JP2006173920A - スマートアンテナ装置及び該スマートアンテナ装置を用いた複合スマートアンテナ装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 2信号合成の最適ウエイト演算をアナログ回路によって簡単に求め、演算のスピードアップを図る。
【解決手段】 各アンテナから入力される受信信号にそれぞれ重み付けを施す第1の重み付け手段、第2の重み付け手段と、第1の重み付け手段の重み付けに対する第2の重み付け手段の重み付けの比αを求める演算手段と、各重み付け手段からそれぞれ出力される信号を互いに合成する合成手段と、2つの信号間の位相を同位相にする移相手段とを備え、第1の重み付け手段に入力される信号の信号成分、ノイズ成分の大きさをそれぞれS1、N1で表し、第2の重み付け手段に入力される信号の信号成分、ノイズ成分の大きさをそれぞれS2、N2で表した場合、重み付けの比αを(S2/S1)×(N1/N2)2とした
【選択図】 図2
【解決手段】 各アンテナから入力される受信信号にそれぞれ重み付けを施す第1の重み付け手段、第2の重み付け手段と、第1の重み付け手段の重み付けに対する第2の重み付け手段の重み付けの比αを求める演算手段と、各重み付け手段からそれぞれ出力される信号を互いに合成する合成手段と、2つの信号間の位相を同位相にする移相手段とを備え、第1の重み付け手段に入力される信号の信号成分、ノイズ成分の大きさをそれぞれS1、N1で表し、第2の重み付け手段に入力される信号の信号成分、ノイズ成分の大きさをそれぞれS2、N2で表した場合、重み付けの比αを(S2/S1)×(N1/N2)2とした
【選択図】 図2
Description
本発明は、複数のアンテナで受信した信号に移相調整と重み付けを施すことによって受信品質を改善したスマートアンテナ装置、及びこのスマートアンテナ装置を複数個用いて構成した複合スマートアンテナ装置に関する。
スマートアンテナ技術(あるいは、アダプティブアンテナ技術とも呼ばれる場合がある)は、複数のアンテナで受信した信号に移相調整と重み付けを施し、合成後のS/Nを最大とする技術である。このような技術を用いたアダプティブアンテナ装置の基本構成を図9に示す。
図9において、A1〜Ak は素子アンテナ、B1〜Bkは素子アンテナA1〜Akにより受信された受信信号X1〜Xkをそれぞれアナログ・デジタル変換するためのA/D変換器、C1〜CkはA/D変換器B1〜Bkによりデジタル信号に変換された信号X(n)にそれぞれウエイトW1〜Wkを乗算する重み付け部、1は重み付け部C1〜Ckの乗算結果を合成して出力信号Y(n)を出力する加算器、2は、加算器1から出力された出力信号Y(n)と包絡線値σから受信信号X(n)の振幅の歪みを評価する評価関数Q(n)を求め、その評価関数Q(n)に基づいて素子アンテナA1〜AkのウエイトW(n)を更新する信号処理部である。
まず、加算器1から出力された出力信号Y(n)と包絡線値σを演算式
Q(n)=(||Y(n)|p−σp|q)に代入して受信信号X(n)の振幅の歪みを評価する評価関数Q(n)を求める。p、qは、通常1又は2の整数である。
Q(n)=(||Y(n)|p−σp|q)に代入して受信信号X(n)の振幅の歪みを評価する評価関数Q(n)を求める。p、qは、通常1又は2の整数である。
そして、信号処理部2は、評価関数Q(n)を求めると、受信信号X(n)の歪みを最小化するため、その評価関数Q(n)に基づいて受信信号X(n)のウエイトW(n)を更新する。具体的には、下記に示すように、評価関数Q(n)をウエイトW(n)により偏微分し、その微分結果∇wQ(n)を用いて次回のウエイトW(n+1)を決定する。
W(n+1)=W(n)−μ・∇wQ(n)
ただし、μはステップサイズ(評価の刻み幅)。
なお、ウエイトW(n)は、時間nのときのウエイトW1〜Wkを示すベクトルであるが、初期段階では、規格化された定数がW1=1、W2=0、W3=0...WK=0のように設定される。
