JP2006168438A - 前後輪舵角比補正手段を備えた自動車 - Google Patents

前後輪舵角比補正手段を備えた自動車 Download PDF

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Abstract

【課題】一対の前輪と一対の後輪とがその間に前後輪舵角比を伴って操舵される4輪操舵車に於いて、運転者による操舵に基づかない異常ヨーモーメントが車体に作用したとき、4輪操舵車に可能な操舵特性を生かして異常モーメントを打ち消し、車輌の安定走行を図る。
【解決手段】前輪操舵角、目標ヨーレート、目標スリップ角、実測ヨーモーメントに基づいて実測ヨーモーメントに対応する前後輪舵角比を算出し、前後輪舵角比を算出値に合わせるよう補正する。
【選択図】図1

Description

本発明は、4輪操舵式の自動車に係り、特に前後輪舵角比が可変に補正される自動車に係る。
電動機により車輪を駆動する自動車に於いて、左右一対の車輪の各々を一つの電動機により個別に駆動する構造が、電動機と内燃機関とを駆動源とするハイブリッド車ではあるが、下記の特許文献1に記載されている。この特許文献に記載の自動車に於いては、内燃機関と2つの電動機の各々に対し個別に制御用コンピュータが設けられており、これらのコンピュータの作動が相互に関連付けられることにより、これら複数の原動機のいずれかに故障が生じたときの駆動力不足が他の原動機によりカバーされるようになっている。
特許第3013991号公報
自動車に於いて左右一対の車輪の各々を一つの電動機により個別に駆動すれば、各電動機を車輪に同軸に隣接して配置し、電動機により車輪を直接駆動することにより、一対の車輪を一つの電動機により駆動する場合に比して駆動構造が簡単になるという利益が得られる。かかる電動機による車輪の個別直接駆動による駆動構造簡単化の利益は、該車輪が操舵輪である場合、電動機が車輪と一体となって操舵用に傾動されればよく、駆動力伝達経路の途中に操舵用の傾動継手を要しないことから、尚更大である。
しかし、4輪自動車に於いて電動機による車輪の個別駆動がなされると、例えば電動機が断線等の故障を起こし、その出力トルクに異常をきたす等の事情により、車体に異常なヨーモーメントが作用し、走行不安定が生ずるという恐れがある。同様の不都合は、車輪がそれぞれ個別に設けられた発電機により回生制動される構造に於いても生ずる虞れがある。
本発明は、車輪の電動機による個別駆動或は発電機による個別制動に於ける電動機または発電機の故障の場合を含み、4輪自動車に於いて車体に異常モーメントが作用したとき、特に自動車が4輪操舵車である場合に、それに可能な操舵特性を生かして異常モーメントを打ち消し、車輌の安定走行を図ることを課題としている。
上記の課題を解決するものとして、本発明は、一対の前輪と一対の後輪とがその間に前後輪舵角比を伴って操舵される4輪操舵式の自動車にして、運転者による操舵に基づかないヨーモーメントが車体に作用したとき、該ヨーモーメントを打ち消すように前後輪舵角比を補正する手段を備えていることを特徴とする自動車を提案するものである。
前記前後輪舵角比補正手段は、前輪操舵角と車体の目標ヨーレートと車体の目標スリップ角と車体に作用しているヨーモーメントの検出値とに基づいて前後輪舵角比のあるべき値を演算により算出し、前後輪舵角比を該算出値に合わせるよう補正するようになっていてよい。
一対の前輪と一対の後輪の少なくとも一つが電動機により個別に駆動されるようになっている場合、それらの電動機の少なくとも一つに異常が生じたとき前記前後輪舵角比補正手段が作動されるようになっていてよい。その場合、前記電動機異常が生じたとき前記前後輪舵角比補正手段は所定の時間の経過を待って前後輪舵角比を補正するようになっていてよく、またその場合、前記前後輪舵角比補正手段は、電動機異常が生じたとき、所定の時間が経過するまで前後輪舵角比のあるべき値を算出し、前記所定時間が経過したときから前後輪舵角比を該算出値に補正するようになっていてよい。
