JP2006175717A - 架橋ポリオレフィン樹脂発泡体の可塑化方法ならびに前記方法による再生材を用いた成形体および発泡体 - Google Patents

架橋ポリオレフィン樹脂発泡体の可塑化方法ならびに前記方法による再生材を用いた成形体および発泡体 Download PDF

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Abstract

【課題】架橋ポリオレフィン発泡体を長時間熱可塑化する際に起こる可塑化設備の腐食を抑制し、安定して連続運転できる可塑化方法ならびに前記可塑化方法により可塑化された成形体および発泡体を提供する。
【解決手段】架橋ポリオレフィン樹脂発泡体の可塑化時に、(1)無機物を1〜10質量%配合、もしくは(2)MFR1g/10min以上のポリオレフィン樹脂を20〜75質量%配合し、可塑化することを特徴とする架橋ポリオレフィン発泡体の可塑化方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、架橋ポリオレフィン樹脂発泡体を連続的かつ安定して可塑化する方法ならびに可塑化された再生材を用いて作られた成形体および発泡体に関する。さらに詳しくは、長期間可塑化を行っても、可塑化設備を腐食することなく安定して架橋ポリオレフィン樹脂発泡体の可塑化を行うことができる可塑化方法、ならびに可塑化された再生材を用いて作られた成形体および発泡体に関する。
近年、各種用途にプラスチック発泡体が大量に使用されており、それに伴い廃棄物の処理が社会問題となっている。特に架橋ポリオレフィン発泡体は各種雑貨や土木、建築資材で大量に使用されているが、三次元の架橋構造を有している為に加熱溶融が簡単ではない。そのため再成形・再利用が難しく、大部分が焼却や埋立て処理されており、有効なリサイクル方法がないのが現状である。
最近になって、架橋ポリオレフィン発泡体を可塑化することで再生材として利用する方法が検討されている。例えば特許文献1では、特定の架橋結合を有するポリオレフィン発泡体に架橋切断材と発泡剤の分解促進剤を添加し、残存発泡剤の分解を行いつつ再生する方法が提案されている。また特許文献2では、熱と剪断力をかけることで架橋ポリオレフィン発泡体に残存する発泡剤の影響や押出時の臭気をなくして再利用可能な程度まで可塑化できる方法が提案されている。
特開平10−86152号公報 特開2001−347558号公報
特許文献1および特許文献2のいずれの方法でも、良好な再生品を得ることができ、十分に再利用が可能な処理法ではある。しかし、特許文献1では、特定の架橋構造を有する発泡体以外には適用できない。さらには再生材に発泡剤の分解促進剤が含まれてしまうため、再度架橋発泡体にリサイクル使用した場合、発泡剤分解温度が低下して製品の安定生産ができなくなるという問題を有している。
また、特許文献2の方法では、数時間の可塑化処理では問題がないものの、長時間可塑化を行うと、可塑化設備が腐食してしまう場合があることが明らかとなった。
本発明は、前記すべての問題を解決し、架橋ポリオレフィン発泡体を長時間熱可塑化する際に起こる可塑化設備の腐食を抑制し、安定して連続運転できる可塑化方法および、得られた再生材から架橋ポリオレフィン発泡体などの成形体を得ることを目的としたものである。
上記課題を解決する為に本発明者らは鋭意検討した結果、架橋ポリオレフィン樹脂発泡体の可塑化時に、(1)無機物を1〜10質量%配合する、もしくは(2)MFR(メルトフローレート、以下、MFRと記す)1g/10min以上のポリオレフィン樹脂を20〜75質量%配合することで、可塑化設備を腐食させることなく、再利用可能な再生材が、長期間安定して得られることを見いだした。また、前記再生材を使用して発泡体などの成形体が好適に得られることを見いだした。本発明はこれらの知見を元になされたものである。
すなわち、本発明は、
(1)架橋ポリオレフィン樹脂発泡体に、無機物を前記架橋ポリオレフィン樹脂発泡体に対し1〜10質量%配合し、可塑化することを特徴とする架橋ポリオレフィン樹脂発泡体の可塑化方法、
