JP2006169071A - 資源回収方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 酸化チタンの再利用を容易とすべく、酸化チタン、バリウムあるいは重金属を多量に含む素材から、バリウムや重金属の除去を行なうことにより、酸化チタン含有割合を高めて回収できる資源回収方法を提供する。
【解決手段】 該資源回収方法は、樹脂材を酸素を断った条件下で炭化処理し、硫酸バリウムを硫化バリウムに還元する炭化還元工程と、該工程において得られた炭化物に、塩酸または硝酸を加えて該炭化物中の溶解可能分を溶解させた混合液とした後、該混合液を固体と液体とに分離する固液分離工程とを備えてなり、上記固液分離工程では、分離された液体側に硫化バリウムが含まれ、分離された固体側において酸化チタンを含有する炭化物が回収される。
【選択図】 図1
【解決手段】 該資源回収方法は、樹脂材を酸素を断った条件下で炭化処理し、硫酸バリウムを硫化バリウムに還元する炭化還元工程と、該工程において得られた炭化物に、塩酸または硝酸を加えて該炭化物中の溶解可能分を溶解させた混合液とした後、該混合液を固体と液体とに分離する固液分離工程とを備えてなり、上記固液分離工程では、分離された液体側に硫化バリウムが含まれ、分離された固体側において酸化チタンを含有する炭化物が回収される。
【選択図】 図1
Description
本発明は、各種廃棄物中の有用資源を再利用するため、これらの資源を高選択的に回収させる資源回収方法に関し、特に酸化チタンと硫酸バリウムとを少なくとも含有する樹脂材等から、硫酸バリウムが除去された、酸化チタンを高濃度で含有する炭化物を回収するための資源回収方法に関する。
酸化チタンは塗料等の白色顔料として多用されている。酸化チタンを含む塗料の用途としては、例えば、自動車のボデー塗装が挙げられる。
自動車のボデー塗装には、メタリック色と、ソリッド色とがあり、一般的に、鋼板上に電着塗装、中塗塗装、上塗塗装が重ねられた構成となっている。メタリック色の場合の上塗塗装は、メタリックベースとクリア塗装とからなる。
各塗装に用いられる塗料は、揮発分である溶剤と、固形分である顔料および樹脂等から構成される。この顔料として、酸化チタンと微量のカーボンブラックなどが、体質顔料として増量等の目的で硫酸バリウムが含まれている。なお、メタリックベースの顔料には、赤、青などの着色顔料以外にアルミニウム箔やマイカなどの光輝顔料が含まれている。
塗料の樹脂成分は、電着塗装〜上塗塗装まで主に熱硬化型樹脂が用いられており、メタリック色の上塗塗料にはアクリル樹脂などが、ソリッド色の上塗塗料にはアルキド樹脂などが、中塗塗料にはポリエステル樹脂などがそれぞれ基体樹脂として使用されている。
自動車のボデー塗装には、メタリック色と、ソリッド色とがあり、一般的に、鋼板上に電着塗装、中塗塗装、上塗塗装が重ねられた構成となっている。メタリック色の場合の上塗塗装は、メタリックベースとクリア塗装とからなる。
各塗装に用いられる塗料は、揮発分である溶剤と、固形分である顔料および樹脂等から構成される。この顔料として、酸化チタンと微量のカーボンブラックなどが、体質顔料として増量等の目的で硫酸バリウムが含まれている。なお、メタリックベースの顔料には、赤、青などの着色顔料以外にアルミニウム箔やマイカなどの光輝顔料が含まれている。
塗料の樹脂成分は、電着塗装〜上塗塗装まで主に熱硬化型樹脂が用いられており、メタリック色の上塗塗料にはアクリル樹脂などが、ソリッド色の上塗塗料にはアルキド樹脂などが、中塗塗料にはポリエステル樹脂などがそれぞれ基体樹脂として使用されている。
自動車のボデー塗装工程のうち、中塗塗装、上塗塗装は、塗装ブース内で塗装ガンによる吹き付けにより行なわれる。該工程における余剰塗料は、塗装ブースの下部から塗料粕回収池へ搬送され水中に分散される。中塗塗装および上塗塗装は、それぞれを単独ブースで行なう場合と、両方を共用ブースで行なう場合があり、共用の場合は、上記塗料粕回収池の塗料粕は両者が混ざったものとなる。
上記塗料粕回収池において、浮上粕は、減水、粉末化などの加工後、製鉄高炉の還元剤として、沈降粕は、焼成、精錬などの加工後、セメント向け原料として再利用が図られている。
上記塗料粕回収池において、浮上粕は、減水、粉末化などの加工後、製鉄高炉の還元剤として、沈降粕は、焼成、精錬などの加工後、セメント向け原料として再利用が図られている。
