JP2006162411A - 位置検出装置、レンズ装置および撮像装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 カメラ用ズームレンズ等の位置検出に使われるエンコーダー出力の相の間での出力差、位置による出力差、温度などの環境変化による出力変動を補正し、高精度に位置検出を行う位置検出装置を得る。
【解決手段】 電源投入時等に行われるプリスキャンにより得られる移動体の可動範囲全域の記憶した第1の正弦波出力情報と、実動作中に得られる第2の正弦波出力情報と該第1と第2の情報を用いて出力を補正することを特徴とする。
【選択図】 図7
【解決手段】 電源投入時等に行われるプリスキャンにより得られる移動体の可動範囲全域の記憶した第1の正弦波出力情報と、実動作中に得られる第2の正弦波出力情報と該第1と第2の情報を用いて出力を補正することを特徴とする。
【選択図】 図7
Description
本発明はレンズ群等の位置検出に正弦波出力が得られるエンコーダーを用いた場合に、このエンコーダー出力が位置によってばらついたり、あるいは温度等によって変動しても、正確な位置情報を得る位置検出装置、レンズ装置および撮像装置に関する。
従来、ビデオカメラ用のズームレンズとして、被写体側から順に、固定の凸、可動の凹、固定の凸、可動の凸の4つのレンズ群から構成されるものが最も良く知られている。勿論この構成以外にも、種々のレンズ構成のズームレンズが知られているのは言うまでもない。
またデジタルスチルカメラ用のレンズとしては上記のビデオで一般的な光学タイプにこだわらず種種のものが知られている。特にデジタルスチルカメラ用のレンズでは、撮影を行わないときに沈胴動作により全長が短縮されるような構成がとられる場合もある。
ここでは上述のビデオカメラで一般的な光学タイプを有するズームレンズに関して説明する(例えば、特許文献1参照)。
図8は上述の特許文献1に開示された、最も一般的な4群構成からなるズームレンズの鏡筒構造を示す。ズームレンズを構成する4つのレンズ群201A〜201Dは、固定された前玉レンズ201A、光軸に沿って移動することで変倍動作を行うバリエーターレンズ群201B、固定されたアフォーカルレンズ201C、及び光軸に沿って移動することで変倍時の焦点面維持と焦点合わせを行うフォーシングレンズ群201Dである。
図において、ガイドバー203及び204A、204Bは光軸205と平行に配置され、移動するレンズ群の案内および回り止めを行う。DCモーター206はバリエーターレンズ群201Bを移動させる駆動源となる。尚、この図ではこのバリエーターレンズ群の駆動源としてDCモーターで示しているが、後述するフォーカシングレンズ移動の為の駆動源と同様にステップモーターを用いても構わない。
バリエーターレンズ群201Bは保持枠211に保持されている。この保持枠211は押圧ばね209とこの押圧ばね209の力でスクリュー棒208に形成されたスクリュー溝208Aに係合するボール210とを有している。このためモーターによって出力軸206A、ギア列207を介してスクリュー棒208を回転駆動することにより、保持枠211はガイドバー203に沿って光軸方向に移動する。
フォーカシングレンズ群201Dは保持枠214に保持されている。保持枠214のスリーブ部(ガイドバーにかん合して案内を形成する部分)近傍にはねじ部材213が光軸方向に保持枠と一体的となる様に組付けられており、このねじ部材213はステップモーター212を回転させることにより、その出力軸212Aが回転し、この出力軸212Aに形成されたおねじ部とねじ部材213に形成されためねじ部もしくはラック部がこの回転に連動することで、保持枠214をガイドバー204A、204Bに沿って光軸方向に移動させることが出来る。この保持枠214とねじ部材213の結合部の詳細な構成に関しては、例えば特許文献2に開示されている。
前述した様に、このステップモーターによる連動機構は、バリエーター駆動機構として構成しても構わない。
又、この様なステップモーターを用いてレンズ群を移動させる場合に、移動するレンズ群の光軸方向の絶対位置を検出する為に不図示のフォトインタラプタと移動枠に一体的に設けられた遮光壁により移動枠の光軸方向の一つの基準位置を検出可能にしておけば、この基準位置に保持枠を配置した後に、以降ステップモーターに与える駆動ステップ数を連続的にカウントすることにより保持枠の絶対位置を検出する位置検出手段を構成することが可能となる。
更に、上述のようにレンズ群の移動に、DCモーターやステップモーターを用いる以外に、リニアモーターもしくVCMと呼ばれるような駆動源を用いて、レンズ群を移動する例も知られている(上記の特許文献1参照)。