(2)前記無機物が金属酸化物であることを特徴とする請求項1に記載の架橋ポリオレフィン樹脂発泡体の可塑化方法、
(3)架橋ポリオレフィン樹脂発泡体に、MFRが1g/10分以上であるポリオレフィン樹脂を、前記架橋ポリオレフィン樹脂発泡体に対し20〜75質量%配合し、可塑化することを特徴とする架橋ポリオレフィン樹脂発泡体の可塑化方法、
(4)(1)〜(3)のいずれか1項に記載の方法で可塑化された架橋ポリオレフィン樹脂発泡体の再生材を含有してなることを特徴とする成形体、
(5)(1)〜(3)のいずれか1項に記載の方法で可塑化された架橋ポリオレフィン樹脂発泡体の再生材を含有する樹脂を発泡させたことを特徴とする発泡体、
を提供する。
本発明の可塑化方法によれば、架橋ポリオレフィン発泡体を長時間熱可塑化する際に起こる可塑化設備の腐食を抑制し、安定して連続運転できる可塑化方法である。
また、本発明の可塑化方法で可塑化された再生材は、成形体や発泡体の材料として好適に使用することができる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明における架橋ポリオレフィン発泡体とは、ポリオレフィン系樹脂に熱分解型発泡剤および有機過酸化物と、必要に応じて配合される各種添加剤を加熱して架橋発泡したものや、ポリオレフィン系樹脂に熱分解型発泡剤と各種添加剤を配合し、電離性放射線で架橋処理を施したあとに加熱して発泡させたものである。
本発明におけるポリオレフィン系樹脂とはエチレン単独もしくはα−オレフィンや他の誘導体と共重合したもの、ポリプロピレン、およびこれらの混合物などが挙げられ、例えば低密度ポリオレフィン、高密度ポリオレフィン、線状低密度ポリオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸エチル共重合体、ポリプロピレン、ポリブテン等やこれらの混合物が用いられる。
また、熱分解型発泡剤とは公知の各種発泡剤であり、例えば、アゾジカルボンアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、4,4’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド、アゾビスイソブチロニトリル等があり、中でもアゾジカルボンアミドが好適に用いられる。
有機過酸化物としては、公知の有機過酸化物を使用でき、特に限定しないが、例えば、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、t−ブチルクミルパーオキサイド等を使用することができる。
これら架橋ポリオレフィン発泡体には、用途に応じて各種添加剤、例えば、難燃剤や充填材、酸化防止剤や着色剤等が配合されていてもかまわない。架橋ポリオレフィン発泡体のゲル分率は、その架橋方法や発泡倍率によって異なるが、通常30〜60%である。また発泡体に配合された熱分解型発泡剤は完全に分解しているわけではなく、通常0.5〜数%が未分解のまま残存しており、更には分解副生成物も存在している状態であるのが普通である。
架橋ポリオレフィン発泡体の可塑化処理にあたっては、架橋ポリオレフィン発泡体を押出機に投入可能な寸法にする必要がある。その寸法は押出機のスクリュー径によって異なるが、通常20mm以下が望ましく、特に10mm以下であることが好ましい。この場合、発泡体を直接粉砕もしくは裁断しても良いし、適当な減容設備によって減容処理した後粉砕もしくは裁断してもかまわない。
本発明においては、可塑化処理を行う工程で、1〜10質量%の無機物を配合するか、MFRが1g/10分以上であるポリオレフィン樹脂を、20〜75質量%配合する。
本発明に用いられる無機物としては例えば、金属酸化物、ハイドロタルサイト、ゼオライト等が挙げられる。
本発明に用いられる金属酸化物としては、通常使用されている金属酸化物が使用でき、特に限定しないが、例えば、酸化リチウム、酸化鉛、酸化カドミウム、酸化亜鉛、酸化カルシウム、酸化マグネシウム等があげられる。中でも環境面や、コスト面の観点から、酸化亜鉛、酸化マグネシウムおよび酸化カルシウムの使用が好ましい。
