JP2006162833A - 駆動装置および画像形成装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明は、高負荷トルクの回転体の駆動に対しても簡単な構成で駆動装置に加わる駆動トルクの調整することにより、特に、小モジュール歯車、摩擦駆動、ウォーム駆動などの回転の伝達精度に優れる駆動手段を適用可能とし、回転体の回転精度を高め、コストを抑えることを目的とする。
【解決手段】本発明に係る駆動装置の代表的な構成は、感光体ドラム1と、感光体ドラム1を回転駆動するためのモータ51と、モータ51の回転駆動力を感光体ドラム1に伝達する第1の駆動伝達手段と、第1の駆動伝達手段とは異なる経路でモータ51の回転駆動力を感光体ドラム1に伝達する第2の駆動伝達手段と、を有し、第1の駆動伝達手段が感光体ドラム1に与えようとする回転の角速度ω1と、第2の駆動伝達手段が感光体ドラム1に与えようとする回転の角速度ω2が、ω1<ω2という関係であり、第2の駆動伝達手段の経路にトルクリミッタ57を設けたことを特徴とする。
【選択図】 図2
【解決手段】本発明に係る駆動装置の代表的な構成は、感光体ドラム1と、感光体ドラム1を回転駆動するためのモータ51と、モータ51の回転駆動力を感光体ドラム1に伝達する第1の駆動伝達手段と、第1の駆動伝達手段とは異なる経路でモータ51の回転駆動力を感光体ドラム1に伝達する第2の駆動伝達手段と、を有し、第1の駆動伝達手段が感光体ドラム1に与えようとする回転の角速度ω1と、第2の駆動伝達手段が感光体ドラム1に与えようとする回転の角速度ω2が、ω1<ω2という関係であり、第2の駆動伝達手段の経路にトルクリミッタ57を設けたことを特徴とする。
【選択図】 図2
Description
本発明は、像担持体等の回転体の駆動装置、およびこの駆動装置を有するプリンタ、複写機、ファクシミリ等の画像形成装置に関するものである。
プリンタ等の画像形成装置は、像担持体である感光体ドラム等の回転体を有している。これらの回転体を回転駆動させる手段として、一般的に歯車やタイミングベルトが使用されている。歯車やタイミングベルトの駆動では、1歯ずつのかみ合いで生じる伝達誤差、或いは振動によって回転速度の変動が生じやすい。感光体ドラムの回転に速度変動があると、画像の書き込み位置が微小な変動を繰り返して副走査方向の濃淡ムラが生じ、人の目に認識されると所謂バンディングという画像不良となる。濃淡ムラが人の目に認識されるか否かは可視感度特性に依存し、濃淡ムラの間隔(ピッチ)が1mm程度のとき特に目立ちやすく、0.3mm以下や数mm以上では目立ちにくくなるという特性がある。
従来から、バンディングは電子写真装置の主要な課題の一つとなっており、バンディングを解消するために、感光体ドラムの速度変動を抑制する種々の策が講じられてきた。一般的に、歯車駆動系における速度変動は、歯車精度に大きく影響されるため、速度変動を抑えるために歯車精度を上げることになる。それでも不十分な場合の対策として、感光体ドラムと一体となって回転するフライホイールを用いる構成がある。しかし、フライホイールを用いる構成では、慣性モーメントによる効果を高めるために大型化するとともに、その周辺の構造の剛性を高める必要があるという問題を生じていた。
この問題を解決するための手段として、特許文献1(特開2002−156020)や特許文献2(特開2001−136765)に記載の駆動手段が提案されている。
歯車には適切な駆動トルクの範囲が存在し、駆動トルクが軽過ぎると歯車が暴れて回転体の回転速度が変動してしまう。この暴れを抑えるため、従来から回転体に負荷(ブレーキ)を加える策が知られている。特許文献1(特開2002−156020)に記載の技術は、駆動源の駆動力を回転体に伝達する第1の駆動伝達手段と、これと異なる経路で前記駆動源の駆動力を回転体に伝達する第2の駆動伝達手段を設け、第1の駆動伝達手段による回転速度を第2の駆動伝達手段による回転速度より速くし、第2の駆動伝達手段からは摩擦力によって第1の駆動伝達手段に回転力を伝達することにより、第1の駆動伝達手段に効率良く負荷を加えて回転を安定させるものである。