図9は特許文献1に開示されたリニアモーターを用いた構成の一例である。図は例えば、図8の第4群レンズ(フォーカシングレンズ群)の移動にリニアモーターを用いた場合の構成を光軸方向から見たものである。図8と同一符番は同一の部分を示している。
リニアモーターの場合、可動側にコイルを配置する「ムービングコイルタイプ」と、可動側にマグネットを配置する「ムービングマグネットタイプ」が考えられるが、ここではムービングコイルタイプにて説明する。
可動側であるフォーカシングレンズ群201Dを保持する保持枠214には、一体的にコイル301が接着などの方法で固定されている。一方、固定側として、不図示の固定側の鏡筒(図8の216など)に、駆動マグネット302、ヨーク303が取り付けられている。そして、これらのコイル、マグネット、ヨーク、いよって、コイルに電流を流すことによって推力を得るものである。
また、この様にして推力を得る場合、駆動源が例えば上述のステップモーターとする場合には、レンズ群を基準位置に配置し、そこからのステップモーターの駆動パルス数をカウントすることによって、レンズ群の光軸方向の絶対位置を把握することが出来るが、リニアモーターの場合はそのような所謂エンコーダーの機能を有さない。このため、何らかの位置検出手段が必要となる。位置検出手段としては、上述のようなボリュームを用いることも考えられるが、ボリュームは摩擦負荷を発生するため、より大きな推力を発生するリニアモーターを準備せねばならず、モーターの大型化を招く。そこで、従来よりこれらのリニアモーターをこのようなズームレンズの駆動源として用いる場合には、MRセンサ、ホールセンサなどの非接触な磁気式な位置検出手段を設けるのが一般的となっている。あるいは、IREDなどの近赤外発光素子と、所定ピッチで光を透過したり反射したりするスケールを組み合わせた光学式エンコーダーが用いられることも考えられる。これらのエンコーダーは、正弦波出力を発生し、移動方向を検出できるようにするために、90°位相をずらした2相もしくは120°位相をずらした3相の出力が得られるように構成されている。そして、これらの複数出力から例えば鋸歯状もしくは三角波状の出力を作成し、この出力を複数の出力に分周することで微細な位置を検出できるものである。
MRセンサはセンサー面を通過する磁束の量に応じて出力が変動する素子で固定側の鏡筒にMRセンサ305を配置し、可動側の保持枠214にセンサーマグネット304を設けるものである。センサーマグネットは、光軸方向に長く、保持枠が可動範囲のどの位置にあっても、必ずMRセンサと対抗する。そして、この光軸方向に多極に着磁されており、インクリメンタルエンコーダーを構成している。
電源を投入した段階で、リニアモーターに通電し、保持枠を光軸方向前端もしくは後端にあて、ここを基準位置として、このエンコーダーの出力を連続的にカウントすることで、レンズ群の光軸方向の絶対位置を検出出来る。
図10は、このリニアアクチュエーターの斜視図である。
又、図11は、コイル301’を光軸回りに旋回させて構成し、そのうち二つの辺にマグネットを設け、推力を発生する構成例である。
図12は上記の特許文献1に開示された従来の撮像装置におけるカメラ本体の電気的構成を示すブロック図である。図において上述図8と同一符番の構成要素は同じ機能を有する。
221はCCD等の固体撮像素子、222はバリエーターレンズ群201Bの駆動源であり、図8のモーター206、モーター206と連動するギア列、スクリュー棒208等を含む。あるいは図8のフォーカシングレンズ群の駆動と同様ステップモーター等で構成される。223はフォーカシングレンズ群201Dの駆動源でありステップモーターとおねじを形成したその出力軸、保持枠と光軸方向に一体的なねじ部材213等を含む。
224は絞り駆動源である。225はズームエンコーダー、227はフォーカスエンコーターである。これらのエンコーダーはそれぞれバリエーターレンズ、フォーカシングレンズの光軸方向の絶対位置を検出する。図8の様にバリエーター駆動源にDCモーターを用いる様な場合には(図8では不図示だが)ボリューム等の絶対位置エンコーダーをを用いる。あるいは磁気式のものでも構わない。
又、駆動源にステップモーターを用いる場合には前述した通りの基準位置に保持枠を配置してから、ステップモーターに入力する動作パルス数を連続してカウントする方法が一般的である。
226は絞りエンコーダーであり、絞り駆動源であるメーターの内部にホール素子を配置し、ローターとステーターの回転位置関係を検出する方式のものなどが知られている。
