JP2006169091A - チタンシリカライトts−1の製法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 TS−1の触媒特性は格子内のTiの含有量に依存するが、本発明はTi含有量を増やすことのできるTS−1の製法を提供する。
【解決手段】 TS−1の結晶化をpKaが5〜10の酸のアンモニウム塩又は4級アンモニウム塩を含有する水溶液中で行うことにより、TS−1結晶中のTi含有量を増やすことができる。本発明の方法により製造されるTi含量の高いチタンシリカライトTS−1は触媒として有機化合物を酸化する方法に用いることができる。液相にて本発明のTS-1触媒の存在下で種々の有機基質を過酸化水素又は過酸化水素を生成しうるような化合物を反応させて行うと、酸化物への高い転化率を与える。
【選択図】 なし
【解決手段】 TS−1の結晶化をpKaが5〜10の酸のアンモニウム塩又は4級アンモニウム塩を含有する水溶液中で行うことにより、TS−1結晶中のTi含有量を増やすことができる。本発明の方法により製造されるTi含量の高いチタンシリカライトTS−1は触媒として有機化合物を酸化する方法に用いることができる。液相にて本発明のTS-1触媒の存在下で種々の有機基質を過酸化水素又は過酸化水素を生成しうるような化合物を反応させて行うと、酸化物への高い転化率を与える。
【選択図】 なし
Description
この発明は、Ti含量の大きなチタンシリカライトTS−1を製造する方法に関する。
TS−1はゼオライト触媒の分野において画期的な発見であり、過酸化水素水溶液を用いた多くの工業的に重要な有機化合物の酸化反応のための触媒として高い活性と選択率を示す。典型的な反応としてはアルケンのエポキシ化、アルカンからアルコールやケトン、二級アルコールからケトン、二級アミンやアンモニアからそれぞれジアルキルヒドロキシルアミンやヒドロキシルアミンへの変換が挙げられる。
例えば、チタンシリカライトTS−1を酸化触媒として用いて、ベンゼンを直接酸化してフェノールを製造する方法が報告されている(特許文献1)。
一方、TS−1の製法に関しては、通常テンプレートとして水酸化テトラアルキルアンモニウムを用い、テトラアルキルオルトシリケートとアルコキシチタンを含有する水溶液を130〜200℃で水熱処理する方法が知られている(特許文献2、3、非特許文献1)。
更にこのTS−1をカルボン酸のアンモニウム塩を含有する水溶液で処理してその後焼成することによりTS−1の酸化反応における触媒性能を改良する方法が報告されている(特許文献4)。この処理により、結晶構造は維持されるが、XRD回折分析によれば格子体積が膨張していることが報告されている。
例えば、チタンシリカライトTS−1を酸化触媒として用いて、ベンゼンを直接酸化してフェノールを製造する方法が報告されている(特許文献1)。
一方、TS−1の製法に関しては、通常テンプレートとして水酸化テトラアルキルアンモニウムを用い、テトラアルキルオルトシリケートとアルコキシチタンを含有する水溶液を130〜200℃で水熱処理する方法が知られている(特許文献2、3、非特許文献1)。
更にこのTS−1をカルボン酸のアンモニウム塩を含有する水溶液で処理してその後焼成することによりTS−1の酸化反応における触媒性能を改良する方法が報告されている(特許文献4)。この処理により、結晶構造は維持されるが、XRD回折分析によれば格子体積が膨張していることが報告されている。
TS−1の触媒特性は格子内のTiの含有量に依存していることが知られているが(Phys. Chem. Chem. Phys. 2003, 5, 4390; J. Am. Chem. Soc. 2001, 123, 2204)、Ti含有量を増やす効果的な方法はいまだに解決すべき大きな課題である。
本発明者らは、TS−1の結晶化をpKaが5〜10の酸のアンモニウム塩又は4級アンモニウム塩を含有する水溶液中で行うことにより、TS−1結晶中のTi含有量を増やすことができることを見出し、本発明を完成させるに至った。
即ち、本発明は、(1)テトラアルキルオルトシリケート、高表面積(表面積が約100m2/g以上)のシリカ又はアルカリ金属を含まないシリケート(以上、Si源)、(2)水酸化テトラアルキルアンモニウム、及び(3)加水分解可能なチタン化合物(Ti源)から成る混合物又はゲルを水熱処理してチタンシリカライトTS−1を製造する方法において、チタンシリカライトTS−1の結晶化を、pKaが5〜10の酸のアンモニウム塩又は4級アンモニウム塩を含有する水溶液中で行うことを特徴とするチタンシリカライトTS−1の製法である。
