JP2006173090A - 燃料電池スタックの製造方法及び燃料電池スタック - Google Patents

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Abstract

【課題】 部品点数増加によるコストアップや重量増加が無く、燃料電池スタックを構成する構成部品間の均一な電気的接触が図れる燃料電池スタックの製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】 金属板の発電に寄与する領域に、プレス加工によって少なくとも凹凸形状からなる燃料ガス流路又は酸化剤ガス流路を成形することによりセパレータ15を形成した後、プレス加工時に発生した反りの向きを互いに凸同士が対峙するように膜電極接合体14を挟んでその両側にセパレータ15、15を配置する。そして、この膜電極接合体14の上下に配置されたセパレータ15、15の外周縁部同士をかしめて結合一体化させ、これらセパレータ15、15を膜電極接合体14に密着させる。
【選択図】 図6

Description

本発明は、燃料電池スタックの製造方法及び燃料電池スタックに関し、詳細には、プレス成形時に発生したセパレータの反りを利用して密着させる技術に関する。
例えば、高分子電解質膜の両面に水素と酸素を供給して起電力を発生させる燃料電池では、単位体積当たりの起電力をより一層高めるために、金属製の薄板をプレス加工してガス流路を形成する、いわゆる薄板金属セパレータの開発がなされている。
しかしながら、プレス加工により金属板の中央部分に凹凸形状のガス流路を形成すると、セパレータの表裏で局部的な伸び量(残留応力)の相違により、セパレータ全体に反りが発生する。
セパレータに反りが発生すると、高分子電解質膜との接触不良による接触抵抗の増大を招き発電性能の低下が起こる。また、各セパレータのマニホールド付近でのガスシール性の低下が生じる。
そこで、金属板に凹凸形状をなすガス流路をプレス成形した後に、その凹凸部の平坦部分に菱形の微小な圧痕を形成する、或いは、金型の上面及び下面にそれぞれ圧痕形成用の突起を形成しており、ガス流路を成形するときに同時に圧痕を形成することで反りの発生を防止するようにした技術が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
また、接合体(固体高分子電解質膜)を挟んでその両側に配置されたセパレータのうち、一方のセパレータには、2枚の金属板の間に板ばねを介在させ、燃料電池単セルが熱膨張または収縮などしたときに板ばねが弾性変形して燃料電池単セルを弾発付勢させることにより、積層体に対する加圧保持力を維持させた技術が開示されている(例えば、特許文献2参照)。
特開2000−138065号公報(第5頁から第8頁、第2図および第3図) 特開2002−367665号公報(第2頁および第3頁、第5図および第図6)
しかしながら、特許文献1に記載の技術では、金型に微小な圧痕を形成する必要があるため、圧痕部が経時摩耗すると共に、金型のコストアップが避けられない。また、特許文献2に記載の技術では、部品点数増加によるコストアップや重量増加の課題が残る。
そこで、本発明は、部品点数増加によるコストアップや重量増加が無く、燃料電池スタックを構成する構成部品間の均一な電気的接触が図れる燃料電池スタックの製造方法及び燃料電池スタックを提供することを目的とする。
本発明に係る燃料電池スタックの製造方法は、金属板の発電に寄与する領域に、プレス加工によって少なくとも凹凸形状からなる燃料ガス流路又は酸化剤ガス流路を成形することによりセパレータを形成する工程と、プレス加工時に発生した反りの向きを互いに凸同士が対峙するように高分子電解質膜を挟んでその両側にセパレータを配置する工程と、前記高分子電解質膜の上下に配置されたセパレータの外周縁部同士を結合一体化させ、これらセパレータを高分子電解質膜に密着させる工程とを備えたことを特徴とする。
また、本発明に係る燃料電池スタックは、反りの向きを互いに凸同士が対峙するように高分子電解質膜を挟んで或いは高分子電解質膜を挟まずにセパレータを重ね合わせると共にそのセパレータの外周縁部同士を結合一体化させた構造であって、前記セパレータを、遷移金属又は遷移金属の合金からなる基材とし、その基材表面に立方晶の結晶構造を有する窒化層を形成して構成したことを特徴としている。
本発明の燃料電池スタックの製造方法によれば、プレス加工時に発生した反りの向きを互いに凸同士が対峙するように高分子電解質膜を挟んでその両側にセパレータを配置した後、高分子電解質膜の上下に配置したセパレータの外周縁部同士を結合一体化させると、反りった方向とは反対方向にセパレータを付勢したときの反りに対する抗力で、当該セパレータが高分子電解質膜に隙間無く密着する。したがって、高分子電解質膜とセパレータ間の電気的接触状態が向上すると共に、板ばねの介在や金型への圧痕の形成など、反りに対する矯正をする必要が無くなる。
