JP3825992B2 - 汚染水及び地下水浄化装置及びその方法 - Google Patents

汚染水及び地下水浄化装置及びその方法 Download PDF

Info

Publication number
JP3825992B2
JP3825992B2 JP2001183201A JP2001183201A JP3825992B2 JP 3825992 B2 JP3825992 B2 JP 3825992B2 JP 2001183201 A JP2001183201 A JP 2001183201A JP 2001183201 A JP2001183201 A JP 2001183201A JP 3825992 B2 JP3825992 B2 JP 3825992B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
chlorine
contaminated water
generating
gas
purification apparatus
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2001183201A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2002248466A (ja
Inventor
欽也 加藤
朗 栗山
正浩 川口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2001183201A priority Critical patent/JP3825992B2/ja
Publication of JP2002248466A publication Critical patent/JP2002248466A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3825992B2 publication Critical patent/JP3825992B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/30Wastewater or sewage treatment systems using renewable energies
    • Y02W10/37Wastewater or sewage treatment systems using renewable energies using solar energy

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、汚染水及び汚染された地下水の浄化装置及びそれを用いた効率のよい汚染水及び汚染地下水の浄化方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
近年までの産業技術の発展に伴いハロゲン化脂肪族炭化水素化合物(例えば塩素化エチレン、塩素化メタン等)が膨大に使用され、その廃棄処理は深刻な問題となってきている。有機塩素化合物による環境汚染物質の多くは土壌中に浸透し、分解されずに、序々に地下水に溶け地下水を通じて汚染領域を拡大する。これらの深刻な環境汚染の再発を防止すると共に、すでに汚染されてしまった環境を浄化し、もとの状態にもどしていく技術の確立が強く望まれている。
【0003】
地下水の浄化方法としては、汚染された地下水を汲み上げ、オンサイトで浄化を行なうという方法がある。この方法は、揚水した汚染地下水を曝気塔内で曝気処理し、気相部に汚染物質を移行させることで地下水を浄化する。汚染物質が移行した気体は、そのまま大気に放出すると大気汚染につながるため、活性炭塔で汚染物質を捕捉し除去している。
【0004】
また、微生物のもつ分解能を用いて地下水中の汚染物質を分解する技術:バイオレメディエーションが提案されている。
【0005】
具体的な例としては、特開昭54-66376号公報に、NaClまたはNaBrからなるハロゲン化物水溶液を電解液として電気分解する電解槽と、悪臭成分を含有する原臭ガスを電解槽の陰極側の液に曝気し、次いで、曝気されたガスを今度は、陽極側の液に曝気することで悪臭を除去する装置が開示されている。しかし、この装置においては、電解槽内の陰極側での原臭ガスの曝気、ガスの回収、及び陽極側での曝気という工程を経ることから、必ずしも安定的に原臭ガスの処理ができない可能性がある。
【0006】
また、特公昭53-17816号公報には、有機廃液中に、塩化アルミニウム又は塩化鉄を溶解させ、紫外線を照射しながら塩化物を電気分解する有機廃液の処理方法が開示されている。当該公報によると、電気分解される塩化物により次亜塩素酸塩が発生し、これに紫外線が作用して発生する活性酸素により廃液中の有機物を分解できるとしている。
【0007】
しかしながら、当該公報に開示された処理方法であっても、廃液中における塩化物の濃度が変化することに起因して必ずしも安定した処理が行なえない可能性がある。
【0008】
また、水の電気分解によって得られる塩素を含んだ水 ( 機能水 )、例えば酸性水が、殺菌効果(特開平1-180293号公報)や半導体ウエハー上の汚染物の洗浄効果(特開平7-51675号公報)を有することについても知られている。
【0009】
また、汚染物質を分解する装置として、光による分解が知られている。UV-B,Cの紫外線が一部の汚染物質を分解する現象を利用した光分解装置で、特開平9-299753号公報、10-180040号公報等の開示例がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】
本発明の目的は、活性炭や微生物による処理を必要とせず、塩素を含んだ水等を使用することにより、効率的な、しかも、2次汚染の問題のない、地下水等の汚染水の浄化処理を行なうことのできる装置、及び、該装置を用いた浄化の方法を提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】
この目的を達成するための本発明の第1の発明は地下水等の汚染水の浄化装置である。
【0012】
即ち、本発明は、
汚染物質を含む汚染水に気体を曝気し、汚染物質を含む気体を発生させる手段と、
塩素を含む気体を発生する塩素含有気体発生手段と、
該汚染物質を含有する気体と、該塩素含有気体発生手段で発生した塩素を含む気体とを混合して混合気体を形成する混合手段と、
該混合気体が導入される処理領域と、該処理領域に該混合気体に含まれる汚染物質を分解するための光照射を行なう光照射手段と、を有する処理槽と、
該処理槽の処理領域から分解処理された気体を排出するための排気手段と
有し、かつ下記のいずれかの構成を有することを特徴とする汚染水浄化装置に関するものである。
(1) 該塩素発生手段は塩素を収納したボンベによるものである。
(2) 該塩素発生手段が、通気により塩素を発生し得る液体に空気を接触させる手段であり、かつ、外部から供給した分解対象物を含まない空気を導入する手段を有する。
(3) 該塩素発生手段が、通気により塩素を発生し得る液体に空気を接触させる別置きされた手段であり、該混合気体に光を照射する分解処理領域のみからなる分解処理槽を有する。
【0013】