一般的なモータより高精度な駆動方式として、振動型モータがある。しかしながら、振動型モータは回転精度には優れるが駆動できる許容トルクが小さいという問題がある。特許文献2(特開2001−136765)に記載の技術では、振動型モータと補助モータを組み合わせて1つの感光体ドラムを回転駆動する構成とし、補助モータ側の駆動系列にトルクリミッタを介することにより駆動速度の差分を吸収し、振動型モータの駆動精度を確保するようにしている。
特許文献1(特開2002−156020)に記載の技術は、従来からのブレーキ付加を発展させたものであり、回転精度を安定させる効果は高い。しかし、得られる回転精度そのものは従来の歯車駆動系に比べて大幅に向上させるものではない。また、駆動トルクが適切な範囲を超えた場合に、歯のたわみが大きくなるなどによって回転体の回転速度が変動してしまうことに対しては、対策にならない。
また、特許文献2(特開2001−136765)は、高額な駆動源を複数使うことになるため、回転精度には優れるものの装置のコストが高くなってしまう。
一方、最近の部品加工技術の向上に伴う高精度駆動手段として、モジュールが非常に小さい歯車が挙げられる。小モジュール歯車は、歯面のかみ合いの振動レベル自体が小さくなることと、かみ合いによって生じる振動の周波数が高くなってバンディングのピッチが小さくなり、可視感度上目立ちにくくできるメリットがある。小モジュールの明確な基準は無いが、およそ0.5以下が目安となる。さらに、摩擦力によって駆動力を伝達する摩擦駆動においては、歯のかみ合いに起因するバンディングは発生しない。
また、複数の像担持体を併設したインラインカラー画像形成装置では、複数の感光体ドラムを精度良く駆動するためにウォーム駆動が用いられることがある。ウォーム駆動は減速比を大きくし易く、使用する歯車の個数を最小限に抑えることができるため、不要な振動を発生しにくい、装置をコンパクトにできるなどのメリットがある。
しかしながら、小モジュール歯車や摩擦駆動は、一般的に許容駆動トルクが小さい。感光体ドラムには、クリーニングブレードや現像ローラ、シール材など種々の負荷が加わるため、比較的大きな駆動トルクとなりやすく、前述の小モジュール歯車や摩擦駆動を使用するのが困難な場合が多い。同様に、タイミングベルトも駆動精度に優れたタイプがあるが、一般的な歯車に比べて駆動トルクに注意が必要である。
また、ウォーム駆動は、一般的に効率が非常に悪いため、特に負荷トルクが大きい回転体を駆動する場合は、電力からの制約も大きくなってしまう。
そこで本発明は、高負荷トルクの回転体の駆動に対しても簡単な構成で駆動装置に加わる駆動トルクの調整することにより、特に、小モジュール歯車、摩擦駆動、ウォーム駆動などの回転の伝達精度に優れる駆動手段を比較的低コストで適用可能とし、回転体の回転精度を高めることを目的とする。
上記課題を解決するために本発明に係る駆動装置の代表的な構成は、回転体と、回転体を回転駆動するための駆動源と、該駆動源の回転駆動力を前記回転体に伝達する第1の駆動伝達手段と、該第1の駆動伝達手段とは異なる経路で前記駆動源の回転駆動力を前記回転体に伝達する第2の駆動伝達手段と、を有し、前記第1の駆動伝達手段が前記回転体に与えようとする回転の角速度ω1と、前記第2の駆動伝達手段が前記回転体に与えようとする回転の角速度ω2が、ω1<ω2という関係であり、前記第2の駆動伝達手段の経路にトルクリミッタを設けたことを特徴とする。
以上説明したように、本発明によれば、回転体の負荷トルクを分割して駆動することになり、第一の駆動伝達手段に加わる駆動トルクを低減することができる。従って、高負荷トルクの回転体の駆動に対しても簡単な構成で駆動装置に加わる駆動トルクの調整することができる。そして、特に、小モジュール歯車、摩擦駆動、ウォーム駆動などの回転の伝達精度に優れる駆動手段を第一の駆動伝達手段に適用することにより、回転体の回転精度を高めることができる。
[第一実施形態]
本発明に係る駆動装置および画像形成装置の第一実施形態について、図を用いて説明する。
本発明に係る駆動装置および画像形成装置の第一実施形態について、図を用いて説明する。
(画像形成装置)