即ち、本発明は、(1)テトラアルキルオルトシリケート、高表面積(表面積が約100m2/g以上)のシリカ又はアルカリ金属を含まないシリケート(以上、Si源)、(2)水酸化テトラアルキルアンモニウム、及び(3)加水分解可能なチタン化合物(Ti源)から成る混合物又はゲルを水熱処理してチタンシリカライトTS−1を製造する方法において、チタンシリカライトTS−1の結晶化を、pKaが5〜10の酸のアンモニウム塩又は4級アンモニウム塩を含有する水溶液中で行うことを特徴とするチタンシリカライトTS−1の製法である。
また、本発明は、(1)テトラアルキルオルトシリケート、高表面積(表面積が約100m2/g以上)のシリカ又はアルカリ金属を含まないシリケート(以上、Si源)、(2)水酸化テトラアルキルアンモニウム、及び(3)加水分解可能なチタン化合物(Ti源)を含む水溶液を用意する段階、生成した加水分解副生成物を除去する段階、この水溶液にpKaが5〜10の酸のアンモニウム塩若しくは4級アンモニウム塩又はこれを含有する水溶液を添加する段階、得られた水溶液を130〜200℃で水熱処理する段階、生成した結晶を分離する段階、得られた結晶を水で洗浄し乾燥する段階、及び乾燥した結晶を焼成する段階から成るチタンシリカライトTS−1の製法である。
更に本発明は、上記の製法により製造されたチタンシリカライトTS−1であり、更に本発明のチタンシリカライトTS−1は、下式
xTiO2(1−x)SiO2
(式中、xは0.02〜0.04である。)で表され、MFI構造を有する。
更にまた本発明は、このチタンシリカライトTS−1を触媒として用いて有機化合物を過酸化水素水と反応させることから成る有機酸化物の製法である。
xTiO2(1−x)SiO2
(式中、xは0.02〜0.04である。)で表され、MFI構造を有する。
更にまた本発明は、このチタンシリカライトTS−1を触媒として用いて有機化合物を過酸化水素水と反応させることから成る有機酸化物の製法である。
ゼオライトTS-1の合成法には多くのバリエーションがあるが、チタンを多く含むTS-1の合成法は非常に困難である。これにはチタン(IV)のイオン半径がケイ素(IV)のイオン半径より大きくて、ゼオライトの結晶格子に入る割合が熱力学的安定性によって制限されていると一般に考えられているが、それよりもむしろゼオライトTS-1の生成時における熱力学的な要因による支配が大きいとみなすことができる。
本発明の方法により、TS-1結晶中のTi含量を大きくすることを可能とした理由を、Si源とTi源としてアルコキシドを用いた場合を例として説明する。Si源とTi源として他の原料を用いた場合も同様のメカニズムを取ると考えられる。
TS-1の合成(水熱反応)は、(1)アルコキシドの加水分解による水酸化物の合成と(2)水酸化物の脱水縮合による3次元ゼオライト骨格構造の合成の2段階からなる。Si原料のアルコキシドSi(OR)4(式中、Rはアルキル基を表す。)、Ti原料のアルコキシドTi(OR)4の加水分解速度には大きな差があり、Si(OR)4の加水分解に比べてTi(OR)4の加水分解は非常に速く、このため難溶性のチタン水酸化物が非常に速く生成して、ケイ素水酸化物の生成、さらにはケイ素水酸化物自身またはケイ素水酸化物とチタン水酸化物の脱水縮合による3次元チタン含有ゼオライト骨格構造の生成よりはるかにはやくチタンが系から分離してしまうことが多い。
TS-1の合成(水熱反応)は、(1)アルコキシドの加水分解による水酸化物の合成と(2)水酸化物の脱水縮合による3次元ゼオライト骨格構造の合成の2段階からなる。Si原料のアルコキシドSi(OR)4(式中、Rはアルキル基を表す。)、Ti原料のアルコキシドTi(OR)4の加水分解速度には大きな差があり、Si(OR)4の加水分解に比べてTi(OR)4の加水分解は非常に速く、このため難溶性のチタン水酸化物が非常に速く生成して、ケイ素水酸化物の生成、さらにはケイ素水酸化物自身またはケイ素水酸化物とチタン水酸化物の脱水縮合による3次元チタン含有ゼオライト骨格構造の生成よりはるかにはやくチタンが系から分離してしまうことが多い。
(1)水熱反応の前段の加水分解反応(下式)は酸または塩基によって触媒されるが、ゼオライトの合成系は塩基性であり、加水分解は酸では無く塩基の触媒作用による。
Si(OR)4+ 4H2O → Si(OH)3O- + H+ + 4ROH
TS-1ゼオライトの合成系では水酸化テトラアルキルアンモニウムによって塩基性が賦与されているが、この系に炭酸アンモニウムのような塩を加えると緩衝作用が生じる。このため塩基による加水分解の速度が減少し、特にTi(OR)4の加水分解による難溶性のチタン水酸化物の沈殿を防止すると考えられる。
Si(OR)4+ 4H2O → Si(OH)3O- + H+ + 4ROH
TS-1ゼオライトの合成系では水酸化テトラアルキルアンモニウムによって塩基性が賦与されているが、この系に炭酸アンモニウムのような塩を加えると緩衝作用が生じる。このため塩基による加水分解の速度が減少し、特にTi(OR)4の加水分解による難溶性のチタン水酸化物の沈殿を防止すると考えられる。
