JP2006172901A - 非水電解質二次電池用負極およびそれを用いた非水電解質二次電池 - Google Patents

非水電解質二次電池用負極およびそれを用いた非水電解質二次電池 Download PDF

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Abstract

【課題】微小短絡を起こすことなく高出力化に適合させた非水電解質二次電池用負極と、これを用いた非水電解質二次電池を提供する。
【解決手段】リチウムの吸蔵・放出が可能な活物質を備えた非水電解質二次電池用負極であって、前記負極中には絶縁性を有する繊維状もしくは針状フィラーを備えていることを特徴とする。この構成により、微小短絡を回避しつつ、電解液の流路が確保でき、イオン伝導性が向上して高出力特性が良好となる。
【選択図】図2

Description

本発明は非水電解質二次電池用負極の改良に関し、より詳しくは電池出力特性の向上に関する。
非水電解質二次電池(主にリチウムイオン二次電池)は、高電圧で高エネルギー密度が得られるため、近年、移動体通信機器、携帯電子機器などのモバイル機器の主電源として利用されている。近年、環境問題から自動車搭載用、また大型工具のDC化の要望に対して、大電流放電可能な小型・軽量リチウムイオン二次電池が要望されている。そのためリチウムイオン二次電池のより一層の高出力化が求められ、盛んに研究が行われている。従来から出力特性を向上するため、種々の導電剤が極板に添加されている。具体的には、負極活物質の粒子間に繊維状または針状の導電剤を介在させることにより、活物質の粒界の導電性を高める技術(例えば特許文献1、特許文献2)があり、これを用いることにより直流抵抗を低減し高出力化が図れると考えられる。
特開2002−164052号公報 特開2000−138062号公報
一般に高出力用リチウムイオン二次電池は、電流密度を減らして抵抗を低減するために、極板の薄型化・大面積化を行っている。ところが特許文献1や2のような繊維状または針状の導電剤を用いて薄型大面積の負極を作製した場合、充放電に伴う正負極の膨張に際して繊維状または針状の導電剤がセパレータを突き破って微少短絡を起こし、サイクル経過後の自己放電が大きくなるという課題が生じた。
本発明は上述した課題を解決するものであり、微小短絡を起こすことなく高出力化に適合させた非水電解質二次電池用負極と、これを用いた非水電解質二次電池を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の非水電解質二次電池用負極は、絶縁性を有する繊維状もしくは針状フィラーを備えていることを特徴とする。
本発明者らは鋭意検討した結果、高出力化を目的に負極を薄型化した場合、直流抵抗成分として、活物質の粒界の導電性による電子抵抗成分よりも、電解液中のリチウムイオンの拡散速度に依存する拡散抵抗成分の方が支配的であることを見出した。この知見に基づき、本発明は電解液の流路を確保するために、負極に絶縁性を有する繊維状もしくは針状フィラーを添加することにより活物質間に適度の空隙を設けたものである。ここで繊維状もしくは針状フィラーは絶縁性を有するので、充放電に伴う正負極の膨張によりこれがセパレータを突き破っても、微少短絡を起こすことはない。
本発明の負極を用いて非水電解質二次電池を構成することにより、高出力でかつ自己放電の少ない非水電解質二次電池の提供が可能となる。
本発明によると、自己放電が少なく大電流放電が可能な、品質の高い非水電解質二次電池を得ることができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態について、図を用いて説明する。
図1は本発明の非水電解液二次電池の一構成例を示す断面図である。負極リード9が取り付けられた帯状の負極2と、正極リード10が取り付けられた帯状の正極3とが、セパレータ4を介して長手方向に捲回され、渦巻型の極板群が構成される。この極板群の底部に絶縁板8を配置して電池缶5に収納した後、負極リード9の一端を電池缶5と電気的に接続し、一方で正極リード10の一端を電流遮断用薄板(電池内圧に応じて電流を遮断する機能を有する)を介して電池蓋11と電気的に接続する。その後、電池缶5の中に非水電解液を注入し、絶縁封口ガスケット12を介して電池缶5をかしめることにより、電池蓋11が固定された本発明の円筒型非水電解質二次電池1が作製される。
ここで負極2は、リチウムの吸蔵・放出が可能な負極活物質、結着剤、および絶縁性を有する繊維もしくは針状フィラーを含むペーストを負極集電体6上に塗布して乾燥させたものである。