本発明における汚染水浄化装置は、土壌中に配置された井戸内で浄化作業を行なえるように構成されていることが望ましい。
【0014】
また、塩素を含む気体を導入する工程としては、塩素ボンベによる導入の他、
通気により塩素を含む気体を発生し得る液体、すなわち機能水に空気を接触させる方法が好適に利用される。具体的には、塩素を発生し得る液体の小液滴と空気を接触させる工程(たとえばノズルによる機能水の噴射工程)、塩素を発生し得る液体を空気で曝気する工程が好適に利用できる。
【0015】
さらに、塩素を含む気体を発生させる工程は、機能水( 塩素を発生し得る液体 )を生成する工程、機能水を水槽に供給する工程、水槽に空気を導入する工程、発生した塩素を含む気体を排出する工程、及び塩素を含む気体の発生に用いた機能水を排水する工程を有するものとすることができる。
【0016】
また、水槽に供給する機能水を生成する工程は、水槽に電解質を含む水を供給する工程、水槽内の電解質を含む水に電位をかける工程を有するものとすることができる。
【0017】
また、本発明は、
汚染物質を含む汚染水に気体を曝気し、該汚染物質を含む気体として抽出し、該汚染物質を含む気体と塩素を含む気体との混合物に光照射して該汚染物質を分解する汚染水浄化方法であって、
汚染水に気体を曝気し、汚染物質を含有する気体を発生させる工程と、塩素発生する工程と、
該汚染物質を含有する気体に、該塩素を混合させて混合気体を形成する工程と、
処理槽内に処理領域に導入された該混合気体に光照射して、該混合気体内の汚染物質を分解する工程と、を有し、かつ下記のいずれかの構成を有することを特徴とする汚染水浄化方法に関するものである。
(4)該塩素発生する工程で、塩素を収納したボンベを用いる。
(5) 該塩素発生する工程で、通気により塩素を発生し得る液体に外部から供給した分解対象物を含まない空気を接触させる。
(6) 該塩素発生する工程が通気により塩素を発生し得る液体に外部から供給した空気を接触させる工程であり、かつ該塩素発生する工程および該混合気体に光を照射して、該混合気体内の汚染物質を分解する工程がそれぞれ別置きされた専用槽において行なわれる。
【0018】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を詳細に説明する。
【0019】
本発明の汚染水浄化装置は、空気等の気体によって汚染物質を含有した地下水等の汚染水を曝気し、汚染物質を含む空気を発生させる。一方、塩素含有気体を発生させる。この汚染物質を含む空気と塩素含有気体を処理槽に導入する前、もしくは、処理槽内で混合し、光の照射を行なう。これにより、汚染物質を分解させ、有害物質として特に問題となっているトリクロロエチレン等の汚染物質を地下水等の汚染水中から効率良く、除き、分解処理することができる汚染水浄化装置である。
【0020】
最終的に汚染水から汚染物質は脱離され、汚染水が浄化されるとともに、汚染水からの汚染物質も分解され浄化が完了する。
【0021】
図1は本発明に関連する参考発明の一態様にかかる汚染水浄化装置を示す概略図である。この浄化装置では、有機塩素化合物等のハロゲン化脂肪族炭化水素化合物で汚染された地下水等の汚染水からそれらの物質を除去し分解を行なう。本装置は、処理対象の汚染水1が収納されている曝気槽2、塩素を含む水に曝気槽2から排出された該汚染物質を含む気体を通気して、汚染物質を含む気体に塩素を付加し、この汚染物質と塩素を同時に含む気体に光照射手段4を用いて光照射を行ない、汚染物質を分解浄化する処理槽3及び光照射手段4とを備えて構成されている。
【0022】
ここで、曝気槽2には有機塩素化合物等で汚染された地下水等の水が供給できるように構成されている。曝気槽2には汚染水1を加熱効率よく曝気するための手段として攪拌手段 12 が備えられていてもよい。
【0023】
この構成の汚染水浄化装置においては、有機塩素化合物等のハロゲン化脂肪族炭化水素化合物で汚染された汚染水1を、曝気槽2に収納し、ポンプ5によって供給される空気等の気体により、汚染水1より汚染物質を脱離させて、汚染水1を浄化する。この工程を曝気工程と呼ぶ。
【0024】
曝気工程からでる汚染物質を含む気体は、ポンプ8を用いて処理槽3内に導かれ、塩素を含む水(機能水)中を通過する。
【0025】
処理槽3には機能水供給装置(不図示)からパイプ9及びポンプ 10 を用いて機能水が供給される。さらに、機能水には曝気槽2から供給される汚染物質を含む気体が供給され、機能水中を通過する際に汚染物質を含有する気体に塩素を供給する。この汚染物質と塩素を同時に含んだ気体に光照射手段4であるランプで光照射が行なわれ、汚染物質が分解される。この工程を浄化・分解工程と呼ぶ。
【0026】
処理で使われた機能水は排出管6を介して排出される。また浄化されたガスは排出管7から排出される。12 は汚染水1の攪拌手段である。
【0027】
また排出管7から排出されるガスを活性炭などの吸着素材に接触させる手段を設けて未分解の汚染物質を吸着させてもよい。また曝気工程後のガスを一旦、活性炭などの吸着素材に吸着せしめ、濃縮を行ない、この吸着素材からのガスを処理槽3に導く構成をとってもよい。
【0028】
図2は本発明の一実施態様にかかる汚染水浄化装置を示す概略図である。この浄化装置では、有機塩素化合物等ハロゲン化脂肪族炭化水素化合物で汚染された地下水等の汚染水からそれらの物質を除去し分解を行なう。処理対象の汚染水1が収納されている曝気槽2、機能水を曝気し、塩素含有気体を作製する機能水曝気槽 14、曝気槽2から排出された該汚染物質を含む気体と機能水曝気槽 14 により作製された塩素含有気体を混合させる処理槽3及びこの混合気体に光を照射する光照射手段4とを備えて構成されている。
【0029】
ここで、曝気槽2には有機塩素化合物等で汚染された地下水等の水が供給できるように構成されている。曝気槽2には汚染水1を効率よく浄化する手段として攪拌手段 12 が備えられていてもよい。
【0030】
この構成の汚染水浄化装置においては、有機塩素化合物等のハロゲン化脂肪族炭化水素化合物で汚染された汚染水1を、曝気槽2に収納し、ポンプ5によって供給される空気等の気体を加えることにより、汚染水1より汚染物質を脱離させて、汚染水1を浄化する。
【0031】
この工程を曝気工程と呼ぶ。さらに、汚染物質を含む気体を、ポンプ8を用いて処理槽3内に導き、同時に機能水中を通過し、塩素含有気体を処理槽3内に導入する。
【0032】
機能水曝気槽 14 には機能水供給装置(不図示)からパイプ9及びポンプ 10 を用いて機能水が供給される。処理槽3では、光照射手段4であるランプで光照射が行なわれ、混合気体中の汚染物質が分解される。この工程を浄化・分解工程と呼ぶ。機能水曝気槽 14 で使われた機能水は排出管6を介して排出される。また浄化された気体は排出管7から排出される。
【0033】
また排出管7からでる気体を活性炭などの吸着素材に接触させる手段を設けて未分解の汚染物質を吸着させてもよい。また曝気工程後の気体を一端、活性炭などの吸着素材に吸着せしめ、濃縮を行ない、この吸着素材からの気体を処理槽3に導く構成をとってもよい。
【0034】
曝気工程では、攪拌手段による汚染物質の気散促進以外にも、ヒータ等を使用し、加熱することによっても汚染物質の気散を促進することができる。
