JP2006175329A - 水処理装置 - Google Patents

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啓祐 宮村
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Abstract

【課題】
汚染水から塩素系有機化合物を分離・除去し、塩素系有機化合物を分解させる装置を提供する。
【解決手段】
汚染水から塩素系有機化合物を溶剤ガスとして分離する塩素系有機化合物分離手段を備え、前記塩素系有機化合物分離手段により分離された溶剤ガスを分解対象物質ガスとし、塩素ガスを発生させる塩素ガス導入手段と、前記塩素ガスと前記分解対象物質ガスの混合ガスを収容する容器と、前記容器内の前記混合ガスに光を照射する光源とを有する分解対象ガス分解装置とが一体化した構造を有する水処理装置であって、
前記塩素系有機化合物分離手段に前記容器を接続する循環経路を有する水処理装置による。
【選択図】なし

Description

本発明は、塩素系有機化合物等によって汚染された排水や地下水の処理装置に関する。
近年、エレクトロニクス、機械工業ならびにクリーニングなどの分野でトリクロロエチレンやテトラクロロエチレンといった塩素系有機化合物が使用されてきた。揮発性有機溶剤は大気や公共用水域に放出され、或いは地盤に浸透し地下水を汚染するといったことが問題になっている。このような問題を解決する方法は、例えば、地下水を揚水し地下水中の塩素系有機化合物を分離除去或いは分解し、また塩素系有機化合物を含む排気や排水を分離除去或いは分解し処理しなければならない。
従来では曝気による処理がひろく行われてきた、これは塩素系有機化合物を含む汚染水を水槽に流入させ水槽中に空気を吹き込む方式である。また、より効率的な方法として曝気充填塔がある(例えば参考文献1)。これは、充填材を充填した曝気塔上部より散水器で汚染水を流入させ、充填塔下方より流入させた空気と充填材部分で気液接触させ塩素系有機化合物を含む空気を充填塔上方より排気する方法である。
これらの方式では排気に塩素系有機化合物を含むため、そのまま大気中に排気することは望ましくない。これまで、多くの場合は活性炭により排気処理が行なわれてきた。
特許文献1では、充填塔式の曝気塔により塩素系有機化合物を汚染水中より除去し、排気を活性炭吸着する技術、排気を分解処理する方法が記載されている。
また、特許文献2では、塩素ガスと分解対象ガスとが混合された混合ガスを光照射により分解させる分解装置および方法が紹介されてきた。この技術により分解対象ガスとして、例えばテトラクロロエチレン等の塩素系有機化合物を分解することができる。混合ガスには塩素ガスが含まれており、その塩素ガスが光照射によりラジカルを生じ、そのラジカルが分解対象ガスに作用し、連鎖的に分解対象ガスが分解されると考えられる。
特開平5-92181号公報 特開2002-143674号公報 水道協会雑誌第53巻第2号(第593号)105頁から117ページ、昭和59年2月、日本水道協会
特許文献1に記載されているように、排気を活性炭吸着によって塩素系有機化合物を除去することは可能である。しかしながらこの方法は排気中の塩素系有機化合物を活性炭表面に吸着させるだけであり、吸着容量以上の塩素系有機化合物は除去されないため破過した活性炭を新炭に交換する作業が継続的に行なわれることとなるため、活性炭交換のためのランニングコストが大きくなる。このとき廃棄された活性炭の移動・焼却処理・処分等にかかる環境負荷増大も見逃せない。
また、曝気処理等の塩素系有機化合物分離手段からの排気は水分が多くこれがミストとしても存在する。このような水分は装置やダクト、配管内で結露しやすい。さらには、水分が活性炭表面で凝縮すると活性炭表面に水の膜をつくり、ガス状の塩素系有機化合物を吸着処理しなくなる。もちろん排気および活性炭吸着装置を加温することで水分の凝縮は度防ぐことができ吸着処理もなされるようになるが、その場合は加温のためのエネルギーとランニングコストを増大させてしまう。
活性炭吸着によらず排気を分解により処理する方法もある。しかしながら、燃焼装置あるいは触媒燃焼装置や光触媒方式などでは燃焼によるエネルギーの使用量増大及びランニングコストが問題となり、分解ガスの処理や分解時に生成する塩酸による装置の腐食、劣化が問題となる。また、光触媒方式では排気中の水分が凝縮することで反応を阻害するため、排気を加温し水分の凝縮を防ぐことためのエネルギーとランニングコストを増大させるといった問題がある。
したがってここでの課題の1つは、溶剤ガスとして分離する塩素系有機化合物を経済的に分解処理する方法を見出すことであり、このとき必然的に混入する水分についての考慮をしなくても済む分解対象ガス処理の方法を見出すことである。