また、一対の前輪と一対の後輪の少なくとも一つが発電機により個別に制動されるようになっている場合、それらの発電機の少なくとも一つに異常が生じたとき前記前後輪舵角比補正手段が作動されるようになっていてよい。その場合にも、前記発電機異常が生じたとき前記前後輪舵角比補正手段は所定の時間の経過を待って前後輪舵角比を補正するようになっていてよく、またその場合、前記前後輪舵角比補正手段は、電動機異常が生じたとき、所定の時間が経過するまで前後輪舵角比のあるべき値を算出し、前記所定時間が経過したときから前後輪舵角比を該算出値に補正するようになっていてよい。
前記前後輪舵角比補正手段は前輪操舵角と後輪操舵角とを支点の周りに傾動するてこ部材のてこ比により関連付ける機構を含み、前後輪舵角比の補正は前記のてこ比を変えることにより行われるようになっていてよい。
上記いずれの場合にも、一対の前輪が運転者により直接操舵され、一対の後輪が一対の前輪の操舵に伴って前記前後輪舵角比補正手段を介して操舵されるようになっていてよい。
一対の前輪と一対の後輪とがその間に前後輪舵角比を伴って操舵される4輪操舵式の自動車に於いて、運転者による操舵に基づかないヨーモーメントが車体に作用したとき、該ヨーモーメントを打ち消すように前後輪舵角比を補正する手段を備えていれば、運転者による操舵に基づかないヨーモーメントが車体に作用したとき、それを前後輪舵角比の補正により打ち消し、そのようなヨーモーメントの作用により自動車の走行が不安定になることを防止することができる。
前記前後輪舵角比補正手段が、前輪操舵角と車体の目標ヨーレートと車体の目標スリップ角と車体に作用しているヨーモーメントの検出値とに基づいて前後輪舵角比のあるべき値を演算により算出し、前後輪舵角比を該算出値に合わせるよう補正するようになっていれば、自動車の走行状態を運転者による操舵状態に合わせ、車体のヨーレートおよびスリップ角をそれぞれの好ましい目標値に合わせつつ、運転者による操舵に基づかないヨーモーメントを打ち消すことができる。
一対の前輪と一対の後輪の少なくとも一つが電動機により個別に駆動され、或は発電機により個別に制動されるようになっており、前記電動機または発電機(電動機と発電機が電動発電機により与えられるときには電動発電機)の一つに異常が生じたとき前記前後輪舵角比補正手段が作動されるようになっていれば、常時は不要な制御を行なうことなく、発電機または発電機或は電動発電機に故障が生じ、運転者による操舵に基づかないヨーモーメントが車体に作用する事態が生じたときのみ、車輌の走行を安定して維持すべく的確に対処することができる。この場合、電動機故障または発電機故障が生じたとき前後輪舵角比補正手段は所定の時間が経過したときから前後輪舵角比を補正するようになっていれば、電動機故障または発電機故障に対する前後輪舵角比の補正に適切な遅れ時間をとり、電動機または発電機の故障による異常ヨーモーメントの作用によって車体が偏向しようとするのに合わせて前後輪舵角比を補正して車体偏向を適正に抑えることができる。更に、この場合、前後輪舵角比の算出は電動機故障または発電機故障が検出されたときから開始されれば、前後輪舵角比の算出に十分な時間をとることができ、前後輪舵角比の算出に要するコンピュータの容量を節約することができる。
前記前後輪舵角比補正手段が前輪操舵角と後輪操舵角とを支点の周りに傾動するてこ部材のてこ比により関連付ける機構を含み、前後輪舵角比の補正が前記のてこ比を変えることにより行われるようになっていれば、摩擦伝動の如き強力な押付け力を要することなく、また使用に伴うずれを生ずることなく、前後輪舵角比を安定して無段に変更することができる。
一対の前輪が運転者により直接操舵され、一対の後輪が一対の前輪の操舵に伴って前記前後輪舵角比補正手段を介して操舵されるようになっていれば、運転者による操舵作動に何らの影響を及ぼすことなく、前後輪舵角比の補正により後輪の舵角を変えて異常ヨーモーメントを打ち消すヨーモーメントを発生させることができる。
