JP2006174640A - 無整流子直流電動機型ポンプ - Google Patents

無整流子直流電動機型ポンプ Download PDF

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Tadashi Umemori
粛 梅森
Kazumasa Ikuta
一誠 生田
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Abstract


【課題】 ポンプ構造がシンプルであること。回転子の高速回転化や電源回路の節電化を図ること。
【解決手段】 周方向に多数の固定子巻線が配列された固定側部材と、この固定側部材に対向支持板を介して回転自在に支承され、かつ、前記固定子巻線に対して空隙を介して交差方向に横切る環状の永久磁石を備えた軸なし中空回転子とから成り、前記中空回転子は内部に複数枚のねじれ羽根を有し、また、ポンプ本体を駆動する電源回路は、中空回転子側の永久磁石の一方の極性を基準として、一つの基本となる回転位置角を順次検出する検出手段、該検出手段の矩形波の検出信号を取得してスイッチング回路を制御する主制御部を有すること特徴とする無整流子直流電動機型ポンプ。
【選択図】 図1

Description

本発明は、無整流子直流電動機型ポンプに関し、特に配管中を流れる流体を圧送するのに利用される。
特許文献1乃至3には、ポンプケースの中に回転軸(シャフト)を有する回転軸型ポンプが記載されている。すなわち、回転軸型循環ポンプ装置は、流体の入口及び出口を有するポンプケースと、このポンプケースの中に軸受け手段を介して回転自在に設けられ、かつ、一端部に回転羽根車を有する回転軸とから成り、前記ポンプケースの内壁面には巻線を有する筒状のステータコアが配設され、一方、前記回転軸の外周面には、前記ステータコアと対向するようにロータベースを介して永久磁石が環状に配設されている。
上記構成の循環ポンプ装置は、ステータコアに発生する磁界によって回転軸が回転すると、回転軸と一体の羽根車も回転する。その結果、羽根車の回転で発生する圧力によって流体(水)が配管を介して被供給物へと圧送される。
次に特許文献4に記載の発明は、本願発明と同様の「シャフトレスポンプ」といえる。しかしながら、特許文献4に記載の回転羽の羽本体は、回転筒の内周壁にそれぞれ周方向に所定間隔離間して放射状に配設されていると共に、その内端部は半径方向内側(軸なし中心部)に延設するにしたがって次第に細幅に形成されていることから、羽本体が破損し易い、十分な加速力を得ることができない、組み立てが面倒である等の問題点がある。
ところで、特許文献5には、「電動機及びこれを用いたエレベータ」が開示されている。この特許文献1に記載の電動機は、円周状に等間隔に配列された固定子巻線を有する固定子と、固定子巻線を交差方向に横切る環状の永久磁石を備える回転子とを備え、固定子の電流と回転子の磁極が交番同期し合って回転子が回転する。また、特許文献6には、電動機の電源回路に関連する事項が記載されている。
しかしながら、特許文献5,6には、ポンプに関する具体的な適用例が記載されていない。
実公昭49−11855号公報 特開平2−91498号公報 特開平9−317682号公報 特開平9−175486号公報 特許公開11−300676号公報 特開平9−312986号公報
本発明の第1の目的は、電動機の特性を生かしつつ、ポンプ構造のシンプル化を図ること。第2の目的は、流体に異物が混入しないことである。第3の目的は流体に回転力と共に方向性を付与しながら効率的に圧送することである。また、吐出圧の圧力変動を低くおさえることである。第4の目的は、回転子の高速化や電源回路の節電化を図ることである。第5の目的は、制御部は、流体の属性情報(種類,状態)に基づいて、電流・電圧に関する指令値を変更することができることである。第6の目的は、検出手段の耐久性、外部的障害の解消等を図ることである。