【0035】
また、図3に示す形態では、排出管7から排出された処理後のガス中に、汚染物質が残留していた場合の対応として、第二処理槽 16 を設けている。排出管7から排出されたガス中に2次処理に十分な塩素ガスが残留している場合は、光照射手段 17 を用いて光照射することで残留汚染物質は分解できる。2次処理に必要な塩素ガスが不十分な場合は、ポンプ 18 を用いて機能水曝気槽 14(不図示)から塩素を含んだ空気を第二処理槽 16 に供給し、光照射手段 17 を用いて光照射することで残留汚染物質は分解できる。
【0036】
図4に示す形態では、汚染された地下水等の汚染水を曝気して得られた汚染物質を含む気体の一部を機能水の曝気に利用し、塩素を含む気体を発生させる。汚染物質を含んだ気体は、バルブ 20 で、2方向に分岐し、一方は処理槽3に、他方は機能水曝気槽 14 に導入される。
【0037】
機能水曝気槽 14 に導入された気体は、機能水中を通過する際に機能水より塩素を受け取り、塩素含有気体となり処理槽3に導入され、バルブ 20 から直接処理槽3に導入された汚染物質を含んだ気体と混合される。該混合気体に、光照射手段4を用いて光照射することで汚染物質は、分解され、地下水等の汚染水は浄化される。
【0038】
図5で示す形態は、土壌中に設置された井戸内で地下水を浄化するための装置の一形態を示している。本外略図に示す装置では、土壌中に設置された井戸 23 に浸出する地下水を浄化する。
【0039】
まず、井戸 23 に浸出する地下水にブロワー 21 を用いて、空気を吹き込み、汚染物質を気相に移動させる。汚染物質を含んだ空気は、ポンプ 22 によって処理槽 33 に導入される。同時に、機能水製造装置 30 によって作製された機能水は、機能水曝気槽 28 に導入され、ブロワー 32 から機能水曝気槽 28 の導入された空気によって曝気される。曝気によって得られた塩素含有気体は、ポンプ 27 によって処理槽 33 に導入され、汚染物質を含んだ空気と混合される。
【0040】
混合された気体は、光照射手段 26 の光照射によって汚染物質を分解浄化され、排気管 34 から排出される。
【0041】
光照射手段 26 には、例えばブラックライトなどを用いてもよい。排気管 34 から排出される浄化された空気は、汚染物質濃度が所定の濃度以下ならそのまま排出しても良いし、また、活性炭吸着塔に排出してもよい。
【0042】
図5の形態では機能水曝気槽 28 の曝気によって得られた塩素含有気体を、処理槽 33 に導入し、汚染物質を含んだ空気と混合し分解したが、図6は、機能水曝気槽 28 の曝気によって塩素を含んだ空気を得るかわりに、塩素発生装置 35 の塩素ボンベから塩素を得て、これを用いて、汚染物質を含んだ空気と混合し汚染物質の分解をおこなう形態を示している。
【0043】
塩素ボンベからの塩素ガスと汚染物質を含んだ空気との混合後の工程は図5の形態と同様である。
【0044】
以下さらに詳細に説明する。
【0045】
(処理対象となる汚染水)
本発明に使用できる地下水等の汚染水は、いかなるものでも良い。処理対象となる汚染物質は機能水と光で分解できる物質が良く、ハロゲン化脂肪族炭化水素化合物であり、該ハロゲン化脂肪族炭化水素化合物は塩素及びフッ素の少なくとも一方の元素を有するものが挙げられる。特に、有機塩素化合物が用いられ、有機塩素化合物としては、クロロエチレン、1,1-ジクロロエチレン、cis-1,2-ジクロロエチレン、trans-1,2-ジクロロエチレン、トリクロロエチレン、1,1,1-トリクロロエタン、テトラクロロエチレン、クロロメタン、ジクロロメタン及びトリクロロメタン等を挙げることができる。
【0046】
また、揮発性が高く、汚染水から曝気等の方法で汚染物質が容易に気相に移動するものが望ましい。
【0047】
汚染水は上記汚染物質で汚染された地下水のほか、上記汚染物質を含む汚染ガスを活性炭で吸着処理し、この汚染物質が吸着した活性炭から水蒸気脱着等の方法で脱離させたとき生じる脱離水の浄化処理にも本発明を用いることができる。
【0048】
汚染水の濃度は、いかなる濃度でもよく、1mg/L以下の低濃度からほぼ原液の 100%の汚染水(汚染溶液)まで処理可能である。
【0049】
(機能水生成装置及び機能水について)
本発明に用いることのできる、汚染物質を含有する気体の通気により塩素を含む気体を発生し得る機能水は、下記の性状をもつ塩素溶液であり、電解水、電解機能水とも呼ばれ、除菌目的で使用されている。
まずは、本願に関連する参考発明で使用される一般的な性状のものについて述べる。これは例えば水素イオン濃度(pH値)が1以上4以下、好ましくは2以上3以下、残留塩素濃度が5mg/L以上300mg/L以下、好ましくは5mg/L以上150mg/L以下、より好ましくは30mg/L以上120mg/L以下であり、また好ましくは作用電極をプラチナ電極とし参照電極を銀−塩化銀としたときの酸化還元電位が800mV以上1500mV以下である。
【0050】
電解質(例えば、塩化ナトリウムや塩化カリウムなど)を原水に溶解し、この水を一対の電極を有する水槽内で電気分解を行なうことによって、陽極側より上記の如きの性状の塩素溶液を得ることができる。
【0051】
電解前の原水中の電解質の濃度は例えば塩化ナトリウムでは 20mg/L〜2000mg/Lが望ましく、より好ましくは 200mg/L以上 1000mg/L以下とするのがよい。
【0052】
またこのとき一対の電極間に隔膜を配置した場合、陽極近傍に生成される酸性の水と陰極近傍にて生成するアルカリ性の水との混合を防ぐことができる。
【0053】
該隔膜としては例えばイオン交換膜等が好適に用いられる。そしてこのような機能水を得る手段としては、市販の強酸性電解水生成器(例えば、商品名:オアシスバイオハーフ;旭硝子エンジニアリング(株)社製、商品名:強電解水生成器(Model FW-200 ;アマノ(株)社製等)を利用することができる。
【0054】
上記の特性を有する塩素溶液すなわち機能水は、次亜塩素酸などを用いて試薬から調製することも可能である。例えば、塩酸 0.001mol/L〜0.1mol/L、塩化ナトリウム 0.005mol/L〜0.02mol/L、及び次亜塩素酸ナトリウム 0.0001mol/L〜0.01mol/Lとすることにより得ることができる。
【0055】
また、塩酸と次亜塩素酸塩でpHが 4.0 以下で塩素濃度が2mg/L〜2000mg/Lの機能水を調製することもできる。例えば、塩酸 0.001mol/L〜0.1mol/L及び次亜塩素酸ナトリウム 0.0001mol/L〜0.01mol/Lとすることにより得ることができる。
【0056】
上記の塩酸の代りに他の無機酸または有機酸を使用することができる。無機酸としては例えば、フッ酸、硫酸、リン酸、ホウ酸などが、有機酸としては酢酸、ぎ酸、りんご酸、クエン酸、シュウ酸などが利用できる。また、弱酸性水粉末生成剤(例えば、商品名 キノーサン21X(クリーンケミカル株式会社製))として市販されているN333NaCl2等を用いても機能水を製造することができる。
【0057】
また、隔膜をもたない装置から生成された塩素を含む水も以上述べられてきた有機塩素化合物の分解に用いることができる。例えば、酸化還元電位が 300mV以上 1100mV以下、かつ塩素濃度が2mg/L以上 100mg/L以下であり、pHは4〜10 の水である。
