JP2006170273A - ハイブリッド変速機の過回転防止装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】エンジン回転速度Neが目標値tNeに向かうt0直後は、変速制御ゲインGsを通常よりも小さくしてNeがtNeを越えるオーバーシュートを抑制し、Neが上限値Ne2に至る過回転を防止する。NeがtNeを越え、さらにNe2を越えるt2〜t3間は、変速制御ゲインGsをNe2に対するtNeの接近状態に応じ通常ゲインよりも大きくすることで、NeをtNeへ速やかに収束させ、二点鎖線で示す過回転を防止する。Neがt7でtNeを越え、更にt8〜t9間でNe2を越えると、tNeおよびNe2間の乖離度に応じた駆動力ゲインにより目標駆動力をt8〜t9間におけるごとく低下させて駆動力重視から変速速度重視へと移行すると同時に、GsをNe2に対するtNeの乖離度に応じt8〜t9間におけるごとく通常よりも大きくする。これらでNeをtNeへ速やかに収束させ、二点鎖線の過回転を防止する。
【選択図】図6
Description
先ず前提となるハイブリッド変速機は、
2要素の回転状態を決定すると他の要素の回転状態が決まる差動装置を介して主動力源、2個のモータ/ジェネレータ、および駆動系への出力間を相互に連結し、
モータ/ジェネレータにより、駆動系への出力に対する主動力源の回転速度比を無段階に変更する変速が可能なものである。
主動力源回転速度制限値演算手段は、現在の出力回転速度のもとで主動力源および両モータ/ジェネレータの何れかが許容限界速度を越えることになる主動力源の回転速度上限値および回転速度下限値をそれぞれ求めるものである。
過回転抑制手段は、主動力源の実回転速度が前記主動力源の回転速度上限値を越えたり、前記主動力源の回転速度下限値を下回る傾向になる時、前記モータ/ジェネレータから前記出力への駆動力を減ずると共にモータ/ジェネレータから変速用に振り向ける動力を増大して、駆動力重視から変速重視への切り替えにより、前記主動力源および両モータ/ジェネレータの何れかが許容限界速度を越えた過回転状態になるのを抑制するものである。
主動力源の実回転速度が上記の回転速度上限値を越えたり、上記の回転速度下限値を下回る傾向になる時、モータ/ジェネレータから出力への駆動力を減ずると共にモータ/ジェネレータから変速用に振り向ける動力を増大して、駆動力重視から変速重視へ切り替えることから、主動力源および両モータ/ジェネレータの何れかが許容限界速度を越えた過回転状態になるのを抑制することができ、
主動力源や両モータ/ジェネレータの寿命低下を回避してハイブリッド変速機の耐久性を向上させることができる。
図1は、本発明の一実施例になる過回転防止装置を具えたハイブリッド変速機1の制御システムを例示し、ハイブリッド変速機1を、本実施例においては前輪駆動車(FF車)用のトランスアクスルとして用いるのに有用な、図2に示すごとき以下の構成となす。
ラビニョオ型プラネタリギヤセット2は、2つのシングルピニオン遊星歯車組4,5で構成し、シングルピニオン遊星歯車組4は、サンギヤS2およびリングギヤR2にピニオンP2を噛合させた構造とし、シングルピニオン遊星歯車組5は、サンギヤS1およびリングギヤR1にピニオンP1を噛合させた構造とする。
そして、ピニオンP1,P2を全て共通なキャリアCにより回転自在に支持し、ピニオンP2をロングピニオンとしてピニオンP1に噛合させて、2つのシングルピニオン遊星歯車組4,5を相関させることによりラビニョオ型プラネタリギヤセット2となす。
かかるラビニョオ型プラネタリギヤセット2に対し本実施例においては、図の左側に同軸に配置したエンジンENGからの回転がシングルピニオン遊星歯車組4のリングギヤR2に入力されるよう、このリングギヤR2に入力軸6を結合し、この入力軸6にエンジンENGのクランクシャフトを結合する。
本例では、ステータ3sとインナーロータ3riとで内側のモータ/ジェネレータである第1モータ/ジェネレータMG1を構成し、ステータ3sとアウターロータ3roとで外側のモータ/ジェネレータである第2モータ/ジェネレータMG2を構成する。