本発明の無整流子直流電動機型ポンプは、周方向に多数の固定子巻線が配列された固定側部材と、この固定側部材に対向支持板を介して回転自在に支承され、かつ、前記固定子巻線に対して空隙を介して交差方向に横切る環状の永久磁石を備えた軸なし中空回転子とから成り、前記中空回転子は内部に複数枚のねじれ羽根を有し、また、ポンプ本体を駆動する電源回路は、中空回転子側の永久磁石の一方の極性を基準として、一つの基本となる回転位置角を順次検出する検出手段、該検出手段の矩形波の検出信号を取得してスイッチング回路を制御する主制御部を有すること特徴とする。ここで、「一つの基本となる回転位置角」は、例えば電気角45度である。
上記構成に於いて、ねじれ羽根は軸なしであり、その長尺状の外端部は長筒状の中空回転子の内壁に気密状に固定されていることを特徴とする。また、ねじれ羽根は、中空回転子の端面から見ると放射状に配設され、かつ、一端面から他端面にかけて鈍角にねじれていることを特徴とする。また、主制御部に制御されるスイッチング回路は、単相ブリッジインバータを直列接続して構成した多相多重のブリッジインバータであり、固定子巻線に対して電気角180度幅の多相矩形波交流電源を流すことを特徴とする。また、多相多重のブリッジインバータは、中空回転子の回転に同期して「360度÷(極数×相数)」に相当した時間間隔で順次に動作することを特徴とする。その他の特徴は、従属項に記載されている。
(a)永久磁石を備えた電動機の特性を生かしつつ、ポンプ構造をシンプル化することができる。したがって、製作が容易であると共に、分解や組立が簡単である。
(b)流体の接触は、筒状体内の羽根部に限定されるので、例えばサニタリー(食品・衛生)ポンプとして使用する場合には、流体に異物(部品など)が入らない(食品に異物が混入しない)。
(c)中空回転子がねじれた複数枚の長板状羽根を有する場合には、流体に回転力と共に方向性を付与しながら効率的に圧送することができる。また、吐出圧の圧力変動を低くおさえることができる。
(d)スイッチング回路が、多相多重のブリッジインバータであり、固定子巻線に対して多相矩形波交流電源を流す場合には、回転子の高速回転化や電源回路の節電化を図ることができる。特に、本発明の電源回路は、電力は生じた回転力に対応したエネルギー分だけ供給され、制動領域では制動分のエネルギーが自動的に電源側に回収され得る。
(e)電源回路のファイル装置が流体の属性情報(種類,状態)、圧力・流量情報等を格納している場合には、主制御部は、流体に関する情報に基づいて、電流・電圧に関する指令値を変更することができる。
(f)検出手段がホール素子の実施例の場合には、耐久性の向上を図ることができる。また、検出手段の複数個のホール素子を中空回転子の永久磁石の端面に対向して配設し、直接、回転子の永久磁石の磁束を拾う場合には、検出手段が外部的障害(例えば衝突、悪戯)により破損しない、信号を確実に拾う、磁石を別個に設ける必要がないなどの利点がある。
(g)中空回転子が強磁性の材料で形成された外筒体と、該外筒体に固定的に嵌合する内筒体とから成り、前記内筒体とねじれ羽根が、同一の材質で一体成形されている場合には、非常に組み合わせが簡単である。
(1)基本的構成
Xは新規な回転子を備えた無整流子直流電動機型ポンプである。ポンプXは、基本的には、制御盤(主制御部)を有する電源回路50と、この電源回路50のスイッチング回路53から交流電流が印加可能な多数の固定子巻線5を内部に周方向に有する長筒状固定側部材1と、この固定側部材側に回転自在に支承され、かつ、前記固定子巻線に対して狭い空隙を有して交差方向に横切る環状の永久磁石14を備えていると共に、内部に複数枚の軸なしねじれ羽根15を備えた中空回転子11とから成る。そして、ねじれ羽根15は、中空回転子の端面から見ると放射状に配設され、かつ、一端面から他端面にかけて鈍角にねじれている。