塩素系有機化合物を分解すると多くの場合塩酸その他の分解副生成物が生成される。したがって、ガス分解装置から出される分解副生成物を安定的、安全かつ経済的に処理する手段が必要となり、通常の手段としてアルカリスクラバーや水スクラバー等が用いられる。
アルカリスクラバーでは通常水酸化ナトリウム(苛性ソーダ)が使用されるが、これが排気中の二酸化炭素と反応し炭酸水素ナトリウムとなって結晶化し、スクラバーのディストリビューターやノズル、ポンプ等のアイテムを詰まらせ、あるいはスクラバー自身の容積を少なくさせる等で維持管理上も能力上でも問題となり、また、この結晶除去作業は困難となり、あるいは結晶化させない濃度になるよう苛性ソーダを新しい液と連続的に入れ替える必要があって、この場合アルカリ廃液を多く発生させてしまうことになる。大気中には360ppmの二酸化炭素があるため、アルカリスクラバーに空気を通すだけでも結晶等の問題を引き起こす。
一方、水スクラバーでは塩酸が吸収され循環液のpHが極めて低い状態となる。この場合は、スクラバー循環液は新たな水に交換し運転する必要があり、交換廃液は苛性ソーダ等アルカリ注入によって適正なpHに調整し放流するか、あるいはpH低下が進行しない程度までのきわめて大量の水を使って吸収しそれを放流する等しなければならない。
したがって、また1つの課題は、ガス分解装置から生成される分解副生成物を維持管理しやすい方法で安全かつ経済的に処理する手段を見出すことである。
本発明の目的は、前述の課題を解決し、安全かつ簡単な構造のシステムで汚染水から塩素系有機化合物を効率的に分離・除去し、その塩素系有機化合物を分解させるものであって、経済的かつ維持管理のしやすい装置を提供するものである。
本発明は上記課題を解決するための装置である。すなわち、
本発明1は、汚染水から塩素系有機化合物を溶剤ガスとして分離する塩素系有機化合物分離手段を備え、前記塩素系有機化合物分離手段により分離された溶剤ガスを分解対象物質ガスとし、塩素ガスを発生させる塩素ガス導入手段と、前記塩素ガスと前記分解対象物質ガスの混合ガスを収容する容器と、前記容器内の前記混合ガスに光を照射する光源とを有する分解対象ガス分解装置とが一体化した構造を有する水処理装置であって、前記塩素系有機化合物分離手段に前記容器を接続する循環経路を有する水処理装置である。
本発明2は、前記塩素系有機化合物分離手段が、直列に2段以上備えられており、前記塩素系有機化合物分離手段の最終段に前記容器を接続する循環経路と、前記塩素系有機化合物分離手段の第1段に外気導入手段を有し、かつ、前記塩素系有機化合物分離手段の最終段に排気手段を有する本発明1に記載の水処理装置である。
本発明3は、前記塩素系有機化合物分離手段により分離された溶剤ガスが前記容器に送られる経路上、前記塩素ガス導入手段の設置箇所より手前に、該溶剤ガスを濃縮する濃縮手段が備えられ、前記濃縮手段によって塩素系有機化合物が濃縮されたガスを分解対象物質ガスとし、前記塩素系有機化合物分離手段または前記循環経路途中に気体導入手段を有し、かつ、前記濃縮手段に浄化気体排出手段を有する本発明1に記載の水処理装置である。
本発明4は、分解対象ガス分解装置の後に酸性液分離手段を有することを特徴とする本発明1から本発明3に記載の水処理装置である。
本発明5は、塩素系有機化合物分離手段で気液比20倍から40倍とすることを特徴とする本発明1から本発明4に記載の水処理装置である。
本発明において、
溶剤ガスとして分離する塩素系有機化合物を経済的に分解処理するガス分解装置で、分解対象ガスに混入する水分の考慮しなくても済む方法を見出すという課題に対しては、
塩素ガスと分解対象物質ガスとの混合ガスを収容する容器と、前記容器内の前記混合ガスに光を照射する光源とを有する分解対象ガス分解装置を見出し、
また、ガス分解装置から生成される分解副生成物を維持管理しやすい方法で安全かつ経済的に処理するという課題に対しては、
塩素系有機化合物分離手段に前記分解対象ガス分解装置を接続する循環経路を有することを特徴とする装置を発明した。
本発明によって、塩素系有機化合物分離手段と前記分解対象ガス分解装置の一体化がなされた。このことによって、安全かつ簡単な構造のシステムで汚染水から塩素系有機化合物を効率的に分離・除去し、その塩素系有機化合物を分解させるものであって、経済的かつ維持管理のしやすい装置の実施が可能となった。
図1は本発明の水処理装置の一実施態様を示す概略図である。