負極活物質としては、リチウムの吸蔵・放出が可能な炭素材料、結晶質、非結晶質金属酸化物等が用いられる。炭素材料としては、コークスやガラス状炭素等の難黒鉛化性炭素材料、結晶構造が発達した高結晶性炭素材料の黒鉛類等が挙げられ、具体的には、熱分解炭素類、コークス類、(ピッチコークス、ニードルコークス、石油コークス等)、グラファイト類、ガラス状炭素類、有機高分子化合物焼成体(フェノール樹脂、フラン樹脂等を適当な温度で焼成し炭素化したもの)、炭素繊維、及び活性炭等が挙げられる。また結着剤としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、スチレンブタジエンゴム等の公知材料が用いられる。
本発明の骨子である繊維もしくは針状フィラーとしては、絶縁性を有するものが好ましい。上述したように、本発明において繊維状もしくは針状フィラーは、活物質間に適度の空隙を設けて電解液の流路を確保するためのものであり、導電性を有する必要はなく、むしろ充放電に伴う正負極の膨張により微少短絡を起こすことを回避するために、絶縁性を有することが好ましい。
ここで絶縁性を有する繊維もしくは針状フィラーとして、具体的には酸化亜鉛、ベーマイト、アルミナ等の針状のセラミックスフィラー、珪酸を主体としたガラス繊維材料、あるいはポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル系共重合体、イミド系共重合体等の有機化合物繊維材料を用いるのが好ましい。
加えて前記フィラーの長さについては、練合などの分散工程における分散性が良好で、かつ塗工後に充分な電解液の流路が形成される長さであれば良く、具体的には5〜100μmの範囲内であることが好ましい。前記フィラーの長さが5μm未満の場合、適切な電解液の流路を形成するのが困難となり、また100μmを超える場合、分散性が低下するためにフィラーの凝集が起こり、何れの場合も本発明の効果が発揮されにくくなる。
さらに前記フィラーのアスペクト比については、練合などの分散工程における分散性が良好で、かつ塗工後に充分な電解液の流路が形成される比率であれば良く、具体的には20〜400の範囲内であることが好ましい。アスペクト比が20未満の場合、形状が負極活物質と類似するために適切な電解液の流路を形成するのが困難となり、また400を超える場合、分散性が低下するためにフィラーの凝集が起こり、何れの場合も本発明の効果が発揮されにくくなる。このようなアスペクト比のフィラーを得るために、連続したファイバーを適当な長さに切断する方法や、好適範囲外のフィラーを機械的に粉砕する方法が
挙げられる。
さらに限定はされないが、前記フィラーの直径としては、0.25μm〜5μmの直径が好適である。直径が小さすぎると機械的強度が弱くなり分散時にフィラーが破壊され、電解液の流路が十分に形成されない。また直径が大きすぎると形状が負極活物質と類似するために適切な電解液の流路を形成するのが困難となる。
上記フィラーは、負極活物質100重量部あたり0.5〜3重量部の範囲で添加されることが好ましい。添加量が0.5重量部未満の場合、電解液の流路を十分に形成することが困難となる。一方添加量が3重量部を超える場合、負極体積あたりの理論容量が低下するため、充電時のリチウムイオン受入れ性が低下しやすくなる。
正極3は、正極活物質と結着剤とを含む正極合剤を正極集電体7上に塗布し、乾燥させたものである。ここで正極活物質としては、リチウムの吸蔵・放出が可能であり、十分な量のリチウムを含んでいる従来公知の正極材料であれば、何れであっても良い。具体的には、一般式LiMxy(但し、1<x≦2であり、2<y≦4であり、MはCo、Ni、Mn、Fe、Al、V、Tiのうち少なくとも1種類以上を含有する。)で表されるリチウムと遷移金属からなる複合金属酸化物や、リチウムを含んだ層間化合物等を用いることが好ましい。また結着剤としては、通常この種の電池の正極合剤に用いられている公知の結着剤を用いることができる。具体的には、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリテトラフルオロエチレン、ポリフッ化ビニリデン、スチレンブタジエンゴム等が考えられる。また正極合剤には、必要に応じて公知の導電剤、具体的にはカーボンブラックや黒鉛等を添加しても良い。