本発明のポンプXは、無整流子直流電動機の原理を利用している。「無整流子直流電動機」は、円周状に等間隔に配列された取付け部分(磁極テイース)を有する固定子と、前記取付け部分に巻回された固定子巻線と、該固定子巻線を交差方向に横切る環状の永久磁石を備える回転子とを備え、供給された直流電流は、外部に設けた制御部の回転子駆動用電源回路によって、前記固定子巻線に交番電流が供給され、固定子の電流と回転子の磁極が交番同期し合い、回転子が高速回転する。
そこで、図1乃至図17を参照にして本発明を説明する。図1は、ポンプX(又は電源回路50)の全体を示す概略図である。
(2)固定側部材1
ここでは固定側部材(固定子を含む)1を説明する。図2及び図4で示すように、固定部側材1は、長筒状ケース2と、このケース2の両端部の開口に固定的に設けられた左右一対の対向支持板3,3と、前記ケース2の内周壁に突設された多数の導体用取付け部分4と、これらの取付け部分4にそれぞれ巻き付けられ、或いは溝部分に挿通された多数(合計32個)の固定子巻線5とを含む。
前記取付け部分4の全体は、一般に「固定子」と称されている。またケース2には、図示しないポンプ台及び任意形状のモータ外皮が設けられている。さらに、ケース2とモータ外皮との間には、多数の冷却フィン6が設けられている。なお、ケース2の左右の環状支持板3,3の中心孔の縁部には、アンギュラー、コロガリ等の軸受け7がそれぞれ設けられている。
(3)取付け部分4と固定子巻線5
まず、取付け部分4について説明する。本実施例では、長筒状のケース2の内周壁に、周方向に所定間隔離間して合計32個の取付け部分4を形成している。各取付け部分4は、図4で示すように、ケース2の一端部寄りの部位2aから他端部寄りの部位2bまで長手方向にそれぞれ突設されている。
図5は固定子の取付け部分4の一例を示す。また、図6は取付け部分4に対する固定子巻線5の形状(巻き付け方)を示す。取付け部分4は、例えば円形状の薄板を一体でプレス打ち抜きして形成され、又は、周方向に適当な数(例えば4個)に分割モジュール化して円筒状に組み立てる(本実施例)。
次に、固定子巻線5について説明する。固定子巻線5は、図6及び図11で示すように、本実施例では4相で1組(1サイクル)を構成し、約束記号で示すとおり、紙面を貫いて裏側又は表側にそれぞれ電流がながれ、主電流の方向が順次切り替わる。
図11では、便宜上、永久磁石14の「1個」分に対応する外側の固定子巻線1組を「a,b,c,d」で示している。したがって、固定子巻線5は、4相接続で、取付け部分4に合計16個巻き付けられている。
ところで、ここで、取付け部分4や固定子巻線5に設計変更について説明する。固定子巻線5は、各取付け部分4にトラック状の環状溝を形成し、該環状溝にボビンレス状の固定子巻線5を組み込んでも良い。したがって、固定子巻線5の固定態様は限定するものではない。
また、固定子巻線5は、取付け部分4に対して、2相接続、3相接続、6相接続等に接続することが可能であるから、取付け部分4の大きさや相の数は、固定子巻線5の接続態様によって変わる。トルクの偏向、中空回転子(便宜上「回転子」という。)の回転速度等を考慮して取付け部分4の材質や数、固定子巻線5を接続態様及び回転子11の永久磁石14の大きさや数が任意に設定される。
そこで、本実施例では、モータ磁路の最適化を図る為に、図5で示すように、周状に等間隔に配列された取付け部分4を合計「32個」にし、また、これらの取付け部分4にそれぞれ「三つとびに」巻回される固定子巻線5を「4相」接続し、さらに、回転子11の永久磁石14を「8極(8個)」としている。もちろん、これに限定されるものではない。
付言すると、固定子の取付け部分4は、屈曲可能な連結片によって連結される。また取付け部分4は板状のコア部材を積層して一体化される。
(4)中空回転子11