また、本発明の燃料電池スタックによれば、遷移金属又は遷移金属の合金からなる基材の表面に立方晶の結晶構造を有する窒化層を形成したセパレータを使用することで、電気導電性及び耐食性が向上し、発電性能を高めることができる。
以下、本発明を適用した具体的な実施の形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
[第1の実施の形態]
先ず、燃料電池スタックの全体構成について簡単に説明する。図1は燃料電池スタックの全体構成を示す斜視図、図2は燃料電池スタックの積層構造の一部を示す要部拡大断面図である。
燃料電池スタック1は、図1に示すように、燃料ガスと酸化剤ガスの反応により起電力を生じる単位電池としての燃料電池単セル2を所定数だけ積層した積層体3とされ、その積層体3の両端に集電板4、絶縁板5およびエンドプレート6を配置し、該積層体3の内部に貫通した貫通孔(図示は省略する)にタイロッド7を貫通させ、そのタイロッド7の端部にナット(図示は省略する)を螺合させることで構成されている。
この燃料電池スタック1においては、燃料ガス、酸化剤ガスおよび冷却水をそれぞれ各燃料電池単セル2のセパレータ(図示は省略する)に形成された流路溝に流通させるための燃料ガス導入口8、燃料ガス排出口9、酸化剤ガス導入口10、酸化剤ガス排出口11、冷却水導入口12および冷却水排出口13を、一方のエンドプレート6に形成している。
燃料ガスは、燃料ガス導入口8より導入されてセパレータに形成された燃料ガス供給用の流路溝を流れ、燃料ガス排出口9より排出される。酸化剤ガスは、酸化剤ガス導入口10より導入されてセパレータに形成された酸化剤ガス供給用の流路溝を流れ、酸化剤ガス排出口11より排出される。冷却水は、冷却水導入口12より導入されてセパレータに形成された冷却水供給用の流路溝を流れ、冷却水排出口13より排出される。
燃料電池単セル2は、図2に示すように、膜電極接合体(MEA:membrane electrode assembly)14と、この膜電極接合体14の両面にそれぞれ配置されるセパレータ15とから構成される。
膜電極接合体14は、例えば水素イオンを通す高分子電解質膜である固体高分子電解質膜と、アノード触媒とガス拡散層からなるアノード電極と、カソード触媒とガス拡散層からなるカソード電極(何れも図示は省略する)とからなる。かかる膜電極接合体14は、アノード電極とカソード電極によって、固体高分子電解質膜をその両側から挟み込んだ積層構造とされている。
セパレータ15は、図3及び図4に示すように、発電に寄与するアクティブ領域(膜電極接合体14と接する中央部分の領域)に、凹条部16と凸条部17を交互に形成した凹凸形状(いわゆるコルゲート形状)を形成している。膜電極接合体14のアノード側に接して配置された凹条部16は、膜電極接合体14との間に燃料ガス(水素H)を流通させる燃料ガス流路18を形成する。一方、膜電極接合体14のカソード側に接して配置された凹条部16は、膜電極接合体14との間に酸化剤ガス(酸素O)を流通させる酸化剤ガス流路19を形成する。そして、セパレータ15,15同士が接合された凸条部17,17で囲まれた空間部は、冷却水(LLC)を流通させる冷媒流路20を形成する。
また、セパレータ15には、前記アクティブ領域を取り囲むようにして、当該凹条部16と凸条部17をプレス成形したときにしわが発生しないようにするためのしわ発生防止用のビード部21が形成されている。ビード部21は、アクティブ領域を取り囲むようにして、平面視矩形枠状をなす凹部として形成されている。
また、セパレータ15には、前記した燃料ガス導入口8、燃料ガス排出口9、酸化剤ガス導入口10、酸化剤ガス排出口11、冷却水導入口12および冷却水排出口13と連通するそれぞれのマニホールド(図示は省略する)が形成されている。さらに、セパレータ15には、タイロッド7を貫通させるスタッキング孔22が形成されている。
なお、セパレータ15は、例えばステンレスに金をクラッドした金ナノクラッド材からなり、発電効率をより一層高めるためにその厚みを約0.1mm程度とした薄板の金属板からなる。また、凹条部16と凸条部17は、例えば0.5mm程度の小さな凹凸とされている。
このように構成された膜電極接合体14とセパレータ15とからなる燃料電池単セル2は、一対のセパレータ15で膜電極接合体14を挟み込むようにして積層され、当該膜電極接合体14の外周縁部に設けられた第1シール部材23を介して上下のセパレータ15、15同士を結合一体化してある。これらセパレータ15、15同士は、その周縁部15aをかしめることにより結合一体化されている。そして、燃料電池単セル2は、外周縁部に第2シール部材24を介させることにより複数層積層されて燃料電池スタック1を構成する。
次に、燃料電池単セル2の製造方法について説明する。