228はカメラ信号処理回路であり、CCD221の出力に対して所定の増幅やガンマ補正などを施す。これらの所定の処理を受けた映像信号のコントラスト信号はAEゲート229、AFゲート230を通過する。即ち、露出決定及びピント合わせのために最適な信号取り出し範囲が全画面内のうちからこのゲートで設定される。このゲートの大きさは可変であったり、複数設けられる場合もあるが、ここでは簡単のためにその詳細は記述しない。
231はAF(オートフォーカス)のためのAF信号AF信号処理回路であり、映像信号の高周波成分に関する一つもしくは複数の出力を生成する。233はズームスイッチ、234はズームトラッキングメモリであり、変倍に際して被写体距離とバリエーターレンズ位置に応じてとるべきフォーカシングレンズ位置の情報を記憶する。尚、ズームトラッキングメモリとしてはCPU内のメモリを使用してもよい。232はCPUである。
例えば撮影者によりズームスイッチ233が操作されると、CPU232はズームトラッキングメモリ234の情報をもとに算出したバリエーターとフォーカシングレンズの所定の位置関係が保たれるように、ズームエンコーダー225の検出結果となる現在のバリエーターの光軸方向の絶対位置と算出されたバリエーターのあるべき位置、フォーカスエンコーター227の検出結果となる現在のフォーカスレンズの光軸方向の絶対位置と算出されたフォーカスレンズのあるべき位置、がそれぞれ一致するように、ズーム駆動源222とフォーカシング駆動源223を駆動制御するものである。
又、オートフォーカス動作ではAF信号処理回路231の出力がピークを示すように、CPU232はフォーカシング駆動源223を駆動制御する。
さらに、適正露出を得る為にCPU232はAEゲート229を通過したY信号の出力の平均値が所定値となるように、絞りエンコーダー226を、出力がこの所定値となるように、絞り駆動源224を駆動制御して開口径をコントロールするものである。
ここで、CCD等の撮像素子は民生用ビデオカメラでは1/3インチ型、1/4インチ型と称する、その対角寸法が6MM、4MM程度といったものが主流となってきている。この大きさの中に例えば31万個の画素を有している。また、デジタルスチルカメラでは1/2インチ型(対角8MM)程度のCCDにて、200〜300万個の画素を有するようなものも使われている。このような高画素のCCDを用いたデジタルカメラにおいては、よく普及している小型のプリントサイズでは、従来のフイルムカメラで撮影した写真と、条件がそろえば遜色のない画質が確保できるようになってきている。
このようなビデオカメラにおいて、許容錯乱円径は12〜15ΜM程度、また、デジタルスチルカメラでは7〜8ΜM程度と、従来の135フイルムフォーマットの許容錯乱円33〜35ΜMと比較するとはるかに小さな数字となる。これは画面対角寸法が上述のように、135フイルムフォーマットの43MMに比べるとはるかに小さいためである。またこの数字はCCDの画素サイズが更に小さくなるとそれにより、更に小さな数字となると予想される。
また、別の観点から考えると、同じ画角を得るための焦点距離が135フイルムカメラと、こういうCCDを用いる撮像装置と比較すると、イメージサイズが小さいことで、短くなる。例えば135フイルムカメラで40MMの標準焦点距離で得られる画角は、1/4インチのCCDを用いた撮像装置では4MMとなる。このため、同じF値で撮影しているときの被写界深度は、フイルムカメラと比較すると、これらのCCDを用いた撮像装置ではきわめて深くなる。
一方、焦点深度は、よく知られているように片側で、許容錯乱円径×F値(絞り値)で求められるから、例えばF2のとき、135フイルムカメラの焦点深度(片側)は0.035×2=0.07MMであるのに対し、1/2インチ型の撮像装置では0.007×2=0.014MMと狭くなる。
上述のように対角寸法が、同じ例えば6MMの1/3インチ型のCCDでも、100万画素からさらに200万300万と画素数を多くして、解像感を上げる目的としたものから、一方では画素の大きさをむやみに小さくはせず、ダイナミックレンジや感度を重視したものなど、CCD撮像素子にも種々の仕様のものが知られている。
特開2002−214504号公報
特開平4−136806号公報
上述のように、CCDの画素数が増え、焦点深度が狭くなると、フォーカスレンズやズームレンズをステップモーターで動かす場合の、1パルスの移動量を数ミクロンに設定しなければならない。そのためには、ステップモーターの1パルスの回転角度を小さくするか、出力軸のネジのリードを小さくするなどの手段があるが、そのためにはステップモーターが大型化したり、ネジのねじ山が低くなり、衝撃によってすぐに保持枠の位置がずれるなどの問題が発生する。このため、上述したリニアモーターを移動レンズ群の駆動源として採用される例が増えてきている。リニアモーターを用いる際には、前述したようなMRセンサーに代表されるようなインクリメンタルエンコーダーを用いてレンズ群の絶対位置を検出するのが一般的となっている。これらのエンコーダーの正弦波出力が、各相の中点出力や振幅が、レンズ群の移動範囲全域に亘って一致し、かつ、変動しなければ問題ないが、実際には相のあいだでの出力差、位置による出力差、温度などの環境変化による出力変動が発生する。