(2)水熱反応の後段のケイ素及びチタンの水酸化物の脱水縮合は二分子反応であり、塩基性が低すぎると、アルコキシドの加水分解が遅くなり過ぎて、ケイ素及びチタンの水酸化物の濃度があまりに小さく脱水縮合反応が有効に起こらない。また、この縮合反応は次式で示されるように、OH-の生成を伴なうためpHの上昇をもたらす。
Si(OH)3O- + Si(OH)4 → (OH)3Si-O-Si(OH)3 + OH-
Si(OH)3O- + Ti(OH)4 → (OH)3Si-O-Ti(OH)3 + OH-
Si(OH)3O- + Si(OH)4 → (OH)3Si-O-Si(OH)3 + OH-
Si(OH)3O- + Ti(OH)4 → (OH)3Si-O-Ti(OH)3 + OH-
このようにpHが低すぎると左辺の原料が生成せず、高すぎると左辺から右辺の反応が進まない。炭酸アンモニウムのような塩はpHをやや下げるため前段の脱水縮合反応(1)ではこれを遅くする。従ってゼオライト結晶の生成速度は低下する。しかし、炭酸アンモニウムの緩衝作用は後段の脱水縮合反応(2)に大きな役割を果たし、脱水縮合の進行とともにpHが上がり過ぎることによる脱水縮合の阻害を防止し、徹底的な縮合を可能として結晶化度の向上ををもたらす。
このような炭酸アンモニウムの働きの結果、チタンの水酸化物の脱水縮合反応が相対的に早まり、その結果TS-1結晶中のチタン含量が大きくなったものと考えられる。
このような炭酸アンモニウムの働きの結果、チタンの水酸化物の脱水縮合反応が相対的に早まり、その結果TS-1結晶中のチタン含量が大きくなったものと考えられる。
従って、本発明の特徴は、TS−1の結晶化が行われる水熱反応をpKaが5〜10の酸のアンモニウム塩又は4級アンモニウム塩(以下これらを「アンモニウム塩等」ともいう。)を含有する水溶液中で行うことにある。
pKaが5〜10の酸としては、炭酸、重炭酸、カルバミン酸、ホウ酸又はフェノール類等が挙げられる。本発明では、これらのアンモニウム塩又は4級アンモニウム塩を用いる。このような塩として、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム、カルバミン酸アンモニウム、カルバミン酸炭酸二水素アンモニウム等が挙げられる。
pKaが5〜10の酸としては、炭酸、重炭酸、カルバミン酸、ホウ酸又はフェノール類等が挙げられる。本発明では、これらのアンモニウム塩又は4級アンモニウム塩を用いる。このような塩として、炭酸アンモニウム、重炭酸アンモニウム、カルバミン酸アンモニウム、カルバミン酸炭酸二水素アンモニウム等が挙げられる。
溶媒は水を用いる。
この段階で、原料(Si源、Ti源及び水酸化テトラアルキルアンモニウム)からゲルが生成していてもよい。
加えるアンモニウム塩等の量は、シリカ(SiO2)に対するモル比が好ましくは0.05〜0.5、より好ましくは0.15〜0.4程度となる量である。
水熱反応はオートクレーブを用いて行われ、反応温度は、80〜230℃、好ましくは130〜170℃である。
この段階で、原料(Si源、Ti源及び水酸化テトラアルキルアンモニウム)からゲルが生成していてもよい。
加えるアンモニウム塩等の量は、シリカ(SiO2)に対するモル比が好ましくは0.05〜0.5、より好ましくは0.15〜0.4程度となる量である。
水熱反応はオートクレーブを用いて行われ、反応温度は、80〜230℃、好ましくは130〜170℃である。
TS−1を製造するための具体的方法を以下に説明する。但し、本発明におけるTS−1の製法は以下に説明する方法に限定されない。
(1)第1段階
Si源、Ti源及び水酸化テトラアルキルアンモニウムを含む水溶液を用意する
Si源は、TS-1結晶におけるSiO2源となるものであり、テトラアルキルオルトシリケート、高表面積(表面積が約100m2/g以上)のシリカ、アルカリ金属を含まないシリケートが挙げられる。テトラアルキルオルトシリケートとしては、例えば、テトラエチルオルトシリケート(TEOS)、テトラメチルオルトシリケート、テトラプロピルオルトシリケート等が挙げられる。高表面積のシリカとしては、例えば、コロイダルシリカ、煙状シリカ、メソポーラスシリカ、沈降シリカなどが挙げられる。アルカリ金属を含まないシリケート(エステル又は塩)としては、例えば、ケイ酸テトラメチルアンモニウムなどが挙げられる。
Ti源は、TS-1結晶におけるTiO2源となるものであり、本発明においては加水分解可能なチタン化合物であり、好ましくはTiCl4、TiOCl2、及びTi(OR’)4(式中、R’はアルキル基、好ましくは炭素数が1〜8のアルキル基を表す。)、チタンペルオキシド、チタニルジアシルアセトナート(TiO(R’’COCH2COR’’)2)(式中、R’’は同じであっても異なってもよく炭化水素基等を表す。)が挙げられる。