上記自動車の場合、塗料粕は自動車生産工程で発生する廃棄物量の約1/4を占めている。また、他の産業廃棄物においても酸化チタンを含む塗料粕等は多量に発生している。これらの廃棄物は、該廃棄物中の酸化チタンを分離、抽出して再利用する技術が少ないため、上記自動車の場合のように、酸化チタンを特に分離せずに再利用されるか、または、酸化チタンを含有したまま廃棄物として処分場で投棄されている。該廃棄物の再利用方法として、炭化して燃料とする方法も一部実施されているが、この場合も、炭化物のみが燃料として消費されるだけであり、多量に含有される酸化チタンは残灰として利用されずに投棄されている。
従来、廃棄物中の酸化チタンを資源として回収する方法としては、酸化チタンを含んだプラスチック、例えば、プリペイドカードなどを燃焼、灰化し残った酸化チタン成分を硫酸法により回収する方法(特許文献1参照)が開示されている。また、資源回収方法として、処理溶液のpHを調節することにより、各種炭化物から酸を用いて、リン、アルミニウム、重金属などを除去回収する方法(特許文献2参照)などが開示されている。
ここで、酸化チタン粉末の工業的製法としては、上記特許文献1で記載されている硫酸法と、これとは異なる塩素法とがある。硫酸法は、原料となるイルメナイトなどの鉱石を硫酸を用いて溶解させ、鉄などを除去した後に、沈殿物を乾燥、焼成させることで酸化チタン粉末を得る方法である。また、塩素法は、酸化チタンを高濃度で含有するルチルサンドなどを塩酸を用いて溶解させ、四塩化チタンとし該四塩化チタンをノズルから高温条件下で酸素中に吹き出すことで酸化チタン粉末を得る方法である。
ここで、酸化チタン粉末の工業的製法としては、上記特許文献1で記載されている硫酸法と、これとは異なる塩素法とがある。硫酸法は、原料となるイルメナイトなどの鉱石を硫酸を用いて溶解させ、鉄などを除去した後に、沈殿物を乾燥、焼成させることで酸化チタン粉末を得る方法である。また、塩素法は、酸化チタンを高濃度で含有するルチルサンドなどを塩酸を用いて溶解させ、四塩化チタンとし該四塩化チタンをノズルから高温条件下で酸素中に吹き出すことで酸化チタン粉末を得る方法である。
しかしながら、酸化チタン粉末を上記塩素法により製造する場合、硫酸バリウムや酸化セリウムが存在すると、これらが障害となり十分な効率で製造を行なうことができないという問題がある。上記特許文献1では、PET製プリペイドカードからの酸化チタンの回収を主な目的としているため、酸化チタン含有プラスチックを加熱処理し、含有される有機物成分を除去するのみであり、上記自動車の塗料のように、その廃棄物に重金属や硫酸バリウムなどが混在する場合では、これらを除去することができない。
また、特許文献2は、炭化物から酸を用いて金属などを抽出除去する方法であるが、硫酸バリウムの除去の方法については開示されていない。酸化チタンと硫酸バリウムとが共存している場合、これら化合物は、共に酸やアルカリに化学的に安定であることから、酸やアルカリを用いて溶解除去することが困難である。
このため、自動車の塗料などのように、酸化チタンを含有し、かつ重金属や硫酸バリウムなども含有する塗料廃棄物などから、硫酸バリウムなどを除去し、酸化チタンを有効に再利用できる形で分離回収することは、従来達成されていない。
特開2001−253713号公報(段落「0008」)
特開2002−1259号公報(特許請求の範囲)
また、特許文献2は、炭化物から酸を用いて金属などを抽出除去する方法であるが、硫酸バリウムの除去の方法については開示されていない。酸化チタンと硫酸バリウムとが共存している場合、これら化合物は、共に酸やアルカリに化学的に安定であることから、酸やアルカリを用いて溶解除去することが困難である。
このため、自動車の塗料などのように、酸化チタンを含有し、かつ重金属や硫酸バリウムなども含有する塗料廃棄物などから、硫酸バリウムなどを除去し、酸化チタンを有効に再利用できる形で分離回収することは、従来達成されていない。
本発明はこのような問題に対処するためになされたもので、酸化チタンの再利用を容易とすべく、酸化チタン、バリウムあるいは重金属等を含む素材から、バリウムや重金属の除去を行なうことにより、酸化チタン含有割合を高めて回収できる資源回収方法の提供を目的とする。
本発明の資源回収方法は、少なくとも酸化チタンを含む有機物より酸化チタンを高濃度で含有する炭化物を回収するための資源回収方法であって、上記有機物を炭化処理し、還元性金属化合物を還元する炭化還元工程と、この炭化処理された炭化物に、塩酸または硝酸を加えて該炭化物中の溶解可能成分を溶解させて固体と液体とに分離する固液分離工程とを備えてなることを特徴とする。