かかる複合電流2層モータ3と、ラビニョオ型プラネタリギヤセット2との結合に当たっては、シングルピニオン遊星歯車組5のサンギヤS1に第1モータ/ジェネレータMG1(詳しくはインナーロータ3ri)を結合し、シングルピニオン遊星歯車組4のサンギヤS2に第2モータ/ジェネレータMG2(詳しくはアウターロータ3ro)を結合する。
21は、エンジンENGおよびハイブリッド変速機1(モータ/ジェネレータMG1,MG2)の統合制御を司るハイブリッドコントローラである。
このハイブリッドコントローラ21はエンジンENGの目標エンジントルクtTeに関する指令をエンジンコントローラ22に供給し、エンジンコントローラ22はエンジンENGを当該トルク指令値tTeが達成されるよう運転させる。
バッテリ25のバッテリ蓄電状態SOC(持ち出し可能電力)を検出するバッテリ状態検出部26からの信号と、
アクセルペダル踏み込み量(アクセル開度)APOを検出するアクセル開度センサ27からの信号と、
車速VSP(駆動系への出力回転数に比例)を検出する車速センサ28からの信号と、
リングギヤR2へのエンジン回転速度Neを検出するエンジン回転センサ29からの信号とを入力する。
かように目標エンジントルクtTeおよび目標モータ/ジェネレータトルクtTm1,tTm2を求めるハイブリッドコントローラ21は、図3の機能別ブロック線図で示すごとくに表され、目標値設定部31と、パワー分配部32と、駆動力MGトルク分担部33と、変速制御部34と、本発明の目的を達成するためのエンジン回転速度制限値演算手段35および過回転抑制手段36とで構成する。
パワー分配部32は、上記の理想駆動力と、目標エンジン回転速度tNeおよび実エンジン回転速度Ne間のエンジン回転速度偏差(tNe−Ne)とに応じて、バッテリ電力制限範囲内およびモータ/ジェネレータトルク範囲内に収まるようモータ/ジェネレータMG1,MG2の動力を、出力に向かわせる駆動力分と、変速用の動力とに分配して、車両の目標駆動力および変速可能速度を決定する。
モータ/ジェネレータMG1,MG2のトルクをTm1,Tm2、エンジントルクをTe、走行抵抗トルクをTrとすると、エンジン回転速度Neおよび変速機出力回転速度No(車速VSPから判る)を状態量として、回転系の動特性は次式で表される。
dNe/dt=b11・Tm1+b12・Tm2+b13・Te+b14・Tr・・・(1)
dNo/dt=b21・Tm1+b22・Tm2+b23・Te+b24・Tr・・・(2)
ただし、b11,b12,b13,b14,b21,b22,b23,b24はユニットの機械的諸元で決まる定数である。
To=(-b21・Tm1-b22・Tm2-b23・Te)/b24
=k21・Tm1+k22・Tm2+k23・Tme・・・(3)
また、Tm1,Tm2が次式の関係を満たしていれば、(1)式からTm1,Tm2によるエンジン回転速度変化がないことが判り、変速に影響しないことが判る。
0=b11・Tm1+b12・Tm2・・・(4)
よって、駆動力操作量Toとエンジントルク推定値Teとから、(3)式および(4)式を連立して解くことで、車両の目標駆動力を達成しながら、変速には影響しないようなモータ/ジェネレータMG1,MG2のトルク操作量tTmd1,tTmd2を求めることができる。
Ui=Kp(s+Ki)/s・・・(5)
上式において、Kpは比例制御定数、Kiは積分制御定数、sはラプラス演算子である。
走行抵抗を外乱と考え、(1)式から、Uiと、Teと、Tm1と、Tm2との関係は次式により表される。
Ui=b11・Tm1+b12・Tm2+b13・Te・・・(6)
また、Tm1およびTm2が次式の関係を満たせば、(2)式からTm1およびTm2によるdNo/dtの変化がないことが判り、エンジントルクTeおよび走行抵抗トルクTrが一定であれば駆動力の変化もない。
0=b11・Tm1+b12・Tm2・・・(7)
よって、変速操作量Uiとエンジントルク推定値Teとから、(6)式および(7)式を連立して解くことで、変速操作量を実現しながら、車両の目標駆動力には影響しないようなモータ/ジェネレータMG1,MG2のトルク操作量tTms1,tTms2を求めることができる。
また、モータ/ジェネレータMG2に対して指令する目標トルクtTm2は、車両の目標駆動力を達成しながら、変速には影響しないようなモータ/ジェネレータMG2のトルク操作量tTmd2と、変速操作量を実現しながら、車両の目標駆動力には影響しないようなモータ/ジェネレータMG2のトルク操作量tTms2との和値(tTm2=tTmd2+tTms2)とする。
これらエンジンENGの回転速度下限値Ne1および回転速度上限値Ne2はそれぞれ図4に例示するように表され、目標エンジン回転速度tNeがエンジンENGの回転速度下限値Ne1および回転速度上限値Ne2間の中間値tNe1のごときものであって、エンジンENGの回転速度下限値Ne1および回転速度上限値Ne2から離れているのに、つまり、実エンジン回転速度Neが目標エンジン回転速度tNe=tNe1近辺に収束する筈なのに、この実エンジン回転速度Neが下限値Ne1を下回ったり、回転速度上限値Ne2を越えたりする(上記の過回転状態になる)ということは、変速制御中にパワーバランスが本来のものからずれたり、変速制御が一時的に脱調したり、外乱が入ったりして、エンジンENGおよび両モータ/ジェネレータMG1,MG2の何れかが許容限界速度を超えて過回転していることを意味する。
この問題を回避すべく上記の過回転を防止するため図3における過回転抑制手段36は、実エンジン回転速度Neが下限値Ne1を下回ったり、回転速度上限値Ne2を越えたりする(過回転状態になる)時、まず、目標エンジン回転速度tNeがエンジンENGの回転速度下限値Ne1および回転速度上限値Ne2間のどこの値かを判定し、つまり、目標エンジン回転速度tNeがエンジンENGの回転速度下限値Ne1および回転速度上限値Ne2に対してどの程度離れているのかを判定し、判定結果から、図4に例示するようなマップを基に過回転時駆動力ゲインGdを求める。
つまり、過回転時駆動力ゲインGdが1である時、パワー分配部32は前記した通りのパワー分配により目標駆動力および変速可能速度を決定するが、過回転時駆動力ゲインGdが1未満である時、1よりも小さくなるほど、パワー分配部32は目標駆動力を減ずると共にそのパワー分だけ変速可能速度を速めて、駆動力重視から変速重視の制御となす。
上記した過回転防止用の目標駆動力低減量および変速動力増大量を、目標エンジン回転速度tNeが回転速度上限値Ne2および回転速度下限値Ne1から離れているほど多くして、駆動力重視から変速速度重視への傾向を強めることとなり、如何なる過回転のもとでも確実に当該過回転を確実に防止することができる。
この場合、実エンジン回転速度Neが目標エンジン回転速度tNeにほぼ一致するまで、過回転防止用の変速速度重視制御が継続されて変速制御のずれを確実になくすことができると共に、実エンジン回転速度Neが目標エンジン回転速度tNeにほぼ一致したら確実に、変速速度重視制御から駆動力重視制御へと復帰させ得て、駆動力不足の状態が続くのを回避することができる。
この場合、エンジントルクによる変速の促進が行われて、前記の過回転防止作用を更に確実なものにすることができる。
この変速制御ゲイン調整手段を詳述するに、これは、図3の変速制御部34で用いる変速制御ゲインGsを図5に例示するごとくに定めて変速制御部34に供給するものである。
図5の横軸はエンジン回転速度偏差e=tNe−Neを示し、このエンジン回転速度偏差eが0の点は実エンジン回転速度Neが目標エンジン回転速度tNeに一致した点である。
なお図5では、横軸の右方向がエンジンの制限回転数(回転速度上限値Ne2または回転速度下限値Ne1)に接近する方向として以下の説明を展開する。
エンジン回転速度偏差eが0の点(実エンジン回転速度Neが目標エンジン回転速度tNeに一致した点)を境に、図5の左側では、つまり、実エンジン回転速度Neが目標エンジン回転速度tNe(e=0)に向かいつつ、目標エンジン回転速度tNeに近い側における制限回転数(回転速度上限値Ne2または回転速度下限値Ne1)に接近している間は、エンジン回転速度偏差eが0に向けて小さくなるにつれ、変速制御ゲインGsを通常のゲインから徐々に小さくする。
エンジン回転速度偏差e=0の点を超えて実エンジン回転速度Neがオーバードシュートするのを抑制することができ、かかるオーバードシュートの抑制により、制限回転数(Ne2またはNe1)がエンジン回転速度偏差e=0の点の近くにある場合においても、実エンジン回転速度Neが制限回転数(Ne2またはNe1)を越えて過回転状態が発生するのを防止することができる。
これにより、目標エンジン回転速度tNeに近い側の制限回転数(回転速度上限値Ne2または回転速度下限値Ne1)が図5のe=0の点に近いほど、つまり、上記のオーバーシュートが僅かでも過回転状態となる状況の場合ほど、変速の進行が更に鈍くされることとなって、過回転になりやすい状況の基でも確実に過回転を防止することができる。
目標エンジン回転速度tNe(e=0)から遠ざかりつつ、制限回転数(Ne2またはNe1)に向かっている実エンジン回転速度Neを速やかに、目標エンジン回転速度tNe(e=0の点)まで戻して、実エンジン回転速度Neが制限回転数(Ne2またはNe1)に達する過回転状態を防止することができる。
この場合、外乱によるエンジン回転速度Neの変動を早期に収束させることができて、外乱が入力された時においても上記の作用効果を確実なものにすることができる。
実エンジン回転速度Neが目標エンジン回転速度tNeを越え、さらに上限値Ne2を越える瞬時t2〜t3間では、変速制御ゲインGsを図5のe=0点より右側におけるごとく、上限値Ne2に対する目標エンジン回転速度tNeの接近状態に応じ定めて、図6のごとく通常ゲインよりも大きくすることにより、実エンジン回転速度Neを目標エンジン回転速度tNeへ速やかに収束させ、実エンジン回転速度Neが二点鎖線で示すごとくに上限値Ne2を大きく越えて過回転状態が長く続くのを防止することができる。
瞬時t4における目標エンジン回転速度tNeの低下で、これに実エンジン回転速度Neを追従させる変速制御中は、変速制御ゲインGsを通常ゲインとし、駆動力ゲインGd=1により目標駆動力を通常通りのものとする。
なお変速制御ゲインGsが通常ゲインである場合、この通常ゲインが変速の応答性を優先して定められているため、変速の過程で実エンジン回転速度Neが一旦、図6の瞬時t5〜t6間におけるごとく目標エンジン回転速度tNeよりも低下(アンダーシュート)した後に目標エンジン回転速度tNeに収束する。
一方で、実エンジン回転速度Neが目標エンジン回転速度tNeを越え、さらに上限値Ne2を越えるということは、エンジン回転速度偏差eが図5のe=0点より右側の領域にあることを意味し、変速制御ゲインGsが上限値Ne2に対する目標エンジン回転速度tNeの乖離度に応じ定められ、図6の瞬時t8〜t9間におけるごとく通常ゲインよりも大きくされる。
なお瞬時t9〜t10間においては、実エンジン回転速度Neが目標エンジン回転速度tNeに接近することから、この接近につれて目標駆動力の低下量を漸減させ、実エンジン回転速度Neが目標エンジン回転速度tNeに一致した時に目標駆動力の低下量を0にして正規の値に戻す。
1 ハイブリッド変速機
2 ラビニョオ型プラネタリギヤセット(差動装置)
3 複合電流2層モータ
MG1 第1モータ/ジェネレータ
MG2 第2モータ/ジェネレータ
4 シングルピニオン遊星歯車組
5 シングルピニオン遊星歯車組
6 変速機入力軸
7 出力歯車
8 カウンターギヤ
9 カウンターシャフト
10 ディファレンシャルギヤ装置
11 左右前輪
21 ハイブリッドコントローラ
22 エンジンコントローラ
23 モータコントローラ
24 インバータ
25 バッテリ
26 バッテリ状態検出部
27 アクセル開度センサ
28 車速センサ
29 エンジン回転センサ
31 目標値設定部
32 パワー分配部
33 駆動力MGトルク分担部
34 変速制御部
35 エンジン回転速度制限値演算手段
36 過回転抑制手段
Claims (10)
- 2要素の回転状態を決定すると他の要素の回転状態が決まる差動装置を介して主動力源、2個のモータ/ジェネレータ、および駆動系への出力間を相互に連結し、
モータ/ジェネレータにより、駆動系への出力に対する主動力源の回転速度比を無段階に変更する変速が可能なハイブリッド変速機において、
現在の出力回転速度のもとで主動力源および両モータ/ジェネレータの何れかが許容限界速度を越えることになる主動力源の回転速度上限値および回転速度下限値をそれぞれ求める主動力源回転速度制限値演算手段と、
主動力源の実回転速度が前記主動力源の回転速度上限値を越えたり、前記主動力源の回転速度下限値を下回る傾向になる時、前記モータ/ジェネレータから前記出力への駆動力を減ずると共にモータ/ジェネレータから変速用に振り向ける動力を増大して、駆動力重視から変速重視への切り替えにより、前記主動力源および両モータ/ジェネレータの何れかが許容限界速度を越えた過回転状態になるのを抑制する過回転抑制手段とを具備してなることを特徴とするハイブリッド変速機の過回転防止装置。 - 請求項1に記載のハイブリッド変速機の過回転防止装置において、
前記過回転抑制手段は、前記変速に際して求められた主動力源の目標回転速度が前記主動力源の回転速度上限値および回転速度下限値間の中間値に近いほど、前記モータ/ジェネレータから出力への駆動力の低減量および前記モータ/ジェネレータから変速用に振り向ける動力の増大量を多くして駆動力重視から変速重視への傾向を強めるものであることを特徴とするハイブリッド変速機の過回転防止装置。 - 請求項1または2に記載のハイブリッド変速機の過回転防止装置において、
前記過回転抑制手段は、前記変速に際して求められた主動力源の目標回転速度に主動力源の実回転速度がほぼ一致した時、前記モータ/ジェネレータから出力への駆動力の低減量および前記モータ/ジェネレータから変速用に振り向ける動力の増大量を0にして、変速重視から駆動力重視に戻すものであることを特徴とするハイブリッド変速機の過回転防止装置。 - 請求項1〜3のいずれか1項に記載のハイブリッド変速機の過回転防止装置において、
前記過回転抑制手段は、前記主動力源の実回転速度が前記回転速度上限値を超えた時、主動力源のトルクを低下させるものであることを特徴とするハイブリッド変速機の過回転防止装置。 - 請求項1〜4のいずれか1項に記載のハイブリッド変速機の過回転防止装置において、
前記過回転抑制手段は、前記主動力源の実回転速度が前記回転速度下限値を下回った時、主動力源のトルクを増大させるものであることを特徴とするハイブリッド変速機の過回転防止装置。 - 請求項1〜5のいずれか1項に記載のハイブリッド変速機の過回転防止装置において、
前記過回転抑制手段は変速制御ゲイン調整手段を有し、この変速制御ゲイン調整手段は、前記変速に際して求められた主動力源の目標回転速度が前記主動力源の回転速度上限値または回転速度下限値の近くの値である時、主動力源の実回転速度が前記主動力源の回転速度上限値を越えたり、前記主動力源の回転速度下限値を下回るのを抑制するよう変速制御ゲインを調整するものであることを特徴とするハイブリッド変速機の過回転防止装置。 - 請求項6に記載のハイブリッド変速機の過回転防止装置において、
前記変速制御ゲイン調整手段は、主動力源の実回転速度が目標回転速度に向かいつつ、該目標回転速度に近い側における前記主動力源の回転速度上限値または回転速度下限値に接近している間、主動力源の実回転速度および目標回転速度間における偏差が小さくなるにつれ変速制御ゲインを小さくするものであることを特徴とするハイブリッド変速機の過回転防止装置。 - 請求項6に記載のハイブリッド変速機の過回転防止装置において、
前記変速制御ゲイン調整手段は、主動力源の実回転速度が目標回転速度に向かいつつ、該目標回転速度に近い側における前記主動力源の回転速度上限値または回転速度下限値に接近している間、主動力源の目標回転速度が該前記主動力源の回転速度上限値または回転速度下限値に近いほど変速制御ゲインを小さくするものであることを特徴とするハイブリッド変速機の過回転防止装置。 - 請求項6〜8のいずれか1項に記載のハイブリッド変速機の過回転防止装置において、
前記変速制御ゲイン調整手段は、主動力源の実回転速度が目標回転速度から遠ざかりつつ、該目標回転速度に近い側における前記主動力源の回転速度上限値または回転速度下限値に接近している間、主動力源の目標回転速度が該前記主動力源の回転速度上限値または回転速度下限値に近いほど変速制御ゲインを大きくするものであることを特徴とするハイブリッド変速機の過回転防止装置。 - 請求項1〜9のいずれか1項に記載のハイブリッド変速機の過回転防止装置において、
前記過回転抑制手段は主動力源トルク上昇速度制限手段を有し、この主動力源トルク上昇速度制限手段は、主動力源の実回転速度が前記主動力源の回転速度上限値近辺の値である時に、主動力源トルクの上昇速度を主動力源回転サーボ制御の外乱応答よりも遅くするものであることを特徴とするハイブリッド変速機の過回転防止装置。
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