JP2006173650A - 多層配線基板 - Google Patents

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Abstract

【課題】コア基板表面にビルドアップ法により形成された多層配線層を具備する多層配線基板の表面平坦性を向上させることを目的とする。
【解決手段】有機樹脂を含有する絶縁基板2の表面に配線回路層3が被着形成されたコア基板1の表面に、有機樹脂を含有する絶縁層11と配線回路層13とを順次積層して多層配線層15を形成してなる多層配線基板において、前記コア基板1の表面の配線回路層3の表面粗さ(Ra)を100nm〜1μmとし、且つ該配線回路層3を前記絶縁基板2の表面から0.1〜10μmくぼんで形成することで表面平坦性に優れた多層配線基板を提供できる。
【選択図】図2

Description

本発明は、例えば、多層配線基板及び半導体素子収納用パッケージなどに適した多層
配線基板に関するものである。
近年、電子機器は小型化が進んでいるが、近年携帯情報端末の発達や、コンピューターを持ち運んで操作するいわゆるモバイルコンピューティングの普及によってさらに小型、薄型且つ高精細の多層配線基板が求められる傾向にある。
また、通信機器に代表されるように、高速動作が求められる電子機器が広く使用されるようになってきた。高速動作が求められるということは、高い周波数の信号に対し、正確なスイッチングが可能であるなど多種な要求を含んでいる。そのような電子機器に対応するため、高速な動作に適した多層プリント配線板が求められている。
高速な動作を行うためには、配線の長さを短くし、電気信号の伝播に要する時間を短縮することが必要である。配線の長さを短縮するために、配線の幅を細くし、配線の間隙を小さくするという、小型、薄型且つ高精細の多層配線基板が求められる傾向にある。
そのような高密度配線の要求に対応するため、製造方法としてはビルドアツプ法が用いられている。この方法は、例えば、絶縁基板表面に銅箔を一面に接着した後、エッチング等の手段によりパターン化された配線回路層が形成された両面銅張ガラスエポキシ基板などからなるコア基板の表面に、感光性樹脂を塗布して、露光現象してバイアホールを具備する絶縁層を形成した後、その表面に銅メッキを施して、これをレジスト塗布、エッチング、レジスト除去によりバイアホール導体および配線回路層を形成する。
その後、上記と同様にして、前記感光性樹脂の塗布、バイアホールの形成、メッキによるバイアホール導体、配線回路層を繰り返して多層化して多層配線層を形成した後、最終的に、ドリル等により多層配線層からコア基板を貫通するスルーホールを形成して、そのホール内にメッキ層を形成して異なる層間の配線回路層を接続したものである。
なお、この時に用いられる両面銅張ガラスエポキシ基板としては、ガラス織布または不織布内にエポキシ樹脂を含浸させたものが最も一般に使用されている。
しかし、近年、ビルドアップ法の普及に伴いその問題も明らかになってきた。それは表面の平滑性が劣るという問題である。感光性樹脂が液状の場合にはコア基板表面の凹凸がビルドアップされた多層配線層表面にまで反映され、完成品の表面にも凹凸が形成されてしまうのである。今後、フリップチップ等のシリコンチップを基板表面にて直接接続するDCA法がシリコンチップ実装の主流になると予測されるているが、このような表面に凹凸のある基板ではDCA法による実装を行うことができないという問題があった。
また、近年では感光性樹脂に代えて樹脂付き銅箔を使用し、この樹脂付き銅箔を基板上に積層するビルドアップ法も開発されている。この方法の場合、通常の基板では回路部分が凸となっているため回路部に空隙が生じ、その部分で絶縁不良が生じる等の問題があった。
さらに、コア基板の表面に感光性樹脂からなる絶縁層を積層する方法においても、通常のコア基板表面の配線回路層は、絶縁基板表面に対して、凸となっているため、単層基板をその上に積層した場合には、凸となっている配線回路層の周囲に必然的に空隙が生じその部分で絶縁不良が生じる等の問題があった。