添付の図1は、本発明を、一対の前輪の各々が一対の電動発電機の各々により個別に駆動あるいは制動され、一対の後輪が内燃機関により共に駆動されるようになっている4輪操舵式の自動車に於いて実施した実施の形態を示す概略図である。尚、本発明の対象は、上記の通り、一対の前輪と一対の後輪とがその間に前後輪舵角比を伴って操舵される4輪操舵式の自動車であるので、本発明を実施する自動車としては、この図1に示す如く内燃機関と電動機とを駆動源とする所謂ハイブリッド車、或は電動機のみにより車輌駆動を行う電気自動車だけでなく、内燃機関のみを駆動源とする従来の自動車も含まれる。しかし運転者による操舵に基づかないヨーモーメントが車体に作用する事態が生ずる可能性は、車輪の少なくとも一つが電動機により個別に駆動され或は発電機により制動される自動車に於いて、他の自動車に於けるよりも高いと思われる。
図1に於いて、10は内燃機関であり、従来通り、変速装置12、プロペラシャフト14、差動装置16、一対の車軸18L,18Rを経て左後輪20Lおよび右後輪20Rが駆動されるようになっている。22L、22Rは左前輪、右前輪であり、図にて幾分解図的に示されている如く、従来通りステアリングホイール24よりステアリングギア26、タイロッド28、ナックルアーム30L,30Rを経て左右の操舵方向に偏向されるようになっている。左前輪22Lおよび右前輪22Rは、更にそれぞれ電動発電機32Lおよび32Rにより個別に駆動され或いは制動され得るようになっている。
左右の前輪22Lおよび22Rを左方向または右方向に偏向させる前輪操舵用タイロッド28の図にて右向きまたは左向きの操舵変位は、図2により詳細に示されている如く、直角変位変換装置34により変位伝達ロッド36の図にて上向きまたは下向きの変位に変換され、それが前後輪舵角比変更装置38により変位伝達ロッド40の図にて下向きまたは上向きの変位に変換され、それが直角変位変換装置42により後輪操舵用タイロッド44の図にて左向きまたは右向きの変位に変換され、それがナックルアーム46L,46Rを経て左右の後輪20Lおよび20Rに伝達され、これら左右の後輪20Lおよび20Rを左右の前輪22Lおよび22Rの偏向方向とは逆の方向に偏向させるようになっている。
直角変位変換装置34は、図には示さない車体により支持された枢軸48の周りに枢動するアングル部材50を有し、該アングル部材がその一方の腕部に設けられた長孔52にて前輪操舵用タイロッド28に装着されたピン54と係合し、その他方の腕部に設けられた長孔56にて変位伝達ロッド36の一端に装着されたピン58と係合していることにより、前輪操舵用タイロッド28の図にて右向きまたは左向きの操舵変位を変位伝達ロッド36の図にて上向きまたは下向きの変位に変換するようになっている。
前後輪舵角比変更装置38は、アクチュエータ60を有し、図には示されていない車体により支持されたそのシリンダ部62より突き出たピストンロッド64が支持する枢軸66により枢支されたてこ部材68が、その一方の腕部に設けられた長孔70にて変位伝達ロッド36の他端に装着されたピン72と係合し、その他方の腕部に設けられた長孔74にて変位伝達ロッド40の一端に装着されたピン76と係合していることにより、アクチュエータ60に於けるピストンロッド64の押出し変位に応じて変化する変位伝達比にて変位伝達ロッド36の図にて上向きまたは下向きの変位を変位伝達ロッド40の図にて下向きまたは上向きの変位に変換するようになっている。
直角変位変換装置42は、図には示さない車体により支持された枢軸78の周りに枢動するアングル部材80を有し、該アングル部材がその一方の腕部に設けられた長孔82にて変位伝達ロッド40の他端に装着されたピン84と係合し、その他方の腕部に設けられた長孔86にて後輪操舵用タイロッド44に装着されたピン88と係合していることにより、変位伝達ロッド40の図にて下向きまたは上向きの変位を後輪操舵用タイロッド44の図にて左向きまたは右向きの変位に変換するようになっている。
