JP2006165197A - 電気化学素子 - Google Patents

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Abstract

【課題】
電極に対する電解液の浸透性を改善し、内部抵抗が低く、優れた充放電サイクル特性を有する電気化学素子を提供する。
【解決手段】正極電極11又は負極電極12の少なくとも一方が活性炭を主成分として形成され、同正極電極11と負極電極12との間にセパレータ13が挟まれている。正極電極11、負極電極12及びセパレータ13には、アルカリ水溶液で構成された電解液が含浸され、同正極電極11と負極電極12との間で電荷の授受が行われる。電解液には、正極電極11、負極電極12及びセパレータ13の表面に当該電解液の含浸を促進するための吸着膜を形成する界面活性剤が添加されている。この界面活性剤は、たとえばテトラエチルホスホニウムブロマイドなどの第4級ホスホニウム塩で構成されている。これにより、内部抵抗の低い電気化学素子が得られ、充放電サイクル特性が向上する。
【選択図】図3

Description

この発明は、電気化学素子に係り、正極電極又は負極電極の少なくとも一方が活性炭を主成分として形成されると共に、電解液としてアルカリ水溶液が用いられて構成され、特に、高パワーを必要とする場合に用いて好適な電気化学素子に関する。
正極電極又は負極電極の少なくとも一方が活性炭を主成分として形成され、また、電解液にアルカリ水溶液が用いられている電気化学素子としては、正極電極及び負極電極が活性炭を主成分として形成された電気二重層キャパシタが従来からあり、また、近年では、正極電極が水酸化ニッケルを主成分、及び負極電極が活性炭を主成分として形成された電気化学キャパシタ(「レドックスキャパシタ」、「ハイブリッドキャパシタ」ともいう)が提案されている。たとえば特許文献1又は特許文献2に記載された電気二重層キャパシタは、化学反応を伴うことなく、分極性電極と電解液との界面に生じる電気二重層への蓄電作用を用いることにより、ファラッド(F)オーダーの大容量が得られるため、大電流充放電や充放電サイクルに強いキャパシタとして用いられている。また、特許文献3に記載された携帯型電動工具のように、パワー特性の優れた電気二重層キャパシタと二次電池とを組み合わせた電源部を搭載することにより、高パワーを有し、かつ作業性の良い充電式工具が提案されている。また、近年では、高エネルギー密度化、高出力密度化など、電気二重層キャパシタに要求される性能がより高まっている。
また、電気化学キャパシタでは、たとえば、電解液にアルカリ水溶液(水酸化カリウムや水酸化ナトリウム)、正極電極として水酸化ニッケルを主成分とする電極、及び負極電極として活性炭を主成分とする電極が用いられ、正極電極で酸化還元反応、及び負極電極でイオンの物理吸脱着が行われることにより、電荷の授受が行われる。
特開2003−142340号公報(第3頁、図8) 特開2001−351831号公報(要約書、図2) 特開2003−48177号公報(要約書、図1)
しかしながら、上記従来の電気化学素子では、次のような問題点があった。
すなわち、アルカリ水溶液で構成された電解液は、通常、高濃度に調製されているため、活性炭を主成分とする電極に対する濡れ性が悪く、また浸透速度も遅い。この場合、長時間の含浸や真空含浸を行っても、電解液を十分に浸透させることは困難である。このため、電気化学素子の内部の電解液の量が不十分となることで内部抵抗が増加し、さらに、充放電の繰返しによる容量の減少度を示す充放電サイクル特性も著しく劣化するという問題点がある。