(1)第1段階
Si源、Ti源及び水酸化テトラアルキルアンモニウムを含む水溶液を用意する
Si源は、TS-1結晶におけるSiO2源となるものであり、テトラアルキルオルトシリケート、高表面積(表面積が約100m2/g以上)のシリカ、アルカリ金属を含まないシリケートが挙げられる。テトラアルキルオルトシリケートとしては、例えば、テトラエチルオルトシリケート(TEOS)、テトラメチルオルトシリケート、テトラプロピルオルトシリケート等が挙げられる。高表面積のシリカとしては、例えば、コロイダルシリカ、煙状シリカ、メソポーラスシリカ、沈降シリカなどが挙げられる。アルカリ金属を含まないシリケート(エステル又は塩)としては、例えば、ケイ酸テトラメチルアンモニウムなどが挙げられる。
Ti源は、TS-1結晶におけるTiO2源となるものであり、本発明においては加水分解可能なチタン化合物であり、好ましくはTiCl4、TiOCl2、及びTi(OR’)4(式中、R’はアルキル基、好ましくは炭素数が1〜8のアルキル基を表す。)、チタンペルオキシド、チタニルジアシルアセトナート(TiO(R’’COCH2COR’’)2)(式中、R’’は同じであっても異なってもよく炭化水素基等を表す。)が挙げられる。
水酸化テトラアルキルアンモニウムとしては、好ましくはテトラプロピルアンモニウム(TPAOH)等が挙げられる。水酸化テトラアルキルアンモニウム塩を系中で発生させるために、水酸化テトラアルキルアンモニウムの塩(塩化物や臭化物)とアンモニア水又は水酸化テトラメチルアンモニウムの両者を加えてもよい。
これらの濃度は、テトラアルキルオルトシリケート等のSi源約0.1〜4.0M、好ましくは0.5〜2.0M、加水分解可能なチタン化合物約0.0008〜0.8M、好ましくは0.04〜0.4M、水酸化テトラアルキルアンモニウム約0.01〜2.0M、好ましくは0.05〜1.0Mである。
この段階の水溶液の温度は、通常10〜40℃、好ましくは20〜30℃である。
これらの濃度は、テトラアルキルオルトシリケート等のSi源約0.1〜4.0M、好ましくは0.5〜2.0M、加水分解可能なチタン化合物約0.0008〜0.8M、好ましくは0.04〜0.4M、水酸化テトラアルキルアンモニウム約0.01〜2.0M、好ましくは0.05〜1.0Mである。
この段階の水溶液の温度は、通常10〜40℃、好ましくは20〜30℃である。
TS−1におけるTi/Siの比は、水熱反応を行う水溶液中のTi/Siの比を変化させることによって変化させることができる。しかし、TS-1結晶中のTi/Si比は水溶液中のTi/Si比以外の条件にも依存するため、Ti/Si比を含む製造条件と、TS-1結晶中のTi/Si比との相関をつかんで製造条件にフィードバックすることにより、所望のTi/Si比のTS-1結晶を得ることができる。
(2)第2段階
第1段階において、各成分が水和することにより、アルコールやHCl等の加水分解副生成物が離脱するので、この加水分解副生成物を除去する必要がある。アルコール等の加水分解副生成物が残留しているとTS−1の結晶化を阻害するからであり、また後段で、アンモニウム塩等を加えるがアルコール等の加水分解副生成物が残存していると、アンモニウム成分が加水分解副生成物の除去と同時に逃散してしまう。
この段階における加水分解副生成物の除去は如何なる方法で行ってもよいが、通常は加熱して行う。加熱の条件は、加水分解副生成物の沸点近傍以上の温度まで加熱することが好ましい。アルコールやHClの除去は50〜70℃程度であることが好ましい。また、加熱により水分が除去されるため、系に水分を補充することが好ましい。
第1段階において、各成分が水和することにより、アルコールやHCl等の加水分解副生成物が離脱するので、この加水分解副生成物を除去する必要がある。アルコール等の加水分解副生成物が残留しているとTS−1の結晶化を阻害するからであり、また後段で、アンモニウム塩等を加えるがアルコール等の加水分解副生成物が残存していると、アンモニウム成分が加水分解副生成物の除去と同時に逃散してしまう。
この段階における加水分解副生成物の除去は如何なる方法で行ってもよいが、通常は加熱して行う。加熱の条件は、加水分解副生成物の沸点近傍以上の温度まで加熱することが好ましい。アルコールやHClの除去は50〜70℃程度であることが好ましい。また、加熱により水分が除去されるため、系に水分を補充することが好ましい。
(3)第3段階
前段階で生成した混合物又はゲルにpKaが5〜10の酸のアンモニウム塩若しくは4級アンモニウム塩又はこれらを含有する水溶液を加える。
