JP2006167227A - 遊技機 - Google Patents
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Abstract
【課題】 演出用リールをメインリールとして遊技者に認識させるとともに、メインリールに十分な迫力を持たせて遊技者に意識させる遊技機を提供する。
【解決手段】 遊技機(1)は、メインリール(23L,23C,23R)と、停止ボタン(7L,7C,7R)と、主制御回路(71)と、演出用リール(3L,3C,3R)と、これらが収容されるキャビネット(2)と、を備える。キャビネット(2)は、筐体下部である腰部(2a)と、この腰部(2a)の上に位置する筐体中央部(2b)と、この筐体中央部(2b)の上に位置する筐体上部(2c)と、を備え、腰部(2a)の台座部(10)側には、停止ボタン(7L,7C,7R)が設けられ、筐体中央部(2b)には、演出用リール(3L,3C,3R)が設けられ、筐体中央部(2b)の演出用リール(3L,3C,3R)と台座部(10)との間には、メインリール(23L,23C,23R)が設けられる。
【選択図】 図1
【解決手段】 遊技機(1)は、メインリール(23L,23C,23R)と、停止ボタン(7L,7C,7R)と、主制御回路(71)と、演出用リール(3L,3C,3R)と、これらが収容されるキャビネット(2)と、を備える。キャビネット(2)は、筐体下部である腰部(2a)と、この腰部(2a)の上に位置する筐体中央部(2b)と、この筐体中央部(2b)の上に位置する筐体上部(2c)と、を備え、腰部(2a)の台座部(10)側には、停止ボタン(7L,7C,7R)が設けられ、筐体中央部(2b)には、演出用リール(3L,3C,3R)が設けられ、筐体中央部(2b)の演出用リール(3L,3C,3R)と台座部(10)との間には、メインリール(23L,23C,23R)が設けられる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、遊技機に関する。
例えば、停止ボタンを備えたスロットマシン、いわゆるパチスロ機は、正面の表示窓内に複数の図柄を表示する機械的回転リールを複数配列して構成した変動表示装置、或いはリール上の図柄を画面に表示する電気的変動表示装置を有する。遊技者のスタート操作に応じて、制御手段が変動表示装置を駆動して各リールを回転させることにより、図柄を変動表示させ、一定時間後自動的に或いは遊技者の停止操作により、各リールの回転を順次停止させる。このとき、表示窓内に現れた各リールの図柄が特定の組合せ(入賞図柄)になった場合にコイン、メダル等の遊技媒体を払出すことで遊技者に利益を付与するものである。
現在主流の機種は、複数種類の入賞態様を有するものである。特に、所定の役の入賞が成立したときは、1回のコインの払出しに終わらず、所定期間、通常の状態よりも条件の良い遊技状態となる。このような役として、遊技者に相対的に大きい利益を与えるゲームが所定回数行える役(「ビッグボーナス」と称し、以下「BB」と略記する)と、遊技者に相対的に小さい利益を与える遊技を所定ゲーム数行える役(「レギュラーボーナス」と称し、以下「RB」と略記する)がある。
また、現在主流の機種においては、有効化された入賞ライン(以下「有効ライン」という)に沿って所定の図柄の組合せが並び、コイン、メダル等が払出される入賞が成立するには、内部的な抽選処理(以下、「内部抽選」という)により役に当選(以下、「内部当選」という)し、且つその内部当選した役(以下、「内部当選役」という)の入賞成立を示す図柄の組合せを有効ラインに停止できるタイミングで遊技者が停止操作を行うことが要求される。つまり、いくら内部当選したとしても、遊技者の停止操作のタイミングが悪いと入賞を成立させることができない。すなわち、停止操作のタイミングに熟練した技術が要求される(「目押し」といわれる技術介入性の比重が高い)遊技機が現在の主流である。
ここで、上述した変動表示装置や制御装置は、筐体に収納される(例えば、特許文献1参照)。具体的には、この筐体は、筐体下部と、この筐体下部の上に位置する筐体中央部と、この筐体中央部の上に位置する筐体上部と、を有する。筐体下部と筐体中央部との間は、台座部であり、この台座部には停止ボタンが設けられている。また、筐体上部には、遊技に必要な識別情報を変動表示する3個のメインリールが設けられる。一方、筐体中央部には、メインリールによる表示を補助する演出表示を行う3個の演出用リールが設けられている。この演出用リールは、メインリールよりも大きく形成されている。
演出用リールはメインリールに比べて様々な演出表示が可能である。そこで、この発明によれば、遊技者に演出用リールをメインリールとして認識させることにより、遊技者に対して様々な表示を行って、遊技の面白みを向上できる。
特開2001−339945号公報
ところで、上述した遊技機の筐体上部には、メインリールだけでなく、ランプ類やスピーカ類も配置されるため、ランプ類やスピーカ類の大きさが限定されてしまう場合があった。また、遊技中、遊技者は頻繁にメインリールを見上げる必要があり、首や肩が疲れてしまう場合があった。また、遊技者は、筐体中央部に設けられた演出用リールをメインリールとして認識するため、筐体上部に設けられたメインリールに対する意識が薄れてしまう場合があった。
本発明の目的は、演出用リールをメインリールとして遊技者に意識させ、筐体上部におけるランプ類やスピーカ類の配値の自由度を向上させるとともに、遊技に伴う疲労を軽減できる遊技機を提供することである。
本発明は、以上のような問題点に鑑みてなされたものであり、遊技機において、前記筐体は、筐体下部である腰部と、この腰部の上に位置する筐体中央部と、この筐体中央部の上に位置する筐体上部と、を備え、前記腰部と前記筐体中央部との間は台座部であり、前記腰部の前記台座部側には、前記操作手段が設けられ、前記筐体中央部には、前記演出表示手段が設けられ、前記筐体中央部の前記演出表示手段と前記台座部との間には、前記変動表示手段が設けられることを特徴とする。
より具体的には、本発明では、以下のようなものを提供する。
(1) 遊技に必要な識別情報(例えば、後述のメインリール23L,23C,23R上に配置された図柄など)を変動表示する変動表示手段(例えば、後述のメインリール23L,23C,23R)と、遊技者が操作する操作手段(例えば、後述の停止ボタン7L,7C,7R)と、前記操作手段の操作に基づいて前記識別情報の変動表示を停止させる停止制御手段(例えば、後述の主制御回路71)と、前記変動表示手段の表示を補助する演出表示を行う演出表示手段(例えば、後述の各演出用リール3L,3C,3R)と、これらの手段が収容される筐体(たとえば、後述のキャビネット2)と、を備える遊技機(例えば、後述の遊技機1)であって、前記筐体は、筐体下部である腰部(例えば、後述の腰部2a)と、この腰部の上に位置する筐体中央部(例えば、後述の筐体中央部2b)と、この筐体中央部の上に位置する筐体上部(例えば、後述の筐体上部2c)と、を備え、