電動発電機32Lおよび32Rは、マイクロコンピュータを備えた自動車全体の電子式制御装置90により制御されるインバータ92を経てバッテリ94より電流を供給されて電動機として作動して対応する前輪を駆動し、或いはインバータ92を経てバッテリ94を充電する発電機として作動して対応する前輪を制御することができるようになっている。電子式制御装置90は、車輌の運転状態に関する種々の情報を示す信号を与えられて所定の運転制御を行い、その一環としてインバータを制御して前輪の電動駆動または回生制動を行うが、特に本発明に関しては、変速機12の出口に於ける車輪駆動軸回転速度を検出する車速センサー96より車速Vを示す信号、操舵角センサー98より運転者による前輪の操舵角δfを示す信号、図には示されていないヨーレートセンサーより車体のヨーレートγを示す信号を与えられる他、電動発電機32Lまたは32Rに断線等の故障が生じたときそれを検出する電動発電機異常検出センサー100Lまたは100Rより異常信号を与えられ、そのとき以下に例示する要領にて前後輪舵角比kを算出し、それに基づいて前後輪舵角比変更装置38を作動させて前後輪舵角比を算出された値kに合わせる制御を行なうようになっている。
電子式制御装置90による前後輪舵角比kの算出に当っては、先ず前輪の操舵角δfと車速Vとに基づき、予め準備された適当なマップ等を参照し、操舵角δfと車速Vの種々の組合せに対し望まれる車体のヨーレートが目標ヨーレートγtとしてδfとVの関数fγ(δf,V)の形に於いて求められる。次いで、同じく操舵角δfと車速Vとに基づき、予め準備された適当なマップ等を参照し、操舵角δfと車速Vの種々の組合せに対し望まれる車体のスリップ角βが目標スリップ角βtとしてδfとVの関数fβ(δf,V)の形に於いて求められる。
次いで、上記のヨーレートセンサーにより検出された車体のヨーレートγの時間による微分値dγ/dtが算出され、それに基づいて車体に作用しているをヨーモーメントMが算出される。
そして上記の目標ヨーレートγt、目標スリップ角βt、ヨーモーメントMを変数とし、下記の式1によりヨーモーメントMに対応する前後輪舵角比kの値が算出される。
Figure 2006168438
上記の式はラプラス演算子Sによる演算式であり、ここで、Gγfは前輪によるヨーレートゲイン、Gγrは後輪によるヨーレートゲイン、Gβfは前輪によるスリップ角ゲイン、Gβrは後輪によるスリップ角ゲイン、Gγmはヨーレート制御系のヨーレートゲイン、Gβmはヨーレート制御系のスリップ角ゲイン、Tγfは前輪によるヨーレート時定数、Tγrは後輪によるヨーレート時定数、Tβfは前輪によるスリップ角時定数、Tβrは後輪によるスリップ角時定数、ωnは車体の固有周波数、ζは車体の減衰比である。これらのゲイン、時定数、固有周波数、減衰比は各車輌に固有の値として、予め解析や実験により求められる。
図3は本発明による前後輪舵角比補正手段を作動させる要領の一例を示すフローチャートである。
このフローチャートによる制御は自動車の運転が開始されると同時に開始される。制御が開始されると、ステップ10に於いて電動発電機故障センサー100Lまたは100Rからの信号に基づき電動発電機32Lまたは32Rに断線等の異常があるか否かが判断される。答がノー(N)である間、制御はこれにて終了し、本発明による制御は実質的には行われない。電動発電機32Rまたは32Rに断線等の故障が生じ、電動発電機故障センサー100Lまたは100Rから故障信号が発せられることによりステップ10の答がイエス(Y)になると、制御はステップ20へ進み、フラグF1が1にセットされる。フラグF1は制御の開始時には0にリセットされているので制御が最初にステップ20へ進んだときには答はノーであり、制御はステップ30へ進む。
ステップ30に於いては、電子式制御装置90のマイクロコンピュータ内に組み込まれたタイマーにより、異常が発生してからの経過時間を計測する異常判定タイムカウントが開始される。このとき制御はステップ40へ進み、フラグF1が1にセットされ、制御はステップ50へ進む。またこれ以後制御はステップ20よりステップ30および40をバイパスしてステップ50へ進む。
