JP2006176833A - 導電用アルミニウム合金及び導電用アルミニウム合金線並びにその製造方法 - Google Patents

導電用アルミニウム合金及び導電用アルミニウム合金線並びにその製造方法 Download PDF

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稔之 堀越
Hirohisa Endo
裕寿 遠藤
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Abstract

【課題】 導電性、機械的特性、及び耐熱性が良好な導電用アルミニウム合金及び導電用アルミニウム合金線並びにその製造方法を提供するものである。
【解決手段】 本発明に係る導電用アルミニウム合金は、
Ag,Mn,Sn,Zn,Cu,Ga,Ge,Li,Mg,Si,Th,Ti,V,Zrから選択される少なくとも1種の元素を0.3〜10.0重量%の割合で含有し、
残部が主成分であるAlと不可避不純物、
で構成されるものである。
【選択図】 なし

Description

本発明は、導電用アルミニウム合金に係り、特に、配線材に好適な導電用アルミニウム合金に関するものである。
従来、配線材(例えば、電線や、電磁石又はモータ用のコイルワイヤ)の構成材として、機械的強度及び導電性の観点からCu又はCu合金が用いられてきた。しかし、Cu又はCu合金で構成される銅線は、引張強さ及び導電率は高いものの、密度が高いことから単位長さ当たりの重量が大きい。よって、銅線をケーブル導体として用いた装置においては、装置の重量が増大してしまうという問題があった。このため、銅線の配線材は、絶えず小型、軽量化が進む携帯電話などの携帯用機器や医療用機器に対する実装性が劣るという問題があった。
そこで、携帯用機器や医療用機器などの配線材のように、軽量性が要求される場合については、配線材のケーブル導体としてAl又はAl合金で構成されるアルミ線が用いられている。
アルミ線においては、構成元素及びその含有量を調整することで、様々な特性を有する導電用アルミニウム合金線が得られており、例えば、強度ならびに耐熱性に優れる高品質な導電用アルミニウム合金線がある(例えば、特許文献1,2参照)。
特開平8−277447号公報 特開平8−246115号公報
Alの密度はCuの密度の約1/3であり、単位長さ当たりのアルミ線は銅線よりも軽量である。
しかしながら、アルミ線は引張強さが低いため、配線材として十分な機械的強度を満足するためには、アルミ導体の断面積を大きくする必要がある。その結果、配線材が実装される機器の全容積に占めるアルミ導体の割合が大きくなってしまい、機器の小型化を阻害してしまうという問題があった。逆に、配線材として十分な機械的強度を満足するようにアルミ線の引張強さを高めると、伸びが低下して可撓性が悪化してしまい、屈曲寿命の低下を招くという問題があった。
また、アルミ線は機械的強度が小さいため、断線を生じさせることなく極細線に加工することは難しく、アルミ導体を携帯電話や医療用機器などに使用される極細ケーブルに適用することは困難であった。
以上の事情を考慮して創案された本発明の目的は、導電性、及び機械的特性が良好な導電用アルミニウム合金及び導電用アルミニウム合金線並びにその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成すべく本発明に係る導電用アルミニウム合金は、
Ag,Mn,Sn,Zn,Cu,Ga,Ge,Li,Mg,Si,Th,Ti,V,Zrから選択される少なくとも1種の元素を0.3〜10.0重量%の割合で含有し、
残部が主成分であるAlと不可避不純物、
で構成されるものである。
また、本発明に係る導電用アルミニウム合金は、
Ag,Mn,Sn,Znから選択される少なくとも1種の元素を0.3〜10.0重量%の割合で含有し、 残部が主成分であるAlと不可避不純物、
で構成されるものである。
一方、本発明に係る導電用アルミニウム合金線は、
Alと、
Ag,Mn,Sn,Zn,Cu,Ga,Ge,Li,Mg,Si,Th,Ti,V,Zrから選択される少なくとも1種の元素、
の合金で構成され、伸びが2%の時の引張強さが230MPa以上、伸びが10%の時の引張強さが120MPa以上、導電率が53〜62%IACSのものである。
また、本発明に係る導電用アルミニウム合金線は、
Alと、