特に、上記酸化チタンを含む有機物が少なくとも硫酸バリウムを含む樹脂材であり、上記炭化還元工程が上記樹脂材を酸素を断った雰囲気で加熱処理して、硫酸バリウムを硫化バリウムに還元する工程であり、上記固液分離工程が上記液体側に少なくとも硫化バリウムが溶解された状態で含まれ、固体側に酸化チタンを含有する炭化物が含まれて回収されることを特徴とする。
また、上記炭化還元工程は、650 ℃〜950 ℃の温度条件下で行なうことを特徴とする。
また、上記分離された少なくとも硫化バリウムを含む溶液に、アルカリ金属硫酸塩、または、バリウム硫酸塩を除くアルカリ土類金属硫酸塩を加えた後、沈殿した硫酸バリウムを固液分離して回収することを特徴とする。
また、上記樹脂材はアルミニウムおよび鉄を含有し、該アルミニウムおよび鉄は、上記固液分離工程により分離された液体側に溶解された状態で含有され、該分離された液体側の溶液に、アルカリ金属の炭酸塩、重炭酸塩、あるいは水酸化物、または、アルカリ土類金属の炭酸塩、重炭酸塩、あるいは水酸化物を加えてpH 6 〜7 において水酸化アルミニウムを回収するアルミニウム回収工程と、該アルミニウム回収工程後の分離された液体側の溶液に、アルカリ金属の炭酸塩あるいは水酸化物、またはアルカリ土類金属の水酸化物を加えてpH 7 〜10 において水酸化鉄を回収する鉄回収工程とを備えてなることを特徴とする。
特に、上記酸化チタンを含む有機物が少なくとも硫酸バリウムを含む樹脂材であり、上記炭化還元工程が上記樹脂材を酸素を断った雰囲気で加熱処理して、硫酸バリウムを硫化バリウムに還元する工程であり、上記固液分離工程が上記液体側に少なくとも硫化バリウムが溶解された状態で含まれ、固体側に酸化チタンを含有する炭化物が含まれて回収されることを特徴とする。
また、上記炭化還元工程は、650 ℃〜950 ℃の温度条件下で行なうことを特徴とする。
また、上記分離された少なくとも硫化バリウムを含む溶液に、アルカリ金属硫酸塩、または、バリウム硫酸塩を除くアルカリ土類金属硫酸塩を加えた後、沈殿した硫酸バリウムを固液分離して回収することを特徴とする。
また、上記樹脂材はアルミニウムおよび鉄を含有し、該アルミニウムおよび鉄は、上記固液分離工程により分離された液体側に溶解された状態で含有され、該分離された液体側の溶液に、アルカリ金属の炭酸塩、重炭酸塩、あるいは水酸化物、または、アルカリ土類金属の炭酸塩、重炭酸塩、あるいは水酸化物を加えてpH 6 〜7 において水酸化アルミニウムを回収するアルミニウム回収工程と、該アルミニウム回収工程後の分離された液体側の溶液に、アルカリ金属の炭酸塩あるいは水酸化物、またはアルカリ土類金属の水酸化物を加えてpH 7 〜10 において水酸化鉄を回収する鉄回収工程とを備えてなることを特徴とする。
他の資源回収方法は、少なくとも酸化チタンを含む素材より酸化チタンを高濃度で含有する炭化物を回収するための資源回収方法であって、上記素材に炭素または炭素生成物質を加えて炭化処理し、還元性金属化合物を還元する炭化還元工程と、上記炭化処理された炭化物に、塩酸または硝酸を加えて該炭化物中の溶解可能成分を溶解させて固体と液体とに分離する固液分離工程とを備えてなることを特徴とする。
上述したように、酸化チタンおよび硫酸バリウムは酸やアルカリに安定であり、これらを用いて溶解除去することが困難である。これに対し、研究の結果、酸化チタンおよび硫酸バリウムを含む素材を炭化することにより、酸化チタンはそのままの状態で、硫酸バリウムを硫化バリウムの状態に変換できることを見出した。硫化バリウムは塩酸や硝酸を加えることにより容易に溶解できるので、酸化チタンと硫化バリウムとの分離は可能である。本発明は以上のような知見に基づくものである。
すなわち、本発明は、酸化チタンや硫酸バリウムを含む樹脂材を炭化し、この際に硫酸バリウムが還元されて硫化バリウムとなる反応を利用するものである。硫化バリウムはpH 4 以下となる強酸により容易に溶解し除去分離が可能となる。また、鉄やアルミニウムなどの重金属も酸を用いて除去することが可能である。
本発明は、少なくとも酸化チタンを含む有機物を炭化処理し、還元性金属化合物を還元する炭化還元工程と、塩酸または硝酸を加えて該炭化物中の溶解可能成分を溶解させて固体と液体とに分離する固液分離工程とを備えるので、酸化チタンと硫酸バリウムあるいは重金属を含有する塗料粕などの樹脂材から酸化チタン等の資源回収を行なうことができる。バリウムを除去した炭化物は酸化チタン含有割合が高まり、塩素化法によるチタン回収に利用できる。また、灰化して酸化チタン材料としても使用できる。