ステップ50に於いては、操舵角センサー98により検出された運転者による操舵角であって前輪に対する操舵角を示すδfと車速センサー96により検出された車速Vとに基づいて、電子式制御装置90のマイクロコンピュータに予め記憶されたマップ等を参照し、操舵角δfと車速Vの値に対し望まれる車体のヨーレートおよびスリップ角の目標値である目標ヨーレートγtおよび目標スリップ角βtが算出される。
次いで制御はステップ60へ進み、図には示されていないヨーレートセンサーにより検出された車体のヨーレートγの時間的変化率に基づいて現在車体に作用しているヨーモーメントMの値が算出される。
次いで制御はステップ70へ進み、上記の操舵角δf、目標ヨーレートγt、目標スリップ角βt、ヨーモーメントMに基づき、上記の式1に示す関係よりヨーモーメントMに対する前後輪舵角比kの値が算出される。
次いで制御はステップ80へ進み、フラグF2が1であるか否かが判断される。フラグF2もまた制御の開始時に0にリセットされており、後のステップ100に於いて1にセットされるので、それ迄ステップ80の答はノーであり、制御はステップを90へ進む。
ステップ90に於いては、ステップ30にて開始された異常判定タイムカウントが所定のカウント値に達したか否か、即ちタイムカウントアップであるか否かが判断される。答がノーである間、各回の制御はこれにて終了する。そして、電動発電機に異常が発生してから所定の時間が経過してなおステップ10にて電動発電機の異常が引き続き検出されているとき、ステップ90の答がイエスとなり、このとき制御はステップ100へ進み、フラグF2を1にセットした後ステップ110へ進み、ステップ70にて算出された前後輪舵角比kの補正が実行される。これは、電子式制御装置90により前後輪舵角比変更装置38を制御し、前後輪舵角比変更装置38によって設定される前輪の操舵角δfに対する後輪の操舵角δrの比δr/δfをステップ70にて算出されたkの値に合わせることにより行われる。尚、異常判定タイムカウントが満了した後は、ステップ90および100はバイパスされる。
上記の如く電動発電機の異常が検出されたとき、前後輪舵角比の補正の実行を所定時間遅らせるようにしたのは、電動発電機に断線等の故障が発生しても、そのことによって車体に作用するヨーモーメントに変化が生ずるには幾分かの時間遅れがあることに対処したものである。ステップ30および90によるタイムカウントは、そのような遅れ時間に適合して行われる。尚、上記の例では、電動発電機の故障が検出されたとき、前後輪舵角比の算出は直ちに開始されるようになっているが、電子式制御装置に於けるマイクロコンピュータの容量に余裕があり、前後輪舵角比の算出に時間を要しない場合には、前後輪舵角比の算出も所定時間の経過を待って開始されるようになっていてよい。
以上に於いては本発明を特に一対の前輪と一対の後輪の少なくとも一つが電動発電機により個別に駆動され或は制動されるようになっている場合に、該電動発電機の一つに異常が生じたことにより、車体に運転者による操舵に基づかないヨーモーメントが作用したとき、前後輪舵角比補正手段が作動される一つの実施の形態について詳細に説明したが、上に例示した如き前後輪舵角比補正手段は路面のスリップ等の他の原因により車体に運転者による操舵に基づかないヨーモーメントが作用したときにも作動されてよく(この場合、異常ヨーモーメントの発生を検出することが困難であれば、例えば、前後輪舵角比の算出と補正は常時行われればよい)、上に説明した実施の形態について本発明の範囲内にて種々の変更が可能であることは当業者にとって明らかであろう。
一対の前輪の各々が電動発電機により個別に駆動あるいは制動され、一対の後輪が内燃機関により共に駆動されるようになっている4輪操舵式の自動車に本発明を適用した実施の形態を示す概略図。 本発明による前後輪舵角比変更装置を一つの実施の形態について示す概略図。 本発明による前後輪舵角比補正手段を作動させる要領の一例を示すフローチャート