先ず、マニホールド、スタッキング孔22及びビード部21を金属板に形成する。次に、この金属板を金型に配置し、該金属板のアクティブ領域に燃料ガス流路18又は酸化剤ガス流路19を形成するための凹条部16と凸条部17を交互に形成する。その結果、薄板金属からなるセパレータ15が製造される。かかるセパレータ15は、アクティブ領域に凹条部16と凸条部17を形成すると、加圧方向に(図5中矢印Bで示す方向)反る。
次に、図6に示すように、プレス加工時に発生した反りの向きを互いに凸同士が対峙するように、外周縁部に第1シール部材23を設けた膜電極接合体14を挟んでその両側にセパレータ15、15を配置する。膜電極接合体14の両面に配置させたセパレータ15、15は、何れもその外周縁部分が当該膜電極接合体14から浮き上がって反った形状をなしている。
次に、この膜電極接合体14の上下に配置されたセパレータ15、15の外周縁部を、該膜電極接合体14に密着させて固定治具(図示は省略する)で固定する。次いで、図7に示すように、セパレータ15、15の周縁部をかしめ治具(図示は省略する)によってかしめる。すると、セパレータ15は、図7に示すように、反りった方向とは反対方向に該セパレータ15を付勢したときの反りに対する抗力で、当該セパレータ15が膜電極接合体14に隙間無く密着する。
次に、セパレータ15、15を膜電極接合体14に隙間無く密着させてなる燃料電池単セル2を、第2シール部材24を介在させて積層する。この第2シール部材24は、図8に示すように、セパレータ15をかしめたことで凹形状とされた周縁部15aにガイドされて位置決めされると共に倒れ込みが防止される。このような安定した状態で第2シール部材24を配置させて各燃料電池単セル2同士を積層することができるので、この第2シール部材24によってこれら燃料電池単セル2間のシールを確実なものとすることができる。
前記作業を繰り返し行うことで複数個の燃料電池単セル2からなる積層体3を形成し、その積層体3の両側に集電板4、絶縁板5およびエンドプレート6を配置した後、積層体3の内部に貫通させた貫通孔にタイロッド7を挿入させ、そのタイロッド7の端部にナットを螺合させることで燃料電池スタック1を完成させる。
本実施の形態によれば、プレス加工時に発生した反りの向きを互いに凸同士が対峙するように膜電極接合体14を挟んでその両側にセパレータ15、15を配置した後、膜電極接合体14の上下に配置したセパレータ15、15の外周縁部同士を結合一体化させているので、反りった方向とは反対方向にセパレータを付勢したときの反りに対する抗力で、当該セパレータを膜電極接合体14に隙間無く密着させることができる。したがって、膜電極接合体14とセパレータ15間の電気的接触状態が向上すると共に、板ばねの介在や金型への圧痕の形成など、反りに対する矯正をする必要が無くなる。このような簡単な方法でセパレータ15の反りを無くすことができるため、反り矯正金型を使用することなく製造コストを大幅に低減させることができる。
また、本実施の形態では、セパレータ15、15の外周縁部同士の結合一体化を、かしめによる方法で結合一体化させているので、燃料電池単セル2を極めて簡単に製造することができる。
また、本実施の形態では、セパレータ15をかしめて形成された凹部(周縁部15a)を、第2シール部材24の位置決め凹部としたので、各燃料電池単セル2の積層時に該第2シール部材24が位置ずれを起こすことを防止でき、確実なシールを実現できる。
[第2の実施の形態]
第2の実施の形態は、図9及び図10に示すように、各燃料電池単セル2を積層したときに、積層方向(上下方向)で重なる燃料電池単セル2のセパレータ15、15同士を結合一体化させた例である。図9及び図10は、凹条部16及び凸条部17からなる燃料ガス流路18や酸化剤ガス流路19は図示を省略してある。
この実施の形態において、燃料電池単セル2を製造するには、図10(A)に示すように、プレス加工時に発生した反りの向きを互いに凸同士が対峙するように、外周縁部にシール部材25を介在させて配置する。
次に、対峙させて配置したセパレータ15、15の外周縁部を、シール部材25を介して密着させて固定治具(図示は省略する)で固定する。次いで、図10(B)に示すように、セパレータ15、15の周縁部をかしめ治具(図示は省略する)によってかしめる。すると、反った方向とは反対方向にセパレータ15を付勢したときの反りに対する抗力で、当該セパレータ15同士が接触する。図示は省略するが、各セパレータ15の凹条部16、16同士が隙間無く密着する。また、このかしめによって、セパレータ15の周縁部15aは、凹状にへこむ。
本実施の形態によれば、プレス加工時に発生した反りの向きを互いに凸同士が対峙するように一対のセパレータ15、15を配置した後、これらセパレータ15、15の外周縁部同士をかしめ結合一体化させて当該セパレータ15、15同士を密着させているので、セパレータ15、15間の電気的接触状態を高めることができる。