本発明の資源回収方法において、少なくとも酸化チタンを含む有機物は、酸化チタンを含有する塗料粕、樹脂廃材、ゴム廃材等の産業廃棄物等の酸化チタンと共に、他の金属成分、特に硫酸バリウムを含む樹脂材が挙げられる。例えば、酸化チタンと硫酸バリウムを含有し、さらに場合によっては任意の重金属などを含有する固体または液体の樹脂材である。特に、酸素を断った条件下で容易に炭化できる樹脂材が本発明において好適である。また、既に炭化された廃棄物などであってもよい。
本発明において、還元性金属化合物とは、炭素材と共に酸素を断った雰囲気で加熱処理することにより、該金属自身は酸化還元に関与しなくとも、酸に溶解しやすい化合物に変換し得る金属化合物をいう。例えば、バリウムの原子価は変化しないが、硫酸バリウムは還元されることにより硫化バリウムになり、酸に溶解する。
本発明において、還元性金属化合物とは、炭素材と共に酸素を断った雰囲気で加熱処理することにより、該金属自身は酸化還元に関与しなくとも、酸に溶解しやすい化合物に変換し得る金属化合物をいう。例えば、バリウムの原子価は変化しないが、硫酸バリウムは還元されることにより硫化バリウムになり、酸に溶解する。
本発明の資源回収方法を図1を参照して説明する。図1は、資源回収の処理フロー概要図である。
図1において、樹脂材1は、炭化処理され、還元性金属化合物を還元する炭化還元工程(S1)と、炭化処理された炭化物2に、塩酸または硝酸を加えて該炭化物中の溶解可能成分を溶解させて固体と液体とに分離する固液分離工程(S2)とを備える。
具体的に、硫酸バリウム(BaSO4)および酸化チタン(TiO2)を少なくとも含有する樹脂材1を酸素を断った条件下で炭化処理し、硫酸バリウムを硫化バリウム(BaS)に還元する炭化還元工程(S1)と、上記炭化還元工程において得られた、硫化バリウムおよび酸化チタンを含有する樹脂材の炭化物2に、塩酸または硝酸を加える処理(S2−1)と、該炭化物中の溶解可能成分を溶解させた混合液3とした後、該混合液3を固体と液体とに分離する処理(S2−2)とからなる固液分離工程(S2)とを有する。
固液分離工程(S2)では、分離された液体側の溶液4に少なくとも硫化バリウムが溶解された状態で含まれ、分離された固体側において酸化チタンを含有する炭化物5が回収される。
図1において、樹脂材1は、炭化処理され、還元性金属化合物を還元する炭化還元工程(S1)と、炭化処理された炭化物2に、塩酸または硝酸を加えて該炭化物中の溶解可能成分を溶解させて固体と液体とに分離する固液分離工程(S2)とを備える。
具体的に、硫酸バリウム(BaSO4)および酸化チタン(TiO2)を少なくとも含有する樹脂材1を酸素を断った条件下で炭化処理し、硫酸バリウムを硫化バリウム(BaS)に還元する炭化還元工程(S1)と、上記炭化還元工程において得られた、硫化バリウムおよび酸化チタンを含有する樹脂材の炭化物2に、塩酸または硝酸を加える処理(S2−1)と、該炭化物中の溶解可能成分を溶解させた混合液3とした後、該混合液3を固体と液体とに分離する処理(S2−2)とからなる固液分離工程(S2)とを有する。
固液分離工程(S2)では、分離された液体側の溶液4に少なくとも硫化バリウムが溶解された状態で含まれ、分離された固体側において酸化チタンを含有する炭化物5が回収される。
本発明における炭化還元工程(S1)は、上記樹脂材を酸素を断った条件下で炭化処理し、該樹脂材に含有される硫酸バリウムを硫化バリウムに還元する工程である。
硫酸バリウムおよび酸化チタンは化学的に安定であることから通常、直接これらを溶解除去することは困難である。硫酸バリウムは 650 ℃〜 950 ℃前後の温度で還元することによって容易に硫化バリウムとなる。好ましくは 700 ℃〜 900 ℃にて還元処理を行なう。650 ℃未満では硫酸バリウムが十分に還元されなく、950 ℃をこえると硫化バリウムの分解がすすむ場合がある。
本発明における炭化還元工程では、上記温度で一旦素材の炭化を行なうことにより、樹脂材中の硫酸バリウムが還元され硫化バリウムとなる。
硫酸バリウムおよび酸化チタンは化学的に安定であることから通常、直接これらを溶解除去することは困難である。硫酸バリウムは 650 ℃〜 950 ℃前後の温度で還元することによって容易に硫化バリウムとなる。好ましくは 700 ℃〜 900 ℃にて還元処理を行なう。650 ℃未満では硫酸バリウムが十分に還元されなく、950 ℃をこえると硫化バリウムの分解がすすむ場合がある。
本発明における炭化還元工程では、上記温度で一旦素材の炭化を行なうことにより、樹脂材中の硫酸バリウムが還元され硫化バリウムとなる。
