JP2006170585A - 温水配管 - Google Patents
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Abstract
【課題】 温水の搬送時に往き戻りの配管同士での熱交換によるボイラー供給温水の温度降下を抑えることができ、温水配管施工後に外部からの荷重によって内部の往き管戻り管が変形や損傷することのないよう保護された、サブウェイ工法や樹脂管更新工法にも対応できる温水配管を提供する。
【解決手段】 熱源から供給された高温の温水が流れる樹脂製の往き管と、前記高温の温水が放熱端末で放熱した後の低温の温水が流れる樹脂製の戻り管とが結束フィルムによって束ねられた往き管戻り管一体化物が、さや管の内部に、前記さや管の内面に固定されることなく収容された温水配管であって、前記往き管戻り管一体化物における前記往き管と前記戻り管との間には、両者の直接的な接触を防ぐ隔離材が配置されていることを特徴とする温水配管とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 熱源から供給された高温の温水が流れる樹脂製の往き管と、前記高温の温水が放熱端末で放熱した後の低温の温水が流れる樹脂製の戻り管とが結束フィルムによって束ねられた往き管戻り管一体化物が、さや管の内部に、前記さや管の内面に固定されることなく収容された温水配管であって、前記往き管戻り管一体化物における前記往き管と前記戻り管との間には、両者の直接的な接触を防ぐ隔離材が配置されていることを特徴とする温水配管とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、住宅の暖房に供する温水をボイラーから各端末まで搬送するために好適に用いられる、温水配管に関する。さらに詳しくは、ボイラーから供給される温水の温度降下を抑え、端末に高い温度の温水を供給することができる、温水配管に関する。
近年、住宅の暖房用の温水配管には、コストと施工性の両面から、樹脂製配管が広く採用されている。暖房用の温水配管は、温水をつくるボイラーから、床暖房、浴室暖房乾燥機などの各放熱端末器までを結ぶように配管される。ボイラーから搬送された温水は、端末器で放熱して低温となったのちにボイラーまで戻り、再度加熱されて循環を繰り返す。この温水循環のための温水配管は、ボイラーから供給される高温の温水が流れる往き用配管(往き管)と、端末で放熱した後の低温の温水が流れる戻り用配管(戻り管)が組み合わせられるが、中でも往き管と戻り管が2本で一対となって構成されることが多い。
例えば、特許文献1には、2本の樹脂製加熱流体搬送管をフィルムで外周から束ねて一体化し、これを、さや管内部に挿通して配管することが記載されている。しかし、このような構成においては、内部を流れる温水の温度差が大きい往き戻りの樹脂管が接することによって、両者の間で熱交換が起こり、往き管内の温水温度が下がってしまうという問題があった。
この問題を解決するために、特許文献2には、さや管を使用せずに、往き管と戻り管を断熱材で管状に覆った側腹部を接着した温水配管が提案されている。
また、特許文献3には、往き管と戻り管を束ねたものの外表面とさや管内壁との間の空間に断熱材を充填することが記載されている。
実開昭61−594号公報
特開2002−327858号公報
特開2001−21157号公報
しかし、特許文献2の温水配管は、保温性には優れるものの、内部の樹脂製の往き管と戻り管を保護する機能を有しておらず、強度が不十分であった。また、このような形状では、さや管を事前に配管し、床工事などが完了した後に内部の往き管と戻り管を挿入する、いわゆるサブウェイ工法や、内部の往き管と戻り管を更新する必要が生じた際に、在来の往き管と戻り管を構成する樹脂管をさや管から引き抜いた後、新しい樹脂管をさや管内に挿入することで更新する、いわゆる樹脂管更新工法にも対応できない。
