JP2006175478A - 鋳造用鋳型用スラリー - Google Patents

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Abstract

【課題】 バインダーの乾燥、焼成に伴う収縮を低減でき、鋳型に発生するひび割れを防止できる鋳造用の鋳型用スラリーを提供する。
【解決手段】 球形度が0.9以上である耐火性骨材と、無機バインダーとを含有する鋳造用鋳型用スラリー。
【選択図】 なし

Description

本発明は、鋳造用鋳型用スラリー及び該スラリーを用いて得られる鋳型に関する。
機械加工が難かしいにもかかわらず精度を必要とする製品を製造する技術として、精密鋳造技術の一種であるロストワックス法及びセラミックモールド法が知られている。ロストワックス法では、最終製品である鋳物と同一形状寸法のワックス模型を造型し、このワックス型の表面にインベスト材をコーティングして固めた後、ワックス型を加熱してワックスを溶し出し、空洞状態となった前記インベスト材を高温で焼成して鋳型を得るものである。この鋳型における前記空洞部は、最終製品である鋳物と同一形状をしているので、この鋳型に所要の金属の溶湯を注ぎ込んだ後に冷却固化させ、その後に型ばらしすることによりワックス模型と同一形状の鋳物製品が製造される。ここでワックス型の表面にコーティングされるインベスト材としては、例えばジルコンフラワーのような微細な耐火物粉末を、エチルシリケートやコロイダルシリカのようなバインダー(粘結剤)と混合したスラリー(分散液)が使用される。ロストワックス法に関する技術として、特許文献1〜3のものが挙げられる。
一方、セラミックモールド法では、模型上に耐火粉末スラリーを流し込み硬化させた後、模型をはずし乾燥・焼成することにより、セラミックの鋳造用鋳型を製造する方法である。ここで耐火粉末スラリーとしては、例えばジルコンフラワーのような微細な耐火物粉末を、エチルシリケートやコロイダルシリカのようなバインダー(粘結剤)と混合したスラリー(分散液)が使用され、このスラリーに使用時ゲル化促進剤を添加することにより硬化させる。ロストワックス法及びセラミックモールド法に関する技術として、特許文献4のものが挙げられる。
特開平8−66740 特開平8−309478 特開平9−155503 特開2000−176602
前記ロストワックス法で用いるインベスト材のスラリーにはジルコンフラワーのような微細な耐火性骨材を、コロイダルシリカなどのバインダーと混合したものが用いられる。ワックス型表面にコーティングするため前記スラリーには適度な流動性が必要であるが、従来の耐火性骨材は形状が不定形であることから、スラリーに必要な流動性を与えるためには多くのバインダーを必要とした。しかし、バインダーを多く用いた際にはバインダーの硬化にともなう収縮により必要以上の亀裂が発生するため、過度の亀裂を防ぎつつ鋳型を製造するためには細心の注意が必要であり生産性が低い点に課題があった。
また、ロストワックス法においてインベスト材のスラリーをコーティングした後、乾かないうちに粗い耐火物粒を振りかける操作(スタッコ)によって、前記した乾燥時の鋳型の亀裂防止や、乾燥時間短縮を行う方法があるが、鋳型の形状によってはスタッコ材が付着しにくい部分があり、そのような部分では前記したようなスタッコを行わない場合と同じような課題があった。更にスタッコを施した場合においても乾燥時間を更に短縮することが鋳型の生産性を高める上から求められている。
一方、セラミックモールド法においては微細な耐火性骨材にエチルシリケートなどのバインダーおよびゲル化促進剤などと混練したスラリーを模型上に流し込んだ後、硬化させるが、この場合も従来の耐火性骨材を用いた場合にはスラリーを流動化させるために多くのバインダーを必要とするため硬化および乾燥に伴う収縮により鋳型にひび割れによる大きな亀裂が発生しやすく、良好な鋳型とするためには細心の注意が必要であった。
本発明の課題は、鋳造法として、特に先に述べたロストワックス法やセラミックモールド法などの従来の精密鋳造法に内在している欠点を好適に解決することであり、具体的には、バインダーの乾燥、焼成に伴う収縮を低減でき、鋳型に発生するひび割れを防止できる鋳造用の鋳型用スラリーを提供することである。