本発明は、上記のような従来のビルドアップ法により作製された多層配線基板における課題を解決することを目的とするものであり、具体的には、コア基板表面にビルドアップ法により形成された多層配線層を具備する多層配線基板の表面平坦性を向上させることを目的とするものである。
本発明の多層配線基板は、有機樹脂を含有する絶縁基板の表面に配線回路層が被着形成されたコア基板の表面に、有機樹脂を含有する絶縁層と配線回路層とを順次積層して多層配線層を形成してなる多層配線基板において、前記コア基板の表面の配線回路層の表面粗さ(Ra)が100nm〜1μmであり、且つ該配線回路層が前記絶縁基板の表面から0.1〜10μmくぼんで形成されていることを特徴とする。
また、本発明の多層配線基板は、前記コア基板表面の配線回路層が、金属箔から形成されていることが望ましい。
以上詳述した通り、本発明の多層配線基板は、コア基板の表面にビルドアップ法により高密度多層配線層を形成した多層配線基板において、基板表面のうねりを抑制し、平坦性に優れるとともに、コア基板とビルドアップ法により形成された多層配線層との密着性を高め、熱サイクル試験においても優れた耐久性を有するものである。これにより、フリップチップなどのIC素子の実装に対しても十分に対応が可能であり、且つ過酷な使用条件下での信頼性を高めることができる。
本発明の多層配線基板の製造方法について図面をもとに説明する。まず、図1は、本発明におけるコア基板の構造を説明するための概略断面図であり、図2は、その表面の要部拡大断面図である。
図1において、本発明で用いられるコア基板1には、絶縁基板2の表面に配線回路層3が被着形成されたものであり、場合によっては、その絶縁基板2内に内部配線層4や配線層間を接続するビアホール導体5を具備していてもよい。
本発明によれば、このコア基板1における配線回路層の表面粗さ(Ra)が、AFM法による測定で100nm以上、1μm以下、特に300nm以上、であることが重要である。これは、配線回路層の表面粗さを高めることにより、ビルドアップ法により形成される多層配線層、特に絶縁層やビアホール導体を形成するメッキ層との密着性を高め、電気的接続の信頼性を高めることができるためで、この表面粗さ(Ra)が100nmよりも小さいと、後述するビルドアップ法により形成される多層配線層における絶縁層やメッキ層との接触界面において、ヒートサイクルやヒートショックによりクラックが生じ、徐々に分離するといった不具合が生じるためである。
さらに、本発明によれば、この絶縁基板2表面の配線回路層3は、絶縁基板2の表面に埋設され、その表面から0.1〜10μmへこんでいることが重要である。これは、コア基板1の配線回路層3とビルドアップ法により被着形成した絶縁層の界面が多層配線層のはがれの起点となるため、この部分をへこませることによりビルドアップ法で形成した絶縁層と配線回路層とコア基板のはがれを抑制することができる。
従って、配線回路層のくぼみ量が0.1μmよりも小さい、あるいは配線回路層が絶縁基板表面から突出していると、ビルドアップ法により形成される絶縁層との間に空隙が形成され、多層配線層の密着不良を生じたり、配線回路層による凹凸が多層配線層の表面にまで反映されて、表面の平滑性が失われるためである。なお、くぼみ量が実質的にゼロでは、製造時のバラツキ等の発生により部分的に配線回路層が凸状となる部分が発生し、多層配線層表面の平滑性を完全に保証できないためである。また、逆にこのくぼみ量が10μmよりも大きいと、このくぼみによる表面の凹凸が顕著となり、多層配線層表面にその凹凸が反映される結果となるためである。好適には、配線回路層のくぼみ量は0.5〜4μmがよい。
上記のようなコア基板は、以下の方法により作製することができる。ここでは、絶縁基板内に内部配線層やビアホール導体を具備したコア基板の製造方法について説明する。