本発明におけるハイドロタルサイト化合物とは、一般式〔Mg1−xAl(OH)x+〔(COx/2・mHO〕x−で表される不定比化合物で、プラスに荷電した基本層〔Mg1−xAl(OH)x+と、マイナスに荷電した中間層〔(COx/2・mHO〕x−とからなる層状の結晶構造を有する無機物質である。ここで、xは0より大きく、0.5以下の数であり、mは0または実数である。本発明のハイドロタルサイト化合物として、前記一般式のMgの一部をZnで置換したZn変性型を使用しても良い。また、マイナスに荷電した中間層としては、炭酸イオン(CO 2−)の他に、過塩素酸イオン(ClO )、水酸イオン(OH)、硫酸イオン(SO 2−)でも良いが、好ましくは炭酸イオンである。
本発明におけるゼオライトとは、三次元のゼオライト結晶構造を有するアルカリ金属またはアルカリ土類金属のアルミノケイ酸塩であり、その代表例としては、A型、X型、Y型およびP型ゼオライト、モノデナイト、アナルサイト、ソーダライト族アルミノケイ酸塩、クリノブチロライト、エリオナイトおよびチャバサイトなどを挙げることができる。また、前記ゼオライトが、結晶水を有する含水物でも、結晶水を除去した無水物であってもよい。また本発明おけるゼオライトとしては、天然ゼオライト、合成ゼオライトのいずれでもよい。
本発明においては、無機物として、いずれか1種を使用しても、2種以上を併用しても良いが、金属酸化物の使用が腐食抑制効果の点で好ましい。
本発明において、架橋ポリオレフィン樹脂発泡体を可塑化する工程で、無機物を所定量配合することにより、長時間可塑化を行っても可塑化設備を腐食させることなく、安定した再生材を得ることが可能である。腐食を防ぐメカニズムは詳細は不明であるが、無機物が触媒的に作用して腐食性ガスを分解促進する、または腐食性ガスをトラップするなどが考えられる。
本発明における無機物の配合量は、架橋ポリオレフィン樹脂発泡体に対して1〜10質量%であり、好ましくは2.5〜8質量%である。配合量が少なすぎると腐食の抑制効果が小さく、多すぎると再生材を得るためにコストがかかりすぎてしまい現実的ではない場合がある。
本発明においては、可塑化設備の腐食を防ぐために、MFR1g/10min以上のポリオレフィン樹脂を使用してもよい。
本発明に用いられるポリオレフィン樹脂としては、エチレン単独もしくはα−オレフィンや他の誘導体と共重合したもの、ポリプロピレン、およびこれらの混合物などが挙げられ、例えば低密度ポリオレフィン、高密度ポリオレフィン、線状低密度ポリオレフィン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−アクリル酸エチル共重合体、エチレン−メタクリル酸エチル共重合体、ポリプロピレン、ポリブテン等やこれらの混合物などが挙げられる。
本発明においては、前記ポリオレフィン樹脂のMFRが1g/10min以上が好ましい。MFRが小さすぎると、可塑化設備の腐食が起こってしまう恐れがある。なお、本発明におけるポリオレフィン樹脂のMFRは、JIS K 7210に準拠し190℃、2.16kgで測定したものである。
本発明において使用するポリオレフィン樹脂は、上記のMFRを有するものであれば特に限定されず、一般に市販されている樹脂でも、廃ポリオレフィン樹脂を再生したものでもよい。
本発明において、架橋ポリオレフィン樹脂発泡体を可塑化する工程で、前記特定のMFRを有するポリオレフィン樹脂を特定量配合することにより、長時間可塑化を行っても可塑化設備を腐食させることなく、安定した再生材を得ることが可能である。腐食を防ぐメカニズムの詳細は不明であるが、可塑化時において架橋ポリオレフィン樹脂発泡体より先に溶融することで、スクリューエレメント表面やバレル表面をコーティングし、腐食性ガスと可塑化設備との接触を小さくしたことや、架橋ポリオレフィン樹脂発泡体の表面をコーティングすることにより剪断をかかりにくくし、腐食性ガスが発生するのを抑制したことなどが考えられる。
本発明におけるポリオレフィン樹脂の配合量は、架橋ポリオレフィン樹脂発泡体に対し、20〜75質量%であり、好ましくは30〜60質量%である。配合量が少なすぎると、可塑化設備の腐食抑制効果が小さく、多すぎると、架橋ポリオレフィン樹脂発泡体の占める割合が少なすぎるため、コストメリットがない場合がある。