図1において、2は塩素系有機化合物分離手段であり、汚染水導入手段1より導入された汚染水と後述の気体循環経路12から導入された気体が混合し、ここで気液接触によって液相の汚染水中の塩素系有機化合物が気体気相中に移動する。分離された塩素系有機化合物は導入空気とともに気体移送手段6によって塩素系有機化合物分解手段10に導入される。塩素系有機化合物分解手段10は分解対象物である塩素系有機化合物と塩素ガス発生手段7からの塩素ガスと混合し分解反応をさせる容器であり、光照射手段11による照射を受け塩素系有機化合物は分解する。分解反応後の気体には余剰の塩素が入っている。分解に必要な塩素ガスを塩素発生手段7で必要な量だけ発生させ反応容器内で塩素ガスを消費しきることは困難であり、したがって余剰塩素ガスが反応後の気体に残留することになる。この分解反応後の気体は気体循環経路12をとおって塩素系有機化合物分離手段2に導かれ、処理水に吸収され処理水排出手段3によって排出される。
(塩素系有機化合物分離手段)
塩素系有機化合物分離手段2でもちいられる装置について説明する。
本発明で用いることのできる塩素系有機化合物分離手段の1つの形態は充填曝気塔による。これは、充填材を充填した曝気塔に散水器で汚染水を流入させ、充填塔の下方より空気を吹き込み、または上方より空気を吸引し充填材部分で気液接触させるなどの手段である。この他、充填材の充填を行なわずに塔の高さを上げた曝気塔によって行なう同様の手段。散水器の噴流を大きくし空気を巻き込んで噴射することによって同時に気液接触をさせる手段。さらにはブロワにより水槽に空気を吹き込む曝気槽による手段などでもよい。
ただし、曝気槽による手段では、処理水量が多い場合や塩素系有機化合物濃度が高い場合では大きな曝気水槽を直列にならべて曝気段数を稼ぐ必要があり、空気を吹き込むブロワが水圧(水槽の水深)以上の圧力を要し動力が大きくなり不経済で騒音も大きくなる。したがって、手段として必ずしも好ましい方法とはいえない。その他、気液接触により塩素系有機化合物分離する手段であればどのようなものでもかまわない。
充填曝気塔による塩素系有機化合物の除去性能は、充填曝気塔の高さ、塔内における通水速度、充填材の種類や形状、散水器の構造、気液比(通水される汚染水と吹き込む空気の体積比)等によるが、特に除去性能向上に有効な項目は充填曝気塔の高さと気液比でありなかでも充填曝気塔の高さである。汚染水の塩素系有機化合物濃度が高い場合や要求される処理水濃度が低い場合は充填曝気塔の高さを大きくするか気液比を多くし、またはその両方の対策をとる。
(塩素系有機化合物分解手段)
塩素系有機化合物分解手段10で用いられる装置について説明する。
塩素系有機化合物分離手段2からの排気は、水分が多くミストとして存在する。このような水分は装置で結露しやすく処理上の問題となることは発明が解決しようとする課題のところで述べたとおりである。本発明ではこの点を考慮し、水分によって反応が影響を受けない分解方法を見出すことに注力した。
塩素ガスを発生させる塩素ガス導入手段と、前記塩素ガスと分解対象物質ガスとの混合ガスを収容する容器と、前記容器内の前記混合ガスに光を照射する光源とを有する分解対象ガス分解装置では、反応の前半は気相では塩素ラジカルによる連鎖反応が起こること予想され、一方、反応の後半では水分が必要となる。
例えば、塩素系有機化合物がテトラクロロエチレンの場合は以下(化学式1)のような分解反応が予想される。

Cl2 + hν→ 2Cl・
Cl・ + Cl2C=CCl2 → Cl3C-CCl2
2 + Cl3C-CCl2・→ Cl3C-CCl2OO・
Cl3C-CCl2OO・ → Cl3C-C(O)Cl + Cl・ + 1/2O2
Cl3C-C(O)Cl + H2O → HCl + Cl3C-COOH
(化学式1)

ここで、hνは光照射、Cl・は塩素ラジカルを意味する。光照射手段11として使用する光源は300nm以上500nm以内の波長の光が好ましく、350nm以上450nm以内の波長を用いるのがより好ましいとされている。
塩素系有機化合物分解手段10は、塩素ガスと分解対象物質ガスとの混合ガスを収容する容器であり、光照射手段11と一体となった構造を有するものである。
ここで予想される分解反応によれば、水分によって分解反応が影響を受けないばかりかその水分がむしろ反応に利用されると考えられる。
したがって塩素系有機化合物分解手段は、塩素ガスを発生させる塩素ガス導入手段と、前記塩素ガスと分解対象物質ガスとの混合ガスを収容する容器と、前記容器内の前記混合ガスに光を照射する光源とを有する分解対象ガス分解装置となる。
(気体循環経路)
塩素系有機化合物分解手段10による分解反応後の気体には反応での余剰塩素ガスと、塩素系有機化合物分解により生成した塩酸、クロロ酢酸等の酸性液体がミスト化したものを含んでいる。通常はこのような塩素ガスや酸性液体は、アルカリまたは水を循環液とするスクラバーで洗浄することが必須になるが、アルカリスクラバーでは通常用いられる苛性ソーダと排気中の二酸化炭素が炭酸水素ナトリウムの結晶化となり障害をおこすこと、あるいは、水スクラバーでは循環液が極めて低いpHになり問題をおこす。本発明ではこの点を考慮し、ガス分解装置から生成される分解副生成物を維持管理しやすい方法で安全かつ経済的に処理する方法を見出すことに注力した。