なお、第1,2の実施の形態では、セパレータ15、15の外周縁部同士の結合一体化を、かしめることで行ったが、接着剤による接合による方法を採用しても構わない。また、上述した実施の形態の説明で使用したセパレータ15の形状は、一例であって本実施の形態に制限されることはない。
[第3の実施の形態]
図11は第3の実施の形態を示し、遷移金属又は遷移金属の合金からなる基材の表面に立方晶の結晶構造を有する窒化層を形成したセパレータを使用し、反りの向きを互いに凸同士が対峙するように膜電極接合体を挟んでその両側にセパレータを配置する様子を示す工程断面図、図12はそのセパレータの外周縁部をかしめた状態を示す工程断面図、図13はM4N型の結晶構造を示す図である。
第3の実施の形態では、図11及び図12に示すように、セパレータ15を遷移金属又は遷移金属の合金からなる基材15Aとし、その基材15A表面に立方晶の結晶構造を有する窒化層15Bを形成して構成したことを特徴としている。
本実施の形態では、第1の実施の形態と同様、反りの向きを互いに凸同士が対峙するように膜電極接合体14を挟んでセパレータ15を重ね合わせ、そのセパレータ15の外周縁部を膜電極接合体14に密着させてかしめる。このように構成された燃料電池スタックは、後述するようにセパレータ15の表面が窒化層15Bとされていることから電気導電性が高くしかも耐食性にも優れるため、発電効率の大幅な向上並びに耐久性の向上が望める。
このセパレータ15に使用される基材15Aとしては、Fe、Cr、Ni及びMoの群から選ばれる少なくとも一種以上の金属元素を含むステンレス鋼であることが好ましい。このような元素を含有するステンレス鋼としては、オーステナイト系、オーステナイト・フェライト系、析出硬化系などのステンレス鋼が挙げられる。これらの中でも、基材15Aは、特にオーステナイト系ステンレス鋼から形成することが好ましい。オーステナイト系ステンレス鋼としては、例えば、何れもJIS規格のSUS304、SUS310S、SUS316L、SUS317J1、SUS317J2、SUS321、SUS329J1、SUS836等が挙げられる。
窒化層15Bは、窒素ガス及び水素ガスを放電させた雰囲気中で基材15Aにバイアス電圧を掛ける窒化処理にて形成される。窒化処理は、プラズマ窒化法であることが好ましい。窒化処理には、ガス窒化法、ガス軟窒化法、塩浴法、プラズマ窒化法などを利用することが可能である。ガス軟窒化法は、窒化処理中の酸素分圧が高いため窒化層中の酸素量が高くなる。これに対し、窒化処理のうち、プラズマ窒化法は、被処理物を陰極とし、直流電圧を印加して発生するグロー放電によって窒素ガスをイオン化し、イオン化した窒素が被処理物の表面へ高速加速衝突することで窒化する方法である。
このため、プラズマ窒化法では、イオン衝撃によるスパッタリング作用により被処理物であるステンレス鋼表面の不動態皮膜を容易に除去しつつ窒化するためステンレス鋼に適した窒化方法であり、かつ非平衡反応によって基材中に窒素イオンを浸透させるために、上記結晶構造を短時間で容易に得ることができ、耐食性が向上する。
このように本実施の形態では、遷移金属又は遷移金属の合金からなる基材15Aの上に立方晶の結晶構造を有する窒化層15Bを設けた構造としたので、窒化層15B中の遷移金属原子が窒素原子との間で共有性に富んだ結合を形成していることに加え、金属原子間には金属結合が形成されているため、電気伝導性に優れたセパレータ15を得ることができる。また、立方晶の結晶構造を有する窒化層15Bは、燃料電池として通常使用されるpH2〜3の強酸性雰囲気においても化学的に安定であるため耐食性に優れる。このため、セパレータ15とカーボンペーパとの間の接触抵抗を低く抑え、強酸性雰囲気においても継続的に良好な電気伝導性を示すセパレータ15が得られる。
また、本実施の形態によれば、従来のように、電極と接触する面に直接金メッキ層を施さなくても接触抵抗を抑えることができるため、低コスト化を実現することが可能となる。
そして、特に本実施の形態では、上記窒化層15Bは、窒化層中に含まれるFe(鉄)に対するCr(クロム)の原子比が、基材中に含まれるFeに対するCrの原子比よりも小さいものとしている。
窒化層中のFeに対するCr原子比が基材のFeに対するCr原子比よりも高い場合には、窒素が基材のCrと結びついて主としてNaCl型の結晶構造を有するCrNなどのCr系窒化物が析出するためCrが窒化層中に濃縮し、基材15Aの窒化層15Bとの界面近傍にCrの欠乏層ができ、耐食性は低下する。これに対し、窒化層中に含まれるFe対するCrの原子比が基材15AのFeに対するCrの原子比よりも低い場合には、Cr系窒化物が析出することがないため、基材15Aに含まれる耐食性に有効なCrが減少せずに窒化後もセパレータ15の耐食性が保たれ、強酸性雰囲気における耐食性が一段と優れたものになる。
立方晶の結晶構造は、より具体的には、Fe(鉄)、Cr(クロム)、Ni(ニッケル)、Mo(モリブデン)の群から選ばれる少なくとも一種以上の金属原子によって形成された面心立方格子の単位胞中心の八面体空隙に窒素原子が配置されたM4N型の結晶構造であることが好ましい。M4N型の結晶構造を図13に示す。