図1は画像形成装置であるレーザービームプリンタ100の構成図である。図1に示すように、レーザービームプリンタ100は、回転体である感光体ドラム1を備えている。感光体ドラム1は、駆動装置A(図2参照)によって反時計回りに回転駆動される。
図1は画像形成装置であるレーザービームプリンタ100の構成図である。図1に示すように、レーザービームプリンタ100は、回転体である感光体ドラム1を備えている。感光体ドラム1は、駆動装置A(図2参照)によって反時計回りに回転駆動される。
感光体ドラム1の周囲には、その回転方向に従って順に、感光体ドラム1表面を均一に帯電する帯電装置2、画像情報に基づいてレーザービームを照射し感光体ドラム1上の静電潜像を形成するスキャナユニット3、静電潜像にトナーを付着させてトナー像として現像する現像装置4、感光体ドラム1上のトナー像を転写材(記録媒体)Sに転写させる静電転写装置5、転写後の感光体ドラム1表面に残った転写残トナーを除去するクリーニング装置6等が配設されている。
ここで、感光体ドラム1と帯電装置2、現像装置4、クリーニング装置6は一体的にカートリッジ化されプロセスカートリッジ7を形成している。プロセスカートリッジ7、静電転写装置5は画像形成手段を構成する。
給送部16は、給送カセット17に収納された転写材Sを画像形成部に給送搬送する。定着部20は、回転する加熱ローラ21aと、これに圧接して転写材Sに熱及び圧力を与える加圧ローラ21b等を有し、転写材Sに転写された複数色のトナー画像を定着させる。
(駆動装置)
図2は駆動装置Aの断面図である。図2に示すように、駆動装置Aの駆動源であるモータ51の回転駆動は、これとかみ合うアイドラ(中間歯車)52に伝達される。アイドラ52は、歯車52a、歯車52bからなる2段歯車となっている。図2中左側の歯車52aはドラム駆動歯車53とかみ合い、図2中右側の歯車52bは補助駆動歯車56とかみ合う。そして、第1の駆動伝達手段であるドラム駆動歯車53を経由する駆動系列と、第2の駆動伝達手段である補助駆動歯車56を経由する駆動系列に駆動伝達経路が分岐される。
図2は駆動装置Aの断面図である。図2に示すように、駆動装置Aの駆動源であるモータ51の回転駆動は、これとかみ合うアイドラ(中間歯車)52に伝達される。アイドラ52は、歯車52a、歯車52bからなる2段歯車となっている。図2中左側の歯車52aはドラム駆動歯車53とかみ合い、図2中右側の歯車52bは補助駆動歯車56とかみ合う。そして、第1の駆動伝達手段であるドラム駆動歯車53を経由する駆動系列と、第2の駆動伝達手段である補助駆動歯車56を経由する駆動系列に駆動伝達経路が分岐される。
ドラム駆動歯車53は、ドラム駆動軸54に一体に形成されている。ドラム駆動軸54は、両側を軸受55で回転自由に支持されている。軸受55は、本体および駆動ユニットのフレーム58に固定されている。ドラム駆動軸54は、端部において、ドラム軸1aの端部のカップリング1bと系合する。そして、カップリング1b、ドラム軸1aを介して、ドラム軸1aに一体に形成された感光体ドラム1に回転駆動を伝達する。
ここで、第1の駆動伝達手段の減速比を第2の駆動伝達手段の減速比より大きくしている。このため、ドラム駆動歯車53の角速度をω1、補助駆動歯車56の角速度をω2とすると、ω1<ω2という関係になる。即ち、補助駆動歯車56は、ドラム駆動歯車53より速く回転する。
ドラム駆動歯車53はドラム駆動軸54に固定されており、補助駆動歯車56はトルクリミッタ57を介してドラム駆動軸54に回転駆動力を伝達する。このため、ω1とω2の速度差はトルクリミッタ57でのスリップにより吸収することができる。その際、トルクリミッタ57の空転トルクTlimは、常にドラム駆動軸54に伝達され、第1の駆動伝達手段が感光体ドラム1に伝達する駆動トルクを補助する。
このように、ω1<ω2という関係とし、第2の駆動伝達手段の経路にトルクリミッタ57を設けることにより、感光体ドラム1の負荷トルクを分割して駆動することになり、第一の駆動伝達手段に加わる駆動トルクを低減することができる。