本発明における固液分離工程(S2)は、炭化還元工程(S1)において得られた、硫化バリウムおよび酸化チタンを含有する樹脂材の炭化物2に、塩酸または硝酸を加えて該炭化物中の溶解可能成分を溶解させた混合液3とした後、該混合液3を固体と液体とに分離する工程である。ここで、炭化物中の溶解可能成分とは、硫化バリウムまたはアルミニウム等の酸溶解性の物質である。
硫化バリウムを除去するため、炭化物中の硫化バリウムまたはアルミニウム等の酸溶解性の物質を充分に溶解可能な最小量の塩酸あるいは硝酸を加える。この際、溶解分離を十分に行なわせるためには固液比(固体:液体)は 1 : 10 以上が好ましい。なお、酸として硫酸を使用しないのは、再度硫酸バリウムが生成することを避けるためである。
酸を加える場合には高濃度の方が効率良くバリウムを抽出できるので、最初に高濃度の酸を加え、反応を充分行なわした後に、水を加え、固液比の最終調整を行なう。酸処理において硫化水素などのガスが発生するので、燃焼あるいはアルカリ水などの吸収剤を用いて廃棄ガス処理を行なう。酸処理によりバリウムは容易に溶解される。充分な硫化バリウムの溶解が可能であることから、溶解にあたっては溶解処理完了時の混合液の pHを 4 以下とすることが好ましい。また、溶解速度を高めるため、沸騰点以下のできるだけ高い温度において処理を行なうことが好ましい。処理時間は 1 〜 2 時間が好ましい。
また、炭化物中の酸溶解性物質を充分に溶解させるために、酸処理前に炭化物を 1 mm 以下の平均粒子径に粉砕しておくことが好ましい。
硫化バリウムを除去するため、炭化物中の硫化バリウムまたはアルミニウム等の酸溶解性の物質を充分に溶解可能な最小量の塩酸あるいは硝酸を加える。この際、溶解分離を十分に行なわせるためには固液比(固体:液体)は 1 : 10 以上が好ましい。なお、酸として硫酸を使用しないのは、再度硫酸バリウムが生成することを避けるためである。
酸を加える場合には高濃度の方が効率良くバリウムを抽出できるので、最初に高濃度の酸を加え、反応を充分行なわした後に、水を加え、固液比の最終調整を行なう。酸処理において硫化水素などのガスが発生するので、燃焼あるいはアルカリ水などの吸収剤を用いて廃棄ガス処理を行なう。酸処理によりバリウムは容易に溶解される。充分な硫化バリウムの溶解が可能であることから、溶解にあたっては溶解処理完了時の混合液の pHを 4 以下とすることが好ましい。また、溶解速度を高めるため、沸騰点以下のできるだけ高い温度において処理を行なうことが好ましい。処理時間は 1 〜 2 時間が好ましい。
また、炭化物中の酸溶解性物質を充分に溶解させるために、酸処理前に炭化物を 1 mm 以下の平均粒子径に粉砕しておくことが好ましい。
溶解処理後、酸化チタンを含有する炭化物は、ろ過あるいは沈降分離により分離される。必要に応じてこの残渣に洗浄水を加え 2 時間程度攪拌し固液分離を行ないバリウムの除去を徹底する。この際、処理速度を高めるため 100 ℃に近い温度に加熱することが好ましい。
以上の固液分離工程により、液体側に硫酸バリウムなどが除去されるので、固体側において酸化チタンを高濃度で含有する炭化物が得られる。また、該炭化物を乾燥することにより、炭化物中の酸化チタンの濃度をさらに高くすることができる。
この結果、該炭化物を塩素化法による酸化チタン原料として資源化することが容易となる。また、これを焼却して熱エネルギー回収するとともに酸化チタンを高濃度で含有する灰として資源活用できる。
また、液体側の溶液4および洗浄水中に塩化バリウムあるいは副生する塩化アルミニウムや塩化鉄が含まれる場合は、蒸発濃縮により回収することができる(図示省略)。
以上の固液分離工程により、液体側に硫酸バリウムなどが除去されるので、固体側において酸化チタンを高濃度で含有する炭化物が得られる。また、該炭化物を乾燥することにより、炭化物中の酸化チタンの濃度をさらに高くすることができる。
この結果、該炭化物を塩素化法による酸化チタン原料として資源化することが容易となる。また、これを焼却して熱エネルギー回収するとともに酸化チタンを高濃度で含有する灰として資源活用できる。
また、液体側の溶液4および洗浄水中に塩化バリウムあるいは副生する塩化アルミニウムや塩化鉄が含まれる場合は、蒸発濃縮により回収することができる(図示省略)。
次に、上記資源回収方法にて分離されたバリウムを硫酸バリウムの形態で回収する方法を図2を参照して説明する。図2は、バリウム回収の処理フロー概要図である。