前記腰部と前記筐体中央部との間は台座部(例えば、後述の台座部10)であり、前記腰部の前記台座部側には、前記操作手段が設けられ、前記筐体中央部には、前記演出表示手段が設けられ、前記筐体中央部の前記演出表示手段と前記台座部との間には、前記変動表示手段が設けられることを特徴とする遊技機。
前記腰部と前記筐体中央部との間は台座部(例えば、後述の台座部10)であり、前記腰部の前記台座部側には、前記操作手段が設けられ、前記筐体中央部には、前記演出表示手段が設けられ、前記筐体中央部の前記演出表示手段と前記台座部との間には、前記変動表示手段が設けられることを特徴とする遊技機。
(1)記載の遊技機によれば、台座部の上に位置する筐体中央部に演出表示手段を設けたので、遊技者の目線の正面に演出表示手段が位置することとなる。遊技者は、変動表示手段は筐体中央部に配置されるという固定観念を有しているので、演出表示手段を変動表示手段として遊技者に認識させることができる。
このとき、変動表示手段を筐体中央部に設けたので、演出表示手段と同様に、変動表示手段も遊技者の目線のほぼ正面に位置することとなる。その結果、遊技者が変動表示手段を視認するために目線を大幅に移動させる必要がないから、遊技に伴う疲労を軽減できるうえに、筐体上部におけるランプ類やスピーカ類の配値の自由度を向上でき、また、変動表示手段を遊技者に意識させることができる。
このとき、変動表示手段を筐体中央部に設けたので、演出表示手段と同様に、変動表示手段も遊技者の目線のほぼ正面に位置することとなる。その結果、遊技者が変動表示手段を視認するために目線を大幅に移動させる必要がないから、遊技に伴う疲労を軽減できるうえに、筐体上部におけるランプ類やスピーカ類の配値の自由度を向上でき、また、変動表示手段を遊技者に意識させることができる。
(2) (1)に記載の遊技機において、内部当選役を決定する内部当選役決定手段(例えば、後述の主制御回路71)と、前記内部当選役決定手段が特定の役(例えば、チェリーの小役や再遊技)を内部当選役として決定したことを遊技者に報知する報知手段(例えば、後述の窓枠部25)と、を備え、前記報知手段は、前記変動表示手段を囲むように設けられることを特徴とする遊技機。
(2)記載の遊技機によれば、特定の役を内部当選役として決定した場合、遊技者にその旨を報知するので、利益状態がもうすぐ発生するかもしれないという期待感を遊技者に抱かせることができる。しかも、変動表示手段を囲むように報知手段を設けたので、報知手段で囲まれた変動表示手段を遊技者に強く印象付けることができる。
(3) (2)に記載の遊技機において、前記報知手段の報知態様は、前記特定の役の種類(例えば、チェリーの小役や再遊技)によって異なることを特徴とする遊技機。
(3)に記載の遊技機によれば、内部当選役の種類に応じて、報知態様を変化させる。このように報知態様が変化すれば、どの役が内部当選したかを把握でき、遊技性が向上する。また、インパクトのある演出になり、遊技者の目線を報知手段へ向けさせることができるので、遊技者が変動表示手段を見落とす危険が減少する。
本発明によれば、変動表示手段を筐体中央部に設けたので、演出表示手段と同様に、変動表示手段も遊技者の目線のほぼ正面に位置することとなる。その結果、遊技者が変動表示手段を視認するために目線を大幅に移動させる必要がないから、遊技に伴う疲労を軽減できるうえに、筐体上部におけるランプ類やスピーカ類の配値の自由度を向上でき、また、変動表示手段を遊技者に意識させることができる。
以下、実施例の遊技機について説明する。
図1は、本発明の一実施例の遊技機1の外観を示す斜視図である。遊技機1は、いわゆる「パチスロ機」である。この遊技機1は、コイン、メダル、遊技球又はトークンなどの他、遊技者に付与された、もしくは付与される遊技価値の情報を記憶したカード等の遊技媒体を用いて遊技する遊技機であるが、以下ではメダルを用いるものとして説明する。
遊技機1の全体を形成しているキャビネット2は、筐体下部である腰部2aと、この腰部の上に位置する筐体中央部2bと、この筐体中央部2bの上に位置する筐体上部2cとで構成される。
筐体中央部2bの正面には、略垂直面としての演出用パネル表示部2eが形成され、その中央には縦長矩形の演出用表示窓4L,4C,4Rが設けられる。演出用表示窓4L,4C,4Rには、演出用ラインとして水平方向にトップライン8b,センターライン8c及びボトムライン8d、斜め方向にクロスアップライン8a及びクロスダウンライン8eが設けられている。演出用ラインは、基本的に、役の入賞の成否に直接的に関わるものではない。
演出用パネル表示部2eの内側には、各々の外周面に複数種類の図柄によって構成される図柄列が描かれた3個の演出用リール3L,3C,3Rが回転自在に横一列に設けられている。各演出用リール3L,3C,3Rの図柄は、演出用表示窓4L,4C,4Rを通して観察できるようになっている。また、演出用リール3L,3C,3Rは、基本的に、後述のスタート操作により回転を開始し、後述の停止ボタン7L,7C,7Rの操作に基づいて回転を停止するが、回転速度、回転方向、回転態様などは、遊技状況に応じて変化する。
演出用表示窓4L,4C,4Rの左側には、1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c、情報表示部18が設けられる。1−BETランプ9a、2−BETランプ9b及び最大BETランプ9cは、一のゲームを行うために賭けられたメダルの数(以下「BET数」という)に応じて点灯する。1−BETランプ9aは、BET数が“1”の場合に点灯する。2−BETランプ9bは、BET数が“2”の場合に点灯する。最大BETランプ9cは、BET数が“3”の場合に点灯する。情報表示部18は、7セグメントLEDから成り、貯留(クレジット)されているメダルの枚数、入賞時のメダルの払出枚数などを表示する。
演出用表示窓4L,4C,4Rの下方には水平面の台座部10が形成され、筐体中央部2bの演出用パネル表示部2eと台座部10との間には、略垂直面としてのパネル表示部17が形成され、その中央には縦長矩形のメイン表示窓24L,24C,24Rが設けられる。メイン表示窓24L,24C,24Rには、表示ラインとして水平方向にトップライン18b、センターライン18c及びボトムライン18d、斜め方向にクロスアップライン18a及びクロスダウンライン18eが設けられている。
これらの表示ラインは、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13を操作すること(以下「BET操作」という)、或いはメダル投入口22にメダルを投入することにより、それぞれ1本、3本、5本が有効化される。どの表示ラインが有効化されたかは、後で説明するBETランプ19a,19b,19cの点灯で表示される。
ここで、表示ライン18a〜18eは、役の成否に関わる。具体的には、所定の役に対応する図柄組合せを構成する図柄がいずれかの有効ライン(有効化された表示ライン)に対応する所定の位置に並んで停止表示されることにより、所定の役が成立することとなる。