非水電解液は、非水溶媒に電解質が溶解することにより形成されているものである。ここで非水溶媒には、比較的誘電率が高く、負極を構成する黒鉛により分解されにくいエチレンカーボネート(以下、ECと称する)等を主溶媒として用いる。特に、負極に黒鉛材料を用いる場合、主溶媒としては、ECを用いることが好ましいが、ECの水素原子をハロゲン元素で置換した化合物を用いることも可能である。
また、主溶媒であるECやECの水素原子をハロゲン元素で置換した化合物等に対して、その一部を第2成分溶媒で置換することにより、より良好な特性が得られる。この第2成分溶媒としては、プロピレンカーボネート、ブチレンカーボネート、ビニレンカーボネート、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシメタン、γ−ブチロラクトン、バレロラクトン、テトラヒドロフラン、2−メチルテトラヒドロフラン、1,3−ジオキソラン、4−メチル−1,3−ジオキソラン、スルホラン、メチルスルホラン等が挙げられる。
さらに非水溶媒中に低粘度溶媒を併用し、導電率を向上させて電流特性を改善することが好ましい。ここで低粘度溶媒としては、ジエチルカーボネート、ジメチルカーボネート、メチルエチルカーボネート、メチルプロピルカーボネート等の対称あるいは非対称である鎖状炭酸エステルや、プロピオン酸メチル、プロピオン酸エチル等のカルボン酸エステルや、リン酸トリメチル、リン酸トリエチル等のリン酸エステル等を使用できる。これらの低粘度溶媒は1種類を単独で用いても良く、2種類以上を混合して用いることも可能である。
電解質としては、非水溶媒に溶解し、イオン伝導性を示すリチウム塩であれば特に限定されることはなく、例えば、LiPF6、LiClO4、LiAsF6、LiBF4、LiB(C654、LiCH3SO3、CF3SO3Li、LiCl、LiN(Cn2n+1SO22、LiBr等を使用できる。特に、電解質としてLiPF6を用いることが好ましい
。これらの電解質は、1種類を単独で用いても良く、2種類以上を混合して用いることも可能である。
電池缶5の材質としては、Fe、Ni、ステンレス、Al、Ti等を使用できる。この電池缶5には、電池の充放電にともなう電気化学的な非水電解液による腐食を防止するために、メッキ等が施されていても良い。
本発明は、上述したように極板を薄型化してなる高出力タイプの非水電解質二次電池において高い効果を発揮する。ここで薄型電極とは、具体的に負極の場合は単位面積あたりの理論容量が3.0〜4.5mAh/cm2のものを指す。
なおこの非水電解質二次電池1に、電池内部の圧力が所定値よりも高くなったときに内部の気体を抜くための安全弁装置13を設けてもよい。さらに上述の記載では一例として円筒型を挙げたが、角型、コイン型、ボタン型等、その形状については特に限定されない。さらには電解質として固体電解質やゲル状の電解質を用いることも可能である。
以下に本発明の実施例を詳細に記す。
(実施例1)
正極は、Li2CO3とCo34とを混合し、900℃で10時間焼成して合成したLiCoO2の粉末100重量部に、アセチレンブラック2.5重量部、フッ素樹脂系結着剤4重量部を混合し、カルボキシメチルセルロース水溶液に懸濁させてペースト状にした。このペーストを厚さ0.03mmのアルミ箔の両面に塗着し、乾燥後圧延して厚さ0.100mm、幅52mm、長さ1800mmの正極板とした。
負極活物質としてはメソフェーズ小球体を2800℃の高温で黒鉛化したもの(以下メソフェーズ黒鉛と称す)を用いた。このメソフェーズ黒鉛100重量部に、平均繊維長3μm、平均繊維径0.25μm、平均アスペクト比12の酸化亜鉛フィラー1重量を混合した後、これを固形分として1重量%のスチレン/ブタジエンゴムエマルジョンと固形分として1重量%のカルボキシメチルセルロース水溶液に懸濁させてペースト状にした。そしてこのペーストを厚さ0.02mmの銅箔の両面に塗着し、乾燥後圧延して、厚さ0.10mm、幅57mm、長さ1860mmの負極板とした。
そして、正極板にはアルミニウム製、負極板には銅製のリードをそれぞれ取り付け、厚さ0.025mm、幅60mm、長さ4000mmのポリエチレン製セパレータを介して渦巻状に巻回して極板群を構成し、これを直径26.0mm、高さ65mmの電池ケースに納入した。電解液にはECとDECとMPとを30:50:20の体積比で混合した溶媒に1.5モル/リットルのLiPF6を溶解したものを用い、これを注液した後封口し、公称容量2.6Ahの本発明の実施例1の電池とした。
(実施例2)
実施例1のフィラーに換えて、平均繊維長5μm、平均繊維径0.25μm、平均アスペクト比20の酸化亜鉛フィラー1重量を混合した以外は実施例1と同様の電池を構成し、これを本発明の実施例2の電池とした。