この発明は、上述の事情に鑑みてなされたもので、電極に対する電解液の浸透性を改善し、優れた充放電サイクル特性を有する電気化学素子を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、請求項1記載の発明は、対向する正極電極及び負極電極からなり、前記正極電極又は負極電極の少なくとも一方が活性炭を主成分として形成された電極対と、前記正極電極と負極電極との間に挟まれたセパレータとを有し、前記正極電極、負極電極及びセパレータに、アルカリ水溶液で構成された電解液が含浸されてなり、前記正極電極と負極電極との間で電荷の授受を行う電気化学素子に係り、前記電解液は、前記正極電極、負極電極及びセパレータの表面に当該電解液の含浸を促進するための吸着膜を形成する界面活性剤が添加されていることを特徴としている。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の電気化学素子に係り、前記界面活性剤は、次式(1)で表される第4級ホスホニウム塩を少なくとも一種以上含むことを特徴としている。
R2

R1 ―P+―R4 X-

R3
・・・(1)
ただし、
R1、R2、R3及びR4;アリール基で置換可能な炭素数1〜18のアルキル基、
アルケニル基、又はアリール基
-;ハロゲンイオン
請求項3記載の発明は、請求項1又は2記載の電気化学素子に係り、前記正極電極は、水酸化ニッケルを主成分とし、酸化還元反応により前記電荷の授受を行う構成とされ、前記負極電極は、活性炭を主成分とし、前記電解液と当該負極電極との界面に形成される電気二重層によるイオンの物理吸脱着により前記電荷の授受を行う構成とされていることを特徴としている。
請求項4記載の発明は、請求項1又は2記載の電気化学素子に係り、前記正極電極は、活性炭を主成分とし、前記電解液と当該正極電極との界面に形成される電気二重層によるイオンの物理吸脱着により前記電荷の授受を行う構成とされ、前記負極電極は、活性炭を主成分とし、前記電解液と当該負極電極との界面に形成される電気二重層によるイオンの物理吸脱着により前記電荷の授受を行う構成とされていることを特徴としている。
請求項5記載の発明は、請求項1、2、3又は4記載の電気化学素子に係り、前記界面活性剤の添加量は、当該電気化学素子の内部抵抗が増加しない範囲に設定されていることを特徴としている。
請求項6記載の発明は、請求項1、2、3、4又は5記載の電気化学素子に係り、前記界面活性剤の添加量は、前記電解液の重量に対して0.01重量%以上、かつ0.30重量%以下に設定されていることを特徴としている。
この発明の構成によれば、電解液に対して、正極電極、負極電極及びセパレータの表面に当該電解液の含浸を促進するための吸着膜を形成する界面活性剤が添加されているので、電気化学素子の内部抵抗が低くなり、充放電の繰り返しによる容量の減少すなわち充放電サイクル特性の劣化を抑えることができる。また、上記界面活性剤の添加量は、電気化学素子の内部抵抗が増加しない範囲、たとえば電解液の重量に対して0.01重量%以上、かつ0.30重量%以下に設定されているので、電気化学素子の内部抵抗が低くなり、充放電の繰り返しによる容量の減少すなわち充放電サイクル特性の劣化を抑えることができる。また、正極電極が水酸化ニッケルを主成分、及び負極電極が活性炭を主成分として構成されているので、内部抵抗の低い電気化学キャパシタが得られる。また、正極電極及び負極電極が活性炭を主成分として構成されているので、内部抵抗の低い電気二重層キャパシタが得られる。このため、高パワーを必要とする場合に用いても劣化が少ない。
電解液に対して第4級ホスホニウム塩からなる界面活性剤を適切な範囲の量で添加することにより、正極電極、負極電極及びセパレータに対する電解液の含浸性が促進される電気化学素子を提供する。
図1は、この発明の第1の実施例である電気化学素子の要部の構成を示す分解斜視図である。
この例の電気化学素子は、同図に示すように、電気化学キャパシタ1であり、電気化学セル10と、端子板21,22と、ラミネートフィルム23,24とから構成されている。また、電気化学セル10は、正極電極11と、負極電極12と、セパレータ13と、ガスケット14と、集電体15,16とから構成されている。また、端子板21,22の端部は、リード端子21a,22aとなっている。