このアンモニウム塩等を加える時期は、通常、前段階の混合物が溶解した状態で加えることが好ましいが、混合物がゲルになった後で加えてもよい。また前段階で加水分解副生成物を除去するために水溶液を過熱する場合には、アンモニウム塩等は分解する恐れがあるので、加水分解副生成物を除去した後にアンモニウム塩等を加えることが好ましい。
この段階の水溶液又はゲルの温度は、通常10〜40℃、好ましくは20〜30℃である。
前段階で生成した混合物又はゲルにpKaが5〜10の酸のアンモニウム塩若しくは4級アンモニウム塩又はこれらを含有する水溶液を加える。
このアンモニウム塩等を加える時期は、通常、前段階の混合物が溶解した状態で加えることが好ましいが、混合物がゲルになった後で加えてもよい。また前段階で加水分解副生成物を除去するために水溶液を過熱する場合には、アンモニウム塩等は分解する恐れがあるので、加水分解副生成物を除去した後にアンモニウム塩等を加えることが好ましい。
この段階の水溶液又はゲルの温度は、通常10〜40℃、好ましくは20〜30℃である。
(4)第4段階
前段階で得られた水溶液又はゲルを水熱処理する。この段階では、TS−1の結晶化が起こる。条件は上記のとうりである。
(5)第5段階
生成した結晶を分離する。分離方法はろ過が好ましいが、ろ過の前に遠心分離を行うと高か的である。
(6)第6段階
得られた結晶を水で洗浄し乾燥する。この乾燥は通常加熱して行う。乾燥温度は約60〜110℃、乾燥時間は通常2〜12時間である。
(7)第7段階
得られた乾燥した結晶を焼成する。焼成温度は約450〜630℃、焼成時間は通常2〜12時間である。
前段階で得られた水溶液又はゲルを水熱処理する。この段階では、TS−1の結晶化が起こる。条件は上記のとうりである。
(5)第5段階
生成した結晶を分離する。分離方法はろ過が好ましいが、ろ過の前に遠心分離を行うと高か的である。
(6)第6段階
得られた結晶を水で洗浄し乾燥する。この乾燥は通常加熱して行う。乾燥温度は約60〜110℃、乾燥時間は通常2〜12時間である。
(7)第7段階
得られた乾燥した結晶を焼成する。焼成温度は約450〜630℃、焼成時間は通常2〜12時間である。
上記方法により製造される結晶(チタンシリカライトTS−1)は、下式
xTiO2(1−x)SiO2
(式中、xは0.02〜0.04、好ましくは0.025〜0.030)で表される。
結晶におけるxは、結晶をICP発光分析法によってTi及びSi量を定量することにより算出することができる。例えば、秤量したTS−1を20−25%弗化水素酸溶液で12時間煮沸して得られた溶液のチタン及びケイ素の量をICP発光分析法によって定量し、これからxを算出することができる。
また、TS-1結晶はX線や赤外分析によりその構造を同定することが可能であり、本発明のTS-1はMFI構造(ATLAS OF ZEOLITE FRAMEWORK TYPES, Fifth Revised Edition, ELSEVIER 2001, page 184)を有する。
xTiO2(1−x)SiO2
(式中、xは0.02〜0.04、好ましくは0.025〜0.030)で表される。
結晶におけるxは、結晶をICP発光分析法によってTi及びSi量を定量することにより算出することができる。例えば、秤量したTS−1を20−25%弗化水素酸溶液で12時間煮沸して得られた溶液のチタン及びケイ素の量をICP発光分析法によって定量し、これからxを算出することができる。
また、TS-1結晶はX線や赤外分析によりその構造を同定することが可能であり、本発明のTS-1はMFI構造(ATLAS OF ZEOLITE FRAMEWORK TYPES, Fifth Revised Edition, ELSEVIER 2001, page 184)を有する。
本発明の方法により製造されるチタンシリカライトTS−1は触媒として有機化合物を酸化する方法に用いることができる。このような例として、アルケンのエポキシ化、アルカンからアルコールやケトン、二級アルコールからケトンへの変換等が挙げられる。
この酸化反応は、液相にて本発明のTS-1触媒の存在下でこれらの有機基質を過酸化水素又は過酸化水素を生成しうるような化合物を反応させて行うことができる。溶媒には、メタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン、ジオキサン、アセトニトリル、スルフォラン等を用いることができる。TS-1触媒は基質に対して通常2〜60重量%、過酸化水素は基質に対して通常10〜100モル%であり、反応温度は通常50〜110℃程度である。
以下、実施例にて本発明を例証するが本発明を限定することを意図するものではない。
この酸化反応は、液相にて本発明のTS-1触媒の存在下でこれらの有機基質を過酸化水素又は過酸化水素を生成しうるような化合物を反応させて行うことができる。溶媒には、メタノール、エタノール、アセトン、メチルエチルケトン、ジオキサン、アセトニトリル、スルフォラン等を用いることができる。TS-1触媒は基質に対して通常2〜60重量%、過酸化水素は基質に対して通常10〜100モル%であり、反応温度は通常50〜110℃程度である。