第1の駆動伝達手段の回転駆動力は、そのまま感光体ドラム1に伝達される。しかし、ドラム駆動歯車53をモジュール0.3(モジュール0.5以下が望ましい)、歯数260、感光体ドラム1の直径をφ24としている。このため、1歯成分のバンディングのピッチは0.29mmとなって可視感度上も目立ちにくい。従って、バンディングという画像品質問題を抑制することができる。
一方、第2の駆動伝達手段の回転駆動力は、トルクリミッタ57ですべりを生じながら伝達されるため、ここで生じる回転変動はドラム駆動軸54に伝達されにくい。
ω1とω2の速度差は、トルクリミッタ57における回転駆動力の損失と比例するため、ω1とω2の速度差は小さい方がよい。しかしながらω1とω2の速度差が小さ過ぎると、夫々の速度の平均値がω1<ω2となっていても、夫々の速度変動の組み合わせによっては、ω1>ω2となる可能性がある。そして、トルクリミッタ57の空転トルクTlimが第1の駆動伝達手段に付加されてしまい、トルク補助の効果が得られない可能性がある。
以上のことから、ドラム駆動歯車53、補助駆動歯車56の角速度ω1、ω2の速度変動を組み合わせた場合にも、必ずω1<ω2となる範囲で、できるだけ速度差を小さくした方がよい。具体的には、数%程度の速度差を持たせれば十分である。
図3は感光体ドラム1の負荷に対する第1の駆動伝達手段と第2の駆動伝達手段の仕事の配分を表したものである。グラフの横軸は使用時間(耐久時間)、縦軸はトルク、Tlimはトルクリミッタ57の空転トルク、Tminは感光体ドラム1の負荷トルクTdの最小値、Tmaxは感光体ドラム1の負荷トルクTdの最大値を示す。
図3(a)は現像ローラ、感光体ドラム1等、耐久後半から負荷が上昇するパターンである。TlimをTminより小さい値としている。図3(b)はグリス潤滑が強い系など、耐久の初期は負荷トルクが大きいもののすぐに下がって安定するパターンである。TlimをTminより小さくしている。図3(c)は耐久末期に負荷が減少するパターンである。TlimをTmaxより大きくしている。図3(d)は耐久初期に負荷が上昇して安定するパターンである。例えば、感光体ドラム1に摺擦する部品の構成によって生じ得るパターンである。TlimをTmaxより大きくしている。
図3(a)、図3(b)に示すように、感光体ドラム1の負荷トルクTdよりトルクリミッタ57の空転トルクTlimが小さい場合は、ドラム駆動歯車53による駆動トルクT1と補助駆動歯車58による駆動トルク(空転トルクTlim)の双方を合わせて、感光体ドラム1を回転駆動することになる。
一方、図3(c)、図3(d)に示すように、感光体ドラム1の負荷トルクTdよりトルクリミッタ57の空転トルクTlimが大きい場合は、補助駆動歯車58がドラム駆動軸54を速く回そうとするのに対し、ドラム駆動歯車53で回転を抑えるようにして感光体ドラム1を回転駆動することとなる。
即ち、空転トルクTlimが負荷トルクTdより小さい場合(図3(a)図3(b)の場合)と大きい場合(図3(c)図3(d)の場合)とでは、ドラム駆動歯車53、フレーム58の使用歯面(負荷を与える面)が逆になる。そして、いずれの場合でも、空転トルクTlimを補うことができる。
すなわち、Tlim<TminまたはTlim>Tmaxの関係とすることにより、感光体ドラム1の回転精度を損なうことなく、第一の駆動伝達手段に対し、第2駆動伝達手段から常に安定してトルクTlimを供給することができる。
また、TlimがTminとTmaxの間にあると、負荷トルクTdが空転トルクTlimと等しくなる前後において、使用歯面が切り替わるため、歯面の暴れが生じて回転精度が悪化する。このため、Tlim<Tmin或いはTlim>Tmaxという関係が必要となる。
第1の駆動伝達手段による仕事量Wは、図中斜線部で示される。この領域を狭くするほど第一の駆動伝達手段の寿命を延ばすことになるので、負荷トルクTdの特性(曲線が上に凸か下に凸か)は空転トルクTlimを決める要素になる。
以上説明したように、本発明によれば、感光体ドラム1の負荷トルクを分割して駆動することになり、第一の駆動伝達手段に加わる駆動トルクを低減することができる。従って、高負荷トルクの感光体ドラム1の駆動に対しても簡単な構成で駆動装置Aに加わる駆動トルクの調整することができる。そして、特に、小モジュール歯車、摩擦駆動、ウォーム駆動などの回転の伝達精度に優れる駆動手段を比較的低コストで適用可能とし、感光体ドラム1の回転精度を高めることができる。