図13に示すように、M4N型の結晶構造20は、Fe、Cr、Ni及びMoの中から選択される遷移金属原子21によって形成された面心立方格子の単位胞中心の八面体空隙に窒素原子22が配置された構造である。このM4N型の結晶構造20において、Mは、Fe、Cr、Ni及びMoの中から選択される遷移金属原子21を表し、Nは窒素原子22を表す。
窒素原子22は、M4N型の結晶構造20の単位胞中心の八面体空隙の1/4を占有する。すなわち、M4N型の結晶構造20は、遷移金属原子21の面心立方格子の単位胞中心の八面体空隙に窒素原子22が侵入した侵入型固溶体であり、立方晶の空間格子で表すと、窒素原子22は各単位胞の格子座標(1/2,1/2,1/2)に位置する。M4N型の結晶構造とすることにより、遷移金属原子21間の金属結合を維持したまま、遷移金属原子21と窒素原子22との間で強い共有結合性を示す。
また、このM4N型の結晶構造20では、遷移金属原子21はFeを主体としていることが好ましいが、FeがCr、Ni、Moなどの他の遷移金属原子と一部置換した合金であっても良い。また、M4N型の結晶構造20を構成する遷移金属原子21は、規則性が見られないことが好ましい。この場合には、各遷移金属原子の部分モル自由エネルギが低下して、各遷移金属原子の活量を低く抑えることができる。これに伴い、窒化層15B中の各遷移金属原子の酸化に対する反応性が低くなり、燃料電池内の酸化性環境下においても窒化層14は化学的安定性を有する。
そして、セパレータ15とカーボンペーパ等の電極との間の接触抵抗を低く維持できる結果、耐久性を高めることができる。また、電極との接触面となるセパレータ15上に貴金属めっき層を形成することなく低接触抵抗を維持できるため、低コスト化を実現することができる。また、遷移金属原子21は、規則性が見られないことにより混合エントロピーが増大し各遷移金属原子の部分モル自由エネルギ−が低下しているか、又は各遷移金属原子の活量がラウールの規則より推定される値より低くなっていることが好ましい。
そして、このM4N型の結晶構造20では、上記したようにFeに対するCr原子比が高い場合には、窒化層中に含まれる窒素が窒化層中のCrと結びついてCrNなどのCr系窒化物、すなわちNaCl型の窒化化合物が主成分となり、窒化層の耐食性は低下する。このため、遷移金属原子21は、Feを主体とすることが好ましい。この結晶構造では、高密度の転位や双晶を伴い、硬さも1000[HV]以上と高く、窒素が過飽和に固溶したfccまたはfct構造の窒化物であると考えられている(安丸、蒲池;日本金属学会誌,50,pp362−368,1986)。
そして、表面に近いほど窒素濃度が高いことや、CrNが主成分とならないため、耐食性に有効なCrが減少せずに窒化後も耐食性が保たれる。このように、窒化層15Bが少なくともFe、Cr、Ni、Moの群から選ばれる少なくとも一種以上の遷移金属原子によって形成された面心立方格子の単位胞中心の八面体空隙に窒素原子が配置されたM4N型の結晶構造を有する場合には、pH2〜3の強酸性雰囲気における耐食性を一段と優れたものとし、かつカーボンペーパとの間の接触抵抗を低く抑えることが可能となる。
なお、窒化層15Bの基材15Aの厚さに対する比が1/2000〜1/10であり、具体的には、基材15Aの板厚が0.1[mm]の場合には、窒化層15Bの厚さは基材表面に厚さ0.05〜10[μm]の範囲で形成されていることが好ましい。この場合には、強酸性雰囲気における耐食性に優れ、かつカーボンペーパとの間の接触抵抗を低く抑えることが可能となる。窒化層15Bの厚さが0.05[μm]を下回る場合には、窒化層15Bと基材15Aとの間に亀裂が発生したり、窒化層15Bと基材15Aとの密着強度が不足することにより長時間使用すると窒化層15Bが基材15Aとの界面から剥がれ易くなるため長時間の使用では充分な耐食性が得られにくくなる。一方、窒化層15Bの厚さが10[μm]を上回る場合には、窒化層15Bの厚さの増大とともに窒化層内の応力が過大になって窒化層15Bに亀裂が発生し、セパレータ15に孔食が発生し易くなり、耐食性の向上に寄与し難くなる。
さらに、窒化層15Bの極表面の窒素量が5[at%]以上かつ酸素量が50[at%]以下であることが好ましい。ここで、窒化層15Bの極表面とは、窒化層15Bの最表面から3〜4[nm]の深さ、つまり原子数十層程度の深さの原子層をさす。また、最表面とは、窒化層15Bの最外部の原子一層をさす。
遷移金属の表面に吸着した酸素分子の被覆率が高くなると、遷移金属原子と酸素原子との間に明瞭な結合が形成する。これが遷移金属原子の酸化である。このような遷移金属表面の酸化は、まず最外部の第一原子層が酸化されることによって起こる。第一原子層の酸化が終わると、次に、第一原子層へ吸着した酸素が遷移金属内の自由電子をトンネル効果によって受け取り、酸素が負イオンになる。そして、この負イオンによる強い局部電場のために、遷移金属イオンが遷移金属内部から表面上に引っ張り出され、引っ張り出された遷移金属イオンが酸素原子と結合する。すなわち二層目の酸化膜が生成する。このような反応が次から次へと起こって酸化膜が厚くなっていく。