水スクラバーはアルカリスクラバーに比べ安全かつ維持管理が容易であるが、安定的に塩素ガスや酸性液体の吸収を行なうためには大量の水が必要であり装置も大型化するため不経済である。一方、本発明で対象とするような、塩素系有機化合物等によって汚染された排水や地下水を気液接触により塩素系有機化合物を溶剤ガスとして分離するような水処理装置においては大量の処理水を得られる。
ところで、塩素系有機化合物分離手段2で用いられる装置で、たとえば充填曝気塔等は水スクラバーと構造が同様であり、気液接触により塩素ガス及び酸性液体を吸収することができる。
そこで本発明では、塩素系有機化合物分離手段2をスクラバーと併用させ、別にスクラバーの設置をしないことで経済性を高めるとともに、大量の処理水を利用した水スクラバーとして利用できるように気体循環経路12を設置した。
すなわち塩素系有機化合物分離手段2に塩素系有機化合物分解手段10からの気体循環経路12を有する構造である。
もっとも、汚染水から塩素系有機化合物を溶剤ガスとして分離する塩素系有機化合物分離手段が塩素ガスを吸収除害する手段として併用される場合、気液比の選定が重要となる。すなわち、塩素系有機化合物分離手段としては気液比を大きくとる方が有利であり、一方、塩素ガスを吸収除害する手段としては気液比を大きくとる方が有利である。さらには、塩素系有機化合物分解手段は、気液比が小さい方が処理対象風量を小さく取れるため経済的に有利となる。
ここでは、最適な気液比を見出すため以下の予備実験を行なった。すなわち、テトラクロロエチレン濃度0.84mg/Lの汚染水を17.5L/分の流量で曝気充填塔(充填材高さ2m)に流通させ気液比が15倍から90倍になるよう風量を調整した。この実験結果を表1に示す。
表1は、充填曝気塔の構造、温度や塩素系有機化合物の種類等により結果は多少違ってくるものと思われるが、気液比が15倍では塩素系有機化合物の分離効率が悪く、気液比を40倍以上大きくとってもそれほど除去率は高上していない。一方、塩素ガスの吸収は気液比60倍を超えると効率が悪くなるため実用で耐えられる気液比は40倍までであろう。
したがって、汚染水から塩素系有機化合物を溶剤ガスとして分離する塩素系有機化合物分離手段が塩素ガスを吸収除害する手段として併用される場合、最適な気液比は20倍から40倍とする必要がある。
Figure 2006175329
ところで、塩素ガスは水に吸収されpHを低下させるが、曝気充填塔には脱炭酸効果があるためpHはむしろ上昇する。上記例では汚染水のpHは5.9であったが処理水はpH7.0から7.4程度であった。
(塩素導入手段)
本実施形態では、塩素ガス導入手段7は安定的に塩素ガスが導入されるのであればどのような構成でもよい。塩素ガス導入手段は液体から塩素ガスを発生させる手段を使用してもよいし、塩素ガスボンベから供給されるものでもよい。また、塩酸あるいは塩化ナトリウム等を電気分解することで陽極付近に発生する塩素ガスを利用する手段でもよい。このとき、同時に発生する水素等が分離されず混入したとしてもかまわない。
塩素ガスの導入量は気体中の塩素系有機化合物の分解に必要な量かそれよりやや過剰な量となるよう調整し供給する。
(分解対象物)
本発明の実施形態では、分解対象の塩素系有機化合物として例えば、塩素化エチレン、塩素化メタン等が挙げられる。具体的には塩素化エチレンとしては、エチレンの1〜4塩素置換体、即ちクロロエチレン、ジクロロエチレン、トリクロロエチレン、テトラクロロエチレンが挙げられる。さらにジクロロエチレンとしては、例えば1,1-ジクロロエチレン(塩化ビニリデン)、cis-1,2-ジクロロエチレン、trans-1,2-ジクロロエチレンを挙げることができる。また塩素化メタンとしては、メタンの塩素置換体、例えばクロロメタン、ジクロロメタン、トリクロロメタン等が挙げられる。
(酸素導入手段、pH調整手段、酸性液体分離手段を付加させた実施態様)
図2は図1に示した実施形態に、酸素導入手段8、pH調整手段15、酸性液体分離手段20を付加させた実施態様である。この実施態様としては酸素導入手段、pH調整手段、酸性液分離手段の各々を単独で付加させることもでき、また同時に付加させるときもある。
また、図4から図6にあるように塩素系有機化合物分離手段を多段構成にしても構わない。
(酸素導入手段)
図1において、塩素系有機化合物分解手段2と気体循環経路12を設けて気体を循環した場合において処理対象の水が充分に溶存酸素をもっていない場合、例えば、地下水や還元剤を含んでいる工場排水等では図2にあるように酸素導入手段8を用いてもよい。酸素導入の手段は酸素ガスボンベまたは酸素発生装置などにより、化学式1より計算した理論量以上を定量で送り出し導入すればよい。
(酸性液体分離手段)