本発明は、上記の出力差や変動に鑑み、そのような出力差や変動があっても高精度にレンズ群位置が検出できるようにするものである。そのために、本発明ではプリスキャンにより得られる移動体の可動範囲全域の第1の正弦波出力情報と実動作中に得られる第2の正弦波出力情報と上記第1と第2の情報を用いて出力を補正する補正手段を有することが特徴である。
本発明によれば、プリスキャンにより得られる移動体の可動範囲全域の第1の正弦波出力情報と実動作中に得られる第2の正弦波出力情報と上記第1と第2の情報を用いて出力を補正する補正手段を有することにより、高精度な位置検出を達成することができる。
以下、本発明の実施の形態を図面を用いて説明する。
本発明を実施する撮像装置のブロック構成図については前述従来例の説明で用いた図12と同等で構わないが、図12において、ズーム駆動源222とフォーカス駆動源223のどちらかあるいは両方がリニアアクチュエーターよりなるとともに、ズームエンコーダー225とフォーカスエンコーダー227も、それに合わせて、MRセンサーのような正弦波出力を発生するエンコーダーがリニアアクチュエーターと対で組み合わされているとする。
図1は、図9、図11などで示したMRエンコーダー305とセンサーマグネット304を取り出して示した斜視図である。両者は所定の空隙をおいて配置され、所定の正弦波出力が得られるように取り付けられるが、実際には、空隙距離の検出位置によるばらつきや、センサーマグネットの位置による着磁強度のばらつき、MRセンサー内部のA相用センサーとB相用センサーの感度ばらつきなどで、出力にある程度の差が生じる。
図2はこれらの差が全くない場合のMRセンサー出力を例えばA相出力を501で、A相から位相角90度ずれたB相出力を502で示した。そして、それぞれの出力を反転電気処理した信号が503、504となる。これらの501〜504の出力が例えば中点電位位置とクロスする点をカウントすることによりインクリメンタルエンコーダーを構成することが可能であるが、このクロス点間隔を前述したようなズームレンズの位置制御に必要とされる数ミクロンピッチで構成するためにはセンサーマグネットの着磁ピッチなどを10ミクロン前後にする必要があり、現状ではそのような短い着磁ピッチで所定の磁力を得ることは困難である。このため、実際には図2の信号から、例えば図3に示したような三角波出力や、あるいは鋸波出力を作り、さらにこの三角波出力(あるいは鋸波出力)に対して、複数の閾値を与える事により、隣り合う閾値とのクロス点間隔を例えば1ΜM刻みにするなどにより、必要な検出精度を得ているものである。
前述したように、MRセンサー出力は、様々な誤差により、理想的な出力を得るようにメカ的な配置精度をコントロールするのに限界がある。例えば、図4はA相とB相のMRセンサーの感度にばらつきがある場合で、両相の中点電位が異なっている。また図5は図4の状態から、位置による空隙間隔がずれることにより、出力変動が生じた例である。実際には、中点電位の変動がうねったといった、図4、図5で示した状況に限らず、MRセンサー出力が変動する。
このため、この変動に対して何も補正処理をせずに図3のような三角波を作成しても、正常な三角波が作成できず(場合によっては三角形状すら得られない)ので、何らかの補正を必要とする。補正はA相B相間の中点電位ずれと、振幅ずれ、の両方を考慮すべきである。
これらの補正を高精度で行うために本発明では、装置の電源ON等に連動して、まずこのリニアアクチュエーターとMRセンサーの組み合わせで位置制御されるレンズ群等の全ストロークに渡りプリスキャン動作を行い、両方の相の出力を第1の正弦波出力情報(プリスキャンデータ)としてCPU232に記憶するものである。このデータだけを用いても、その後に出力変動がなければ、図5のような信号から、まずA相とB相の中点電位を合わせこみ、次に振幅を合わせ込み、図4の情報を図2のように補正することが可能となる。実動作に際しては、この第1の正弦波情報を常に用いて、補正をしながら信号処理を行うことになる。
ここで、MRセンサー出力は、温度・湿度などの環境条件が変化することにより、例えばマグネットの磁力が変化したり、メカ部品の膨張伸縮により空隙間隔が変化することも考えられ、このため第1の正弦波情報だけでの補正ではまだ不十分である場合も考えられる。