また、特許文献3で用いられている断熱材によって防止できるのは、もっぱら外気への放熱低下であって、特許文献3の構成の配管は、往き管と戻り管の接触による熱交換を防止できるものではなかった。さらに、往き管と戻り管とを束ねたものを、充填材を介在させてさや管に挿入することが非常に困難なため、前述のサブウェイ工法や樹脂管更新工法に対応できないことや、このような配管の製造にはコストが著しく高くなってしまうことなどから、実用性も小さかった。
そこで、本発明は、温水の搬送時に往き戻りの配管同士での熱交換によるボイラー供給温水の温度降下を抑えることができ、温水配管施工後に外部からの荷重によって内部の往き管戻り管が変形や損傷することのないよう保護された、サブウェイ工法や樹脂管更新工法にも対応できる温水配管を提供することを目的とする。
本発明者は鋭意検討を重ねた結果、樹脂製の往き管と戻り管との間に隔離材を配置して結束フィルムで結束し、さや管に収容することによって上記課題が解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
以下、本発明について説明する。なお、本発明の理解を容易にするために添付図面の参照符号を括弧書きにて付記するが、それにより本発明が図示の形態に限定されるものではない。
本発明の第一の態様は、熱源から供給された高温の温水が流れる樹脂製の往き管(1)と、前記高温の温水が放熱端末で放熱した後の低温の温水が流れる樹脂製の戻り管(2)とが結束フィルムに(4)よって束ねられた往き管戻り管一体化物(5)が、さや管(6)の内部に、前記さや管(6)の内面に固定されることなく収容された温水配管(10)であって、前記往き管戻り管一体化物(5)における前記往き管(1)と前記戻り管(2)との間には、両者の直接的な接触を防ぐ隔離材(3)が配置されていることを特徴とする温水配管(10)を提供して前記課題を解決する。
この発明によれば、往き管(1)と戻り管(2)との間での熱交換による温水の温度降下が防止され、サブウェイ工法や樹脂管更新工法に対応可能な、耐荷重性を有する温水配管(10)を提供することができる。
この態様において、前記隔離材(3)は、前記往き管(1)および前記戻り管(2)の外径と略同一幅の帯状部材であることが好ましい。このようにすることによって、簡単な構成で往き管(1)と戻り管(2)との間での熱交換による温水の温度降下が防止された温水配管(10)とすることができる。
また、前記隔離材(3)が、前記往き管(1)の外周全面を被覆するものであることも好ましい。このようにすることによって、より断熱性に優れた温水配管(10)とすることができる。
さらに、この態様において、前記隔離材(3)が、樹脂製の発泡体であることも好ましい。このようにすることによって、より離隔材(3)の断熱性を向上させることができ、ひいては配管中の温水の温度降下がより防止された温水配管(10)とすることができる。
本発明によれば、隔離材によって往き戻りの配管同士での熱交換による温水の温度降下を抑えられるため、端末での暖房効率の向上を実現することができる。また、往き管と戻り管はさや管に収納されているので、温水配管施工後に外部からの荷重によって往き管や戻り管が変形したり損傷したりするのを防止することができる。さらに、往き管戻り管一体化物とさや管とが分離した構造のため、サブウェイ工法や樹脂管更新工法にも対応可能である。サブウェイ工法が採用できることによって、床工事の際に誤って往き管や戻り管を釘で打ち抜くことを防ぐことができる。加えて、構造が単純であり、現実的なコストと手間で製造できることから、上記の優れた性能を安価に顧客に提供できる。
本発明のこのような作用および利得は、次に説明する発明を実施するための最良の形態から明らかにされる。
以下本発明を図面に示す実施形態に基づき説明する。
図1は、本発明の一形態である温水配管10の概略断面図である。本発明の温水配管10は、さや管6の内部において、隔離材3を介して、熱源から供給された高温の温水が流れる樹脂製の往き管1と、前記高温の温水が放熱端末で放熱した後の低温の温水が流れる樹脂製の戻り管2とを有している。このように往き管1と戻り管2との間に、両者が直接接触することを防ぐための隔離材3を配置することによって、隔離材3が断熱層の役割を果たし、往き管1と戻り管2との間での熱交換を最小限に抑えることができる構成となっている。