塩素系有機化合物分解手段による分解反応後の気体には反応での余剰塩素ガスと、塩素系有機化合物分解により生成した塩酸、クロロ酢酸等の酸性液体がミスト化したものを含んでいる。また、気液接触による塩素系有機化合物分離手段をもちいた場合、液と接触した気体には飽和水蒸気以上の水分が含まれミストとなっていることが十分予想される。このような場合には、先の余剰塩素ガスの多くも気体中の水と反応し塩酸になり酸性液体としてミスト化する。
本発明のうち濃度の高い汚染水を処理する場合は、使用する塩素ガスも多くなり生成する塩酸及びクロロ酢酸等酸性液体も多くなる。このような酸性液体は酸性液体分離手段に導かれあらかじめ気体循環経路12の途中で分離すれば処理水への酸性液体混合が抑えられる。
酸性液体分離手段としては、例えば酸性液体トラップによる方法やスクラバーを用いて水に吸収させる方法などがある。
酸性液体トラップは、その内側にクロロ酢酸を含む水蒸気と気体を通し、外面から冷却することで酸性液体が凝縮する。酸性トラップ内部には適当な充填物等を入れたり冷却水等の配管を配置したりすることで凝縮を促進させることが可能となる。冷却は空気、水、冷却水、冷媒等使用が可能であるが、地下水処理の場合は豊富な地下水処理水を冷却水として利用することも可能である。
水に吸収させる方法では例えばスクラバーを利用する。アルカリによる吸収では先に述べたように維持管理上不利である。クロロ酢酸と塩酸は水に吸収されやすくクロロ酢酸は水に数十%のオーダーで吸収され、吸収により水のpHは低下する。塩素ガスはこの低いpHのためこのような酸性液体分離手段で捕捉されない。
(pH調整手段)
本発明では塩素系有機化合物の分解により処理水のpHが低下することがある。このような場合pH調整手段16によって処理水のpHを安定化させる。pH調整手段はpH調整水槽、pH計測手段、苛性ソーダ等のアルカリ供給手段及びpH自動制御手段からなりpHは自動制御される。
pH調整手段16は、図2のように処理水排出手段3の後段にpH調整槽を設置しそのながでpHを調整して排出させる方法をとっている。また、図6のようにpH調整槽を省略し曝気充填塔内でpH調整させる方法もある。これは、アルカリ供給手段を塩素系有機化合物分離手段の手前に置きpH計測手段を曝気充填塔の後ろに置き、後のpH計測手段による情報に従ってpH自動制御手段がアルカリ供給手段のアルカリ注入量を自動制御し、曝気充填塔内部で対象の水と注入されたアルカリとを十分に混合させるという方法でも可能である。
(溶剤ガス濃縮手段を付加させた実施態様)
図3は図1に示した実施形態に、溶剤ガス濃縮手段17を付加させた実施態様である。
すなわち、気体移送手段6の途中に溶剤ガス濃縮手段17が設置され、塩素系有機化合物分離手段2により分離された塩素系有機化合物含有気体を溶剤ガス濃縮手段17に導入し、濃縮ガスを気体移送手段6により有機化合物分解手段10に導く。また、溶剤ガス濃縮手段17からは浄化ガスが浄化空気排出口19より放出される。
濃縮ガスは塩素ガスと混合され、塩素系有機化合物分解手段10により光照射され分解される。分解反応後の気体は外気取入口18からの空気と混合され、気体循環経路12をとおって塩素系有機化合物分離手段2に導かれ、分解性生物は処理水に吸収され処理水排出手段3によって排出される。ここで、浄化空気排出口19より放出される気体と外気取入口18からの空気は標準状態に換算して同じ流量となるよう調整される。
この実施態様としてはpH調整手段、酸性液分離手段の各々を単独で付加させることもでき、また同時に付加させるときもある。また、塩素系有機化合物分離手段を多段構成しても構わない。
(溶剤ガス濃縮手段)
塩素系有機化合物分離手段の排気には塩素系有機化合物が含有する。しかし、排気中の塩素系有機化合物濃度は低いことが多い。気体中の塩素系有機化合物を活性炭あるいはゼオライトのような吸着材に一時吸着させ、次に吸着材を加熱すると塩素系有機化合物が脱着される。加熱に温風あるいは熱風を用いて連続に流すとその温風あるいは熱風のなかに吸着した塩素系有機化合物が含有され吸着材が再生される。この温風あるいは加熱は濃縮ガスと同じであり、塩素系有機化合物を含有する濃縮対象ガスの風量を濃縮ガスの風量で割った値を濃縮倍率という。通常では濃縮倍率は10倍から40倍程度となり、濃縮ガス中に10倍から40倍程度に濃縮した塩素系有機化合物が含有される。このような濃縮装置には回転ローター式のものなどがあり連続して吸着処理と脱着処理ができるが、溶剤ガス濃縮手段の実施態様としてはこれに限らず他の方式でもかまわない。
(塩素系有機化合物分離手段が多段構成された実施態様)
図4は本発明の水処理装置についての別の実施態様を示す概略図である。
図4では塩素系有機化合物分離手段が2段構成されており、第1段目曝気充填塔13、第2段目曝気充填塔14となっている。ただし、塩素系有機化合物分離手段は複数で構成されていればよくまた曝気充填塔によらなくてもかまわない。