まず、熱硬化性樹脂を含む軟質(未硬化またはBステージ状態)の絶縁シートを作製する。また、この絶縁シートには、厚み方向に貫通するスルーホールを形成し、そのスルーホール内に金属粉末を含む導体ペーストをスクリーン印刷や吸引処理しながら充填して、バイアホール導体を形成する。
次に、絶縁シートの表面に配線回路層を形成する。配線回路層を形成する方法としては、1)絶縁シートの表面に金属箔を貼り付けるか、メッキにより全面に金属層を形成した後、エッチング処理して回路パターンを形成する方法、2)絶縁シート表面にレジストを形成して、メッキにより形成する方法、3)転写シート表面に金属箔を貼り付け、金属箔をエッチング処理して回路パターンを形成した後、この金属箔からなる回路パターンを絶縁シート表面に転写させる方法、4)導体ペーストをスクリーン印刷法などにより回路パターンに印刷する方法等が挙げられる。
本発明によれば、配線回路層を絶縁基板表面に埋設する上で、3)の方法を採用することが望ましい。具体的には、軟質状態の絶縁シートに対して、金属箔による配線回路層が形成された転写シートを配線回路層が絶縁シート表面に埋設できる10kg/cm以上の圧力で圧着して後、転写シートを剥がすことにより、絶縁基板表面に対して配線回路層を埋設することができる。
このようにして単層の配線層を形成することができる。そして、同様にして作製した複数の配線層を位置合わせして密着した後、絶縁シート中の熱硬化性樹脂の硬化温度に加熱することにより完全硬化したコア基板を作製することができる。
本発明によれば、その後、コア基板に対して、硫酸、ギ酸あるいは塩酸、所望により過酸化水素を含んだエッチング液を上記のコア基板にスプレーするか、またはコア基板をエッチング液中に浸漬して、配線回路層における導体金属の粒界を選択的にエッチングして配線回路層の表面粗さ(Ra)を100nm以上に調整するとともに、配線回路層を浸食して絶縁基板の表面からわずかに凹ませることができる。この時用いられるエッチング液としてはpHが5〜1が適当であり、そのエッチング液との接触時間は、20秒〜5分が適当である。
上記のコア基板の製造方法において、コア基板における絶縁基板を形成する絶縁シートは、熱硬化性有機樹脂、または熱硬化性有機樹脂とフィラーなどの組成物を混練機や3本ロールなどの手段によって十分に混合し、これを圧延法、押し出し法、射出法、ドクターブレード法などによってシート状に成形する。そして、所望により熱処理して熱硬化性樹脂を半硬化させる。半硬化には、樹脂が完全硬化するに十分な温度よりもやや低い温度に加熱する。
絶縁基板を形成する熱硬化性樹脂としては、絶縁材料としての電気的特性、耐熱性、および機械的強度を有する熱硬化性樹脂であれば特に限定されるものでなく、例えば、アラミド樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹脂、イミド樹脂、フッ素樹脂、フェニレンエーテル樹脂、ビスマイレイドトリアジン樹脂、ユリア樹脂、メラミン樹脂、シリコーン樹脂、ウレタン樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、アリル樹脂等が、単独または組み合わせて使用できる。
また、上記の絶縁基板2中には、配線基板全体の強度を高めるために、有機樹脂に対してフィラーを複合化させることもできる。有機樹脂と複合化されるフィラーとしては、SiO、Al、ZrO、TiO、AlN、SiC、BaTiO、SrTiO、ゼオライト、CaTiO、ほう酸アルミニウム等の無機質フィラーが好適に用いられる。また、ガラスやアラミド樹脂からなる不織布、織布などに上記樹脂を含浸させて用いてもよい。なお、有機樹脂とフィラーとは、体積比率で15:85〜50:50の比率で複合化されるのが適当である。
また、コア基板中に内部配線層、ビアホール導体を具備する場合には、上記と同様にして成形された絶縁層に対して、スルーホール(バイアホール)を形成した後、そのスルーホール内に金属粉末からなる金属ペーストを充填する。これらのホールの形成は、ドリル、パンチング、サンドブラスト、あるいは炭酸ガスレーザ、YAGレーザ、及びエキシマレーザ等の照射による加工など公知の方法が採用される。