以下、実施例にて本発明を例証するが本発明を限定することを意図するものではない。
チタンテトラノルマルブトキサイド1.7 g(0.005モル)を氷冷下、10%水酸化テトラプロピルアンモニウム水溶液101.5 g(0.05モル)に滴下した。次にケイ素テトラエトキサイド20.8 g(0.10モル)を加え、1時間攪拌した。その後、55-60℃に加熱して、加水分解によって生じたアルコールを蒸発させた。水も同時に蒸発するので適宜補い水の量を63 gとした。
冷却後に得られた透明な液体2.88 g(0.03モル)に炭酸アンモニウム(30% NH3)を3.4 g(0.03モル)を加えた。全体をオートクレーブに入れ水熱合成した。水熱合成の条件は下記の4種類で行った。
a : 100℃で1日間
b : 炭酸アンモニウムを加えず、100℃で1日間
c : 140℃で1日間
d : 炭酸アンモニウムを加えず、140℃で1日間
なお、通常の水熱合成の条件は約170℃で3-6日間程度であるが、本実施例ではTS-1結晶の生成を調べることを目的としたため、反応の遅い条件を選択した。
冷却後に得られた透明な液体2.88 g(0.03モル)に炭酸アンモニウム(30% NH3)を3.4 g(0.03モル)を加えた。全体をオートクレーブに入れ水熱合成した。水熱合成の条件は下記の4種類で行った。
a : 100℃で1日間
b : 炭酸アンモニウムを加えず、100℃で1日間
c : 140℃で1日間
d : 炭酸アンモニウムを加えず、140℃で1日間
なお、通常の水熱合成の条件は約170℃で3-6日間程度であるが、本実施例ではTS-1結晶の生成を調べることを目的としたため、反応の遅い条件を選択した。
生じた固体をろ過し、蒸留水で洗浄後、100℃で終夜乾燥した。乾燥した固体を秤り取り1モル濃度の塩酸(固体1グラムあたり50 mL)で24時間洗浄し、ろ過、洗浄、100℃乾燥後、550℃で10時間焼成した。焼成したサンプルを再度同様の条件で塩酸で洗浄し、ろ過、洗浄、乾燥することにより結晶を得た。
生成した結晶(TS-1)をX線回折(XRD)を測定した。X線回折パターンはCuKα放射線(40 kV, 20mA)を用い、MAC Science M3X1030回折計によって記録した。
得られたX線回折パターンを図1に示す。これらパターンは典型的なMFI構造のTS-1結晶のものを示した。aとbとの比較から、反応温度が100℃の場合、炭酸アンモニウムを加えた系(a)では、炭酸アンモニウムを加えない系(b)に比べて、明らかに、TS-1結晶の生成が遅れていることを示している。この温度を140℃に上昇させると(c)、TS-1結晶が観察され、この条件でTS-1結晶が生成していることを示している。
生成した結晶(TS-1)をX線回折(XRD)を測定した。X線回折パターンはCuKα放射線(40 kV, 20mA)を用い、MAC Science M3X1030回折計によって記録した。
得られたX線回折パターンを図1に示す。これらパターンは典型的なMFI構造のTS-1結晶のものを示した。aとbとの比較から、反応温度が100℃の場合、炭酸アンモニウムを加えた系(a)では、炭酸アンモニウムを加えない系(b)に比べて、明らかに、TS-1結晶の生成が遅れていることを示している。この温度を140℃に上昇させると(c)、TS-1結晶が観察され、この条件でTS-1結晶が生成していることを示している。
チタンテトラノルマルブトキサイド(TBOT)1.70 g(0.005モル)を氷冷下、10%水酸化テトラプロピルアンモニウム水溶液101.5 g(0.05モル)に滴下した。次にケイ素テトラエトキサイド20.8 g(0.10モル)を加え(Si/Ti比=20、即ちTi/(Ti+Si)比=0.048)、1時間攪拌した。その後、55-60℃に加熱して、加水分解によって生じたアルコールを蒸発させた。水も同時に蒸発するので適宜補い水の量を63 gとした。
冷却後に得られた透明な液体2.88 g(0.03モル)炭酸アンモニウム(30% NH3)を3.4 g(0.03モル)を加えた。全体をオートクレーブに入れ170℃で6日間水熱合成した。
生じた固体をろ過し、蒸留水で洗浄後、100℃で終夜乾燥した。乾燥した固体を秤り取り1モル濃度の塩酸(固体1グラムあたり50 mL)で24時間洗浄し、ろ過、洗浄、100℃乾燥後、550℃で10時間焼成した。焼成したサンプルを再度同様の条件で塩酸で洗浄し、ろ過、洗浄、乾燥することにより結晶(A5)を得た。
上記TBOTの量を下記(カッコ内はSi/Ti比を示す)のように変えることにより、上記と同様の操作を行って結晶(A1-A4,A6,A7)を得た。