[第二実施形態]
次に本発明に係る駆動装置および画像形成装置の第二実施形態について図を用いて説明する。図4は本実施形態にかかる駆動装置の断面図である。上記第一実施形態と説明の重複する部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
次に本発明に係る駆動装置および画像形成装置の第二実施形態について図を用いて説明する。図4は本実施形態にかかる駆動装置の断面図である。上記第一実施形態と説明の重複する部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図4に示すように、本実施形態にかかる駆動装置Bは、上記第一実施形態にかかる駆動装置Aのアイドラ52をアイドラ62に変えたものである。
アイドラ62は、歯車62a、62b、62cからなる3段歯車となっている。歯車62aはドラム駆動歯車53とかみ合い、歯車62bはモータ51とかみ合い、歯車62cは補助駆動歯車56とかみ合っている。
第2の駆動伝達手段の経路に振動減衰部材61を設けている。具体的には、アイドラ62の回動軸62dと歯車62cの間には振動減衰部材61が設けられており、振動減衰部材61を介して歯車62cに回転駆動力を伝達している。振動減衰部材61として、ゴム系の粘弾性部材を用いている。
歯車62cと補助駆動歯車56は、感光体ドラム1を駆動するトルクの多くを担うため、歯のかみ合い部で振動が生じやすい。振動減衰部材61を介在させることにより、この振動が回動軸62d、歯車62aを経由してドラム駆動歯車53に伝播することを抑制できる。すなわち、第2の駆動伝達手段の経路に振動減衰部材を設けることにより、第2の駆動伝達手段で発生する振動が第1の駆動伝達手段に伝わりにくくなるため、高精度で感光体ドラム1を駆動することができる。また、感光体ドラム1の速度変動を抑えることで、バンディングという画像品質問題を抑制することができる。
なお、アイドラ62における歯車62aと歯車62bの歯数比を大きくすることで、モータ51の歯車51bとアイドラ62の歯車62bとのかみ合い部で生じる速度変動の感光体ドラム1への影響を小さくすることができる。
[第三実施形態]
次に本発明に係る駆動装置および画像形成装置の第三実施形態について図を用いて説明する。図5は本実施形態にかかる駆動装置Cの断面図である。上記第一実施形態と説明の重複する部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
次に本発明に係る駆動装置および画像形成装置の第三実施形態について図を用いて説明する。図5は本実施形態にかかる駆動装置Cの断面図である。上記第一実施形態と説明の重複する部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図5に示すように、駆動装置Cは、上記第一実施形態の駆動装置Aの歯車52bに変えてタイミングベルト64を用い、アイドラ52に変えて歯車65を用いたものである。
駆動装置Cは、図2に示す上記第一実施形態の駆動装置Aのように、歯車を組み合わせた系よりも回転方向の剛性を下げることが可能である。そして、上記第二実施形態の駆動装置Bのような振動減衰効果とともに、駆動系の振動特性を変える(共振周波数を低い方に移動させる)ことができる。
或いは、第2の駆動伝達手段を設け、第1の駆動伝達手段の少なくとも一部をベルト駆動とすることにより、前記駆動ベルトにかかる駆動トルクを軽減することができる。このため、従来は感光体ドラム1の負荷トルクが大きいために適用することが困難だったベルト駆動方法を適用することが可能となり、高精度で感光体ドラム1を駆動することができ、感光体ドラム1の速度変動を抑えることで、バンディングという画像品質問題を抑制することができる。なお、駆動に用いるベルトはタイミングベルトの他、金属ベルトであっても良い。
[第四実施形態]