本発明は、球形度が0.9以上である耐火性骨材と、無機バインダーとを含有する鋳造用鋳型用スラリーに関する。また、本発明は、該スラリーを用いて得られる鋳型、及び該鋳型を用いて鋳造された鋳物に関する。
本発明の鋳型用スラリーは、ロストワックス法にあっては、球形度が0.9以上である耐火性骨材を使用することによりスラリーの流動性確保に必要なバインダー量を少なくでき、乾燥硬化時のひび割れを防止できるとともに乾燥時間を短くでき生産性を高めることができる。
一方、セラミックモールド法にあっても、耐火物スラリーのフィラーとして球状の耐火性骨材を使用することにより、少量のバインダーの使用にてスラリーに良好な流動性を与えることを可能とし、その結果、バインダーの乾燥、焼成に伴う収縮を低減でき鋳型に発生するひび割れを防止し、良好な鋳型を得ることができる。
本発明の鋳造用鋳型用スラリーによれば、ロストワックス法に用いるに際してはインベスト材のスラリーは高濃度で耐火性骨材を含有するため、少量のバインダーにて流動性を示す。そのためスラリーを乾燥するに際して、乾燥時間を短縮することができる。バインダーの含有量が少ないため、バインダー乾燥硬化時の収縮が少なく、乾燥硬化時の鋳型のひび割れの発生を抑えることができる。
また、セラミックモールド法に用いるに際してもスラリー中のバインダーの含有量が少ないため焼成時の収縮が少なく、鋳型のひび割れの発生を抑えることができる。
本発明に用いる耐火性骨材は、球形度が0.9以上のものであり、0.95以上であるものが好ましく、0.98以上であるものが更に好ましく、0.99以上であるものが特に好ましい。
球形度は、耐火性骨材粒子の像を光学顕微鏡または走査型電子顕微鏡にて撮影し、得られた像(写真)を画像解析することにより、該粒子の粒子投影断面の面積および該断面の周囲長を求め、ついで[粒子投影面積断面の面積(mm2)と同じ面積の真円の円周長(mm)]/[粒子投影断面の周囲長(mm)]を計算し、任意の50個の耐火性骨材粒子につき、それぞれ得られた値を平均して求める。
本発明の球形度が0.9以上である耐火性骨材(以下、球状耐火性骨材という)の吸水率(重量%)としては、0.8重量%以下が好ましく、0.3%以下がより好ましい。吸水率はJIS A1109細骨材の吸水率測定方に従って測定することができる。
なお、球状耐火性骨材の吸水率は、火炎溶融法により該砂を調製した場合、該方法以外の焼成方法により調製した砂と比べて、同じ球形度であれば、通常、吸水率は低くなる。
本発明の球状耐火性骨材は種々の方法で製造可能であるが、特開2004−202577号に例示されるような火炎溶融法により製造されるものが、球形度が高く、吸水量が低いため特に適する。
本発明の球状耐火性骨材の組成は、耐火性、熱膨張性の観点から、Al23およびSiO2を主成分とするのが好ましい。ここで「主成分」とは、Al23およびSiO2が合計量で骨材全体の全成分中に60重量%以上含有されていることをいう。更に、耐火性の向上という観点から、それらの合計量として、球状耐火性骨材の全成分中、好ましくは65〜100重量%、より好ましくは80〜100重量%である。
また、本発明の球状耐火性骨材におけるAl23/SiO2重量比率は1〜15であることが好ましい。耐火性および熱膨張性の観点から、1.2〜12が更に好ましく、1.5〜9が特に好ましい。
なお、本発明の球状耐火性骨材に主成分以外の成分として含まれ得るものとしては、たとえば、MgO、Fe23、TiO2、K2O、Na2O等の金属酸化物が挙げられる。Fe23とTiO2が含まれる場合、それらの含有量としてはそれぞれ10重量%以下が好ましい。また、Fe23の含有量は10重量%以下が好ましい。K2OとNa2Oが含まれる場合、それらの含有量としては合計量として3重量%以下が好ましく、より好ましくは2重量%以下である。
耐火性骨材粒子の平均粒径は以下のようにして求めることができる。すなわち、耐火性骨材粒子の粒子投影断面からの球形度=1の場合は直径(mm)を測定し、一方、球形度<1の場合は耐火性骨材粒子の長軸径(mm)と短軸径(mm)を測定して(長軸径+短軸径)/2を求め、任意の100個の耐火性骨材粒子につき、それぞれ得られた値を平均して平均粒径(mm)とする。長軸径と短軸径は、以下のように定義される。粒子を平面上に安定させ、その粒子の平面上への投影像を2本の平行線ではさんだとき、その平行線の間隔が最小となる粒子の幅を短軸径といい、一方、この平行線に直角な方向の2本の平行線で粒子をはさむときの距離を長軸径という。
なお、耐火性骨材粒子の長軸径と短軸径は、光学顕微鏡またはデジタルスコープ(例えば、キーエンス社製、VH−8000型)により該粒子の像(写真)を得、得られた像を画像解析することにより求めることができる。また、球形度は、得られた像を画像解析することにより、該粒子の粒子投影断面の面積および該断面の周囲長を求め、次いで、〔粒子投影断面の面積(mm2)と同じ面積の真円の円周長(mm)〕/〔粒子投影断面の周囲長(mm)〕を計算し、任意の50個の耐火性骨材粒子につき、それぞれ得られた値を平均して求める。
本発明に用いる球状耐火性骨材の粒径としては、模型細部への充填および、鋳肌の観点から、平均粒径で5〜50μmが好ましい。
なお、耐火性鋳型中に含まれる耐火性骨材のうち本発明の球状耐火性骨材が50重量%以上含有されていれば本発明の所望の効果を発揮しうる。
すなわち、従来の耐火性骨材に本発明の球状耐火性骨材を徐々に添加していけば、添加量に応じて本発明の所望の効果を発揮するようになり、耐火性骨材のうち、本発明の球状耐火性骨材が50重量%以上含まれるようになると、その効果はより顕著になる。
本発明の鋳造用鋳型用スラリーは、本発明の効果を有効に利用する観点から、精密鋳造用として用いられることが好ましい。
本発明に用いる無機バインダーとしては、鋳造用のものであればいずれでもよく、鋳造法に応じて適宜選択されるが、例えば、「第4版 鋳型鋳造法 5.精密鋳造用鋳型」(平成8年11月18日 社団法人日本鋳造技術協会発行)に記載されているシリカゾル(コロイダルシリカ)やエチルシリケートを使用するものが挙げられる。
本発明に用いる無機バインダーは、無定形シリカの超微粒子やエチルシリケート等の主成分、水やアルコールなどの溶媒、及び必要により界面活性剤、ゲル化促進剤(酸触媒またはアルカリ触媒)を含有して使用されるのが好ましい。
本発明の無機バインダー中における、無定形シリカの超微粒子やエチルシリケート等の主成分の含有量は、10〜60重量%が好ましく、15〜50重量%がより好ましい。
例えば、シリカゾルは、粒子径が4〜200nmの無定形シリカの超微粒子が安定に存在した分散液である。溶媒としては水または有機溶媒があり、それぞれ水性ゾル、オルガノゾルと呼ばれている。精密鋳造用の無機バインダーとしては通常シリカ粒子径7〜15nmシリカ濃度30重量%のシリカゾルが多く使用されている。このシリカゾルを用い乾燥硬化した場合、バインダーは溶媒が飛散することにより70%の重量減少をすることとなる。
また、エチルシリケートは、エチルシリケート28(シリカ生成量が28%)、エチルシリケート40(シリカ生成量が40%)が精密鋳造法用の無機バインダーとして広く使用され、エチルシリケートをバインダーとして作用させるためにはエチルシリケートにアルコールと水と、酸またはアルカリを加えることにより加水分解縮合反応をさせるように調整される。一例として、エチルシリケート40:50重量%、エタノール:42.8重量%、水:7重量%を用い、0.2重量%のアンモニアにて硬化させるエチルシリケート系バインダーを用いた場合には、バインダーは溶媒または硬化反応で生成した揮発性成分が飛散することにより硬化乾燥後80%重量減少することとなる。
本発明の鋳造用鋳型用スラリー中の球状耐火性骨材の含有量は、60〜95重量%が好ましく、70〜90重量%がより好ましい。本発明の鋳造用鋳型用スラリー中の無機バインダーの含有量は、5〜40重量%が好ましく、10〜30重量%がより好ましい。本発明の鋳造鋳型用スラリーは必要に応じて、ゲル化促進剤、界面活性剤などを含有することができる。
本発明の鋳造用鋳型用スラリーにおいて、球形度が0.9以上である球状耐火性骨材と、無機バインダーとの重量比は、球状耐火性骨材/無機バインダー=95/5〜60/40、更に90/10〜70/30が好ましい。
本発明の鋳造用鋳型用スラリーを用いて鋳型を得る方法としては、例えば、精密鋳造法おけるロストワックス法やセラミックモールド法が挙げられる。
ロストワックス法では、鋳造しようとする品物とほぼ同形状のろう模型を作成し、湯口設計を考えて、ろう模型を湯口棒に取り付け(以下これをクラスターと言う。)、クラスターを本発明のスラリーに浸漬し、クラスター表面にスラリーを被服し、必要により、それが乾かぬうちに粗い耐火物粒を降り掛ける(スタッコ)。コーティング層が乾燥した後、スラリーの浸漬、必要によりスタッコ、乾燥の作業を繰り返し、所要の厚みにする。その後、加熱して、ろう模型を溶融流出して取り除き、高温度で焼くことによって本発明の鋳型を得ることができる。
セラミックモールド法では、鋳造しようとする品物とほぼ同形状の模型(木模型、プラスチック模型等)を鋳枠に取り付け、模型上に本発明のスラリーを流し込み、固化、乾燥させた後、模型を分離させることにより、本発明の鋳型を得ることができる。必要により、更に焼成処理が行われる。
本発明の鋳型を用いて製造される鋳物としては、鋳肌が美麗な鋳物が得られるため、複雑な構造や、鋳肌表面の美しさが要求されるものに好適である。具体的な鋳物の例としては、ガスタービン、インペラー、エンジン、油圧バルブ、モーター、金型、一般機械、建築部材等に用いられる、部材、部品等が挙げられる。
<耐火性骨材>
表1に、以下の実施例及び比較例で用いた耐火性骨材を示した。
Figure 2006175478
<実施例1〜4及び比較例1〜3>
実施例1〜4、比較例1〜3に係るロストワックス法に用いる場合の実施例を示す。図1の鋳型は、チャンネル形状の鋳型製品を模したワックス型の外表面に重層的に形成された複数の耐火層から基本的に構成されている。耐火層は、耐火性骨材粉末を粘結剤と混合したスラリー及び/又はスタッコサンド(ムライトサンド、シャモット、シリカおよびジルコンなど)と称する粒子粉末とから構成される。
実施例1〜2及び比較例1〜2はスタッコを用いずに行ったものであり、スタッコが付着しにくい部分を想定した試験である。また、実施例3〜4及び比較例3ではスタッコを行った試験である。
これら実施例、比較例において、乾燥時間(1層の乾燥時間)の評価は次のように行った。模型にスラリーをコートした後、重量測定により付着したスラリー量を測定した。その後、スタッコを行うものはスタッコをした後、25℃の恒温室にて風乾した。乾燥時間に対する鋳型の重量減少を測定し、付着したスラリー量から算出される揮発分の90重量%が蒸発した時間を乾燥時間とした。
次に、前記ロストワックス法による精密鋳造用鋳型の造型工程につき具体例を説明する。ワックス型は、鋳造製品の最終形状と同一形状寸法に形成されたものであって、該ワックス型の外側に、耐火性混合物のスラリーを塗布し、該スラリーの乾燥前にスタッコサンドを付着させて乾燥させた耐火層を形成する。このスラリー塗布、スタッコサンド付着、乾燥の工程を繰り返すことによって耐火層を調製する。
得られた鋳型を高温乾燥機(100℃〜150℃)に入れて加熱し、該鋳型中のワックス型を溶融させて外部に排出させる。次いで、1000℃〜1050℃で鋳型を焼成することにより、残留しているワックスが燃焼すると共に当該鋳型が焼結され、内部に鋳物製品の外部形状と一致するキャビティが形成された鋳型が得られる。
前記ロストワックス法により得られた鋳型のキャビティに、熔融金属を鋳込み、該金属が冷却されて凝固し、鋳造製品が製造される。
実施例1では、耐火性骨材粒子として火炎熔融法にて製造された球状粒子1を80重量%とバインダーとしてコロイダルシリカ(日産化学工業株式会社製、スノーテックス30)19.9重量%及び界面活性剤(花王株式会社製、エマルゲン105)0.1重量%からなる耐火性混合物スラリーを用い、スタッコサンドは使用しなかった。スラリーは良好な流動性を示し容易にワックス型に塗布することができた。乾燥硬化後も大きなひび割れがなく良好な耐火性鋳型を製造できた。
実施例2では、耐火性骨材粒子として球状粒子3(平均粒子径30μm)76重量%、バインダーとしてコロイダルシリカ(スノーテックス30)23.9重量%使用した以外は実施例1と同様に実施した。スラリーは良好な流動性を示し容易にワックス型に塗布することができた。乾燥硬化後も大きなひび割れがなく良好な耐火性鋳型を製造できた。
実施例3では、実施例1で用いた耐火性混合物スラリーを用い、スタッコサンドとして不定形のムライトサンド(不定形粒子2、平均粒径150μm)を使用し、実施例1と同様に実施した。スラリーは良好な流動性を示し容易にワックス型に塗布することができた。実施例1よりさらに乾燥が短時間で終了した。乾燥硬化後も大きなひび割れがなく良好な耐火性鋳型を製造できた。
