JP2006169228A - 誘導型一酸化窒素合成酵素阻害剤 - Google Patents
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Abstract
【課題】
副作用の少ない天然物由来の誘導型一酸化窒素合成酵素阻害剤を提供する。
【解決手段】
リンゴおよび/またはホップ由来のポリフェノール画分を含有することを特徴とする誘
導型一酸化窒素合成酵素阻害剤。
【選択図】 なし
副作用の少ない天然物由来の誘導型一酸化窒素合成酵素阻害剤を提供する。
【解決手段】
リンゴおよび/またはホップ由来のポリフェノール画分を含有することを特徴とする誘
導型一酸化窒素合成酵素阻害剤。
【選択図】 なし
Description
本発明は、誘導型一酸化窒素合成酵素の誘導を阻害する誘導型一酸化窒素合成酵素阻害剤に関するものである。
一酸化窒素(以下、「NO」と略称することがある)は生体内の様々な細胞において、一酸化窒素合成酵素(以下、「NOS」と略称することがある)によって産生され、血管弛緩、血小板凝集抑制作用、神経伝達物質、抗腫瘍、殺菌作用等の重要な役割を担っている。
NOSは現在3種のアイソザイムが知られている。すなわち、血管内皮型NOS(以下、「eNOS」と略称することがある)、神経型NOS(以下、「nNOS」と略称することがある)および誘導型NOS(以下、「iNOS」と略称することがある)の3種類のアイソザイムである。
好中球、マクロファージまたは平滑筋において、エンドトキシンや各種サイトカイン刺激によって誘導されるiNOSは、過剰なNOを産生することによって、内皮細胞障害、心筋収縮力低下、自己免疫疾患などの弊害を引き起こす。従って、過剰なNOの産生を抑制するためにはiNOSの活性を阻害する必要があるが、従来の阻害剤は、恒常的な循環動態調節の阻害、血圧上昇等の副作用があり、このような副作用の少ない天然物由来のiNOS阻害剤の開発が求められていた。
天然物由来でNO産生阻害を有するものとしては、緑茶抽出物(特許文献1)、オリーブ種植物抽出物(特許文献2)、プロポリス(特許文献3)、インドネシア産植物(特許文献4)、ブドウ種植物(特許文献5)、ニシキギ科植物(特許文献6)、カンラン科灌木由来(特許文献7)等が知られおり、またカカオのポリフェノールについてエンドトキシン活性中和剤としてのNO産生阻害(特許文献8)が報告されている。
一方、リンゴ由来ポリフェノールには酸化防止や抗変異原性、アレルギー抑制、抗う蝕、消臭などの効果(特許文献9)があり、ホップ由来ポリフェノールには抗う蝕などの効果があることが知られている。しかし、リンゴまたはホップ由来ポリフェノールでのNO産生阻害は報告されていない。
さらに、上記天然物由来のNO産生阻害剤はエンドトキシン刺激時のNO産生量の減少を報告しているが、iNOS遺伝子自体の発現を抑制した報告はない。iNOS遺伝子の発現抑制は、一旦産生された過剰なNOを消去するのではなく、未然に過剰なNOの発生を防ぐことを意味するため、生体にとってより効率的なNO産生阻害効果が期待できる。また、エンドトキシン刺激時以外にeNOSやnNOSによって、産生され、血管拡張等の重要な機能を担うNOについては影響を及ぼさず、副作用等の問題もないものと考えられる。
特表2002−521451号公報
特表2003−531860号公報
特開2003−335689号公報
特開2000−34233号公報
特表2003−532644号公報
特開2003−63974号公報
特開2002−234834号公報
特開平11−29492号公報
特開平7−285876号公報
上記従来技術に鑑み、本発明者らが副作用の少ない天然物由来の誘導型一酸化窒素合成酵素阻害剤について鋭意研究を重ねた結果、リンゴおよび/またはホップ由来ポリフェノール画分が誘導型一酸化窒素合成酵素阻害剤として優れていることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、以下の内容を要旨とするものである。
(1) リンゴおよび/またはホップ由来のポリフェノール画分を含有することを特徴とする誘導型一酸化窒素合成酵素阻害剤。
(2) (1)に記載の誘導型一酸化窒素合成酵素阻害剤を含有する飲食品。
(3) (1)に記載の誘導型一酸化窒素合成酵素阻害剤を含有する食品添加物。
(4) (1)に記載の誘導型一酸化窒素合成酵素阻害剤を含有する医薬。