第1段目曝気充填塔13では汚染水導入手段1より導入された汚染水と気体導入手段4から導入された気体が混合し、ここで気液接触されることによって汚染水液相中の塩素系有機化合物が気体気相中に移動することで水処理される。この第1段目曝気充填塔の処理水は移送手段9によって第2段目曝気充填塔14に導入される。
第2段目曝気充填塔では前述の第1段目曝気充填塔処理水と後述の気体循環経路12から導入された気体が混合し、この気液接触によって処理水液相中の塩素系有機化合物が気体気相中に移動することでさらに水処理される。分離された塩素系有機化合物は導入空気とともに気体移送手段6によって塩素系有機化合物分解手段10に導入される。
塩素系有機化合物分解手段10は分解対象物である塩素系有機化合物と塩素ガス発生手段7からの塩素ガスと混合し分解反応をさせる容器であり、光照射手段11による照射を受け塩素系有機化合物は分解する。
分解反応後の気体には余剰の塩素が入っている。分解に必要な塩素ガスを塩素発生手段7で必要な量だけ発生させ反応容器内で塩素ガスを消費しきることは困難であり、したがって余剰塩素ガスが反応後の気体に残留することになる。この分解反応後の気体は気体循環経路12をとおって第2段目曝気充填塔14に導かれそこで処理水に吸収されて処理水排出手段3によって排出される。
曝気装置では、一般的に気液比60倍を採用することが多いが、それ以上の大きな気液比をもっても塩素系有機化合物の除去率は数%と違わない。これ以上の対策は充填曝気塔の高さを大きくとることとなる。
充填曝気塔の高さを大きくする場合、耐震、耐風上の構造的配慮が必要であり建設コスト上昇を招く、さらには充填曝気塔の点検、維持管理が困難になり、場合によっては景観上の問題もでてくる。気液比を大きくすることは処理水の塩素系有機化合物濃度を下げる効果があるものの、曝気充填塔からの排気風量が大きくなり不経済である。
規模によるが通常は充填曝気塔の高さを運用可能な範囲、例えば4mから6m程度の範囲におさえ、複数の充填曝気塔を直列に配置する。このとき汚染水は第1段目曝気充填塔から第2段目曝気充填塔など後段へと進んでゆき空気は最後段から手前の段へとすすむ。あるいは後段の充填曝気塔からの排気を使用せず充填曝気塔ごとに新鮮空気を使用し処理すると除去率はより向上する。
図6では3段階の曝気充填塔による例を示した。
この図にあるpH調整手段では、pH調整槽を省略し第3段目曝気充填塔15を利用してその内部でpH調整している。また、第1段目曝気充填塔13で使用する気体を第2段目曝気充填塔14の排気としているが、多段の場合このように後段の排気を前段に受容れることも可能であり、また後段排気を使用せず新しい気体を利用することも可能である。
この実施態様としてはpH調整手段、酸性液分離手段の各々を単独で付加させることもでき、また同時に付加させるときもある。また、塩素系有機化合物分離手段の多段をさらに多くして構成しても構わない。
(実施例1)
図4に示す水処理装置によって実施された例を以下に示す。
この装置の塩素系有機化合物分離手段は2段式で、汚染水を17.5L/分の流量で第1段目曝気充填塔及び第2段目曝気充填塔に流通させた。また、気液比が20倍になる風量で処理した。ここで、第1段目曝気充填塔及び第2段目曝気充填塔は同じ構造のものを使用した。
曝気充填塔の構造を図-7に示す。曝気充填塔本体21は、内径200mm高さ6mの円筒形の塔であり、充填材(日鉄化工機株式会社製テラレットS-II型)を高さ4mまで投入し充填層22したものである。さらに充填曝気塔内高さ4.5mの位置に散水器21を設置し水を導き塔内を流下させる構造とした。散水器23は内径20mmの管に10mm孔を下方向45度の向きに複数開けたもので充填層22の上部に水が平均してかかるようにしてある。散水器への水の導入口24は内径20mmの管となっている。曝気充填塔上部には内径100mmの気体取出口25を設け、その下部にミストセパレーター26を置いた。曝気充填塔下部には充填材が落下しないよう充填材落下防止網27を敷き、その直下には集水タンク28を密接して置いた。また、集水タンク28には内径40mmの処理水取り出し口29と内径100mmの気体取入口30を設け、処理水移送手段9である移送ポンプ及び配管をもうけ、移送ポンプの運転制御及び集水タンク28の水位を監視制御する目的で水位センサー31を取付けてある。曝気充填塔本体21と集水タンク28は一体化した構造となっており、散水器への水の導入口24、処理水取り出し口29、気体取出口25、気体取入口30以外には開口がない密閉した形となっている。
第1段曝気充填塔の集水タンク処理水にある取り出し口は第2段曝気充填塔の散水器への水の導入口に配管および能力17.5L/分以上の移送ポンプによって接続される。
第2段曝気充填塔の集水タンク処理水にある取り出し口から処理水が排出される。