【0058】
また、pH4以上の水も電解によってばかりでなく原水に種々の試薬を溶解して調製することも可能である。例えば、塩酸 0.001mol/L〜0.1mol/L、水酸化ナトリウム 0.001mol/L〜0.1mol/L、および次亜塩素酸ナトリウム 0.0001mol/L〜0.01mol/Lの濃度で水にこれらの成分を含有させることで所望とする塩素を含む水を得ることができる。
【0059】
一方、次亜塩素酸塩のみ、例えば次亜塩素酸ナトリウム 0.0001mol/L〜0.01mol/Lとすることでも塩素濃度が 1000mg/L以下で、pH4以上の塩素を含む水を得ることができる。
【0060】
以上は、主に図1に示したごとき本願に関連する参考発明、すなわち、塩素含有空気発生手段が、処理槽の底部に塩素を含む水(機能水)が貯溜されており、ここに通気される空気が汚染物質を含むもので、この通気手段が塩素含有空気と汚染物質を含む気体との混合手段を兼ねている形態に関して述べてきた。
【0061】
後述するように、本発明による分解反応では分解の場において、塩素がある濃度範囲にあることが望ましく、その濃度範囲が達成されるなら、塩素含有空気発生手段の塩素を含む水(機能水)中の塩素濃度は必ずしも、上記に示した範囲にある必要はない。
【0062】
例えば、図2のごとき塩素を含む水(機能水)に汚染物質を含まない気体を導入し、発生した塩素ガスと汚染物質を含む空気とを混合している場合は、上記の塩素を含む水(機能水)中の塩素濃度より高くすることが望ましい。
【0063】
即ち、図2のごとき構成では、発生した塩素ガスは汚染物質を含む空気で希釈される。この希釈比率は、発生した塩素ガスの供給量及び汚染物質を含む空気の反応場への供給量の比できまる。例えば、汚染物質を含む空気の供給量が、発生した塩素ガスの供給量の4倍ならば、塩素濃度は1/5に希釈される。この希釈されたときにある塩素濃度範囲が保たれている必要がある。このためこの図2のごとき形態では、塩素を含む水(機能水)中の塩素濃度をより高くすることが望ましい。
【0064】
より高い塩素濃度の機能水(塩素溶液)は、電気分解を用いて生成するより試薬から調製するほうが容易である。即ち、電気分解によって得られる機能水の 10倍〜50倍の残留塩素濃度を持つ機能水を容易に得ることができる。残留塩素濃度が 50mg/L以上 15000mg/L以下、好ましくは 50mg/L以上 3000mg/L以下、より好ましくは 100mg/L以上 1500mg/L以下の性状をもつと良い。このような残留塩素濃度の高い溶液を機能水と呼び得るかは、議論がわかれるところであるが、本発明では機能水とも呼称する。このような残留塩素濃度の高い機能水を試薬で調製するときは、予め、試薬を混合するより、塩素発生槽(機能水曝気槽)において、例えば、塩酸と次亜塩素酸ナトリウム溶液を混合すると良い。
【0065】
ここで機能水調製に用いる原水としては水道水、河川水、海水等が挙げられる。これらの水の pHは通常6〜8の間にあり、塩素濃度は最大でも1mg/L未満であり、このような原水は当然のことながら上記したような有機塩素化合物の分解に用いることはできない。
【0066】
以上、機能水生成装置及び機能水について説明してきたが、次に述べる塩素ガスの濃度が混合気体中で達成できるなら必ずしも上記で説明した範囲の機能水でなくても良いことは言うまでもない。
【0067】
(塩素ガスの濃度及び塩素ガス発生手段)
上記の機能水からはすべて分解に必要な塩素ガスを発生させることが可能である。塩素含有気体として、例えば機能水に空気を通すことによって得られる塩素ガス含有空気を用いることもできる。これと分解対象ガスとを混合し光照射を行なうことで汚染物質を分解する本発明の他の形態に用いることができる。
【0068】
また、機能水に空気を通すかわりに汚染物質を含む空気を通すことで、分解対象ガスと塩素ガスとの混合気体を得ても良い。この場合は比較的高濃度の塩素ガスを得ることができる。
【0069】
機能水中に通す空気、または、該機能水の表面に送風する空気が、汚染された地下水等を曝気して得られた汚染物質を含有する空気を含むことは何ら問題とならない。ただし、この場合は、機能水中に汚染物質が一部溶解する場合があるので注意を要する。機能水中に汚染物質が一部溶解する場合は、排水された機能水に光を照射する手段を設けることが望ましい。
【0070】
そして、分解対象ガスと塩素ガスを含む気体との混合割合に関して、気体中の塩素ガスの濃度が、5ppm以上 1000ppm以下となるように調整することが好ましく、分解対象ガスの濃度によって異なるが、特には、混合気体中の塩素ガス濃度が 20ppmから 500ppmの間、更には 80ppmから 300ppmとした場合、分解対象ガスの分解効率は特に顕著なものとなる。
【0071】
このような塩素ガスの生成・供給には上述したような電気分解による方法、薬品の調合によるものがあるが、塩素ガスボンベ、カートリッジ等を用いてこれを希釈して、直接的に所望の濃度の塩素ガスを得ても良い。即ち上記の混合気体中の塩素濃度の濃度範囲が実現され得るのなら方法は状況に応じて最適なものを選択することができる。
【0072】
分解のための気体としては塩素ガスについてのみ述べてきたが、光照射によってラジカルが発生する性質を有する気体であれば他のハロゲンガスなどを用いてもかまわない。
【0073】
(光照射手段)
本発明に用いることのできる光照射手段としては、例えば、波長 300〜500nmの光が好ましく、350〜450nmの光を用いるのがより好ましい。また塩素ガスと分解対象物に対する光照射強度としては、例えば波長 360nm近辺にピークを持つ光源では数百μW/cm2(300nm〜400nm間を測定)の強度で実用上十分の分解が進む。
【0074】
そしてこの様な光の光源としては自然光(例えば、太陽光等)または人工光(水銀ランプ、ブラックライト、カラー蛍光ランプ、短波長(500nm以下)発光ダイオード等)を用いることができる。
【0075】
なお、図1で示した参考発明において、処理に用いた塩素を含む水を排水するとき、この排水に光を照射しても良いが、このとき用いる光照射の波長、強度、光源も上述の性状の光照射手段を用いることが望ましい。
【0076】
(反応槽)
分解処理を行なう処理領域を物理的に限定するものは、いかなる形態でも良いが、先に述べたように、浄化反応が、300nm以下の光を含まない光で進むことから、300nm以下の光を通す必要がなく、ガラス・プラスティック等を使用することができる。
【0077】
これにより、安価なシステムが達成できる。
【0078】
反応槽から光照射処理後、排出された気体は、第1の反応槽と同様に構成された第2の反応槽に導入され、再度、光照射することもできる。光照射処理後の汚染物質を含む気体が十分な浄化レベルに達するまで、反応槽を直列に配置することも可能である。
【0079】
材質の選択の拡大によって、反応槽の形態・形状の選択の自由度も増す。例えば、反応槽としてエアーバッグ等の袋状のものを用いることができる。
【0080】