窒化層中の酸素量が50[at%]より多い場合には、絶縁性の酸化膜が形成されやすくなる。これに対し、窒化層中の窒素原子のケミカルポテンシャルを高めて、遷移金属原子の活量をより一層小さく抑えた状態で遷移金属原子が窒素原子と化合物を形成すると、遷移金属原子の自由エネルギーが下がり、遷移金属原子の酸化に対する反応性を低くすることができ、遷移金属原子が化学的に安定する。このため、酸素原子は受け取る自由電子がなくなり、遷移金属原子を酸化しなくなるため酸化膜の成長を抑えることができる。このように、窒化層15Bの極表面の窒素量が5[at%]以上かつ酸素量が50[at%]以下である場合には、酸化膜の成長を抑制できてカーボンペーパとの間の接触抵抗を低く抑えることが可能となり、かつ、強酸性雰囲気における耐食性に優れたセパレータ15を得ることができる。
なお、極表面の窒素量が9[at%]以上かつ酸素量が43[at%]以下であることがより好ましく、さらには、窒素量が10[at%]以上、かつ酸素量が35[at%]以下であることがより好ましい。この場合には、さらに接触抵抗を低く抑えることが可能となる。
また、窒化層15Bの極表面の窒素量に対する酸素量の比O/Nが10.0以下であることがより好ましい。この場合には、窒素量が5[at%]以上であり、かつ酸素量が50[at%]以下である条件を満たし、強酸性雰囲気における耐食性に優れ、かつカーボンペーパとの間の接触抵抗を低く押さえることが可能となる。この範囲から外れる場合には、基材表面に不動態である酸化物皮膜が形成されることにより接触抵抗値が大きくなり、電気導電性に劣るようになる。なお、O/Nが4.8以下であることが好ましく、更にはO/Nが3.5以下であることが好ましい。
また、窒化層15Bの最表面から10[nm]深さにおいて、窒素量が10[at%]以上かつ酸素量が30[at%]以下であることが好ましい。この場合には、強酸性雰囲気における耐食性に優れ、かつカーボンペーパとの間の接触抵抗を低く抑えることが可能となる。なお、この範囲から外れる場合には、セパレータ15と電極間で発生する接触抵抗が高くなり、燃料電池スタックを構成する単セル1枚あたりの接触抵抗値が40[mΩ・cm2]を超え、発電性能が悪化するという不具合がある。
なお、窒化層15Bの最表面から10[nm]深さにおいて、窒素量が15[at%]以上かつ酸素量が26[at%]以下であることが好ましく、更には窒素量が18[at%]以上かつ酸素量が22[at%]以下であることがより好ましい。この場合には、さらに接触抵抗を低く抑えることが可能となる。
さらに、窒化層の最表面から100[nm]〜200[nm]深さにおいて、窒素量が16[at%]以上かつ酸素量が21[at%]以下であることが好ましい。この場合には、さらに接触抵抗を低く抑えることが可能となる。
このように、上記した構成を採用したことにより、本実施の形態に係るセパレータ15は耐食性に優れている。そして、低コストで生産性が良好であると共に、隣接するガス拡散電極等の構成材料との接触抵抗が低く、燃料電池の発電性能の良いセパレータ15となる。また、このセパレータ15を使用した燃料電池スタックは、発電性能を損なうことなく高い発電効率を維持できると共に、小型化及び低コスト化を実現することが可能となる。
「窒化装置の構成」
上記した窒化層15Bを形成するには、次に説明する窒化装置を使用してプラズマ窒化処理することで得られる。図14は窒化装置の概略構成図、図15は窒化装置のシステム図である。
窒化装置30は、図14及び図15に示すように、バッチ式の窒化炉31と、この窒化炉31に雰囲気ガスを供給するガス供給装置32と、窒化炉31内でプラズマを発生させるプラズマ電極33a、33b及びこれらの電極33a、33bに直流電圧を供給する直流電源33と、窒化炉31内のガスを排出するポンプ34と、窒化炉31内の温度を検知する温度センサ37とを含んでいる。
窒化炉31は、内壁31a、外壁31b、天井部31c及び底部31eを有している。内壁31aの天井部31cには、セパレータ15の形状に加工したステンレス鋼箔44を吊り下げるステンレス製のハンガ36が設けられている。
ガス供給装置32は、ガス室38とガス供給管路39とを有している。ガス室38には、開口32a、32b、32c及び32dが設けられている。開口32a、32b及び32cは、それぞれガス供給弁V1、ガス供給弁V2及びガス供給弁V3を備えるH2ガス供給ライン32e、N2ガス供給ライン32f、Arガス供給ライン32gと連通する。開口32dは、ガス供給管路39の一端と連通している。