図2は、図1の電気化学キャパシタ1のA−A線断面図である。
この電気化学キャパシタ1では、同図2に示すように、電気化学セル10が端子板21,22の間に挟まれ、同端子板21,22の外側に、それぞれラミネートフィルム23,24が設けられ、封止されている。また、ラミネートフィルム23,24の接合部からリード端子22aが延出している。
図3は、図2中の電気化学セル10の内部の構成を示す断面図である。
この電気化学セル10では、同図3に示すように、正極電極11及び負極電極12で電極対が構成され、同正極電極11と同負極電極12との間にセパレータ13が挟まれている。セパレータ13は、非電子伝導性でイオン透過性の多孔性の素材で構成され、たとえば、微細な空孔を有する厚さ100μm程度のアラミド繊維を基材とする不織布で構成されている。2つのガスケット14は、たとえば厚さ100μm程度の絶縁性ブチルゴムなどのような電気絶縁性の素材で筒状あるいはリング状に形成され、正極電極11及び負極電極12の周囲に設けられている。集電体15,16は、たとえば厚さ100μm程度の導電性ブチルゴムや導電性のプラスチックフィルムのような導電性の素材で構成され、ガスケット14のセパレータ13側とは反対側の各開口部を塞ぐように設けられている。また、ガスケット14のセパレータ13側とは反対側の各開口部には、同各開口部を塞ぐように、導電性の集電体15,16がそれぞれ設けられている。
そして、正極電極11、負極電極12及びセパレータ13に、アルカリ水溶液(水酸化カリウムや水酸化ナトリウム)で構成された電解液が含浸され、同正極電極11と同負極電極12との間で電荷の授受が行われる。特に、この実施例では、正極電極11は、水酸化ニッケルを主成分とする素材で構成され、酸化還元反応により電荷の授受を行う。この場合、正極電極11は、生産性が高いこと、及び高容量化を図ることができるところから、非焼結式(ペースト式ともいう)ニッケル電極で構成することが好ましい。非焼結式ニッケル電極は、活物質である水酸化ニッケルと導電剤との混合粉末や、導電剤又は導電剤の前駆体で表面をコートした水酸化ニッケル粉末に増粘剤を溶解させた水溶液を添加混練してペーストにし、同ペーストを多孔性基板に充填した後に乾燥し、プレス加工を施したものである。また、増粘剤としては、安価であること、及び水溶液にしたときに適度なペースト粘度が得られることから、たとえばカルボキシメチルセルロースを用いることが好ましい。
また、負極電極12は、活性炭を主成分とする素材で構成され、電解液と同負極電極12との界面に形成される電気二重層によるイオンの物理吸脱着により電荷の授受を行う。この場合、負極電極12は、たとえば、比表面積が900m2/g以上、かつ1600m2/g以下(Brunauer Emmett Teller Method 、BET法による比表面積測定)の範囲にある高比表面積活性炭を用いることが好ましく、その平均粒子径は5μm以上、かつ13μm以下が好ましく、さらに粒度分布が2μm以上、かつ20μm以下の範囲にあることが好ましい。
また、正極電極11及び負極電極12を形成するためのバインダとしては、粒子間の導電性を阻害しにくい素材を用いることが好ましく、中でもフッ素含有高分子化合物がより好ましく、特にポリフッ化ビニリデン(PVDF、polyvinylidene fluoride )が好ましい。この場合、電極中のバインダの含有量は、1重量%以上、かつ20重量%以下であることが好ましい。
さらに、上記電解液は、正極電極11、負極電極12及びセパレータ13の表面に当該電解液の含浸を促進するための吸着膜を形成する界面活性剤が添加されている。この界面活性剤は、次式(1)で表される第4級ホスホニウム塩を少なくとも一種以上含んでいる。
R2

R1 ―P+―R4 X-

R3
・・・(1)
ただし、
R1、R2、R3及びR4;アリール基で置換可能な炭素数1〜18のアルキル基、
アルケニル基、又はアリール基
-;ハロゲンイオン