一方、スルーホールに充填される金属ペーストは、銅粉末、銀粉末、銀被覆銅粉末、銅銀合金などの、平均粒径が0.5〜50μmの金属粉末を含む。金属粉末の平均粒径が0.5μmよりも小さいと、金属粉末同士の接触抵抗が増加してスルーホール導体の抵抗が高くなる傾向にあり、50μmを越えるとスルーホール導体の低抵抗化が難しくなる傾向にある。
また、ペースト中に添加される溶剤としては、用いる結合用有機樹脂が溶解可能な溶剤であればよく、例えば、イソプロピルアルコール、テルピネオール、2−オクタノール、ブチルカルビトールアセテート等が用いられる。
上記の導体ペースト中の結合用有機樹脂としては、前述した種々の絶縁シートを構成する有機樹脂の他、セルロースなども使用される。この有機樹脂は、前記金属粉末同士を互いに接触させた状態で結合するとともに、金属粉末を絶縁シートに接着させる作用をなしている。この有機樹脂は、金属ペースト中において、0.1乃至40体積%、特に0.3乃至30体積%の割合で含有されることが望ましい。これは、樹脂量が0.1体積%よりも少ないと、金属粉末同士を強固に結合することが難しく、低抵抗金属を絶縁層に強固に接着させることが困難となり、逆に40体積%を越えると、金属粉末間に樹脂が介在することになり粉末同士を十分に接触させることが難しくなり、スルーホール導体の抵抗が大きくなるためである。
コア基板の表面における配線回路層および内部配線層は、銅、アルミニウム、金、銀の群から選ばれる少なくとも1種、または2種以上の合金からなることが望ましく、特に、銅、または銅を含む合金が最も望ましい。また、場合によっては、導体組成物として回路の抵抗調整のためにNi−Cr合金などの高抵抗の金属を混合、または合金化してもよい。さらには、配線層の低抵抗化のために、前記低抵抗金属よりも低融点の金属、例えば、半田、錫などの低融点金属を導体組成物中の金属成分中に2〜20重量%の割合で含んでもよい。また金属箔により形成された内部配線層および配線回路層の厚みは5〜40μmが適当である。
(多層配線層の形成)次に、本発明によれば、上記のようにして作製したコア基板の表面に、ビルドアップ法により有機樹脂を含有する絶縁層と、配線回路層とを順次積層して多層配線層を形成する。そこで、具体的な多層配線層の1つの形成方法について図2をもとに説明する。
まず、図3(a)に示すように、前記のようにして作製されたコア基板10の表面に感光性樹脂からなる絶縁層11を一面に形成する。絶縁層11の形成にあたっては感光性樹脂をカーテンコート法やスピンコート法により塗布する方法が、均一な厚さで簡易に形成できることから好適に採用される。絶縁層11を形成する樹脂としては、周知の感光性樹脂が用いられ、例えば、感光性を有するポリイミド樹脂、エポキシ樹脂、エポキシアクリレート樹脂、ポリエステル樹脂、ウレタンアクリレート樹脂、ビスマレイドトリアジン(BT)樹脂などが用いられ、絶縁層11の厚みとしては、40〜100μmが好適である。
次に、図3(b)に示すように、絶縁層11に対して、露光、現像を施し、バイアホールを形成する部分の絶縁層11を除去する。このように露光、現像工程で形成することにより、微細なバイアホール12を得ることができる。
次に、図3(c)のように、絶縁層11上に無電解メッキ、電解メッキ、蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などの薄膜形成法によって一面に金属層を形成した後、フォトレジスト等を塗布し、露光、現像し、不要な金属層をエッチングするなどの、周知の方法によって配線回路層13およびバイアホール導体14を形成する。なお、エッチングによる配線回路層13およびバイアホール導体14の形成は、サブトラクティブ法及びアディティブ法のいずれでもよい。この配線回路層は、銅、銀、金、アルミニウム、ニッケルなどの低抵抗金属またはそれらを含む合金により形成することが望ましい。