A1:0.44g(80), A2:0.70g(50), A3:1.05g(33), A4:1.37g(25), A6:2.23g(15), A7:5.95g(5)
冷却後に得られた透明な液体2.88 g(0.03モル)炭酸アンモニウム(30% NH3)を3.4 g(0.03モル)を加えた。全体をオートクレーブに入れ170℃で6日間水熱合成した。
生じた固体をろ過し、蒸留水で洗浄後、100℃で終夜乾燥した。乾燥した固体を秤り取り1モル濃度の塩酸(固体1グラムあたり50 mL)で24時間洗浄し、ろ過、洗浄、100℃乾燥後、550℃で10時間焼成した。焼成したサンプルを再度同様の条件で塩酸で洗浄し、ろ過、洗浄、乾燥することにより結晶(A5)を得た。
上記TBOTの量を下記(カッコ内はSi/Ti比を示す)のように変えることにより、上記と同様の操作を行って結晶(A1-A4,A6,A7)を得た。
A1:0.44g(80), A2:0.70g(50), A3:1.05g(33), A4:1.37g(25), A6:2.23g(15), A7:5.95g(5)
比較例1
比較のため、炭酸アンモニウムを用いずに、TBOTの量を下記(カッコ内はSi/Ti比を示す)のように変えることにより、上記と同様の操作を行って結晶(B1-B4)を得た。
B1:0.44g(80), B2:0.70g(50), B3:1.05g(33), B4:1.70g(20)
比較のため、炭酸アンモニウムを用いずに、TBOTの量を下記(カッコ内はSi/Ti比を示す)のように変えることにより、上記と同様の操作を行って結晶(B1-B4)を得た。
B1:0.44g(80), B2:0.70g(50), B3:1.05g(33), B4:1.70g(20)
実施例2と比較例1で得られた結晶の化学組成をICP原子発光分析計(Simadzu ICPS-8000E)により求めた。その結果(Ti/(Ti+Si)比)を表1に示す。
炭酸アンモニウムを添加しない場合、Ti/(Ti+Si)比の最大値が0.017である(B2,B4)。これは単位胞にTi原子が1.62個あることに相当する。この限界は合成時にゲルの仕込みSi/Ti比を5(即ちTi/(Ti+Si)比=0.167)までTiの量を多くしても変化はしなかった(データは示さない)。対照的に、炭酸アンモニウムを添加した場合、合成時のゲルの仕込みSi/Ti比が20以上(Ti/(Ti+Si)比=0.012〜0.048)で、ゲル中のTiの量の増加に従って触媒中のTi含有量は増加した(A1-A5)。
炭酸アンモニウムを添加したもの(A1-A7)は、炭酸アンモニウムを添加しないもの(B1-B4)に比べて、原料(又はゲル)におけるTi含量が同じであってもTS-1内のTi含量が大きくなっていることが分かる。炭酸アンモニウムを添加することによって、Ti含量の大きいTS-1結晶が得られたことが分かる(A3-A7)。
また、実施例1と同じ条件でこれら得られた結晶のX線回折(XRD)測定を行い、格子体積を求めた。その結果を図2に示す。その結果、Ti含量と共に格子体積が増加していることがわかる。
炭酸アンモニウムを添加しない場合、Ti/(Ti+Si)比の最大値が0.017である(B2,B4)。これは単位胞にTi原子が1.62個あることに相当する。この限界は合成時にゲルの仕込みSi/Ti比を5(即ちTi/(Ti+Si)比=0.167)までTiの量を多くしても変化はしなかった(データは示さない)。対照的に、炭酸アンモニウムを添加した場合、合成時のゲルの仕込みSi/Ti比が20以上(Ti/(Ti+Si)比=0.012〜0.048)で、ゲル中のTiの量の増加に従って触媒中のTi含有量は増加した(A1-A5)。
炭酸アンモニウムを添加したもの(A1-A7)は、炭酸アンモニウムを添加しないもの(B1-B4)に比べて、原料(又はゲル)におけるTi含量が同じであってもTS-1内のTi含量が大きくなっていることが分かる。炭酸アンモニウムを添加することによって、Ti含量の大きいTS-1結晶が得られたことが分かる(A3-A7)。
また、実施例1と同じ条件でこれら得られた結晶のX線回折(XRD)測定を行い、格子体積を求めた。その結果を図2に示す。その結果、Ti含量と共に格子体積が増加していることがわかる。
実施例2と比較例1で得たTS-1とH2O2(31%水溶液)を用いてn-ヘキサンの液相酸化反応を行った。
コンデンサーをつけた丸底フラスコに、溶媒としてメタノールを10ml、H2O2(31%水溶液)を20mmol、n-ヘキサンを10mmol、実施例2で得た各種TS-1(A1-A7,B1-B4)を0.1g加え、攪拌条件下で60℃で4時間反応させた。温度はウォーターバス用いてコントロールした。酸化反応の生成物は50m OV-1 キャピラリーカラムと水素炎イオン化検出器を具えた、Shimadzu GC-14A ガスクロマトグラフにより分析した。未転化のH2O2は0.1MCe(SO4)2水溶液滴定により求めた。結果を表1に示す。