Ag,Mn,Sn,Znから選択される少なくとも1種の元素、
の合金で構成され、伸びが2%の時の引張強さが230〜320MPa、伸びが10%の時の引張強さが120〜250MPa、導電率が53〜62%IACSのものである。
ここで、Alと合金を構成する上記元素は、アルミニウム合金のマトリックス中に固溶分散されている。
他方、本発明に係る導電用アルミニウム合金線の製造方法は、
純度が99.95%以上の純アルミニウム、
Ag,Mn,Sn,Zn,Cu,Ga,Ge,Li,Mg,Si,Th,Ti,V,Zrから選択される少なくとも1種の元素を溶解し、
Alが主成分であり、
Ag,Mn,Sn,Zn,Cu,Ga,Ge,Li,Mg,Si,Th,Ti,V,Zrから選択される少なくとも1種の元素を0.3〜10.0重量%、
の割合で含む合金溶湯を溶解製造するステップ、
その合金溶湯を用いてアルミニウム合金鋳造体を鋳造するステップ、
そのアルミニウム合金鋳造体に伸線加工を施して線材を形成するステップ、
を含むものである。
ここで、伸線加工は、減面加工工程と熱処理工程を含み、伸びが2%の時の引張強さが230MPa以上、伸びが10%の時の引張強さが120MPa以上となるように減面率及び熱処理条件を調整するものである。
また、本発明に係る導電用アルミニウム合金線の製造方法は、
純度が99.95%以上の純アルミニウム、
Ag,Mn,Sn,Znから選択される少なくとも1種の元素を溶解し、
Alが主成分であり、
Ag,Mn,Sn,Znから選択される少なくとも1種の元素を0.3〜10.0重量%、
の割合で含む合金溶湯を溶解製造するステップ、
その合金溶湯を用いてアルミニウム合金鋳造体を鋳造するステップ、
そのアルミニウム合金鋳造体に伸線加工を施して線材を形成するステップ、
を含むものである。
ここで、伸線加工は、減面加工工程と熱処理工程を含み、伸びが2%の時の引張強さが230〜320MPa、伸びが10%の時の引張強さが120〜250MPaとなるように減面率及び熱処理条件を調整するものである。
本発明によれば、純アルミニウムと比較してほとんど遜色がない導電性を有し、かつ、純アルミニウムよりも高強度で十分な引張強さを有する導電用アルミニウム合金が得られるという優れた効果を発揮する。
以下、本発明の好適一実施の形態を説明する。
本発明の好適一実施の形態に係る導電用アルミニウム合金は、
Alと、
Ag,Mn,Sn,Zn,Cu,Ga,Ge,Li,Mg,Si,Th,Ti,V,Zrから選択される少なくとも1種の元素、好ましくはAg,Mn,Sn,Zn,Ge,Th,Ti,V,Zrから選択される少なくとも1種の元素、
の合金で構成されるものである。
より具体的には、本実施の形態に係る導電用アルミニウム合金は、
Ag,Mn,Sn,Znから選択される1種の元素を0.3〜10.0重量%、好ましくは0.3〜7.0重量%、より好ましくは0.3〜6.0重量%の割合で含有し、
残部が主成分であるAlと不可避不純物、
で構成されるものである。
最良の形態の導電用アルミニウム合金は、
Agを4.0重量%(又はMnを0.4重量%、或いはSnを4.0重量%、もしくはZnを5.0重量%)の割合で含有し、
残部が主成分であるAlと不可避不純物、
で構成されるものである。この時、Ag,Mn,Sn,Znの中で、Ag,Snは、引張強さを向上させる効果が最も高い。このため、本実施の形態に係る導電用アルミニウム合金において、引張強さを重視する場合、Al-Ag合金,Al-Sn合金が好適である。また、Ag,Mn,Sn,Znの中で、Mnは、添加量に対する引張強さの向上効果が最も高い。このため、本実施の形態に係る導電用アルミニウム合金において、コストパフォーマンスを重視する場合、Al-Mn合金が好適である。さらに、Ag,Mn,Sn,Znの中で、Znは、引張強さを向上させる効果が最も低いが、導電率を低下させる効果も最も低い。このため、本実施の形態に係る導電用アルミニウム合金において、導電率を重視する場合、Al-Zn合金が好適である。
Cu(又はMn、或いはSn、もしくはZn)の含有量を0.3〜10.0重量%に規定したのは、Cu(又はMn、或いはSn、もしくはZn)の含有量が0.3重量%未満だと、引張強さの向上効果が十分に得られないためである。また、Cu(又はMn、或いはSn、もしくはZn)の含有量が10.0重量%を超えると、導電率が著しく低下すると共に、合金密度が高くなりすぎるためである。