W(n+1)=W(n)−μ・∇wQ(n)
ただし、μはステップサイズ(評価の刻み幅)。
なお、ウエイトW(n)は、時間nのときのウエイトW1〜Wkを示すベクトルであるが、初期段階では、規格化された定数がW1=1、W2=0、W3=0...WK=0のように設定される。
これにより、重み付け部C1〜Ckが次回に実施する重み付けは、更新されたウエイトW(n+1)を用いて実施することになり、受信信号X(n)の振幅の歪みが最小化されることになる。また、所望信号波より電力が小さい干渉波が到来しても、その干渉波は抑圧される(例えば、特許文献1参照。)。
従来の信号受信装置では、受信信号X(n)の振幅の歪みを最小化するウエイトW(n)を逐次更新するが、初期段階のウエイトW(1)は規格化された定数に設定されるため、最適なウエイトW(n)を得るまでに長時間を要する課題が合った。また、デジタル変換後にウエイト演算するため、一層処理時間を要するという課題があった。
本発明は、2信号の最適ウエイト演算をアナログ回路によって簡単に求め、演算のスピードアップを図ることを目的とする。
上記課題に対して、本発明の第1の解決手段は、離間して配置された2つのアンテナにそれぞれ対応して設けられ、各アンテナから入力される受信信号にそれぞれ重み付けを施す第1の重み付け手段、第2の重み付け手段と、前記第1の重み付け手段の重み付けに対する前記第2の重み付け手段の重み付けの比αを求める演算手段と、前記各重み付け手段からそれぞれ出力される信号を互いに合成する合成手段と、前記2つの信号間の位相を同位相にする移相手段とを備え、前記第1の重み付け手段に入力される信号の信号成分、ノイズ成分の大きさをそれぞれS1、N1で表し、前記第2の重み付け手段に入力される信号の信号成分、ノイズ成分の大きさをそれぞれS2、N2で表したした場合、前記重み付けの比αを(S2/S1)×(N1/N2)2とした。
また、第2の解決手段は、前記演算手段は前記第1の重み付け手段から出力される信号成分の大きさに対する前記第2の重み付け手段から出力される信号成分の大きさの比を求める第1の除算回路と、前記第2の重み付け手段から出力されるノイズ成分の大きさに対する前記第1の重み付け手段から出力されるノイズ成分の大きさの比を求める第2の除算回路と、前記第2の除算回路の出力値を2乗する2乗算回路と、前記第1の除算回路の出力値と前記2乗算回路の出力値とを乗算する乗算回路とから構成した。
また、第3の解決手段は、前記第1の重み付け手段から出力される信号の信号成分とノイズ成分とを互いに分離する第1の分離手段と、前記第2の重み付け手段から出力される信号の信号成分とノイズ成分とを互いに分離する第2の分離手段とを設け、分離された前記各信号成分を前記第1の除算回路に入力し、分離された前記各ノイズ成分を前記第2の除算回路に入力した。
また、第4の解決手段は、前記第1及び第2の分離手段を、それぞれ前記受信信号の帯域を通過する第一のバンドパスフィルタと前記受信信号の帯域外を通過する第21のバンドパスフィルタとで構成した。
また、第5の解決手段は、前記第1の重み付け手段と前記第2の重み付け手段との重み付けを設定するための重み付け設定手段を設け、前記重み付けの比αを示す信号を前記重み付け設定手段に入力した。
また、第6の解決手段は、前記第1の重み付け手段と前記第2の重み付け手段とをそれぞれ可変利得増幅器で構成し、前記重み付け設定手段を差動増幅器で構成した。
また、第7の解決手段は、Nを2以上の正の整数として請求項1乃至6に記載のスマートアンテナ装置を2N−1個使用し、後段側のスマートアンテナ装置の入力端に前段側の2つのスマートアンテナ装置の出力端を接続してピラミット型に縦続接続し、入力端の数を2N、出力端の数を1とした。