コンデンサーをつけた丸底フラスコに、溶媒としてメタノールを10ml、H2O2(31%水溶液)を20mmol、n-ヘキサンを10mmol、実施例2で得た各種TS-1(A1-A7,B1-B4)を0.1g加え、攪拌条件下で60℃で4時間反応させた。温度はウォーターバス用いてコントロールした。酸化反応の生成物は50m OV-1 キャピラリーカラムと水素炎イオン化検出器を具えた、Shimadzu GC-14A ガスクロマトグラフにより分析した。未転化のH2O2は0.1MCe(SO4)2水溶液滴定により求めた。結果を表1に示す。
触媒特性はTS-1内のTi量に大きく依存し、Ti含量の高いTS-1を用いた場合には、高いn-ヘキサンの転化率とケトンの選択率を与えた。また、A1-A7を用いた場合、特にA3-A7、より特にA4-A7を用いた場合は、高いn-ヘキサンの転化率とケトンの選択率を与えた。
また、ここには結果を示さないが、他の直鎖アルカンの酸化においても同様の反応を行ったが、この差はより明確であった。n-ペンタン、n-ヘプタン、n-オクタンそれぞれに同じ条件のもと酸化反応を行った場合、H2O2ベースでの転化率はB2を用いた場合は4.9、7.6、3.7%であるのに対し、A6を用いた場合は14.2、16.3、10.7%であった。加えて、A5は1-ヘキセンやベンゼンのような他の有機基質の酸化反応においてもB2より高い触媒活性を示した(図3)。
また、ここには結果を示さないが、他の直鎖アルカンの酸化においても同様の反応を行ったが、この差はより明確であった。n-ペンタン、n-ヘプタン、n-オクタンそれぞれに同じ条件のもと酸化反応を行った場合、H2O2ベースでの転化率はB2を用いた場合は4.9、7.6、3.7%であるのに対し、A6を用いた場合は14.2、16.3、10.7%であった。加えて、A5は1-ヘキセンやベンゼンのような他の有機基質の酸化反応においてもB2より高い触媒活性を示した(図3)。
Claims (5)
- (1)テトラアルキルオルトシリケート、高表面積(表面積が約100m2/g以上)のシリカ又はアルカリ金属を含まないシリケート、(2)水酸化テトラアルキルアンモニウム、及び(3)加水分解可能なチタン化合物から成る混合物又はゲルを水熱処理してチタンシリカライトTS−1を製造する方法において、チタンシリカライトTS−1の結晶化を、pKaが5〜10の酸のアンモニウム塩又は4級アンモニウム塩を含有する水溶液中で行うことを特徴とするチタンシリカライトTS−1の製法。
- (1)テトラアルキルオルトシリケート、高表面積(表面積が約100m2/g以上)のシリカ又はアルカリ金属を含まないシリケート、(2)水酸化テトラアルキルアンモニウム、及び(3)加水分解可能なチタン化合物を含む水溶液を用意する段階、生成した加水分解副生成物を除去する段階、この水溶液にpKaが5〜10の酸のアンモニウム塩若しくは4級アンモニウム塩又はこれを含有する水溶液を添加する段階、得られた水溶液を130〜200℃で水熱処理する段階、生成した結晶を分離する段階、得られた結晶を水で洗浄し乾燥する段階、及び乾燥した結晶を焼成する段階から成るチタンシリカライトTS−1の製法。
- 請求項1又は2に記載の製法により製造されたチタンシリカライトTS−1。
- 下式
xTiO2(1−x)SiO2
(式中、xは0.02〜0.04である。)で表され、MFI構造を有する請求項3に記載のチタンシリカライトTS−1。 - 請求項3又は4に記載のチタンシリカライトTS−1を触媒として用いて有機化合物を過酸化水素水と反応させることから成る有機酸化物の製法。
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JP2005201704A JP2006169091A (ja) | 2004-11-17 | 2005-07-11 | チタンシリカライトts−1の製法 |
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JP2007238541A (ja) * | 2006-03-10 | 2007-09-20 | Tokyo Institute Of Technology | オキシムの製造方法 |
CN115920958A (zh) * | 2022-12-21 | 2023-04-07 | 中触媒新材料股份有限公司 | 一种钛硅分子筛的改性方法及其应用 |
-
2005
- 2005-07-11 JP JP2005201704A patent/JP2006169091A/ja not_active Withdrawn
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