そのために、本発明ではプリスキャンにより得られる移動体の可動範囲全域の第1の正弦波出力情報と実動作中に得られる第2の正弦波出力情報と上記第1と第2の情報を用いて出力を補正する補正手段を有することが特徴とする。
図6および図7は本発明の実施例を示す、CPU232のフローチャートである。図6は第1の正弦波出力を得るためのフローを、図7は第2の正弦波出力である動作中の波の検出と、第1及び第2の正弦波出力からより高精度な検出を行うために隣接する波の補正を行う方法を示している。
図6において、ステップ510にてスタートする。ステップ511にて所定の端、例えば本発明をズームレンズのフォーカシングレンズ群に実施する場合には、無限距離にピントが合う方向の移動端に配置するようにリニアアクチュエーターを駆動する。ステップ512で所定の駆動端に配置されたかどうかが確認される。配置されていれば、ここから他端に向けて所定速度で駆動を行いながらステップ514で第1の正弦波情報(プリスキャンのMRデータ)を読み込み記憶するものである。こうして他端までのデータが記憶されれば、ステップ516で終了となる。
図7は実動作(例えばフォーカシング動作やズーム動作)中のフローチャートを示している。ステップ517でスタートする。図2のPで示したMR出力の一つの山を完全通過したときその山の情報をもとに隣接する山の現在出力を予測補正することを目的とする。何故なら、検出すべき位置は前述の通り、一つの山の中をさらに高精度に検出するので、実際に検出しているときにはその位置を含む山の全体状況は必ずしも把握出来ていない。従って既に完全通過した山の出力情報を用いて、信号を予測補正する必要がある。ステップ518で完全に山を通過した場合、この山の情報をステップ519で記憶する。この情報をN番目の山の現状情報(第2の正弦波出力情報)としてNRとする。一方、図6で示したプリスキャンによる第1の正弦波情報のうち同じN番目のデータNPを、ステップ521で読み出す。またN番目の山に隣接したN+1番目の山と、N−1番目の山のプリスキャンした第1の正弦波情報(N+1)Pと(N−1)Pもステップ522で読み出す。ステップ523でこれらの第1の正弦波出力情報と第2の正弦波出力情報により、隣接する山の状況を正確に予測する。
ここでステップ523の具体的な計算内容として、隣接する山(N+1)の出力予測値(N+1)R’を
(N+1)R’=(N+1)P×NR/NP
として算出される。
(N+1)R’=(N+1)P×NR/NP
として算出される。
また、連接する山(N−1)の出力予測値(N−1)R’を
(N―1)R’=(N―1)P×NR/NP
として算出する。このように予測した上で、中点電位補正と振幅補正を施し、図2のような理想的な補正信号を作成し、さらに図3のような三角波から現在位置を正確に把握することが可能となる。
(N―1)R’=(N―1)P×NR/NP
として算出する。このように予測した上で、中点電位補正と振幅補正を施し、図2のような理想的な補正信号を作成し、さらに図3のような三角波から現在位置を正確に把握することが可能となる。
232 CPU
304 センサーマグネット
305 MRエンコーダー
501 A相出力
502 B相出力
304 センサーマグネット
305 MRエンコーダー
501 A相出力
502 B相出力
Claims (4)
- 少なくとも2相の所定角度位相がずれた略正弦波出力を発生し、この出力から、移動体の移動方向の位置を検出するものであってプリスキャンにより得られる移動体の可動範囲全域の第1の正弦波出力情報と、実動作中に得られる第2の正弦波出力情報と上記第1と第2の情報を用いて出力を補正する補正手段を有することを特徴とする位置検出装置。
- 光軸方向に移動可能なレンズ群を固定した移動枠と、この移動枠に一体的に設けられ、光軸方向に所定のピッチで多極着磁されたマグネットと、固定鏡筒と、この固定鏡筒に固定配置され前記マグネットと対向配置された磁気式エンコーダーと、制御部を有し、制御部はプリスキャンによって得たエンコーダー出力情報と、実動作中に得たエンコーダー出力情報の両方を用いて、該移動枠位置を検出することを特徴とするレンズ装置。
- 前記実動作とはズーム動作もしくはフォーカス動作であることを特徴とする請求項2記載のレンズ装置。
- 請求項2記載のレンズ装置と、
該レンズ装置により得られる像を撮像する撮像手段と
を有することを特徴とする撮像装置。
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JP2017151477A (ja) * | 2017-05-25 | 2017-08-31 | 株式会社ニコン | レンズ鏡筒およびカメラシステム |
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