第1の解決手段のよれば、各アンテナから入力される受信信号にそれぞれ重み付けを施す第1の重み付け手段、第2の重み付け手段と、第1の重み付け手段の重み付けに対する第2の重み付け手段の重み付けの比αを求める演算手段と、各重み付け手段からそれぞれ出力される信号を互いに合成する合成手段と、2つの信号間の位相を同位相にする移相手段とを備え、第1の重み付け手段に入力される信号の信号成分、ノイズ成分の大きさをそれぞれS1、N1で表し、第2の重み付け手段に入力される信号の信号成分、ノイズ成分の大きさをそれぞれS2、N2で表したした場合、重み付けの比αを(S2/S1)×(N1/N2)2としたので、合成後の信号のS/Nは最大となり、振幅も最大となる。また、デジタル変換することなく、アナログ信号のまま目的とする重み付けの比αが簡単に得られる。また、リアルタイムで最大のS/N比の条件が得られるというメリットがある。しかも。演算そのものは既知の回路を用いて行うことができるので構成が簡単である。
また、第2の解決手段によれば、演算手段は第1の重み付け手段から出力される信号成分の大きさに対する第2の重み付け手段から出力される信号成分の大きさの比を求める第1の除算回路と、第2の重み付け手段から出力されるノイズ成分の大きさに対する第1の重み付け手段から出力されるノイズ成分の大きさの比を求める第2の除算回路と、第2の除算回路の出力値を2乗する2乗算回路と、第1の除算回路の出力値と2乗算回路の出力値とを乗算する乗算回路とから構成したので、アナログの演算回路によって重み付けの比αが簡単に得られる。
また、第3の解決手段によれば、第1の重み付け手段から出力される信号の信号成分とノイズ成分とを互いに分離する第1の分離手段と、第2の重み付け手段から出力される信号の信号成分とノイズ成分とを互いに分離する第2の分離手段とを設け、分離された各信号成分を第1の除算回路に入力し、分離された各ノイズ成分を第2の除算回路に入力したので、信号成分とノイズ成分とを簡単に分離して重み付けの比αを求められる。
また、第4の解決手段によれば、第1及び第2の分離手段を、それぞれ受信信号の帯域を通過する第一のバンドパスフィルタと受信信号の帯域外を通過する第21のバンドパスフィルタとで構成したので、信号成分とノイズ成分とを簡単に分離できる。
また、第5の解決手段によれば、第1の重み付け手段と第2の重み付け手段との重み付けを設定するための重み付け設定手段を設け、重み付けの比αを示す信号を重み付け設定手段に入力したので、重み付けの比αを示す電圧を重み付け設定手段に入力することで、2つの重み付けが設定される。
また、第6の解決手段によれば、第1の重み付け手段と第2の重み付け手段とをそれぞれ可変利得増幅器で構成し、重み付け設定手段を差動増幅器で構成したので、各重み付け手段と重み付け設定手段とが簡単な構成で実現できる。
また、第7の解決手段によれば、Nを2以上の正の整数として請求項1乃至6に記載のスマートアンテナ装置を2N−1個使用し、後段側のスマートアンテナ装置の入力端に前段側の2つのスマートアンテナ装置の出力端を接続してピラミット型に縦続接続し、入力端の数を2N、出力端の数を1としたので、多入力型のスマートアンテナ装置を構成できる。
本発明のスマートアンテナ装置の基本構成と理論的な考え方を図1に従って説明する。図示しない第1のアンテナで受信された受信信号P1は第1の重み付け手段1に入力される。また、第1のアンテナに対して離間されて配置された第2のアンテナ(図示せず)で受信された受信信号P2は第2の重み付け手段2に入力される。第1の重み付け手段1及び第2の重み付け手段2は、例えば、可変利得増幅器又は可変減衰器で構成され、利得あるいは減衰量によって重み付けが施される。また受信信号P1、受信信号P2は同一周波数の信号である。
重み付けされた受信信号の一方(P1)は合成手段4に入力され、他方(P2)は移相手段3を介して合成手段4に入力される。そして、合成手段4に入力される受信信号P1、P2は同一位相となる。
ここで、図1に示すように、第1の重み付け手段1に入力される受信信号P1の信号成分、ノイズ成分の大きさをそれぞれS1、N1とし、第2の重み付け手段2に入力される受信信号P2の信号成分、ノイズ成分の大きさをそれぞれS2、N2とする。また、第1の重み付け手段1に施される重み付けをW1、第2の重み付け手段2に施される重み付けをW2とし、さらに、合成後の信号(合成信号という)P0の信号成分、ノイズ成分の大きさをそれぞれS0、N0とする。