第1段曝気充填塔へは気体導入手段4の取入口より外気を取り入れ、この取出口より塩素系有機化合物を混合した気体が350L/分で排出される。ここで排出された気体は内径100mmのダクトと送風機によって構成される気体移送手段によって光反応チャンバーに導かれる。気体移送手段は後述の塩素ガス導入口以外密閉されている。
塩素ガス発生槽の構造の概略図を図8に示す。実施例で用いた塩素発生手段は密閉された20Lの塩素ガス発生槽33に塩酸水溶液34を10L入れ、8cm×16cmの電極板2枚を対になるように水没させて設置したもので、一方を陽極35、もう一方を陰極36とした。これに直流電源を接続して電流値1.1Aを通電し、外気吹き込み口37より7L/分で外気を塩素ガス発生槽33に吹き込み、その際吹き込みエアーで塩酸水溶液34を攪拌しつつ塩素ガス含有気体取り出し口38より塩素ガスを取り出した。この気体は塩素濃度約1000ppmである。密閉された配管によってダクトである気体移送手段に導かれダクト内の分解対象ガス気体と混合され光反応チャンバー39へと導かれる。
光反応チャンバー1基の構造の概略図を図9に示す。実施例で用いた光反応チャンバーは、光反応チャンバー本体39が内径200mm×長さ1000mmの円筒管で両端が平板で塞がれ密閉しているものである。この円筒管の中心軸に光源ランプ40として東芝ライテック株式会社製FHF32BLBを1本配置し光反応チャンバーとした。本実施例ではこの光反応チャンバー8基を直列で接続し使用した。
第2段曝気充填塔の気体取入口へは、光反応チャンバーからの処理気体は内径100mmのダクトで構成された気体循環経路12が接続される。この気体循環経路は密閉されている。第2段曝気充填塔を通過した処理気体は排気手段5の気体取出口より排出する。
この装置において、テトラクロロエチレン濃度0.84mg/Lの汚染地下水を17.5L/分の流量で処理した。2段目充填曝気塔の排気のテトラクロロエチレン濃度は0.02ppm以下で、塩素ガス濃度は0.5ppm未満であった。また、処理水のテトラクロロエチレン濃度は0.01mg/L未満でありこのときの処理水pHは5.8となった。
(実施例2)
図5に示す水処理装置によって実施された例を以下に示す。本実施例は酸性液体分離手段を付加させていること、すなわち、本実施例では気体循環経路12の途中に酸性液体分離手段20を設置したことを除いて、充填曝気塔段数、気液比、塩素ガス発生量、反応チャンバー容量等実施例1とまったく同じである。
本実施例で使用した酸性液体分離手段は純水によるスクラバーでありドレインの排出はなされていない。スクラバーは内径200mm長さ1.5mの円筒管に充填材をつめて下部に充填材防止の網を敷きその下に密着する形で容量50Lの集水タンクを置いたもので、この集水タンクには最初20Lの純水を入れ内部液とした。酸性液体を含有する気体は集水タンク液位より常に上にある気体入口より入り円筒管内で充填材層をとおり円筒管頂部の出口より出る。内部液は集水タンクから循環ポンプで抜かれ、円筒管上部にあるディストリビューターより降らせスクラバー内部を循環する。この円筒管内の充填材層で純水と酸性液体を接触させる構造となっている。
この状況でトリクロロ酢酸が純水に吸収され濃縮する。トリクロロ酢酸の水への溶解度は93%であるのでかなり長い時間濃縮しつづけることが可能である。トリクロロ酢酸によってスクラバー中の水のpHは低下しつづけるため、塩素ガスは酸性液体分離手段では捕捉されないで2段目充填曝気塔までいく事になる。すなわち、2段目充填曝気塔では塩素ガスのみが吸収され速やかに排水される。
この装置において、テトラクロロエチレン濃度0.84mg/Lの汚染地下水を17.5L/分の流量で処理した。気液比は20倍になるよう調整した。2段目充填曝気塔の排気のテトラクロロエチレン濃度は0.02ppm以下で、塩素ガス濃度は0.5ppm未満であった。また、処理水のテトラクロロエチレン濃度は0.01mg/L未満でありこのときの処理水pHは6.9となった。
(実施例3)
図1に示す水処理装置によって実施された例を以下に示す。本実施例で使用された塩素系有機化合物分離手段、塩素系有機化合物排気手段、塩素ガス発生手段はそれぞれ、図7の曝気充填塔、図8の塩素ガス発生槽、図9の光反応チャンバーであり実施例1での説明と同じである。
図1において、塩素系有機化合物分離手段2は曝気充填塔が1段であり、汚染水と後述の気体循環経路12から導入された気体が混合し、ここで分離された塩素系有機化合物は導入空気とともに塩素系有機化合物分解手段10に導入される。塩素系有機化合物分解手段10は塩素系有機化合物と塩素ガス発生手段7からの塩素ガスと混合し分解反応をさせる光反応チャンバーであり、光照射によって塩素系有機化合物は分解する。分解反応後の気体は気体循環経路12をとおって塩素系有機化合物分離手段2に導かれ、処理水に吸収され処理水排出手段3によって排出される。