パネル表示部17の内側には、各々の外周面に複数種類の図柄によって構成される図柄列が描かれた3個のメインリール23L,23C,23Rが回転自在に横一列に設けられ、変動表示手段を形成している。各リールの図柄はメイン表示窓24L,24C,24Rを透して観察できるようになっている。
メイン表示窓24L,24C,24Rの左側には、1−BETランプ19a、2−BETランプ19b、最大BETランプ19c、情報表示部28が設けられる。1−BETランプ19a、2−BETランプ19b及び最大BETランプ19cは、一のゲームを行うために賭けられたメダルの数(以下「BET数」という)に応じて点灯する。
1−BETランプ19aは、BET数が“1”で1本の表示ラインが有効化されたとき(1本の有効ラインが設定されたとき)に点灯する。2−BETランプ19bは、BET数が“2”で3本の表示ラインが有効化されたとき(3本の有効ラインが設定されたとき)に点灯する。最大BETランプ19cは、BET数が“3”で全て(5本)の表示ラインが有効化されたとき(全て(5本)の有効ラインが設定されたとき)に点灯する。情報表示部28は、7セグメントLEDから成り、貯留(クレジット)されているメダルの枚数、メダルの払出枚数などを表示する。
メインリール23L,23C,23Rの周囲には、窓枠部25が設けられる。この窓枠部25は、赤、青、緑等の異なる色のLEDが順に並んで構成される。窓枠部25の表示態様は、特定の色のLEDのみを点滅させたり、全てのLEDを点滅させたりすることにより変化する。例えば、一般遊技状態において、「チェリーの小役」に内部当選した場合、赤色のLEDが点滅し、「再遊技」に内部当選した場合、青のLEDが点滅する。
メインリール23L,23C,23Rの右側にはメダル投入口22が設けられ、メインリール23L,23C,23Rの左側には、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、及び最大BETスイッチ13が設けられる。1−BETスイッチ11は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの1枚がゲームに賭けられ、2−BETスイッチ12は、1回の押し操作により、クレジットされているメダルのうちの2枚がゲームに賭けられ、最大BETスイッチ13は、1回のゲームに賭けることが可能な最大枚数のメダルが賭けられる。これらのBETスイッチ11,12,13を操作することで、前述のとおり、所定の表示ラインが有効化される。
台座部10の前面部の左寄りには、遊技者がゲームで獲得したメダルのクレジット/払出しを押しボタン操作で切り換えるC/Pスイッチ14が設けられている。このC/Pスイッチ14の切り換えにより、腰部2a正面のメダル払出口15からメダルが払出され、払出されたメダルはメダル受け部16に溜められる。C/Pスイッチ14の右側には、遊技者の操作により上記リールを回転させ、表示窓4L,4C,4R内での図柄の変動表示を開始するためのスタートレバー6が所定の角度範囲で回動自在に取り付けられている。
台座部10の前面部中央には、3個のリール3L,3C,3Rの回転をそれぞれ停止させるための3個の停止ボタン7L,7C,7Rが設けられている。メダル受け部16の上方の左右には、スピーカ21L,21Rが設けられている。なお、実施例では、一のゲーム(単位遊技)は、基本的にスタートレバー6が操作されることにより開始し、全てのリール3L,3C,3Rが停止したときに終了する。
実施例では、全てのリールが回転しているときに行われるリールの停止操作(停止ボタンの操作)を「第1停止操作」、「第1停止操作」の後に行われる停止操作を「第2停止操作」、「第2停止操作」の後に行われる停止操作を「第3停止操作」という。また本実施例において、第1停止操作として左停止ボタン7Lを操作することを「順押し」といい、第1停止操作として中停止ボタン7Cを操作することを「中押し」といい、第1停止操作として右停止ボタン7Rを操作することを「逆押し」という。
図2は、各メインリール23L,23C,23Rに表わされた複数種類の図柄が13個配列された図柄列を示している。各図柄には“00”〜“12”のコードナンバーが付され、データテーブルとして後で説明するROM32(図7)に格納(記憶)されている。各メインリール23L,23C,23R上には、“ドンちゃん(図柄91)”、“三尺玉(図柄92)”、“大山(図柄93)”、“扇子(図柄94)”及び“チェリー(図柄95)”の図柄で構成される図柄列が表わされている。各メインリール23L,23C,23Rは、図柄列が図2の矢印方向に移動するように回転駆動される。
図3は、各遊技状態における入賞図柄組合せに対応する役及び払出枚数を示す。
実施例の遊技状態には、「一般遊技状態」、「BB持越状態」、「BB一般遊技状態」、及び「RB遊技状態」がある。
「一般遊技状態」は、遊技全体に占める割合が最も大きな遊技状態である。この遊技状態では、基本的に、いわゆる「出玉率」の期待値が“1”よりも小さくなるように設計されている。また、後述の持越役がない遊技状態である。
「BB持越状態」は、BBが持ち越された遊技状態(BBの入賞が許容された遊技状態)である。BBに内部当選した後、BBが入賞するまでの間、BBを内部当選役として保持することにより、BBを持ち越すことができる。持ち越されたBBを、以下「持越役」という。
「BB一般遊技状態」は、BBが入賞することにより発生し、小役及びRB(JACイン)の入賞が可能な遊技状態である。BBの入賞により発生し、「BB一般遊技状態」及び「RB遊技状態」により構成される遊技者に有利な遊技状態を、以下「BB遊技状態」という。
「RB遊技状態」は、「BB一般遊技状態」においてRBが入賞すること(いわゆる「JACイン」)により発生する。「RB遊技状態」では、後述の「役物」(JACの小役)に内部当選する確率が高い。
ここで、BB遊技状態は、BB一般遊技状態において特定回数(実施例では、“30回”)のゲームを行うこと、又はRB(JACイン)が所定回数(実施例では、“3回”)入賞することにより終了する。また、BB一般遊技状態では、一般遊技状態と比べて小役に内部当選する確率が高くなるように構成されているが、内部当選役は、一般遊技状態と同様に乱数抽選の結果に基づいて決定される。このため、BB遊技状態において有利に遊技を進めるために、RB(JACイン)の入賞を意図的に実現しないような停止ボタン7L,7C,7Rの操作(いわゆる「リプレイハズシ」)が必要となる場合がある。
図3に示すように、BBの入賞は、一般遊技状態又はBB持越状態において“ドンちゃん−ドンちゃん−ドンちゃん”が有効ラインに沿って並ぶことにより実現する。BBが入賞した後、遊技状態がBB一般遊技状態となる。