分離された液体側の溶液4(硫化バリウムを含む)に、アルカリ金属硫酸塩、または、バリウム硫酸塩を除くアルカリ土類金属硫酸塩を加えた後、沈殿した硫酸バリウム6を固液分離して回収する。また、分離された溶液7に、塩化アルミニウム、塩化鉄などが含まれる場合には、蒸発濃縮により回収することができる(図示省略)。塩化鉄あるいは塩化アルミニウムの量が少ない場合にはこれを中和して水酸化アルミニウムや水酸化鉄の形態で資源回収する。処理後の排水は中和等の処理後環境に排出される。
分離された液体側の溶液4(硫化バリウムを含む)に、アルカリ金属硫酸塩、または、バリウム硫酸塩を除くアルカリ土類金属硫酸塩を加えた後、沈殿した硫酸バリウム6を固液分離して回収する。また、分離された溶液7に、塩化アルミニウム、塩化鉄などが含まれる場合には、蒸発濃縮により回収することができる(図示省略)。塩化鉄あるいは塩化アルミニウムの量が少ない場合にはこれを中和して水酸化アルミニウムや水酸化鉄の形態で資源回収する。処理後の排水は中和等の処理後環境に排出される。
樹脂材等にアルミニウムおよび鉄が含有される場合において、バリウム回収後の溶液7から、該アルミニウムおよび鉄をそれぞれの水酸化物として回収する方法を図3を参照して説明する。図3は、アルミニウム回収および鉄回収の処理フロー概要図である。
アルミニウム回収工程は、以下に示す工程である。上記資源回収方法にてバリウムを回収した後の溶液7に、アルカリ金属の炭酸塩、アルカリ金属の重炭酸塩、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ土類金属の炭酸塩、アルカリ土類金属の重炭酸塩、アルカリ土類金属の水酸化物から選ばれるいずれか1種、または、2種以上を加えて溶液のpHを6〜7に調整する。アルミニウムが水酸化アルミニウム8として沈殿するので、これを固液分離して回収する。
鉄回収工程は、以下に示す工程である。上記固液分離により得られた溶液9に、アルカリ金属の炭酸塩、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ土類金属の水酸化物から選ばれるいずれか1種、または2種以上を加えて溶液のpHを 7〜10 に調整する。液中の2価鉄は水酸化鉄10として沈殿するので、これを固液分離して回収する。また、沈殿を容易とするために過酸化水素水を加えて3価鉄とする。残液は中和等の処理後環境に排出される。
アルミニウム回収工程は、以下に示す工程である。上記資源回収方法にてバリウムを回収した後の溶液7に、アルカリ金属の炭酸塩、アルカリ金属の重炭酸塩、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ土類金属の炭酸塩、アルカリ土類金属の重炭酸塩、アルカリ土類金属の水酸化物から選ばれるいずれか1種、または、2種以上を加えて溶液のpHを6〜7に調整する。アルミニウムが水酸化アルミニウム8として沈殿するので、これを固液分離して回収する。
鉄回収工程は、以下に示す工程である。上記固液分離により得られた溶液9に、アルカリ金属の炭酸塩、アルカリ金属の水酸化物、アルカリ土類金属の水酸化物から選ばれるいずれか1種、または2種以上を加えて溶液のpHを 7〜10 に調整する。液中の2価鉄は水酸化鉄10として沈殿するので、これを固液分離して回収する。また、沈殿を容易とするために過酸化水素水を加えて3価鉄とする。残液は中和等の処理後環境に排出される。
実施例1
自動車の塗装工程で発生した塗料粕を酸素を断った状態で 800 ℃において炭化処理をした。得られた酸化チタンを含む炭化物中の金属分を測定した。測定方法は、炭化物を酸素雰囲気で灰化後、蛍光X線分析装置を用いて分析した。結果を表1に示す。なお、バリウムは硫酸バリウムとして計算した。
上記炭化物 100 gに濃塩酸( 35 重量%) 24gおよび水 1000 mLを加えて 90 ℃において 2 時間加熱処理することにより炭化物中のバリウムを溶解した後、これをろ過分離後、固体分を乾燥し、酸素雰囲気で灰化後、上記と同様にして蛍光X線分析装置を用いて分析した。結果を表1に併せて示す。
表1より酸処理により廃棄物中に存在したバリウムの 81% が除去されたことが分かる。この結果、酸化チタン含有割合は 69 重量%から 85 重量%へ向上した。
自動車の塗装工程で発生した塗料粕を酸素を断った状態で 800 ℃において炭化処理をした。得られた酸化チタンを含む炭化物中の金属分を測定した。測定方法は、炭化物を酸素雰囲気で灰化後、蛍光X線分析装置を用いて分析した。結果を表1に示す。なお、バリウムは硫酸バリウムとして計算した。