合成後の信号成分S0及びノイズ成分N0の値はW1、W2に依存し、同一位相条件下での信号成分S0は数式1で表される。また、ノイズ成分N0は位相の相関性がないため、時間平均値は2乗和の平方根となり数式2で表される。
従って、重み付けW1に対する重み付けW2の比(W2/W1)をαとすれば、合成信号P0の信号対雑音比、即ちS0/N0は数式3で表される。
数式3の左辺S0/N0を最大にするための条件は、右辺をαについて微分し、その結果を0とすることによって得られる。その結果、重み付けの比αは数式4に示されるものとなり、S0/N0の最大値(S0/N0)MAXは数式5で示される。
図2は、図1を基にして構成した具体的なスマートアンテナ装置の回路図を示す。受信信号P1が入力される第1の重み付け手段1と受信信号P2が入力される第2の重み付け手段2とには、重み付け配分手段5によってそれぞれW1、W2の重み付けが施される。具体的には、第1及び第2の重み付け手段1、2は可変利得増幅器あるいは可変減衰器によって構成され、重み付け配分手段5は差動増幅器等によって構成される。
W1の重み付けを施されて第1の重み付け手段1から出力される受信信号P1は次段に設けられた第1の分離手段6に入力される。また、W2の重み付けを施されて第2の重み付け手段2から出力される受信信号P2は次段に設けられた移相手段3を介して第2の分離手段7に入力される。第1の分離手段6、第2の分離手段7はそれぞれ受信信号P1、P2に含まれる信号成分とノイズ成分とを分離して抽出するためのものであり、第1の分離手段6には第1のバンドパスフィルタ6aと第2のバンドパスフィルタ6bとが並設されており、第2の分離手段7には第3のバンドパスフィルタ7aと第4のバンドパスフィルタ7bとが並設されている。
第1のバンドパスフィルタ6aと第3のバンドパスフィルタ7aとは同一構成を有し、それそれ受信信号の帯域を通過する。同様に、第2のバンドパスフィルタ6bと第4のバンドパスフィルタ7bとは同一構成を有し、受信信号の帯域外の通過する。第1及び第3のバンドパスフィルタ6a、7aの通過帯域幅と第2及び第4のバンドパスフィルタ6b、7bの通過帯域幅とは同じである。
従って、第1のバンドパスフィルタ6aからは重み付け後の受信信号P1に含まれている信号成分S1×W1が出力され、第2のバンドパスフィルタ6bからは重み付け後の受信信号P1に含まれているノイズ成分N1×W1が出力さる。同様に、第3のバンドパスフィルタ7aからは重み付け後の受信信号P2に含まれている信号成分S2×W2が出力され、第4のバンドパスフィルタ7bからは重み付け後の受信信号P2に含まれているノイズ成分N2×W2が出力さる。なお、各ノイズ成分N1×W1、N2×W2は周波数軸に対して一様に分布していること、及び各受信信号の帯域内のノイズ成分を抽出することが困難なことから、帯域外のノイズ成分を抽出してこれを各受信信号に含まれるノイズ成分N1×W1、N2×W2としている。
第1のバンドパスフィルタ6aから出力された信号成分S1×W1は分配器8で分配され、その一部は検波器9によって検波され、演算手段14に供給される。同様に、第3のバンドパスフィルタ7aから出力された信号成分S2×W2は分配器10で分配され、その一部は検波器11によって検波され、演算手段14に供給される。さらに、第2のバンドパスフィルタ6bから出力されたノイズ成分N1×W1と第4のバンドパスフィルタ7bから出力されたノイズ成分N2×W2はそれぞれ検波器12、13によって検波され、演算手段14に供給される。