RBの入賞は、BB一般遊技状態において“扇子−扇子−扇子”が有効ラインに沿って並ぶことにより実現する。BB一般遊技状態においてRBが入賞することを、一般に「JACイン」と称する。RBが入賞した後、遊技状態がRB遊技状態となる。
ここで、RBの入賞の成否は、遊技者の停止ボタン7L,7C,7Rの操作態様(操作順序、操作タイミングなど)に基づいて、RB(JACイン)の入賞、又はハズレ(入賞役なし)のいずれかに振り分けられることとなる。
具体的には、「順押し」が行われた場合には、RB(JACイン)が必ず入賞するように停止制御(後述の図5(1)に基づく停止制御)が行われる。これに対し、「逆押し」が行われた場合には、操作態様に拘らずRBが入賞しないように停止制御(後述の図5(2)に基づく停止制御)が行われる。
再遊技(リプレイ)の入賞は、一般遊技状態及びBB持越状態において“扇子−扇子−扇子”が並ぶことにより実現する。再遊技が入賞すると、投入したメダルの枚数と同数のメダルが自動投入されるので、遊技者はメダルを消費することなく次のゲームを行うことができる。
一般遊技状態、BB持越状態及びBB一般遊技状態では、「大山の小役」、「三尺玉の小役」、及び「チェリーの小役」の入賞を実現することが可能であるが、その払出枚数は図示のとおりである。
役物の入賞は、RB遊技状態において“扇子−扇子−扇子”が並ぶことにより実現する。役物の入賞回数が“8回”となったとき、遊技状態が変化する。ここで、役物の入賞が実現する可能性のあるRB遊技状態のゲームは、一般に「JACゲーム」と称される。
図4は、各演出用リール3L,3C,3Rに表わされた複数種類の図柄が21個配列された図柄列を示している。各図柄には“00”〜“20”のコードナンバーが付され、データテーブルとして後で説明する副制御回路72(図7)に格納(記憶)されている。各演出用リール3L,3C,3R上には、“白7(図柄111)”、“赤7(図柄112)”、“BAR(図柄113)”、“ベル(図柄114)”、“スイカ(図柄115)”、“Replay(図柄116)”及び“チェリー(図柄117)”の図柄で構成される図柄列が表わされている。各演出用リール3L,3C,3Rは、図柄列が図4の矢印方向に移動するように回転駆動される。
ここで、基本的に、演出用リール3L,3C,3Rの“白7”、“赤7”及び“BAR”は、メインリール23L,23C,23Rの“ドンちゃん(図柄91)”に対応する。このため、BBの入賞時には、基本的に、いずれかの演出用ライン8a〜8eに沿って“白7−白7−白7”、“赤7−赤7−赤7”又は“BAR−BAR−BAR”が停止表示される。
また、基本的に、演出用リール3L,3C,3Rの“ベル”、“スイカ”、“Replay”及び“チェリー”は、夫々メインリール23L,23C,23Rの“三尺玉(図柄92)”、“大山(図柄93)”、“扇子(図柄94)”及び“チェリー(図柄95)”に対応する。
このため、一般遊技状態では、三尺玉の小役の入賞時には、基本的に、いずれかの演出用ライン8a〜8eに沿って“ベル−ベル−ベル”が停止表示される。大山の小役の入賞時には、基本的に、いずれかの演出用ライン8a〜8eに沿って“スイカ−スイカ−スイカ”が停止表示される。再遊技の入賞時には、基本的に、いずれかの演出用ライン8a〜8eに沿って“Replay−Replay−Replay”が停止表示される。チェリーの小役の入賞時には、基本的に、いずれかの演出用ライン8a〜8eに沿って“チェリー−any−any”が停止表示される。
他方、BB持越状態では、一般遊技状態とは異なる演出用リール3L,3C,3Rの停止制御を行う場合がある。例えば、ベルの小役が入賞した場合、或いは入賞役がなしの場合などに、いずれかの演出用ライン8a〜8eに沿って“Replay−Replay−Replay”を停止表示したりする。BB持越状態において停止制御の態様を一般遊技状態のものと異ならせることにより、BBに内部当選していることを遊技者に対して報知することができる。
図5を参照して、BB一般遊技状態において「RB(JACイン)」に内部当選した場合に、メインリール23L,23C,23Rの停止制御に使用する停止テーブルを示す。
「停止テーブル」には、各メインリール23L,23C,23Rの「停止操作位置」と「停止制御位置」とが示されている。「停止操作位置」は、各メインリール23L,23C,23Rに対応して設けられた停止ボタン7L,7C,7Rが操作されたとき、センターライン18cに位置していた図柄(具体的には、図柄の中心がセンターライン18cの上方に位置し、その中心がセンターライン18cの位置に最も近い図柄)のコードナンバーを表わす。「停止制御位置」とは、停止操作が行われたメインリールが停止したとき、センターライン18cに対応する位置に停止表示される図柄のコードナンバーを表わす。
本実施例では、いわゆる「滑りコマ数」を最大“2コマ”としている。例えば、右のメインリール23Rの回転中において、コードナンバー“11”の“大山”がセンターライン18cの位置に到達したときに停止ボタン7Rが操作された場合、コードナンバー“09”の“チェリー”をセンターライン18cの位置に停止表示するように右のメインリール23Rを停止制御することができる。
図5(1)は、メインリール順押し停止テーブルを示す。このテーブルは、「順押し」が行われた場合に、停止ボタンの「停止操作位置」に拘らずRB(JACイン)が入賞するようにメインリール23L,23C,23Rを停止制御する際に使用される。
図5(1)において、左のメインリール23Lの「停止制御位置」は、コードナンバー“01”,“04”,“07”,“10”又は“12”のいずれかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄は、“扇子”である。
図5(1)において、中央のメインリール23Cの「停止制御位置」は、コードナンバー“01”,“04”,“07”,“10”又は“12”のいずれかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄は、“扇子”である。
図5(1)において、右のメインリール23Rの「停止制御位置」は、コードナンバー“01”,“04”,“07”,“10”又は“12”のいずれかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄は、“扇子”である。
以上のように、図5(1)に示すメインリール順押し停止テーブルが各メインリール23L,23C,23Rの停止制御に使用された場合には、センターライン18cの位置に“扇子−扇子−扇子”が並んで停止表示され、RB(JACイン)の入賞が必ず実現する。
図5(2)は、メインリール逆押し停止テーブルを示す。このテーブルは、「逆押し」が行われた場合に、「停止操作位置」に拘らずRB(JACイン)が入賞しないようにメインリール23L,23C,23Rを停止制御する際に使用される。ここで、中央のメインリール23C及び右のメインリール23Rの停止操作位置に対する停止制御位置は、図5(1)に示すものと同じである。