(1) リンゴおよび/またはホップ由来のポリフェノール画分を含有することを特徴とする誘導型一酸化窒素合成酵素阻害剤。
(2) (1)に記載の誘導型一酸化窒素合成酵素阻害剤を含有する飲食品。
(3) (1)に記載の誘導型一酸化窒素合成酵素阻害剤を含有する食品添加物。
(4) (1)に記載の誘導型一酸化窒素合成酵素阻害剤を含有する医薬。
本発明の誘導型一酸化窒素合成酵素阻害剤は、iNOS遺伝子自体の発現を抑制するため未然に過剰なNOの発生を防ぐことができ、生体にとってより効率的なNO産生阻害効果が期待できる。
また本発明の誘導型一酸化窒素合成酵素阻害剤は、天然物由来であるため、副作用を大幅に低減することが可能である。
本発明における誘導型一酸化窒素合成酵素とは、マクロファージや好中球、肝実質細胞、血管平滑筋細胞、繊維芽細胞、膵島β細胞、腎メサンギウム細胞、消化管上皮、グリア細胞等あらゆる細胞に存在している酵素で、L-アルギニンをL-シトルリンに転換する際に一酸化窒素を産生する。血管内皮型NOSや神経型NOSが恒常的に一酸化窒素を産生するのに対し、誘導型NOSはエンドトキシンや各種サイトカイン等の刺激によって活性化され、生体防御のために一酸化窒素を産生するが、血管内皮型NOSや神経型NOSと比較すると誘導型NOSの作用は長時間持続するため、産生する一酸化窒素量が過剰になり、生体に様々な弊害を引き起こす原因となる。そのため、過剰な一酸化窒素合成を未然に防ぐ阻害剤の開発が求められている。
本発明で使用するリンゴポリフェノールを含有するリンゴ抽出物は、バラ科リンゴ属植物の果実、例えば、フジ、陸奥、津軽、スターキング・デリシャス等の栽培品種及び原種リンゴ等より抽出して得られる。
果実としては成熟果実、未熟果実ともに用いることができるが、より多くのポリフェノール化合物を含有すること、及び広範な生理作用を有する各種活性成分を多量に含むことから、未熟果実が特に好ましい。リンゴ抽出物の抽出方法としては、洗浄した原料をpH3.2〜4.6、好ましくはpH3.5〜4.3で破砕し、得られた果汁にペクチナーゼを5〜75℃、好ましくは30〜60℃で10〜100ppm、好ましくは20〜30ppmで清澄化を行い、遠心分離後、5〜75℃、好ましくは15〜25℃で珪藻土(商品名「シリカ300S」、中央シリカ社製)濾過によりさらに清澄化を行い、清澄果汁を得る。或いはヘキサン、クロロホルム等の有機溶媒による分配及び濾過を行い、清澄抽出液を得る。清澄果汁を0〜40℃、好ましくは15〜25℃、pH1.5〜4.2、好ましくはpH3.0〜4.0で吸着カラム(商品名「セパビーズSP−850」、三菱化学社製)に通液し、ポリフェノール類を吸着させる。続いて純水を通液し、カラム中の非吸着物質(糖類、有機酸類等)を除去した後、10〜90%、好ましくは30〜80%のエタノールで溶出する。得られた画分からエタノールを25〜100℃、好ましくは35〜90℃で減圧濃縮し、濃縮液をそのまま或いはデキストリン等の粉末助剤を添加し、噴霧乾燥又は凍結乾燥を行い、抽出粉末品を得る。
本発明で使用するホップ苞ポリフェノールを含有するホップ苞抽出物は、ホップ毬果よりルプリン部分を除いて得られるものであり、一般に、ホップ毬果を粉砕後、篩い分けによってルプリン部分を除くことによってホップ苞を得る。しかし、最近のビール醸造において、ホップ苞を篩い分けして除去する手間を省くために、ビール醸造に有用でないホップ苞を取り除かずにホップ毬果をそのままペレット状に成形し、ホップペレットとして、ビール醸造に利用する傾向にある。したがって、本発明の原料としては、ホップ苞を含むものであれば特に限定せず、ホップ苞を含むホップ毬果やホップペレットを原料としてもなんら問題ない。
ホップ苞抽出物の抽出方法としては、原料であるホップ苞またはホップ苞を含むホップ毬果やホップペレットなどを、4〜95℃、好ましくは30〜60℃で0〜50%、好ましくは10〜40%のエタノールと混和し、抽出する。原料と抽出溶媒の割合は、1:20〜100(重量比)、好ましくは1:30〜90(重量比)であり、攪拌下、20〜60分、好ましくは30〜50分で行う。5〜75℃、好ましくは15〜25℃で珪藻土(商品名「シリカ300S」、中央シリカ社製)濾過によりさらに清澄化を行う。抽出液を0〜40℃、好ましくは15〜25℃で吸着カラム(商品名「セパビーズSP−850」、三菱化学社製)に通液し、ポリフェノール類を吸着させる。