袋状反応槽として分解に必要な光(300nm以上、若しくは 350nm以上)を透過すれば如何なる形態のものでも良いが、特にポリビニルフルオライドフィルムを用いたテドラー(TEDLAR: Du Pont社商標)バッグまたはフッ素樹脂バッグ等がガスの吸着・透過性の面から好適である。
【0081】
袋を反応槽として使用することで、装置がより安価になるばかりか、軽量であるため処理現場への設備設置・移動除去が容易となる。
【0082】
また蛇腹構造をとることで折りたたみが容易となる。
【0083】
分解条件に合わせて反応槽のサイズを変更することが蛇腹構造及び袋状反応槽では容易である為、状況に合わせて最適な滞留時間(反応時間)を可変的に設定できる。
【0084】
(機能水及び汚染水に通気する手段)
汚染水に空気、機能水に汚染物質を含む気体及び/または曝気用の気体を通気する場合、散気装置(バブラ)を用いることができる。散気装置は、液体に気体を吹き込むために用いられる通常の装置でかまわないが、気泡の大きさが塩素の気散に十分な表面積になるように選定されることが望ましい。
【0085】
また、散気装置の材質は、機能水の成分と反応しない素材が選定されていることが望ましい。例えば、焼結ガラス、多孔質セラミックス、焼結SUS316、繊維状のSUS316 で織った網等で作られた多孔質散気板や、ガラスまたはSUS316 等のパイプで作られたスパージャーなどを用いることができる。
【0086】
(分解工程の主たる反応場)
本発明の一形態では機能水に空気を通し分解に必要な塩素ガスを含む空気を発生させている。機能水に空気を通す部分は、基本的に分解に必要な塩素ガスの供給の役割を担っている。これに続く処理及び分解反応を行なう槽での気相反応が分解反応の主場となっている。
【0087】
このため参考発明のように、塩素の生成と分解反応が一体化している場合には、気相部と液相部の比率は分解能力に大きな影響を与える。即ち、機能水の容積が増せば、供給できる塩素の量は増えるが、気相部が減り分解の反応場が減少する。また、逆に気相部が増えれば反応場が増し分解反応は素早く進行するが、液相部が減少するため塩素の供給がへる。
【0088】
曝気の速さ、機能水の供給スピードなど様々な因子があるが、参考発明のように、塩素を含む気体の生成と分解反応の領域(処理領域)が一体化している場合には、処理槽における液相の比率を5%〜30%望ましくは 10%から 20%にすると良い。また一体化されていない場合においても塩素を含む気体を発生させる槽の容積と分解反応を行なう槽の容積の比率は概ね1:2〜1:9が望ましい。
【0089】
(分解反応機構)
本発明者らは塩素ガスの存在下で光照射すると有機塩素化合物の分解が進むことを既に見出しているが、その反応機構については不明の部分が多かった。しかし、塩素が特定範囲の波長の光を受けると解離してラジカルを生じることが既に知られている。本発明においても光照射により塩素ラジカルが発生し、分解対象物質と反応することでその結合を切断していると考えられる。
【0090】
例えば電解質として塩化ナトリウム等を含む水の電気分解によって陽極近傍に生成する機能水等は次亜塩素酸もしくは次亜塩素酸イオンを含み、この次亜塩素酸あるいは次亜塩素酸イオンを含む水は酸性を帯びているため塩素の存在比が増すと考えられる。この溶液に、光が照射されることよっておそらく塩素ラジカルなどが誘起され、汚染物質の分解反応が進むと考えられる。
【0091】
また、機能水に通気を行なうことで、機能水中の塩素は気相部に移行する。塩素と汚染物質は気相においても混合される。この混合気体に、光が照射されることよって塩素ラジカルなどが誘起され、汚染物質の分解反応が進むと考えられる。このため分解の多くは液相より気相で進行している推察される。
【0092】
また、本願発明の反応では酸素が必須であるが、これは塩素と水の分解により生じる酸素ラジカルや空気中の通常の酸素の存在があれば十分である。
【0093】
以上、汚染地下水の浄化を中心に説明してきたが、本発明は、汚染地下水のみならず上記有機塩素化合物等の汚染物質で汚染された汚染水の浄化に摘要することができる。
【0094】
例えば、汚染ガス中の汚染物質を活性炭で吸着・除去する浄化処理において、この活性炭を再生処理するときに生じる脱離水などの浄化に好適である。
【0095】
【実施例】
以下に実施例を挙げて本発明を具体的に説明する。
【0096】
[実施例1]
図2に示す汚染水浄化装置に従って汚染水の浄化を行なった。
【0097】
有機塩素化合物等で汚染された汚染水1をステンレス製の曝気槽2に供給した。
【0098】
汚染水の汚染成分、濃度は以下のようであった。
【0099】
トリクロロエチレン濃度 22.3mg/kg
テトラクロロエチレン濃度 5.7mg/kg
cis-ジクロロエチレン濃度 2.0mg/kg
1,1-ジクロロエチレン濃度 0.5mg/kg
曝気槽2に供給された汚染水は、ポンプ5から供給される空気で曝気され、汚染物質を気相に脱離させた。さらに、汚染物質を含む空気を、処理槽3に導き、機能水曝気槽 14 から供給される塩素を含んだ空気と処理槽3内で混合した。
【0100】
本実施例では強酸性機能水生成装置(商品名:強酸性電解水生成器 オアシスバイオハーフ(ADE-61); 旭硝子エンジニアリング(株)社製)で作成したpH2.2、酸化還元電位 1150mV、残留塩素濃度 55mg/Lの機能水を使用した。
【0101】
処理槽3には、光照射手段4のブラックライト光(商品名:FL20BLB;株式会社東芝製、20W)で光照射を行なった。処理槽はガラスカラムを使用しており、300nm以下の光は透過しない。
【0102】
排出管7からの汚染物質の濃度はガスクロマトグラフィー(商品名:GC-14B(FID検出器付);島津製作所(株)社製、カラムはJ&W社製DB-624)で測定したところ、何れも測定限界以下であった。処理後の汚染水は、直ちにn-ヘキサン(n-hexane)の入った容器に入れ、10分間攪拌した後n-ヘキサン層を分取し、ECDガスクロマトグラフィーにて測定したところ汚染物質の濃度はいずれも 0.01mg/kg以下であった。
【0103】
その結果、汚染水は浄化され、汚染水から放出された汚染物質も分解されることが確認された。
【0104】
[実施例2]
図3に示す汚染水浄化装置に従って汚染水の浄化を行なった。
【0105】
有機塩素化合物等で汚染された汚染水1をステンレス製の曝気槽2に供給した。
【0106】
汚染水の汚染成分、濃度は以下のようであった。
【0107】
トリクロロエチレン濃度 102.6mg/kg
テトラクロロエチレン濃度 15.7mg/kg
cis-ジクロロエチレン濃度 20.2mg/kg
1,1-ジクロロエチレン濃度 12.5mg/kg
汚染物質を含んだ空気及び塩素を含んだ空気の供給は、実施例1と同様に行ない、処理槽3には光照射手段4のブラックライト光で光照射を行なった。実施例1と同様な方法で汚染物質の濃度を測定したところ、排出管7の部分の汚染物質の濃度は、以下のように測定され、汚染物質が残留していることが確認された。
【0108】
トリクロロエチレン濃度 17.2 ppm
テトラクロロエチレン濃度 1.1 ppm
cis-ジクロロエチレン濃度 0.9 ppm
1,1-ジクロロエチレン濃度 0.5 ppm