回転子11は、固定側部材1の対向支持板3,3に周方向の狭い空隙10を介して回転自在に支承され、かつ、固定子巻線5を交差方向に横切る環状の永久磁石14を備えた軸なし長筒体13を備えている。また、回転子11は、長筒体13の内壁13aに長手方向の外端部15cが気密状に固定され、かつ、一端面15aから他端面15bにかけてスクリュー機能を発揮することができるように複数枚のねじれた長尺状羽根15を備えている。羽根15の内端部15dは、後述する中心部の流路18の基準となる。
第1実施例の回転子11は、外周壁の周方向に永久磁石を備えた強磁性体の外筒体12と、この外筒体12内に固定的に嵌入され、かつ、長板状羽根を有する内筒体13とから構成されている。
前記永久磁石14のBHmaxは、例えば41.1MGOeのネオジウム系磁石が用いられている。永久磁石14は、外筒体12の外周壁にフイットするように湾曲状に形成され、所定の間隙を有し、又は間隙を有さないで「N極」と「S極」が交互になるように環状的に組み合わせられている。
外筒体12及び内筒体13は、共に長筒状に形成され、かつ、図9で示すように長手方向の凸部と凹部との係合関係、又は対向する凹所と係合板(例えばキー)8との係合関係により合体している。したがって、外筒体12又は内筒体13はそれぞれ単独には回転しない。
外筒体12及び内筒体13は、略同一の長さである。例えば内筒体13の長さは、その直径に対して4倍程度である。
ねじれ羽根15は、回転子を構成する内筒体13の内周壁から延在し、かつ、回転子の一端面又は他端面から見ると、放射状に配設されている。また、ねじれ羽根15は長板状に形成され、流体が入り込む一端面15aから流体が流れ出る他端面15bにかけて鈍角にねじれている。羽根15の横(長手)方向の端面(外端面15c又は内端面15d)長さは、羽根15の縦(短い)方向の端面(一端面15a又は他端面15b)に対して相当長い。
なお、羽根の縦方向は、内筒体13の直径方向に相当する。本実施例では、内筒体13の内径寸法に対して羽根の横の長さは、「1対4」の割合である。
長板状のねじれ羽根15は、前述したように、一端面15aから他端面15bにかけてスクリュー機能を発揮することができるようにねじれ、このねじれの角度は、前記端面15a,15bの長さに対する長手方向の端面15c,15dの長さによって相対的に決定される。ねじれの角度は、ねじれ羽根15の長さに対応して「180度〜270度」の範囲内に設定すべきである。
ところで、本実施例では、内筒体13と端面放射状に配列されたねじれ羽根15は、同一の材質(例えばステンレス、プラスチックスなど)で一体成形されている。したがって、回転子11の外筒体12と内筒体13は一体であるものの、外筒体12は強磁性の材料で形成され、一方、内筒体13は外筒体12とは別個の材質で形成されている。
そして、所定角度にねじれたねじれ羽根15は、各羽根15の間にそれぞれ流体用の区画流路16を形成する。また、各羽根15の長手方向の内端面15dは、前記区画流路16と連通する中心部の流路17を形成する。
したがって、流体18は各羽根15の間にそれぞれ形成された区画流路16および該区画流路16と連通する中心部の流路17を通過する。そして、回転子11が回転すると、内筒体13のねじれ羽根15は、流体18を送り出すスクリューの機能を発揮する。
(5)回転子の信号検出手段
21はポンプ本体(固定側部材1と回転子11)の対向支持板3の一つ(図1では左側)に設けられた回転子の一つの基本となる回転位置角(ここでは「電気角」を意味する。)を検出する検出手段である。検出手段21は、中空回転子側の永久磁石の一方の極性を基準として、一つの基本となる回転位置角を検出する。検出手段21は、後述するように固定側部材1の内部に配設しても良い。
さて、複数個の検出手段21は、単相のブリッジインバータを直列接続して構成した多相多重(多重は時間的なタイミングをずらす意味)のブリッジインバータに関連付けられ、かつ、固定側部材1に複数個設けられている。各検出手段21は、望ましくは、回転子11の回転力最大の回転位置角の位置信号を検出する。