図5(2)において、左のメインリール23Lの「停止制御位置」は、コードナンバー“00”,“02”,“03”,“05”,“06”,“08”,“09”又は“11”のいずれかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄には、“扇子”は含まれない。
以上のように、図5(2)に示すメインリール逆押し停止テーブルが各メインリール23L,23C,23Rの停止制御に使用された場合には、RB(JACイン)は入賞しない。
図6を参照して、BB一般遊技状態において「RB(JACイン)」に内部当選した場合に、演出用リール3L,3C,3Rの停止制御に使用する停止テーブルを示す。
ここで、実施例では、BB一般遊技状態において「RB(JACイン)」に内部当選したゲームでは、演出用リール3L,3C,3Rは、演出用表示窓4L,4C,4R内を図柄が下方向に移動する方向に160回転/分で回転する。演出用リール3L,3C,3Rの直径は“0.3m”であるので、160回転/分で回転した場合には、演出用表示窓4L,4C,4R内の図柄の変動速度は、“48πm/分”である。
演出用表示窓4L,4C,4R内を図柄が下方向に移動(変動表示)する演出用リール3L,3C,3Rの回転方向を、以下「順方向」という。また、演出用表示窓4L,4C,4R内を図柄が上方向に移動(変動表示)する演出用リール3L,3C,3Rの回転方向を、以下「逆方向」という。
「停止テーブル」には、各演出用リール3L,3C,3Rの「停止操作位置」と「停止制御位置」とが示されている。「停止操作位置」は、各演出用リール3L,3C,3Rに対応して設けられた停止ボタン7L,7C,7Rが操作されたとき、センターライン8cに位置していた図柄(具体的には、図柄の中心がセンターライン8cの上方に位置し、その中心がセンターライン8cの位置に最も近い図柄)のコードナンバーを表わす。「停止制御位置」とは、停止操作が行われた演出用リールが停止したとき、センターライン8cの位置に停止表示される図柄のコードナンバーを表わす。
図6(1)は、演出用リール順押し停止テーブルを示す。このテーブルは、「順押し」が行われた場合に、停止ボタンの「停止操作位置」に拘らずセンターライン8cに沿って“Replay−Replay−Replay”が並ぶように演出用リール3L,3C,3Rを停止制御する際に使用される。
図6(1)において、左の演出用リール3Lの「停止制御位置」は、コードナンバー“04”,“09”,“12”,“15”,“17”又は“20”のいずれかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄は、“Replay”である。
図6(1)において、中央の演出用リール3Cの「停止制御位置」は、コードナンバー“01”,“06”,“10”,“15”又は“18”のいずれかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄は、“Replay”である。
図6(1)において、右の演出用リール3Rの「停止制御位置」は、コードナンバー“02”,“05”,“10”,“14”又は“18”のいずれかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄は、“Replay”である。
以上のように、図6(1)に示す演出用リール順押し停止テーブルが各演出用リール3L,3C,3Rの停止制御に使用された場合には、センターライン8cの位置に“Replay−Replay−Replay”が並んで停止表示される。このように停止制御することにより、メイン表示窓24L,24C,24R内の図柄の停止態様と整合性のとれた演出用表示窓4L,4C,4R内の図柄の停止態様を実現することができる。
図6(2)は、演出用リール逆押し停止テーブルを示す。このテーブルは、基本的に、「逆押し」が行われた場合に、停止ボタンの「停止操作位置」に拘らず演出用ライン8a〜8cに沿って“Replay−Replay−Replay”が並ばないように演出用リール3L,3C,3Rを停止制御する際に使用される。ここで、中央の演出用リール3C及び右の演出用リール3Rの停止操作位置に対する停止制御位置は、図6(1)に示すものと同じである。
図6(2)において、左の演出用リール3Lの「停止制御位置」は、コードナンバー“00”,“01”,“02”,“05”,“10”,“13”,“16”,“18”又は“19”のいずれかである。図2に示す図柄列において、これらに対応する図柄は、“白7”を含み、“Replay”を含まない。
以上のように、図6(2)に示す演出用リール逆押し停止テーブルが各演出用リール3L,3C,3Rの停止制御に使用された場合には、センターライン8cの位置に“Replay−Replay−Replay”が並んで停止表示されない。このように停止制御することにより、メイン表示窓24L,24C,24R内の図柄の停止態様と整合性のとれた演出用表示窓4L,4C,4R内の図柄の停止態様を実現することができる。
また、左の演出用リール3Lの「停止操作位置」が“01”の場合にのみ、「停止制御位置」が“01”となるように設定されている。すなわち、「停止操作位置」が“01”の場合(いわゆる「ビタ押し」の場合)にのみ、コードナンバー“01”の“白7”がセンターライン8cの位置に停止表示される。
BB遊技状態においてRB遊技状態が既に“2回”発生しており且つBB一般遊技状態において行うことが可能なゲーム回数が“9回”以上である状況において「RB(JACイン)」に内部当選した場合(所定のゲームである場合)には、情報表示部18は、「逆押し」を行うとともに左の演出用リール3Lのコードナンバー“01”の“白7”をセンターライン8cの位置に停止させるべきことを内容とする情報を表示する。
したがって、情報表示部18に上記情報を表示するとともに、演出用リール逆押し停止テーブルを停止制御に利用することにより、演出用リール3L,3C,3Rの停止態様に基づいて遊技者の停止操作に関する技量を判定することができる(目押し能力を評価する目押し判定機能が実現する)。また、遊技者は、その判定の結果を演出用リール3L,3C,3Rの停止態様により把握することができる。情報表示部18では、コードナンバー“01”の“白7”がセンターライン8cの位置に停止した場合(左の演出用表示窓4L内に“白7”が“3つ”停止した場合)には、遊技者の停止操作の熟練度が高いことを報知するとともに、“白7”を狙う停止操作が成功したことを祝福する演出が行われる。
図7は、遊技機1における遊技処理動作を制御する主制御回路71と、主制御回路71に電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)と、主制御回路71から送信される制御指令に基づいて演出用リール3L,3C,3R、スピーカ21L,21R、LED類101及びランプ類102を制御する副制御回路72とを含む回路構成を示す。