本実施の形態に係る導電用アルミニウム合金は、更に、第3元素としてZrを0.01〜1.0重量%及び/又はSiを0.02〜2.0重量%の割合で含有していてもよい。例えば、Zrを0.01〜1.0重量%、好ましくは0.01〜0.5重量%、より好ましくは0.01〜0.1重量%の割合で含有していてもよい。また、Siを0.02〜2.0重量%、好ましくは0.02〜1.0重量%、より好ましくは0.05〜0.5重量%の割合で含有していてもよい。さらに、ZrとSiの両方を、前述した割合で含有していてもよい。導電用アルミニウム合金において、Zr,Siの少なくとも一方を更に含有させることにより、耐熱性が向上する。
この時、導電用アルミニウム合金線の耐熱温度が、200〜300℃、好ましくは230〜280℃となるように、Zr及び/又はSiの含有量が調整される。ここで言う耐熱温度は、その温度条件で1時間保持した時の強度が初期の強度に対して90%以上となる条件を満足する温度を示している。
Zr含有量を0.01〜1.0重量%(又はSi含有量を0.02〜2.0重量%)に規定したのは、Zr含有量が0.01重量%(又はSi含有量が0.02重量%)未満だと、耐熱性の向上効果が十分に得られないためである。また、Zr含有量が1.0重量%(又はSi含有量が2.0重量%)を超えると、導電率が著しく低下するためである。ZrはSiよりも耐熱性の向上効果が高く、Zr含有量が微量であっても耐熱性は著しく向上する。また、Zrは、Siよりも少ない量(含有量)、例えば、Si含有量の約1/5の量であっても、同等の引張強さを得ることができる。よって、第3元素として添加するのは、Zrが好ましい。
次に、本実施の形態に係る導電用アルミニウム合金を用いた導電用アルミニウム合金線及びその製造方法を説明する。
本実施の形態に係る導電用アルミニウム合金線は、Al-Ag(又はAl-Mn、或いはAl-Sn、もしくはAl-Zn)系合金、好ましくはAl-0.3〜10.0重量%Ag(又はAl-0.3〜10.0重量%Mn、或いはAl-0.3〜10.0重量%Sn、もしくはAl-0.3〜10.0重量%Zn)系合金の線材で構成される。その線材は、伸びが2%の時の引張強さ(以下、伸び2%引張強さという)が230〜320MPa、好ましくは240〜310MPa、伸びが10%の時の引張強さ(以下、伸び10%引張強さという)が120〜250MPa、好ましくは140〜240MPa、導電率が53〜62%IACS、好ましくは53〜60%IACSのものである。
本実施の形態に係る導電用アルミニウム合金線は、その直径がφ0.1mm以下(又は断面積が0.1mm2以下)となるように調整される。ここで、直径をφ0.1mm以下(又は断面積を0.1mm2以下)に規定したのは、直径がφ0.1mm(又は断面積が0.1mm2)を超えると、極細ケーブル用のアルミ導体として好ましくないためである。
本実施の形態に係る導電用アルミニウム合金線は、例えば、以下に示す手順で製造される。
先ず、純度が99.95%以上の純アルミニウム、Ag(又はMn、或いはSn、もしくはZn)を溶解し、
Alが主成分であり、
Ag(又はMn、或いはSn、もしくはZn)を0.3〜10.0重量%、
の割合で含む合金溶湯が溶解製造される(溶解製造ステップ)。ここで、合金溶湯の溶解製造に用いる純アルミニウムの純度を99.95%以上と規定したのは、純度が99.95%未満だと、最終的に得られる導電用アルミニウム合金線の導電率が53%IACS未満となるためである。言い換えると、純アルミニウムは、0.05重量%未満であれば不可避不純物を含んでいてもよい。
次に、その合金溶湯を鋳型内に流し込んで鋳込みを行い、アルミニウム合金鋳造体(アルミ荒引き線)が作製される(鋳造ステップ)。アルミニウム合金鋳造体におけるAl及び不可避不純物以外の構成元素は、アルミニウム合金のマトリックス中に固溶分散される。これによって、マトリックスが固溶強化され、純アルミニウムと比較して強度が向上される。アルミニウム合金鋳造体の作製は、連続鋳造設備を用いて行うことが好ましいが、バッチ式の鋳造設備を用いてもよい。
