11内を上昇する蒸気冷媒は徐々に低沸点成分が増加し、冷媒貯留器13内に貯留された液冷媒は徐々に低沸点成分に富んだ状態となる。
以上により、冷凍サイクル装置に充填した充填冷媒組成より低沸点成分に富んだ液冷媒が冷媒貯留器13内に貯留され、冷凍サイクル部10内を循環する冷媒組成を高沸点成分に富んだものとすることができる。そこで、冷媒組成を所定の高沸点成分組成とすることにより、高温給湯時の高圧圧力の上昇を抑制でき、高温給湯が可能となる。
ここで、冷凍サイクル部内を循環する冷媒組成の目標値と目標値への制御方法について図3および図4を用いて説明する。図3は、R407Cにおいて、所望の給湯温度(例えば70℃)が得られる場合の低沸点成分(R32+R125)の組成と高圧圧力の関係を示したものである。図3において、アは低沸点成分の組成と高圧圧力の関係を示しており、イは圧縮機の高圧圧力の使用限界を示している。また、Aは低沸点成分が48wt%に相当する高圧圧力を、Bは低沸点成分の組成を低下させた場合の高圧圧力の変化を、Cは高圧圧力をイ(圧縮機の高圧圧力の使用限界)以下とする場合の低沸点成分の組成(22wt%)を示している。
図3より、R407Cの標準組成における低沸点成分の組成(48wt%)では、所望の給湯温度を得るための高圧圧力が圧縮機の使用限界値を超えるため、実際には所望の給湯温度を得る運転は実現できないことを示している。ところが、R407Cが非共沸混合冷媒であることを利用し、低沸点成分の組成を48wt%から22wt%へ低下させることで圧縮機の使用限界以内で所望の給湯温度を得ることができる。従って、高圧圧力を圧縮機の使用限界値以下に抑制し、かつ所定の給湯温度を得ることが可能な冷媒組成の目標値は、低沸点成分(R32+R125)の組成が22wt%以下となる。即ち、実際の目標値は、所定の給湯温度等によりこの範囲から決定する。
さらに、冷媒組成の目標値への制御方法について図4を用いて説明する。図4は、電磁弁21,22を開放状態としてからの経過時間(組成変化運転時間)に対する冷凍サイクル部10内を循環する低沸点成分の冷媒407Cの標準組成からの組成変化を示している。図4より、冷凍サイクル部10内を循環する冷媒組成を目標値とするためには、電磁弁21,22をTo時間(例えば、1時間)以上開放する必要があることがわかる。すなわち、電磁弁21,22の開放時間を所定時間以上とすることにより、冷媒組成の所定の目標値への制御が可能となる。また、標準組成のR407C冷媒充填された冷凍サイクル部10の電磁弁21,22の開放時間による制御方法以外に、凝縮器2の水熱交換器の温水入口温度を検知し、その検知値に基づいて冷媒組成を制御することも可能である。
また、電磁弁21,22の開閉操作により、冷凍サイクル部10内を循環する冷媒組成を所望の濃度に変更する場合、開閉操作は図4で説明したように、予め実験およびシミュレーションにて測定してある時間と冷凍サイクル部10内の循環組成の関係により循環組成がわかるので、それを元に冷凍サイクル部10内の循環組成が所望の濃度となるように行われる。
次に、冷凍サイクル部10の冷媒組成を高沸点成分の多い組成から標準組成に戻す方法を説明する。冷凍サイクル部10内の循環組成を高沸点成分の多い状態から標準組成に戻そうとする際には、電磁弁21を閉じ、電磁弁22を開くことで組成分離回路部20内の圧力と、圧縮機1の吸入圧力との圧力差を利用して、第2配管42から冷媒貯留器13に貯留された低沸点成分に富む冷媒を冷凍サイクル部10へ戻すことができるので、循環組成を標準組成に戻すことができる。
図5〜図9は本実施の形態に係る冷凍サイクル装置の他の例を示す構成図である。
図5は、凝縮器2を熱源側、蒸発器4を利用側として用い、蒸発器4を通ることにより得られる低温度の被冷却媒体を、第1冷却器12の冷却熱源として用いることにより、例えば被冷却媒体が水の場合、冷水が得られるようにしたものである。
図6の場合は、凝縮器2を熱源側、蒸発器4を利用側として用い、被冷却媒体を分岐して、それぞれ蒸発器4と第1冷却器12へ流入させることにより、例えば被冷却媒体が水の場合、蒸発器4では冷水が得られ、第1冷却器12では水の顕熱が熱源となり冷媒精留器11を通過したガス冷媒を凝縮液化するようにしたものである。
図7の場合は、第1冷却器12の出口部と冷媒精留器11の間に、冷媒搬送装置14を設けることにより、第1冷却器12が冷媒精留器11の上部に配置されなくても(冷媒の循環駆動力となる高低差がない場合でも)、冷媒を冷媒精留器11へ搬送でき、第1冷却器12の設置自由度を大きくすることができる。