主制御回路71は、回路基板上に配置されたマイクロコンピュータ30を主たる構成要素とし、これに乱数サンプリングのための回路を加えて構成されている。マイクロコンピュータ30は、予め設定されたプログラムに従って制御動作を行うCPU31と、記憶手段であるROM32及びRAM33を含む。
CPU31には、基準クロックパルスを発生するクロックパルス発生回路34及び分周器35と、サンプリングされる乱数を発生する乱数発生器36及びサンプリング回路37とが接続されている。尚、乱数サンプリングのための手段として、マイクロコンピュータ30内で、即ちCPU31の動作プログラム上で、乱数サンプリングを実行するように構成してもよい。その場合、乱数発生器36及びサンプリング回路37は省略可能であり、或いは、乱数サンプリング動作のバックアップ用として残しておくことも可能である。
マイクロコンピュータ30のROM32には、スタートレバー6を操作(スタート操作)する毎に行われる乱数サンプリングの判定(内部当選役の決定など)に用いられる確率抽選テーブル、停止ボタンの操作に応じてメインリール23L,23C,23Rの停止態様を決定するための停止テーブル、副制御回路72に送信するための各種制御指令(コマンド)等が格納されている。副制御回路72が主制御回路71へコマンド、情報等を入力することはなく、主制御回路71から副制御回路72への一方向で通信が行われる。RAM33には、種々の情報が格納される。例えば、フラグ、遊技状態の情報等が格納される。
図7の回路において、マイクロコンピュータ30からの制御信号により動作が制御される主要なアクチュエータとしては、BETランプ(1−BETランプ9a、2−BETランプ9b、最大BETランプ9c)と、情報表示部18と、メダルを収納し、ホッパー駆動回路41の命令により所定枚数のメダルを払い出すホッパー(払出しのための駆動部を含む)40と、メインリール23L,23C,23Rを回転駆動するステッピングモータ49L,49C,49Rとがある。
更に、ステッピングモータ49L,49C,49Rを駆動制御するメインリールモータ駆動回路39、ホッパー40を駆動制御するホッパー駆動回路41、各種ランプを駆動制御するランプ駆動回路45、及び各種表示部を駆動制御する表示部駆動回路48がCPU31の出力部に接続されている。これらの駆動回路は、それぞれCPU31から出力される駆動指令などの制御信号を受けて、各アクチュエータの動作を制御する。
また、マイクロコンピュータ30が制御指令を発生するために必要な入力信号を発生する主な入力信号発生手段としては、スタートスイッチ6S、1−BETスイッチ11、2−BETスイッチ12、最大BETスイッチ13、C/Pスイッチ14、メダルセンサ22S、停止信号回路46、メインリール位置検出回路50、払出完了信号回路51がある。
スタートスイッチ6Sは、スタートレバー6の操作を検出する。メダルセンサ22Sは、メダル投入口22に投入されたメダルを検出する。停止信号回路46は、各停止ボタン7L,7C,7Rの操作に応じて停止信号を発生する。メインリール位置検出回路50は、メインリール回転センサからのパルス信号を受けて各メインリール23L,23C,23Rの位置を検出するための信号をCPU31へ供給する。払出完了信号回路51は、メダル検出部40Sの計数値(ホッパー40から払出されたメダルの枚数)が指定された枚数データに達した時、メダル払出完了を検知するための信号を発生する。
図7の回路において、乱数発生器36は、一定の数値範囲に属する乱数を発生し、サンプリング回路37は、スタートレバー6が操作された後の適宜のタイミングで1個の乱数をサンプリングする。こうしてサンプリングされた乱数及びROM32内に格納されている確率抽選テーブルに基づいて、当選役が決定される。
メインリール23L,23C,23Rの回転が開始された後、ステッピングモータ49L,49C,49Rの各々に供給される駆動パルスの数が計数され、その計数値はRAM33の所定エリアに書き込まれる。メインリール23L,23C,23Rからは一回転毎にリセットパルスが得られ、これらのパルスはメインリール位置検出回路50を介してCPU31に入力される。こうして得られたリセットパルスにより、RAM33で計数されている駆動パルスの計数値が“0”にクリアされる。これにより、RAM33内には、各メインリール23L,23C,23Rについて一回転の範囲内における回転位置に対応した計数値が格納される。
上記のようなメインリール23L,23C,23Rの回転位置とメインリール外周面上に描かれた図柄とを対応づけるために、図柄テーブル(図示せず)が、ROM32内に格納されている。この図柄テーブルでは、前述したリセットパルスが発生する回転位置を基準として、各メインリール23L,23C,23Rの一定の回転ピッチ毎に順次付与されるコードナンバーと、それぞれのコードナンバー毎に対応して設けられた図柄を示す図柄コードとが対応づけられている。
更に、ROM32内には、入賞図柄組合せテーブル(図示せず)が格納されている。この入賞図柄組合せテーブルでは、入賞となる図柄の組合せと、入賞のメダル配当枚数と、その入賞を表わす入賞判定コードとが対応づけられている。上記の入賞図柄組合せテーブルは、左のメインリール23L,中央のメインリール23C,右のメインリール23Rの停止制御時、及び全メインリール停止後の入賞確認を行う場合に参照される。
上記乱数サンプリングに基づく抽選処理(確率抽選処理)により当選した場合には、CPU31は、遊技者が停止ボタン7L,7C,7Rを操作したタイミングで停止信号回路46から送られる操作信号及び選択された「停止テーブル」に基づいて、メインリール23L,23C,23Rを停止制御する信号をメインリールモータ駆動回路39に送る。
当選した役の入賞を示す停止態様となれば、CPU31は、払出指令信号をホッパー駆動回路41に供給してホッパー40から所定個数のメダルの払出を行う。その際、メダル検出部40Sは、ホッパー40から払出されるメダルの枚数を計数し、その計数値が指定された数に達した時に、メダル払出完了信号がCPU31に入力される。これにより、CPU31は、ホッパー駆動回路41を介してホッパー40の駆動を停止し、「メダル払出処理」を終了する。
副制御回路72は、主制御回路71から送られるコマンドに基づいて、演出用リール3L,3C,3Rの変動表示態様、停止制御態様、停止テーブルなどを決定し、演出用リール3L,3C,3Rを停止制御する信号を演出用リールモータ駆動回路61に送る。演出用リール位置検出回路63は、演出用リール回転センサからのパルス信号を受けて各演出用リール3L,3C,3Rの位置を検出し、検出した位置の情報を副制御回路72に送る。
図8〜図10に示すメイン側フローチャートを参照して、主制御回路71の制御動作について説明する。
初めに、CPU31は、遊技開始時の初期化を行う(ステップS1)。具体的には、RAM33の記憶内容の初期化、通信データの初期化等を行う。続いてゲーム終了時のRAM33の所定の記憶内容を消去する(ステップS2)。具体的には、前回のゲームに使用されたRAM33の書き込み可能エリアのデータの消去、RAM33の書き込みエリアへの次のゲームに必要なパラメータの書き込み、次のゲームのシーケンスプログラムの開始アドレスの指定等を行う。