次に、得られたアルミニウム合金鋳造体に伸線加工が施される(線材形成ステップ)。これによって、最終製品と同形状(又はほぼ同形状)の、本実施の形態に係る導電用アルミニウム合金線(線材)が得られる。伸線加工は、減面加工工程と熱処理工程を含んでおり、必要に応じて多段階にわたって繰り返し行われる。線材の伸び2%引張強さが230〜320MPa、伸び10%引張強さが120〜250MPaとなるように、また、最終的に得られた線材の直径がφ0.1mm以下(又は断面積が0.1mm2以下)となるように、アルミニウム合金鋳造体に対する減面加工の減面率及び熱処理条件が調整される。
本実施の形態に係る導電用アルミニウム合金は、Alの特長である軽量性、良好な導電性を維持しつつ、伸びを低下させることなく(良好な伸びを保ったまま)、十分な引張強さが得られるように、添加元素であるAg(又はMn、或いはSn、もしくはZn)の含有量の調整を行っている。
これによって、本実施の形態に係る導電用アルミニウム合金を用いた導電用アルミニウム合金線は、純アルミ線と比較してほとんど遜色がない導電率を有し(導電率:53〜62%IACS)、かつ、純アルミ線よりも高強度で十分な引張強さを有する(伸び2%引張強さ:230〜320MPa、伸び10%引張強さ:120〜250MPa)。
この導電用アルミニウム合金線は、携帯用機器や医療用機器などの配線材のケーブル導体、特に、引張応力や曲げ応力が負荷される頻度が高く、かつ、引張や曲げ・屈曲に対する高い信頼性が要求される配線材のケーブル導体として好適である。また、この導電用アルミニウム合金線は、その他にも、電線や、電磁石、モータ、又はその他のアッセンブリに用いられる巻線などに好適である。
本実施の形態に係る導電用アルミニウム合金においては、Ag,Mn,Sn,Znから選択される1種の元素を0.3〜10.0重量%の割合で含有するアルミニウム合金について説明を行ったが、特にこれに限定するものではない。例えば、Ag,Mn,Sn,Znから選択される2種(又は3種、或いは4種全て)の元素を合計で0.3〜10.0重量%の割合で含有するアルミニウム合金であってもよい。これらの導電用アルミニウム合金を用いた導電用アルミニウム合金線の製造方法の手順は、本実施形態に係る導電用アルミニウム合金線を製造する際に、Ag(又はMn、或いはSn、もしくはZn)の他に、少なくとも1種の元素を添加する以外は、同じとされる。
以上、本発明は、上述した実施の形態に限定されるものではなく、他にも種々のものが想定されることは言うまでもない。
次に、本発明を実施例に基づいて説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
(実施例1)
化学組成がAl-4.0Ag(単位は重量%)のアルミ合金溶湯を用いて、直径がφ9.5mmの荒引き線を鋳造により作製した。この荒引き線に断面減少率が90%の減面加工を施して伸線し、直径がφ3.0mmの線材を作製した。この線材に250〜350℃×約1時間の熱処理を施した後、再び減面加工を施し、直径がφ0.04mmの導電用アルミニウム合金線を作製した(試料1)。
(実施例2)
化学組成がAl-0.4Mn(単位は重量%)のアルミ合金溶湯を用いる以外は、実施例1と同様にして、直径がφ0.04mmの導電用アルミニウム合金線を作製した(試料2)。
(実施例3)
化学組成がAl-4.0Sn(単位は重量%)のアルミ合金溶湯を用いる以外は、実施例1と同様にして、直径がφ0.04mmの導電用アルミニウム合金線を作製した(試料3)。
(実施例4)
化学組成がAl-5.0Zn(単位は重量%)のアルミ合金溶湯を用いる以外は、実施例1と同様にして、直径がφ0.04mmの導電用アルミニウム合金線を作製した(試料4)。
(従来例1)
純度が99.95%の純アルミニウム溶湯を用いる以外は、実施例1と同様にして、直径がφ0.04mmの導電用アルミニウム線を作製した(試料5)。
試料1〜5について、導電率(%IACS)、室温(20℃)での伸び2%引張強さ及び伸び10%引張強さ(MPa)の評価を行った。その評価結果を表1に示す。
Figure 2006176833
表1に示すように、純アルミニウムで構成される試料5は、61〜62%IACSという高い導電率が得られるものの、伸び2%引張強さが200〜220MPa、伸び10%引張強さが90〜110MPaと低かった。
これに対して、本発明の導電用アルミニウム合金で構成される試料1〜4は、純アルミニウムとほぼ変わらない良好な導電率(55〜58%IACS)を有しつつ、純アルミニウムよりも大幅に高い引張強さを有していた(伸び2%引張強さが250〜300MPa、伸び10%引張強さが150〜230MPa)。