本実施例では、上記のように観測された汚染物質の残留している空気を第二処理槽 16 に供給し、光照射手段 17 のブラックライトを用いて、再度、浄化処理を行なった。この際、ポンプ 18 を用いて塩素を含んだ空気を第二処理槽 16 に供給し、処理槽内の塩素ガス濃度は約50ppmとなるように調整した。
【0109】
排出管 19 から排出された気体中の汚染物質濃度を、実施例1と同様な方法で測定したところ、何れも測定限界以下でであり、処理後の汚染水の汚染物質の濃度はいずれも 0.01mg/kg以下であった。これにより、汚染水は浄化され、汚染水から放出された汚染物質も分解されたことが確認された。
【0110】
[実施例3]
図4に示す装置で汚染水の浄化を行なった。
【0111】
本実施例で使用した装置は、実施例1とほぼ同様の装置であるが、実施例1ではポンプ 15 を用いて機能水曝気槽 14 に空気を供給したのに対し、バルブ 20 を用いて、曝気槽2から供給される汚染物質を含んだ空気の一部を機能水曝気槽 14 に供給した。
【0112】
機能水の性状、光照射手段、排出管7から排出された空気中の汚染物質の測定方法などは、実施例1と同様である。
【0113】
排出管7から排出された気体中の汚染物質濃度を、実施例1と同様な方法で測定したところ、何れも測定限界以下であり、処理後の汚染水の汚染物質の濃度はいずれも 0.01mg/kg 以下であった。これにより、汚染水は浄化され、汚染水から放出された汚染物質も分解されたことが確認された。
【0114】
[実施例4]
図2に示す汚染水浄化装置に従って活性炭からの脱離汚染水の浄化を行なった。
【0115】
活性炭吸着塔から回収された汚染物質が吸着した活性炭を用いた。これを水蒸気脱着して得られた有機塩素化合物を含む脱離汚染水1をステンレス製の曝気槽2に供給した。
【0116】
汚染水の汚染成分、濃度は以下のようであった。
【0117】
トリクロロエチレン濃度 72.3mg/kg
テトラクロロエチレン濃度 5.1mg/kg
cis-1,2-ジクロロエチレン濃度 12.3mg/kg
1,1-ジクロロエチレン濃度 10.5mg/kg
曝気槽2に供給された汚染水は、ポンプ5から供給される空気で曝気され、汚染物質を気相に脱離させた。さらに、汚染物質を含む空気を、処理槽3に導き、機能水曝気槽 14 から供給される塩素含有気体と処理槽3内で混合した。
【0118】
本実施例では強酸性機能水生成装置(商品名:強酸性電解水生成器 オアシスバイオハーフ(ADE-61); 旭硝子エンジニアリング(株)社製)で作成したpH 2.2、酸化還元電位 1150mV、残留塩素濃度 75mg/Lの機能水を使用した。
【0119】
処理槽3には、光照射手段4のブラックライト光(商品名:FL20BLB;株式会社東芝製、20W)で光照射を行なった。処理槽はガラスカラムを使用しており、300nm以下の光は透過しない。
【0120】
排出管7からの汚染物質の濃度はガスクロマトグラフィー(商品名:GC-14B(FID検出器付);島津製作所(株)社製、カラムはJ&W社製DB-624)で測定したところ、何れも測定限界以下であった。処理後の汚染水は、直ちにn-ヘキサン(n-hexane)の入った容器に入れ、10分間攪拌した後n-ヘキサン層を分取し、ECDガスクロマトグラフィーにて測定したところ汚染物質の濃度はいずれも 0.01mg/kg以下であった。
【0121】
その結果、汚染水は浄化され、汚染水から放出された汚染物質も分解されることが確認された。
【0122】
[実施例5]
図2に示す浄化装置の機能水曝気槽 14 を塩素ボンベにかえて実施例4と同様の実験をおこなった。
【0123】
即ち、処理槽3には塩素ボンベからの塩素ガスが送られ、汚染物質を含む空気と処理槽3内で混合した。
【0124】
処理槽3には、光照射手段4のブラックライト光(商品名:FL20BLB;株式会社東芝製、20W)で光照射を行なった。処理槽はガラスカラムを使用しており、300nm以下の光は透過しない。
【0125】
排出管7からの汚染物質の濃度はガスクロマトグラフィー(商品名:GC-14B(FID検出器付);島津製作所(株)社製、カラムはJ&W社製DB-624)で測定したところ、何れも測定限界以下であった。処理後の汚染水は、直ちにn-ヘキサン(n-hexane)の入った容器に入れ、10分間攪拌した後n-ヘキサン層を分取し、ECDガスクロマトグラフィーにて測定したところ汚染物質の濃度はいずれも 0.01mg/kg 以下であった。
【0126】
その結果、機能水曝気槽 14 を塩素ボンベにかえても、汚染水は浄化され、汚染水から放出された汚染物質も分解されることが確認された。
【0127】
参考例1
実施例1から5では光を照射する手段として300nmから500nmの光源を用いているが、本参考例では254nmにピークをもつ光源(殺菌灯)を用いて汚染水を浄化を行なった。
【0128】
即ち、図1に示す浄化装置を用い、光照射手段として、ブラックライトの代りに、石英管内に殺菌灯を挿入した光照射ユニットを処理槽3内に設置し処理槽内に紫外光を照射した。曝気槽2に機能水を満たし塩素を含む空気を発生させた場合と、曝気槽2に純水を満たし塩素を含むガスを発生させず空気のみと混和したした場合とで分解能力を比較した。殺菌灯を使用した場合においても塩素ガスを加える形態のほうが、分解能力は2〜10 倍優れていた。また、特に 10ppmV以下の低濃度の分解では、塩素ガスを加えるとその効果が顕著であり、分解率を一段と高めることができた。
【0129】
【発明の効果】
以上説明した様に、本発明による汚染水及び地下水浄化装置および方法によって、汚染水及び地下水に含まれる汚染物質特にハロゲン化脂肪族炭化水素化合物を汚染水または地下水から活性炭などの媒体間で移動するだけのものでなく、根本的に分解浄化することが低コストで可能となった。
【0130】
更に本発明の塩素含有気体発生装置によれば、制御性良く、安定的に塩素を含有する気体を発生させることが可能となる。
【0131】
また、この塩素含有気体発生装置を配して構成される本発明の汚染気体分解装置によれば、汚染気体を制御性良く、安定的に分解することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に関連する参考発明の汚染水及び地下水浄化装置の一態様を示す概略図である。
【図2】 本発明の汚染水及び地下水浄化装置の他の実施態様を示す概略図である。
【図3】 本発明の汚染水及び地下水浄化装置の他の実施態様を示す概略図である。
【図4】 本発明の汚染水及び地下水浄化装置の他の実施態様を示す概略図である。
【図5】 本発明の地下水浄化装置の他の実施態様を示す概略図である。
【図6】 本発明の地下水浄化装置の他の実施態様を示す概略図である。
【符号の説明】
1 汚染水
2 曝気槽
3 処理槽
4 光照射手段
5 ポンプ
6 排出管
7 排出管
8 ポンプ
9 パイプ
10 ポンプ
11 ポンプ
12 攪拌手段
13 バルブ
14 機能水曝気槽
15 ポンプ
16 第二処理槽
17 光照射手段
18 ポンプ
19 排出管
20 バルブ
21 ブロワー
22 ポンプ
23 井戸
24 散気装置
26 光照射手段
27 ポンプ
28 機能水曝気槽
29 ポンプ
30 機能水製造装置
31 タンク
32 ブロワー
33 処理槽
34 排気管
35 塩素発生装置