上記界面活性剤の添加量は、電気化学キャパシタ1の内部抵抗が増加しない範囲に設定され、特に、この実施例では、電解液の重量に対して0.01重量%以上、かつかつ0.30重量%以下に設定されている。この場合、界面活性剤の添加量は、電解液の重量に対して0.01重量%以上が好ましく、これ以下の濃度では、正極電極11、負極電極12及びセパレータ13の電解液に対する濡れ性に改善は見られない。また、同添加量が1重量%以上では、充放電サイクル特性の劣化が大きくなる。このため、界面活性剤の添加量は、電解液重量に対して0.01重量%以上、かつ0.30重量%以下が好ましい。上記の界面活性剤を電解液に添加することで、正極電極11、負極電極12及びセパレータ13の表面に同界面活性剤の吸着膜が形成され、同正極電極11、負極電極12及びセパレータ13の電解液に対する濡れ性が大きくなり、同電解液の浸透性が向上する。
上記式(1)の化合物のなかでは、R1 がアリール基で置換されていてもよい炭素数1〜12のアルキル基、アルケニル基又はアリール基、R2 ,R3 及びR4 が、それぞれ、炭素数1〜8のアルキル基又はアリール基である化合物が好ましい。この化合物としては、たとえば、テトラエチルホスホニウム、テトラプロピルホスホニウム、テトラブチルホスホニウム、トリエチルベンジルホスホニウム、トリブチルベンジルホスホニウム、トリブチルメチルホスホニウム、トリブチルオクチルホスホニウム、トリブチルヘキサデシルホスホニウム、トリオクチルエチルホスホニウム、テトラフェニルホスホニウムなどがあり、これらのうちでは、テトラエチルホスホニウム、テトラブチルホスホニウム、トリエチルベンジルホスホニウム又はトリブチルベンジルホスホニウムが好ましい。
次に、電解液に添加する界面活性剤の添加量及び種類を複数設定した場合の放電容量維持率について説明する。
(1)設定例1
設定例1では、まず、負極電極12を製作する。この場合、比表面積1150m2/gの活性炭80部、カーボンブラック10部、バインダとしてPVDF(ポリビニリデンフロライド)10部を混合し、溶媒NMP(1−メチル−2−ピロリドン)と混合して負極電極用スラリーを調製する。次いで、集電体16上に、縦横がたとえば12mm×24mm、厚みが100μmになるように電極形成を行い、120℃で1時間乾燥し、溶剤を完全に除去して負極電極12を得る。
次に、正極電極11を製作する。この場合、水酸化ニッケル粉末100部、一酸化コバルト粉末11部、バインダとして、カルボキシメチルセルロース(CMC)0.33部及びポリテトラフルオロエチレン水性分散液(比重1.5、固形分60%)0.56部並びに水合計50部を混練して正極用スラリーを調製する。次いで、縦横が12mm×24mmの集電体15上に電極形成を行い、80℃で1時間乾燥して溶剤を完全に除去した後、厚みが100μmになるようにロールプレスを行って正極電極11を得る。
また、たとえば40重量%の水酸化カリウム水溶液に対して、界面活性剤であるテトラエチルホスホニウムブロマイドを0.10重量%添加したものを電解液として調製する。次いで、厚み100μmのアラミド繊維を基材とする不織布のセパレータ13を介して正極電極11及び負極電極12の塗布面が対向するように配置し、同正極電極11及び負極電極12の周縁部に設けられているガスケット14の3辺を熱融する。次に、ガスケット14の未融着の一辺から電解液を所定量注入し、この後、未融着の一辺を減圧下で熱融着して封止を行い、電気化学セル10を得る。次いで、電気化学セル10の集電体15,16と接触するように端子板21,22をそれぞれ取り付け、最外周をラミネートフィルム23,24で封止する。また、ラミネートフィルム23,24の接合部からリード端子21a,22aを延出させ、電気化学キャパシタ1が完成する。
(2)設定例2
設定例2では、40重量%の水酸化カリウム水溶液に対して、設定例1における0.10重量%のテトラエチルホスホニウムブロマイドに代えて、0.01重量%のテトラエチルホスホニウムブロマイドが添加されている。他は、設定例1と同様にして電気化学キャパシタ1を製作する。
