JP2006176956A - 免震構造物の固定装置および免震構造物の固定方法 - Google Patents
免震構造物の固定装置および免震構造物の固定方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP2006176956A JP2006176956A JP2004368237A JP2004368237A JP2006176956A JP 2006176956 A JP2006176956 A JP 2006176956A JP 2004368237 A JP2004368237 A JP 2004368237A JP 2004368237 A JP2004368237 A JP 2004368237A JP 2006176956 A JP2006176956 A JP 2006176956A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- shear pin
- pin insertion
- eccentric
- bush
- foundation
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Images
Landscapes
- Buildings Adapted To Withstand Abnormal External Influences (AREA)
- Vibration Prevention Devices (AREA)
- Vibration Dampers (AREA)
Abstract
【解決手段】 基礎側に固定された下ハウジング21と、上部建物側に固定された上ハウジング16とを備え、これらにはシアピン13が挿入されるシアピン挿入孔17a、22aを偏心状態で備えた偏心ブッシュ(上ブッシュ17,下ブッシュ22)が、それぞれ鉛直方向に軸を向けるとともに該軸周りに回動自在に支持されて設けられている。これら上ブッシュ17,下ブッシュ22を回動させると、上部建物が水平変位した場合であってもシアピン挿入孔17a、22aの中心軸を一致させることができる。
【選択図】 図1
Description
このような免震構造物では上部建物と基礎とは固定されていない。そのため、高層建築物では強風により建物が揺れ居住性が悪くなることから、上部建物1と基礎2との間に耐風シアピン5を設けて上部建物1をロックする方法がとられている。耐風シアピン5は、上部建物1側にシアピン架台を固定し、該シアピン架台と基礎2とにシアピンを貫通状態で挿入することで、上部建物1を基礎2に固定するようになっている。シアピン架台および基礎側にはシアピンを挿入することができるようにシアピン挿入孔を設けておく。
なお、シアピンは疲労強度の観点から常時挿入せず強風時のみ挿入することで対応しており、また挿入時に大規模地震が発生した場合には、シアピンは所定加重で破断し、免震機能を阻害することはない。
上部建物が変位してもシアピンを挿入することができるように架台または基礎側のシアピン挿入孔を拡大孔とすると、シアピン挿入後に上部建物が変位した際にシアピンに衝撃荷重が加わるため、シアピンの破断荷重精度を確保することができない。
したがって、上部建物の変位を矯正してシアピンを挿入することができるようにするために、超大型ジャッキ等を使用した大がかりな工事が必要となるという問題があった。
請求項1に記載の発明は、基礎上に免震装置を介して立設された上部建物を前記基礎に対して固定する免震構造物の固定装置において、前記基礎側に固定された下ハウジングと、前記上部建物側であって前記下ハウジングの対向位置に固定された上ハウジングとを備え、前記下ハウジングと前記上ハウジングとには、シアピンが挿入されるシアピン挿入孔を偏心状態で備えた偏心ブッシュが、それぞれ鉛直方向に軸を向けるとともに該軸周りに回動自在に支持されて設けられ、前記各偏心ブッシュが、前記上部建物の水平変位量に応じた所定角度で回動された状態で前記各シアピン挿入孔の中心軸が一致し、前記各シアピン挿入孔にひとつのシアピンが挿入されて前記上部建物が前記基礎に固定されることを特徴とする。
シアピン未挿入時に上部建物が水平方向に変位した場合であっても、偏心ブッシュを回動させることで、超大型ジャッキなどで建物の変位を矯正することなく、かつ、シアピン破断荷重精度を損なうことなく、上部建物側と基礎側のシアピン挿入孔(偏心孔)を容易に重ね合わせてシアピンを挿入して建物を固定することができる。
また、偏心ブッシュの回動角度は、予め作成された所定の回動角度換算表を読み取ることで、容易に算出することができる。
図1において、符号10は基礎2と上部建物1の建物躯体6との間に設けられた耐風シアピン挿入装置(免震構造物の固定装置)である。耐風シアピン挿入装置10は建物躯体6に固定された上部架台11と、上部架台11と対向位置して基礎2に固定された下部架台12と、シアピン13とを備える。図2は図1の要部を分解して示した斜視図である。
なお、ブッシュの回動は本方法によらず、電動駆動によってもよい。
なお、水平方向変位の検出は、本方法によらず、センサ等による検出によっても構わない。
図3(a)は、上部建物1に変位が生じていない状態の上ブッシュ17、下ブッシュ22、上ブッシュ回動ハンドル18,および下ブッシュ回動ハンドル23を簡略化して示した上面図である。
図のように上部建物に変位が生じておらず、上ブッシュ17のシアピン挿入孔17aと、下ブッシュ22のシアピン挿入孔22aとの中心軸が重なり合った状態となっている。
図4(a)、(b)は、それぞれ上ブッシュ17と下ブッシュ22の回動角度を表した換算表である。なお、この換算表は予め作成されているものであり、ブッシュ17,22の設計寸法(上ブッシュ17および下ブッシュ22に対するシアピン挿入孔17a、22aの偏心量、本実施形態においては20mmとする)に応じて定まるものである。また、上部建物1の水平変位量を矯正できる範囲も、ブッシュ17,22の設計寸法によって定まる。