Claims (33)

  1. 汚染物質を含む汚染水に気体を曝気し、汚染物質を含む気体を発生させる曝気手段と、
    塩素発生する塩素発生手段と、
    該汚染物質を含有する気体と、該塩素発生手段で発生した塩素とを混合して混合気体を形成する混合手段と、
    前記混合手段より形成された該混合気体に対して光を照射し、含まれる汚染物質を分解するための光照射手段とを有し、該塩素発生手段は塩素を収納したボンベによるものであることを特徴とする汚染水浄化装置。
  2. 汚染物質を含む汚染水に気体を曝気し、汚染物質を含む気体を発生させる曝気手段と、
    塩素発生する塩素発生手段と、
    該汚染物質を含有する気体と、該塩素発生手段で発生した塩素とを混合して混合気体を形成する混合手段と、
    前記混合手段より形成された該混合気体に対して光を照射し、含まれる汚染物質を分解するための光照射手段とを有し、
    該塩素発生手段が、通気により塩素を発生し得る液体に空気を接触させる手段であり、かつ、外部から供給した分解対象物を含まない空気を導入する手段を有する汚染水浄化装置。
  3. 汚染物質を含む汚染水に気体を曝気し、汚染物質を含む気体を発生させる曝気手段と、
    塩素発生する塩素発生手段と、
    該汚染物質を含有する気体と、該塩素発生手段で発生した塩素とを混合して混合気体を形成する混合手段と、
    前記混合手段より形成された該混合気体に対して光を照射し、含まれる汚染物質を分解するための光照射手段とを有し、
    該塩素発生手段が、通気により塩素を発生し得る液体に空気を接触させる別置きされた手段であり、該混合気体に光を照射する分解処理領域のみからなる分解処理槽を有する汚染水浄化装置。
  4. 該汚染水が地下水である請求項1〜3のいずれかに記載の汚染水浄化装置。
  5. 前記曝気手段は、土壌中に配置された井戸内にある請求項に記載の汚染水浄化装置。
  6. 該塩素を発生しうる液体を生成する手段を備え、水槽、該水槽に電解質を含む水を供給する手段、該水槽内の電解質を含む水に電位をかける為の一対の電極及び電源を備えている請求項2または3に記載の汚染水浄化装置。
  7. 前記電解質が、塩素原子を含む塩である請求項6に記載の汚水浄化装置。
  8. 前記電解質が、塩化ナトリウム及び塩化カリウムの少なくとも一方である請求項7に記載の汚染水浄化装置。
  9. 該塩素を発生しうる液体を生成する手段を備え、該生成手段は、水槽、該水槽に次亜塩素酸塩の水溶液を供給する手段、該水槽に無機酸及び有機酸の少なくとも一方を供給する手段を備えている請求項2または3に記載の汚染水浄化装置。
  10. 該次亜塩素酸塩が次亜塩素酸ナトリウム及び次亜塩素酸カリウムの少なくとも一方である請求項9に記載の汚染水浄化装置。
  11. 該無機酸又は有機酸が、塩酸、フッ酸、シュウ酸、硫酸、リン酸、ホウ酸、酢酸、ぎ酸、りんご酸及びクエン酸から選ばれる少なくとも一種の酸である請求項9または10いずれかに記載の汚染水浄化装置。
  12. 前記塩素発生手段として、前記塩素を発生し得る液体の液滴と空気を接触させる手段を有する請求項2〜11のいずれかに記載の汚染水浄化装置。
  13. 前記塩素を発生し得る液体の液滴と空気とを接触させる手段が前記塩素を発生し得る液体を噴射するノズルである請求項12に記載の汚染水浄化装置。
  14. 前記塩素発生手段として、前記塩素を発生し得る液体を空気で曝気する手段を有する請求項2〜11のいずれかに記載の汚染水浄化装置。
  15. 該塩素を発生し得る液体が請求項6に記載の電極の陽極側で生成したものであり、前記塩素発生手段が該水槽の該電極の陽極側の近傍に空気を導入する手段である請求項14に記載の汚染水浄化装置。
  16. 該塩素を発生し得る液体が、水素イオン濃度(pH値)1〜4、及び溶存塩素濃度が50〜3000mg/Lなる特性を有する請求項2またはのいずれかに記載の汚染水浄化装置。
  17. 前記汚染物質を含有する気体が前記塩素発生手段に導入されるための通路を有する、請求項2および4〜15のいずれかに記載の汚染水浄化装置。
  18. 塩素を発生し得る液体が、水素イオン濃度(pH値)1〜4、及び溶存塩素濃度が5〜300mg/Lなる特性を有する請求項17記載の汚染水浄化装置。
  19. 前記塩素発生手段による塩素発生領域が、前記槽状の混合手段の下部に存在し、該混合手段の容積に対する該塩素を含む水の容積を、該混合手段の5%〜30%とする請求項2および4〜18のいずれかに記載の汚染水浄化装置。
  20. 前記混合手段が容積可変の袋状である請求項1〜18のいずれかに記載の汚染水浄化装置。
  21. 前記混合手段が、蛇腹構造を有する請求項20に記載の汚染水浄化装置。
  22. 前記混合手段を覆う外容器を有する請求項20または21のいずれかに記載の汚染水浄化装置。
  23. 前記照射手段を該外容器の内側でかつ前記混合手段の外側に有する請求項22に記載の汚染水浄化装置。
  24. 前記被処理気体に含まれる塩素が、該光照射下において塩素ラジカルを生成している請求項1〜23のいずれかに記載の汚染水浄化装置。
  25. 照射する光が、波長300〜500nmの波長域の光を含む光である請求項1〜24のいずれかに記載の汚染水浄化装置。
  26. 光の照射量が、10μW/cm2〜10mW/cm2である請求項1〜25のいずれかに記載の汚染水浄化装置。
  27. 該汚染物質が、有機塩素化合物である請求項1〜26のいずれかに記載の汚染水浄化装置。
  28. 該有機塩素化合物が、クロロエチレン、1,1-ジクロロエチレン、cis-1,2-ジクロロエチレン、trans-1,2-ジクロロエチレン、トリクロロエチレン、1,1,1-トリクロロエタン、テトラクロロエチレン、クロロメタン、ジクロロメタン及びトリクロロメタンからなる群より選ばれる1種以上の化合物である請求項27に記載の汚染水浄化装置。
  29. 前記分解処理された気体を排出する排出手段をさらに有することを特徴とする請求項1〜28のいずれかに記載の汚染水浄化装置。
  30. 前記排出手段によって排出された気体に再度光照射を行なう第2の光照射手段をさらに有する、請求項29に記載の汚染水浄化装置。
  31. 汚染水の浄化方法であって、
    汚染水を曝気し、汚染物質を含有する気体を得る工程と、塩素発生する工程と、
    該汚染物質を含有する気体に、該塩素を混合させて混合気体を形成する工程と、
    該混合気体に光を照射して、該混合気体内の汚染物質を分解する工程と、
    有し、該塩素発生する工程で、塩素を収納したボンベを用いることを特徴とする汚染水の浄化方法。
  32. 汚染水の浄化方法であって、
    汚染水を曝気し、汚染物質を含有する気体を得る工程と、塩素発生する工程と、
    該汚染物質を含有する気体に、該塩素を混合させて混合気体を形成する工程と、
    該混合気体に光を照射して、該混合気体内の汚染物質を分解する工程と、
    有し、該塩素発生する工程で、通気により塩素を発生し得る液体に外部から供給した分解対象物を含まない空気を接触させることを特徴とする汚染水の浄化方法。
  33. 汚染水の浄化方法であって、
    汚染水を曝気し、汚染物質を含有する気体を得る工程と、塩素発生する工程と、
    該汚染物質を含有する気体に、該塩素を混合させて混合気体を形成する工程と、
    該混合気体に光を照射して、該混合気体内の汚染物質を分解する工程と、
    を有し、
    該塩素発生する工程が通気により塩素を発生し得る液体に外部から供給した空気を接触させる工程であり、かつ該塩素発生する工程および該混合気体に光を照射して、該混合気体内の汚染物質を分解する工程がそれぞれ別置きされた専用槽において行なわれることを特徴とする汚染水の浄化方法。
JP2001183201A 2000-06-16 2001-06-18 汚染水及び地下水浄化装置及びその方法 Expired - Fee Related JP3825992B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2001183201A JP3825992B2 (ja) 2000-06-16 2001-06-18 汚染水及び地下水浄化装置及びその方法