図1は、本発明の一形態である温水配管10の概略断面図である。本発明の温水配管10は、さや管6の内部において、隔離材3を介して、熱源から供給された高温の温水が流れる樹脂製の往き管1と、前記高温の温水が放熱端末で放熱した後の低温の温水が流れる樹脂製の戻り管2とを有している。このように往き管1と戻り管2との間に、両者が直接接触することを防ぐための隔離材3を配置することによって、隔離材3が断熱層の役割を果たし、往き管1と戻り管2との間での熱交換を最小限に抑えることができる構成となっている。
往き管1と戻り管2を構成する樹脂としては、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテンなどの熱可塑性樹脂を用いることができるが、高温の温水を使用した場合の耐久性を考えると、架橋構造を有する熱可塑性樹脂が好ましく、中でも架橋ポリエチレンがより好ましい。
隔離材3としては、断熱効果をみながら適宜設定すればよく、発泡ポリスチレン、発泡ポリプロピレン、発泡ポリエチレン、発泡ウレタンなどの発泡熱可塑性樹脂等の発泡樹脂を用いてもよいし、ポリエチレン、ポリスチレン、塩化ビニルなどの熱可塑性樹脂等の無発泡樹脂を用いてもよいが、軽量で取り扱い性および断熱性に優れる発泡樹脂の方がより好ましい。発泡樹脂を用いる場合、往き管1と戻り管2との間における断熱効果を長期間に渡り安定して発揮させるには、後述する一体化時の締め付け力によって隔離材3が変形、薄肉化しないこと、つまりは適度な剛性があることが望ましいことから、剛性の支配要因である発泡倍率が、通常、5倍以上、中でも10倍以上、通常50倍以下、中でも20倍以下である発泡樹脂を用いることが好ましい。また、通湯時の熱によって隔離材3が変形、薄肉化しないこと、つまりは適度な熱安定性を有することも望ましいことから、発泡樹脂の融点は、通常、80℃以上、中でも100℃以上が好ましい。さらには、熱安定性を向上させるために、発泡樹脂に架橋処理を施したものが特に好ましい。
隔離材3の形状は、上述のように断熱層の役割を果たすものであるから、往き管1と戻り管2の直接の接触を防ぐような形であれば特に制限はなく、断熱効果をみながら適宜設定すればよい。具体的には、図1に示したような、往き管1と戻り管2との間に挟まれ、往き管1、戻り管2の少なくとも一方に貼り付けられた帯状部材であったり、図2に示すように、一方の管の外周全面を被覆する部材であったりしてもよく、あるいはこれらを併用してもよい。また、その表面性状は平滑である必要はなく、凹凸や溝を設けてもよい。厚みは、断熱効果をみながら適宜設定すればよいが、通常、1mm以上、好ましくは2mm以上であり、5mm以下、好ましくは10mm以下である。
隔離材3を図1のような帯状部材とする場合、その幅は、断熱効果をみながら適宜設定すればよい。隔離材3の配置のずれを防ぎ、断熱効果を確実に奏するためには広い方がよいため、用いる往き管1および戻り管2の内径以上であることが好ましいが、あまり幅が広すぎると、結束後に後述するさや管6への出し入れがしにくくなるため、往き管1および戻り管2の外径と略同一の大きさであることが特に好ましい。具体的な大きさは、往き管1や戻り管2の外径にもよるが、通常、7mm以上、好ましくは9mm以上であり、18mm以下、好ましくは15mm以下である。
また、隔離材3の、管の長さ方向の形状は、帯状に、連続的に敷設してもよいし、発明の効果が得られる限りにおいて、間欠的に設けてもよい。通常は、50mm以上、好ましくは300mm以上の長さの部材としておくとよい。さらに、後述する結束フィルム4による結束のしやすさを考えると、帯状の隔離材3の少なくとも片面にアクリル樹脂、シリコーン樹脂などの粘着剤、または、エポキシ樹脂、シアノアクリレート樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂などの接着剤の接着剤層を設けておくことが好ましい。このようにすることで結束作業をより効率的に行うことができる。