続いて純水を通液し、カラム中の非吸着物質(糖類、有機酸類等)を除去した後、10〜90%、好ましくは30〜80%のエタノールで溶出する。次に、限外ろ過膜を用いる方法について述べる。上記の抽出工程で得られたホップ苞の抽出液を、分画分子量が1,000以上、好ましくは10,000〜50,000の限外ろ過膜で処理する。その際必要があれば、抽出液を減圧濃縮し、エタノール濃度を下げておくこともできる。また処理は、抽出溶媒の有機溶媒濃度や抽出溶媒とホップまたはホップ苞の割合にもよるが、およそ上残り液の量が処理開始時の1/10〜1/100、好ましくは1/20〜1/100になるまで行う。その際の圧力は0.1〜10kg/cm2、好ましくは1〜7kg/cm2である。このまま液体状態で利用することも可能であるが、下記記述のとおり、乾燥させることもできる。得られた画分からエタノールを25〜100℃、好ましくは35〜90℃で減圧濃縮し、濃縮液をそのまま或いはデキストリン等の粉末助剤を添加し、噴霧乾燥又は凍結乾燥を行い、抽出粉末品を得る。
本発明の誘導型一酸化窒素合成酵素阻害剤は、リンゴ由来ポリフェノール画分またはホップ苞由来ポリフェノール画分単独でもよく、両者を併用してもよい。
得られたポリフェノール画分は、一般に使用される担体、助剤、添加剤等と共に製剤化することができ、また食品素材と混合して飲食品とすることができる。医薬品としては公知の方法により、錠剤、散剤、顆粒剤、カプセル剤、シロップ剤などの経口剤として用いることができる。飲食品としては、炭酸飲料、果汁飲料、乳酸菌飲料、アルコール飲料、コーヒーや紅茶などの清涼飲料、アイスクリーム、飴、ガム、菓子、パン、麺類などに用いることができる。例えば経口剤として用いる場合は、投与対象の性別、年齢、体重、健康状況等により異なるが、乾燥ポリフェノール画分の重量として、1mg/kg体重から100mg/kg体重の範囲で適宜調節して投与することができる。
本発明の誘導型一酸化窒素合成酵素阻害剤により、誘導型一酸化窒素合成酵素の活性が阻害されるのは、誘導型一酸化窒素合成酵素遺伝子の発現が抑制されることにより、本酵素の誘導が阻害されるためであると考えられる。
(1)リンゴ及びホップ由来ポリフェノールのJ774.1培養細胞iNOS遺伝子発現抑制評価
マウスマクロファージ由来細胞J774.1(JCRB0018、ヒューマンサイエンス研究資源バンク)を10%非働化牛血清(JRH Biosciences)、100units/mLペニシリンG(Invitrogen)、0.1mg/mLストレプトマイシン(Invitrogen)を添加したRPMI1640培地(Invitrogen)中で、細胞濃度5×105cells/mLになるように調製し、6穴平底プレートに3mLずつ播き込んだ。インキュベーター(37℃、5%CO2)で3日間培養した後、LPS(Lipopolysaccaride,SIGMA)10μg/mL及びリンゴ由来ポリフェノール(Apple Polyphenol、ACT)、ホップ由来ポリフェノール(HBP、HBP−HMW、HBP−LMW)、抗酸化活性を有する陽性対照物質(BHA、Caffeic Acid(CA)、Vitamin C(VC))をそれぞれ200μg/mL添加した培地3mLと交換してさらに3日間インキュベーターで培養した。培養終了後、培地を除去してPBSで細胞を洗浄した後、TRIzol試薬(Invitrogen)法によりtotalRNAを抽出した。次いでRT−PCR法によりiNOS遺伝子と内部標準遺伝子としてGAPDH遺伝子の発現を調査した。PCR反応終了後、PCR産物を1.5%アガロースゲル電気泳動に供試してエチジウムブロマイドによるDNA染色を行い、蛍光イメージアナライザーFMBIO(日立ソフトウエアエンジニアリング)で各遺伝子の発現量を調査した。