次に本発明に係る駆動装置および画像形成装置の第四実施形態について図を用いて説明する。図6(a)は本実施形態にかかる駆動装置の正面図である。図6(b)は本実施形態にかかる駆動装置の側面図である。図7は駆動トルクの低減効果の説明図である。上記第一実施形態と説明の重複する部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
次に本発明に係る駆動装置および画像形成装置の第四実施形態について図を用いて説明する。図6(a)は本実施形態にかかる駆動装置の正面図である。図6(b)は本実施形態にかかる駆動装置の側面図である。図7は駆動トルクの低減効果の説明図である。上記第一実施形態と説明の重複する部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図6に示すように、本実施形態の駆動装置Dは、ウォーム駆動を適用したものである。駆動装置Dは、第1の駆動伝達手段を構成するウォーム71、ドラム駆動歯車(ウォームホイール)72と、第2の駆動伝達手段を構成する歯車73、2段歯車74、補助駆動歯車75から構成されている。ウォーム71と歯車73は、駆動装置Dのモータ51の駆動軸51a上に固定されている。
モータ51の回転駆動は、ウォーム71によってドラム駆動歯車72に伝達される。ウォーム71、ドラム駆動歯車72は第1の駆動伝達手段を構成する。一方、モータ51の回転駆動は、歯車73、歯車73とかみ合う歯車74a、歯車74aと一体に形成された傘歯歯車74bを介して補助駆動歯車(傘歯)75に伝達される。
図7は感光体ドラム1の負荷トルクTdに対し、ウォーム駆動のみによって回転駆動を伝達した場合の駆動トルクTaと本発明を適用した場合の駆動トルクTbを比較したものである。
一般的にウォームの効率は低く、図7中左側のグラフは、ウォームの駆動系の総合的な効率を40%とした場合であり、駆動トルクTaは負荷トルクTdの2.5倍となる。一方、図7中右側のグラフは、負荷トルクTdの40%をウォーム71を含む第1の駆動伝達手段で、60%を第2の駆動伝達手段で補うようにした場合である。
ウォーム駆動の効率を40%、第2の駆動伝達手段の効率を80%とすると、駆動トルクTbは負荷トルクTdの1.75倍となる。即ち、TbはTaに対して30%トルクを低減することができる。
このように、第2の駆動伝達手段を設け、第1の駆動伝達手段の少なくとも一部をウォーム駆動とすることにより、ウォーム71にかかる駆動トルクを軽減することができる。このため、従来は感光体ドラム1の負荷トルクが大きいために適用することが困難だったウォーム駆動方法を適用することが可能となり、高精度で感光体ドラム1を駆動することができる。また、感光体ドラム1の速度変動を抑えることで、バンディングという画像品質問題を抑制することができる。
[第五実施形態]
次に本発明に係る駆動装置および画像形成装置の第五実施形態について図を用いて説明する。図8(a)は本実施形態にかかる駆動装置の正面図である。図8(b)は本実施形態にかかる駆動装置の側面図である。上記第一実施形態と説明の重複する部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
次に本発明に係る駆動装置および画像形成装置の第五実施形態について図を用いて説明する。図8(a)は本実施形態にかかる駆動装置の正面図である。図8(b)は本実施形態にかかる駆動装置の側面図である。上記第一実施形態と説明の重複する部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図8に示すように、本実施形態にかかる駆動装置Eは、駆動源であるモータ51から直ちに第1及び第2の駆動伝達手段に分岐する構成である。第1の駆動伝達手段は、ドラム駆動歯車53から構成されており、ドラム駆動歯車53を介して感光体ドラム1に駆動伝達するため、回転精度に直結する。第2の駆動伝達手段は、駆動トルクの伝達が主であるため、回転精度はやや劣ってもよく、歯車81、回転軸(現像駆動軸)82、クラッチ84、歯車83、歯車85、補助駆動歯車56から構成されている。
第2の駆動伝達手段において、モータ51の駆動回転力は、図8中下側の歯車81に分岐され、回転軸(現像駆動軸)82、クラッチ84、歯車83、歯車85を介して補助駆動歯車56に伝達される。