前記無機物、および前記MFR1g/10min以上のポリオレフィン樹脂は、それぞれ単独で使用しても良いし、2種以上を併用しても良い。
本発明においては、前記架橋ポリオレフィン樹脂発泡体と、前記無機物、もしくは前記MFR1g/min以上のポリオレフィン樹脂を配合し、可塑化を行う。
本発明の可塑化方法において使用する可塑化設備としては、前記架橋ポリオレフィンを可塑化できるものであれば特に限定しないが、例えば同方向回転の二軸押出機を使用することができる。前記二軸押出機には、可塑化処理中に発生する揮発成分を除去する為、必要に応じて真空ベント等の脱気設備を設置してもかまわない。
押出機の混練り部分の温度としては十分可塑化が可能な温度であれば特に限定しないが、300℃〜400℃が好ましい。温度が低すぎると、発泡体中の残存発泡剤や分解副生成物が押出機中で分解されず押出物が発泡してしまう場合がある。また剪断速度としては、やはり可塑化が可能であれば特に限定しないが、200/s以上が好ましい。ここで言う剪断速度とは、スクリューエレメント最外周部の周速度(mm/s)をスクリューとバレルとのクリアランス(mm)で除した数値である。剪断速度が200/sよりも小さい場合は材料に十分な剪断を与える事ができず、十分な可塑化ができない場合がある。
本発明の可塑化方法により処理した架橋ポリオレフィン樹脂発泡体の再生材は、ゲル分率が0.3〜30%、MFRが0.1〜50g/10minである。前記再生材のMFRとしては0.1〜20g/10minが好ましい。本発明の再生材のMFRが50g/10minより大きいと、可塑化物が極端に劣化している恐れがあるため、好ましくない。
本発明の可塑化方法により処理した架橋ポリオレフィン樹脂発泡体の再生材は、通常市販されているポリオレフィン樹脂と同様に、シート、チューブ、建材などの成形体の原料として使用することが可能である。本発明の成形体の樹脂成分としては、本発明の可塑化方法により得られた再生材のみを樹脂成分として使用しても、前記再生材と、一般に市販されている樹脂とを混合して使用しても良い。一般に市販されている樹脂は、成形する成形体によって適宜選択すればよく特に限定しないが、例えば、エチレン単独もしくはα-オレフィンや他の誘導体との共重合体、プロピレン単独もしくはエチレン-プロピレン共重合体やエチレン−プロピレン−ジエンターポリマー等の熱可塑性樹脂、ポリエステル系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマーなどが挙げられる。
本発明の成形体を製造する方法としては、通常使われている方法を、製造する成形体に応じて適宜選択することができるが、例えば、押出成形、射出成形、ロール成形などが可能である。また、用途に応じて成形体の樹脂成分を架橋することも可能である。架橋方法は従来行われている架橋方法を適宜選択でき、例えば、電子線架橋、過酸化物架橋、シラン架橋などが挙げられる。
本発明の成形体は、通常用いられる各種配合剤や添加剤、例えば顔料や加工助剤、難燃剤、帯電防止剤、各種添加剤などを適宜配合する事ができる。
本発明においては、本発明の可塑化方法により処理した再生材を、再度発泡体へとリサイクルすることも可能である。発泡体に使用する樹脂成分としては、前記再生材のみでも、前記再生材を一般に市販されている樹脂とを混合して使用してもよい。一般に市販されている樹脂は、成形する成形体によって適宜選択すればよく特に限定しないが、例えば、エチレン単独もしくはα-オレフィンや他の誘導体との共重合体、プロピレン単独もしくはエチレン-プロピレン共重合体やエチレン−プロピレン−ジエンターポリマー等の熱可塑性樹脂、ポリエステル系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマーなどが挙げられる。
本発明の発泡体には、通常用いられる各種配合剤や添加剤、例えば顔料や加工助剤、難燃剤、帯電防止剤などを適宜配合する事ができる。