ところで、複数個の検出手段21は、対向支持板3の外壁面に固定的に添設した小型ケースに、本実施例では合計4個所定間隔を有して配設されている。図11で示すように、本実施例では、回転子11の永久磁石14が周方向に合計8極設けているので、磁極ピッチの1/4の角度でフランジ状の突片22に設置し、図11で示すSa,Sb,Sc,Sdの角度位置で「N極」の磁束をそれぞれ検知することができるように構成する。
したがって、望ましくは、検出手段21の一例として「ホールICの原理」を利用したホール素子21aが採用されている。
そこで、各ホール素子21aは、回転子11の回転力最大の回転位置角を検出することができるように、本実施例では、回転子11側の信号発生部(薄い永久磁石)23に対して周方向に複数個配設されている。なお、検出手段21は、発光素子と受光素子との関係でも良い。
(6)回転子11の信号発生部23
図10は、回転子11の信号発生部23を固定側部材1の外部に設けた実施例である。なお、信号発生部23の位置に関しては、望ましくは、固定側部材1の内部に設ける。この場合には、回転子の永久磁石14の「N極」を利用して直接出力信号を検出することができるから、必ずしも信号発生部23を別個独立に設ける必要がない。
図10の(a)では、回転子11側の信号発生部(磁石)23は、回転子11の永久磁石14と同様に、フランジ状の突片22に所定間隔を有して「合計8個」配設されている。したがって、磁石23の「N極」は、回転方向に所定間隔を有して合計「4個」存在する。
検出手段21aは、図10及び図11で示すように、電気角45度を一つの基本角度(Sa,Sb,Sc,Sdの角度位置)として、順次に1つ1つ、回転子11側の「N極」の磁束をそれぞれ検知する。
その時、検出手段21aの出力信号は、図10の(b)のように電気角45度を基準として順次に矩形の検出信号cを主制御部54側へ送る。
なお、第1実施例の検出手段21は、固定子側の扇状取り付け板21bと、この取り付け板の弧状内端部に回転子の永久磁石1個分の幅横に対応して所定間隔に配設された4個のホール素子21aとから成る。
(7)制御盤(主制御部)
制御盤54は、例えばモータ台(又はベース板)上の適宜部位に固定的に設けられ、検出手段21を介して回転子11の回転位置角の信号を取得してスイッチング回路53を制御する。また、インバータ制御器を含む制御盤(主制御部)54は、ポンプ本体の固定子巻線5、検出手段21等と着脱自在に電気的に接続可能な図示しない端子箱を備えている。
図3はポンプXの電源回路50を示す概略説明図である。この電源回路50は、単相のブリッジインバータを直列接続して構成した多相多重のブリッジインバータを備えている(図12を参照)。
そこで、図1,図3及び図12を参照にして電源回路50の構成を説明する。電源回路50は、商業用交流電源51を直流に変換するAC/DC変換器52と、該変換器52で変換された直流aを多相矩形波交流電流bとして出力する多相多重のブリッジインバータ53と、検出手段21の検出信号cを取得して、かつ、タイミングをずらして1つ1つ電流の方向を切り換えて180度幅の矩形波交流を出力するように各単相のブリッジインバータ53a,53b,53c,53dを制御する主制御部54と、該主制御部54と電気的に接続し、かつ、流体に関する情報を格納するファイル装置55とから構成されている。
しかして、前記流体に関する情報は、流体の種類、流体の状態等の検索データ(属性情報)55aと、該検索データに関連付けられた(又は接続する)圧力・流量情報55bと、該圧力・流量情報に関連付けられた電圧上限値、定電流値などの指令値情報55cとを含む。
そして、本実施例では、主制御部54の出力側に変換器制御器56が設けられ、該変換器制御器56は、AC/DC変換器52の入力側及び該AC/DC変換器52の出力側にそれぞれ接続している。