次に、前回のゲーム終了後、すなわち全メインリール23L,23C,23R停止後から“30秒”経過したか否かを判別する(ステップS3)。この判別が“YES”であれば、副制御回路72に対し、「デモ画像」の表示を要求する「デモ表示コマンド」を送信する(ステップS4)。ステップS3の判別が“NO”のときは、ステップS5に移る。
次に、CPU31は、メダルの自動投入の要求があるか、すなわち前回のゲームで再遊技の入賞が実現したか否かを判別する(ステップS5)。この判別が“YES”のときは、投入要求分のメダルを自動投入し(ステップS6)、ステップS8に移る。ステップS5の判別が“NO”のときは、メダルセンサ22S又はBETスイッチ11,12,13からの入力があるか否かを判別する(ステップS7)。この判別が“YES”のときは、ステップS8に移り、“NO”のときは、ステップS3に移る。
ステップS8では、BETスイッチ11,12,13の操作又はメダルを投入する操作が行われたことを示す「BETコマンド」を副制御回路72に送信する。続いて、スタートレバー6の操作に基づくスタートスイッチ6Sからの入力があるか否かを判別する(ステップS9)。この判別が“YES”のときは前回のゲームが開始してから“4.1秒”経過しているか否かを判別し(ステップS10)、この判別が“YES”のときはステップS12に移り、“NO”のときはステップS11に移る。ステップS11では、「ゲーム開始待ち時間消化の処理」を行う。具体的には、前回のゲームが開始してから“4.1秒”経過するまでの間、遊技者のゲームを開始する操作に基づく入力を無効にする処理を行う。
次に、CPU31は、メインリール23L,23C,23Rの回転処理を行い(ステップS12)、同時に抽選用の乱数を抽出し(ステップS13)、1ゲーム監視用タイマをセットする(ステップS14)。ステップS13の処理で抽出した乱数は、後で説明する確率抽選処理において使用される。ステップS14の処理の1ゲーム監視用タイマには、遊技者の停止ボタンの停止操作によらずに自動的にメインリール23L,23C,23Rを停止させるための自動停止タイマが含まれる。
図9のステップS15では、遊技状態監視処理を行い、ステップS16に移る。ステップS16では、確率抽選処理を行い、ステップS17に移る。この確率抽選処理(内部抽選処理)は、遊技状態に応じて確率抽選テーブルを使用し、上記ステップS13(図8)において抽出した乱数値がどの役の乱数範囲に属するかを判別し、内部当選役(成立フラグ)を決定するものである。ステップS17では、副制御回路72に「スタートコマンド」を送信する。「スタートコマンド」は、内部当選役、遊技状態の情報などを含む。
次に、CPU31は、停止ボタンが“オン”かどうかを判別する(ステップS18)。具体的には、いずれかの停止ボタンが操作されたかどうかを判別する。この判別が“YES”のときは、ステップS20に移り、“NO”のときは、ステップS19に移る。ステップS19では、自動停止タイマの値が“0”であるか否かを判別し、この判別が“YES”のときは、ステップS20に移り、“NO”のときは、ステップS18に移る。ステップS20では、副制御回路72に停止操作コマンドを送信し、ステップS21に移る。停止操作コマンドは、停止信号回路46からの操作信号を受信したときに直ちに送信され、操作された停止ボタン7L,7C,7Rの情報を含む。
ステップS21では、遊技状態、内部当選役などに基づいて停止テーブルを選択するための停止テーブル選択処理を行い、ステップS22に移る。ステップS22では、CPU31は、滑りコマ数を決定するための滑りコマ数決定処理を行う。具体的には、「停止操作位置」及びセットされた停止テーブルに基づいて滑りコマ数を決定する。続いて、滑りコマ数分、停止操作された停止ボタンに対応するメインリールを回転させてから停止させ(ステップS23)、ステップS24に移る。
ステップS24では、全てのメインリール23L,23C,23Rが停止したかどうかを判別する。この判別が“YES”のときは、ステップS25に移り、“NO”のときは、ステップS18に移る。ステップS25では、全てのメインリール23L,23C,23Rが停止したことを示す「全メインリール停止コマンド」を副制御回路72に送信し、図10のステップS26に移る。
図10のステップS26では、CPU31は入賞検索を行う。入賞検索は、メイン表示窓24L,24C,24Rの図柄の停止態様に基づいて入賞役(入賞した役)を識別するための入賞フラグをセットすることである。具体的には、有効化されたセンターライン18cに沿って並ぶ図柄のコードナンバー及び入賞判定テーブルに基づいて入賞役を識別する。続いて、入賞フラグが正常であるか否かを判別する(ステップS27)。この判別が“NO”のときはイリーガルエラーの表示を行う(ステップS28)。この場合、遊技は中止となる。ステップS27の判別が“YES”のときは、遊技状態に応じてメダルのクレジット又は払出しを行うとともに、入賞役に応じて遊技状態をBB遊技状態に移行(発生)させる(ステップS29)。
次に、ステップS30では、現在の遊技状態がBB一般遊技状態、又はRB遊技状態であるか否かを判別する。この判別が“NO”のときは、図8のステップS2に移り、“YES”のときは、ステップS31に移る。ステップS31では、BB遊技状態における「遊技数チェック処理」を行う。この「遊技数チェック処理」では、RB遊技状態が発生した回数、BB一般遊技状態のゲーム回数、RB遊技状態における入賞回数、RB遊技状態におけるゲーム回数をチェックする。
次に、BB遊技状態の終了時であるか否かを判別する(ステップS32)。具体的には、3回目のRB遊技状態において入賞回数が8回又はゲーム回数が12回であるか、又はBB一般遊技状態においてゲーム回数が30回であるか否かを判別する。
ステップS32の判別が“YES”のときは、BB遊技状態を終了してステップS33に移り、“NO”のときは、図8のステップS2に移る。ステップS33では、BB遊技状態の終了時における処理を行い、図8のステップS2に移る。
図11に示すサブ側フローチャートを参照して、副制御回路72の制御動作について説明する。
初めに、副制御回路72は、スタートコマンドを受信したか否か、すなわちスタート操作が行われたか否かを判別する(ステップS41)。この判別が“YES”のときは、現在の遊技状態がBB一般遊技状態であるか否かを判別する(ステップS42)。この判別が“YES”のときは、ステップS43に移り、“NO”のときは、ステップS45に移る。ステップS43では、内部当選役がRBであるか否かを判別する。この判別が“YES”のときは、ステップS44に移り、“NO”のときは、ステップS45に移る。