図8の場合は、第1冷却器12の出口過冷却度が大きい場合に、冷媒貯留器13と冷媒精留器11の上部入口との間を流れる低温の液冷媒と、凝縮器2と膨張弁3の入口の間を流れる高温の冷媒とを熱交換させる第2冷却器である熱交換器15を設けることにより、冷媒精留器11へ流入する液冷媒温度が上昇して飽和液温度近くとなる。従って、冷媒精留器11内での過冷却部分領域を小さくすることができ、冷媒精留器11の性能が向上する。
図9の場合は、冷媒精留器11の下部から流出した高圧の飽和液又は気液二相冷媒は、膨張弁31を経て減圧された後、低圧の気液二相冷媒となり、電磁弁22、第2配管42を経て圧縮機1の吸入部へ流入する。ここに、第2配管42は、電磁弁22の入口部と冷凍サイクル部10の圧縮機1の吸入部の配管とを接続する。これにより、圧縮機1の吐出温度の上昇を抑えることができる。
[実施の形態2]
図10は本発明の本実施の形態2に係る冷凍サイクル装置の構成図である。図10において、冷凍サイクル部10は、圧縮機1、凝縮器2、第1減圧装置である膨張弁3、膨張弁3により中圧の気液二相となった冷媒を気相と液相に分離する気液分離装置5、気液分離装置5からの中圧飽和液冷媒を低圧の気液二相冷媒とする第3減圧装置である膨張弁6、及び蒸発器4を配管接続して構成される。
また、組成分離回路部20は、組成分離手段である冷媒精留器11、冷媒を貯留するための冷媒貯留器13、冷凍サイクル部10の蒸発器4からの被冷却媒体を熱源とする第1冷却器12、第2減圧装置である膨張弁31、第1開閉弁である電磁弁21、及び第2開閉弁である電磁弁22で構成され、第1冷却器12と冷媒貯留器13は冷媒精留器11の上部に環状に接続されている。
気液分離装置5の気相部と冷媒精留器11の下部は、第1開閉弁である電磁弁21を介して第1配管41で接続されている。即ち、第1配管41は電磁弁21の入口部と、気液分離装置5の気相部とを接続する。
また、冷媒精留器11の下部から流出した低圧の飽和液又は気液二相冷媒は、膨張弁31を経て減圧された後、さらに低圧の気液二相冷媒となり、電磁弁22、第2配管42を経て膨張弁6の出口部と合流する。ここに、第2配管42は、電磁弁22の入口部と冷凍サイクル装置の膨張弁6の出口部とを接続する。これにより、圧縮機1の吐出温度の上昇を抑えることが可能となる。
次に、上記のように構成した本実施の形態の冷凍サイクル装置の動作について説明する。本実施の形態では、冷凍サイクル部10の凝縮器2に水熱交換器を用い、蒸発器4に空気熱交換器を用いる空気熱源給湯機とし、冷凍サイクル部10内を循環する冷媒組成を変更し、例えば、高沸点成分を増やして高圧圧力の上昇を抑制し、高温給湯を可能とする。
圧縮機1から吐出された高温高圧の冷媒は、凝縮器2で凝縮液化して中温高圧の液冷媒となり、膨張弁3で減圧され、低温低圧の気液二相冷媒となって気液分離装置5へ流入し、気相と液相に分離される。液冷媒は蒸発器4へ流入して蒸発気化し、再び圧縮機1へと戻る。一方、蒸気冷媒は組成分離回路部20へと流れ、冷媒精留器11内で組成分離された後、高沸点成分濃度の高い冷媒となって圧縮機1の吸入部へ戻る。
次に、冷凍サイクル部10内を循環する冷媒組成を変更する場合の動作について説明する。冷凍サイクル部10内を循環する冷媒組成の高沸点成分を増加させる場合には、電磁弁21、22を開状態とする。このとき、気液分離装置5を出た低温低圧の蒸気冷媒は、電磁弁21を通って冷媒精留器11の下部へ流入し、蒸気冷媒が冷媒精留器11内を上昇する。ここで、膨張弁31の開度は、組成分離回路部20内の圧力および組成分離回路部20を流れる冷媒流量が適正となるように決定されている。
なお、冷媒組成を変更しない場合及び冷媒組成を高沸点成分濃度が高い状態から標準状態へ戻そうとする場合は、実施の形態1と同じであるため説明を省略する。
本発明の実施の形態1に係る冷凍サイクル装置の構成図である。 本発明の実施の形態1に係る蒸発器の一例を示す説明図である。 本発明の実施の形態1に係る低沸点成分の組成と高圧圧力の関係を示す線図である。 本発明の実施の形態1に係る組成変化運転時間と低沸点成分組成の関係を示す線図である。 本発明の実施の形態1に係る冷凍サイクル装置の他の例の構成図である。 本発明の実施の形態1に係る冷凍サイクル装置の他の例の構成図である。 本発明の実施の形態1に係る冷凍サイクル装置の他の例の構成図である。 本発明の実施の形態1に係る冷凍サイクル装置の他の例の構成図である。 本発明の実施の形態1に係る冷凍サイクル装置の他の例の構成図である。 本発明の実施の形態2に係る冷凍サイクル装置の構成図である。
符号の説明
1 圧縮機、2 凝縮器、3 第1減圧装置、4 蒸発器、5 気液分離装置、6 第3減圧装置(膨張弁)、10 冷凍サイクル部、11 冷媒精留器、12 第1冷却器、13 冷媒貯留器、14 冷媒搬送装置、15 第2冷却器(熱交換器)、20 組成分離回路部、21 第1開閉弁、22 第2開閉弁、31 第2減圧装置(膨張弁)、41 第1配管、42 第2配管。