マウスマクロファージ由来細胞J774.1(JCRB0018、ヒューマンサイエンス研究資源バンク)を10%非働化牛血清(JRH Biosciences)、100units/mLペニシリンG(Invitrogen)、0.1mg/mLストレプトマイシン(Invitrogen)を添加したRPMI1640培地(Invitrogen)中で、細胞濃度5×105cells/mLになるように調製し、6穴平底プレートに3mLずつ播き込んだ。インキュベーター(37℃、5%CO2)で3日間培養した後、LPS(Lipopolysaccaride,SIGMA)10μg/mL及びリンゴ由来ポリフェノール(Apple Polyphenol、ACT)、ホップ由来ポリフェノール(HBP、HBP−HMW、HBP−LMW)、抗酸化活性を有する陽性対照物質(BHA、Caffeic Acid(CA)、Vitamin C(VC))をそれぞれ200μg/mL添加した培地3mLと交換してさらに3日間インキュベーターで培養した。培養終了後、培地を除去してPBSで細胞を洗浄した後、TRIzol試薬(Invitrogen)法によりtotalRNAを抽出した。次いでRT−PCR法によりiNOS遺伝子と内部標準遺伝子としてGAPDH遺伝子の発現を調査した。PCR反応終了後、PCR産物を1.5%アガロースゲル電気泳動に供試してエチジウムブロマイドによるDNA染色を行い、蛍光イメージアナライザーFMBIO(日立ソフトウエアエンジニアリング)で各遺伝子の発現量を調査した。
(2)結果
ポリフェノール及び陽性対照物質を添加した際の各遺伝子の発現量を図1に示す。LPSを添加しないコントロールではiNOS遺伝子の発現が見られないのに対し、LPSを添加することによって発現の誘導が確認された。リンゴ及びホップ由来ポリフェノールを添加することにより、LPS刺激で誘導されるiNOS遺伝子の発現が抑制され、その発現抑制効果はACTとHBP−HMWで特に顕著であった。またその際、内部標準遺伝子GAPDHの発現への影響は見られず、当該添加濃度でのポリフェノールによる細胞毒性が無いことを確認した。陽性対照物質BHAでもiNOS遺伝子の発現が低下していたが、GAPDHの発現も減少しており、BHAの細胞毒性により発現が低下したと考えられる。
ポリフェノール及び陽性対照物質を添加した際の各遺伝子の発現量を図1に示す。LPSを添加しないコントロールではiNOS遺伝子の発現が見られないのに対し、LPSを添加することによって発現の誘導が確認された。リンゴ及びホップ由来ポリフェノールを添加することにより、LPS刺激で誘導されるiNOS遺伝子の発現が抑制され、その発現抑制効果はACTとHBP−HMWで特に顕著であった。またその際、内部標準遺伝子GAPDHの発現への影響は見られず、当該添加濃度でのポリフェノールによる細胞毒性が無いことを確認した。陽性対照物質BHAでもiNOS遺伝子の発現が低下していたが、GAPDHの発現も減少しており、BHAの細胞毒性により発現が低下したと考えられる。
(1)J774.1培養上清中の一酸化窒素量の測定
マウスマクロファージ由来細胞J774.1(JCRB0018、ヒューマンサイエンス研究資源バンク)を10%非働化牛血清(JRH Biosciences)、100units/mLペニシリンG(Invitrogen)、0.1mg/mLストレプトマイシン(Invitrogen)を添加したRPMI1640培地(Invtitrogen)中で、細胞濃度5×105cells/mLになるように調製し、24穴平底プレートに1mLずつ播き込んだ。インキュベーター(37℃、5%CO2)で3日間培養した後、検体100μg/mL〜200μg/mL及びLPS(Lipopolysaccaride,SIGMA)10μg/mLを添加した培地1mLと交換してさらに3日間インキュベーターで培養した。培養終了後、培養上清中に放出された一酸化窒素量をNO2/NO3 AssayKit−CII(Colorimetric)−Griess Reagent Kit−(株式会社 同仁化学研究所)を用いて測定した。
マウスマクロファージ由来細胞J774.1(JCRB0018、ヒューマンサイエンス研究資源バンク)を10%非働化牛血清(JRH Biosciences)、100units/mLペニシリンG(Invitrogen)、0.1mg/mLストレプトマイシン(Invitrogen)を添加したRPMI1640培地(Invtitrogen)中で、細胞濃度5×105cells/mLになるように調製し、24穴平底プレートに1mLずつ播き込んだ。インキュベーター(37℃、5%CO2)で3日間培養した後、検体100μg/mL〜200μg/mL及びLPS(Lipopolysaccaride,SIGMA)10μg/mLを添加した培地1mLと交換してさらに3日間インキュベーターで培養した。培養終了後、培養上清中に放出された一酸化窒素量をNO2/NO3 AssayKit−CII(Colorimetric)−Griess Reagent Kit−(株式会社 同仁化学研究所)を用いて測定した。