換算表は図4のように図表であってもよいし、数値化した表であってもよい。また、本換算表においては、図3(a)で示したように水平面にX−Y軸を定め、X軸方向を0°、ブッシュの回動方向を上面視右回りに90°、180°、270°としている。
また、上ブッシュ17および下ブッシュ22の回動角度を予め作成された所定の回動角度換算表を読み取ることで、容易に算出することができる。
図5(a)のX、Y座標は上部架台11と下部架台12の水平変位座標を示し、円弧は下ブッシュ22のシアピン中心軌跡、表示角度は下ブッシュ22の回動角度を表す。図5(b)の円弧は上ブッシュ17のシアピン中心軌跡、表示角度は上ブッシュ17の回動角度を表す。
上記換算表の使用方法を説明すると、例えばX=20mm、Y=10mmの水平変位量の場合、まず図5(a)に対して点(X=20,Y=10)をプロットし、図5(b)の上ブッシュ円軌跡中心を図5(a)のプロット点に合わせる。これにより図5(c)に示した状態となる。上ブッシュ円軌跡と下ブッシュ円軌跡の交点Cにおける円弧上の数値が、上下ブッシュの回動角度を示す。すなわち、下ブッシュ円軌跡においては交点Cが位置する円弧上の座標は97°であり、上ブッシュ円軌跡においては交点Cが位置する円弧上の座標は29°である。
なお、上下ブッシュの回動角度を読み取る点としては、上記の点Cだけではなく、他方の交点C′で読み取ってもよい。
他の構成については上記の実施形態と同様である。
2 基礎
6 建物躯体
10 耐風シアピン挿入装置
11 上部架台
12 下部架台
13 シアピン
16 上ハウジング
17 上ブッシュ
17a シアピン挿入孔
21 下ハウジング
22 下ブッシュ
22a シアピン挿入孔
41a シアピン挿入孔
43 内側偏心ブッシュ
44 外側偏心ブッシュ
45a シアピン挿入孔(偏心孔)
Claims (4)
- 基礎上に免震装置を介して立設された上部建物を前記基礎に対して固定する免震構造物の固定装置において、
前記基礎側に固定された下ハウジングと、
前記上部建物側であって前記下ハウジングの対向位置に固定された上ハウジングとを備え、
前記下ハウジングと前記上ハウジングとには、シアピンが挿入されるシアピン挿入孔を偏心状態で備えた偏心ブッシュが、それぞれ鉛直方向に軸を向けるとともに該軸周りに回動自在に支持されて設けられ、
前記各偏心ブッシュが、前記上部建物の水平変位量に応じた所定角度で回動された状態で前記各シアピン挿入孔の中心軸が一致し、前記各シアピン挿入孔にひとつのシアピンが挿入されて前記上部建物が前記基礎に固定されることを特徴とする免震構造物の固定装置。 - 基礎上に免震装置を介して立設された上部建物を前記基礎に対して固定する免震構造物の固定装置において、
基礎側に固定された下ハウジングと、
前記上部建物側であって前記下ハウジングの対向位置に固定された上ハウジングとを備え、
前記下ハウジングと前記上ハウジングの各々には、シアピンが挿入されるシアピン挿入孔が設けられ、
前記下ハウジングと前記上ハウジングのいずれか一方に設けられた前記シアピン挿入孔は、軸を鉛直方向に向けて回動自在に支持された内側偏心ブッシュに偏心状態で設けられ、さらに、該内側偏心ブッシュは、軸を鉛直方向に向けて回動自在に前記ハウジングに支持された外側偏心ブッシュに偏心状態で支持され、
前記内側および外側偏心ブッシュがそれぞれ前記上部建物の水平変位量に応じた所定角度に回動された状態で前記各シアピン挿入孔の中心軸が一致し、前記各シアピン挿入孔にひとつのシアピンが挿入されて前記上部建物が前記基礎に固定されることを特徴とする免震構造物の固定装置。 - 基礎上に免震装置を介して立設された上部建物を前記基礎に対して固定する免震構造物の固定方法において、
前記基礎側に固定された下ハウジングと、前記上部建物側であって前記下ハウジングの対向位置に固定された上ハウジングとに対して、シアピンが挿入されるシアピン挿入孔を偏心状態で備えた偏心ブッシュを、それぞれ鉛直方向に軸を向けるとともに該軸周りに回動自在に設け、
前記上部建物の水平変位量を計測し、該変位量に応じて前記各偏心ブッシュを所定角度回動させて前記シアピン挿入孔の中心軸を一致させ、これらシアピン挿入孔にひとつのシアピンを挿入して前記上部建物を前記基礎に固定することを特徴とする免震構造物の固定方法。 - 基礎上に免震装置を介して立設された上部建物を前記基礎に対して固定する免震構造物の固定方法において、
前記基礎側に固定された下ハウジングと、前記上部建物側であって前記下ハウジングの対向位置に固定された上ハウジングとのいずれか一方に対してシアピン挿入孔を設けるとともに、同他方には内側偏心ブッシュと外側偏心ブッシュが入れ子状となった二つの偏心ブッシュをシアピン挿入孔に対向して設け、
前記上部建物の水平変位量を計測し、該変位量に応じて前記各偏心ブッシュを所定角度回動させて前記シアピン挿入孔と前記内側偏心ブッシュの偏心孔の中心軸を一致させ、これらシアピン挿入孔と偏心孔にひとつのシアピンを挿入して前記上部建物を前記基礎に固定することを特徴とする免震構造物の固定方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004368237A JP2006176956A (ja) | 2004-12-20 | 2004-12-20 | 免震構造物の固定装置および免震構造物の固定方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004368237A JP2006176956A (ja) | 2004-12-20 | 2004-12-20 | 免震構造物の固定装置および免震構造物の固定方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006176956A true JP2006176956A (ja) | 2006-07-06 |
Family
ID=36731311
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004368237A Pending JP2006176956A (ja) | 2004-12-20 | 2004-12-20 | 免震構造物の固定装置および免震構造物の固定方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006176956A (ja) |
Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6480628A (en) * | 1987-09-21 | 1989-03-27 | Hitachi Construction Machinery | Arm tip pin position measuring device for hydraulic shovel |
JP2000230601A (ja) * | 1999-02-09 | 2000-08-22 | Sekisui Chem Co Ltd | ロック装置付き免震装置、及び該免震装置を備えた建物 |
JP2001090382A (ja) * | 1999-09-27 | 2001-04-03 | Oiles Ind Co Ltd | 免震構造物の固定装置 |
JP2004176525A (ja) * | 2002-09-30 | 2004-06-24 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 耐風構造及び免震耐風構造 |
-
2004
- 2004-12-20 JP JP2004368237A patent/JP2006176956A/ja active Pending
Patent Citations (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS6480628A (en) * | 1987-09-21 | 1989-03-27 | Hitachi Construction Machinery | Arm tip pin position measuring device for hydraulic shovel |
JP2000230601A (ja) * | 1999-02-09 | 2000-08-22 | Sekisui Chem Co Ltd | ロック装置付き免震装置、及び該免震装置を備えた建物 |
JP2001090382A (ja) * | 1999-09-27 | 2001-04-03 | Oiles Ind Co Ltd | 免震構造物の固定装置 |
JP2004176525A (ja) * | 2002-09-30 | 2004-06-24 | Mitsubishi Heavy Ind Ltd | 耐風構造及び免震耐風構造 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP2010534848A (ja) | マイクロメカニクスのコリオリ−回転速度センサー | |
CN102165283B (zh) | 转动率传感器装置的耦合结构、转动率传感器装置和制造方法 | |
JP5752847B1 (ja) | 設計支援プログラム及び構造計算プログラム | |
JP5701158B2 (ja) | ピン接合形式の露出型鉄骨柱接合構造 | |
JP2006176956A (ja) | 免震構造物の固定装置および免震構造物の固定方法 | |
JP3181030U (ja) | スクリュ基礎杭ユニット、及び杭頭ロック | |
WO2020206711A1 (zh) | 陀螺仪 | |
JP2010127764A (ja) | 建物の耐震診断方法および装置 | |
JP2012255294A (ja) | 鉄骨柱接合用アンカー部材 | |
JP6569317B2 (ja) | 杭構造物の施工方法 | |
JP4807730B2 (ja) | 曲げ疲労試験機及び曲げ疲労試験方法 | |
JP2000273951A (ja) | 耐震性能の高い露出型固定柱脚 | |
KR100975541B1 (ko) | 사이드형 브레이카용 링크 구조 | |
JP2002250085A (ja) | 住宅ユニット構造 | |
JP6861091B2 (ja) | 木造柱脚金物用アンカーボルト固定金具およびそれを用いた木造柱脚構造 | |
JP4354365B2 (ja) | 主鉄筋の連結方法 | |
TWI814456B (zh) | 形狀取得方法、對象物之管理方法及鋼骨構造之組裝方法、以及形狀取得系統 | |
JP2002363998A (ja) | プレキャストコンクリート柱の接合構造 | |
JP2010053553A (ja) | アンカー金具 | |
JP3903315B2 (ja) | 既存外壁構造体の保存方法 | |
JP7579694B2 (ja) | はかり検査装置及びロードセルユニット | |
JP2007120166A (ja) | 免震建物における風揺れ阻止機構 | |
JP4914078B2 (ja) | エスカレーターフレーム芯出し方法及び芯出し装置 | |
JP2006323491A (ja) | ジョイスティック | |
JP2017101451A (ja) | 芯材の建込み方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20060810 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20080214 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080226 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080423 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20080715 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20080916 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20090224 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20090714 |