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2000-181840 2000-06-16
JP2000181840 2000-06-16
JP2000-386970 2000-12-20
JP2000386970 2000-12-20
JP2001183201A JP3825992B2 (ja) 2000-06-16 2001-06-18 汚染水及び地下水浄化装置及びその方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2002248466A JP2002248466A (ja) 2002-09-03
JP3825992B2 true JP3825992B2 (ja) 2006-09-27

Family

ID=27343754

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2001183201A Expired - Fee Related JP3825992B2 (ja) 2000-06-16 2001-06-18 汚染水及び地下水浄化装置及びその方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3825992B2 (ja)

Also Published As

Publication number Publication date
JP2002248466A (ja) 2002-09-03

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3825959B2 (ja) 汚染物質分解方法及び装置
US6462250B1 (en) Method for decomposing halogenated aliphatic hydrocarbon compounds having adsorption process and apparatus for decomposition having adsorption means
JP3825958B2 (ja) 塩素含有気体発生装置及び該塩素含有気体発生装置を用いた汚染気体分解装置
US6538170B2 (en) Polluted soil remediation apparatus, polluted soil remediation method, pollutant degrading apparatus and pollutant degrading method
US6599431B2 (en) Purifying apparatus for contaminated water and ground water and method thereof
US7163615B2 (en) Method of treating substance to be degraded and its apparatus
JP3825992B2 (ja) 汚染水及び地下水浄化装置及びその方法
JP3501764B2 (ja) 汚染物質を含む土壌の修復装置及び修復方法
JP2001240559A (ja) 有機塩素化合物の分解方法及びそれに用いる分解装置
US7018514B2 (en) Method and apparatus for processing substances to be decomposed
JP3501719B2 (ja) 汚染物質分解装置及びその方法
JP3461312B2 (ja) 気体状ハロゲン化脂肪族炭化水素化合物または気体状ハロゲン化芳香族炭化水素化合物の分解方法及び分解装置
JP2001170666A (ja) 有機塩素化合物の分解方法及びそれに用いる分解装置
JP3958126B2 (ja) 汚染物質の分解方法及びそれに用いる装置
JP3599662B2 (ja) 汚染物質の分解方法及び装置
JP2001062288A (ja) 汚染物質分解方法及び装置
JP2002102651A (ja) 汚染気体の分解方法、それに用いる装置
JP3624154B2 (ja) 汚染物質の分解方法及びそれに用いる分解装置
JP2001240560A (ja) 吸着工程付き分解方法および吸着手段付き分解装置
JP2002143642A (ja) 汚染気体の分解方法、それに用いる装置
JP2004188396A (ja) 分解対象物の分解方法及びそれに用いる分解装置
JP2002143674A (ja) 汚染物質の分解方法及びそれに用いる分解装置
JP2002001335A (ja) 汚染物質分解装置及びその方法
JP2000317268A (ja) チューブ状リアクターによる汚染気体の浄化方法及び装置
JP2002153731A (ja) 汚染物質の分解装置及び分解方法

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20040414

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20040614

RD03 Notification of appointment of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7423

Effective date: 20040614

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20060308

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060428

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20060614

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20060703

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090707

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100707

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100707

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110707

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120707

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120707

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130707

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees