JP2006170017A - 筒内直噴式エンジンのオイル希釈抑制装置 - Google Patents

筒内直噴式エンジンのオイル希釈抑制装置 Download PDF

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Abstract

【課題】 過給機を有するエンジンにおいても、オイル希釈や、燃料希釈を抑制することができる筒内直噴式エンジンのオイル希釈抑制装置を提供する。
【解決手段】 本発明のオイル希釈抑制装置は、ターボ過給機(30)を備えた筒内直噴式エンジン(1)におけるオイル希釈を抑制する装置であって、エンジン温度を測定する温度測定手段(52)と、この温度測定手段によって測定された温度が所定温度よりも低い場合において、筒内直噴式エンジンの運転状態に応じて設定されるターボ過給機による過給圧を、低下させるように補正する過給圧制御装置(62)と、を有することを特徴としている。
【選択図】 図1

Description

本発明はオイル希釈抑制装置に係わり、特に、ターボ過給機を備えた筒内直噴式エンジンにおけるオイル希釈を抑制するオイル希釈抑制装置に関する。
現在、エンジンのシリンダ内に燃料を直接噴射する筒内直噴式エンジンが、広く使用されている。この筒内直噴式エンジンは、シリンダ内でより希薄な混合気を燃焼させることができるので、燃費の向上に有利である。
しかしながら、特に、燃料を斜め下方に噴射するサイド噴射式の筒内直噴式エンジンでは、燃料噴射の中心がシリンダ壁面の方向に向けられるので、燃料がシリンダの壁面に付着しているオイルと混ざり合い、オイル希釈や、ガソリン希釈を起こすという問題がある。シリンダ壁面のオイルに、噴射された燃料が混ざり合ってオイルが希釈されると、オイルによるシリンダ壁面の潤滑作用が損なわれ、信頼性の低下を招くという問題がある。一方、シリンダ壁面のオイルと混ざり合って希釈されたガソリンは、燃焼されることなくオイルと共にクランクケースの中に収容されてしまうので、噴射された燃料が浪費され、燃料消費量が増大してしまうという問題がある。
特開2002−13428号公報(特許文献1)には、燃料の付着しやすさを表すパラメータに基づいて燃料の噴射開始時期を遅角させることによって、オイル希釈を防止する筒内噴射型内燃機関が記載されている。
特開2002−13428号公報
しかしながら、特開2002−13428号公報に記載された筒内噴射型内燃機関で採用されている噴射開始時期を遅らせる方法では、特に、過給機を有するエンジンにおいては燃料噴射量が多いため、必要な燃料噴射量を所定の期間内に噴射することが難しくなる。従って、オイル希釈やガソリン希釈を防止するために燃料の噴射開始時期を遅らせる方法を、過給機を有するエンジンに適用するのは困難であるという問題がある。
従って、本発明は、過給機を有するエンジンにおいても、オイル希釈や、燃料希釈を抑制することができる筒内直噴式エンジンのオイル希釈抑制装置を提供することを目的としている。
上述した課題を解決するために、本発明のオイル希釈抑制装置は、ターボ過給機を備えた筒内直噴式エンジンにおけるオイル希釈を抑制する装置であって、エンジン温度を測定する温度測定手段と、この温度測定手段によって測定された温度が所定温度よりも低い場合において、筒内直噴式エンジンの運転状態に応じて設定されるターボ過給機による過給圧を、低下させるように補正する過給圧制御装置と、を有することを特徴としている。
このように構成された本発明においては、アクセル開度、エンジン回転数等のエンジンの運転状態に応じて、ターボ過給機による過給圧が設定される。温度測定手段は、エンジンの冷却水温等のエンジン温度を測定する。過給圧制御装置は、温度測定手段が測定した温度が所定温度よりも低い場合には、設定されたターボ過給機による過給圧を低下させるように補正する。
このように構成された本発明によれば、オイル希釈を起こしやすい、エンジン温度が所定温度よりも低い場合において、ターボ過給機による過給圧が低下されるので、燃料の噴射量が減少して、オイル希釈の発生が抑制される。また、過給圧の低下に伴い燃料の気化、霧化が改善されるため、噴霧された燃料が気化されずにシリンダ壁面に付着することが少なくなり、オイル希釈の発生が一層抑制される。
本発明において、好ましくは、過給圧制御装置が、温度測定手段によって測定された温度が低いほどターボ過給機による過給圧を大幅に補正する。
このように構成された本発明においては、オイル希釈を起こしやすい、エンジン温度が低温になるほど過給圧を大幅に低下させるので、これに従って燃料の噴射量も減少され、よりオイル希釈を確実に抑制することができる。
本発明において、好ましくは、さらに、エンジンの回転数を測定するエンジン回転数測定手段を有し、過給圧制御装置が、エンジン回転数測定手段によって測定された回転数が所定回転数よりも低い場合には、ターボ過給機による過給圧を補正せず、又は過給圧の補正量を小さくする。
このように構成された本発明においては、エンジン温度が低い場合であっても、エンジンの回転数が低い場合には過給圧を補正せず、又は過給圧の補正量を小さくするので、過給圧の補正により運転者に与える違和感を、より少なくすることができる。
本発明のオイル希釈抑制装置によれば、過給機を有する筒内直噴式エンジンのエンジンにおいても、オイル希釈や、燃料希釈を抑制することができる。
次に、添付図面を参照して、本発明の実施形態を説明する。
まず、図1乃至6を参照して、本発明の第1実施形態によるオイル希釈抑制装置を説明する。図1は、本発明の実施形態によるオイル希釈抑制装置を備えたエンジンの概略ブロック図である。図2は、本発明の実施形態によるオイル希釈抑制装置を備えたエンジンの燃焼室付近を拡大して示す部分拡大断面図である。ここでは、4気筒直噴ガソリンエンジンに本実施形態のオイル希釈抑制装置を適用した場合について説明する。
図1及び図2に示すように、エンジン1は、上方に燃焼室2を構成するシリンダ3と、このシリンダ3内で往復運動するピストン4と、このピストン4に連結されたコネクティングロッド6と、このコネクティングロッド6に連結されたクランクシャフト8と、を有する。さらに、エンジン1は、燃焼室2に開口した吸気ポート10と、この吸気ポート10を開閉する吸気弁12と、吸気ポート10に接続された吸気マニホールド14と、を有する。また、吸気弁12は、可変動弁機構12aによって開閉されるように構成されている。さらに、エンジン1は、燃焼室2に開口した排気ポート20と、この排気ポート20を開閉する排気弁22と、排気ポート20に接続された排気マニホールド24と、を有する。また、排気弁22は、可変動弁機構22aによって開閉されるように構成されている。
さらに、図1に示すように、吸気マニホールド14には、吸気中のダスト等を除去するエアクリーナ26と、このエアクリーナ26を通して吸気された空気の流量を測定するエアフローセンサ28と、このエアフローセンサ28を通った空気を加圧するターボ過給機30のブロア30aと、ターボ過給機30によって加圧され温度上昇した空気を冷却するインタークーラ32と、アクセルペダル(図示せず)の踏み込み量に応じて開閉されるスロットル弁34を通過した空気が吸入されるように構成されている。また、図2には1本のみ図示しているが、吸気マニホールド14は、各気筒に夫々2本ずつ設けられた合計8本の吸気ポート10に分岐されている。
また、図2には1本のみ図示しているが、各気筒に夫々2本ずつ設けられた合計8本の排気ポート20は、排気マニホールド24によって合流される。排気マニホールド24によって合流された排気ガスは、ターボ過給機30のタービン30bと、排気を浄化する触媒コンバータ36と、を通って排気されるように構成されている。さらに、ターボ過給機30のタービン30bの上流側と下流側とを接続するバイパス通路38が設けられており、このバイパス通路38は、ウエストゲート弁40によって開閉されるように構成されている。また、ターボ過給機30のタービン30bの下流側と、吸気マニホールド14とを接続し、排気を再循環させるEGR(Exhaust Gas Recirculation)通路42が設けられている。このEGR通路42には、再循環する排気ガスを冷却するガスクーラ44と、EGR通路42を流れる空気又は排気ガスの流量を調節する調整弁46が設けられている。
また、図2に示すように、エンジン1は、燃焼室2内に燃料を噴射するインジェクタ48と、このインジェクタ48に燃料を送り込む燃料供給系(図示せず)を有する。さらに、エンジン1は、燃焼室2内の混合気に点火する点火プラグ50と、この点火プラグ50に接続された点火回路51と、を有する。なお、本実施形態のオイル希釈抑制装置を適用したエンジン1は、インジェクタ48が、燃焼室のサイドから斜め下方に向かって燃料を噴射するサイド噴射型の直噴式エンジンである。
さらに、図1に示すように、エンジン1は、エンジンの冷却水の温度を測定する温度測定手段である水温センサ52と、吸気の温度を測定する吸気温センサ54と、エンジンの回転数を測定するエンジン回転数センサ56と、アクセルの開度を測定するアクセル開度センサ58と、を有する。また、エンジン1は、これらのセンサによって測定された値に基づいて、スロットル弁34、ウエストゲート弁40等を制御するエンジン制御ユニット(ECU)60を有する。さらに、エンジン制御ユニット60は、水温センサ52等の測定値に基づいて、エンジン1の過給圧を制御する過給圧制御装置62を内蔵している。
次に、図3を参照して、ウエストゲート弁40の開閉機構を説明する。図3は、本発明の実施形態によるオイル希釈抑制装置を備えたエンジンのターボ過給機30付近の構造を示す部分拡大断面図である。図3に示すように、排気マニホールド24からの排気は、ウエストゲート弁40の開閉により、ターボ過給機30のタービン30b及びバイパス通路38に振り分けられる。ウエストゲート弁40の開閉は、ウエストゲート弁40を移動させるウエストゲート弁駆動アクチュエータ64と、ウエストゲート弁駆動アクチュエータ64に作用する圧力を変化させるアクチュエータ制御ソレノイド66によって行われる。
ウエストゲート弁駆動アクチュエータ64は、ウエストゲート弁40を取付けたダイヤフラム(図示せず)によって仕切られた圧力室(図示せず)を有し、ダイヤフラム(図示せず)は、ウエストゲート弁40を閉じる方向にバネ(図示せず)で付勢されている。また、ウエストゲート弁駆動アクチュエータ64は、圧力室(図示せず)内の圧力が高まると、バネ(図示せず)の付勢に抗してダイヤフラム(図示せず)が移動され、開く方向にウエストゲート弁40を駆動するように構成されている。
さらに、ウエストゲート弁駆動アクチュエータ64の圧力室(図示せず)内の圧力は、アクチュエータ制御ソレノイド66によって制御されるように構成されている。アクチュエータ制御ソレノイド66の一端は、管路66bによって、エアクリーナ26からターボ過給機30のブロア30aに至る吸気管路に接続されている。また、アクチュエータ制御ソレノイド66の他端は、管路66aによって、ウエストゲート弁駆動アクチュエータ64の圧力室(図示せず)に接続されている。さらに、ターボ過給機30のブロア30aからインタークーラ32に至る吸気管路と、アクチュエータ制御ソレノイド66からウエストゲート弁駆動アクチュエータ64の圧力室(図示せず)に至る管路66aが、管路68によって接続されている。
アクチュエータ制御ソレノイド66は、エンジン制御ユニット60の過給圧制御装置62から指令されるデューティ比に応じて高速に開閉を繰り返している。過給圧制御装置62から指令されるデューティが0である場合には、アクチュエータ制御ソレノイド66は常に開放されており、ウエストゲート弁駆動アクチュエータ64の圧力室(図示せず)内の圧力が高まるので、ウエストゲート弁40は、最大に開いた状態となる。さらに、指令されるデューティが増大するにつれ、アクチュエータ制御ソレノイド66が閉鎖されている時間割合が長くなり、ウエストゲート弁駆動アクチュエータ64の圧力室(図示せず)内の圧力は低くなるので、ウエストゲート弁40の開度は閉鎖される方向に変化する。
エンジン制御ユニット60の過給圧制御装置62は、アクセル開度センサ58及びエンジン回転数センサ56の検出値に基づき、予め設定されている基本マップに従ってアクチュエータ制御ソレノイド66に指令するデューティを決定するように構成されている。また、過給圧制御装置62からアクチュエータ制御ソレノイド66に指令されるデューティは、水温センサ52及びエンジン回転数センサ56の検出値に基づき補正され、オイル希釈が防止される。このデューティの補正については後述する。
図4は、アクチュエータ制御ソレノイド66のデューティを決定する基本マップの一例である。図4に示すように、アクセル開度が約25%よりも小さい領域では、エンジン回転数に係わらずデューティは0とされる。この領域においては、ウエストゲート弁40は、全開にされるので、排気マニホールド24を出た排気ガスの多くがターボ過給機30のタービン30bを経ずに触媒コンバータ36に排気される。このため、ブロア30aの回転数は上昇せず、ターボ過給機30による過給圧は低くなる。また、アクセル開度が約25%よりも大きく、エンジン回転数が約2200rpmよりも低い領域では、デューティは50とされ、ウエストゲート弁40の開度が小さくなる。この領域においては、ウエストゲート弁40の開度が小さくなるので、排気マニホールド24を出た排気ガスの多くがタービン30bを経て触媒コンバータ36に排気される。このため、ブロア30aの回転数が上昇し、ターボ過給機30による過給圧は高くなる。
一方、アクセル開度が約25%よりも大きく、エンジン回転数が約2200〜3700rpmの領域では、デューティは44〜22とされ、エンジン回転数が約3700〜6000rpmの領域では、デューティは22〜28とされる。これにより、発進加速時等、エンジン回転数が低く高負荷状態である場合には、過給圧を高められ、高速走行時等、エンジン回転数が高く高負荷状態である場合には、過給圧を抑制される。
次に、エンジン1の作用を説明する。まず、エンジン1のアイドリング状態において、運転者がアクセルペダル(図示せず)を踏むと、アクセルペダルの動きをアクセル開度センサ58が検出して、エンジン制御ユニット60に信号を送る。アクセル開度センサ58からの信号を受けると、エンジン制御ユニット60は、開度を大きくする方向にスロットル弁34を作動させる。吸気弁12の可変動弁機構12aは、吸気工程となる所定のタイミングで、吸気弁12を開放する。吸気工程では、ピストン4がシリンダ3内で下降し、吸気弁12の開放により、スロットル弁34を介して空気がシリンダ3の中に導入される。
また、吸気工程において、燃料が、燃料供給系(図示せず)を介してインジェクタ48によってシリンダ3内に噴射される。インジェクタ48によって噴射される燃料の量は、吸入空気量、過給圧等に応じてエンジン制御ユニット60によって制御される。クランクシャフト8が回転してピストン4が上昇に転じると、吸気工程から圧縮工程に移り、点火回路51が所定のタイミングで点火プラグ50に火花を発生させ、燃焼室2内の混合気を燃焼させる。
混合気が燃焼される燃焼行程では、燃焼室2内の混合気が燃焼により膨張して、ピストン4を押し下げ、コネクティングロッド6を介してクランクシャフト8に回転力を作用させる。クランクシャフト8が回転してピストン4が上昇に転じると、燃焼工程から排気工程に移り、排気工程では、所定のタイミングで排気弁の可変動弁機構22aが排気弁22を開放させる。排気弁22が開放されると、燃焼室2内での混合気の燃焼によって生成された排気ガスが、排気ポート20を介して排気マニホールド24に排出される。
排気マニホールド24を通過した排気ガスは、ターボ過給機30のタービン30bを回転させ、触媒コンバータ36に排出される。一方、排気マニホールド24を通過した排気ガスの一部は、ウエストゲート弁40の開度に応じてバイパス通路38に振り分けられ、ターボ過給機30を通過することなく触媒コンバータ36に排出される。触媒コンバータ36に入った排気ガスは、排気ガス中のCO、HC、NOxが除去され、浄化されて、大気に放出される。また、ターボ過給機30及びバイパス通路38を通過した排気ガスの一部は、EGR通路42を通って、吸気マニホールド14に再循環される。EGR通路42に入った排気ガスは、ガスクーラ44及び調整弁46を通って吸気マニホールド14に戻される。
ウエストゲート弁40の開度は、エンジン制御ユニット60からアクチュエータ制御ソレノイド66に指令されるデューティによって、ウエストゲート弁駆動アクチュエータ64が作動されることによって変化する。エンジン制御ユニット60は、エンジン回転数センサ56及びアクセル開度センサ58の検出信号と、図4に示すマップに基づいて、アクチュエータ制御ソレノイド66に指令するデューティを決定する。また、アクチュエータ制御ソレノイド66に指令されるデューティは、オイル希釈を抑制するために、水温センサ52及びエンジン回転数センサ56の検出値に基づき補正される。このデューティの補正については後述する。
一方、排気ガスによってターボ過給機30のタービン30bが回転されると、タービンシャフト30cを介してブロア30aが回転駆動される。ブロア30aの回転により、エアクリーナ26及びエアフローセンサ28を介して吸入された空気が圧縮され、吸入空気圧が上昇する。ブロア30aによって圧縮された空気は、インタークーラ32によって冷却され、スロットル弁34を介して吸気マニホールド14の中に吸入される。ターボ過給機30によって吸入空気圧が上昇されると、エンジン1の出力が増大する。
次に、図5及び図6を参照して、本発明の第1実施形態によるオイル希釈抑制装置の作用を説明する。過給圧制御装置62、温度測定手段である水温センサ52、及びエンジン回転数測定手段であるエンジン回転数センサ56は、本実施形態によるオイル希釈抑制装置として作用する。図5は、過給圧制御装置62の作用を示すフローチャートであり、図6は、過給圧の補正量を示すグラフである。
図5に示すように、ステップS1では、アクセル開度センサ58によって検出されたアクセル開度、エンジン回転数センサ56によって検出されたエンジン回転数、及び水温センサ52によって検出されたエンジン冷却水の温度が、過給圧制御装置62に読み込まれる。次に、ステップS2では、ステップS1で読み込まれたアクセル開度及びエンジン回転数に基づいて、図4に示したマップに従って、アクチュエータ制御ソレノイド66に指令するデューティが設定される。
ステップS3においては、ステップS1で読み込まれたエンジン冷却水の温度が判断される。エンジン冷却水の温度が50゜Cよりも低い場合には、ステップS4に進み、50゜C以上の場合にはステップS5に進む。ステップS4においては、ステップS1で読み込まれたエンジン回転数が判断される。エンジン回転数が4000rpmよりも高い場合には、ステップS6に進み、4000rpm以下の場合にはステップS5に進む。
ステップS5においては、ステップS2で設定したデューティを補正することなく、即ち、過給圧低下補正量を0としてステップS7に進む。これは、エンジン冷却水の温度が50゜C以上の場合又はエンジン回転数4000rpm以下の場合には、ステップS2で設定したデューティによる基本過給圧でエンジン1を運転したとしても、オイル希釈やガソリン希釈が発生する可能性が低いためである。即ち、エンジン冷却水の温度が50゜C以上で、エンジン1が十分に暖機されている場合には、インジェクタ48からシリンダ3内に噴射された燃料が気化しやすいので、噴射された燃料が気化されずにシリンダ3の壁面に付着することが起こりにくい。また、エンジン回転数が4000rpm以下の場合には、シリンダ3内に吸入される空気量が少なく、インジェクタ48から噴射される燃料も少ないので、噴射された燃料が気化されずにシリンダ3の壁面に付着することが起こりにくい。
ステップS6においては、ステップS2で設定したデューティを、図6の実線のグラフに従って補正する補正量を決定する。即ち、ステップS6では、ステップS2で設定されたデューティを、エンジン冷却水の温度に応じて、過給圧を低下させるように補正する。即ち、図6の実線のグラフに示すように、エンジン冷却水の温度が低いほど、過給圧を低下させる補正量を大きくする。具体的には、エンジン冷却水の温度に応じて、ステップS2で設定されたデューティを減じる補正量を決定する。
次に、ステップS7では、ステップS2で設定されたデューティを、ステップS5又はステップS6で決定された補正量によって補正し、アクチュエータ制御ソレノイド66に指令するデューティを最終的に決定する。なお、ステップS5において、補正量が0に決定された場合には、実際には、ステップS2で設定されたデューティは変更されない。
次いで、ステップS8では、ステップS7で決定されたデューティの指令を、アクチュエータ制御ソレノイド66に送る。指令するデューティを減じるように補正することにより、アクチュエータ制御ソレノイド66が閉鎖されている時間の割合が減少する。これにより、ウエストゲート弁駆動アクチュエータ64の圧力室(図示せず)に作用する圧力が高まり、ウエストゲート弁40の開度が大きくなる。このため、ターボ過給機30のタービン30bを回転させる排気ガスの量が減り、過給圧力が低下される。過給圧力が減少すると、吸入空気量等に応じてインジェクタ48から噴射される燃料の量も減少するので、噴射された燃料が気化されずにシリンダ3の壁面に付着することが少なくなり、オイル希釈や、ガソリン希釈が抑制される。また、過給圧の低下に伴い燃料の気化、霧化が改善されるため、噴霧された燃料が気化されずにシリンダ壁面に付着することが少なくなり、オイル希釈の発生が一層抑制される。
なお、過給圧力を低下させるように補正すると、それに伴ってエンジン1の出力も低下する。しかしながら、実際に本実施形態によるオイル希釈抑制装置によって補正が行われるのは、エンジン1の始動直後の暖機が十分でない状態で、エンジン1を高回転で運転した場合に限られるので、補正により運転者に違和感を与えることは少ない。このため、本実施形態によるオイル希釈抑制装置により、運転者に違和感を与えることなく、オイル希釈やガソリン希釈が抑制される。
本発明の第1実施形態のオイル希釈抑制装置によれば、過給機を有する筒内直噴式エンジンのエンジンにおいても、オイル希釈や、ガソリン希釈を抑制することができる。
次に、図6及び図7を参照して、本発明の第2実施形態によるオイル希釈抑制装置を説明する。図7は、本発明の第2実施形態によるオイル希釈抑制装置の過給圧制御装置の作用を示すフローチャートである。本実施形態によるオイル希釈抑制装置は、過給圧を補正する過給圧制御装置の制御アルゴリズムが第1実施形態とは異なる。従って、ここでは、本発明の第2実施形態によるオイル希釈抑制装置の作用のみを説明し、第1実施形態と同様の部分は同一の符号を付して説明を省略する。
図7に示すように、ステップS71では、アクセル開度、エンジン回転数、及びエンジン冷却水の温度が、過給圧制御装置62に読み込まれる。次に、ステップS72では、ステップS71で読み込まれたアクセル開度及びエンジン回転数に基づいて、図4に示したマップに従って、アクチュエータ制御ソレノイド66に指令するデューティが設定される。
ステップS73においては、ステップS71で読み込まれたエンジン冷却水の温度が判断される。エンジン冷却水の温度が50゜Cよりも低い場合には、ステップS74に進み、50゜C以上の場合にはステップS75に進む。ステップS74においては、ステップS71で読み込まれたエンジン回転数が判断される。エンジン回転数が4000rpmよりも高い場合には、ステップS77に進み、4000rpm以下の場合にはステップS76に進む。
ステップS75においては、ステップS72で設定したデューティを補正することなく、即ち、過給圧低下補正量を0としてステップS78に進む。これは、エンジン冷却水の温度が50゜C以上の場合には、ステップS72で設定したデューティによる基本過給圧でエンジン1を運転したとしても、オイル希釈やガソリン希釈が発生する可能性が低いためである。
ステップS76においては、ステップS72で設定したデューティを、図6の破線のグラフに従って補正する補正量を決定する。即ち、ステップS76では、ステップS72で設定されたデューティを、エンジン冷却水の温度に応じて、過給圧を低下させるように補正する。エンジン冷却水の温度が低いほど、過給圧を低下させる補正量を大きくする。
ステップS77においては、ステップS72で設定したデューティを、図6の実線のグラフに従って補正する補正量を決定する。図6に示すように、ステップS77で使用する実線のグラフは、ステップS76で使用した破線のグラフよりも上側にあり、補正量が大きいことが分かる。これは、ステップS77に対応するエンジンの運転状態が、エンジン冷却水温が低く、エンジン回転数が高い、最もオイル希釈、ガソリン希釈を起こしやすい状態であり、過給圧を大きく低下させる必要があるためである。
次に、ステップS78では、ステップS72で設定されたデューティを、ステップS75乃至ステップS77で決定された補正量によって補正し、アクチュエータ制御ソレノイド66に指令するデューティを最終的に決定する。
次いで、ステップS79では、ステップS78で決定されたデューティの指令を、アクチュエータ制御ソレノイド66に送る。指令するデューティを減じるように補正することにより、ウエストゲート弁40の開度が大きくなる。このため、過給圧力が低下され、吸入空気量に応じてインジェクタ48から噴射される燃料の量が減少して、オイル希釈や、ガソリン希釈が抑制される。また、過給圧の低下に伴い燃料の気化、霧化が改善されるため、噴霧された燃料が気化されずにシリンダ壁面に付着することが少なくなり、オイル希釈の発生が一層抑制される。
本発明の第2実施形態のオイル希釈抑制装置によれば、過給機を有する筒内直噴式エンジンのエンジンにおいても、オイル希釈や、ガソリン希釈を抑制することができる。
また、本発明の第2実施形態のオイル希釈抑制装置によれば、補正量を、エンジン回転数及びエンジン冷却水温に基づいて、2種類の補正曲線によって決定しているので、より精密な補正を行うことができる。これにより、過給圧を補正することにより運転者に与える違和感をより少なくすることができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、上述した実施形態に種々の変更を加えることができる。特に、上述した実施形態では、本発明のオイル希釈抑制装置をサイド噴射型の直噴式ガソリンエンジンに適用していたが、本発明を他の方式の直噴式エンジンに適用することもできる。
また、上述した実施形態では、エンジンの温度をエンジン冷却水温に基づいて判断し、補正量を決定していたが、エンジン温の指標となる他の温度に基づいて補正量を決定することもできる。
本発明の実施形態によるオイル希釈抑制装置を備えたエンジンの概略ブロック図である。 本発明の実施形態によるオイル希釈抑制装置を備えたエンジンの燃焼室付近を拡大して示す部分拡大断面図である。 本発明の実施形態によるオイル希釈抑制装置を備えたエンジンのターボ過給機付近の構造を示す部分拡大断面図である。 アクチュエータ制御ソレノイドのデューティを決定する基本マップの一例である。 本発明の第1実施形態によるオイル希釈抑制装置の過給圧制御装置の作用を示すフローチャートである。 過給圧の補正量を示すグラフである。 本発明の第2実施形態によるオイル希釈抑制装置の過給圧制御装置の作用を示すフローチャートである。
符号の説明
1 エンジン
2 燃焼室
3 シリンダ
4 ピストン
6 コネクティングロッド
8 クランクシャフト
10 吸気ポート
12 吸気弁
12a 可変動弁機構
14 吸気マニホールド
20 排気ポート
22 排気弁
24 排気マニホールド
26 エアクリーナ
28 エアフローセンサ
30 ターボ過給機
30a ブロア
30b タービン
32 インタークーラ
34 スロットル弁
36 触媒コンバータ
38 バイパス通路
40 ウエストゲート弁
42 EGR通路
44 ガスクーラ
46 調整弁
48 インジェクタ
50 点火プラグ
51 点火回路
52 水温センサ
54 吸気温センサ
56 エンジン回転数センサ
58 アクセル開度センサ
60 エンジン制御ユニット(ECU)
62 過給圧制御装置
64 ウエストゲート弁駆動アクチュエータ
66 アクチュエータ制御ソレノイド
68 管路

Claims (3)

  1. ターボ過給機を備えた筒内直噴式エンジンにおけるオイル希釈を抑制する装置であって、
    エンジン温度を測定する温度測定手段と、
    この温度測定手段によって測定された温度が所定温度よりも低い場合において、上記筒内直噴式エンジンの運転状態に応じて設定される上記ターボ過給機による過給圧を、低下させるように補正する過給圧制御装置と、
    を有することを特徴とするオイル希釈抑制装置。
  2. 上記過給圧制御装置が、上記温度測定手段によって測定された温度が低いほど上記ターボ過給機による過給圧を大幅に補正する請求項1記載のオイル希釈抑制装置。
  3. さらに、上記エンジンの回転数を測定するエンジン回転数測定手段を有し、上記過給圧制御装置が、上記エンジン回転数測定手段によって測定された回転数が所定回転数よりも低い場合には、上記ターボ過給機による過給圧を補正せず、又は過給圧の補正量を小さくする請求項1又は2記載のオイル希釈抑制装置。
JP2004361632A 2004-12-14 2004-12-14 筒内直噴式エンジンのオイル希釈抑制装置 Pending JP2006170017A (ja)

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