符号の説明
10…内燃機関、12…変速装置、14…プロペラシャフト、16…差動装置、18L,18R…車軸、20L…左後輪、20R…右後輪、22L…左前輪、22R…右前輪、24…ステアリングホイール、26…ステアリングギア、28…前輪操舵用タイロッド、30L,30R…ナックルアーム、32L、32L…電動発電機、34…直角変位変換装置、36…変位伝達ロッド、38…前後輪舵角比変更装置、40…変位伝達ロッド、42…直角変位変換装置、44…後輪操舵用タイロッド、46L,46R…ナックルアーム、48…枢軸、50…アングル部材、52…長孔、54…ピン、56…長孔、58…ピン、60…アクチュエータ、62…シリンダ部、64…ピストンロッド、66…枢軸、68…こ部材、70…長孔、72…ピン、74…長孔、76…ピン、78…枢軸、80…アングル部材、82…長孔、84…ピン、86…長孔、88…ピン、90…電子式制御装置、92…インバータ、94…バッテリ、96…車速センサー、98…操舵角センサー、100,100RL…電動発電機故障検出センサー

Claims (10)

  1. 一対の前輪と一対の後輪とがその間に前後輪舵角比を伴って操舵される4輪操舵式の自動車にして、運転者による操舵に基づかないヨーモーメントが車体に作用したとき、該ヨーモーメントを打ち消すように前記前後輪舵角比を補正する手段を備えていることを特徴とする自動車。
  2. 前記前後輪舵角比補正手段は、前輪操舵角と車体の目標ヨーレートと車体の目標スリップ角と車体に作用しているヨーモーメントの検出値とに基づいて前記前後輪舵角比のあるべき値を演算により算出し、前記前後輪舵角比を該算出値に合わせるよう補正するようになっていることを特徴とする請求項1に記載の自動車。
  3. 前記一対の前輪と前記一対の後輪の少なくとも一つが電動機により個別に駆動されるようになっており、前記電動機の一つに異常が生じたとき前記前後輪舵角比補正手段が作動されるようになっていることを特徴とする請求項1または2に記載の自動車。
  4. 前記電動機異常が生じたとき前記前後輪舵角比補正手段は所定の時間の経過を待って前後輪舵角比を補正するようになっていることを特徴とする請求項3に記載の自動車。
  5. 前記電動機異常が生じたとき前記前後輪舵角比補正手段は所定の時間が経過するまで前記前後輪舵角比のあるべき値を算出し、前記所定時間が経過したときから前記前後輪舵角比を該算出値に補正するようになっていることを特徴とする請求項3に記載の自動車。
  6. 前記一対の前輪と前記一対の後輪の少なくとも一つが発電機により個別に制動されるようになっており、前記発電機の一つに異常が生じたとき前記前後輪舵角比補正手段が作動されるようになっていることを特徴とする請求項1または2に記載の自動車。
  7. 前記発電機異常が生じたとき前記前後輪舵角比補正手段は所定の時間の経過を待って前後輪舵角比を補正するようになっていることを特徴とする請求項6に記載の自動車。
  8. 前記発電機異常が生じたとき前記前後輪舵角比補正手段は所定の時間が経過するまで前記前後輪舵角比のあるべき値を算出し、前記所定時間が経過したときから前記前後輪舵角比を該算出値に補正するようになっていることを特徴とする請求項6に記載の自動車。
  9. 前記前後輪舵角比補正手段は前輪操舵角と後輪操舵角とを支点の周りに傾動するてこ部材のてこ比により関連付ける機構を含み、前後輪舵角比の補正は前記のてこ比を変えることにより行われるようになっていることを特徴とする請求項1〜8のいずれかに記載の自動車。
  10. 前記一対の前輪が運転者により直接操舵され、前記一対の後輪が前記一対の前輪の操舵に伴って前記前後輪舵角比補正手段を介して操舵されるようになっていることを特徴とする請求項1〜9のいずれかに記載の自動車。
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