本発明の発泡体を製造する方法としては、通常発泡体を成形する方法を使うことができ、特に限定しないが、例えば、延伸等により機械的に気泡を入れる機械的発泡、ガスを含浸させた後、減圧または加熱して発泡させる物理的発泡、発泡剤を配合した後熱を加えることにより発泡剤を分解させて発泡させる化学的発泡などが挙げられる。
また、本発明においては、本発明の再生材を架橋発泡体にリサイクルすることも可能である。本発明の再生材をリサイクル使用して架橋発泡体を作成する方法としては以下の二通りがある。1)再生材単独、もしくは再生材に任意比率で一般に市販されている樹脂を配合した樹脂組成物に、熱分解型発泡剤と有機過酸化物を配合し、加熱架橋発泡させる。2)再生材単独、もしくは再生材に任意比率で一般に市販されている樹脂を配合した樹脂組成物に熱分解型発泡剤を配合し、電離性放射線によって架橋処理した後、加熱発泡させる。
一般に市販されている樹脂としては、適宜選択すればよく特に限定しないが、例えば、エチレン単独もしくはα-オレフィンや他の誘導体との共重合体、プロピレン単独もしくはエチレン-プロピレン共重合体やエチレン−プロピレン−ジエンターポリマー等の熱可塑性樹脂、ポリエステル系エラストマー、ポリウレタン系エラストマー、ポリオレフィン系エラストマーなどが挙げられる。
熱分解型発泡剤としては、分解温度が前記再生材を含有する樹脂組成物の融点より高いものを使用する。例えば、アゾジカルボンアミド、ジニトロソペンタメチレンテトラミン、4、4’−オキシビスベンゼンスルホニルヒドラジド、アゾビスイソブチロニトリル等があり、特にアゾジカルボンアミドが好適に用いられる。熱分解型発泡剤の配合量は、所望の発泡倍率に応じて適宜決められるが、通常は樹脂組成物100質量部に対して1〜30質量部である。
有機過酸化物としては、その分解温度が樹脂組成物の融点よりも高く、更に前記熱分解型発泡剤の分解温度よりも低いものであれば特に制限はない。工業的にはジクミルパーオキサイドを使用する場合が多い。
電離性放射線としては、α線や電子線、γ線等があり、その照射量は、所望の発泡体に適した照射量を適宜選定すればよい。
本発明の架橋発泡体においては、発泡効率を高めるために、発泡助剤を配合することも可能である。発泡助剤としては、例えば、金属酸化物、脂肪酸金属塩、尿素系助剤等が挙げられる。本発明の再生材を架橋発泡体にリサイクルする場合は、金属酸化物を配合して可塑化した再生材の使用が、可塑化設備の腐食を防ぐために添加した金属酸化物が発泡助剤としても働くため好ましい。
また、本発明の架橋発泡体においては、通常架橋発泡体に使用されている各種配合剤や添加剤、例えば顔料や加工助剤、難燃剤、帯電防止剤を適宜配合することができる。
以下、本発明を以下の例によって詳細に説明する。なお、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
〔実施例1〜4、比較例1〜3〕
同方向噛み合い型二軸押出機(L/D=48、40mmφ)を用い、処理温度は300℃、剪断速度は2200〜2300/sとして再生処理を行った。2台のフィーダーより、表1、表2に記載された各材料をホッパーに投入し押出を行なった。押出量は24kg/hr、押出時間3時間である。
〔実施例5〕
同方向噛み合い型二軸押出機(L/D=48、40mmφ)を用い、処理温度は350℃、剪断速度は800/sとして再生処理を行った。2台のフィーダーより、表1に記載された各材料をホッパーに投入し押出を行なった。押出量は24kg/hr、押出時間3時間である。
なお、使用した材料は下記の通りである。
○架橋ポリオレフィン樹脂発泡体減容品
低密度ポリエチレンにアゾジカルボンアミド、とジクミルパーオキサイドを配合し加熱架橋発泡させた架橋ポリエチレン発泡体を減容処理し、更に10mm以下に粉砕したもの
○ポリオレフィン樹脂A
低密度ポリエチレン
密度:945kg/m MFR:10.6g/10min(190℃、2.16kg)
○ポリオレフィン樹脂B
高密度ポリエチレン
密度:955kg/m MFR0.2g/10min(190℃、5kg)
○PP廃材
ポリプロピレン発泡体を減容処理し、更に10mm以下に粉砕したもの
密度:890〜910kg/m MFR2.0g/10min