(3)設定例3
設定例3では、40重量%の水酸化カリウム水溶液に対して、設定例1における0.10重量%のテトラエチルホスホニウムブロマイドに代えて、0.30重量%のテトラエチルホスホニウムブロマイドが添加されている。他は、設定例1と同様にして電気化学キャパシタ1を製作する。
(4)設定例4
設定例4では、40重量%の水酸化カリウム水溶液に対して、設定例1における0.10重量%のテトラエチルホスホニウムブロマイドに代えて、界面活性剤であるテトラブチルホスホニウムブロマイドが0.10重量%添加されている。他は、設定例1と同様にして電気化学キャパシタ1を製作する。
(5)設定例5
設定例5では、40重量%の水酸化カリウム水溶液に対して、設定例1における0.10重量%のテトラエチルホスホニウムブロマイドに代えて、界面活性剤であるトリエチルベンジルホスホニウムクロライドが0.10重量%添加されている。他は、設定例1と同様にして電気化学キャパシタ1を製作する。
(6)設定例6
設定例6では、40重量%の水酸化カリウム水溶液に対して、設定例1における0.10重量%のテトラエチルホスホニウムブロマイドに代えて、界面活性剤であるトリブチルベンジルホスホニウムブロマイドが0.10重量%添加されている。他は、設定例1と同様にして電気化学キャパシタ1を製作する。
(7)比較例1
比較例1では、40重量%の水酸化カリウム水溶液に対して、界面活性剤が添加されていない。他は、設定例1と同様にして電気化学キャパシタ1を製作する。
(8)比較例2
比較例2では、40重量%の水酸化カリウム水溶液に対して、設定例1における0.10重量%のテトラエチルホスホニウムブロマイドに代えて、0.35重量%のテトラエチルホスホニウムブロマイドが添加されている。他は、設定例1と同様にして電気化学キャパシタ1を製作する。
次に、上記設定例1〜6及び比較例1〜2で作成した電気化学キャパシタ1に対して充放電サイクル試験を行った。充放電サイクル試験では、45℃での高温槽中、電流1mA、充電電圧0.9Vで10分間CCCV(定電流、定電圧)充電後、電流1mAで0VまでCC(定電流)放電を行う。この充放電条件を1サイクルとし、充放電サイクルを1000回繰り返し、上記各例の電気化学キャパシタ1に対して、初期容量に対する1000サイクル目の放電容量維持率を測定した。表1には、この測定結果が示されている。
Figure 2006165197
表1に示すように、1000サイクル目の放電容量維持率は、電解液に対して第4級ホスホニウム塩からなる界面活性剤を添加しない場合(比較例1)に比較して、同界面活性剤を0.01重量%以上、かつ0.30重量%以下の範囲で添加した場合(設定例1〜6)の方が高い。上記比較例1では、正極電極11、負極電極12及びセパレータ13に対する電解液の濡れ性が乏しく、同電解液の含浸が不十分となったと考えられる。これにより、電気化学キャパシタ1の内部抵抗が増加し、この結果として充放電サイクル特性が劣化したと推察される。また、電解液に対して界面活性剤を0.35重量%添加した場合(比較例2)では、設定例1〜6の場合よりも放電容量維持率が低い。上記比較例2では、電解液に対する界面活性剤の添加量が過剰となって電解液の拡散抵抗が増加し、この結果として充放電サイクル特性が劣化したと推察される。
以上のように、この第1の実施例では、電解液に対して第4級ホスホニウム塩からなる界面活性剤を0.01重量%以上、かつ0.30重量%以下の範囲で添加することにより、正極電極11、負極電極12及びセパレータ13に対する電解液の含浸性が促進されるので、内部抵抗が低くなり、充放電の繰り返しによる容量の減少すなわち充放電サイクル特性の劣化が抑えられた電気化学キャパシタ1が得られる。このため、高パワーを必要とする場合に用いて好適である。
第2の実施例の電気化学素子では、第1の実施例における正極電極11に代えて、異なる素材で構成された図示しない正極電極11Aが設けられている。他は、第1の実施例と同様の構成である。正極電極11Aは、負極電極12と同様に、活性炭を主成分とする素材で構成され、電解液と同正極電極11Aとの界面に形成される電気二重層によるイオンの物理吸脱着により電荷の授受を行う。従って、この例の電気化学素子は、電気二重層キャパシタである。
次に、電解液に添加する界面活性剤の添加量及び種類を複数設定した場合の放電容量維持率について説明する。
(1)設定例7
設定例7では、第1の実施例の設定例1と同様に、40重量%の水酸化カリウム水溶液に対して、界面活性剤であるテトラエチルホスホニウムブロマイドが0.10重量%添加されている。
(2)設定例8
設定例8では、第1の実施例の設定例2と同様に、40重量%の水酸化カリウム水溶液に対して、界面活性剤であるテトラエチルホスホニウムブロマイドが0.01重量%添加されている。
(3)設定例9
設定例9では、第1の実施例の設定例3と同様に、40重量%の水酸化カリウム水溶液に対して、界面活性剤であるテトラエチルホスホニウムブロマイドが0.30重量%添加されている。
(4)設定例10
設定例10では、第1の実施例の設定例4と同様に、40重量%の水酸化カリウム水溶液に対して、界面活性剤であるテトラブチルホスホニウムブロマイドが0.10重量%添加されている。
(5)設定例11
設定例11では、第1の実施例の設定例5と同様に、40重量%の水酸化カリウム水溶液に対して、界面活性剤であるトリエチルベンジルホスホニウムクロライドが0.10重量%添加されている。
(6)設定例12
設定例12では、第1の実施例の設定例6と同様に、40重量%の水酸化カリウム水溶液に対して、界面活性剤であるトリブチルベンジルホスホニウムブロマイドが0.10重量%添加されている。
(6)比較例3
比較例3では、第1の実施例の比較例1と同様に、40重量%の水酸化カリウム水溶液に対して、界面活性剤が添加されていない。
(7)比較例4
比較例4では、40重量%の水酸化カリウム水溶液に対して、界面活性剤であるテトラエチルホスホニウムブロマイドが35重量%添加されている。
次に、上記設定例7〜12及び比較例3〜4で作成した電気二重層キャパシタに対して充放電サイクル試験を行った。充放電サイクル試験では、70℃での高温槽中、電流1mA、充電電圧0.9Vで10分間CCCV(定電流、定電圧)充電後、電流1mAで0VまでCC(定電流)放電を行う。この充放電条件を1サイクルとし、充放電サイクルを1000回繰り返し、上記各例の電気二重層キャパシタに対して、初期容量に対する1000サイクル目の放電容量維持率を測定した。表2には、この測定結果が示されている。
Figure 2006165197
表2に示すように、1000サイクル目の放電容量維持率は、電解液に対して第4級ホスホニウム塩からなる界面活性剤を添加しない場合(比較例3)に比較して、同界面活性剤を0.01重量%以上、かつ0.30重量%以下の範囲で添加した場合(設定例7〜12)の方が高い。また、電解液に対して界面活性剤を0.35重量%添加した場合(比較例4)では、設定例7〜12の場合よりも放電容量維持率が低い。
以上のように、この第2の実施例でも、第1の実施例と同様に、電解液に対して第4級ホスホニウム塩からなる界面活性剤を0.01重量%以上、かつ0.30重量%以下の範囲で添加することにより、正極電極11、負極電極12及びセパレータ13に対する電解液の含浸性が促進されるので、内部抵抗が低くなり、充放電の繰り返しによる容量の減少すなわち充放電サイクル特性の劣化が抑えられた電気二重層コンデンサが得られる。このため、高パワーを必要とする場合に用いて好適である。
以上、この発明の実施例を図面により詳述してきたが、具体的な構成は同実施例に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更などがあっても、この発明に含まれる。