窒化炉31の天井部31cには、ガス供給管路39の他端と連通する開口31dが形成されている。ガス供給管路39には、ガス供給弁V4が設けられている。窒化炉31内のガス圧は、底部31eに設けられたガス圧センサ40によって検知される。そして、この窒化炉31には、冷却水流路(図示は省略する)が設けられている。冷却水は、窒化炉31の外壁31bに設けられた開口31fから冷却水流路に流入し、開口31gより流出される。冷却水入口となる開口31fには、冷却水の流入量を調節する冷却水供給弁V5が設けられている。ポンプ34は、底部31eに設けられた開口31hと連通する排出管路41に接続されている。温度センサ37は、窒化炉31の外壁31bに設けられた設置口31iに設置されている。
窒化装置30には、グロー放電のために操作盤43から制御される直流電源33の他に、バイアス用のポテンショメータ35が設けられている。直流電源33は、陽(+)極33aが窒化炉31の内壁31aに接続され、陰(−)極33bが接地(アース)されている。ポテンショメータ35は、バイアス用直流電源端子35cと接地回路35dとの間の電位差を、可動接触子35eにより0[V]からバイアス電圧の範囲で分圧し、それにより得た電圧をバイアス回路35aを介して各ステンレス鋼箔44に供給する。
直流電源33は、制御盤43からの制御信号によりオン(ON)、オフ(OFF)される。ポテンショメータ45は、制御盤33からバイアス制御回路35bを介してバイアス制御信号が供給され、この制御信号に応じて可動接触子35eが摺動する。したがって、各ステンレス鋼箔44は、内壁31aに対し、直流電源33の端子間電圧と、可動接触子35eを介して供給されるバイアス電圧とを加えた電圧差を有する。なお、ガス供給装置32及びガス圧センサ40は、何れも操作盤43によって制御すされる。
プラズマ窒化には、炉内雰囲気ガスとして窒素ガス及び水素ガスを使用し、窒素ガス及び水素ガスを放電させた低温非平衡プラズマ中においてステンレス鋼箔44にマイナスのバイアス電圧を掛けることにより、ステンレス鋼箔44を400〜500[℃]の温度で窒化を行うことが好ましい。
プラズマ窒化処理では、イオン衝撃によるスパッタリング作用により金属材料表面の不動態皮膜を容易に除去することができる。一方、通常使用されるガス窒化や塩浴窒化を用いて窒化処理を行った場合には、窒化層の数〜数十[nm]オーダの最表層では酸化が起きて絶縁性酸化物が形成されるため、燃料電池のガス拡散層として通常使用されるカーボンペーパとの間の接触抵抗が増大する。
これに対し、本発明のようにプラズマ窒化の手法を用いた窒化処理では、金属材料表面の酸素を除去しながら窒化反応を進めることができるため、窒化後の金属材料の最表層の酸素レベルを十分に低く抑えることが可能となる。さらに、本実施の形態では、カーボンペーパとの間の接触抵抗を、燃料電池として好適となるように低い値に維持することが可能となる。
また、プラズマ窒化処理をする際の処理条件としては、温度400〜500[℃]、処理時間1〜60[分]、ガス混合比N2:H2=1:5〜7:3、処理圧力3〜7[Torr](=399〜931[Pa])とすることが好ましい。窒化処理条件を本範囲に規定したのは、処理時間が1[分]未満になると窒化層が形成されないからであり、逆に、処理時間が60[分]を超えると製造コストが高騰するからである。
さらに、ガス混合比を本範囲に規定したのは、ガス中の窒素の割合が減少すると窒化層8を形成することができないからであり、逆に、窒素の割合が増大すると還元剤として作用する水素量が減少して、基材表面が酸化されてしまうからである。このような処理条件下でプラズマ窒化処理をすることにより、M4N型の結晶構造を有する窒化層を基材表面に形成することができる。
窒化処理は、プラズマ窒化処理の他にプラズマCVD法が使用できる。プラズマCVD法では、原料となる元素を含んだ化合物をプラズマで分解して化学反応を起こし、加熱された基材表面に上記結晶構造を形成する。プラズマCVD法で処理した場合には、イオン窒化法と同様に減圧下で処理することにより、低酸素分圧雰囲気でガス状元素をプラズマで分解・イオン化して窒化化合物層を形成することができるため、基材表面を酸素含有量が少なく、且つ窒素量の多い窒化化合物層とすることができる。このため、プラズマCVD法では、基材表面の接触抵抗を低く抑えることができるという利点が得られる。
以上、本発明を適用した具体的な実施の形態について説明したが、これら実施の形態は一例であって、これら実施の形態に本発明が制限されることは言うまでもない。