○酸化亜鉛(金属酸化物)
酸化亜鉛2種
○ハイドロタルサイト(無機物)
商品名:DHT−4A 製造元:協和化学工業(株)製
得られた再生材および可塑化設備について下記の評価を行った。
○腐食状況
可塑化設備の腐食状況を目視により確認した。評価は下記の通りである。
○:腐食はほとんど見られない
△:スクリューもしくはバレル表面の一部に腐食がある
×:腐食がはげしい。
○ゲル分率
試料0.095〜0.105gの範囲内で採取したサンプルを400メッシュの金網で包んだ上で、JIS K6769付属書2「架橋ポリエチレン管のゲル分率測定方法」に準じて測定した。
○MFR
JIS K 7210に準じ、190℃×2.16kgで測定した。
Figure 2006175717
Figure 2006175717
表1の実施例1〜5の結果に示されているように、本発明の可塑化方法によれば、可塑化設備の腐食がなく安定して連続的に架橋ポリオレフィン発泡体を再生処理する事ができ、可塑化物も良好なものを得る事ができる。対して、表2に示すとおり、比較例1は無機物および本発明に規定するMFRを有するポリオレフィン樹脂のどちらも配合されていないため、激しい腐食が起こっている。また比較例2は金属酸化物の配合量が少なすぎ、比較例3は配合するポリオレフィン樹脂のMFRが1g/10min以下であるため、どちらも可塑化設備に腐食が起こった。
〔実施例6、7、比較例4〕
実施例1で得られた再生材を使用し、表3に示す配合の組成物を二本ロールで十分混練りした後、厚さ2mmに熱プレス成型してシートとし、220℃の熱風炉に投入して加熱架橋発泡させた。発泡体密度はJIS K 6767に準じて見掛け密度を測定した。
なお、使用した各材料は以下の通りである。
○低密度ポリエチレンC
密度:920kg/m MFR:1.1g/10min
○熱分解型発泡剤
アゾジカルボンアミド
○有機過酸化物
ジクミルパーオキサイド
Figure 2006175717
表3に示すとおり、再生材と市販されている低密度ポリエチレンを混合したものを使用した架橋ポリエチレン発泡体(実施例6)、および再生材のみを使用した架橋ポリエチレン発泡体(実施例7)のいずれも、良好な架橋ポリエチレン発泡体が得られており、再生材を使用していない従来の架橋ポリエチレン発泡体である比較例4となんら遜色ない架橋ポリエチレン発泡体が得られていることが分かった。
以上より、本発明の可塑化方法によれば、架橋ポリオレフィン発泡体を長時間熱可塑化する際に起こる可塑化設備の腐食を抑制し、安定して連続運転できる可塑化方法である。
また、本発明の可塑化方法で可塑化された再生材は、成形体や発泡体の材料として好適に使用することができる。

Claims (5)

  1. 架橋ポリオレフィン樹脂発泡体に、無機物を前記架橋ポリオレフィン樹脂発泡体に対し1〜10質量%配合し、可塑化することを特徴とする架橋ポリオレフィン樹脂発泡体の可塑化方法。
  2. 前記無機物が金属酸化物であることを特徴とする請求項1に記載の架橋ポリオレフィン樹脂発泡体の可塑化方法。
  3. 架橋ポリオレフィン樹脂発泡体に、MFRが1g/10分以上であるポリオレフィン樹脂を、前記架橋ポリオレフィン樹脂発泡体に対し20〜75質量%配合し、可塑化することを特徴とする架橋ポリオレフィン樹脂発泡体の可塑化方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法で可塑化された架橋ポリオレフィン樹脂発泡体の再生材を含有してなることを特徴とする成形体。
  5. 請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法で可塑化された架橋ポリオレフィン樹脂発泡体の再生材を含有する樹脂を発泡させたことを特徴とする発泡体。
JP2004371145A 2004-12-22 2004-12-22 架橋ポリオレフィン樹脂発泡体の可塑化方法ならびに前記方法による再生材を用いた成形体および発泡体 Pending JP2006175717A (ja)

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