ところで、変換器制御器56は、AC/DC変換器52が出力する直流の電流値と電圧値の情報を取得して、かつ、直流出力電圧の設定値を上限として直流出力電流の設定値を出力するように変換器52自体で制御されるように構成されている。
そこで、本実施例の電源回路50は、交流電源51を直流に変換するAC/DC変換器52と、該変換器52の出力情報を取得する変換器制御器56をそれぞれ備え、主制御部54は、ファイル装置55に格納されている流体に関する情報に基づきスイッチング回路53が出力する矩形波交流bの位相角、変換器制御器56の定電流値、電圧上限値をそれぞれ変更する。
ここで、図16及び図17を参照にして本発明の電源回路50の効果について説明する。図16はスイッチング回路53から流れる多相矩形波交流電流bの1相分に関する説明図である。また、検出手段21の検出信号(回転子の回転力最大の回転角の位置信号)cを基準にして、θが「0度」〜「180度」の間で制御された矩形波交流電流bが発生する旨の説明図である。
図11で示すように、検出手段21の数は、スイッチング回路53である多相多重のブリッジインバータに関連付けられて固定部材1側に複数個設けられ、かつ、検出手段21は回転子11の「永久磁石1個分」を基準にした回転位置角を検出する。本実施例では、電気角45度づれた矩形波交流電流4相で構成されている。
しかして、主制御部54が、検出手段21の検出信号cを取得してスイッチング回路53を駆動制御する時、ファイル装置55にアクセスし、かつ、格納されている流体に関する情報を取得して演算処理し、矩形波交流の制御位相角θと、変換器制御器56の定電流値、電圧上限値をそれぞれ変更することができる。
(8)電源回路50の位相制御
本発明の電源回路50は、前述したように、検出手段21は回転子11の回転力最大の回転位置角の位置信号Sa,Sb,Sc,Sdを検出する(図10,図11で示す永久磁石1個分)。そこで、これらの位置信号Sa,Sb,Sc,Sdに関して、多相多重インバータ53の駆動信号が生じる過程で、そのタイミングをずらすことで(位相制御)、図17に示すように回転力を制御できる。
位相制御による回転力制御は、供給電流一定のまま、位相角に略比例して回転力を制御でき、かつ、回転力0の領域、制動力の領域まで安定した制御を行うことができる。
したがって、本発明の電源回路50は、電力は生じた回転力に対応したエネルギー分だけ供給され、制動領域では制動分のエネルギーが自動的に電源側に回収され得る。
(9)回転子の機能
そこで、電源回路50の駆動制御により、中空回転子11は、図11乃至図15で示すように時計方向Aへと回転する。中空回転子11が回転すると、ねじれ羽根15も同方向に回転するから、流体18は、図14の矢印Bで示すように、ねじれ羽根15の一端面15aから区画流路16及び中心部の流路17に流れ込む。
しかして、流路16,17に流れ込んだ流体18は、ねじれ羽根15が回転することから、スクリューのような回転力と方向性を受けながら、流路16,17を通過し、他端面15bから圧送される。
(10)本発明の新規事項
以上の説明から明らかなように、本発明の新規事項は、ポンプ本体と中空回転子を駆動制御する電源回路である。望ましくは、これらの事項を結合する。
まず、ポンプ本体は、周方向に2相以上の多相固定子巻線5が配置された筒状固定子1と、該固定子に対して空隙を設けて回転自在になるように対向支持板3,3で支持され、かつ、矩形波交流状の磁束が錯交するように多極に磁化された永久磁石14を環状(周方向)に有する中空回転子11とから成り、前記中空回転子11は、流体の流れる方向に複数枚の長尺状ねじれ羽根15を有している。
そして、各ねじれ羽根15は、区画流路16及び中心部の流路17を形成するように中空回転子11の内壁13aに長手方向(長尺状)の外端部15cが気密状に固定されている。その結果、中空回転子11が回転すると、流体18に回転と方向性を与えながら該流体を中空回転子から送り出す。