燃料電池スタックの全体構成を示す斜視図である。 燃料電池スタックの積層構造の一部を示す要部拡大断面図である。 セパレータの平面図である。 図3に示すセパレータのA−A線位置における要部拡大断面図である。 加工方向に反りが発生した状態を示すセパレータの斜視図である。 第1の実施の形態を示し、プレス加工時に発生した反りの向きを互いに凸同士が対峙するように膜電極接合体を挟んでその両側にセパレータを配置する様子を示す工程断面図である。 第1の実施の形態を示し、セパレータの外周縁部をかしめた状態を示す工程断面図である。 第1の実施の形態を示し、かしめによってセパレータの外周縁部にシール部材をガイドする凹部が形成され、その凹部にシール部材がガイドされた状態を示す工程断面図である。 第2の実施の形態を示し、各燃料電池単セルを積層したときに積層方向で重なる燃料電池単セルのセパレータ同士を結合一体化させる例を示す模式図である。 第2の実施の形態を示し、(A)はプレス加工時に発生した反りの向きを互いに凸同士が対峙するように配置した状態を示す工程図、(B)は対峙させて配置したセパレータの外周縁部をかしめた状態を示す工程図である。 第3の実施の形態を示し、遷移金属又は遷移金属の合金からなる基材の表面に立方晶の結晶構造を有する窒化層を形成したセパレータを使用し、反りの向きを互いに凸同士が対峙するように膜電極接合体を挟んでその両側にセパレータを配置する様子を示す工程断面図である。 そのセパレータの外周縁部をかしめた状態を示す工程断面図である。 4N型の結晶構造を示す図である。 窒化装置の概略構成図である。 窒化装置のシステム図である。
符号の説明
1…燃料電池スタック
2…燃料電池単セル
14…膜電極接合体
15…セパレータ
15A…基材(セパレータを構成する基材)
15B…窒化層
16…凹条部
17…凸条部
18…燃料ガス流路
19…酸化剤ガス流路
20…冷媒流路
21…ビード部
23…第1シール部材
24…第2シール部材

Claims (10)

  1. 金属板の発電に寄与する領域に、プレス加工によって少なくとも凹凸形状からなる燃料ガス流路又は酸化剤ガス流路を成形することによりセパレータを形成する工程と、
    プレス加工時に発生した反りの向きを互いに凸同士が対峙するように高分子電解質膜を挟んでその両側にセパレータを配置する工程と、
    前記高分子電解質膜の上下に配置されたセパレータの外周縁部同士を結合一体化させ、これらセパレータを高分子電解質膜に密着させる工程とを備えた
    ことを特徴とする燃料電池スタックの製造方法。
  2. 金属板の発電に寄与する領域に、プレス加工によって少なくとも凹凸形状からなる燃料ガス流路又は酸化剤ガス流路を成形することによりセパレータを形成する工程と、
    プレス加工時に発生した反りの向きを互いに凸同士が対峙するように一対のセパレータを配置する工程と、
    前記セパレータの外周縁部同士を結合一体化させ、これらセパレータ同士を密着させる工程とを備えた
    ことを特徴とする燃料電池スタックの製造方法。
  3. 請求項1または請求項2に記載の燃料電池スタックの製造方法であって、
    前記セパレータの外周縁部同士の結合一体化を、かしめによって結合一体化させる
    ことを特徴とする燃料電池スタックの製造方法。
  4. 請求項3に記載の燃料電池スタックの製造方法であって、
    前記かしめて形成された凹部を、シール部材の位置決め凹部とした
    ことを特徴とする燃料電池スタックの製造方法。
  5. 反りの向きを互いに凸同士が対峙するように高分子電解質膜を挟んで或いは高分子電解質膜を挟まずにセパレータを重ね合わせると共にそのセパレータの外周縁部同士を結合一体化させた燃料電池スタックであって、
    前記セパレータを、遷移金属又は遷移金属の合金からなる基材とし、その基材表面に立方晶の結晶構造を有する窒化層を形成して構成した
    ことを特徴とする燃料電池スタック。
  6. 請求項5に記載の燃料電池スタックであって、
    前記窒化層中に含まれるFeに対するCrの原子比が、前記基材中に含まれるFeに対するCrの原子比よりも小さい
    ことを特徴とする燃料電池スタック。
  7. 請求項5または請求項6に記載の燃料電池スタックであって、
    前記基材は、Fe、Cr、Ni及びMoの群から選ばれる少なくとも一種以上の金属元素を含むステンレス鋼である
    ことを特徴とする燃料電池スタック。
  8. 請求項5から請求項7の何れか一つに記載される燃料電池スタックであって、
    前記立方晶の結晶構造は、Fe、Cr、Ni及びMoの群から選ばれる少なくとも一種以上の遷移金属原子によって形成された面心立方格子の単位胞中心の八面体空隙に窒素原子が配置されたM4N型の結晶構造である
    ことを特徴とする燃料電池スタック。
  9. 請求項5から請求項8の何れか一つに記載される燃料電池スタックであって、
    前記窒化層の極表面の窒素量が5[at%]以上かつ酸素量が50[at%]以下である
    ことを特徴とする燃料電池スタック。
  10. 請求項5から請求項9の何れか一つに記載の燃料電池スタックであって、
    前記窒化層の最表面から10[nm]深さにおいて、窒素量が10[at%]以上かつ酸素量が30[at%]以下である
    ことを特徴とする燃料電池スタック。
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