Claims (5)

  1. 圧縮機、利用側熱交換器、第1減圧装置、熱源側熱交換器を順次配管で接続してなる冷凍サイクル部と、非共沸混合冷媒を低沸点冷媒成分と高沸点冷媒成分とに分離する組成分離手段、該組成分離手段の上部に配置された前記熱源側熱交換器の排熱を熱源とした第1冷却器、及び冷媒貯留器が環状に接続された組成分離回路部とを備え、
    前記冷凍サイクル部と前記組成分離回路部とを第1配管及び第2配管で接続し、前記第1配管の一端を前記組成分離手段の下部に、他端を前記圧縮機の吐出部と前記利用側熱交換器入口部との間の配管に接続し、前記第2配管の一端を前記組成分離手段の下部に、他端を前記第1減圧装置出口部と前記熱源側熱交換器入口部との間の配管に第2減圧装置を介して接続したことを特徴とする非共沸混合冷媒を用いた冷凍サイクル装置。
  2. 前記冷凍サイクル装置を構成する組成分離回路部において、第2配管の一端を前記組成分離手段の下部に、他端を前記圧縮機吸入部と前記熱源側熱交換器出口部との間の配管に第2減圧装置を介して接続したこと特徴とする請求項1に記載の非共沸混合冷媒を用いた冷凍サイクル装置。
  3. 圧縮機、利用側熱交換器、第1減圧装置、気液分離装置、熱源側熱交換器を順次配管で接続してなる冷凍サイクル部と、非共沸混合冷媒を低沸点冷媒成分と高沸点冷媒成分とに分離する組成分離手段、該組成分離手段の上部に配置された前記熱源側熱交換器の排熱を熱源とした第1冷却器、及び冷媒貯留器が環状に接続された組成分離回路部とを備え、
    前記冷凍サイクル部と前記組成分離回路部とを第1配管及び第2配管で接続し、前記第1配管の一端を前記組成分離手段の下部に、他端を前記気液分離装置に接続し、前記第2配管の一端を前記組成分離手段の下部に、他端を前記圧縮機吸入部と前記利用側熱交換器入口部との間の配管に接続したことを特徴とする非共沸混合冷媒を用いた空気調和機。
  4. 前記冷凍サイクル装置を構成する組成分離回路部において、任意に配置された前記冷却器と前記冷媒貯留器とを、冷媒搬送装置を介して環状に接続したことを特徴とする請求項1,2又は3のいずれかに記載の非共沸混合冷媒を用いた冷凍サイクル装置。
  5. 前記冷凍サイクル装置を構成する組成分離回路部において、前記冷却器と前記冷媒貯留器の間を流れる冷媒と、前記利用側熱交換器と前記第1減圧装置の間を流れる冷媒とを熱交換させる第2冷却器を設けたことを特徴とする請求項1,2,3又は4のいずれかに記載の非共沸混合冷媒を用いた冷凍サイクル装置。
JP2004369235A 2004-12-21 2004-12-21 非共沸混合冷媒を用いた冷凍サイクル装置 Pending JP2006177581A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004369235A JP2006177581A (ja) 2004-12-21 2004-12-21 非共沸混合冷媒を用いた冷凍サイクル装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2004369235A JP2006177581A (ja) 2004-12-21 2004-12-21 非共沸混合冷媒を用いた冷凍サイクル装置