演算手段14は、図3に示すように、第1の除算回路14a、第2の除算回路14b、2乗算回路14c、乗算回路14dから構成される。そして、2つの信号成分S1×W1、S2×W2が第1の除算回路14aによって(S2×W2)/(S1×W1)が演算される。また、2つのノイズ成分N1×W1、N2×W2が第2の除算回路14bによって(N1×W1)/(N2×W2)が演算される。第2の除算回路14bから出力された演算結果は2乗算回路14cによって{(N1×W1)/(N2×W2)}2が演算される。そして、乗算回路14dによって{(S2×W2)/(S1×W1)}×{(N1×W1)/(N2×W2)}2が演算される。その結果は、(S2/S1)×(N1/N2)2となり、数式4に示した重み付けの比αとなる。
演算手段14を構成する個々の回路、即ち、第1及び第2の除算回路14a、14b、2乗算回路14c、乗算回路14dはオペアンプ等で構成可能であることは周知であるので、ここでの詳細な説明は省略する。
演算回路14によって求められた重み付けの比αを示す信号(電圧)は、重み付けを設定するための重み付け設定手段5に供給される。重み付け設定手段5の具体的な構成例を第1及び第2の重み付け手段1、2と共に図4に示す。図4に示す重み付け設定手段5は2つのトランジスタ5a、5bを用いた差動増幅器で構成される。各エミッタは結合されて抵抗5cによって接地される。各コレクタにはそれぞれ負荷抵抗5d、5eから給電され、一方のトランジスタ5aのベースに重み付けの比αを示す信号が入力される。
第1及び第2の重み付け手段1、2は例えばFET(電界効果トランジスタ)によって構成され。各FETの第1ゲートG1にそれぞれ受信信号P1、P2が入力され、第1の重み付け手段1の第2ゲートG2がトランジスタ5aのコレクタに接続され、第2の重み付け手段2の第2ゲートG2がトランジスタ5bのコレクタに接続される。各ソースSが接地され、各ドレインDから重み付けが施された(利得が制御された)信号が出力される。
この構成によれば、重み付けの比αが大きくなれば、トランジスタ5aのコレクタ電圧が下降し、トランジスタ5bのコレクタ電圧が上昇する。この結果、第1の重み付け手段1の利得が大きくなり、第2の重み付け手段2の利得が小さくなるように動作する。
分配器8から出力された信号成分S1×W1は、更に分配器15を介して位相差検出手段17と合成手段4とに供給される。同様に、分配器10から出力された信号成分S2×W2は、更に分配器16を介して位相差検出手段17と合成手段4とに供給される。位相差検出手段17によって検出された位相差ΔΦは少なくともローパスフィルタを有する駆動回路18を介して移相手段3に供給され、信号成分S2×W2の位相が信号成分S1×W1の位相と同一とされる。従って、合成手段4によって合成された信号成分(S1×W1)+(S2×W2)の振幅は最大になると共に、そのS/N比も数式5で示されるように最大となる。
以上のように、本発明のスマートアンテナ装置は受信信号P1、P2に重み付けを施す際に、デジタル変換することなくアナログ信号のままで演算によってS/N比を最大になる条件をもとめて行うので、リアルタイムで最大のS/N比の条件が得られるというメリットがある。しかも。演算そのものは既知の回路を用いて行うことができるので構成が簡単である。
なお、移相手段3は受信信号P1が入力される受信系統に設けてもよい。また、位相差検出手段16よりも前段側であれば何れに設けてもよい。さらに、受信信号P1、P2の周波数が高過ぎる場合には、適宜に周波数変換(ダウンコンバート)した後に各重み付け手段1、2に入力すればよい。
以上までに説明したスマートアンテナ装置は、2入力タイプであるが、これを複数個使用することによって、4以上の入力端を有する複合スマートアンテナ装置を構成できる。具体的には、2N−1個(Nは2以上の正の整数)のスマートアンテナ装置を使用し、後段側のスマートアンテナ装置の入力端に前段側の2つのスマートアンテナ装置の出力端を接続してピラミット型に縦続接続し、入力端の数を2N、出力端の数を1とすればよい。
例えば、Nを2とした場合は3個のスマートアンテナ装置を使用することとなり、図5に示すような複合スマートアンテナ装置が構成できる。ここで、2入力のスマートアンテナ装置をSAとすると、後段側のスマートアンテナ装置SA1の入力端に前段側のスマートアンテナ装置SA2、SA3の出力端を接続すれば、4入力タイプの複合スマートアンテナ装置が構成できる。