上記炭化物 100 gに濃塩酸( 35 重量%) 24gおよび水 1000 mLを加えて 90 ℃において 2 時間加熱処理することにより炭化物中のバリウムを溶解した後、これをろ過分離後、固体分を乾燥し、酸素雰囲気で灰化後、上記と同様にして蛍光X線分析装置を用いて分析した。結果を表1に併せて示す。
また、上記実施過程での塗料粕、該塗料粕を炭化処理後の炭化物、および酸処理後の炭化物のX線回析図を図4に示す。図中、○は酸化チタンの存在を、▽は硫酸バリウムの存在を、▼は硫化バリウムの存在をそれぞれ示す。図4より、当初存在した硫酸バリウムが硫化バリウムに変わり、酸処理により、消失していくことが分かる。
さらに、塗料粕を酸素を断った状態で炭化処理するときの温度と生成物との関係をX線回析により調査した。実施例と同一の塗料粕を用いて、酸素を断った状態で炭化処理温度は 600 ℃、 800 ℃、 1000 ℃の温度に設定した。結果を図5に示す。
図5より、800 ℃で炭化処理をすると硫化バリウムが生成していることが分るのに対して、600 ℃では硫酸バリウムが存在するのみであり、1000 ℃では副反応物と見られるピークが発生し、硫化バリウムへの還元反応以外の反応が生じている可能性が見られる。
図5より、800 ℃で炭化処理をすると硫化バリウムが生成していることが分るのに対して、600 ℃では硫酸バリウムが存在するのみであり、1000 ℃では副反応物と見られるピークが発生し、硫化バリウムへの還元反応以外の反応が生じている可能性が見られる。
また、上記炭化処理温度が 600 ℃、 800 ℃、 1000 ℃の各条件における灰分中での酸化チタンと全バリウム量の蛍光X線分析結果を表2に示す。単位は重量%である。表2において、全バリウム量は酸化バリウムとして表した。また、炭化物の粉砕は 1 mm 以下の平均粒子径とし、800 ℃の場合は粉砕物と未粉砕物(表2中、酸処理物*として表示)とをそれぞれ測定した。
表2に示すように、炭化処理温度が 800 ℃における酸処理後の全バリウム量の除去率が大きく、炭化処理温度が 600 ℃、1000 ℃では除去率が少なくなり、800 ℃の温度領域において、硫化バリウムへの還元反応がより生じていることが分かる。
実施例2
実施例1で得られた炭化物 100 gに塩酸 24 gおよび水 1000 mLを加えて実施例1と同様の方法でバリウムを除去した後、ろ過分離した。該ろ液に硫酸ナトリウム 15gを加え、生じた硫酸バリウムの沈殿をろ過により回収し、乾燥後、蛍光X線分析装置を用いて分析した。得られた回収物の組成を表3に示す。表3より回収物中の硫酸バリウム含有割合は93 重量%であった。
実施例1で得られた炭化物 100 gに塩酸 24 gおよび水 1000 mLを加えて実施例1と同様の方法でバリウムを除去した後、ろ過分離した。該ろ液に硫酸ナトリウム 15gを加え、生じた硫酸バリウムの沈殿をろ過により回収し、乾燥後、蛍光X線分析装置を用いて分析した。得られた回収物の組成を表3に示す。表3より回収物中の硫酸バリウム含有割合は93 重量%であった。
実施例3
実施例1で得られた炭化物 100 gに塩酸 24 gおよび水 1000 mLを加えて実施例1と同様の方法でバリウムを除去した後、ろ過分離した。該ろ液に硫酸カルシウム粉末 30 gを加え、生じた硫酸バリウムの沈殿をろ過により回収し、乾燥後、蛍光X線分析装置を用いて分析した。得られた回収物の組成を表4に示す。表4より回収物中の硫酸バリウム含有割合は86 重量%であった。
実施例1で得られた炭化物 100 gに塩酸 24 gおよび水 1000 mLを加えて実施例1と同様の方法でバリウムを除去した後、ろ過分離した。該ろ液に硫酸カルシウム粉末 30 gを加え、生じた硫酸バリウムの沈殿をろ過により回収し、乾燥後、蛍光X線分析装置を用いて分析した。得られた回収物の組成を表4に示す。表4より回収物中の硫酸バリウム含有割合は86 重量%であった。
参考例1
参考例1として市販の硫化バリウムに少量の塩酸を加えて硫化バリウムの状態を観察した。pH 4 以下の酸性領域で硫化バリウムの酸溶解による硫化水素の発生を認めた。このことから少なくともpH 4 以下の酸性域では硫化バリウムを溶解せしめるに十分であると認められた。
参考例1として市販の硫化バリウムに少量の塩酸を加えて硫化バリウムの状態を観察した。pH 4 以下の酸性領域で硫化バリウムの酸溶解による硫化水素の発生を認めた。このことから少なくともpH 4 以下の酸性域では硫化バリウムを溶解せしめるに十分であると認められた。