次に、電源回路50のスイッチング回路53は、中空回転子11の回転に同期して所定の計算式、「360度÷(極数×相数)」、に相当した時間間隔で順次に動作するように構成した多相多重のブリッジインバータである。この多相多重のブリッジインバータは、固定子巻線の1相分が接続され、これに電気角180度幅の矩形波交流を流すように単相のブリッジインバータを直列接続して構成されている。
その結果、主制御部54が中空回転子の回転位置角を検出する検出手段21を介して検出信号cを取得し、かつ、スイッチング回路53を制御すると、スイッチング回路53は、固定子巻線5に対して多相矩形波交流電源bを流すので、中空回転子11の高速回転化や電源回路の節電化を図ることができる。
発明の実施の形態で示した実施例に於いて、固定側部材1の取付け部分4の数及び中空回転子11,11Aの永久磁石14の数は限定するものではない。また、固定側部材1の対向支持板3,3は、固定側部材の筒状ケース2と一体又は別体でも良い。また、ねじれ羽根15は「8枚」であるが、もちろん、8枚に限定されるものではない。2枚、3枚、4枚、5枚、10枚、図18で示すように「6枚」でも良い。望ましくは、ねじれ羽根15の枚数は、「3枚〜8枚」である。また、望ましくは、内筒体13の内径寸法に対して羽根の横の長さは、「1対3」〜「1対6」の割合である。さらに、望ましくは羽根15のねじれの角度は、「150度〜300度」である。
また、図19で示すように、回転子11Aは、一つの長筒体13Aと、該長筒体の外周壁に環状的に配設された永久磁石14で構成しても良い。
さらに、本実施例の信号を拾う検出手段21は固定側部材1の外部に設けられ、一方、信号を出す信号発生部23は固定側部材1の支持板3から突出する端部にフランジ状の突片22を介して複数個配設されているが、 図20及び図21に示すように設計変更をしても良い。
望ましくは、検出手段21の位置と信号発生部に関しては、この実施例を商品化すべきである。また、回転子の永久磁石14の「N極」を利用して直接出力信号を検出することができるから、信号発生部23を永久磁石14とは別個独立に設けていない。
すなわち、検出手段21の4個のホール素子21aを回転子の永久磁石14の端面に対向して配設し、直接、回転子の永久磁石14の「N極」の磁束を拾っている。
上記のように構成すると、検出手段21は外部的障害(例えば衝突、悪戯)により破損しない、信号を確実に拾う、信号発生部23を別個独立に設ける必要がない等の利点がある。この実施例の検出手段21は、図20で示すように、支持板3の内壁に一端部が固定された断面L形状の突片22を介して回転子11の永久磁石14の端面に対して間隙を有して配設されている。
本発明は、主にポンプの業界で製造、販売される。本発明は、動産、不動産を問わず、また、気体、液体を問わず、流体の配管ラインに設けられるシャフトレスポンプとして利用される。また、船の推進装置等の各種分野で利用される。
ポンプX(又は電源回路)の全体を示す概略説明図。 図1は一部概略断面説明。 電源回路のブロック的説明図。 固定側部材(検出手段も含む)の概略断面説明図。 固定側部材の取付け部分を示す概略説明図。 固定側部材の取付け部分に対する固定子巻線の形状(巻き付け方)を示す概略説明図。 回転子の分解斜視図。 回転子の内筒体とねじれ羽根の分解斜視図。 回転子の外筒体と内筒体との固定構造を示す概略説明図。 固定側の検出手段と可動側の信号発生部との関係を示す説明図。 固定子巻線と回転子の永久磁石との関係を示す説明図。 電源回路の要部を示す概略説明図。 回転子の回転を示す説明図。 図13に於いて、流体の流れを示す説明図。 図13に於いて、左側面から見た羽根の概略説明図(冷却フィンを省略,矢印は羽根のねじれ方向を示す)。 電源回路の出力波形の説明図。 電源回路の効果の一つを示す説明図。 回転子の他の実施例(ねじれ羽根の数,冷却フィンを省略,矢印は羽根のねじれ方向を示す)。 回転子の他の実施例(シンプルな構造)。 検出手段の取り付け位置の変更例を示す概略説明図。 検出手段の取り付け位置に関して別の方向から見た概略説明図。