たとえば、上記各実施例では、1つの電気化学セル10が設けられているが、図4に示すように、複数の電気化学セル10を積層して電気化学素子30を構成しても、上記実施例とほぼ同様の作用、効果が得られる。この場合、複数の電気化学セル10を直列接続することにより、高耐圧の電気化学素子30が得られ、また、複数の電気化学セル10を並列接続することにより、大容量の電気化学素子30が得られる。
この発明は、正極電極又は負極電極の少なくとも一方が活性炭を主成分として形成され、電解液としてアルカリ水溶液が用いられて構成される電気化学キャパシタや電気二重層キャパシタなどの電気化学素子全般に適用できる。
この発明の第1の実施例である電気化学素子の要部の構成を示す分解斜視図である。 図1の電気化学キャパシタ1のA−A線断面図である。 図2中の電気化学セル10の内部の構成を示す断面図である。 この発明の電気化学素子の変形例を示す分解斜視図である。
符号の説明
1 電気化学キャパシタ(電気化学素子)
10 電気化学セル(電気化学素子の一部)
11A 正極電極(電極対の一部)
21,22 端子板(電気化学素子の一部)
23,24 ラミネートフィルム(電気化学素子の一部)
11 正極電極(電極対の一部)
12 負極電極(電極対の一部)
13 セパレータ
14 ガスケット(電気化学素子の一部)
15,16 集電体(電気化学素子の一部)
21,22 端子板(電気化学素子の一部)
21a,22a リード端子(電気化学素子の一部)
30 電気化学素子

Claims (6)

  1. 対向する正極電極及び負極電極からなり、前記正極電極又は負極電極の少なくとも一方が活性炭を主成分として形成された電極対と、
    前記正極電極と負極電極との間に挟まれたセパレータとを有し、
    前記正極電極、負極電極及びセパレータに、アルカリ水溶液で構成された電解液が含浸されてなり、前記正極電極と負極電極との間で電荷の授受を行う電気化学素子であって、
    前記電解液は、
    前記正極電極、負極電極及びセパレータの表面に当該電解液の含浸を促進するための吸着膜を形成する界面活性剤が添加されていることを特徴とする電気化学素子。
  2. 前記界面活性剤は、
    次式(1)で表される第4級ホスホニウム塩を少なくとも一種以上含むことを特徴とする請求項1記載の電気化学素子。
    R2

    R1 ―P+―R4 X-

    R3
    ・・・(1)
    ただし、
    R1、R2、R3及びR4;アリール基で置換可能な炭素数1〜18のアルキル基、
    アルケニル基、又はアリール基
    -;ハロゲンイオン
  3. 前記正極電極は、
    水酸化ニッケルを主成分とし、酸化還元反応により前記電荷の授受を行う構成とされ、
    前記負極電極は、
    活性炭を主成分とし、前記電解液と当該負極電極との界面に形成される電気二重層によるイオンの物理吸脱着により前記電荷の授受を行う構成とされていることを特徴とする請求項1又は2記載の電気化学素子。
  4. 前記正極電極は、
    活性炭を主成分とし、前記電解液と当該正極電極との界面に形成される電気二重層によるイオンの物理吸脱着により前記電荷の授受を行う構成とされ、
    前記負極電極は、
    活性炭を主成分とし、前記電解液と当該負極電極との界面に形成される電気二重層によるイオンの物理吸脱着により前記電荷の授受を行う構成とされていることを特徴とする請求項1又は2記載の電気化学素子。
  5. 前記界面活性剤の添加量は、
    当該電気化学素子の内部抵抗が増加しない範囲に設定されていることを特徴とする請求項1、2、3又は4記載の電気化学素子。
  6. 前記界面活性剤の添加量は、
    前記電解液の重量に対して0.01重量%以上、かつ0.30重量%以下に設定されていることを特徴とする請求項1、2、3、4又は5記載の電気化学素子。
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