隔離材3を図2のような管の外周を被覆する部材とする場合、図2では往き管1の外周を被覆した態様を示したが、それ以外にも、戻り管2の外周に離隔材3を被覆したり、往き管1と戻り管2の双方に隔離材3を被覆したりすることもできる。断熱効果をより効率的に得るには、高温の媒体が流通する往き管1に隔離材3を被覆することが好ましい。
隔離材3の形状と配置に関する態様の中では、往き管1と戻り管2との間の断熱性、外気との断熱性、経済性を総合的に考慮すると、図2のように、往き管1の外周に隔離材3を被覆することが特に好ましい。
上述した、往き管1、戻り管2、および隔離材3は、図1や図2に示されるように、結束フィルム4によって一つに束ねられて往き管戻り管一体化物5を構成し、さや管6の内部に収容されている。往き管戻り管一体化物5はさや管6の内面に固定されておらず、さや管6と分離した構造となっているため、さや管6とは独立に動かすことができる。その結果、さや管6によって往き管戻り管一体化物5を保護しつつも、サブウェイ工法や樹脂管更新工法に対応可能な構造となっている。
結束フィルム4による往き管戻り管一体化物5の作成は、往き管1、戻り管2を各1本以上、実用上は、各1本ずつを、隔離材3を間に挟んだ状態で、テープ状の結束フィルム4を外側かららせん状に巻きつけて結束することによって行われる。結束フィルム4が一部で重なり合うようにして巻き付ける方法が、樹脂管が露出せず、輻射による放熱を抑える効果が大きくなるため好ましい。
結束フィルム4としては、塩化ビニル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンテレフタレート、エチレン酢酸ビニル、ポリスチレンなどの熱可塑性樹脂フィルムや紙を用いてもよいが、樹脂管からの輻射による放熱を抑えるためには、アルミニウムなど金属箔のような、反射率の大きなフィルムが好ましい。また、製造時を含めた配管の取り扱い性およびコストを考えると、アルミニウムなど金属箔と樹脂または紙がラミネートされたフィルムがより好ましい。その厚みは、外気に対する断熱、結束効果をみながら適宜設定すればよいが、通常、5μm以上、好ましくは10μm以上であり、200μm以下、好ましくは50μm以下である。また、結束前のテープとしての結束フィルム4の幅は、外気に対する断熱、結束効果をみながら適宜設定すればよいが、通常、10mm以上、好ましくは20mm以上で、通常、50mm以下、好ましくは40mm以下である。
また、巻きつけた後の結束フィルム4が配管取り扱い時にほどけてしまい、往き管戻り管一体化物5がばらばらになってしまうことを避けるために、結束フィルム4自体の裏面に、アクリル樹脂、シリコーン樹脂などの粘着剤、または、エポキシ樹脂、シアノアクリレート樹脂、酢酸ビニル樹脂、ポリウレタン樹脂などの接着剤を塗布し、それによって互いを接着してもよいし、あるいは、往き管戻り管一体化物5全体の外側から、前述した粘着剤や接着剤が片面に塗布された接着テープを往き管戻り管一体化物5の長さ方向に沿って貼り付けてもよい。
往き管戻り管一体化物5が収容されるさや管6としては、温水配管のさや管として一般的に使用されているものを制限なく用いることができるが、可撓性付与ならびに補強効果の面から、波付さや管が好ましく用いられる。材質としては、通常、ポリエチレン、ポリプロピレン、塩化ビニルなどの熱可塑性樹脂や、架橋ポリエチレン等の架橋構造を有する熱可塑性樹脂などが挙げられる。
さや管6の断面形状は、通常は真円状または楕円状であり、真円状の場合、外径は、通常20mm以上50mm以下であり、中でも25mm以上40mm以下であるものが好ましく、内径は、通常、16mm以上46mm以下、中でも20mm以上36mm以下のものが好ましく使用される。楕円形状の場合は、外径は長径が30mm以上50mm以下で短径が20mm以上30mm以下であり、内径は長径が20mm以上40mm以下で短径が15mm以上25mm以下のものが好ましく使用される。
サブウェイ工法や樹脂管更新工法による施工や、往き管1と戻り管2の更新時の作業性を考慮すると、さや管6には、往き管戻り管一体化物5の挿入排出の作業性を損なわない程度の寸法の余裕を設けておくのが好ましい。具体的には、さや管6の内径よりも、往き管戻り管一体化物5の断面の最長外径を、1mm以上、好ましくは2mm以上小さくするのがよい。下限としては、さや管6を過度に大きくしても施工効率が低下するので、さや管6の内径に対して、往き管戻り管一体化物5断面の最長外径の差を、通常12mm以下、中でも8mm以下程度とするのが好ましい。
温水配管10、20の敷設手順としては、予めさや管6のみを敷設してから、その中に往き管戻り管一体化物5を挿入してもよいし、往き管戻り管一体化物5をさや管6に挿入したものを敷設してもよい。このように敷設された温水配管10、20において、往き管戻り管一体化物5は、先に述べたように、さや管6に固定されていないので、往き管1と戻り管2の更新時には、全体を取替えることなしに往き管戻り管一体化物5のみを取替えることができる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はその趣旨を超えない限り、下記の実施例によって限定されるものではない。
(実施例1)
内径10mm、外径13mmの架橋ポリエチレン製樹脂管2本の間に、隔離材として幅13mm、厚み3mmで発泡倍率20倍の発泡ポリエチレン製帯状シートを配置し、それらを、ポリエチレンテレフタレートとアルミニウムがラミネートされた厚さ20μmのフィルムでらせん状に巻きつけて一体化した。この一体化したものを、ポリエチレン製で内径30mmの波付さや管に挿入して、図1の構成となるように温水配管を作成した。
内径10mm、外径13mmの架橋ポリエチレン製樹脂管2本の間に、隔離材として幅13mm、厚み3mmで発泡倍率20倍の発泡ポリエチレン製帯状シートを配置し、それらを、ポリエチレンテレフタレートとアルミニウムがラミネートされた厚さ20μmのフィルムでらせん状に巻きつけて一体化した。この一体化したものを、ポリエチレン製で内径30mmの波付さや管に挿入して、図1の構成となるように温水配管を作成した。
(実施例2)
内径10mm、外径13mmの架橋ポリエチレン製樹脂管2本のうち、往き温水用の1本のみについて、発泡倍率50倍、厚さ5mmで発泡ポリエチレン製の隔離材で外周を覆うことによって断熱被覆を行い、何もしていない戻り温水用のもう一本の樹脂管と併せて、実施例1と同様に、ポリエチレンテレフタレートとアルミニウムがラミネートされた厚さ20μmのフィルムでらせん状に巻きつけて一体化した。この一体化したものを、ポリエチレン製で内径36mmの波付さや管に挿入して、図2の構成となるように温水配管を作成した。
内径10mm、外径13mmの架橋ポリエチレン製樹脂管2本のうち、往き温水用の1本のみについて、発泡倍率50倍、厚さ5mmで発泡ポリエチレン製の隔離材で外周を覆うことによって断熱被覆を行い、何もしていない戻り温水用のもう一本の樹脂管と併せて、実施例1と同様に、ポリエチレンテレフタレートとアルミニウムがラミネートされた厚さ20μmのフィルムでらせん状に巻きつけて一体化した。この一体化したものを、ポリエチレン製で内径36mmの波付さや管に挿入して、図2の構成となるように温水配管を作成した。
(比較例)
内径10mm、外径13mmの架橋ポリエチレン製樹脂管2本を、実施例1と同様に、ポリエチレンテレフタレートとアルミニウムがラミネートされた厚さ20μmのフィルムでらせん状に巻きつけて一体化した。この一体化したものを、ポリエチレン製で内径30mmの波付さや管に挿入して、図3の構成となるように温水配管を作成した。
内径10mm、外径13mmの架橋ポリエチレン製樹脂管2本を、実施例1と同様に、ポリエチレンテレフタレートとアルミニウムがラミネートされた厚さ20μmのフィルムでらせん状に巻きつけて一体化した。この一体化したものを、ポリエチレン製で内径30mmの波付さや管に挿入して、図3の構成となるように温水配管を作成した。