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2010290839A Division JP5253489B2 (ja) 2010-12-27 2010-12-27 非共沸混合冷媒を用いた冷凍サイクル装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2006177581A true JP2006177581A (ja) 2006-07-06

Family

ID=36731843

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2004369235A Pending JP2006177581A (ja) 2004-12-21 2004-12-21 非共沸混合冷媒を用いた冷凍サイクル装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2006177581A (ja)

Citations (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5565868A (en) * 1978-11-10 1980-05-17 Matsushita Seiko Kk Air cooling*heating hot water feeder
JPS6166056A (ja) * 1984-09-06 1986-04-04 松下電器産業株式会社 熱ポンプ装置
JPS62237252A (ja) * 1986-04-08 1987-10-17 松下電器産業株式会社 空気調和機
JPS63197852A (ja) * 1987-02-10 1988-08-16 松下電器産業株式会社 冷凍サイクル回路
JPH01107053A (ja) * 1987-10-20 1989-04-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd 熱ポンプ装置
JPH01210759A (ja) * 1988-02-18 1989-08-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd 冷凍装置
JPH01273961A (ja) * 1988-04-26 1989-11-01 Matsushita Electric Ind Co Ltd 冷凍サイクル装置
JPH02263064A (ja) * 1989-03-31 1990-10-25 Toshiba Corp 冷凍サイクル装置
JPH1019399A (ja) * 1996-07-03 1998-01-23 Kimura Kohki Co Ltd エアーコンディショナー
JPH10267436A (ja) * 1997-01-21 1998-10-09 Mitsubishi Electric Corp 冷凍空調装置
JP2002098427A (ja) * 2000-09-22 2002-04-05 Matsushita Refrig Co Ltd ヒートポンプ装置
JP2002277080A (ja) * 2001-03-16 2002-09-25 Mitsubishi Electric Corp 空気調和装置及びその運転制御方法
JP2004108596A (ja) * 2002-09-13 2004-04-08 Mitsubishi Electric Corp 非共沸混合冷媒を用いる冷凍サイクル装置