実施例4では、実施例1で用いた耐火性混合物スラリーを用い、スタッコサンドとして球状粒子2を使用し、実施例1と同様に実施した。スラリーは良好な流動性を示し容易にワックス型に塗布することができた。実施例3よりさらに乾燥が短時間で終了した。乾燥硬化後も大きなひび割れがなく良好な耐火性鋳型を製造できた。
比較例1では、耐火性骨材粒子として不定形粒子1を80重量%とバインダーとしてコロイダルシリカ(実施例1と同じもの)19.9重量%及び界面活性剤(実施例1と同じもの)0.1重量%からなる耐火性混合物スラリーを調製した。該スラリーは液分が不足し流動性が悪くワックス型に塗布することが困難であった。
比較例2では、耐火性骨材粒子として不定形粒子1を70重量%とバインダーとしてコロイダルシリカ(実施例1と同じもの)29.9重量%及び界面活性剤(実施例1と同じもの)0.1重量%からなる耐火性混合物スラリーを用い、スタッコサンドは使用しなかった。スラリーは良好な流動性を示し容易にワックス型に塗布することができたが、実施例1及び2と比較し乾燥により長い時間を必要とした。また、乾燥硬化後大きなひび割れが目立ち良好な耐火性鋳型を製造できなかった。
比較例3では、比較例2で用いた耐火性混合物スラリーとスタッコサンドとして不定形粒子2を使用した。スラリーは良好な流動性を示し容易にワックス型に塗布することができた。乾燥硬化後も大きなひび割れがなく良好な耐火性鋳型を製造できたが、実施例3と比較し乾燥により長い時間を必要とした。
これらのうち、実施例1〜2及び比較例1〜2の結果を表2に、実施例3〜4及び比較例3の結果を表3にまとめた。
Figure 2006175478
Figure 2006175478
<実施例5〜6及び比較例4〜5>
次に、実施例5〜6、比較例4〜5に係るセラミックモールド法に用いる場合の例を示す。
各種の耐火性骨材を使用しエチルシリケート系バインダーで混練したスラリーを図2に示す模型上に流し込んだ、セラミック鋳型材を硬化後、模型を脱型し、セラミック鋳型材を電気炉にて800℃で4時間焼成した。
実施例5では球状粒子1が80重量%となるスラリー〔残部はエチルシリケート系バインダー/ゲル化促進剤=99.8/0.2(重量比)の混合物、以下同様〕を用いた。スラリーは良好な流動性を有し、模型上に良好に流し込むことができた。焼成後の鋳型も大きなひび割れもなく良好なものであった。
実施例6では球状粒子1が40重量%と球状粒子2が40重量%となるスラリーを用いた。スラリーは良好な流動性を有し、模型上に良好に流し込むことができた。焼成後の鋳型も大きなひび割れもなく良好なものであった。
比較例4では不定形粒子1が80重量%となるスラリーを調製しようとしたが流動性が悪く、模型上に流し込むことができなかった。
比較例5では不定形粒子1が70重量%となるスラリーを用いた。スラリーは良好な流動性を有し、模型上に良好に流し込むことができたが、焼成後の鋳型には大きなひび割れが目立った。
これら実施例5〜6及び比較例4〜5の結果を表4にまとめた。
Figure 2006175478
実施例7
幅:50mm、高さ:50mm、奥行き:50mm、肉厚:10mmからなるチャンネル形状のワックス型(図3)を用い、実施例3に示す方法にて鋳型を調製した。この際、スラリー塗布、スタッコ付着は各9回行い、100℃で脱蝋した後、1000℃にて4時間焼成した。この鋳型に1300℃のFCD600溶湯を流し込み鋳造した。鋳造した鋳物は良好な形状と鋳肌を有しており、鋳造欠陥もなかった。
実施例1等で用いたロストワックス法用鋳型の概略図 実施例5等で用いたセラミックモールド法用鋳型の概略図 実施例7で用いたワックス型の概略図

Claims (6)

  1. 球形度が0.9以上である耐火性骨材と、無機バインダーとを含有する鋳造用鋳型用スラリー。
  2. 精密鋳造用である請求項1記載の鋳造用鋳型用スラリー。
  3. 耐火性骨材が火炎溶融法により製造されたものである請求項1又は2記載の鋳造用鋳型用スラリー。
  4. 耐火性骨材の平均粒径が5〜50μmである請求項1〜3の何れか1項記載の鋳造用鋳型用スラリー。
  5. 請求項1〜4の何れか1記載の鋳造用鋳型用スラリーを用いて得られる鋳型。
  6. 請求項5に記載の鋳型を用いて鋳造された鋳物。
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