上記作成した実施例および比較例の温水配管を用いて、温水配管の温度降下の測定を行った。温水配管の温度降下の測定方法は、財団法人ベターリビングが制定している、優良住宅部品性能試験方法書のうち、BLT HS/B−c−1:1999、「暖・冷房システム/搬送部材(配管)」に記載されている、温水配管の保温性試験を援用した。具体的には、全長10mの温水配管を、室温20±10℃で一定に保たれた室内に配置し、温水流量を2.0±0.5L/分、往きの入口での温水温度を80±5℃、戻りの入口での温水温度を60±5℃に調節し、安定状態での往きの出口での温水温度を計測することで、往き温水の温度降下を求めた。測定結果を表1に示す。
表1から明らかなように、実施例1の温水配管は、比較例の温水配管よりも1割ほど温度降下が小さく、より高い温度の温水を端末に供給できることを示した。また、実施例2の温水配管は、実施例1の温水配管よりさらに温度降下が小さく、より高い温度の温水を端末に供給できることを示した。
以上、現時点において、最も、実践的であり、かつ、好ましいと思われる実施形態に関連して本発明を説明したが、本発明は、本願明細書中に開示された実施形態に限定されるものではなく、請求の範囲および明細書全体から読み取れる発明の要旨あるいは思想に反しない範囲で適宜変更可能であり、そのような変更を伴う温水配管もまた本発明の技術的範囲に包含されるものとして理解されなければならない。
1 往き管
2 戻り管
3 隔離材
4 結束フィルム
5 往き管戻り管一体化物
6 さや管
10、20、30 温水配管
2 戻り管
3 隔離材
4 結束フィルム
5 往き管戻り管一体化物
6 さや管
10、20、30 温水配管
Claims (4)
- 熱源から供給された高温の温水が流れる樹脂製の往き管と、前記高温の温水が放熱端末で放熱した後の低温の温水が流れる樹脂製の戻り管とが結束フィルムによって束ねられた往き管戻り管一体化物が、さや管の内部に、前記さや管の内面に固定されることなく収容された温水配管であって、前記往き管戻り管一体化物における前記往き管と前記戻り管との間には、両者の直接的な接触を防ぐ隔離材が配置されていることを特徴とする温水配管。
- 前記隔離材が、前記往き管および前記戻り管の外径と略同一幅の帯状部材であることを特徴とする、請求項1に記載の温水配管。
- 前記隔離材が、前記往き管の外周全面を被覆するものであることを特徴とする、請求項1に記載の温水配管。
- 前記隔離材が、樹脂製の発泡体であることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の温水配管。
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Publication Number | Publication Date |
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Cited By (2)
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JP2011196650A (ja) * | 2010-03-23 | 2011-10-06 | Sumisho Metalex Corp | 温水式床暖房装置 |
US9016327B2 (en) | 2011-06-17 | 2015-04-28 | Sampo Humalainen | Pipe assembly for district heating network |
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2004
- 2004-12-20 JP JP2004367308A patent/JP2006170585A/ja active Pending
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2011196650A (ja) * | 2010-03-23 | 2011-10-06 | Sumisho Metalex Corp | 温水式床暖房装置 |
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