そして、この配線回路層13が形成された絶縁層11の表面に、上記図3(a)、図3(b)および図3(c)で説明したのと同様な方法により、感光性樹脂からなる絶縁層形成、絶縁層形成の露光、現像によるバイアホール形成、薄膜形成法による配線回路層およびバイアホール導体形成を、繰り返し施すことにより、図3(d)に示すような、任意の層数からなる多層配線層15を形成することができる。そして、必要に応じて、多層配線層15の最表面にコンデンサ、半導体素子、抵抗素子などの電気素子16を実装する。
また、多層配線層の他の形成方法として、
コア基板の表面に、一方の面に樹脂が被覆された銅箔を張りつけた後、その銅箔表面にドライフイルムをはり、露光現像ののち、表面の銅箔をエッチング除去する。その後、銅箔がエッチング除去された部分の樹脂をCOレーザー等で分解除去してビアホール形成した後、全面に銅メッキを施してビアホール導体を形成する。その後、再度ドライフイルムを張り、露光現像してあと、エッチングしてパターンを形成する。この一連の工程を繰り返し行うことによっても多層配線層を形成することができる。
また、上記多層配線層の形成にあたっては、多層配線層の最表面の配線回路層を形成する前、または形成後に、レーザー照射やマイクロドリル等により、多層配線層15からコア基板10を貫通するスルーホール用の貫通孔を形成し、その貫通孔内壁に、最表面の配線回路層の形成と同時、または後工程として、薄膜形成法により導体を被着形成してスルーホール導体を形成してもよい。その場合、スルーホール導体は配線回路層やバイアホール導体による高密度配線形成の障害とならないためには、できる限り小さい孔径であることが望ましい。
なお、上記の多層配線層の形成は、コア基板の片面のみならず両面に形成しても何ら差し支えない。
絶縁層として、有機樹脂としてイミド樹脂を用い、さらに無機フィラーとして球状シリカを用い、これらを有機樹脂:無機フィラーが体積比で50:50となる組成物を用い、これをドクターブレード法によって厚さ120μmの半硬化状態の絶縁基板を形成し、パンチングにより所定位置に直径が0.1mmのスルーホールを形成した。
そして、このスルーホールに、平均粒径が4μmの表面に銀を被覆した銅粉100重量部、セルロース0.2重量部、2−オクタノール10重量部とを混合した金属ペーストを充填し、50℃で60分加熱して乾燥させた。
次に、32μm、18μm、12μm、9μm、5μmのいずれかの厚さの銅箔を接着した2枚の転写シートの銅箔に対してフォトレジスト法によってそれぞれライン幅/ライン間隔が表1となる表面用配線回路層および裏面用配線回路層を形成した。そして、スルーホール導体を形成した絶縁基板の表面側および裏面側に転写シートを位置合わせして重ね合わせ、少なくともスルーホール導体形成位置に30kg/cmの圧力を印加して、スルーホール導体の両端部側から配線回路層を絶縁層内に埋め込み処理した。この時のスルーホール導体の端部に設けられる配線層の最小径は0.2mmとした。
次に、上記のようにして作製したコア基板に対して、ギ酸溶液からなるpH3のエッチング液をスプレーした後、その保持時間を表1のように変化させた後、配線回路層の表面粗さ(Ra)をAFM法により測定した。また、コア基板表面の断面観察から、配線回路層の絶縁基板表面からのくぼみ量を測定した。なお、くぼみ量の測定において、配線回路層の表面および絶縁基板の表面は、粗面加工された各表面の平均表面粗さ(Ra)を基準とした。
また、比較のために、完全硬化された絶縁基板の表面に、9μm、32μm、18μm、12μmの厚さの金属箔を一面に被着形成した後、これをレジスト塗布、エッチング処理を施し、表1のライン幅/ライン間隔の表面用配線回路層を形成し、比較用のコア基板を作製した。
(多層配線層の形成)
(1) 次に、上記のようにして作製したコア基板の両面に感光性エポキシ樹脂からなる絶縁材料を60μmの厚みとなるように一面に塗布し、100℃で加熱して予備硬化した後、露光、現像により絶縁層の一部を除去して、コア基板表裏の絶縁層にバイアホールを形成した。