また、Nを3として7個のスマートアンテナ装置SAを使用すれば、図6に示すように、スマートアンテナ装置SA2の入力端に2つのスマートアンテナ装置SA4、SA5を接続し、スマートアンテナ装置SA3の入力端に2つのスマートアンテナ装置SA6、SA7を接続する。スマートアンテナ装置SAを集積回路化(IC化)することで多入力の複合スマートアンテナ装置を小型化できる。
1:第1の重み付け手段
2:第1の重み付け手段
3:移相手段
4:合成手段
5:重み付け設定手段
6:第1の分離手段
7:第2の分離手段
8、10、15、16:分配器
9、11、12、13:検波手段
17:位相差検出手段
18:駆動回路
2:第1の重み付け手段
3:移相手段
4:合成手段
5:重み付け設定手段
6:第1の分離手段
7:第2の分離手段
8、10、15、16:分配器
9、11、12、13:検波手段
17:位相差検出手段
18:駆動回路
Claims (7)
- 離間して配置された2つのアンテナにそれぞれ対応して設けられ、各アンテナから入力される受信信号にそれぞれ重み付けを施す第1の重み付け手段、第2の重み付け手段と、前記第1の重み付け手段の重み付けに対する前記第2の重み付け手段の重み付けの比αを求める演算手段と、前記各重み付け手段からそれぞれ出力される信号を互いに合成する合成手段と、前記2つの信号間の位相を同位相にする移相手段とを備え、前記第1の重み付け手段に入力される信号の信号成分、ノイズ成分の大きさをそれぞれS1、N1で表し、前記第2の重み付け手段に入力される信号の信号成分、ノイズ成分の大きさをそれぞれS2、N2で表したした場合、前記重み付けの比αを(S2/S1)×(N1/N2)2としたことを特徴とするスマートアンテナ装置。
- 前記演算手段は前記第1の重み付け手段から出力される信号成分の大きさに対する前記第2の重み付け手段から出力される信号成分の大きさの比を求める第1の除算回路と、前記第2の重み付け手段から出力されるノイズ成分の大きさに対する前記第1の重み付け手段から出力されるノイズ成分の大きさの比を求める第2の除算回路と、前記第2の除算回路の出力値を2乗する2乗算回路と、前記第1の除算回路の出力値と前記2乗算回路の出力値とを乗算する乗算回路とから構成したことを特徴とする請求項1に記載のスマートアンテナ装置。
- 前記第1の重み付け手段から出力される信号の信号成分とノイズ成分とを互いに分離する第1の分離手段と、前記第2の重み付け手段から出力される信号の信号成分とノイズ成分とを互いに分離する第2の分離手段とを設け、分離された前記各信号成分を前記第1の除算回路に入力し、分離された前記各ノイズ成分を前記第2の除算回路に入力したことを特徴とする請求項2に記載のスマートアンテナ装置。
- 前記第1及び第2の分離手段を、それぞれ前記受信信号の帯域を通過する第一のバンドパスフィルタと前記受信信号の帯域外を通過する第21のバンドパスフィルタとで構成したことを特徴とする請求項3に記載のスマートアンテナ装置。
- 前記第1の重み付け手段と前記第2の重み付け手段との重み付けを設定するための重み付け設定手段を設け、前記重み付けの比αを示す信号を前記重み付け設定手段に入力したことを特徴とする請求項1乃至4の何れかに記載のスマートアンテナ装置。
- 前記第1の重み付け手段と前記第2の重み付け手段とをそれぞれ可変利得増幅器で構成し、前記重み付け設定手段を差動増幅器で構成したことを特徴とする請求項5に記載のスマートアンテナ装置。
- Nを2以上の正の整数として請求項1乃至6に記載のスマートアンテナ装置を2N−1個使用し、後段側のスマートアンテナ装置の入力端に前段側の2つのスマートアンテナ装置の出力端を接続してピラミット型に縦続接続し、入力端の数を2N、出力端の数を1としたことを特徴とする複合スマートアンテナ装置。
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