(2)結果
LPS10μg/mL及びリンゴ由来ポリフェノール(Apple Polyphenol、ACT)、ホップ由来ポリフェノール(HBP、HBP−HMW、HBP−LMW)、陽性対照物質(BHA、Caffeic Acid(CA)、Vitamin C(VC))をそれぞれ100μg/mL或いは200μg/mL添加培養した際の培養上清中の一酸化窒素量を図2に示す。LPSのみ添加した時と比較して、リンゴ及びホップ由来ポリフェノールを添加することにより濃度依存的に一酸化窒素量が減少した。その効果はACT200μg/mL添加時及びHBP−HMW200μg/mL添加時に特に顕著で、LPS無添加時の対照と同程度まで低減し、LPS刺激による一酸化窒素産生を阻害した。
LPS10μg/mL及びリンゴ由来ポリフェノール(Apple Polyphenol、ACT)、ホップ由来ポリフェノール(HBP、HBP−HMW、HBP−LMW)、陽性対照物質(BHA、Caffeic Acid(CA)、Vitamin C(VC))をそれぞれ100μg/mL或いは200μg/mL添加培養した際の培養上清中の一酸化窒素量を図2に示す。LPSのみ添加した時と比較して、リンゴ及びホップ由来ポリフェノールを添加することにより濃度依存的に一酸化窒素量が減少した。その効果はACT200μg/mL添加時及びHBP−HMW200μg/mL添加時に特に顕著で、LPS無添加時の対照と同程度まで低減し、LPS刺激による一酸化窒素産生を阻害した。
本発明の誘導型一酸化窒素合成酵素阻害剤により、NOの産生を抑制できるので、NOの産生により引き起こされる内皮細胞障害、心筋収縮力低下および自己免疫疾患等を防止することができ、本発明は極めて有用である。
Claims (4)
- リンゴおよび/またはホップ苞由来のポリフェノール画分を含有することを特徴とする誘導型一酸化窒素合成酵素阻害剤。
- 請求項1に記載の誘導型一酸化窒素合成酵素阻害剤を含有する飲食品。
- 請求項1に記載の誘導型一酸化窒素合成酵素阻害剤を含有する食品添加物。
- 請求項1に記載の誘導型一酸化窒素合成酵素阻害剤を含有する医薬。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2005124441A JP2006169228A (ja) | 2004-11-22 | 2005-04-22 | 誘導型一酸化窒素合成酵素阻害剤 |
Applications Claiming Priority (2)
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JP2004337283 | 2004-11-22 | ||
JP2005124441A JP2006169228A (ja) | 2004-11-22 | 2005-04-22 | 誘導型一酸化窒素合成酵素阻害剤 |
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JP2005124441A Withdrawn JP2006169228A (ja) | 2004-11-22 | 2005-04-22 | 誘導型一酸化窒素合成酵素阻害剤 |
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013155130A (ja) * | 2012-01-30 | 2013-08-15 | Lion Corp | 一酸化窒素産生抑制能向上剤およびその用途 |
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2005
- 2005-04-22 JP JP2005124441A patent/JP2006169228A/ja not_active Withdrawn
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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JP2013155130A (ja) * | 2012-01-30 | 2013-08-15 | Lion Corp | 一酸化窒素産生抑制能向上剤およびその用途 |
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