さらに、図8(a)に示すように、回転軸(現像駆動軸)82から現像器等を駆動する回転駆動力を取り出している。図8(b)のように、モータ51の歯車51bには、ドラム駆動歯車53を回転させる際の反力F1と、現像器等を駆動する側の歯車(現像駆動歯車)81を回転させる際の反力F2が働く。これらの反力F1、F2の合力F0がモータ51の駆動軸51aを倒そうとする。そして、モータ51やフレーム58の剛性、駆動軸51aの軸受の微小なガタなどにより、駆動軸51aはわずかに傾く。
現像器等を駆動する負荷(−F2)が変化すると、反力F2も変化し、合力F0も変化する。そして、F1<F2の関係の場合は、合力F0の向きも変化することになる。実際の画像形成装置においても、感光体ドラム1と現像ローラの回転数と負荷トルクの関係により、F1<F2となる場合が多い。
図9はモータシャフト(駆動軸51a)に加わる負荷(F1、F2、合力F0)を示す説明図である。グラフの縦軸が負荷トルクの大きさで、モノカラーとフルカラーの2つの状態を示している。
図9(a)は歯車83から補助駆動歯車56に至る第2の駆動伝達手段を持たない場合の図である。図9(a)に示すように、合力F0が、モノカラーとフルカラーとで大きく変化していることがわかる。それに応じてモータ51の駆動軸51aが0.1°から0.2°程度傾き、歯車同士のアライメントの狂いとなって、歯のかみ合いに起因する速度変動や騒音が悪化する。特に、金属軸である駆動軸51aに直接歯切りした構成においてその影響が大きい。なお、モータ51の駆動軸の傾きは、モータ51を支持するユニットの構成や強度等に影響される。
一方、図9(b)は歯車83から補助駆動歯車56に至る第2の駆動伝達手段を適用した場合(本実施形態のケース)の図である。第2の駆動伝達手段の減速比とトルクリミッタ57の空転トルクTlimを適切に設定し、モノカラー時はクラッチ84をつないで第2の駆動手段を使用し、フルカラー時はクラッチを切って第1の駆動伝達手段のみを使用する。これにより、図9(b)に示すように、合力F0を一定に保つことができる。この状態であれば、例え駆動軸51aに傾きが生じたとしても、傾き量はモノカラーとフルカラーで同じであるため、それを打ち消すように予め駆動軸51aを傾けるように部品寸法を設定しておけば、歯車のアライメントを最適に保つことが可能である。
さらに、図8において、現像駆動への出力及びクラッチ84を除外した単純な系としても、図2に示した第一の実施形態と同等以上の効果を得ることができる。即ち、一定速度で回転駆動するモータ51から直ちに第1の駆動伝達手段と第2の駆動伝達手段に駆動力を分岐することで、夫々の駆動伝達手段の最上流で双方の関係を分離し、第1の駆動伝達手段に対する第2の駆動伝達手段の影響を最小限に抑えることができる。
A〜E…駆動装置、F0…合力、F1、F2…反力、S…転写材、T1、Ta、Tb…駆動トルク、Td…負荷トルク、Tlim…空転トルク、W…仕事量、1…感光体ドラム(回転体に対応)、1a…ドラム軸、1b…カップリング、2…帯電装置、3…スキャナユニット、4…現像装置、5…静電転写装置、6…クリーニング装置、7…プロセスカートリッジ、16…給送部、17…給送カセット、20…定着部、51…モータ(駆動源に対応)、51a…駆動軸、51b、52a、52b、62a、62b、62c、65、73、74a、81、83、85…歯車、52、62…アイドラ、53、72…ドラム駆動歯車、54…ドラム駆動軸、55…軸受、56、75…補助駆動歯車、57…トルクリミッタ、58…フレーム、61…振動減衰部材、62d…回動軸、64…タイミングベルト、71…ウォーム、74…2段歯車、74b…傘歯歯車、82…回転軸、84…クラッチ、100…レーザービームプリンタ(画像形成装置に対応)
Claims (6)
- 回転体と、
回転体を回転駆動するための駆動源と、
該駆動源の回転駆動力を前記回転体に伝達する第1の駆動伝達手段と、
該第1の駆動伝達手段とは異なる経路で前記駆動源の回転駆動力を前記回転体に伝達する第2の駆動伝達手段と、を有し、