符号の説明
X…ポンプ、1…固定側部材、2…ケース、3…支持板、4…取付け部分、5…固定子巻線、7…軸受け、10…空隙、11,11A…中空回転子、12…外筒体、13…内筒体、13a…内壁、13A…長筒体、14…永久磁石、15…ねじれ羽根、15a…一端面、15b…他端面、15c…外端面、15d…内端面、16…区画流路、17…中心部の流路、18…流体、21…検出手段、22…突片、23…信号発生部、50…電源回路、51…交流電源、52…AC/DC変換器、53…スイッチング回路(多相多重のブリッジインバータ)、54…制御盤(主制御部)、55…ファイル装置、56…変換器制御器。

Claims (10)

  1. 周方向に多数の固定子巻線が配列された固定側部材と、この固定側部材に対向支持板を介して回転自在に支承され、かつ、前記固定子巻線に対して空隙を介して交差方向に横切る環状の永久磁石を備えた軸なし中空回転子とから成り、前記中空回転子は内部に複数枚のねじれ羽根を有し、また、ポンプ本体を駆動する電源回路は、中空回転子側の永久磁石の一方の極性を基準として、一つの基本となる回転位置角を順次検出する検出手段、該検出手段の矩形波の検出信号を取得してスイッチング回路を制御する主制御部を有すること特徴とする無整流子直流電動機型ポンプ。
  2. 請求項1に於いて、ねじれ羽根は軸なしであり、その長尺状の外端部は長筒状の中空回転子の内壁に気密状に固定されていることを特徴とする無整流子直流電動機型ポンプ。
  3. 請求項1に於いて、ねじれ羽根は、中空回転子の端面から見ると放射状に配設され、かつ、一端面から他端面にかけて鈍角にねじれていることを特徴とする無整流子直流電動機型ポンプ。
  4. 請求項1に於いて、スイッチング回路は、多相多重のブリッジインバータであり、固定子巻線に対して多相矩形波交流電源を流すことを特徴とする無整流子直流電動機型ポンプ。
  5. 請求項4に於いて、多相多重のブリッジインバータは、中空回転子の回転に同期して「360度÷(極数×相数)」に相当した時間間隔で順次に動作することを特徴とする無整流子直流電動機型ポンプ。
  6. 請求項1に於いて、検出手段の数は、スイッチング回路である多相多重のブリッジインバータに関連付けられて固定部材側に複数個設けられ、かつ、検出手段は回転子の永久磁石1個分を基準にした回転位置角を検出することを特徴とする無整流子直流電動機型ポンプ。
  7. 請求項1または請求項6に於いて、検出手段の複数個のホール素子を中空回転子の永久磁石の端面に対向して配設し、直接、回転子の永久磁石の磁束を拾うことを特徴とする無整流子直流電動機型ポンプ。
  8. 請求項1に於いて、主制御部は、流体制御に必要なファイル装置を備え、該ファイル装置には、圧力・流量情報を含むに関する情報が格納されていることを特徴とする無整流子直流電動機型ポンプ。
  9. 請求項1または請求項8に於いて、電源回路は、AC/DC変換器の出力情報を取得する変換器制御器を備え、主制御部は、ファイル装置の流体に関する情報に基づきスイッチング回路が出力する矩形波交流の制御位相角、前記変換器制御器の定電流値、電圧上限値をそれぞれ変更することを特徴とする無整流子直流電動機型ポンプ。
  10. 請求項1に於いて、中空回転子は強磁性の材料で形成された外筒体と、該外筒体に固定的に嵌合し、かつ、ねじれ羽根を有する内筒体とから成り、前記内筒体とねじれ羽根は、同一の材質で一体成形されていることを特徴とする無整流子直流電動機型ポンプ。
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