(実施例3)
実施例1のフィラーに換えて、平均繊維長10μm、平均繊維径0.25μm、平均アスペクト比40の酸化亜鉛フィラー1重量を混合した以外は実施例1と同様の電池を構成し、これを本発明の実施例3の電池とした。
(実施例4)
実施例1のフィラーに換えて、平均繊維長50μm、平均繊維径0.25μm、平均アスペクト比200の酸化亜鉛フィラー1重量を混合した以外は実施例1と同様の電池を構成し、これを本発明の実施例4の電池とした。
(実施例5)
実施例1のフィラーに換えて、平均繊維長100μm、平均繊維径0.25μm、平均アスペクト比400の酸化亜鉛フィラー1重量を混合した以外は実施例1と同様の電池を構成し、これを本発明の実施例5の電池とした。
(実施例6)
実施例1のフィラーに換えて、平均繊維長130μm、平均繊維径0.25μm、平均アスペクト比520の酸化亜鉛フィラー1重量を混合した以外は実施例1と同様の電池を構成し、これを本発明の実施例6の電池とした。
(実施例7)
実施例1のフィラーに換えて、平均繊維長100μm、平均繊維径0.15μm、平均アスペクト比667の酸化亜鉛フィラー1重量を混合した以外は実施例1と同様の電池を構成し、これを本発明の実施例7の電池とした。
(実施例8)
実施例1のフィラーに換えて、平均繊維長100μm、平均繊維径1μm、平均アスペクト比100の酸化亜鉛フィラー1重量を混合した以外は実施例1と同様の電池を構成し、これを本発明の実施例8の電池とした。
(実施例9)
実施例1のフィラーに換えて、平均繊維長100μm、平均繊維径5μm、平均アスペクト比20の酸化亜鉛フィラー1重量を混合した以外は実施例1と同様の電池を構成し、これを本発明の実施例9の電池とした。
(実施例10)
実施例1のフィラーに換えて、平均繊維長100μm、平均繊維径7μm、平均アスペクト比14の酸化亜鉛フィラー1重量を混合した以外は実施例1と同様の電池を構成し、これを本発明の実施例10の電池とした。
(実施例11)
実施例1のフィラーに換えて、平均繊維長10μm、平均繊維径0.25μm、平均アスペクト比40の酸化亜鉛フィラー0.3重量を混合した以外は実施例1と同様の電池を構成し、これを本発明の実施例の11電池とした。
(実施例12)
実施例1のフィラーに換えて、平均繊維長10μm、平均繊維径0.25μm、平均アスペクト比40の酸化亜鉛フィラー0.5重量を混合した以外は実施例1と同様の電池を構成し、これを本発明の実施例の12電池とした。
(実施例13)
実施例1のフィラーに換えて、平均繊維長10μm、平均繊維径0.25μm、平均アスペクト比40の酸化亜鉛フィラー3重量を混合した以外は実施例1と同様の電池を構成し、これを本発明の実施例13の電池とした。
(実施例14)
実施例1のフィラーに換えて、平均繊維長10μm、平均繊維径0.25μm、平均アスペクト比40の酸化亜鉛フィラー4重量を混合した以外は実施例1と同様の電池を構成し、これを本発明の実施例14の電池とした。
(実施例15)
実施例1のフィラーに換えて、平均繊維長10μm、平均繊維径0.25μm、平均アスペクト比40のアルミナフィラー1重量を混合した以外は実施例1と同様の電池を構成し、これを本発明の実施例15の電池とした。
(実施例16)
実施例1のフィラーに換えて、平均繊維長10μm、平均繊維径0.25μm、平均アスペクト比40のガラス繊維フィラー1重量を混合した以外は実施例1と同様の電池を構成し、これを本発明の実施例16の電池とした。
(実施例17)
実施例1のフィラーに換えて、平均繊維長10μm、平均繊維径0.25μm、平均アスペクト比40のポリエチレン繊維フィラー1重量を混合した以外は実施例1と同様の電池を構成し、これを本発明の実施例17の電池とした。
(実施例18)
実施例1のフィラーに換えて、平均繊維長10μm、平均繊維径0.25μm、平均アスペクト比40のポリプロピレン繊維フィラー1重量を混合した以外は実施例1と同様の電池を構成し、これを本発明の実施例18の電池とした。
(比較例1)
実施例1に対し、フィラーをまったく添加しなかったこと以外は実施例1と同様の電池を構成し、これを比較例1の電池とした。
(比較例2)
実施例1のフィラーに換えて、繊維状炭素(昭和電工社製、商品名:VGCF、平均繊維径:0.2μm、平均繊維長さ:10μm、アスペクト比:50)1重量部を混合した以外は実施例1と同様の電池を構成し、これを比較例2の電池とした。
次に、本発明の電池実施例1〜18と比較1、2の電池に関し、以下の評価を行った。結果を(表1)に示す。
(耐短絡性評価)