次いで、絶縁層の配線回路層形成箇所およびバイアホール導体形成箇所の絶縁層表面を触媒化処理した後、無電解メッキ法により0.5μmの厚さで銅を析出させて、さらに電解メッキで12μmまで銅を析出させた後、フォトレジストを全面に塗布し、露光、現像し、不要部分の銅をエッチング除去して絶縁層の表面に配線回路層およびバイアホール導体を形成した。
さらに、上記絶縁層形成、バイアホール形成、配線回路層、バイアホール導体形成を繰り返して施し、配線回路層6層の多層配線層を形成した。
(2) 次に、上記のようにして形成したコア基板の表面に、12μm銅箔に50μmのエポキシ樹脂が塗布されたエポキシ樹脂付き各種銅箔を熱ロールで貼りつけた後、この基板にドライフイルムフォトレジスト(DFR)を貼りつけ、露光現像した。そして、塩化第2鉄溶液でエッチングしてバイアホール形成部の銅箔を除去した後、その部分の樹脂をCOレーザーで除去した。全体に8μmの銅メッキを施してバイアホール導体を形成し、その導通を確保した後、全面に再度DFRを貼りつけ,露光現像を行って、塩化第2鉄溶液で不要部分をエッチング除去した。この一連の工程を繰り返し、配線回路層6層の多層配線層を形成した。
上記(1)、(2)のいずれかの方法により多層配線層を形成した多層配線基板に対して、その表面のうねりを触針式表面粗さ計により測定し、基板表面の平坦度を測定した。また、この基板を−65℃×30分と125℃×30分の温度サイクルを500回繰り返した後のコア基板と多層配線層との断面観察を行い、コア基板と多層配線層との接続状態を観察した。また、配線の導通抵抗を測定しその変化率を測定し、変化率が10%以内のものを○、10%を越えるものを×とした。結果は、表1に示した。
Figure 2006173650
表1の結果によれば、比較用として作製した配線回路層が絶縁コア基板表面よりも突出した試料No.10〜14では、多層配線層とコア基板の配線回路層周辺に隙間が観察され、特に(1)のビルドアップ法による場合にはうねりも大きなものであった。
また、コア基板の表面の配線回路層のくぼみ量が0.1μmよりも小さい試料No.8、9では、多層配線層の最表面におけるうねりは小さいものであったが、多層配線層とコア基板との間にわずかに密着不良による隙間が観察された。
また、配線回路層のくぼみ量が10μmを越える試料No.15では、うねりが大きくなり平滑性が損なわれ、ラインの断線が多発した。
これに対して、本発明試料は、いずれも、多層配線基板表面のうねりが5μm以下と小さく、且つ熱サイクル試験においても良好な密着性が維持されるとともに抵抗の変化も小さく、優れた安定性を示した。
本発明の多層配線基板において用いられるコア基板の概略断面図である。 図1のコア基板の要部拡大断面図である。 コア基板表面への多層配線層の形成方法を説明するための工程図である。
符号の説明
1、10・・・コア基板
2・・・・・・絶縁基板
3、13・・・配線回路層
4・・・・・・内部配線層
5・・・・・・ビアホール導体
11・・・・・絶縁層
12・・・・・バイアホール
14・・・・・バイアホール導体
15・・・・・多層配線層
16・・・・・電気素子

Claims (2)

  1. 有機樹脂を含有する絶縁基板の表面に配線回路層が被着形成されたコア基板の表面に、有機樹脂を含有する絶縁層と配線回路層とを順次積層して多層配線層を形成してなる多層配線基板において、前記コア基板の表面の配線回路層の表面粗さ(Ra)が100nm〜1μmであり、且つ該配線回路層が前記絶縁基板の表面から0.1〜10μmくぼんで形成されていることを特徴とする多層配線基板。
  2. 前記コア基板表面の配線回路層が、金属箔から形成されていることを特徴とする請求項1記載の多層配線基板。

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