ステップS44では、演出用リール3L,3C,3Rの変動方向を順方向、回転速度を160回転/分、停止制御の態様を通常に設定し、停止テーブル(図6)をセットし、ステップS46に移る。ここで、停止制御の態様が通常の場合には、停止ボタン7L,7C,7Rの操作から190ms以内に、対応する演出用リール3L,3C,3Rが停止する。
ステップS45では、内部当選役、遊技状態などに基づいて、演出用リール3L,3C,3R及び窓枠部25について変動表示態様及び停止制御態様を決定し、その決定結果をセットし、ステップS46に移る。変動表示態様は、停止ボタン7L,7C,7Rが操作されるまでの間の演出用リール3L,3C,3Rの回転方向、回転速度を規定する情報、及び停止ボタン7L,7C,7Rが操作されるまでの間の窓枠部25の点灯色、点滅速度、点滅周期を規定する情報である。また、停止制御態様は、停止ボタン7L,7C,7Rが操作された後、演出用リール3L,3C,3Rが停止するまでの間の演出用リール3L,3C,3R及び窓枠部25の動作態様を規定する情報である。
ステップS46では、演出用リール3L,3C,3Rの回転開始及び窓枠部25の点灯開始を行い、ステップS47に移る。ステップS47では、ゲーム開始時の演出処理を行い、ステップS48に移る。この演出処理では、例えば、BB一般遊技状態の内部当選役がRBである所定のゲームにおいて、情報表示部18に「逆押しを行い、左の演出用表示窓4L内に“白7”を“3つ”停止させてください。」という文章を表示するための処理が行われる。
ステップS48では、全メインリール停止コマンドを受信したか否かを判別する。この判別が“YES”のときは、ステップS41に移り、“NO”のときは、ステップS49に移る。ステップS49では、停止操作コマンドを受信したか否かを判別する。この判別が“YES”のときは、ステップS50に移り、“NO”のときは、ステップS48に移る。
ステップS50では、ステップS44又はステップS45で決定した停止制御態様に基づいて、基本的に、操作された停止ボタン(停止操作コマンドに含まれる情報)に対応する演出用リールを停止制御とともに、窓枠部25を点灯制御して、ステップS51に移る。ステップS51では、停止制御時の演出処理を行い、ステップS48に移る。
この演出処理では、例えば、BB一般遊技状態の内部当選役がRBである所定のゲームにおいて、左の演出用リール3Lの停止制御位置が“01”であり、左の演出用表示窓4L内に“3つ”の“白7”が停止表示された場合には、「回転速度160回転/分において、一の図柄の目押し(ビタ押し)に成功しました。おめでとうございます。」という文章を表示するための処理(特別の演出を行う処理)が行われる。
また、例えば、BB一般遊技状態の内部当選役がRBである所定のゲームにおいて、左の演出用リール3Lの停止制御位置が“01”以外であり、左の演出用表示窓4L内に“3つ”の“白7”が停止表示されなかった場合には、「回転速度160回転/分において、一の図柄の目押し(ビタ押し)に失敗しました。次回頑張りましょう。」という文章を表示するための処理が行われる。
以上、実施例について説明したが、本発明はこれに限られるものではない。
実施例では、演出表示手段を演出用リール3L,3C,3Rを用いて機械的に表示する構成としたが、これに限らず、全面液晶装置を用いて電気的に表示する構成としてもよい。同様に、実施例では、変動表示手段をメインリール23L,23C,23Rを用いて機械的に表示する構成としたが、これに限らず、全面液晶装置を用いて電気的に表示する構成としてもよい。
実施例では、窓枠部25を3個のメインリールを囲むように設けたが、これに限らず、各メインリールを囲むように設けてもよい。
実施例では、窓枠部25としてLEDを採用したが、これに限らず、7セグメントLED、LEDドットマトリクス、ランプ、蛍光灯、を採用することができる。また、窓枠部を構成するLED等の色は適宜決定されてよい。
また、窓枠部の点灯色、点滅速度、点滅周期は、メインリール23L,23C,23Rの回転速度に連動して変化してもよい。このようにすることで臨場感を増すことができ、メインリール23L,23C,23Rの表示が強調され、演出効果が高まる。
また、報知手段としては、視覚的な表示、聴覚的な表示、臭覚的な報知、ランプの点灯態様等、或いはこれらの組合せが含まれる。
また、一のゲーム(単位遊技)中に、演出用リール3L,3C,3Rの回転速度或いは回転方向を、一定の規則性(周期性)を持たせて或いは不規則に変化させ、遊技者の目押しの技量を図ることもできる。このようにすることで、遊技の多様性を更に増大させることもできる。
また、メインリール23L,23C,23R及び演出用リール3L,3C,3Rの直径、回転速度、配置する図柄の数、図柄の配置の態様などは、任意に定めることもできる。
更に、本実施例のような遊技機の他、パチンコ遊技機等の他の遊技機にも本発明を適用できる。さらに、上述の遊技機での動作を家庭用ゲーム機用として擬似的に実行するようなゲームプログラムにおいても、本発明を適用してゲームを実行することができる。その場合、ゲームプログラムを記録する記録媒体は、CD−ROM、FD(フレキシブルディスク)、その他任意の記録媒体を利用できる。
1 遊技機
2 キャビネット
2a 腰部
2b 筐体中央部
2c 筐体上部
3L,3C,3R 演出用リール
7L,7C,7R 停止ボタン
10 台座部
23L,23C,23R メインリール
25 窓枠部
71 主制御回路
2 キャビネット
2a 腰部
2b 筐体中央部
2c 筐体上部
3L,3C,3R 演出用リール
7L,7C,7R 停止ボタン
10 台座部
23L,23C,23R メインリール
25 窓枠部
71 主制御回路
Claims (3)
- 遊技に必要な識別情報を変動表示する変動表示手段と、遊技者が操作する操作手段と、前記操作手段の操作に基づいて前記識別情報の変動表示を停止させる停止制御手段と、前記変動表示手段の表示を補助する演出表示を行う演出表示手段と、これらの手段が収容される筐体と、を備える遊技機であって、
前記筐体は、筐体下部である腰部と、この腰部の上に位置する筐体中央部と、この筐体中央部の上に位置する筐体上部と、を備え、
前記腰部と前記筐体中央部との間は台座部であり、前記腰部の前記台座部側には、前記操作手段が設けられ、
前記筐体中央部には、前記演出表示手段が設けられ、
前記筐体中央部の前記演出表示手段と前記台座部との間には、前記変動表示手段が設けられることを特徴とする遊技機。 - 請求項1に記載の遊技機において、
内部当選役を決定する内部当選役決定手段と、
前記内部当選役決定手段が特定の役を内部当選役として決定したことを遊技者に報知する報知手段と、を備え、
前記報知手段は、前記変動表示手段を囲むように設けられることを特徴とする遊技機。 - 請求項2に記載の遊技機において、
前記報知手段の報知態様は、前記特定の役の種類によって異なることを特徴とする遊技機。
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