以上、試料1(又は試料3)と試料5の比較から、純アルミニウムに4.0重量%前後、例えば2.0〜6.0重量%の割合でAg(又はSn)を含有させることで、導電率をほとんど低下させることなく引張強さを大幅に向上させることができることが確認された。
また、試料2と試料5の比較から、純アルミニウムに0.4重量%前後、例えば0.3〜1.5重量%の割合でMnを含有させることで、導電率をほとんど低下させることなく引張強さを大幅に向上させることができることが確認された。
さらに、試料4と試料5の比較から、純アルミニウムに5.0重量%前後、例えば3.0〜7.0重量%の割合でZnを含有させることで、導電率をほとんど低下させることなく引張強さを大幅に向上させることができることが確認された。
また、試料1〜4を比較することで、より少ない添加量で効果的に引張強さを向上させることができる添加元素はMnであることが確認された。

Claims (9)

  1. Ag,Mn,Sn,Zn,Cu,Ga,Ge,Li,Mg,Si,Th,Ti,V,Zrから選択される少なくとも1種の元素を0.3〜10.0重量%の割合で含有し、
    残部が主成分であるAlと不可避不純物、
    で構成されることを特徴とする導電用アルミニウム合金。
  2. Ag,Mn,Sn,Znから選択される少なくとも1種の元素を0.3〜10.0重量%の割合で含有し、 残部が主成分であるAlと不可避不純物、
    で構成されることを特徴とする導電用アルミニウム合金。
  3. Alと、
    Ag,Mn,Sn,Zn,Cu,Ga,Ge,Li,Mg,Si,Th,Ti,V,Zrから選択される少なくとも1種の元素、
    の合金で構成され、伸びが2%の時の引張強さが230MPa以上、伸びが10%の時の引張強さが120MPa以上、導電率が53〜62%IACSであることを特徴とする導電用アルミニウム合金線。
  4. Alと、
    Ag,Mn,Sn,Znから選択される少なくとも1種の元素、
    の合金で構成され、伸びが2%の時の引張強さが230〜320MPa、伸びが10%の時の引張強さが120〜250MPa、導電率が53〜62%IACSであることを特徴とする導電用アルミニウム合金線。
  5. Alと合金を構成する上記元素が、アルミニウム合金のマトリックス中に固溶分散された請求項3又は4記載の導電用アルミニウム合金線。
  6. 純度が99.95%以上の純アルミニウム、
    Ag,Mn,Sn,Zn,Cu,Ga,Ge,Li,Mg,Si,Th,Ti,V,Zrから選択される少なくとも1種の元素を溶解し、
    Alが主成分であり、
    Ag,Mn,Sn,Zn,Cu,Ga,Ge,Li,Mg,Si,Th,Ti,V,Zrから選択される少なくとも1種の元素を0.3〜10.0重量%、
    の割合で含む合金溶湯を溶解製造するステップ、
    その合金溶湯を用いてアルミニウム合金鋳造体を鋳造するステップ、
    そのアルミニウム合金鋳造体に伸線加工を施して線材を形成するステップ、
    を含むことを特徴とする導電用アルミニウム合金線の製造方法。
  7. 上記伸線加工が、減面加工工程と熱処理工程を含み、伸びが2%の時の引張強さが230MPa以上、伸びが10%の時の引張強さが120MPa以上となるように減面率及び熱処理条件を調整する請求項6記載の導電用アルミニウム合金線の製造方法。
  8. 純度が99.95%以上の純アルミニウム、
    Ag,Mn,Sn,Znから選択される少なくとも1種の元素を溶解し、
    Alが主成分であり、
    Ag,Mn,Sn,Znから選択される少なくとも1種の元素を0.3〜10.0重量%、
    の割合で含む合金溶湯を溶解製造するステップ、
    その合金溶湯を用いてアルミニウム合金鋳造体を鋳造するステップ、
    そのアルミニウム合金鋳造体に伸線加工を施して線材を形成するステップ、
    を含むことを特徴とする導電用アルミニウム合金線の製造方法。
  9. 上記伸線加工が、減面加工工程と熱処理工程を含み、伸びが2%の時の引張強さが230〜320MPa、伸びが10%の時の引張強さが120〜250MPaとなるように減面率及び熱処理条件を調整する請求項8記載の導電用アルミニウム合金線の製造方法。
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