自動車会社などにおける塗装用塗料の廃棄物、あるいは一般企業で用いられる酸化チタン顔料廃棄物の処理に好適に利用される。
1 樹脂材
2 炭化物
3 混合液
4 溶液(固液分離工程において分離されたもの)
5 酸化チタンを含有する炭化物
6 硫酸バリウム
7 溶液(バリウムを回収する工程において分離されたもの)
8 水酸化アルミニウム
9 溶液(アルミニウム回収工程において分離されたもの)
10 水酸化鉄
2 炭化物
3 混合液
4 溶液(固液分離工程において分離されたもの)
5 酸化チタンを含有する炭化物
6 硫酸バリウム
7 溶液(バリウムを回収する工程において分離されたもの)
8 水酸化アルミニウム
9 溶液(アルミニウム回収工程において分離されたもの)
10 水酸化鉄
Claims (6)
- 少なくとも酸化チタンを含む有機物より酸化チタンを高濃度で含有する炭化物を回収するための資源回収方法であって、
前記有機物を炭化処理し、還元性金属化合物を還元する炭化還元工程と、
前記炭化処理された炭化物に、塩酸または硝酸を加えて該炭化物中の溶解可能成分を溶解させて固体と液体とに分離する固液分離工程とを備えてなることを特徴とする資源回収方法。 - 前記酸化チタンを含む有機物が少なくとも硫酸バリウムを含む樹脂材であり、
前記炭化還元工程が前記樹脂材を酸素を断った雰囲気で加熱処理して、前記硫酸バリウムを硫化バリウムに還元する工程であり、
前記固液分離工程が前記液体側に少なくとも前記硫化バリウムが溶解された状態で含まれ、固体側に酸化チタンを含有する炭化物が含まれて回収されることを特徴とする請求項1記載の資源回収方法。 - 前記炭化還元工程は、650 ℃〜950 ℃の温度条件下で行なうことを特徴とする請求項1または請求項2記載の資源回収方法。
- 前記分離された少なくとも硫化バリウムを含む溶液に、アルカリ金属硫酸塩、または、バリウム硫酸塩を除くアルカリ土類金属硫酸塩を加えた後、沈殿した硫酸バリウムを固液分離して回収することを特徴とする請求項1、請求項2または請求項3記載の資源回収方法。
- 前記樹脂材はアルミニウムおよび鉄を含有し、該アルミニウムおよび鉄は、前記固液分離工程により分離された液体側に溶解された状態で含有され、
該分離された液体側の溶液に、アルカリ金属の炭酸塩、重炭酸塩、あるいは水酸化物、または、アルカリ土類金属の炭酸塩、重炭酸塩、あるいは水酸化物を加えてpH 6 〜7 において水酸化アルミニウムを回収するアルミニウム回収工程と、
該アルミニウム回収工程後の分離された液体側の溶液に、アルカリ金属の炭酸塩あるいは水酸化物、またはアルカリ土類金属の水酸化物を加えてpH 7 〜10 において水酸化鉄を回収する鉄回収工程とを備えてなることを特徴とする請求項1ないし請求項4のいずれか一項記載の資源回収方法。 - 少なくとも酸化チタンを含む素材より酸化チタンを高濃度で含有する炭化物を回収するための資源回収方法であって、
前記素材に炭素または炭素生成物質を加えて炭化処理し、還元性金属化合物を還元する炭化還元工程と、
前記炭化処理された炭化物に、塩酸または硝酸を加えて該炭化物中の溶解可能成分を溶解させて固体と液体とに分離する固液分離工程とを備えてなることを特徴とする資源回収方法。
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Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009073940A (ja) * | 2007-09-20 | 2009-04-09 | Toyota Motor Corp | 研削材及び研削材の製造方法。 |
JP2010235799A (ja) * | 2009-03-31 | 2010-10-21 | Taiyo Ink Mfg Ltd | 硬化性樹脂組成物およびそれを用いたプリント配線板と反射板 |
JP7157897B1 (ja) * | 2022-06-14 | 2022-10-21 | 生態環境部華南環境科学研究所(生態環境部生態環境応急研究所) | バリウム資源をリサイクルしてセラミックを製造する工場の材料生産装置および方法 |
JP7162710B1 (ja) | 2021-09-10 | 2022-10-28 | 大日精化工業株式会社 | 印刷インキの製造方法 |
-
2004
- 2004-12-17 JP JP2004366641A patent/JP2006169071A/ja active Pending
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