Patent Citations (13)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5565868A (en) * 1978-11-10 1980-05-17 Matsushita Seiko Kk Air cooling*heating hot water feeder
JPS6166056A (ja) * 1984-09-06 1986-04-04 松下電器産業株式会社 熱ポンプ装置
JPS62237252A (ja) * 1986-04-08 1987-10-17 松下電器産業株式会社 空気調和機
JPS63197852A (ja) * 1987-02-10 1988-08-16 松下電器産業株式会社 冷凍サイクル回路
JPH01107053A (ja) * 1987-10-20 1989-04-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd 熱ポンプ装置
JPH01210759A (ja) * 1988-02-18 1989-08-24 Matsushita Electric Ind Co Ltd 冷凍装置
JPH01273961A (ja) * 1988-04-26 1989-11-01 Matsushita Electric Ind Co Ltd 冷凍サイクル装置
JPH02263064A (ja) * 1989-03-31 1990-10-25 Toshiba Corp 冷凍サイクル装置
JPH1019399A (ja) * 1996-07-03 1998-01-23 Kimura Kohki Co Ltd エアーコンディショナー
JPH10267436A (ja) * 1997-01-21 1998-10-09 Mitsubishi Electric Corp 冷凍空調装置
JP2002098427A (ja) * 2000-09-22 2002-04-05 Matsushita Refrig Co Ltd ヒートポンプ装置
JP2002277080A (ja) * 2001-03-16 2002-09-25 Mitsubishi Electric Corp 空気調和装置及びその運転制御方法
JP2004108596A (ja) * 2002-09-13 2004-04-08 Mitsubishi Electric Corp 非共沸混合冷媒を用いる冷凍サイクル装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6177424B2 (ja) 冷凍サイクル装置
JP6279069B2 (ja) 冷凍サイクル装置
JP4069733B2 (ja) 空気調和機
JP2008134031A (ja) 非共沸混合冷媒を用いた冷凍装置
JP2011052884A (ja) 冷凍空調装置
JPWO2012104893A1 (ja) 空気調和装置
JP2006220351A (ja) 冷凍装置
JP4442237B2 (ja) 空気調和装置
JP5770157B2 (ja) 冷凍装置
JP2004020070A (ja) ヒートポンプ式冷温水機
JP2012237518A (ja) 空気調和機
JP3749092B2 (ja) 冷媒封入方法および空気調和機
JP5253489B2 (ja) 非共沸混合冷媒を用いた冷凍サイクル装置
JP4042064B2 (ja) 非共沸混合冷媒を用いる冷凍サイクル装置
JP4000509B2 (ja) 非共沸混合冷媒を用いる冷凍サイクル装置
JP5963669B2 (ja) 冷凍装置
JP3804601B2 (ja) 非共沸混合冷媒を用いる冷凍サイクル装置
JP2006177581A (ja) 非共沸混合冷媒を用いた冷凍サイクル装置
JP3978660B2 (ja) 非共沸混合冷媒を用いる冷凍サイクル装置
JP3480205B2 (ja) 空気調和機
KR100547671B1 (ko) 히트펌프 사이클의 열교환 효율 개선구조
TW201312068A (zh) 氣液熱交換型冷凍裝置
JP2002333227A (ja) 蓄熱式空気調和装置
JP2009024997A (ja) 過冷却装置
JP2002147821A (ja) 蓄熱式空気調和装置、蓄熱式空気調和装置の制御方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20071011

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20091030

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20091124

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20100113

A02 Decision of refusal

Effective date: 20100928

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

A521 Written amendment

Effective date: 20101227

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Effective date: 20110111

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Effective date: 20110401

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912