前記第1の駆動伝達手段が前記回転体に与えようとする回転の角速度ω1と、前記第2の駆動伝達手段が前記回転体に与えようとする回転の角速度ω2が、ω1<ω2という関係であり、
前記第2の駆動伝達手段の経路にトルクリミッタを設けたことを特徴とする回転体の駆動装置。 - 前記トルクリミッタの空転トルクをTlim、前記回転体の負荷トルクの最小値をTmin、最大値をTmaxとしたとき、Tlim<TminまたはTlim>Tmaxの関係になっていることを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
- 前記第1の駆動伝達手段の少なくとも一部が、モジュール0.5以下の歯車、摩擦駆動、ベルト駆動、ウォーム駆動のいずれかであることを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
- 前記第2の駆動伝達手段の経路に振動減衰部材を設けたことを特徴とする、請求項1に記載の駆動装置。
- 前記第2の駆動伝達手段の経路にクラッチを設けたことを特徴とする請求項1に記載の駆動装置。
- 記録媒体にトナー像を形成する画像形成手段と、
請求項1から請求項5のいずれか1項に記載の駆動装置と、を有することを特徴とする画像形成装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004352379A JP2006162833A (ja) | 2004-12-06 | 2004-12-06 | 駆動装置および画像形成装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004352379A JP2006162833A (ja) | 2004-12-06 | 2004-12-06 | 駆動装置および画像形成装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006162833A true JP2006162833A (ja) | 2006-06-22 |
Family
ID=36664948
Family Applications (1)
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JP2004352379A Pending JP2006162833A (ja) | 2004-12-06 | 2004-12-06 | 駆動装置および画像形成装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP2006162833A (ja) |
Cited By (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008216674A (ja) * | 2007-03-05 | 2008-09-18 | Fuji Xerox Co Ltd | 駆動力伝達装置及び画像形成装置 |
US11644787B2 (en) | 2019-12-06 | 2023-05-09 | Hewlett-Packard Development Company, L.P. | Clutch mechanism for a development system |
-
2004
- 2004-12-06 JP JP2004352379A patent/JP2006162833A/ja active Pending
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JP2008216674A (ja) * | 2007-03-05 | 2008-09-18 | Fuji Xerox Co Ltd | 駆動力伝達装置及び画像形成装置 |
US11644787B2 (en) | 2019-12-06 | 2023-05-09 | Hewlett-Packard Development Company, L.P. | Clutch mechanism for a development system |
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