20℃環境において2.6Aの定電流充電にて充電電圧4.2Vに達した後、4.2V一定下で終始電流を0.26Aとした定電圧充電を行い、開回路電圧V1を測定した。その後60℃環境において5日間電池を放置し、放置後に電池温度を20℃に低下させて開回路電圧V2を測定した。ここでV1−V2が0.3V以上であった電池を内部短絡不良電池とし、各電池10個ずつ評価したときの不良電池数をカウントした。
(高出力特性評価)
20℃環境において2.6Aの定電流充電にて充電電圧4.2Vに達した後、4.2V一定下で終始電流を0.26Aとした定電圧充電を行い、20分の休止後、放電電流2.6A、10A、20A、30Aでそれぞれ放電終止電圧2.0Vの定電流放電を行った。これら条件での放電開始5秒後の電圧降下値を基に、R=V/Iの関係から電池の直流抵
抗(いわゆるDC−IR)を算出した。
耐短絡性に関しては、フィラーとしてVGCFを用いた比較例2において短絡不良が目立っているのに対し、各実施例の電池は耐短絡性が著しく向上する結果となった。本実施例のように針状あるいは繊維状のフィラーを用いて薄型電極を構成した場合、フィラーの一部が対極に貫通する可能性が高くなる。ここでフィラーを絶縁性の材質にした場合、たとえフィラーが対極に貫通しても、電池自身が内部短絡することを回避できる。
一方、上述のように絶縁性のフィラーであっても、高出力特性は導電性フィラーを用いた比較例2と比べて遜色なく、フィラーを用いない比較例1よりも著しく高くなった。この理由として、本電池系の高出力特性は、電子伝導性よりもイオン伝導性のほうが支配的であり、フィラーの導電性の有無にかかわらず、フィラーにより形成された隙間がリチウムイオンの拡散パスとして機能したためと考えられる。中でも、繊維長が5〜100μm、アスペクト比が20〜400、繊維径が0.25〜1μm、添加量が0.5〜3重量部において、フィラーを含む負極合剤塗料の分散性と、高出力特性とのバランスが好ましいことがわかる。
図2に充放電経過サイクル毎の自己放電率の変化を示す。この自己放電を伴うサイクル試験は、以下のようにして行った。まず20℃環境において2.6Aの定電流で4.2Vに達するまで充電した後、終始電流0.26Aに達するまで定電圧充電を行った。充電後20分間休止し、20Aで放電終止電圧2.0Vに達するまで定電流放電を行った。この
充放電を1サイクルとし、100サイクル毎に充電条件は同一で、放電電流のみ0.52A(終止電圧2.0V)の定電流放電を行い、容量1を算出した。一方、同条件で充電後、72H休止した後に、0.52Aで2.0Vの定電流放電を行い、容量2を算出した。このように初期から100サイクル毎に、(容量1−容量2)/容量1を百分率としてプロットしたものが図2である。この特性は上述した耐短絡性と相関しており、自己放電後の容量維持率が高いほど耐短絡性に優れた電池といえる。
図2に示したように、実施例1〜18の電池と比較例1の電池と比較して、繊維状炭素を添加した比較例2の電池は自己放電後の容量維持率の低下が顕著である。これは、比較例2の電池が導電性の高い炭素繊維を極板中に含有しているため充放電サイクル後極板が膨張した際、セパレータ中にその炭素繊維が食い込むためであると考えられる。
本発明によれば、高出力特性に優れた非水電解質二次電池を安定して供給できるため、その利用価値は非常に大きい。
本発明の非水電解液二次電池の一構成例を示す断面図 実施例1〜18及び比較例1、2の自己放電後の容量維持率の図
符号の説明
1 非水電解質二次電池
2 負極
3 正極
4 セパレータ
5 電池缶
6 負極集電体
7 正極集電体
8 絶縁板
9 負極リード
10 正極リード
11 電池蓋
12 絶縁封口ガスケット
13 安全弁装置

Claims (5)

  1. リチウムの吸蔵・放出が可能な活物質を備えた非水電解質二次電池用負極であって、前記負極中には絶縁性を有する繊維状もしくは針状フィラーを備えていることを特徴とする非水電解質二次電池用負極。
  2. 前記フィラーの材質がセラミックス、ガラス繊維、有機化合物のいずれかである請求項1記載の非水電解質二次電池用負極。
  3. 前記フィラーの長さが5〜100μmである請求項1記載の非水電解質二次電池用負極。
  4. 前記フィラーのアスペクト比が20〜400である請求項1記載の非水電解質二次電池用負極材料。
  5. リチウム含有酸化物からなる正極と、請求項1〜4に記載の負極と、セパレータとからなる極板群を備えた非水電解質二次電池。

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