この装置において、テトラクロロエチレン濃度0.08mg/Lの汚染地下水を8.5L/分の流量で処理した。気液比は20倍になるよう調整した。塩素ガス発生装置からは塩素ガス濃度1400ppmの気体を1L/分で発生させた。光反応チャンバーは3基を直列に連結し配置した。このとき、充填曝気塔の排気のテトラクロロエチレン濃度は0.02ppm以下で、塩素ガス濃度は0.5ppm未満であった。また、処理水のテトラクロロエチレン濃度は0.01mg/L未満でありこのときの処理水pHは7.3となった。反応に必要な酸素は塩素ガス発生槽殻の外気で十分であり余剰気体は水に吸収される等して処理水排出手段より排出されているようである。
本発明の水処理装置の一実施態様を示す概略図である。 図1に示した実施形態に、酸素導入手段8、pH調整手段16、酸性液体分離手段20を付加させた実施態様を示す概略図である。実施態様としては酸素導入手段、pH調整手段、酸性液トラップの各々を単独で付加させることもでき、また同時に付加させるときもある。 図1に示した実施形態に、溶剤ガス濃縮手段17を付加させ、外気取入口17、浄化空気排出口18を設けた実施態様を示す概略図である。 本発明の水処理装置について、塩素系有機化合物分離手段2を第1段目曝気充填塔13と第2段目曝気充填塔14の2段階にして、気体導入手段4と排気手段5を設けた実施態様を示す概略図である。 図4に示した実施形態に、酸性液体分離手段20を付加させた実施態様を示す概略図である。 図4に示した実施形態に、第3段目曝気充填塔15を導入し塩素系有機化合物分離手段2を2段階にして、それにpH調整手段16としてのアルカリ供給手段及びpH計測手段並びにpH自動制御手段を付加し、また酸性液体分離手段20を付加させた実施態様を示す概略図である。実施態様としてはpH調整手段、酸性液体分離手段の各々を単独で付加させることも、同時に付加させることもできる。 本発明の実施例で採用した曝気充填塔の構造を示す概略図である。 本発明の実施例で採用した塩素ガス発生槽の構造を示す概略図である。 本発明の実施例で採用した光反応チャンバーの構造を示す概略図である。
符号の説明
1 汚染水導入手段
2 塩素系有機化合物分離手段
3 処理水排出手段
4 気体導入手段
5 排気手段
6 気体移送手段
7 塩素ガス発生手段
8 酸素導入手段
9 処理水移送手段
10 塩素系有機化合物分解手段
11 光照射手段
12 気体循環経路
13 第1段目曝気充填塔
14 第2段目曝気充填塔
15 第3段目曝気充填塔
16 pH調整手段
17 溶剤ガス濃縮手段
18 外気取入口
19 浄化空気排出口
20 酸性液体分離手段
21 曝気充填塔本体
22 充填材層
23 散水器
24 散水器への水の導入口
25 気体取り出し口
26 ミストセパレーター
27 充填材落下防止網
28 集水タンク
29 処理水取り出し口
30 気体取入口
31 水位センサー
32 処理水
33 塩素ガス発生槽
34 塩酸水溶液
35 陽極
36 陰極
37 外気吹き込み口
38 塩素ガス含有気体取り出し口
39 光反応チャンバー
40 光源ランプ
41 分解対象ガス入口
42 処理ガス出口

Claims (5)

  1. 汚染水から塩素系有機化合物を溶剤ガスとして分離する塩素系有機化合物分離手段を備え、前記塩素系有機化合物分離手段により分離された溶剤ガスを分解対象物質ガスとし、塩素ガスを発生させる塩素ガス導入手段と、前記塩素ガスと前記分解対象物質ガスの混合ガスを収容する容器と、前記容器内の前記混合ガスに光を照射する光源とを有する分解対象ガス分解装置とが一体化した構造を有する水処理装置であって、
    前記塩素系有機化合物分離手段に前記容器を接続する循環経路を有する水処理装置。
  2. 前記塩素系有機化合物分離手段が、直列に2段以上備えられており、
    前記塩素系有機化合物分離手段の最終段に前記容器を接続する循環経路と、前記塩素系有機化合物分離手段の第1段に外気導入手段を有し、かつ、前記塩素系有機化合物分離手段の最終段に排気手段を有する請求項1に記載の水処理装置。
  3. 前記塩素系有機化合物分離手段により分離された溶剤ガスが前記容器に送られる経路上、前記塩素ガス導入手段の設置箇所より手前に、該溶剤ガスを濃縮する濃縮手段が備えられ、前記濃縮手段によって塩素系有機化合物が濃縮されたガスを分解対象物質ガスとし、前記塩素系有機化合物分離手段または前記循環経路途中に気体導入手段を有し、かつ、前記濃縮手段に浄化気体排出手段を有する請求項1に記載の水処理装置。
  4. 分解対象ガス分解装置の後に酸性液分離手段を有することを特徴とする請求項1から請求項3に記載の水処理装置。
  5. 塩素系有機化合物分離手段で気液比20倍から40倍とすることを特徴とする請求項1から請求項4に記載の水処理装置。


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